JPH0962746A - 運搬経路指示システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 品物の補充作業において、棚全体の配置を熟
知していない作業者にも、品物の補充作業を効率良く行
なうことを可能とする。 【構成】 予め設定された各棚および各棚における品物
の収納場所のレイアウトを画面表示するレイアウト表示
部３ｂと、各棚に収納する品物の現在の保管場所の位置
情報、および、この品物の収納先である棚における収納
場所の位置情報（棚配置情報テーブル４ａ、棚管理情報
テーブル４ｂ）に基づき、保管場所から収納先の棚にお
ける収納場所までの運搬経路を求める運搬経路特定部３
ｅと、この求めた運搬経路を各棚および収納場所のレイ
アウト画面上に表示する運搬経路表示部３ｆとを少なく
とも有することを特徴とする運搬経路指示システム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物流センタ等における
棚管理技術に係り、特に、品物の棚への運搬を高効率化
するのに好適な運搬経路指示システムに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、物流センタ等における棚の管理技
術に関しては、例えば、税務経理協会著「物流・倉庫部
課長の職務」（昭和６１年発行）の第９０頁〜第１００
頁に記載されているように、倉庫の棟、階、列、連、段
等からなる棚番号が用いられている。そして、品物を棚
に補充する作業においては、作業者は、この棚番号が記
載された作業指示書を使用し、この指示書に示されてい
る棚番号を探しながら品物を運搬する。

【０００３】現在、物流量の増加に加え、業界の人手不
足等により、物量関連作業の効率化、例えば、品物の棚
への補充作業等の効率性の向上が求められている。しか
し、上述のような棚番号が記載されただけの指示書を用
いた品物の補充作業では、作業者が、棚全体の配置、す
なわち、補充先として指定された棚はどこにあるか、ま
た、棚における同一品物の保管位置はどこか等を熟知し
ていないと効率良く補充作業を行なうことができない。
さらに、上述の従来技術では、棚への品物の補充指示
が、棚番号のみであることが多いため、どのような経路
で目的の棚まで品物を運ぶかは、作業者の判断に任され
ている。このため、同一物流センタ（保管場所）での補
充作業等の経験の少ない作業者にとっては、効率的な作
業を行なうことは難しい。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、品物の補充作業において、棚全
体の配置を熟知していない作業者には、品物の補充先ま
での適切な運搬経路を判断することができない点であ
る。本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、
品物の補充作業に係る効率性を向上させ、物流関連作業
の高効率化を可能とする運搬経路指示システムを提供す
ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の運搬経路指示システムは、（１）予め設定
された各棚および各棚における品物の収納場所のレイア
ウトを画面表示するレイアウト表示部３ｂと、各棚に収
納する品物の現在の保管場所の位置情報（補充元ロケー
ション）、および、この品物の収納先である棚における
収納場所の位置情報（棚配置情報テーブル４ａ、棚管理
情報テーブル４ｂ）に基づき、保管場所から収納先の棚
における収納場所までの運搬経路を求める運搬経路特定
部３ｅと、この運搬経路特定部３ｅで求めた運搬経路
を、レイアウト表示部３ｂで表示したレイアウト画面上
に表示する運搬経路表示部３ｆとを少なくとも有するこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明においては、保管棚やピッキング棚への
品物の補充作業等を、未経験な作業者にも容易に実施可
能とするため、棚およびその棚における品物の補充場所
と、品物の補充場所までの運搬経路をビジュアルに指示
する。すなわち、品物を補充する棚および補充場所の位
置を平面図で、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ：Liquid Cry
stal Display）等の表示装置に表示し、かつ、品物の補
充場所までの適切な運搬経路を求めて矢印等で表示す
る。作業者は、このように棚単位にビジュアルに表示さ
れた品物の補充場所と運搬経路を参照して、品物を運搬
する。このように、目的の場所および運搬経路が位置表
示されており、経験が少ない作業者にも、容易に作業が
行なうことができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図１は、本発明の運搬経路指示システムの本
発明に係る構成の一実施例を示すブロック図である。本
図１において、１はＣＲＴ（Cathode Ray Tube、陰極線
管）やＬＣＤ等からなる表示装置、２はキーボードやバ
ーコードリーダ等からなる入力装置、３はＣＰＵ（Cent
ral Processing Unit、中央処理装置）や主メモリ等を
具備して蓄積プログラム方式による本発明に係る品物の
補充作業の指示処理を含む種々の処理を行なう情報処理
装置、４は磁気ディスク等からなる記憶装置である。

【０００８】記憶装置４には、表示装置１に表示された
各棚や各棚における品物を収納する場所のレイアウト画
面中の各収納場所の表示位置を示す情報を少なくとも登
録する本発明に係る棚配置情報テーブル４ａと、各収納
場所に対応付けて各収納場所に収納している各品物の識
別情報と数量および追加収納の可否情報を少なくとも登
録する本発明に係る棚管理情報テーブル４ｂと、各品物
の在庫状態情報を少なくとも登録する在庫情報テーブル
４ｃと、品物の荷姿や大きさ（サイズ）を示す情報を少
なくとも登録する商品情報テーブル４ｄとが格納されて
いる。尚、図３〜図６に、棚配置情報テーブル４ａ、棚
管理情報テーブル４ｂ、在庫情報テーブル４ｃ、商品情
報テーブル４ｄの各々の登録内容例を示す。

【０００９】また、情報処理装置３には、表示装置１や
入力装置２および記憶装置４とのデータの入出力制御や
本発明に係る品物補充作業指示を含む装置全体の動作制
御を行なう主制御部３ａと、本発明に係る品物補充作業
指示を行なうためのレイアウト表示部３ｂ、収納場所選
択部３ｃ、収納位置特定部３ｄ、運搬経路特定部３ｅ、
運搬経路表示部３ｆが設けられている。以下、このよう
な構成の情報処理装置３による本発明に係る品物補充作
業指示動作を説明する。

【００１０】まず、レイアウト表示部３ｂにより、図示
していないレイアウト情報に基づき、各棚および収納場
所のレイアウトを表示装置１に画面表示する。作業者
が、入力装置２を介して、補充対象（収納対象）となっ
ている品物の品物番号（識別情報）や数量、補充元ロケ
ーションを入力すると、収納場所選択部３ｃにより、品
物番号に基づき、棚管理情報テーブル４ｂの登録内容を
参照して、収納対象の品物の棚における収納場所を選択
する。尚、対象品物にバーコードが存在している場合
は、バーコードリーダでバーコードを読み取り、数量を
キー入力する。

【００１１】ここで、棚管理情報テーブル４ｂの登録内
容が、指定の収納場所に補充品物を収納するスペースが
ないことを示していれば、収納場所選択部３ｃにより、
在庫情報テーブル４ｃ、商品情報テーブル４ｄを参照し
て、補充品物の保管条件、各棚の品物の保管条件を求
め、棚管理配置情報テーブル４ｂから他の補充棚を選択
する。尚、他の補充棚もなければ、その旨を表示装置１
に表示出力する。そして、収納位置特定部３ｄにより、
このようにして収納場所選択部３ｃで選択した収納場所
に対応する表示位置情報を、棚配置情報テーブル４ａの
登録内容に基づき求める。

【００１２】この収納位置特定部３ｄで求めた収納場所
の表示位置情報と、入力装置２を介して入力された補充
ロケーション（収納対象の品物の現在の保管場所の位置
情報）とに基づき、運搬経路特定部３ｅにより、収納対
象の品物の保管場所から収納先の棚における収納場所ま
での運搬経路を求める。そして、運搬経路表示部３ｆに
より、運搬経路特定部３ｅで求めた運搬経路と、収納場
所選択部３ｃで選択した収納場所を、図７に示すよう
に、レイアウト表示部３ｂで表示した各棚および収納場
所のレイアウト画面上に表示する。

【００１３】このように実施例の運搬経路指示システム
においては、補充する品物の端とその収納場所（補充場
所）、および、補充場所までの運搬経路を、表示装置１
の画面上にビジュアルに指示する。作業者は、このよう
にビジュアルに表示された品物の補充場所と運搬経路に
従って、品物を運搬すれば良いので、経験が少ない作業
者にも、容易に品物の補充作業が行なうことができる。
以下、このような本実施例の運搬経路指示システムにお
ける動作手順を、図２を用いて説明する。

【００１４】図２は、図１における運搬経路指示システ
ムによる本発明に係る品物補充作業の指示動作手順を示
すフローチャートである。作業者が補充対象となってい
る品物の品物番号および、数量、補充元ロケーション
を、図１の入力装置２より入力する（ステップ１０
０）。尚、対象品物にバーコードが存在しているとき
は、バーコードリーダでバーコードを読み取り、また補
充する数量もキー入力する。

【００１５】このようにして入力された情報に基づき、
図１の収納場所選択部３ｃにより、棚管理情報テーブル
４ｂの登録内容から、品物の保管棚での保管数量を求め
（ステップ１１０）、この保管数量に基づき、予め指定
された棚に、補充対象品物を補充可能か否かを判別する
（ステップ１２０）。保管が可能であれば、図１の収納
位置特定部３ｄにより、図１の棚配置情報テーブル４ａ
から、収納場所のレイアウト中での表示位置を求め、図
１の運搬経路特定部３ｅにより、品物の補充元ロケーシ
ョンから保管対象棚への最適な運搬経路を求める（ステ
ップ１６０）。そして、求めた運搬経路を、図１の運搬
経路表示部３ｆにより、予め表示されている棚のレイア
ウト画面上にビジュアル表示する（ステップ１６０）。

【００１６】尚、ステップ１２０の処理において、指定
の棚番号の棚に、追加補充が不可能な場合には、図１の
収納場所選択部３ｃにより、まず、品物の保管条件、棚
の品物保管条件を求め（ステップ１３０）、そして、次
に、この条件により、新しい補充可能な棚があるかを調
べる（ステップ１４０）。補充可能な他の棚があれば、
ステップ１６０，１７０の処理を行なう。また、補充可
能な他の棚がない場合は、保管棚がない旨の表示を行な
い、作業者に知らせる（ステップ１５０）。

【００１７】次に、図３〜図６を用いて、図１における
棚配置情報テーブル４ａ、棚管理情報テーブル４ｂ、在
庫情報テーブル４ｃ、および、商品情報テーブル４ｄの
構成を説明する。図３は、図１における棚配置情報テー
ブルの登録内容例を示す説明図である。棚配置情報テー
ブル４ａは、各収納場所の識別情報を登録する項目（収
納場所名称）と、この各項目に対応して、各収納場所の
レイアウト画面における表示位置情報を登録する項目
（表示位置）からなり、この棚配置情報テーブル４ａの
登録内容を参照することにより、図１の収納位置特定部
３ｄは、品物の補充先の収納場所の表示位置を判別す
る。

【００１８】図４は、図１における棚管理情報テーブル
の登録内容例を示す説明図である。棚管理情報テーブル
４ｂは、各棚の識別情報を登録する項目（棚番号）と、
各棚における品物の収納場所の識別情報を登録する項目
（収納場所名称）と、各収納場所に収納されている品物
の識別情報を登録する項目（品物名称）と、現在収納さ
れている品物の数量を登録する項目（数量）と、品物を
さらに追加して収納できるか否かを示す情報を登録する
項目（補充可能フラグ）とからなる。この棚管理情報テ
ーブル４ｂの登録内容を参照することにより、図１の収
納場所選択部３ｃは、補充する品物の収納場所を選択す
る。

【００１９】図５は、図１における在庫情報テーブルの
登録内容例を示す説明図である。在庫情報テーブル４ｃ
は、各品物の識別情報を登録する項目（品物名称）と、
各品物の在庫数量を登録する項目（在庫数）と、１ヵ月
間（約３０日）の各品物の入出荷月日を登録する項目
（月／日）と、入出荷数量を登録する項目（入出荷実績
数量）とからなり、図１の収納場所選択部３ｃは、この
在庫情報テーブル４ｃから、１ヵ月間（約３０日）の各
品物の入出荷実績数量を求める。

【００２０】図６は、図１における商品情報テーブルの
登録内容例を示す説明図である。商品情報テーブル４ｄ
は、各品物の識別情報を登録する項目（品物名称）と、
各品物の荷姿（箱入れ、バラ等）に係る情報を登録する
項目（荷姿タイプ）と、各品物の大きさ（縦、横、高
さ）を示す情報を登録する項目（サイズ）と、各品物の
重さを示す情報を登録する項目（重量）とからなり、図
１の収納場所選択部３ｃは、この商品情報テーブル４ｄ
から、補充対象となる品物の保管に要するスペースや適
切な強度を有する棚を求める。

【００２１】図７は、図１における運搬経路指示システ
ムによる本発明に係る品物補充作業指示結果を表示した
画面例を示す説明図である。本例においては、物流セン
タ内における棚（１）〜棚（４）や、各棚における品物
の各収納場所、および、補充元ロケーションや、この補
充元ロケーションにおける各品物「商品（１），
（２）」が、それぞれ、平面図で表示されている。ま
た、補充対象として指定された商品（１），（２）と、
それらの補充場所として求められた収納場所が、他の部
分と識別可能に表示され、かつ、商品（１），（２）の
保管場所から各々の収納場所までの運搬経路が矢印
（Ａ），（Ｂ）で表示されている。この表示内容に従う
ことにより、作業経験の浅い作業者でも、商品（１），
（２）を、指定の収納場所に、迅速に運搬して収納する
ことができる。

【００２２】以上、図１〜図７を用いて説明したよう
に、本実施例の運搬経路指示システムでは、補充する品
物と収納場所およびその運搬経路を、ビジュアル化して
指示する。このことにより、品物の棚への補充作業を、
誰にでも（業務経験を問わず）、効率的に（最短の運搬
経路で）行なうことが可能となり、補充作業等の効率化
を図ることができる。尚、本発明は、図１〜図７を用い
て説明した実施例に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例え
ば、本実施例では、１つの情報処理装置からなるシステ
ム構成を示しているが、品物の在庫管理や入出荷管理等
を行なうセンタ装置と複数の端末を伝送路を介して接続
したシステム構成においても、本発明は適用可能であ
る。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、品物の補充作業におい
て、棚全体の配置を熟知していない作業者にも、品物の
補充先までの適切な運搬経路を知ることができ、品物の
補充作業に係る効率性を向上させ、物流関連作業の高効
率化が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の運搬経路指示システムの本発明に係る
構成の一実施例を示すブロック図である。

【図２】図１における運搬経路指示システムによる本発
明に係る品物補充作業の指示動作手順を示すフローチャ
ートである。

【図３】図１における棚配置情報テーブルの登録内容例
を示す説明図である。

【図４】図１における棚管理情報テーブルの登録内容例
を示す説明図である。

【図５】図１における在庫情報テーブルの登録内容例を
示す説明図である。

【図６】図１における商品情報テーブルの登録内容例を
示す説明図である。

【図７】図１における運搬経路指示システムによる本発
明に係る品物補充作業指示結果を表示した画面例を示す
説明図である。

【符号の説明】

１：表示装置、２：入力装置、３：情報処理装置、３
ａ：主制御部、３ｂ：レイアウト表示部、３ｃ：収納場
所選択部、３ｄ：収納位置特定部、３ｅ：運搬経路特定
部、３ｆ：運搬経路表示部、４：記憶装置、４ａ：棚配
置情報テーブル、４ｂ：棚管理情報テーブル、４ｃ：在
庫情報テーブル、４ｄ：商品情報テーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め設定された各棚および各棚における
   品物の収納場所のレイアウトを画面表示する手段と、上
   記各棚に収納する品物の現在の保管場所の位置情報、お
   よび、該品物の収納先である上記棚における収納場所の
   位置情報に基づき、上記保管場所から上記収納先の棚に
   おける収納場所までの運搬経路を求める手段と、該求め
   た運搬経路を上記各棚および収納場所のレイアウト画面
   上に表示する手段とを少なくとも有することを特徴とす
   る運搬経路指示システム。