JPH0963871A - 点火コイル - Google Patents

点火コイル

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JPH0963871A
JPH0963871A JP7213529A JP21352995A JPH0963871A JP H0963871 A JPH0963871 A JP H0963871A JP 7213529 A JP7213529 A JP 7213529A JP 21352995 A JP21352995 A JP 21352995A JP H0963871 A JPH0963871 A JP H0963871A
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JP
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coil
case
mica
ignition
primary
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JP7213529A
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English (en)
Inventor
Shingo Morita
伸吾 森田
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Yasukazu Hizuka
保和 肥塚
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/12Ignition, e.g. for IC engines
    • H01F2038/125Ignition, e.g. for IC engines with oil insulation

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、部分放電に対する耐量が大き
く、絶縁破壊に対する信頼性の高い、かつ、小型の点火
コイルを提供する。 【解決手段】 ケース8内の2次コイル4側等の高電圧
部と、ケース8内外の1次コイル2およびコア9および
ケース8外の導電性機器等の低電圧部との絶縁用に、面
方向に沿った導電率が厚さ方向に沿った導電率より大き
い第1ないし第7マイカ板11ないし17を使用した。
例えば、高電圧の2次コイル4から1次コイル2側に向
かって、絶縁オイル10中を部分放電が進行しても、こ
の部分放電は第1マイカ板11によりその進行方向をこ
の第1マイカ板11の面方向に変えられ、拡散される。
したがって、点火コイルの部分放電に対する耐量は大き
くなり、点火コイルの絶縁破壊に対する信頼性が高めら
れ、小型化も達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば内燃機関
の点火用に用いられる点火コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の内燃機関用点火コイルを示
す断面図である。図において、1は例えばPBT(ポリ
ブチレンテレフタレート)のような樹脂材から形成され
ている筒状の1次ボビン、2は1次ボビン1の外周面上
に導線を巻回して形成された1次コイル、3は1次ボビ
ン1の外方に、この1次ボビン1と同心状に配置される
筒状の2次ボビンである。2次ボビン3の外表面には櫛
歯状に凹凸部が形成されている。また、2次ボビン3も
1次ボビン1と同様に、PBTのような樹脂材から形成
されている。
【0003】4は2次ボビン3の凹部に1次コイル2よ
り多量の導線を巻回して形成された2次コイルである。
2次コイル4の導線は図中2次ボビン3の上側の凹部か
ら下側の凹部に向かってブロック状に巻回されている。
5、6は電源(図示せず)側、並びにスイッチング素子
(図示せず)側に各々接続される1次コイル2の一対の
1次端子、7は高電圧が誘起される2次コイル4の2次
端子である。なお、2次コイル4の他方側の2次端子
(図示せず)は1次コイル2の1次端子5側に接続され
ているものとする。
【0004】8は1次ボビン1および2次ボビン3とと
もに、1次コイル2および2次コイル4を収納したケー
スである。ケース8は例えばPBTのような樹脂材から
形成され、下側に2次端子7の保持部8aを有している
とともに、上側に1次端子5,6の保持部8bを有して
いる。9は1次コイル2と2次コイル4とを磁気的に結
合するコア(鉄心)である。コア9は1次ボビン1内に
挿通されている。10はケース8内に充填され、2次コ
イル4や2次端子7のような高電圧部を、1次コイル2
やコア9といった導電性部品に対して絶縁する絶縁オイ
ルであり、例えばポリブテン、シリコンオイル、鉱物性
絶縁油等が用いられる。
【0005】つぎに、この点火コイルの動作について説
明する。1次端子5を介して1次コイル2に電流を流す
と、コア9中に磁束が発生する。そして、1次コイル2
の電流を、内燃機関の点火時期に応じて、1次端子5側
のスイッチング素子により断続すると、1次コイル2と
2次コイル4の巻き数の比に応じて、電磁誘導現象によ
って2次コイル4の2次端子7側に高電圧が発生する。
そして、2次端子7に接続される点火プラグに放電が生
じ、内燃機関が作動される。
【0006】この場合、2次コイル4や2次端子7のよ
うな高電圧部と1次コイル2やコア9といった導電性部
品との間に充填される絶縁オイル10により、これらの
高電圧部と導電性部品との絶縁がなされている。また、
2次コイル4や2次端子7のような高電圧部とケース8
との間に充填された絶縁オイル10により、これらの高
電圧部と点火コイル近傍に配置される導電性機器との絶
縁がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の点火コイルでは、絶縁オイル10の絶縁耐量が充分
でなく、特に小型化を進めた結果各部材間の間隔が所定
間隔以下となると絶縁オイル10を介して、部分放電が
発生する。そして、この部分放電が繰り返し発生するこ
とにより、2次コイル4や2次端子7からケース8内の
1次コイル2やコア9に向かって部分放電劣化が進行
し、最終的には、2次コイル4や2次端子7の高電圧部
と1次コイル2やコア9等の低電圧部との間で絶縁破壊
が生じる。
【0008】即ち、従来の点火コイルは部分放電劣化に
対する絶縁オイル10の耐量が比較的小さく、絶縁破壊
に対する機器の信頼性に問題があるという課題があっ
た。また、部分放電劣化に対する絶縁オイル10の耐量
が小さいことから、高電圧部の絶縁に必要な距離が大き
くなり、小型化できないという課題もあった。
【0009】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、部分放電劣化に対する耐量を大き
くし、絶縁破壊に対する信頼度が高く、また小型化が可
能な点火コイルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、点火時期に応じて1次電流が断続的に流される1次
コイルと、この1次コイルにコアを介して磁気的に接続
され、1次電流の断続により点火用高電圧が発生される
2次コイルとを有するとともに、1次コイルおよび2次
コイルを収容するケース内に絶縁オイルが充填された点
火コイルにおいて、ケース内の2次コイル側の高電圧部
と、このケース内外の導電性部品およびこのケース外の
導電性機器との絶縁用に、面方向に沿った導電率が厚さ
方向に沿った導電率より大きい無機質絶縁材が使用され
ていることである。
【0011】この発明の第2の発明は、点火時期に応じ
て1次電流が断続的に流される1次コイルと、この1次
コイルにコアを介して磁気的に接続され、1次電流の断
続により点火用高電圧が発生される2次コイルとを有す
るとともに、1次コイルおよび2次コイルを収容するケ
ース内に絶縁オイルが充填された点火コイルにおいて、
1次電流を断続するスイッチング素子を含む電気部品が
ケース内に内蔵され、2次コイル側の高電圧部と電気部
品との間に面方向に沿った導電率が厚さ方向に沿った導
電率より大きい無機質絶縁材が配されていることであ
る。
【0012】この発明の第3の発明は、第1または第2
の発明の場合において、無機質絶縁材が、複数のマイカ
片を絶縁性接合樹脂を使用して薄膜状に集成したマイカ
板から構成されていることである。
【0013】この発明の第4の発明は、第1または第2
の発明の場合において、無機質絶縁材が、複数のマイカ
片を絶縁性接合樹脂を使用して薄膜状に集成したマイカ
板の複数の積層体から構成されていることである。
【0014】この発明の第5の発明は、第3または第4
の発明の場合において、絶縁性接合樹脂がエポキシ樹脂
であることである。
【0015】この発明の第6の発明は、第3の発明の場
合において、ケース、およびこのケース内の樹脂成形品
に、マイカ板がインサート成形されていることである。
【0016】この発明の第7の発明は、第1の発明の場
合において、無機質絶縁材がマイカ片であり、このマイ
カ片を混入した樹脂をインジェクション成形することに
より、ケース、およびこのケース内の樹脂成形品が形成
されていることである。
【0017】
【作用】この発明の第1および第2の発明においては、
ケース内の高電圧部から例えばケース内の導電性部品や
電気部品に向かって、絶縁オイル中に部分放電劣化が生
じても、この部分放電劣化が無機質絶縁材に達すれば、
この部分放電劣化の向きが変えられる。すなわち、部分
放電劣化は無機質絶縁材の導電率の大きい面方向に導か
れるため、必ずしも、導電性部品側に向かって進行しな
くなる。また、この場合、この部分放電劣化は無機質絶
縁材の面方向に導かれて拡散され、その勢いが小さくな
る。
【0018】この発明の第3の発明においては、無機質
絶縁材をマイカ片を使ったマイカ板から構成している。
マイカ片は沿層方向の導電率が貫層方向の導電率より大
きいため、マイカ板の厚さ方向にマイカ片の貫層方向が
向くように、絶縁性接合樹脂を使用してこのマイカ片を
複数集成することにより、無機質絶縁材が容易に形成さ
れる。
【0019】この発明の第4の発明においては、マイカ
板を複数積層することにより、無機質絶縁材を構成して
いるので、部分放電劣化に対する無機質絶縁材の耐量が
増大する。また、例えば、曲げ加工したマイカ板が必要
な場合、曲げ加工の容易な薄いマイカ板を多数使用する
ことにより、マイカ板の曲げ加工の容易化を図ることが
できる。
【0020】この発明の第5の発明においては、絶縁性
接合樹脂としてエポキシ樹脂を使用している。
【0021】この発明の第6の発明においては、マイカ
板がケースおよびケース内の樹脂成形品にインサート成
形されているので、マイカ板を容易に取り付けることが
できる。
【0022】この発明の第7の発明においては、無機質
絶縁材であるマイカ片を樹脂中に混入して、この樹脂で
ケースおよびケース内の樹脂成形品を形成することによ
り、無機質絶縁材を容易に取り付けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る点
火コイルを示す断面図である。なお、図5で示した従来
の点火コイルと同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0024】図において、11は2次コイル4が巻回さ
れた2次ボビン3の内周面と1次コイル2との間の絶縁
オイル10中に配置される、薄い筒状の無機質絶縁材と
しての第1マイカ板、12は2次コイル4が巻回された
2次ボビン3の外周部とケース8との間の絶縁オイル1
0中に配置される、薄い筒状の無機質絶縁材としての第
2マイカ板、13は1次ボビン1の内周面とコア9との
間の絶縁オイル10中に配置される、薄い筒状の無機質
絶縁材としての第3マイカ板、14はケース8の外周面
に配置される、薄い筒状の無機質絶縁材としての第4マ
イカ板である。なお、絶縁オイル10は、第1、第2お
よび第3マイカ板11,12,13をケース8内に挿入
した後、充填される。
【0025】前記第1、第2、第3および第4マイカ板
11,12,13,14は、絶縁性の無機質絶縁材であ
る複数のマイカ片を、例えば絶縁性接合樹脂であるエポ
キシ樹脂を使用して薄膜状に集成したものである。この
場合、複数のマイカ片は、第1、第2、第3および第4
マイカ板11,12,13,14の膜厚方向とマイカ片
の貫層方向とが一致するよう、エポキシ樹脂により貼り
合わされて一体的に結合されている。そして、例えば膜
厚が0.2〜0.3mm程度の薄膜状のマイカシート
を、切削加工したり、曲げ加工することにより形成され
ている。
【0026】つぎに、第1、第2、第3および第4マイ
カ板11,12,13,14の作用について説明する。
1次コイル2に流れる電流が断続されて、2次コイル4
側に断続的に高電圧が発生されると、例えば2次コイル
4側から、2次ボビン3中にわずかに存在する気泡等を
介して、2次ボビン3に部分放電が発生する。そして、
この部分放電が繰り返し発生することにより、2次ボビ
ン3に部分放電劣化が発生する。そして、この劣化箇所
における部分放電は2次ボビン3を貫通し絶縁オイル1
0中を1次コイル2側に向かって進行し、第1マイカ板
11に達する。
【0027】ここで、マイカ片は沿層方向の導電率が貫
層方向の導電率より非常に大きいため、複数のマイカ片
を薄膜状に集成した第1マイカ板も面に沿った導電率が
膜厚方向の導電率より非常に大きいという性質を有して
いる。
【0028】このため、前記部分放電は第1マイカ板1
1の膜厚方向には進行せず、面方向に発生する。すなわ
ち、この部分放電は、第1マイカ板11の面方向に沿っ
た絶縁オイル10に生じて拡散され、1次コイル2側に
はほどんど進行しない。このため、2次コイル4と1次
コイル2との間で絶縁破壊が生じにくく、その分、この
点火コイルの絶縁破壊耐量が大きくなる。したがって、
絶縁破壊に対する点火コイルの信頼度も高められる。ま
た、第1マイカ板11を使用することにより、2次ボビ
ン3と1次コイル2との間の部分放電劣化に対する耐量
が増大し、2次ボビン3と1次コイル2とを接近させる
ことができるようになり、点火コイルの小形化が図られ
る。
【0029】また、第2マイカ板12、並びに第4マイ
カ板14は、第1マイカ板11と同様に、2次コイル4
から絶縁オイル10を介して、ケース8外部に向かって
発生してくる部分放電を、くい止める働きをする。この
ため、2次コイル4とケース8外で点火コイル近傍に配
置される導電性機器との間で絶縁破壊が生じにくくな
り、その分、この点火コイルの絶縁破壊耐量が大きくな
る。したがって、絶縁破壊に対する点火コイルの信頼度
も高められる。更に、第3マイカ板13は一次コイル2
とコア9との間で、上述の他のマイカ板と同様に作用し
絶縁耐量を向上させる。
【0030】なお、点火コイルの小型化を図ることによ
り、各部材間の間隙は必然的に小さくなるが絶縁オイル
は極めて浸透性が高く各部材間に確実に浸透するため、
各部材間に気泡等が残存して絶縁性を低下させることは
ない。
【0031】なお、以上の説明では、0.2〜0.3m
m程度の膜厚のマイカシートを加工したマイカ板を1枚
のみ使用したが、このようなマイカ板を2枚以上重ね合
わせて使用してもよい。この場合、部分放電劣化に対す
る耐量を一層増大させることができるという効果が得ら
れる。そして、薄いマイカ板を複数枚重ね合わせて使用
することにより、マイカ板の曲げ加工が容易となり、無
機質絶縁材の取り付けが簡易となり、絶縁破壊に対する
信頼性の高い点火コイルを高生産性で製造することがで
きる。
【0032】実施の形態2.上記実施の形態1では、複
数のマイカ片をエポキシ樹脂により薄膜状に集成したマ
イカ板を絶縁オイル10中に挿入するものとしている
が、この実施の形態2では、同様にして作製されたマイ
カ板をインサート成形してケース8、1次ボビン1、お
よび2次ボビン3に一体的に取り付けるものとしてい
る。
【0033】この実施の形態2では、例えば第1マイカ
板11と同じマイカ板を型内に配置した後、この型内に
PBTを流し込んで硬化させることにより、内面側にマ
イカ板が一体的に取り付けられた2次ボビン3を形成す
る。同様にインサート成形により、2次ボビン3の外周
部に相対する部位にマイカ板が一体的に取り付けられた
ケース8、並びに内面側にマイカ板が一体的に取り付け
られた1次ボビン1を形成する。そして、この2次ボビ
ン3、1次ボビン1およびケース8を用いて点火コイル
を構成している。
【0034】この実施の形態2によれば、2次ボビン
3、1次ボビン1およびケース8にインサート成形され
たマイカ板が、部分放電劣化による絶縁破壊を防止する
ように作用し、絶縁オイル10中に第1ないし第4マイ
カ板11、12、13、14を配置した上記実施の形態
1と同様な効果を得ることができる。また、2次ボビン
3、1次ボビン1およびケース8を成形すると同時にマ
イカ板を取り付けることができ、繁雑な第1ないし第4
マイカ板11、12、13、14の取り付け作業が不要
となり、点火コイルの生産性を向上させることができ
る。
【0035】なお、上記実施の形態2では、2次ボビン
3、1次ボビン1およびケース8にマイカ板がインサー
ト成形されているものとしているが、2次ボビン3、1
次ボビン1およびケース8の少なくとも一つにマイカ板
がインサート成形され、絶縁オイル10中に第1ないし
第4マイカ板11、12、13、14の内必要なマイカ
板を挿入するようにしてもよい。
【0036】実施の形態3.上記実施の形態1では、複
数のマイカ片をエポキシ樹脂により薄膜状に集成したマ
イカ板を絶縁オイル10中に挿入するものとしている
が、この実施の形態3では、マイカ片が混入されたPB
Tを使用して、インジェクション成形した2次ボビン
3、1次ボビン1およびケース8を用いて点火コイルを
構成するものとしている。そして、例えば、PBTにマ
イカ片を重量比で15%混入させた場合には、マイカ片
を混入されないPBTに比べて、絶縁破壊耐量が向上す
ることが確認されている。
【0037】この実施の形態3によれば、マイカ片が混
入されたPBTを使用して2次ボビン3、1次ボビン1
およびケース8をインジェクション成形しているので、
絶縁オイル10中に第1ないし第4マイカ板11、1
2、13、14を配置した上記実施の形態1と同様な効
果を得ることができる。また、2次ボビン3、1次ボビ
ン1およびケース8に大きな絶縁破壊耐量を備えている
ので、繁雑な第1ないし第4マイカ板11、12、1
3、14の取り付け作業が不要となり、点火コイルの生
産性を向上させることができる。
【0038】なお、上記実施の形態3では、マイカ片が
混入されたPBTを使用してケース8および2次ボビン
3をインジェクション成形するものとしているが、ケー
ス8および2次ボビン3の少なくとも一つをマイカ片が
混入されたPBTを使用してインジェクション成形し、
絶縁オイル10中に第1ないし第4マイカ板11、1
2、13、14の内必要なマイカ板を挿入するようにし
てもよい。
【0039】実施の形態4.図2はこの発明の実施の形
態4に係る点火コイルを示す断面図である。なお、図1
で示した点火コイルと同一または相当部分には同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0040】この点火コイルは1次コイル2の電流を断
続する電気部品としてのスイッチング素子20をケース
8内に有している。そして、この点火コイルには、この
スイッチング素子20と2次コイル4の外周面側との間
に、第5マイカ板15を配置している。この第5マイカ
板15の基本的構成は、他のマイカ板と同じであり、そ
の作用も同一である。
【0041】すなわち、第5マイカ板15は2次コイル
4側からスイッチング素子20側に向かって進行してく
る部分放電を中断させ、2次コイル4からスイッチング
素子20に向かって絶縁破壊が生じるのを防止する機能
を有している。したがって、この点火コイルにおいて
も、第5マイカ板15を使用した分、絶縁破壊耐量が向
上し、その信頼度が向上する。また、第5マイカ板15
を使用することにより、スイッチング素子20と2次コ
イル4とを近接して配置することができるようになり、
その分、この点火コイルの小形化が図られる。また、ス
イッチング素子20がケース8内に内蔵されて点火コイ
ルに一体的に構成されているので、点火コイルを内燃機
関に取り付ける際に、スイッチング素子20の取り付け
や、スイッチング素子20と点火コイルとの接続作業が
不要となり、点火コイルの取付作業が簡易となる。
【0042】なお、スイッチング素子20は、例えばパ
ワートランジスタから構成されおり、図1で示される1
次端子6に相当する導体に接続されているものとする。
【0043】また、上記実施の形態4では、スイッチン
グ素子20をケース8内に内蔵するものとしているが、
抵抗、ダイオード等の電気部品をケース8内に内蔵し、
これらの抵抗、ダイオードと2次コイル4との間に、第
5マイカ板15を配置しても、同様の効果を奏する。
【0044】実施の形態5.上記各実施の形態では無機
質絶縁材としてマイカ板を使用したが、他の絶縁性無機
質材であるガラス片をエポキシ樹脂等を使用して薄膜状
に集成したガラス板を無機質絶縁材として使用しても、
同様の効果を得ることができる。ガラス片についても、
マイカ片と同様に沿層方向の導電率が貫層方向の導電率
より非常に大きいため、ガラス板がマイカ板と同様な効
果を有するためである。なお、ガラス片を2次ボビン
3、1次ボビン1、およびケース8の樹脂中に混入して
も、マイカ片の場合と同様な効果を得ることができる。
【0045】実施の形態6.また、点火コイルの構成並
びにマイカ板の配置箇所は上述の形態に限定されるもの
ではなく、例えば第3図、第4図に示すようにコア9が
2次側高電圧経路となるものやコア9が閉磁路構成とな
るものにおいてコアと他の部材との間に第6、第7のマ
イカ板16、17が配置される構成であってもよい。ま
た、更に上述の形態ではマイカ板の種々の配置個所に設
けられるものについて説明したが、少なくとも一つの箇
所にマイカ板を設置したものであれば良いことは言うま
でもない。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0047】この発明の第1の発明によれば、点火時期
に応じて1次電流が断続的に流される1次コイルと、こ
の1次コイルにコアを介して磁気的に接続され、1次電
流の断続により点火用高電圧が発生される2次コイルと
を有するとともに、1次コイルおよび2次コイルを収容
するケース内に絶縁オイルが充填された点火コイルにお
いて、ケース内の2次コイル側の高電圧部と、このケー
ス内外の導電性部品およびこのケース外の導電性機器と
の絶縁用に、面方向に沿った導電率が厚さ方向に沿った
導電率より大きい無機質絶縁材が使用されているので、
無機質絶縁材が部分放電劣化に対する耐量を増すように
作用し、絶縁破壊に対する信頼性を向上させることがで
きるとともに、小型化を図ることができる。
【0048】この発明の第2の発明によれば、点火時期
に応じて1次電流が断続的に流される1次コイルと、こ
の1次コイルにコアを介して磁気的に接続され、1次電
流の断続により点火用高電圧が発生される2次コイルと
を有するとともに、1次コイルおよび2次コイルを収容
するケース内に絶縁オイルが充填された点火コイルにお
いて、1次電流を断続するスイッチング素子を含む電気
部品がケース内に内蔵され、2次コイル側の高電圧部と
電気部品との間に面方向に沿った導電率が厚さ方向に沿
った導電率より大きい無機質絶縁材が配されているの
で、高電圧部から電気部品へ向かう部分放電劣化の進行
が無機質絶縁材により阻止されて、電気部品の故障の発
生を防止することができる。
【0049】この発明の第3の発明によれば、第1また
は第2の発明の場合において、無機質絶縁材が、複数の
マイカ片を絶縁性接合樹脂を使用して薄膜状に集成した
マイカ板から構成されているので、第1または第2の発
明と同様な効果を得ることができる。
【0050】この発明の第4の発明によれば、第1まは
た第2の発明の場合において、無機質絶縁材が、複数の
マイカ片を絶縁性接合樹脂を使用して薄膜状に集成した
マイカ板の複数の積層体から構成されているので、部分
放電劣化に対する耐量を簡易に増大できるとともに、マ
イカ板の曲げ加工が容易となり、マイカ板の設置作業が
簡易にできる。
【0051】この発明の第5の発明によれば、第3また
は第4の発明の場合において、接合樹脂がエポキシ樹脂
であるので、マイカ板の製作の容易化が図られる。
【0052】この発明の第6の発明によれば、第3の発
明の場合において、ケース、およびこのケース内の樹脂
成形品に、マイカ板がインサート成形されているので、
第3の発明の効果に加えて、ケースおよび樹脂成形品に
マイカ板が一体的成形され、点火コイルの生産性を向上
させることができる。
【0053】この発明の第7の発明によれば、第1の発
明の場合において、無機質絶縁材がマイカ片であり、こ
のマイカ片を混入した樹脂をインジェクション成形する
ことにより、ケース、およびこのケース内の樹脂成形品
が形成されているので、第1の発明の効果に加えて、ケ
ースおよび樹脂成形品に無機質絶縁材が一体的に形成さ
れ、点火コイルの生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る点火コイルを
示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態4に係る点火コイルを
示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態6に係る点火コイルを
示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態6に係る点火コイルを
示す断面図である。
【図5】 従来の点火コイルを示す断面図である。
【符号の説明】
2 1次コイル、3 2次ボビン(樹脂成形品)、4
2次コイル、8 ケース、9 コア、10 絶縁オイ
ル、11 第1マイカ板(無機質絶縁材)、12 第2
マイカ板(無機質絶縁材)、13 第3マイカ板(無機
質絶縁材)、14 第4マイカ板(無機質絶縁材)、1
5 第5マイカ板(無機質絶縁材)、16 第6マイカ
板(無機質絶縁材)、17 第7マイカ板(無機質絶縁
材)、20 スイッチング素子(電気部品)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火時期に応じて1次電流が断続的に流
    される1次コイルと、この1次コイルにコアを介して磁
    気的に接続され、前記1次電流の断続により点火用高電
    圧が発生される2次コイルとを有するとともに、前記1
    次コイルおよび2次コイルを収容するケース内に絶縁オ
    イルが充填された点火コイルにおいて、 前記ケース内の前記2次コイル側の高電圧部と、このケ
    ース内外の導電性部品およびこのケース外の導電性機器
    との絶縁用に、面方向に沿った導電率が厚さ方向に沿っ
    た導電率より大きい無機質絶縁材が使用されていること
    を特徴とする点火コイル。
  2. 【請求項2】 点火時期に応じて1次電流が断続的に流
    される1次コイルと、この1次コイルにコアを介して磁
    気的に接続され、前記1次電流の断続により点火用高電
    圧が発生される2次コイルとを有するとともに、前記1
    次コイルおよび2次コイルを収容するケース内に絶縁オ
    イルが充填された点火コイルにおいて、 前記1次電流を断続するスイッチング素子を含む電気部
    品が前記ケース内に内蔵され、前記2次コイル側の高電
    圧部と前記電気部品との間に、面方向に沿った導電率が
    厚さ方向に沿った導電率より大きい無機質絶縁材が配さ
    れていることを特徴とする点火コイル。
  3. 【請求項3】 無機質絶縁材が、複数のマイカ片を絶縁
    性接合樹脂を使用して薄膜状に集成したマイカ板から構
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    点火コイル。
  4. 【請求項4】 無機質絶縁材が、複数のマイカ片を絶縁
    性接合樹脂を使用して薄膜状に集成したマイカ板の複数
    の積層体から構成されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の点火コイル。
  5. 【請求項5】 絶縁性接合樹脂がエポキシ樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の点火コイル。
  6. 【請求項6】 ケース、およびこのケース内の樹脂成形
    品に、マイカ板がインサート成形されていることを特徴
    とする請求項3記載の点火コイル。
  7. 【請求項7】 無機質絶縁材がマイカ片であり、このマ
    イカ片を混入した樹脂をインジェクション成形すること
    により、ケース、およびこのケース内の樹脂成形品が形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の点火コイ
    ル。
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