JPH0959158A - ベンズイミダゾール誘導体を含有するぜん息治療剤 - Google Patents
ベンズイミダゾール誘導体を含有するぜん息治療剤Info
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- JPH0959158A JPH0959158A JP34044595A JP34044595A JPH0959158A JP H0959158 A JPH0959158 A JP H0959158A JP 34044595 A JP34044595 A JP 34044595A JP 34044595 A JP34044595 A JP 34044595A JP H0959158 A JPH0959158 A JP H0959158A
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Abstract
善剤ならびに気道炎症改善剤として有用な医薬の提供。 【解決手段】 この医薬は次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1およびR2は水素原子または低級アルキル基
を示し、nは1〜4である〕で表されるベンズイミダゾ
ール誘導体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効
成分として含有する。
Description
導体およびその薬理学的に許容されうる塩をを有効成分
として含有するぜん息治療剤、気管支拡張剤、気道過敏
性改善剤ならびに気道炎症改善剤に関する。
示し、気管支ぜん息、心臓性ぜん息、脳性ぜん息等が挙
げられるが、その中でも気管支ぜん息は、従来、可逆性
の気道狭窄と、気道過敏性の2つの特徴により定義さ
れ、神経系や免疫系の機能異常がぜん息の主病因と推測
されたが、近年、気道の好酸球性の炎症性疾患との認識
が高まっている。
しての吸入ステロイド薬、例えばプロピオン酸ベクロメ
タゾン(BDP)の定量噴霧式エアゾール剤等が挙げら
れる。しかしながらこれらの薬剤はステロイド剤特有の
強い副作用がおこる可能性がある。また、例えば気管支
拡張作用を持つ化合物としてテオフィリン等のキサンチ
ン誘導体は即効性、かつ確実な気管支拡張作用があるこ
とが報告され、従来から幅広く用いられているが、これ
らの薬剤は中枢神経および心臓等も刺激し、興奮、頻脈
等の副作用を示し、また、治療域と中毒域の幅が狭く、
さらには肝臓での代謝を受けるために重篤な肝障害のあ
る患者には用いることが難しい等の欠点が存在する。
4、R2は水素原子、アルキル基、アルキル−ピペラジ
ニルベンゾイルなど、Aは−NR3−(R3は水素原子ま
たはアルキル基)、Bはトリアゾリル、ピリジルなど〕
で示されるベンズイミダゾール誘導体が強心作用を持つ
化合物であることを見出して強心作用を有する医薬組成
物の発明を完成し、先に出願した(特開昭63−146
871号)。
を示し、nは1〜4である〕で表されるベンズイミダゾ
ール誘導体に抗不整脈作用を見い出し、先に出願した
(特願平6−170922号)。しかしながら、これら
の発明中ではぜん息治療剤としての用途については何等
示唆されていない。
治療剤の欠点をもたない、抗炎症作用と気管支拡張作用
等を合わせ持った、安全性の高い新しいタイプのぜん息
治療剤の開発が待たれていた。
重ねた結果、前記ベンズイミダゾール誘導体が気管支拡
張作用、ロイコトリエンD4(以下LTD4と称する)拮
抗作用、サブスタンスP拮抗作用、ならびに血小板活性
化因子(以下PAFと称する)拮抗作用、腫瘍壊死因子
α(以下TNFαと称する)遊離抑制作用を合わせ持つ
優れたぜん息治療剤として用いられること見い出し、本
発明を完成させたのである。
を示し、nは1〜4である〕で示されるベンズイミダゾ
ール誘導体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効
成分として含有することを特徴とするぜん息治療剤に関
する。
ダゾール誘導体およびその薬理学的に許容されうる塩を
有効成分として含有するぜん息治療剤は、気管支を拡張
する作用、ヒスタミンと並ぶぜん息による主要な気管支
収縮物質として知られているLTD4に対する拮抗作
用、気道過敏性原因物質として知られているPAFに対
する拮抗作用、ならびに気道が炎症を起こしたときに肥
満細胞からのメディエーターの遊離を増幅し、その遊離
が気道過敏性の増強物質として知られているサブスタン
スPに対する拮抗作用を有する。また、気道の炎症の増
幅因子として働くTNFαの遊離抑制作用も有する。従
って 本発明の薬剤は気管支拡張作用を示すと同時に気
道過敏性および気道炎症も改善する優れたぜん息治療剤
として用いられる。
により、TNFαが病態の進展に関与する疾患、例えば
敗血症、慢性関節リュウマチ、アトピー性皮膚炎、後天
性免疫不全症候群(AIDS)等に対する治療効果も期
待できる。
る基における低級アルキル基には炭素数1〜4の直鎖も
しくは分枝鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、tert−ブチル基などが包含される。
この一般式で示される化合物の具体例としては、下記表
1〜4に示される化合物があげられる。
誘導体は所望によって薬理学的に許容され得る酸との付
加塩に変換することができ、これらの酸付加塩を含有し
たぜん息治療剤も本発明に包含される。酸付加塩として
は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機
酸との塩類、酢酸、コハク酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒
石酸等の有機酸との塩類が挙げられるが、特に有機酸、
さらにはマレイン酸塩が好ましい。
誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩をぜん息治療
剤として使用する場合には種々の投与形態の製剤とする
事ができる。すなわち、この製剤は錠剤、糖衣錠、硬質
カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤等および溶
液、エマルジョンまたは懸濁液のような液剤の形態で経
口投与することができる。また、注射液、坐剤等の形態
で非経口投与される。さらには吸入剤として呼吸器粘膜
を介し投与される。
ための慣用の添加剤、例えば賦形剤、安定剤、防腐剤、
溶解剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味剤、着色剤、香
味剤、酸化防止剤などを添加して通常の方法で製造する
ことができる。
ン、白糖、果糖、乳糖、ブドウ糖、マンニトール、ソル
ビトール、沈降性炭酸カルシウム、結晶セルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、デキストリン、ゼラチン、
アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロ−ス等が挙げられる。
誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩を液剤、注射
剤として用いるときは活性成分を慣用の希釈剤中に溶解
または懸濁して用いることができる。希釈剤としては、
生理食塩水、リンゲル液、ブドウ糖水溶液、アルコール
類、脂肪酸エステル類、グリコール類、グリセリン、脂
肪酸グリセリド、動植物由来の油脂、パラフィン類など
が含まれる。
1日当たり経口の場合1〜1000mgの範囲で用いられ
る。さらに好ましくは10〜200mgの範囲で用いられ
る。また、前記一般式で示されるベンズイミダゾール誘
導体またはその薬理学的に許容し得る塩は後記実施例6
に示すとおり低毒性である。
ル誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩は気管支拡
張作用、LTD4拮抗作用、サブスタンスP拮抗作用、
PAF拮抗作用ならびにTNFα産生抑制作用を示し、
気道過敏性改善作用ならびに気道炎症改善作用を合わせ
持つ優れたぜん息治療剤としての利用が期待される。
説明するがこれは本発明を限定するものではない。
した。この標本を37℃に保温した生理的塩溶液を満た
したマグヌス管内に懸垂し、このマグヌス管内に酸素9
5%および二酸化炭素5%の混合ガスを連続的に通気し
ながら測定を行なった。測定は張力トランスデューサー
を用いてレコーダーに記録することにより行なった。ま
ず、標本に1gの初期張力を負荷し、安定後の標本の張
力と、表5に示す量のN−メチル−N−(4,6−ジメチ
ルピリド−2−イル)−1−〔2−(4−(3,4−ジメ
トキシベンゾイル)ピペラジン−1−イル)エチル〕ベ
ンズイミダゾール−2−カルボキシアミド・マレイン酸
塩(以下「本化合物」という)をこのマグヌス管内に添
加した時の標本の張力との差を弛緩値として測定した。
標本の弛緩能の基準として、本化合物投与直後にエピネ
フリン0.3mg/mlを添加したときの最大弛緩値を100
%と定めた。気管支拡張作用の評価は、下記式に示す弛
緩率を求めて行なった。すなわち、本化合物添加後の気
管の弛緩値と、エピネフリン添加後の弛緩値を比較し
た。結果を表5に示す。
よび二酸化炭素5%の混合ガスを通気し37℃に保温し
た生理的塩溶液を満たしたマグヌス管内に懸垂した。モ
ルモット回腸の張力は張力トランスデューサーを用いて
レコーダーに記録することにより測定した。モルモット
回腸の初期張力を600mgとし、安定後LTD4 10ng
/mlの添加により収縮させた。本化合物の拮抗作用の評
価は、LTD4によるモルモット回腸の収縮に対する抑
制率を求めることにより行なった。すなわち、本化合物
をマグヌス管内に表6に示す量添加した場合と無添加時
のモルモット回腸の収縮値を測定し、下記式によりモル
モット回腸のLTD4による収縮抑制率を求め、評価を
行なった。結果を表6に示す。
エン酸溶液1容を混和しその900gを10分間遠沈
し、上清を血小板多血漿(platelet rich plasma: 以下
PRPという)を得た。PRPは予めアスピリン0.1m
Mおよびアデノシン二リン酸0.1mMを添加して、室温で
1時間インキュベートした。その後再び遠沈し、クエン
酸溶液1容を含む生理的塩溶液に懸濁した。これにPA
F 10ng/mlを添加し不可逆性の血小板凝集を惹起し
た。拮抗作用は本化合物無添加時の最大凝集率と比較す
ることにより評価した。すなわち、PAF添加1分前に
表7に示す量の本化合物を反応液中に添加し、血小板の
凝集を光の透過率により測定する比濁法にて最大凝集率
を求め、それを下記式により抑制率を算出することによ
り評価した。結果を表7に示す。
よび二酸化炭素5%の混合ガスを通気し37℃に保温し
た生理的塩溶液を満たしたマグヌス管内に懸垂した。モ
ルモット回腸の張力は張力トランスデューサーを用いて
レコーダーに記録することにより測定した。モルモット
回腸の初期張力を600mgとし、安定後サブスタンスP
10ng/mlの添加により収縮させた。本化合物の拮抗
作用の評価は、サブスタンスPによるモルモット回腸の
収縮に対する抑制率を求めることにより行なった。すな
わち、本化合物をマグヌス管内に表8に示す量添加した
場合と無添加時の場合のモルモット回腸の収縮値を測定
し、下記式によりモルモット回腸の収縮抑制率を求め、
評価を行なった。結果を表8に示す。
C TIB202)を2%牛胎児血清を含むRPMI1
640培地(バイオ−ホイッタッカー社製)に加えて3
×106cells/mlの細胞浮遊液を作成し、これを500
μl/wellづつ24穴プレートに分注し、2時間培養し
た。ポリイノシン酸100μg 、12−o−テトラデカ
ノイルホルボール13アセテート1μgおよび表9に示
す量の本化合物を加え、さらに48時間培養し、産生す
るTNFα量をヒトTNFαエライザ定量キット(ゼン
ザイム社製)を用いてエンザイムイムノアッセイ法にて
定量した。本化合物添加後のTNFα産生量と本化合物
無添加時のTNFα産生量を測定し、下記式によりTN
Fα産生抑制率を求めた。結果を表9に示す。
チルセルロース水溶液に懸濁し10ml/kgの容量で経口
投与し、経過を観察した。その結果、本化合物のLD50
値は1200mg/kg以上であった。
化を行なった。 本化合物 20mg けい酸マグネシウム 20mg 乳 糖 98.5mg ヒドロキシプロピルセルロース 7.5mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 水素添加植物油 3mg すなわち、まず本化合物、けい酸マグネシウム及び乳糖
を混合し、これにヒドロキシプロピルセルロースを溶解
したアルコール液を練合し、次いで適当な粒度に造粒
し、乾燥、整粒後さらにステアリン酸マグネシウム及び
水素添加植物油を添加混合し均一な顆粒とした。次いで
ロータリー式打錠機により直径7.0mmおよび硬度6kg
の錠剤を調製した。
原料を均一に混合した後、これにヒドロキシプロピルセ
ルロースを含有するアルコール溶液を加えて練合し、押
出造粒機により造粒し、乾燥して顆粒を得た。この顆粒
を整粒して12メッシュの篩を通過し、48メッシュの
篩上に残留するものを顆粒剤とした。
パラオキシ安息香酸プロピル及び本化合物を精製水(温
水)60gに溶解する。冷却後、香味料を溶解したグリ
セリン及び96%エタノールの溶液を加える。次にこの
混合物に精製水を加えて100mlにし、シロップ剤とし
た。
射用蒸留水に加えて溶解し、全量を10.0mlとし、注
射液とした。
ロゴール4000を加えて加温し溶解後、坐剤型に注入
して冷却固化し1個あたり1.5gの坐剤を製造した。
Claims (4)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1およびR2は水素原子または低級アルキル基
を示し、nは1〜4である〕で表されるベンズイミダゾ
ール誘導体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効
成分として含有することを特徴とするぜん息治療剤。 - 【請求項2】 請求項1記載のベンズイミダゾール誘導
体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする気管支拡張剤。 - 【請求項3】 請求項1記載のベンズイミダゾール誘導
体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする気道過敏性改善剤。 - 【請求項4】 請求項1記載のベンズイミダゾール誘導
体およびその薬理学的に許容されうる塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする気道炎症改善剤。
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---|---|---|---|
JP34044595A JP3834089B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-12-27 | ベンズイミダゾール誘導体を含有するぜん息治療剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP7-147163 | 1995-06-14 | ||
JP34044595A JP3834089B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-12-27 | ベンズイミダゾール誘導体を含有するぜん息治療剤 |
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ID=26477796
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34044595A Expired - Fee Related JP3834089B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-12-27 | ベンズイミダゾール誘導体を含有するぜん息治療剤 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3834089B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002520A1 (fr) * | 1997-07-07 | 1999-01-21 | Kowa Co., Ltd. | Derives de diamine et compositions pharmaceutiques les contenant |
CN103194818A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-07-10 | 南京信息工程大学 | 一种大豆蛋白与pva共混纤维及其制备方法与应用 |
CN103554532A (zh) * | 2013-10-18 | 2014-02-05 | 仲恺农业工程学院 | 一种阿魏酸-胶原蛋白抗菌膜及其制备方法与应用 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP34044595A patent/JP3834089B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002520A1 (fr) * | 1997-07-07 | 1999-01-21 | Kowa Co., Ltd. | Derives de diamine et compositions pharmaceutiques les contenant |
US6127360A (en) * | 1997-07-07 | 2000-10-03 | Kowa Co., Ltd. | Diamine derivatives and pharmaceutical containing the same |
CN103194818A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-07-10 | 南京信息工程大学 | 一种大豆蛋白与pva共混纤维及其制备方法与应用 |
CN103554532A (zh) * | 2013-10-18 | 2014-02-05 | 仲恺农业工程学院 | 一种阿魏酸-胶原蛋白抗菌膜及其制备方法与应用 |
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JP3834089B2 (ja) | 2006-10-18 |
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