JP6283561B2 - 燃料油基材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流動接触分解装置を用いた燃料油基材の製造方法に関する。
石油精製プロセスにおいて、熱分解は、触媒を用いること無く高温下で炭化水素分子を分解し、軽質炭化水素を得る方法である。現在、熱分解はナフサからエチレン等の基礎化学原料を得る方法として利用されている。ナフサの熱分解によって得られる熱分解油を分留して得られるC9留分を主成分とする重質留分は、引火点及び沸点範囲では、灯油或いは軽油に分類できるにもかかわらず、該重質留分は、特有の臭気を有するため、灯軽油等に用いる燃料油基材として利用することが困難であり、主にボイラー燃料として利用されていた。
一方、原料油を流動接触分解装置(以下、FCC装置という)で分解処理する方法では、燃料油を増産するために、廃プラスチックや石油化学製品の製造装置からの副生品などの炭化水素系重合体をFCC装置に供給して効率よく分解処理する方法が提案されてきた(特許文献1及び2参照)。
このように、高付加価値化という観点から、これまでボイラー燃料として使用されてきた熱分解油を分留して得られる重質留分についても、ボイラー燃料用途以外への適用が望まれている。
特開平10−310778号公報 特開2002−294251号公報
本発明は、燃料油基材が高得率で得られ、特有の臭気が低減された燃料油基材の製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、ナフサの熱分解によって得られる熱分解油を分留して得られる重質留分を流動接触分解装置の原料油として用いることにより、灯軽油等の燃料油基材を高得率で得られ、かつ、特有の臭気を低減できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示す燃料油基材の製造方法を提供する。
[1]ナフサの熱分解によって得られた熱分解油を分留して得られる重質留分を原料油全量基準で1容量%以上10容量%以下含む原料油を流動接触分解装置により分解して分解油を得る工程と、得られた分解油を分留する工程とを有する燃料油基材の製造方法。
[2]前記燃料油基材が灯軽油基材である前記[1]に記載の燃料油基材の製造方法。
[3]前記重質留分の15℃の密度が0.900g/cm3以上である前記[1]又は[2]に記載の燃料油基材の製造方法。
[4]前記重質留分に含まれる硫黄分が0.5質量%以下である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
[5]前記重質留分に含まれる硫黄分が0.1質量%以下である前記[4]に記載の燃料油基材の製造方法。
[6]前記重質留分のASTM D86に準拠した蒸留方法による10容量%留出温度が140℃以上190℃以下であり、50容量%留出温度が150℃以上200℃以下であり、90容量%留出温度が170℃以上260℃以下である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
[7]前記重質留分の留出温度が100℃以上350℃以下である前記[1]〜[6]のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
[8]前記重質留分、間接脱硫重油及び直接脱硫重油を混合して原料油として用いる前記[1]〜[7]のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
本発明によれば、燃料油基材が高得率で得られ、特有の臭気が低減された燃料油基材の製造方法を提供できる。
[燃料油基材の製造方法]
本実施形態に係る燃料油基材の製造方法は、ナフサの熱分解によって得られた熱分解油を分留して得られる重質留分を原料油全量基準で1容量%以上10容量%以下含む原料油を流動接触分解装置(以下、FCC装置という)により分解して分解油を得る工程と、得られた分解油を分留する工程とを有する。得られる分解油を、さらに分留することにより、ガス分、PP留分、BB留分、FCCガソリン(FG)留分(ガソリン基材)、分解軽油(LCO)留分(軽油基材)等の燃料油基材を得ることができる。
<FCC原料油>
本実施形態に係る燃料油基材の製造方法では、熱分解油を分留して得られる重質留分を、例えば、脱硫重油に所定量混合したものをFCC原料油として用いる。本実施形態に係る燃料油基材の製造方法で用いることのできるFCC原料油について以下に説明する。上記脱硫重油としては、間接脱硫重油、直接脱硫重油が挙げられる。
(熱分解油を分留して得られる重質留分)
本実施形態において、熱分解油を分留して得られる重質留分とは、例えば、エチレン分解炉プロセス等のナフサの熱分解によって得られる熱分解油のうち、留出温度が100℃以上350℃以下の範囲にある留分を指す。
重質留分の性状は、下記のとおりである。重質留分の15℃の密度が0.900g/cm3以上であることが好ましく、より好ましくは、0.93g/cm3以上0.98g/cm3以下である。重質留分の15℃の密度が上記範囲であれば、FCC装置における触媒上に堆積するコーク量を少なくすることができ、触媒再生設備の負荷低減及び反応効率向上を達成できる。
なお、本実施形態における重質留分としては、蒸留性状が、ASTM D86に準拠した蒸留方法による10容量%留出温度(T10)が140℃以上190℃以下であり、50容量%留出温度(T50)が150℃以上200℃以下であり、90容量%留出温度(T90)が170℃以上260℃以下であるものが好ましい。
重質留分の蒸留性状が上記範囲であれば、FCC装置における触媒上に堆積するコーク量を少なくすることができ、触媒再生設備の負荷低減及び反応効率向上を達成できる。
また、本実施形態において、15℃における密度は、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定される密度である。硫黄分は、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される値である。
上記性状を有する重質留分としては、C9留分を主成分とした重質留分が好適に挙げられる。C9留分に含まれる成分としては、スチレン、プロピルベンゼン、メチルエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、インデン、ジシクロペンタジエン、ナフタリン等が挙げられる。
(間接脱硫重油)
本実施形態に係る燃料油基材の製造方法では、FCC原料油として、例えば、原油の常圧蒸留にて得られる重質軽油、減圧軽油等を間接脱硫装置(VH)にて脱硫処理して得られる脱硫重質軽油(VHHGO)、脱硫減圧軽油(VHVGO)、溶剤脱れき装置から得られる脱れき油等が併用できる。
(直接脱硫重油)
本実施形態に係る燃料油基材の製造方法では、FCC原料油として、さらに、原油の常圧蒸留残油(AR)及び減圧蒸留残油(VR)、重質軽油、接触分解残油、ビスブレーキング油、ビチューメンなどの密度の高い石油留分を用いて重油直接脱硫装置(RH)において水素化脱硫及び水素化分解して得られた脱硫重油(DSAR)を用いることができる。
脱硫重油(DSAR)を得るための水素化脱硫及び水素化分解は、触媒の存在下で行い、反応温度、反応圧力、液空間速度等の反応条件を最適化することにより必要とされる脱硫率や重質油の分解率を達成することができる。
水素化脱硫及び水素化分解は、通常300〜450℃、好ましくは330〜420℃、より好ましくは380〜420℃の温度条件下で通常10〜22MPa、好ましくは13〜20MPaの水素加圧下で行われる。液空間速度(LHSV)は通常0.1〜10h-1、好ましくは0.1〜3h-1、水素/油比は通常200〜10,000Nm3/KL、好ましくは500〜10,000Nm3/KLの範囲で行われる。
水素化脱硫及び水素化分解は、第一工程として水素化脱金属処理工程、第二工程として水素化脱硫処理工程の2工程を含むことが好ましい。上記DSAR原料重質油は、初めに第一工程である水素化脱金属処理工程で、水素化脱金属処理され、水素化脱硫触媒の活性低下の原因となるバナジウム、ニッケルなどの金属分が水素化され脱金属される。次いで、第二工程である水素化脱硫処理工程に送られ水素化脱硫処理される。この時、第一工程と第二工程は同一装置内で行うこともできるが、別装置で行ってもよい。触媒の劣化抑制の点から、前記RHの上流に、別途OCR等の脱金属装置を付帯して有することが好ましい。
上記第一工程と第二工程の機能分担を実現させる具体的手段としては、触媒担体の細孔構造と担持金属量とをパラメーターとして、例えば、第一工程においては、担体の細孔径を大きく(又は金属担持量を少なく)する方法により、触媒の細孔容積を大きくして、分子の大きな金属分を捕捉して、第二工程では表面積の大きい(細孔の径が小さく、数の多い)担体に、活性金属をより多く担持した触媒を用いて、主として硫黄化合物の水素化脱硫を行なう。これら各工程は、前記のとおりの主たる機能分担を有するが、全体としては原料重質油の水素化精製処理が行われる。
水素化脱硫及び水素化分解に用いる触媒は、水素化脱金属能、水素化脱硫能を持った公知の触媒をいずれも用いることができ、例えば、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライトあるいはこれらの混合物等の担体に、周期表第V〜VIII族金属、あるいはこれらの硫化物、酸化物を担持した触媒を用いることができる。上記周期表第V〜VIII族の金属の金属としては、水素化脱硫に適した活性金属を用いる点から、好ましくはニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン等、あるいはこれらの組み合わせが用いられる。本発明においては、重質油に対してより水素化脱硫、水素化分解および水素化能の優れている点から、触媒としてアルミナ等の多孔質無機酸化物担体にCo−Mo、Co−Mo−P、Ni−Mo、Ni−Mo−P等の金属を担持した触媒を用いることが好ましい。
上記水素化脱硫及び水素化分解で用いられる反応器としては従来公知の様式の反応器、例えば固定床、移動床いずれも使用することができ、ダウンフロー式、アップフロー式のいずれであってもよい。
RHにおける水素化脱硫及び水素化分解で得られた反応生成物は、気液分離装置により気液を分離し、液相は蒸留等の分離操作によりナフサ留分、灯油留分、軽油留分、重油留分等の所望の留分に分留し回収する。このとき得られた重油留分であるDSARをFCC原料油として用いる。
上記RHにおける水素化脱硫及び水素化分解においては、その脱硫率(HDS)、脱窒素率(HDN)、脱バナジウム率(HDV)、脱ニッケル率(HDNi)、脱残炭率(HDCCR)、脱アスファルテン率(HDAs)がそれぞれ、80〜90%、35〜40%、75〜80%、65〜75%、50〜55%、60%以上であることが好ましい。これらは、いずれもRHの原料油と生成油中の各成分量から、各成分の除去割合として算出される。
得られたDSARは、軽油等のいわゆる中間留分となり得る留分は極力軽油等に活用するという点から、沸点が330℃以上の炭化水素の重質留分であることが好ましく、その芳香族分含有量は、70〜90質量%であることが好ましく、硫黄分含有量は0.2〜0.5質量%であることが好ましい。
(その他のFCC原料油)
FCC装置の原料油としては、上述の熱分解油を分留して得られる重質留分、間接脱硫重油、直接脱硫重油のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、重質軽油、減圧軽油、脱れき軽油、常圧残油等を混合して用いることができる。
<FCC原料油の組成>
上述した熱分解油を分留して得られる重質留分は、間接脱硫重油と直接脱硫重油とを混合して用いることが好ましい。この場合、得率向上の観点から上述した熱分解油を分留して得られる重質留分は多い程好ましいが、得率と臭気性(無臭気)の観点から、FCC原料油全量基準で、熱分解油を分留して得られる重質留分を1容量%以上10容量%以下含む。より好ましくは、1容量%以上5容量%以下である。
また、間接脱硫重油と直接脱硫重油とは、容量比で、FCC装置の熱バランスを保つ為に50:50〜95:5であることが好ましい。
<FCC装置>
本実施形態に係る燃料油基材の製造方法では、FCC装置に上述したFCC原料油が導入され、次の処理条件によって接触分解される。
上述した熱分解油を分留して得られる重質留分と間接脱硫重油と直接脱硫重油の混合は配管内で行われ、混合後のFCC原料油をFCC装置内部に導入する。接触分解の処理条件としては、反応温度480℃以上650℃以下が好ましく、480℃以上550℃以下の範囲がより好ましい。
また、反応圧力は、0.02MPa以上5MPa以下の範囲が好ましく、0.2MPa以上2MPa以下の範囲がより好ましい。
流動接触分解処理によって得られる分解油は、分留塔により、さらにガス分、PP留分(プロパン、プロピレン)、BB留分(ブタン、ブチレン)、FCCガソリン(FG)留分(沸点範囲185℃未満の留分)、分解軽油(LCO)留分(沸点範囲185℃以上370℃以下の留分)、及び残渣油留分(重質循環油(HCO)+分解残油(CLO))に分留される。なお、沸点範囲185℃以上210℃以下の留分は運転方針によりFG留分として分留される場合もある。
反応温度及び反応圧力が上記範囲であると、接触分解が効率よく起こり、接触分解処理によって得られる反応生成物を分留して得られる上記燃料油基材の得率(容量%)(原料油の容量を基準とした各留分の得率)が高められる。
[燃料油基材]
本実施形態に係る燃料油基材は、ナフサの熱分解によって得られた熱分解油を分留して得られる重質留分を原料油全量基準で1容量%以上10容量%以下含む原料油をFCC装置により分解して得られた分解油を、さらに分留して得られる。分解油の分留により、ガス分、PP留分、BB留分、FCCガソリン(FG)留分、分解軽油(LCO)留分等の燃料油基材を得ることができる。各燃料油基材の性状は下記のとおりであることが好ましい。
(ガス分)
C1とC2の組成が合わせて40mol%以上であることが好ましい。水素は20mol%以下であることが好ましい。
(PP留分)
C3の組成が95mol%以上であることが好ましい。
(BB留分)
C4の組成が95mol%以上であることが好ましい。
(FCCガソリン留分(ガソリン基材))
15℃の密度が0.7200g/cm3以上であることが好ましい。硫黄分は70ppm以下であることが好ましい。
(分解軽油(LCO)留分(軽油基材))
15℃の密度が0.9000g/cm3以上であることが好ましい。硫黄分は0.30wt%以下であることが好ましい。
(残渣油留分)
15℃の密度が1.1000g/cm3以下であることが好ましい。硫黄分は1.25wt%以下であることが好ましい。
なお、C1、C2、水素の組成は、JIS K 2301「燃料ガス及び天然ガス−分析・試験方法」に準拠して測定される値である。
上記C3、C4の組成は、JIS K 2240「液化石油ガス−組成分析方法」に準拠して測定される値である。
上記15℃における密度は、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」に準拠して測定される値である。
上記硫黄分は、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」に準拠して測定される値である。
本発明を、実施例を参照してさらに詳細に説明する。本発明は、これらの例に限定されない。なお、各例における性状及び性能は、下記の方法に従って測定した。
[評価方法]
各性状は、次の方法により評価した。
<15℃における密度>
15℃における密度は、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」に準拠して測定した。
<硫黄分>
硫黄分は、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」に準拠して測定した。
<残留炭素分>
残留炭素分はJIS K 2270「原油及び石油製品−残留炭素分試験方法」に準拠して測定した。
<蒸留性状>
熱分解油を分留して得られる重質留分の蒸留性状は、ASTM D86に準拠して測定した。間接脱硫重油の蒸留性状は、ASTM D6352に準拠して測定した。直接脱硫重油の蒸留性状は、ASTM D7169に準拠して測定した。
<臭気性試験>
三点嗜好法に準拠して行った。独特の臭いがない場合をA、独特の臭いが少しある場合をB、独特の強い臭いがあると感じた場合をCとした。
[実施例、比較例]
第1表に示す性状の熱分解油を分留して得られる重質留分、及び第2表に示す性状の脱硫重油を流動接触分解装置に導入し、処理した。流動接触分解装置における処理条件を、下記に示す条件1又は条件2に設定して、さらに分留し、燃料油基材を得た。条件1によって得られた燃料油基材の得率(原料油の容量を基準にしているため得率の合計は100容量%とならない)と製品の臭気性評価とを第3−1表に示し、条件2によって得られた燃料油基材の得率と製品の臭気性評価とを第3−2表に示した。
なお、接触分解装置における反応条件は、下記のとおりとした。
条件1 反応温度:530℃、触媒/油=6
条件2 反応温度:530℃、触媒/油=8
Figure 0006283561
Figure 0006283561
Figure 0006283561
Figure 0006283561
[評価結果]
実施例1〜4によれば、FCC装置の原料油としてナフサの熱分解によって得られる熱分解油を分留して得られる重質留分を用いると、燃料油基材のうち分解軽油の得率が向上することが確認された。なお、FCCの原料油として用いる熱分解油を分留して得られる重質留分の配合比を、1容量%以上10容量%以下とすれば、臭気性の観点からも好ましいことがわかった。

Claims (7)

  1. ナフサの熱分解によって得られた熱分解油を分留して得られる重質留分を原料油全量基準で1容量%以上10容量%以下含む原料油を流動接触分解装置により分解して分解油を得る工程と、得られた分解油を分留する工程とを有する燃料油基材の製造方法であって、
    前記重質留分のASTM D86に準拠した蒸留方法による10容量%留出温度が140℃以上190℃以下であり、50容量%留出温度が150℃以上200℃以下であり、90容量%留出温度が170℃以上260℃以下である、燃料油基材の製造方法。
  2. 前記燃料油基材が灯軽油基材である請求項1に記載の燃料油基材の製造方法。
  3. 前記重質留分の15℃の密度が0.900g/cm以上である請求項1又は2に記載の燃料油基材の製造方法。
  4. 前記重質留分に含まれる硫黄分が0.5質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
  5. 前記重質留分に含まれる硫黄分が0.1質量%以下である請求項4に記載の燃料油基材の製造方法。
  6. 前記重質留分の留出温度が100℃以上350℃以下である請求項1〜のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
  7. 前記重質留分、間接脱硫重油及び直接脱硫重油を混合して原料油として用いる請求項1〜のいずれかに記載の燃料油基材の製造方法。
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