JPH0964281A - 集積回路の静電気保護回路 - Google Patents

集積回路の静電気保護回路

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JPH0964281A
JPH0964281A JP7220765A JP22076595A JPH0964281A JP H0964281 A JPH0964281 A JP H0964281A JP 7220765 A JP7220765 A JP 7220765A JP 22076595 A JP22076595 A JP 22076595A JP H0964281 A JPH0964281 A JP H0964281A
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Shinji Kurihara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集積回路の動作に影響を与えることなく確実
に静電気から集積回路を保護する。 【解決手段】 高圧電源ライン12と端子T3,4との
間に、端子T3,4から高圧電源ライン12に向う電流
のみを流す保護ダイオードD1が設けられ、低圧電源ラ
イン14と端子T3,4との間に、低圧電源ライン14
から端子T3,4に向う電流のみを流す保護ダイオード
D2が設けられている。また、高圧電源ライン12と低
圧電源ライン14との間には、高圧電源ラインから低圧
電源ラインに向かう電流のみを流す保護ダイオード16
が設けられている。保護ダイオード16の動作電圧は、
集積回路の動作時に高圧電源ライン12と低圧電源ライ
ン14との間に発生する電位差よりも十分大きく設定さ
れている。よって、静電気により、この動作電圧以上の
電圧が電源ライン12、14間に発生するとこの保護ダ
イオード16が動作して放電経路を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の集積回路
の静電気保護用の回路構成に関する。
【0002】
【従来の技術】IC等の集積回路では、微細化技術の進
歩により、その集積密度が高くなっている。一方で、I
C内部の各種素子が微細化して、静電気に対する耐性が
低くなっている。このため、従来より静電気による集積
回路内の素子の破壊を防止することを目的として、集積
回路内に静電気保護回路が設けられていた。
【0003】以下、従来の静電気保護回路を有する集積
回路の構成について、図7を用いて説明する。
【0004】図7において、各端子T1〜T4は、集積
回路をパッケージングした場合におけるピンに相当し、
端子T1は、集積回路の動作時に、高圧電源ライン12
に高電位側の電源VCCからの電力を供給するための端
子である。また、端子T2は、低圧電源ライン14を低
電位側の電源、ここではグランド電源GNDに接続する
ための端子である。端子T3は、例えば信号処理回路
[1]10への信号の入出力を行う端子であり、端子T
4は、例えば信号処理回路[3]10への信号の入出力
を行う端子である。
【0005】そして、上記各端子T1〜4を介して集積
回路内に侵入する静電気から内部回路を保護するため、
保護ダイオードD1,D2及び保護抵抗R1〜n、RI
Oより構成される静電気保護回路が設けられている。
【0006】上記保護抵抗R1・・nは、高圧電源ライ
ン12と低圧電源ライン14との両方若しくはいずれか
一方と、各信号処理回路10と、の間に設けられ、端子
T3,T4と信号処理回路10との間にぞれぞれ保護抵
抗RIOが接続されている。
【0007】また、保護ダイオードD1は、端子T3,
T4と電源ライン12との間に、端子T3,T4からそ
れぞれ電源ライン12に向う電流を流す向きに設けら
れ、端子T3,T4と低圧電源ライン14との間には、
低圧電源ライン14からそれぞれ端子T3,T4に向う
電流を流す保護ダイオードD2が設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】静電気から各信号処理
回路10を保護するという観点からすれば、各保護抵抗
R1〜n、RIOの抵抗値を大きくすることが好まし
い。抵抗が大きければ各信号処理回路10に静電気に起
因した大電流が流れることを防止できるからである。ま
た、集積回路では、これら保護抵抗R1〜n,RIOを
拡散抵抗によって構成することが多く、抵抗値を大き
く、即ち面積を大きくすれば、静電気を拡散抵抗から基
板内に逃がすことが容易になるからである。
【0009】しかしながら、保護抵抗R1〜n,RIO
の抵抗値を大きくすると、信号処理回路10の出力イン
ピーダンスが増加するため、各回路の信号処理速度が低
下する等、回路特性が劣化する場合がある。従って、余
りこれらの保護抵抗を大きくすることができず、静電気
による素子の破壊を確実に防止することができないとい
う問題があった。
【0010】また、各信号処理回路10についてその回
路規模に応じた保護抵抗を個別に設けなければならず、
集積回路の面積や消費電力が大きくなるという問題もあ
った。
【0011】更に、従来の静電気保護回路の構成におい
て、図7にケース1として示すように、集積回路の非動
作時に、例えば端子T1に負の電荷が、端子T3に正の
電荷が与えられた場合には、保護ダイオードD1がオン
し、端子T3から電源ライン12に向かう経路で電流が
流れることにより静電気は放電される。ところが、ケー
ス2のように、端子T3に正の電荷、端子T2に負の電
荷が与えられた場合には、ダイオードD2が動作せず、
集積回路内に放電経路が形成されないため、この静電気
が放電されない。このように、従来の構成では、発生し
た静電気の状態によっては集積回路内部に適切な放電経
路を形成できず、改善が求められていた。
【0012】本発明は、上記課題を解決するために、集
積回路の動作に影響を与えることなく、確実に静電気か
ら集積回路を保護するための静電気保護回路を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の集積回路の静電気保護回路では、まず、高
電位側の電源が接続される高圧電源ラインと、入力端子
と出力端子との両方若しくはいずれか一方の端子と、の
間に設けられ、この両方若しくはいずれかの端子から高
圧電源ラインに向う電流のみを流す第1保護素子と、低
電位側の電源が接続される低圧電源ラインと入出力端子
との間に設けられ、低圧電源ラインから入出力端子に向
う電流のみを流す第2保護素子と、高圧電源ラインと低
圧電源ラインとの間に設けられ、高圧電源ラインから低
圧電源ラインに向かう電流のみを流す第3保護素子を有
する。
【0014】そして、この第3保護素子が、例えば、集
積回路の動作時に前記高圧電源ラインと前記低圧電源ラ
インとの間に発生する電位差より、十分大きい電位差が
前記2つの電源ライン間に発生すると、高圧電源ライン
から低圧電源ラインに向かう電流を流す。
【0015】このような構成によれば、集積回路の動作
時には、各保護素子はいずれも動作せず、動作時に電源
ライン間で電流が流れて余分な電力消費が発生すること
が防止されている。また、集積回路の各端子から回路内
に静電気が侵入した場合には、第1又は第2保護素子
と、第3保護素子のいずれか若しくは両方が動作するこ
とにより、集積回路内の信号処理回路等に電流を流すこ
となく、確実に静電気が放電される。
【0016】次に、複数の電源ラインを有する集積回路
の静電気保護回路の場合には、まず、各電源ラインと、
入力端子と出力端子との両方若しくはそのいずれか一方
の端子と、の間に第1及び第2保護素子を設ける。更
に、一方の高圧電源ラインから他方の高圧電源ラインに
電流が流れることを防止する逆流防止素子を複数の高圧
電源ラインの間に設け、高圧電源ラインから低圧電源ラ
インに向かう電流のみを流す第3保護素子を逆流防止素
子と複数の低圧電源ラインとの間に設けることを特徴と
する。
【0017】複数の高圧電源ラインは、集積回路動作時
にそれぞれ異なる電圧を有していることが多い。そし
て、本発明では高圧電源ラインに逆流防止素子を設ける
ことにより、集積回路動作時に複数の高圧電源ライン間
で電流が流れ、動作に悪影響を与えることが防止されて
いる。
【0018】一方、例えば集積回路の端子間等において
発生した静電気によって、集積回路動作時に各高圧電源
ラインと各低圧電源ラインとの間に発生する電位差よ
り、十分大きい電位差がこれら電源ライン間に発生した
場合には、上記逆流防止素子及び第3保護素子が、高圧
電源ラインから低圧電源ラインに向かう電流を流すこと
ができる。この第3保護素子は、電源ラインが複数でも
1集積回路内に1ケ所設けることにより、逆流防止素子
を介して高圧電源ラインと低圧電源ラインとの間に静電
気の放電経路を形成できる。よって、集積回路の面積等
に与える影響が少ない。
【0019】また、上述の第1保護素子及び第2保護素
子は、少なくとも1つのダイオードから構成でき、更
に、前記第3保護素子は、トランジスタ、ツェナーダイ
オード、サイリスタ又は直列接続された複数のダイオー
ドのいずれかによって構成することができる。そして、
これらの素子は、集積回路内に作られる他の素子の形成
と同時に、かつ容易に形成可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。なお、既に説明した図面と対応
する部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0021】[実施形態1] (全体構成)図1は、本実施形態の静電気保護回路を有
する集積回路の構成を示している。図1において、端子
T3,T4と、高圧電源ライン12及び低圧電源ライン
14との間には、従来と同様に、第1及び第2保護素子
として、保護ダイオードD1,D2がそれぞれ接続され
ている。更に、高圧電源ライン12と低圧電源ライン1
4との間には、第3保護素子として、n個のダイオード
が直列接続されて構成された保護ダイオード16が設け
られている。
【0022】保護ダイオードD1は、電源以外の例えば
信号処理回路10に対する信号入出力を行うための端子
T3,T4から高圧電源ライン12に向かう電流のみを
流し、保護ダイオードD2は、低圧電源(例えばグラン
ド電源)ライン14から端子T3,T4に向かう電流の
みを流す。従って、保護ダイオードD1,D2は、共に
電源ライン12、14にそれぞれ高圧電源、低圧電源が
接続されて、集積回路が動作可能な状態の時には逆方向
に電圧が印加されることとなり、集積回路の動作には影
響を与えない。
【0023】一方、保護ダイオード16は、集積回路の
各電源ライン12、14に所定の電源が接続され、電位
差(VCC−VEE)が発生した場合には、その順方向
に電圧が印加される。しかし、この保護ダイオード16
は、上記電位差(VCC−VEE)よりも十分大きな電
位差でなければ、動作しないようにダイオードの数nが
設定されている。例えば(VCC−VEE)を約5Vと
すると、保護ダイオード16の動作電圧は7V程度に設
定される。ここで、保護ダイオード16を構成する各ダ
イオードのオン電圧を約0.6Vとすると、直列接続さ
れるダイオードの数nは14〜16程度となる。
【0024】従って、集積回路が通常動作している場
合、保護ダイオード16は動作せず、高圧電源ライン1
2から低圧電源ライン14に向かう電流は流れない。よ
って、余計な電力を消費することが防止されている。
【0025】一方、静電気によって発生する電位差は、
一般的に、動作時における電源ライン12、14の電位
差に比較して極めて大きい(例えば、数百V等)。従っ
て、集積回路の非動作時、例えば集積回路をプリント基
板に組み付ける前等、電源ラインが電気的にフローティ
ングな状態において、静電気によって電源ライン12、
14に大きな電位差が発生すると、これに応じて保護ダ
イオード16が動作し、高圧電源ライン12から低圧電
源ライン14に向かう電流を流す。
【0026】(静電気の放電経路)次に、静電気の放電
経路について図2、図3に基づいて説明する。
【0027】(1)ケース1 図2(a)に示すように、静電気として、端子T1に負
の電荷が与えられ、端子T3に正の電荷が与えられた場
合には、保護ダイオードD1がオンし、端子T3から高
圧電源ライン12に向かう経路で電流が流れ、静電気が
放電される。
【0028】(2)ケース2 図2(b)に示すように、端子T3に正の電荷、端子T
2に負の電荷が与えられた場合、保護ダイオードD2に
は逆方向の電圧が印加されるため動作しない。しかし、
端子T3と低圧電源ライン14との間には、保護ダイオ
ードD1と保護ダイオード16とが順方向に直列接続さ
れているので、この保護ダイオードD1、16がオンす
ることにより、図中点線で示すような放電経路が形成さ
れ、静電気が放電される。
【0029】(3)ケース3 図2(c)に示すように、端子T3に負の電荷が与えら
れ、端子T2に正の電荷が与えられた場合には、保護ダ
イオードD2がオンし、低圧電源ライン14から端子T
3に向かう経路で電流が流れ、静電気が放電される。
【0030】(4)ケース4 図2(d)に示すように、端子T1に正の電荷、端子T
3に負の電荷が与えられた場合、保護ダイオードD1は
動作しない。一方、端子T1と端子T3の間には、保護
ダイオード16と保護ダイオードD2とが順方向に直列
接続されている。よって、保護ダイオード16,D2が
オンして、点線で示すような放電経路が形成され、静電
気が放電される。
【0031】(5)ケース5 図3に示すように、端子T3に正の電荷、端子T4に負
の電荷が与えられた場合には、端子T3と端子T4との
間に保護ダイオードD1、保護ダイオード16、保護ダ
イオードD2´が直列に接続される。従って、これらの
保護ダイオードがオンし、点線に示されるような放電経
路が形成され、静電気が放電される。
【0032】(6)ケース6 ケース5とは、反対に、端子T3に負の電荷、端子T4
に正の電荷が与えられた場合には、端子T4と端子T3
との間に保護ダイオードD1´、保護ダイオード16、
保護ダイオードD2が直列に接続される。この場合に
も、これらの保護ダイオードがオンして、図3の一点鎖
線に示されるような放電経路が形成され、静電気が放電
される。
【0033】従来の静電気保護回路では、上記ケース
2、ケース4、ケース5、ケース6に示すような状態で
静電気が各端子T1〜4に与えられた場合には、電源ラ
イン12、14間に放電経路が形成されないので、これ
を放電することができなかった。これに対して、本実施
形態では、高圧電源ライン12から低圧電源ライン14
に向かってのみ電流を流す保護ダイオード16を設ける
ことにより、これらのケースにおいても、確実に静電気
を放電することができる。
【0034】また、以上説明した構成において、高圧電
源ライン12と低圧電源ライン14との間に設ける第3
保護素子としては、保護ダイオード16に限らず、図4
に示すようなツェナーダイオード30を用いることも可
能である。このツェナーダイオード30は、保護ダイオ
ード16と同様、集積回路の動作時における電位差より
も十分大きい電位差が電源ライン12、14間に発生す
ると、高圧電源ライン12から低圧電源ライン14に向
かって電流を流すようにその降伏電圧を設定する。
【0035】更に、第3保護素子としては、図5に示す
ようにn個のPNPトランジスタから構成された保護ト
ランジスタ32も使用可能である。保護トランジスタ3
2は、n個のトランジスタQ1〜nのコレクタがそれぞ
れ低圧電源ライン14に接続されている。そして、エミ
ッタが高圧電源ライン12に接続されたトランジスタQ
1のベースには、トランジスタQ2のエミッタが接続さ
れ、このトランジスタQ2のベースには、トランジスタ
Q3のエミッタが接続されている。このように順次高圧
側のトランジスタのベースに低圧側のトランジスタのエ
ミッタを接続し、最も低圧側のトランジスタQnのベー
スは低圧電源ライン14に接続されている。
【0036】この保護トランジスタ32は、高圧電源ラ
イン12と低圧電源ライン14との間の電位差がn×V
BE以上にとなると、トランジスタQ1がオンするため、
高圧電源ライン12から低圧電源ライン14に向かって
電流を流すことができる。従って、図1の保護ダイオー
ド16や、図4のツェナーダイオード30と同様、集積
回路動作時における電源ライン12、14間の電位差よ
りも十分大きな電位差で保護トランジスタ32が動作す
るようにトランジスタの数nを設定すればよい。
【0037】なお、NPN型トランジスタを用いた場合
には、各トランジスタQ1〜nのコレクタを高圧電源ラ
イン12に接続し、ベースが高圧電源ライン12に接続
されたトランジスタQ1のエミッタにトランジスタQ2
のベースを接続し、以下同様にして、高圧側のトランジ
スタのエミッタに低圧側のトランジスタのベースを接続
すれば、上記のような保護トランジスタを構成すること
ができる。
【0038】また、電源ライン12、14間に設ける保
護素子としては、サイリスタも適用可能であり、この場
合、上記保護トランジスタ32と同様に複数のサイリス
タを接続して構成する。
【0039】[実施形態2]次に、電圧の異なる複数の
電源ラインを有する集積回路の静電気保護回路の構成に
ついて図6を用いて説明する。
【0040】図6において、高圧電源ライン12、22
は、それぞれ端子T1,T11を介して異なる電圧の高
圧電源に接続され、信号処理回路10、20にそれぞれ
高圧電源からの電力を供給する。また、同様に、低圧電
源ライン14、24は、端子2,T12を介して異なる
電圧の低圧電源に接続される。端子T3、T13は、そ
れぞれ信号処理回路10、20に対して電源以外の信号
等の入出力を行うための端子であり、この端子T3,T
13と高圧電源ライン12、22との間には、実施形態
1同様、それぞれ保護ダイオードD1が設けられ、端子
T3,T13と低圧電源ライン14、24との間には、
同様に保護ダイオードD2がそれぞれ設けられている。
【0041】そして、高圧電源ライン12、22の間に
は、2つの電源ライン間に電流が流れることを防止する
逆流防止素子として、ダイオードD10,D11が設け
られている。具体的には、各ダイオードD10,D11
のアノード側は、それぞれ高圧電源ライン12、22に
接続され、カソード側は互いに接続されている。例え
ば、集積回路動作時において、高圧電源ライン12の電
圧が高圧電源ライン22の電源よりも高い場合、ダイオ
ードD10には順方向の電圧が印加されるが、ダイオー
ドD11には逆方向の電圧が印加される。従って、ダイ
オードD11によって、高圧電源ライン12から高圧電
源ライン22へ電流が流れ込むことが防止されている。
また、反対に、高圧電源ライン22の電圧が高圧電源ラ
イン12の電圧よりも高い場合には、ダイオードD10
によって高圧電源ライン22から高圧電源ライン12に
電流が流れ込むことが防止されている。
【0042】一方、低圧電源ライン14、24の間に
は、集積回路動作時において、上記同様、2つの低圧電
源ライン間に電流が流れることを防止する逆流防止素子
としてダイオードD20,D21が設けられている。そ
して、各ダイオードD20,D21のカソード側は、そ
れぞれ低圧電源ライン14、24に接続され、アノード
側は互いに接続されている。
【0043】更に、高圧側の逆流防止素子D10,D1
1のカソードと、低圧側の逆流防止素子D20,21の
アノードとの間には、第3保護素子として、実施形態1
の保護ダイオード16と同様、複数のダイオードが直列
接続された保護ダイオード34が接続されている。
【0044】また、高圧側逆流防止素子D10,D1
1、保護ダイオード34及び低圧側逆流防止素子D2
0,D21の動作電圧は、集積回路動作時に各高圧電源
ライン12、22と低圧電源ライン14、24との間に
発生する最大電圧に対して、十分大きく設定されてい
る。静電気によって、設定された上記動作電圧以上の電
圧が、いずれかの高圧電源ライン12、22と低圧電源
ライン14、24との間で発生すると、図6に点線で示
すように、これらの素子を放電経路として、高圧電源ラ
イン12,22(a、b)から低圧電源ライン14、2
4(c、d)に向かって電流が流れる。
【0045】従って、集積回路動作時に複数の高圧電源
ライン間、低圧電源ライン間で電流が流れて動作に悪影
響を与えることなく、高圧電源ラインと低圧電源ライン
との間に静電気の放電経路が形成され、静電気が確実に
放電される。例えば、図6に例示するように、静電気と
して、端子T11に正の電荷が与えられ、端子T3に負
の電荷が与えられた場合には、静電気は、端子T11か
らb−cを通り、更に低圧電源ライン14からダイオー
ドD2を通って端子T3に至る放電経路が形成される。
【0046】なお、電圧の異なる電源ラインは2種類に
限らず、更に多数でも適用可能である。この場合、各電
源ラインに図6に示すような逆流防止素子をそれぞれ設
ければ、他の構成は図6と共通である。例えば、高圧電
源ラインが複数の場合には、逆流防止素子として、ダイ
オードD10,D11と同様に、各高圧電源ラインにア
ノード側が接続されたダイオードを設け、このダイオー
ドのカソード側をダイオードD10,D11のカソード
に接続すればよい。低圧電源ラインが複数の時は、逆流
防止素子として、各低圧電源ラインに対応してダイオー
ドD20,D21と同様なダイオードを設ければよい。
そして、以上のように電圧の異なる電源ラインが複数あ
っても、図6の保護ダイオード34は、集積回路内に1
つあれば共通して利用することができる。
【0047】なお、保護ダイオード34は、図4及び図
5に示したように、ツェナーダイオード30又は保護ト
ランジスタ32と同様な構成に置き換えることが可能で
ある。また、これらに限らず複数のサイリスタを接続し
て構成してもよい。
【0048】高圧電源ラインと低圧電源ラインとの間に
設ける保護素子としては、一般的には、ダイオードが最
も簡単な構成であるので製造しやすい。しかし、他の素
子も、信号処理回路内で使用されている素子であるの
で、特別な製造工程を設けることなく、集積回路の他の
素子と同時に形成することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明の集積回路の静電気保護回路の構
成よれば、集積回路の本来の動作に影響を与えることな
く、集積回路内に様々な静電気の放電経路を形成するこ
とができる。従って、確実に静電気から集積回路を保護
することが可能である。
【0050】また、電圧の異なる電源ライン数に関わら
ず、更に信号処理回路等の数や各信号処理回路規模に関
わらず、高圧電源ラインと低圧電源ラインとの間に、集
積回路内に少なくとも一か所第3保護素子を設けること
によって、高圧電源ラインから低圧電源ラインに向かう
放電経路を形成できる。従って、静電気保護回路を少な
い素子数で構成でき、集積回路の微細化の点で極めて有
利である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】 本発明の実施形態1の静電気保護回路の構成
を示す図である。
【0052】
【図2】 図1の静電保護回路の放電経路を説明する図
である。
【0053】
【図3】 図2と異なる放電経路を説明する図である。
【0054】
【図4】 図1の他の構成例を示す図である。
【0055】
【図5】 図1の他の構成例を示す図である。
【0056】
【図6】 本発明の実施形態2の静電気保護回路の構成
を示す図である。
【0057】
【図7】 従来の静電気保護回路の構成を示す図であ
る。
【0058】
【符号の説明】
10,20 信号処理回路、12,22 高圧電源ライ
ン、14,24 低圧電源ライン、16,34 保護ダ
イオード、30 ツェナーダイオード、32保護トラン
ジスタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路の静電気保護回路において、 高電位側の電源が接続される高圧電源ラインと、入力端
    子と出力端子との両方若しくはいずれか一方の端子との
    間に設けられ、前記端子から前記高圧電源ラインに向う
    電流のみを流す第1保護素子と、 低電位側の電源が接続される低圧電源ラインと、前記端
    子と、の間に設けられ、前記低圧電源ラインから前記端
    子に向う電流のみを流す第2保護素子と、 前記高圧電源ラインと、前記低圧電源ラインとの間に設
    けられ、前記高圧電源ラインから前記低圧電源ラインに
    向かう電流のみを流す第3保護素子と、 を有することを特徴とする集積回路の静電気保護回路。
  2. 【請求項2】 複数の電源ラインを有する集積回路の静
    電気保護回路であって、 複数の高圧電源ラインと、複数の入力端子と出力端子と
    の両方若しくはいずれか一方の端子と、の間に設けら
    れ、前記端子から前記高圧電源ラインに向う電流のみを
    流す第1保護素子と、 複数の低圧電源ラインと前記複数の端子との間にそれぞ
    れ設けられ、前記低圧電源ラインから前記端子に向う電
    流のみを流す第2保護素子と、 前記複数の高圧電源ライン間に設けられ、一方の高圧電
    源ラインから他方の高圧電源ラインに電流が流れること
    を防止する逆流防止素子と、 前記逆流防止素子と前記複数の低圧電源ラインとの間に
    設けられ、前記高圧電源ラインから前記低圧電源ライン
    に向かう電流のみを流す第3保護素子と、 を有することを特徴とする集積回路の静電気保護回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の集積回路の静電気保護
    回路において、 更に、前記複数の低圧電源ライン間に設けられ、一方の
    低圧電源ラインから他方の低圧電源ラインに電流が流れ
    ることを防止する逆流防止素子を有することを特徴とす
    る集積回路の静電気保護回路。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の集積回路
    の静電気保護回路において、 前記逆流防止素子はダイオードによって構成されている
    ことを特徴とする集積回路の静電気保護回路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記
    載の集積回路の静電気保護回路において、 前記第1保護素子及び前記第2保護素子は、少なくとも
    1つのダイオードから構成されていることを特徴とする
    集積回路の静電気保護回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    集積回路の静電気保護回路において、 前記第3保護素子は、トランジスタ、ツェナーダイオー
    ド、サイリスタ又は直列接続された複数のダイオードの
    いずれかによって構成されることを特徴とする集積回路
    の静電気保護回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011054699A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Toshiba Corp 半導体集積回路
JP2013201164A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Toshiba Corp 半導体装置

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