JPH0959651A - 重油基材の製造法 - Google Patents
重油基材の製造法Info
- Publication number
- JPH0959651A JPH0959651A JP23319395A JP23319395A JPH0959651A JP H0959651 A JPH0959651 A JP H0959651A JP 23319395 A JP23319395 A JP 23319395A JP 23319395 A JP23319395 A JP 23319395A JP H0959651 A JPH0959651 A JP H0959651A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- oil
- dry sludge
- oil base
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ドライスラッジ含有量が0.05質量%を超
える重油基材を特定された比較的低温の条件で水素化処
理することにより、ドライスラッジ含有量が0.05質
量%以下である重油基材を製造する方法を提供する。 【解決手段】 ドライスラッジ含有量が0.05質量%
を超える重油基材を原料油とし、これを温度200〜4
00℃、水素分圧1.0〜25.0MPa、液空間速度
0.1〜10.0h-1かつ水素/油比50〜1700N
m3 /m3 の条件で水素化触媒と接触させ水素化処理を
行うことを特徴とする。
える重油基材を特定された比較的低温の条件で水素化処
理することにより、ドライスラッジ含有量が0.05質
量%以下である重油基材を製造する方法を提供する。 【解決手段】 ドライスラッジ含有量が0.05質量%
を超える重油基材を原料油とし、これを温度200〜4
00℃、水素分圧1.0〜25.0MPa、液空間速度
0.1〜10.0h-1かつ水素/油比50〜1700N
m3 /m3 の条件で水素化触媒と接触させ水素化処理を
行うことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライスラッジ含
有量の低い重油基材の製造法に関し、詳しくはドライス
ラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を特定
された条件で水素化処理することにより、ドライスラッ
ジ含有量が0.05質量%以下である重油基材を製造す
る方法に関する。
有量の低い重油基材の製造法に関し、詳しくはドライス
ラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を特定
された条件で水素化処理することにより、ドライスラッ
ジ含有量が0.05質量%以下である重油基材を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、我国における重油は、原油を常
圧蒸留装置で処理しナフサ、灯油、軽油といった軽質炭
化水素を除去することにより得られる常圧蒸留残査物
や、この常圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理して
減圧軽油を除去することにより得られる減圧蒸留残査物
など、ドライスラッジ含有量が0.05質量%以下の石
油蒸留残査物、これら石油蒸留残査物を高温高水素分
圧下で水素化触媒と接触させ脱硫、脱窒素、分解反応を
進めることにより得られる、ドライスラッジ含有量が
0.05質量%以下の低硫黄でかつ低粘度の重油基材、
またはこれらの混合物、などを主な基材としてこれら
を適宜混合するか、さらにこれらに必要に応じて粘度等
の調整に灯油、軽油、減圧軽油等を混合することで製造
されてきた。なお、ドライスラッジとは、一般に1.0
μm以上の径を持つアスファルテン分子を主体とした粒
子である。
圧蒸留装置で処理しナフサ、灯油、軽油といった軽質炭
化水素を除去することにより得られる常圧蒸留残査物
や、この常圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理して
減圧軽油を除去することにより得られる減圧蒸留残査物
など、ドライスラッジ含有量が0.05質量%以下の石
油蒸留残査物、これら石油蒸留残査物を高温高水素分
圧下で水素化触媒と接触させ脱硫、脱窒素、分解反応を
進めることにより得られる、ドライスラッジ含有量が
0.05質量%以下の低硫黄でかつ低粘度の重油基材、
またはこれらの混合物、などを主な基材としてこれら
を適宜混合するか、さらにこれらに必要に応じて粘度等
の調整に灯油、軽油、減圧軽油等を混合することで製造
されてきた。なお、ドライスラッジとは、一般に1.0
μm以上の径を持つアスファルテン分子を主体とした粒
子である。
【0003】しかしながら、原油の種類やその処理方法
によっては、ドライスラッジ含有量が0.05質量%を
超える常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物などが得られる
ことがある。また上記でいう常圧または減圧蒸留残査
物の水素化処理は、硫黄含有量の低い重油基材の増産、
更に粘度調整用の灯油、軽油等の中間留分の増産といっ
た観点から有意義なものであるが、脱硫率や分解率を高
める目的で、反応温度を高くする等の苛酷度の高い運転
条件で石油蒸留残査物を水素化処理すると、生成物中に
ドライスラッジが析出し、その含有量が0.05質量%
を超えてしまうという問題が生じる。
によっては、ドライスラッジ含有量が0.05質量%を
超える常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物などが得られる
ことがある。また上記でいう常圧または減圧蒸留残査
物の水素化処理は、硫黄含有量の低い重油基材の増産、
更に粘度調整用の灯油、軽油等の中間留分の増産といっ
た観点から有意義なものであるが、脱硫率や分解率を高
める目的で、反応温度を高くする等の苛酷度の高い運転
条件で石油蒸留残査物を水素化処理すると、生成物中に
ドライスラッジが析出し、その含有量が0.05質量%
を超えてしまうという問題が生じる。
【0004】このようなドライスラッジ含有量が0.0
5質量%を超える基材を重油基材として使用すると、他
の基材と混合時あるいは貯蔵期間中にそれらがさらに巨
大スラッジに成長し、燃料油フィルターや遠心式油清浄
機の閉塞、燃料油加熱器のファウリング、および燃焼機
関の重油噴射ノズルの閉塞等のトラブルが発生する懸念
がある。したがって、ドライスラッジ含有量が0.05
質量%を超える基材は重油基材として不適当であり、こ
れまで重油製造において使用することができなかった。
5質量%を超える基材を重油基材として使用すると、他
の基材と混合時あるいは貯蔵期間中にそれらがさらに巨
大スラッジに成長し、燃料油フィルターや遠心式油清浄
機の閉塞、燃料油加熱器のファウリング、および燃焼機
関の重油噴射ノズルの閉塞等のトラブルが発生する懸念
がある。したがって、ドライスラッジ含有量が0.05
質量%を超える基材は重油基材として不適当であり、こ
れまで重油製造において使用することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ドライスラ
ッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を特定さ
れた条件で水素化処理することにより、ドライスラッジ
含有量が0.05質量%以下である重油基材を製造する
方法を提供することを目的とする。
ッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を特定さ
れた条件で水素化処理することにより、ドライスラッジ
含有量が0.05質量%以下である重油基材を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはドライスラ
ッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を有効利
用すべく研究を重ねた結果、特定された条件でこれら基
材を水素化処理することにより、ドライスラッジ含有量
の低い重油基材が得られることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
ッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材を有効利
用すべく研究を重ねた結果、特定された条件でこれら基
材を水素化処理することにより、ドライスラッジ含有量
の低い重油基材が得られることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】本発明は、ドライスラッジ含有量が0.0
5質量%を超える重油基材を原料油とし、これを、温度
200〜400℃、水素分圧1.0〜25.0MPa、
液空間速度0.1〜10.0h-1かつ水素/油比50〜
1700Nm3 /m3 の条件で水素化触媒と接触させ水
素化処理を行うことを特徴とする、ドライスラッジ含有
量が0.05質量%以下の重油基材の製造法を提供する
ものである。以下、本発明の内容について詳細に説明す
る。
5質量%を超える重油基材を原料油とし、これを、温度
200〜400℃、水素分圧1.0〜25.0MPa、
液空間速度0.1〜10.0h-1かつ水素/油比50〜
1700Nm3 /m3 の条件で水素化触媒と接触させ水
素化処理を行うことを特徴とする、ドライスラッジ含有
量が0.05質量%以下の重油基材の製造法を提供する
ものである。以下、本発明の内容について詳細に説明す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における原料油は、ドライ
スラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材、好
ましくはドライスラッジ含有量が0.05質量%を超
え、5.0質量%以下、より好ましくはドライスラッジ
含有量が0.05質量%を超え、1.0質量%以下であ
る重油基材である。原料油のドライスラッジ含有量が
5.0質量%を超える場合は、通常、水素化処理工程に
おける原料油供給系統でのストレーナーやバルブの閉
塞、熱交換器や加熱炉のファウリングによる伝熱効率の
低下等の問題を生じる恐れがあるため、あまり好ましく
ない。
スラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材、好
ましくはドライスラッジ含有量が0.05質量%を超
え、5.0質量%以下、より好ましくはドライスラッジ
含有量が0.05質量%を超え、1.0質量%以下であ
る重油基材である。原料油のドライスラッジ含有量が
5.0質量%を超える場合は、通常、水素化処理工程に
おける原料油供給系統でのストレーナーやバルブの閉
塞、熱交換器や加熱炉のファウリングによる伝熱効率の
低下等の問題を生じる恐れがあるため、あまり好ましく
ない。
【0009】なお本発明におけるドライスラッジ含有量
とは、ASTM D 4870-92に規定する”Standard Test Meth
od for Determination of Total Sediment in Residual
Fuels”に準拠して測定される全沈降物量を意味する。
以降、本発明におけるドライスラッジ含有量とは、すべ
てこの方法により測定される値を意味する。
とは、ASTM D 4870-92に規定する”Standard Test Meth
od for Determination of Total Sediment in Residual
Fuels”に準拠して測定される全沈降物量を意味する。
以降、本発明におけるドライスラッジ含有量とは、すべ
てこの方法により測定される値を意味する。
【0010】原料油としては、ドライスラッジ含有量が
0.05質量%を超える重油基材であれば良く、その他
の性状は特に限定されるものでない。しかしながら、通
常、この原料油の硫黄含有量は、下限値が0.05質量
%、好ましくは0.1質量%であり、一方、その上限値
が10質量%、好ましくは6.0質量%の範囲のものを
用いるのが望ましい。
0.05質量%を超える重油基材であれば良く、その他
の性状は特に限定されるものでない。しかしながら、通
常、この原料油の硫黄含有量は、下限値が0.05質量
%、好ましくは0.1質量%であり、一方、その上限値
が10質量%、好ましくは6.0質量%の範囲のものを
用いるのが望ましい。
【0011】硫黄含有量が0.05質量%未満という数
値は重油基材の硫黄含有量としては過剰性能である。し
かもこのような低硫黄含有量の重油基材を得るために
は、前述した常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物を非常に
苛酷な条件で水素化処理する必要があり、エネルギーコ
ストの点で不利である。また硫黄含有量が10質量%を
超える場合は、得られる重油基材の硫黄含有量が高くな
り、ボイラー燃料として用いた場合に燃焼排ガス中の硫
黄酸化物量の増大をもたらしてしまう。また得られる重
油基材の硫黄含有量をより低下させるためには、反応塔
や周辺機器等の建設費が急激に上昇して経済的に実用性
が失われたり、多量のカッター材を必要とするため、そ
れぞれあまり好ましくない。
値は重油基材の硫黄含有量としては過剰性能である。し
かもこのような低硫黄含有量の重油基材を得るために
は、前述した常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物を非常に
苛酷な条件で水素化処理する必要があり、エネルギーコ
ストの点で不利である。また硫黄含有量が10質量%を
超える場合は、得られる重油基材の硫黄含有量が高くな
り、ボイラー燃料として用いた場合に燃焼排ガス中の硫
黄酸化物量の増大をもたらしてしまう。また得られる重
油基材の硫黄含有量をより低下させるためには、反応塔
や周辺機器等の建設費が急激に上昇して経済的に実用性
が失われたり、多量のカッター材を必要とするため、そ
れぞれあまり好ましくない。
【0012】なお、本発明における硫黄含有量とは、JI
S K 2541-1992 に規定する「原油及び石油製品−硫黄分
試験方法」の「6.放射線式励起法」に準拠して測定さ
れる硫黄含有量を意味する。以降、本発明における硫黄
含有量とは、すべて上記方法により測定される値を意味
する。
S K 2541-1992 に規定する「原油及び石油製品−硫黄分
試験方法」の「6.放射線式励起法」に準拠して測定さ
れる硫黄含有量を意味する。以降、本発明における硫黄
含有量とは、すべて上記方法により測定される値を意味
する。
【0013】また、これら原料油としては、通常、その
100℃における動粘度の下限値が5mm2/s、好まし
くは15mm2/sであり、一方、100℃における動粘
度の上限値が50000mm2/s、好ましくは5000
mm2/sであるものを用いるのが望ましい。
100℃における動粘度の下限値が5mm2/s、好まし
くは15mm2/sであり、一方、100℃における動粘
度の上限値が50000mm2/s、好ましくは5000
mm2/sであるものを用いるのが望ましい。
【0014】100℃における動粘度が5mm2/s未満
のものを用いた場合は、原料油中のナフサ、灯油および
軽油留分の含有比率が多くなり、水素化処理の不必要な
留分まで水素化処理してしまうため、エネルギーコスト
的に不利である。一方、100℃における動粘度が50
000mm2/sを超えるものを用いた場合は、その粘度
を低下させるために多量のカッター材を必要とするた
め、あまり好ましくない。
のものを用いた場合は、原料油中のナフサ、灯油および
軽油留分の含有比率が多くなり、水素化処理の不必要な
留分まで水素化処理してしまうため、エネルギーコスト
的に不利である。一方、100℃における動粘度が50
000mm2/sを超えるものを用いた場合は、その粘度
を低下させるために多量のカッター材を必要とするた
め、あまり好ましくない。
【0015】なお、本発明でいう動粘度とは、JIS
K 2283に規定する「原油及び石油製品の動粘度試
験方法並びに石油製品粘度指数算出方法」に準拠して測
定される動粘度を意味する。以降、本発明における動粘
度とは、すべて上記方法により測定される値を意味す
る。
K 2283に規定する「原油及び石油製品の動粘度試
験方法並びに石油製品粘度指数算出方法」に準拠して測
定される動粘度を意味する。以降、本発明における動粘
度とは、すべて上記方法により測定される値を意味す
る。
【0016】また、原料油としてはさらに、蒸留温度3
00℃以上の留分を70質量%以上、好ましくは90質
量%以上、更に好ましくは95質量%以上含む蒸留性状
を有するものを用いるのが望ましい。蒸留温度300℃
以上の留分の含有量が70質量%未満のものを用いた場
合は、原料油中のナフサ、灯油および軽油留分の含有比
率が多くなり、水素化処理の不必要な留分まで水素化処
理してしまうため、エネルギーコスト的に不利である。
00℃以上の留分を70質量%以上、好ましくは90質
量%以上、更に好ましくは95質量%以上含む蒸留性状
を有するものを用いるのが望ましい。蒸留温度300℃
以上の留分の含有量が70質量%未満のものを用いた場
合は、原料油中のナフサ、灯油および軽油留分の含有比
率が多くなり、水素化処理の不必要な留分まで水素化処
理してしまうため、エネルギーコスト的に不利である。
【0017】なお、本発明でいう蒸留温度とは、JIS
K 2254に規定する「石油製品−蒸留試験方法」
の「6.減圧蒸留試験方法」に準拠して測定される温度
を意味する。以降、本発明における蒸留温度とは、すべ
て上記方法により測定される値を意味する。
K 2254に規定する「石油製品−蒸留試験方法」
の「6.減圧蒸留試験方法」に準拠して測定される温度
を意味する。以降、本発明における蒸留温度とは、すべ
て上記方法により測定される値を意味する。
【0018】より具体的には、原料油としては例えば、
原油を常圧蒸留装置で処理してナフサ、灯油、軽油など
の軽質炭化水素を除去して得られる常圧蒸留残査物;常
圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理し減圧軽油を除
去して得られる減圧蒸留残査物;常圧蒸留残査物および
/または減圧蒸留残査物を水素化処理して硫黄等を除去
して得られる低硫黄重油基材;石油留分を接触分解する
際に得られる留出油;あるいはこれらの混合物などが好
ましく用いられる。さらに、粘度等を調整するため、そ
れらに軽質石油蒸留物、灯油、軽油あるいは減圧軽油留
分などを適宜混合したものも本発明の原料油として好適
に用いられる。
原油を常圧蒸留装置で処理してナフサ、灯油、軽油など
の軽質炭化水素を除去して得られる常圧蒸留残査物;常
圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理し減圧軽油を除
去して得られる減圧蒸留残査物;常圧蒸留残査物および
/または減圧蒸留残査物を水素化処理して硫黄等を除去
して得られる低硫黄重油基材;石油留分を接触分解する
際に得られる留出油;あるいはこれらの混合物などが好
ましく用いられる。さらに、粘度等を調整するため、そ
れらに軽質石油蒸留物、灯油、軽油あるいは減圧軽油留
分などを適宜混合したものも本発明の原料油として好適
に用いられる。
【0019】本発明においては、これら原料油に対して
水素化処理を実行する。この水素化処理における水素化
処理温度は、下限値が200℃であり、一方、その上限
値が400℃、好ましくは350℃の範囲で行うことが
できる。水素化処理温度が200℃未満の場合は触媒活
性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用の
領域まで進まず、一方、水素化処理温度が400℃を超
える場合はスラッジ分の水素化が進まずに、逆にスラッ
ジ分が生成してしまうため、それぞれ好ましくない。
水素化処理を実行する。この水素化処理における水素化
処理温度は、下限値が200℃であり、一方、その上限
値が400℃、好ましくは350℃の範囲で行うことが
できる。水素化処理温度が200℃未満の場合は触媒活
性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用の
領域まで進まず、一方、水素化処理温度が400℃を超
える場合はスラッジ分の水素化が進まずに、逆にスラッ
ジ分が生成してしまうため、それぞれ好ましくない。
【0020】また、水素化処理の入口の水素分圧は、下
限値が1.0MPaであり、一方、上限値が25.0M
Pa、好ましくは19.6MPaの範囲で行うことがで
きる。入口の水素分圧が1.0MPa未満の場合は触媒
活性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用
の領域まで進まず、一方、水素分圧が25.0MPaを
越えると反応塔や周辺機器等の建設費が急激に上昇する
ため経済的に実用性が失われるため、それぞれ好ましく
ない。
限値が1.0MPaであり、一方、上限値が25.0M
Pa、好ましくは19.6MPaの範囲で行うことがで
きる。入口の水素分圧が1.0MPa未満の場合は触媒
活性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用
の領域まで進まず、一方、水素分圧が25.0MPaを
越えると反応塔や周辺機器等の建設費が急激に上昇する
ため経済的に実用性が失われるため、それぞれ好ましく
ない。
【0021】また水素化処理における原料油の液空間速
度(LHSV)は、下限値が0.1h-1、好ましくは
0.2h-1であり、一方、上限値が10.0h-1、好ま
しくは4.0h-1の範囲で行うことができる。液空間速
度(LHSV)が0.1h-1未満の場合は反応塔の建設
費が莫大になり経済的に実用性が失われ、一方、液空間
速度(LHSV)が10.0h-1を越える場合は触媒活
性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用の
領域まで進まないため、それぞれ好ましくない。
度(LHSV)は、下限値が0.1h-1、好ましくは
0.2h-1であり、一方、上限値が10.0h-1、好ま
しくは4.0h-1の範囲で行うことができる。液空間速
度(LHSV)が0.1h-1未満の場合は反応塔の建設
費が莫大になり経済的に実用性が失われ、一方、液空間
速度(LHSV)が10.0h-1を越える場合は触媒活
性が十分に発揮されずスラッジ分の水素化反応が実用の
領域まで進まないため、それぞれ好ましくない。
【0022】また水素化処理における入口の水素/油比
は、下限値が50Nm3 /m3 、好ましくは200Nm
3 /m3 であり、一方、上限値が1700Nm3 /m
3 、好ましくは1500Nm3 /m3 の範囲で行うこと
ができる。水素/油比が50Nm3 /m3 未満の場合は
水素化触媒の活性が十分に発揮されないためスラッジ分
の水素化反応が不十分であり、一方、水素/油比が17
00Nm3 /m3 を超え場合は反応塔や周辺機器等の建
設費が急激に上昇し、また運転コストも増大して経済的
に実用性が失われるため、それぞれ好ましくない。
は、下限値が50Nm3 /m3 、好ましくは200Nm
3 /m3 であり、一方、上限値が1700Nm3 /m
3 、好ましくは1500Nm3 /m3 の範囲で行うこと
ができる。水素/油比が50Nm3 /m3 未満の場合は
水素化触媒の活性が十分に発揮されないためスラッジ分
の水素化反応が不十分であり、一方、水素/油比が17
00Nm3 /m3 を超え場合は反応塔や周辺機器等の建
設費が急激に上昇し、また運転コストも増大して経済的
に実用性が失われるため、それぞれ好ましくない。
【0023】また水素化処理の操作は、油とガスを並行
で下降流または上昇流で行うことができ、また、油とガ
スを向流で行うこともできる。また、水素化処理におい
て触媒を充填して使用される反応塔は、単独の反応塔ま
たは連続した複数の反応塔のどちらで構成されていても
よい。更に反応塔内は、単独の触媒床または複数の触媒
床のどちらで構成されていてもよい。
で下降流または上昇流で行うことができ、また、油とガ
スを向流で行うこともできる。また、水素化処理におい
て触媒を充填して使用される反応塔は、単独の反応塔ま
たは連続した複数の反応塔のどちらで構成されていても
よい。更に反応塔内は、単独の触媒床または複数の触媒
床のどちらで構成されていてもよい。
【0024】またさらに、水素化処理における各反応塔
の間や各触媒床の間に、後続の反応塔や触媒床の入口の
反応温度を調節する目的で、気体、液体または液体と気
体の混合物を注入することも可能である。
の間や各触媒床の間に、後続の反応塔や触媒床の入口の
反応温度を調節する目的で、気体、液体または液体と気
体の混合物を注入することも可能である。
【0025】ここでいう気体は、通常、水素;例えばメ
タン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン
等の炭素数1〜6のパラフィン系炭化水素およびこれら
の混合物など、注入する温度、圧力で気体として存在で
きる炭化水素;または水素とこれら炭化水素との混合
物;が好ましく用いられるが、例えば硫化水素、アンモ
ニア、窒素など、注入する温度、圧力で気体として存在
できる他の物質を含んでいてもよい。
タン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン
等の炭素数1〜6のパラフィン系炭化水素およびこれら
の混合物など、注入する温度、圧力で気体として存在で
きる炭化水素;または水素とこれら炭化水素との混合
物;が好ましく用いられるが、例えば硫化水素、アンモ
ニア、窒素など、注入する温度、圧力で気体として存在
できる他の物質を含んでいてもよい。
【0026】また、ここでいう液体は、通常、例えば、
灯油、直留軽油、減圧軽油などの石油蒸留物;石油蒸留
残査物;石油蒸留物や石油蒸留残査物などの水素化処理
油;石油蒸留物や石油蒸留残査物などの熱分解油;石油
蒸留物や石油蒸留残査物などの接触分解油;またはこれ
らの混合物;など、注入する温度、圧力で液体として存
在できる炭化水素が好ましく用いられるが、水素化処理
における出口油の一部をリサイクルして使用するのが更
に好ましい。
灯油、直留軽油、減圧軽油などの石油蒸留物;石油蒸留
残査物;石油蒸留物や石油蒸留残査物などの水素化処理
油;石油蒸留物や石油蒸留残査物などの熱分解油;石油
蒸留物や石油蒸留残査物などの接触分解油;またはこれ
らの混合物;など、注入する温度、圧力で液体として存
在できる炭化水素が好ましく用いられるが、水素化処理
における出口油の一部をリサイクルして使用するのが更
に好ましい。
【0027】水素化処理において各反応塔の間や各触媒
床の間に気体や液体を注入する場合、それらの注入量は
任意であるが、通常、気体を注入する場合は注入量が気
体/油比で1700Nm3 /m3 以下の範囲で行うこと
ができ、液体を注入する場合は注入量が液体/油比で1
m3 /m3 以下の範囲で行うことができる。
床の間に気体や液体を注入する場合、それらの注入量は
任意であるが、通常、気体を注入する場合は注入量が気
体/油比で1700Nm3 /m3 以下の範囲で行うこと
ができ、液体を注入する場合は注入量が液体/油比で1
m3 /m3 以下の範囲で行うことができる。
【0028】なお、水素化処理において複数の反応塔ま
たは触媒床を使用する場合、本発明における水素化処理
温度は、各反応塔の間や各触媒床の間への気体、液体ま
たは液体と気体の混合物の注入の有無にかかわらず、ま
たさらに反応塔の数に関係なく、水素化処理のすべての
触媒床を対象にして、各触媒床の入口温度と出口温度を
平均した温度に各触媒床の触媒充填重量比率を乗じて加
えた触媒重量平均温度(WABT)で定義される。
たは触媒床を使用する場合、本発明における水素化処理
温度は、各反応塔の間や各触媒床の間への気体、液体ま
たは液体と気体の混合物の注入の有無にかかわらず、ま
たさらに反応塔の数に関係なく、水素化処理のすべての
触媒床を対象にして、各触媒床の入口温度と出口温度を
平均した温度に各触媒床の触媒充填重量比率を乗じて加
えた触媒重量平均温度(WABT)で定義される。
【0029】また、水素化処理における水素化処理触媒
としては、従来公知の任意の水素化処理触媒が使用可能
である。具体的には例えば、アルミナ、シリカ、チタニ
ア、ジルコニア、マグネシア、アルミナ−シリカ、アル
ミナ−ボリア、アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコ
ニア、アルミナ−マグネシア、アルミナ−シリカ−ジル
コニア、アルミナ−シリカ−チタニア、各種ゼオライ
ト、セピオライト、モンモリロナイト等の各種粘土鉱物
などの多孔性無機酸化物を担体とし、これに水素化活性
金属を担持した物を好ましく用いることができる。
としては、従来公知の任意の水素化処理触媒が使用可能
である。具体的には例えば、アルミナ、シリカ、チタニ
ア、ジルコニア、マグネシア、アルミナ−シリカ、アル
ミナ−ボリア、アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコ
ニア、アルミナ−マグネシア、アルミナ−シリカ−ジル
コニア、アルミナ−シリカ−チタニア、各種ゼオライ
ト、セピオライト、モンモリロナイト等の各種粘土鉱物
などの多孔性無機酸化物を担体とし、これに水素化活性
金属を担持した物を好ましく用いることができる。
【0030】該担持金属としては、通常、周期律表第V
IA、VA、VB、およびVIII族の金属から選ばれ
る少なくとも1種の水素化活性金属種が好ましく用いら
れ、特にコバルト、モリブデン、ニッケルをそれぞれ単
独で、または、コバルト、モリブデン、ニッケルを2種
あるいは3種組み合わせて多孔性無機酸化物に担持した
触媒がより好ましく用いられる。なお、本発明の水素化
処理で用いる水素化処理触媒は、通常市販されている水
素化処理触媒でも十分目的が達成可能であり、本発明は
触媒の種類によって何ら制限されるものではない。
IA、VA、VB、およびVIII族の金属から選ばれ
る少なくとも1種の水素化活性金属種が好ましく用いら
れ、特にコバルト、モリブデン、ニッケルをそれぞれ単
独で、または、コバルト、モリブデン、ニッケルを2種
あるいは3種組み合わせて多孔性無機酸化物に担持した
触媒がより好ましく用いられる。なお、本発明の水素化
処理で用いる水素化処理触媒は、通常市販されている水
素化処理触媒でも十分目的が達成可能であり、本発明は
触媒の種類によって何ら制限されるものではない。
【0031】また、本発明の水素化処理においては、通
常、脱硫、脱窒素、または分解などの反応は実質上行わ
れないが、反応条件によってはこれらの各反応が行われ
てもかまわない。本発明においては、以上の水素化処理
により、最終的にドライスラッジ含有量が0.05質量
%以下、好ましくは0.04質量%以下である重油基材
が得られる。
常、脱硫、脱窒素、または分解などの反応は実質上行わ
れないが、反応条件によってはこれらの各反応が行われ
てもかまわない。本発明においては、以上の水素化処理
により、最終的にドライスラッジ含有量が0.05質量
%以下、好ましくは0.04質量%以下である重油基材
が得られる。
【0032】得られる重油基材の硫黄含有量は任意であ
るが、通常、その下限値は0.05質量%、好ましくは
0.1質量%であり、一方、その上限値は10質量%、
好ましくは6.0質量%であるのが一般的である。また
得られる重油基材の窒素含有量も何ら規定されるもので
はないが、通常、その下限値は0.01質量%、好まし
くは0.05質量%であり、一方、その上限値は1.5
質量%、好ましくは1.0質量%であるのが一般的であ
る。
るが、通常、その下限値は0.05質量%、好ましくは
0.1質量%であり、一方、その上限値は10質量%、
好ましくは6.0質量%であるのが一般的である。また
得られる重油基材の窒素含有量も何ら規定されるもので
はないが、通常、その下限値は0.01質量%、好まし
くは0.05質量%であり、一方、その上限値は1.5
質量%、好ましくは1.0質量%であるのが一般的であ
る。
【0033】さらに、得られる重油基材の動粘度も何ら
規定されるものではないが、通常、100℃におけるそ
の下限値は5mm2/s、好ましくは15mm2/sであ
り、一方、その100℃におけるその上限値は1000
0mm2/s、好ましくは1000mm2/sであるのが一
般的である。
規定されるものではないが、通常、100℃におけるそ
の下限値は5mm2/s、好ましくは15mm2/sであ
り、一方、その100℃におけるその上限値は1000
0mm2/s、好ましくは1000mm2/sであるのが一
般的である。
【0034】本発明により得られる重油基材は、単独で
も製品重油として使用可能である。また、具体的には例
えば、原油を常圧蒸留装置で処理しナフサ、灯油、軽油
といった軽質炭化水素を除去することにより得られるド
ライスラッジ含有量が0.05質量%以下の常圧蒸留残
査物;この常圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理し
て減圧軽油を除去することにより得られるドライスラッ
ジ含有量が0.05質量%以下の減圧蒸留残査物;これ
ら常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物の水素化処理により
得られる、硫黄分含有量が原料油より低められ、かつド
ライスラッジ含有量が0.05質量%以下の重油基材;
粘度等の調整用の灯油、軽油、減圧軽油;など、他の任
意の重油基材を適宜配合して、製品重油とすることもで
きる。
も製品重油として使用可能である。また、具体的には例
えば、原油を常圧蒸留装置で処理しナフサ、灯油、軽油
といった軽質炭化水素を除去することにより得られるド
ライスラッジ含有量が0.05質量%以下の常圧蒸留残
査物;この常圧蒸留残査物を更に減圧蒸留装置で処理し
て減圧軽油を除去することにより得られるドライスラッ
ジ含有量が0.05質量%以下の減圧蒸留残査物;これ
ら常圧蒸留残査物や減圧蒸留残査物の水素化処理により
得られる、硫黄分含有量が原料油より低められ、かつド
ライスラッジ含有量が0.05質量%以下の重油基材;
粘度等の調整用の灯油、軽油、減圧軽油;など、他の任
意の重油基材を適宜配合して、製品重油とすることもで
きる。
【0035】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 (実施例1)アルミナ担体にNiO 3質量%とMoO
3 11質量%を含有する市販脱硫触媒をステンレス製反
応管に充填後、触媒を予備硫化した。次いで表1の性状
を有する減圧蒸留残査油を原料油とし、この反応塔で表
2に示す反応条件で水素化処理を行った。反応塔出口よ
り得られた水素化処理油の性状も表2に併記した。
に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。 (実施例1)アルミナ担体にNiO 3質量%とMoO
3 11質量%を含有する市販脱硫触媒をステンレス製反
応管に充填後、触媒を予備硫化した。次いで表1の性状
を有する減圧蒸留残査油を原料油とし、この反応塔で表
2に示す反応条件で水素化処理を行った。反応塔出口よ
り得られた水素化処理油の性状も表2に併記した。
【0036】(実施例2)実施例1と同一の原料油およ
び水素化触媒を使用し、空間速度(LHSV)を2.5
h-1、水素化処理温度を380℃の条件に変更した以外
は実施例1と同一の反応条件で水素化処理を行い、その
結果も表2に併記した。
び水素化触媒を使用し、空間速度(LHSV)を2.5
h-1、水素化処理温度を380℃の条件に変更した以外
は実施例1と同一の反応条件で水素化処理を行い、その
結果も表2に併記した。
【0037】(実施例3)実施例1と同一の原料油およ
び水素化触媒を使用し、反応塔入口の水素分圧を16.
7MPaに変更した以外は実施例1と同様の操作条件で
水素化処理を行い、その結果も表2に併記した。
び水素化触媒を使用し、反応塔入口の水素分圧を16.
7MPaに変更した以外は実施例1と同様の操作条件で
水素化処理を行い、その結果も表2に併記した。
【0038】(比較例1)反応塔の低温処理効果を明確
化するため、実施例1と同一の原料油および水素化触媒
を使用し、水素化処理温度を430℃に変更した以外は
実施例1と同様の操作条件で水素化処理を行い、その結
果も表2に併記した。
化するため、実施例1と同一の原料油および水素化触媒
を使用し、水素化処理温度を430℃に変更した以外は
実施例1と同様の操作条件で水素化処理を行い、その結
果も表2に併記した。
【0039】(比較例2)反応温度を200℃以上にす
る必要性を明確化するため、実施例1と同一の原料油お
よび水素化触媒を使用し、水素化処理温度を反応塔の温
度を190℃に変更した以外は実施例1と同様の操作条
件で水素化処理を行い、その結果も表2に併記した。
る必要性を明確化するため、実施例1と同一の原料油お
よび水素化触媒を使用し、水素化処理温度を反応塔の温
度を190℃に変更した以外は実施例1と同様の操作条
件で水素化処理を行い、その結果も表2に併記した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表2の結果から明らかなとおり、本発明の
方法によれば、ドライスラッジ含有量が0. 05質量%
より多い原料油を比較的低温で水素化触媒と接触させる
ことにより、ドライスラッジ含有量が0.05質量%以
下の重油基材を得ることが可能である。それに対して反
応塔温度を430℃に設定した比較例1では、脱硫反
応、脱窒素反応および分解反応が進むものの、ドライス
ラッジ含有量は0.63質量%と原料油より増加してお
り、重油基材として不適当なものである。また反応塔温
度を190℃に設定した比較例2では、ドライスラッジ
含有量のある程度の低下は見られるものの、その含有量
は0.49質量%と実施例と比較して非常に高く、依然
として重油基材としては不適当なものである。
方法によれば、ドライスラッジ含有量が0. 05質量%
より多い原料油を比較的低温で水素化触媒と接触させる
ことにより、ドライスラッジ含有量が0.05質量%以
下の重油基材を得ることが可能である。それに対して反
応塔温度を430℃に設定した比較例1では、脱硫反
応、脱窒素反応および分解反応が進むものの、ドライス
ラッジ含有量は0.63質量%と原料油より増加してお
り、重油基材として不適当なものである。また反応塔温
度を190℃に設定した比較例2では、ドライスラッジ
含有量のある程度の低下は見られるものの、その含有量
は0.49質量%と実施例と比較して非常に高く、依然
として重油基材としては不適当なものである。
【0043】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ドライスラッジ
含有量が0.05質量%より多い原料油を比較的低温で
水素化触媒と接触させることにより、ドライスラッジ含
有量が0.05質量%以下の重油基材を得ることが可能
である。このため、重油基材として不適当であるドライ
スラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材、例
えばドライスラッジ含有量が0.05質量%を超える石
油蒸留残査油などを重油基材として有効に利用できる。
含有量が0.05質量%より多い原料油を比較的低温で
水素化触媒と接触させることにより、ドライスラッジ含
有量が0.05質量%以下の重油基材を得ることが可能
である。このため、重油基材として不適当であるドライ
スラッジ含有量が0.05質量%を超える重油基材、例
えばドライスラッジ含有量が0.05質量%を超える石
油蒸留残査油などを重油基材として有効に利用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ドライスラッジ含有量が0.05質量%
を超える重油基材を原料油とし、これを温度200〜4
00℃、水素分圧1.0〜25.0MPa、液空間速度
0.1〜10.0h-1かつ水素/油比50〜1700N
m3 /m3 の条件で水素化触媒と接触させ水素化処理を
行うことを特徴とする、ドライスラッジ含有量が0.0
5質量%以下の重油基材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23319395A JP3582803B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 重油基材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23319395A JP3582803B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 重油基材の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959651A true JPH0959651A (ja) | 1997-03-04 |
JP3582803B2 JP3582803B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=16951211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23319395A Expired - Fee Related JP3582803B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 重油基材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3582803B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002177796A (ja) * | 2000-12-15 | 2002-06-25 | Nippon Mitsubishi Oil Corp | 重質油の水素化処理触媒及び重油基材の製造方法 |
US10144882B2 (en) | 2010-10-28 | 2018-12-04 | E I Du Pont De Nemours And Company | Hydroprocessing of heavy hydrocarbon feeds in liquid-full reactors |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP23319395A patent/JP3582803B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002177796A (ja) * | 2000-12-15 | 2002-06-25 | Nippon Mitsubishi Oil Corp | 重質油の水素化処理触媒及び重油基材の製造方法 |
US10144882B2 (en) | 2010-10-28 | 2018-12-04 | E I Du Pont De Nemours And Company | Hydroprocessing of heavy hydrocarbon feeds in liquid-full reactors |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3582803B2 (ja) | 2004-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN115232639B (zh) | 用于原油转化的系统和方法 | |
CN111836875B (zh) | 重质燃料油到化学产品的转化 | |
CN110382668B (zh) | 重油改质的一体化水热方法 | |
US9637694B2 (en) | Upgrading hydrocarbon pyrolysis products | |
Ancheyta | Modeling and simulation of catalytic reactors for petroleum refining | |
US6656342B2 (en) | Graded catalyst bed for split-feed hydrocracking/hydrotreating | |
JP3270545B2 (ja) | 炭化水素の改質方法 | |
US20150315496A1 (en) | Upgrading Hydrocarbon Pyrolysis Products | |
US5403470A (en) | Color removal with post-hydrotreating | |
Ancheyta-Juárez et al. | Hydrotreating of straight run gas oil–light cycle oil blends | |
KR20140037855A (ko) | 액체-풀 반응기 내의 연속적인 촉매층을 따라서 증가하는 촉매 부피를 사용하는 수소화가공 방법 | |
US6197718B1 (en) | Catalyst activation method for selective cat naphtha hydrodesulfurization | |
JP2001207177A (ja) | 炭化水素供給物中の硫黄化合物および多環芳香族炭化水素の含有量の低減法 | |
CN108138057B (zh) | 全原油转化成加氢处理的蒸馏物和石油生焦炭的整合沸腾床加氢加工,固定床加氢加工和焦化方法 | |
Marroquı́n-Sánchez et al. | Catalytic hydrotreating of middle distillates blends in a fixed-bed pilot reactor | |
US20200181497A1 (en) | Upgrading challenged feeds and pitches produced therefrom | |
JPH0959652A (ja) | 重油基材の製造方法 | |
JP6283561B2 (ja) | 燃料油基材の製造方法 | |
JP4567877B2 (ja) | 重質油の水素化処理触媒及び重油基材の製造方法 | |
US6589418B2 (en) | Method for selective cat naphtha hydrodesulfurization | |
JP3582803B2 (ja) | 重油基材の製造法 | |
JP3608095B2 (ja) | 重油基材の製造方法 | |
JP2002146364A (ja) | 重油基材の製造方法 | |
JP6258756B2 (ja) | 燃料油基材の製造方法 | |
JP4216624B2 (ja) | 深度脱硫軽油の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20040726 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |