JPH0959148A - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

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JPH0959148A
JPH0959148A JP21052195A JP21052195A JPH0959148A JP H0959148 A JPH0959148 A JP H0959148A JP 21052195 A JP21052195 A JP 21052195A JP 21052195 A JP21052195 A JP 21052195A JP H0959148 A JPH0959148 A JP H0959148A
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Nagafumi Hidaka
修文 日高
Osamu Umagoe
治 馬越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経皮吸収性、皮膚低刺激性、粘着性等に優れた
貼付剤を提供する。 【解決手段】柔軟な水分不透過性又は水分半透過性の膜
状物からなる支持体と、薬物を含有する粘着組成物
(A)とからなる貼付剤であって、該粘着組成物(A)
が、(イ)酢酸ビニルと、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルおよび/又は(メタ)アクリル酸との共重合体
であって、該共重合体における該酢酸ビニルの共重合比
率が30重量%以上であるポリ酢酸ビニル系粘着剤
(B)と、(ロ)α−トコフェロール又はその誘導体
(C)を含有し、かつ(ハ)該粘着組成物(A)中の該
ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)および該α−トコフェロ
ール又はその誘導体(C)の重量比率が、下記式
[1]、[2] B>A×0.1 [1] A×0.1<C<A×0.4 [2] である貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種疾患の治療に用
いることのできる医療用貼付剤に関する。また、本発明
はホルモンの欠乏に伴う各種疾患の治療に有用な医療用
貼付剤に関し、とりわけ更年期障害、骨粗鬆症、アルツ
ハイマー痴呆症、尿失禁等の閉経後の女性に多く観察さ
れる障害の予防、及び改善に有用なエストラジオール含
有貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの薬が経口、又は注射により投与さ
れるが、注射投与は患者の苦痛を伴うのみでなく、投与
にあたって多くの法的、人的、設備的な制約を伴う。経
口投与は簡便であるが、ある種の薬では有効性や副作用
上問題がある。
【0003】経口で投与された薬は、消化管で吸収され
たのち肝臓を通過して全身血液系に入るが、ある種の薬
では、この肝臓を通過するときにその大部分が分解され
る。このため、薬の有効率が低下し、治療に必要な薬を
全身血液系に到達させられないばかりでなく、肝機能に
悪影響を及ぼすことがある。また、別の種類の薬では消
化管内で副作用を発生させることがある。かかる薬の1
つの代表例は、例えばニトログリセリン、硝酸イソソル
ビド等のような冠血管拡張剤であり、また、別の代表例
は、例えばエストラジオール等のホルモン剤である。
【0004】そこで、これら経口、又は注射に適さない
薬を経皮的に投与しようとする試みが多くなされ、その
うちのいくつかは既に医療用医薬品(貼付剤)として販
売されている。経皮投与は経口剤、注射剤に比較して多
くのメリットを有するが、問題も多い。例えば、一般
に薬は経皮吸収され難く、そのため薬を投与する面積が
大きくなる、投与部位での皮膚刺激が発生したり、
貼付時に貼付剤が剥がれたり、除剤時に痛みがある等
の問題がある。
【0005】これらの問題を解決するために従来から多
くの提案がなされている。例えば、皮膚刺激性の少ない
粘着剤としてアクリル系粘着剤が知られており、モノマ
ーの種類と共重合比率が変化すると得られる貼付剤の性
能は大きく変わるため、特定種類のモノマ−の使用や組
成等の粘着剤に関する多くの発明がなされている。また
貼付剤においては粘着剤と薬物の比率も重要である。一
般に粘着剤と薬物というような2成分系である場合、そ
の性能は比較的単純な変化を示し、薬物濃度が高くなる
程経皮吸収性は大きくなる。しかし、ある濃度まで高く
なると、すなわち薬物が該粘着剤と相溶する点を過ぎる
と、薬物は結晶化する。結晶化が起こると2成分系であ
っても2相系となるために、その後の変化はそれ程単純
には予想できなくなる。例えば、硝酸イソソルビドの場
合、たとえ結晶化していても、薬物が昇華性を持つなど
特異的であり、簡単に再溶解することも報告されてい
る。
【0006】またさらに、従来の技術では薬物に加え、
第3成分、第4成分等の多成分を粘着剤に用いることも
多く報告されている。しかしながら、粘着剤と薬物との
2成分系であっても、例えば硝酸イソソルビド等の場合
のように薬物の結晶化や昇華性等の特異性により、粘着
剤中の薬物濃度と経皮吸収性が必ずしも相関関係にある
とは言えず、まして多成分系で起こる変化は決して単純
ではない。特に異なる種類の粘着剤が用いられている場
合には、その変化は複雑であり、効果を予想することは
不可能に等しい。
【0007】そのような多成分系の従来技術としては、
例えば特開昭57−154122号公報等に記載のよう
な、十分な経皮吸収性を与えるためにエタノール等の吸
収促進剤を用いる方法がある。しかしこのような吸収促
進剤を用いる場合には、個人差はあるものの人によって
は強い皮膚刺激性を発生するため、経皮吸収性の向上と
皮膚刺激性の低下が必ずしも同時に満足される状況にあ
るとは言えない。
【0008】一方、例えば特公昭61−24366号公
報には、外用部材の感圧接着層に薬物の安定化剤として
例えばトコフェロ−ルを用いることが記載されている。
しかしながら特公昭61−24366号公報には、かか
るトコフェロ−ルを用いた外用部材の具体例については
全く記載はなく、又、その感圧接着層としては(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを主成分とするアクリル系
高分子物質が記載されているに過ぎない。また、例えば
特開昭61−293911号公報には、徐放化製剤に含
有せしめられる薬物として、ビタミンE等が例示されて
いるが、このビタミンEを感圧接着層に配合せしめるこ
とによって含有された薬物の経皮吸収性が大きくなるこ
と等については、全く記載されていない。
【0009】このような課題を解決すべく鋭意検討の結
果、本発明者らは、特定の組成のポリ酢酸ビニル系粘着
剤が薬物に対して優れた溶解性ないしは良好な相溶性を
有すること、そしてこのポリ酢酸ビニル系粘着剤は粘着
力や経皮吸収性の点で必ずしも十分とはいえないが、か
かる特定の組成のポリ酢酸ビニル系粘着剤に特定の比率
でα−トコフェロール又はその誘導体を配合したものを
薬物を含有する粘着剤として用いることにより、従来、
予測できなかったような顕著な効果、すなわち、粘着力
の調整が容易になり、薬物の経皮吸収性も特異的に高ま
るということ、を見いだして本発明に到達したものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、経
皮吸収性が良好であり、したがって貼付面積を小さくで
き、投与部位での皮膚刺激性が小さく、皮膚への粘
着力が適度であって、除剤時に痛みが少なく、しかも、
貼付中には剥がれない貼付剤を提供することにある。さ
らに、本発明の目的は、経皮吸収性に優れたエストラジ
オール含有貼付剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、柔軟
な水分不透過性又は水分半透過性の膜状物からなる支持
体と、薬物を含有する粘着組成物(A)とからなる貼付
剤であって、該粘着組成物(A)が、(イ)酢酸ビニル
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/又は
(メタ)アクリル酸との共重合体であって、該共重合体
における該酢酸ビニルの共重合比率が30重量%以上で
あるポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)と、(ロ)α−トコ
フェロール又はその誘導体(C)を含有し、かつ(ハ)
該粘着組成物(A)中の該ポリ酢酸ビニル系粘着剤
(B)および該α−トコフェロール又はその誘導体
(C)の重量比率が、下記式[1]、[2] B>A×0.1 [1] A×0.1<C<A×0.4 [2] である貼付剤である。本発明の薬物を含有する粘着組成
物(A)の該粘着組成物(A)は、(イ)酢酸ビニル
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/又は
(メタ)アクリル酸との共重合体であって、該共重合体
における該酢酸ビニルの共重合比率が30重量%以上で
あるポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)と、α−トコフェロ
ール又はその誘導体(C)を含有する。
【0012】すなわち本発明においては、粘着剤とし
て、酢酸ビニルと、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルおよび/又は(メタ)アクリル酸との共重合体であっ
て、この共重合体における酢酸ビニルの共重合比率が3
0重量%以上のポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)を用い
る。ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、(メタ)アクリル酸の平均炭素数3〜14のアル
キルエステルが好ましく、これらの例としては、例えば
ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノ
ニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の直鎖
アルキル基や分岐アルキル基等を有する(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを挙げることができ、これらは1
種若しくは2種以上用いることができる。
【0013】本発明のポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)と
しては、酢酸ビニルと、(メタ)アクリル酸の平均炭素
数3〜14のアルキルエステルおよび/又は(メタ)ア
クリル酸との共重合ポリマーが好ましく、なかでも酢酸
ビニルと、例えば2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ートと、(メタ)アクリル酸との共重合ポリマーが好ま
しい。この場合の組み合わせとしては、酢酸ビニル、2
−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸;酢酸ビニ
ル、2−エチルヘキシルアクリレート、メタアクリル
酸;酢酸ビニル、2−エチルヘキシルメタアクリレー
ト、アクリル酸;および酢酸ビニル、2−エチルヘキシ
ルメタアクリレート、メタアクリル酸が挙げられるが、
なかでも酢酸ビニル、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、およびアクリル酸とからなる共重合体を好ましいも
のとして挙げることができる。
【0014】本発明のポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)に
おいては酢酸ビニルが30重量%以上の共重合比率とし
て配合されるが、酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸アル
キルエステルおよび/又は(メタ)アクリル酸の好まし
い共重合比率としては、酢酸ビニル:(メタ)アクリル
酸アルキルエステルおよび/又は(メタ)アクリル酸=
30:70〜90:10、なかでも50:50〜80:
20の範囲を好ましいものとして挙げることができる。
特に約70:30が好ましい。すなわち、ポリ酢酸ビニ
ル系粘着剤(B)における酢酸ビニルの共重合比率とし
ては、30重量%以上〜90重量%以下が好ましく、な
かでも50重量%以上〜80重量%以下が好ましい。ま
たポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)中に共重合させる(メ
タ)アクリル酸は、0〜10重量%が好ましく、特に1
〜5重量%が好ましい。
【0015】本発明においては、ポリ酢酸ビニル系粘着
剤(B)に加えて、第2の成分としてα−トコフェロー
ル又はその誘導体(C)を併用するが、そのようなα−
トコフェロール又はその誘導体としては、例えばα−ト
コフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフ
ェロール等を挙げることができる。これらのα−トコフ
ェロール又はその誘導体は1種類又は2種以上混合して
用いることもできる。このようなα−トコフェロール又
はその誘導体のなかでも、α−トコフェロール、又は酢
酸トコフェロールを好ましいものとして挙げることがで
きる。
【0016】さらに本発明の粘着組成物(A)中のポリ
酢酸ビニル系粘着剤(B)およびα−トコフェロール又
はその誘導体(C)の重量比率は、前記式[1]、
[2]を満足する。
【0017】上記式[1]において、ポリ酢酸ビニル系
粘着剤(B)の重量比率が粘着組成物(A)の10%未
満の場合には、経皮吸収性、又は粘着力の調整のし易さ
に問題がある。一方、85%を越える場合には経皮吸収
性が不十分となりがちである。従って、ポリ酢酸ビニル
系粘着剤(B)の粘着組成物(A)に対する重量比率と
しては、10%以上〜85%が好ましい。なかでも、2
5%〜70%の範囲を好ましいものとしてあげることが
できる。
【0018】本発明においては、粘着組成物(A)とし
ては、ポリ酢酸ビニル系粘着剤(A)、α−トコフェロ
ール又はその誘導体(B)、及び薬物(E)を必須成分
とするが、粘着剤としてはポリ酢酸ビニル系粘着剤
(B)を単独で又は他の1種若しくは2種以上の粘着剤
(D)と併用することもできる。単独で用いる場合に
は、B>A×0.4であるのが好ましく、なかでもB>
A×0.5であるのが好ましい。
【0019】本発明者らの検討結果によれば、本発明の
貼付剤の経皮吸収性をさらに高め、そして粘着力を適度
に制御するのをさらに容易にするためには、粘着剤とし
てポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)を単独で用いるより
も、他の粘着剤(D)として、平均炭素数3〜14のア
ルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少な
くとも80〜98重量%共重合させて得られたアクリル
系粘着剤および/又はシリコーン系粘着剤を併用するの
が好ましい。ここで、平均炭素数3〜14のアルキル基
の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少なくとも8
0〜98重量%共重合させて得られたアクリル系粘着剤
の平均炭素数3〜14のアルキル基の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとしては、前述の酢酸ビニルと、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/又は(メ
タ)アクリル酸との共重合体における(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと同様のものを挙げることができ
る。また、かかる平均炭素数3〜14のアルキル基の
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合させるモ
ノマ−としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有モノ
マ−、スチレンスルホン酸等のスルホキシル基含有モノ
マ−、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル
等のヒドロキシル基含有モノマ−、(メタ)アクリルア
ミド等のアミド基含有モノマ−等のアクリル系共重合粘
着剤として従来公知のものを1種若しくは2種以上を挙
げることができる。本発明のアクリル系粘着剤として
は、これらモノマ−からなる共重合体のなかでも、モノ
マ−として酢酸ビニルを30重量%以上は含有しないア
クリル系粘着剤を挙げることができる。このように併用
して用いる場合には、下記式[3] B:D=70:30〜20:80 [3] の重量比率で使用するのが好ましく、なかでもB:D=
70:30〜35:65の重量比率で使用するのが好ま
しい。
【0020】他の粘着剤(D)として、平均炭素数3〜
14のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを少なくとも80〜98重量%共重合させて得られた
アクリル系粘着剤および/又はシリコーン系粘着剤のな
かでも、アクリル系粘着剤単独、アクリル系粘着剤およ
びシリコーン系粘着剤の併用が好ましい。そのようなア
クリル系粘着剤としては、少なくとも80〜98重量%
の2−エチルヘキシルアクリレ−トと20〜2重量%の
(メタ)アクリル酸の共重合体が好ましく、なかでも、
少なくとも80〜98重量%の2−エチルヘキシルアク
リレ−ト、20〜2重量%メタアクリル酸とアクリル
酸、特に90重量%の2−エチルヘキシルアクリレ−
ト、7重量%メタアクリル酸と3重量%アクリル酸の共
重合体が好ましい。またシリコ−ン系粘着剤としては従
来公知のものを挙げることができる。
【0021】このように、他の粘着剤(D)を併用した
場合でも、本発明の粘着組成物(A)中におけるポリ酢
酸ビニル系粘着剤(B)は前記式[1]を満足する必要
がある。B:Dにおいて、Dが80を越えるとBの効果
を十分に利用できないためか、経皮吸収性が高くならな
い。
【0022】本発明において、他の粘着基剤(D)を併
用するとき、下記式[4] B+D>A×0.3 [4] を満足するようにするのが好ましい。B+D>A×0.
3を満足しないときは、十分な粘着力が得られ難い。ま
た、B+D<A×0.85を満足するようにするのが好
ましい。B+D<A×0.85を満足しないときは、十
分な経皮吸収性が得られ難い。
【0023】本発明においては、α−トコフェロール又
はその誘導体(C)を前記式[2]を満足するように多
量に使用するのが重要である。貼付剤にα−トコフェロ
ール、すなわちビタミンEを使用することは公知である
が、ビタミンEは油性の物質であり、通常貼付剤には、
このように多量には使用されない。本発明ではポリ酢酸
ビニル系粘着剤(B)を用いるために、このように多量
に用いることが可能となり、しかも、多量に用いること
で粘着力の弱いポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)の粘着力
を高めることができる。Cの使用量が前記式[2]のA
×0.1より少ないと、経皮吸収性を高めることも、そ
して粘着力を高めることもできなくなる。また、CがA
×0.4より大きくなると、粘着力はまだ高くなる傾向
を示すが、経皮吸収性は高くならない。特に好ましいC
の範囲はA×0.15より大きく、A×0.35より小
さいときである。
【0024】本発明で用いることのできる薬物(E)
は、ニトログリセリン、硝酸イソソルビドのような冠血
管拡張剤;ホルモン剤;モルヒネ、ブプレノルフィンの
ような阿片系麻薬又はその誘導体;プロプラノロールや
カプトプリルやその誘導体のような高血圧用剤;ケトチ
フェンやその誘導体のような抗アレルギー剤;その他ビ
ンポセチン、ニコチン等のような公知の経皮吸収性薬
物;その他メラトニン等も用いることができる。これら
の薬物の中でも、エストラジオール、プロゲステロン、
ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、酢酸メドロ
キシプロゲステロン、レボノルゲステリル、テストステ
ロン、メチルテストステロン等のようなホルモン剤が特
に好ましい。
【0025】本発明において、かかる薬物(E)は粘着
組成物(A)およびポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)に対
して下記式[5]、[6]を満足するように使用するの
が好ましい。 A×0.03<E<A×0.25 [5] B×0.07<E<B×0.3 [6] 薬物が上記のようなホルモン剤である場合には、従来、
一般的に粘着剤中に3%以下配合されて使用されている
が、本発明では粘着組成物(A)の3%を越える量〜2
5%未満を用いるのが好ましく、特に5%以上〜25%
未満を用いるのが好ましい。粘着組成物(A)の25%
以上を用いても、経皮吸収率は薬物濃度を高めた割には
上昇せず、粘着力も低下する傾向にあるからである。
【0026】しかし、経皮吸収性にとってより重要なの
は薬物のポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)に対する割合で
あって、Bの7%を越える量〜30%未満とする。特に
好ましい範囲はBの10%を越える量〜25%未満、す
なわち、B×0.1<E<B×0.25である。
【0027】本発明においては、ポリ酢酸ビニル系粘着
剤(B)が、酢酸ビニル50〜80重量%と、平均炭素
数3〜14のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルおよび/又は(メタ)アクリル酸との共重合体
であり、α−トコフェロール又はその誘導体(C)が酢
酸トコフェロールであり、他の粘着基剤(D)が平均炭
素数3〜14のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを少なくとも80〜98重量%共重合させた
アクリル系粘着剤であり、薬物(E)がエストラジオー
ルであり、粘着組成物(A)の重量比率が下記式[7]
〜[10]を満足するとき、特に好ましい貼付剤が得られ
る。
【0028】 B:D=70:30〜20:80 [7] A×0.15<C<A×0.35 [8] A×0.5<B+D<A×0.8 [9] A×0.05<E<A×0.25 [10]
【0029】本発明において使用する柔軟な水分不透過
性又は水分半透過性の膜状物としては、例えばポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニル、ナ
イロン、又はEVA等公知のフィルム又はシ−トがあげ
られるが、アクリル系粘着剤に対する圧着性の点から、
ポリエステル、なかでも主としてポリエチレンテレフタ
レートからなるフィルム等が好ましい。なかでも、厚み
が1.0乃至4.9μのポリエチレンテレフタレートの
フィルムを用いた場合には、適度な引張り強さ、柔軟性
と、適度な気体及び水分透過性を持ち、このことにより
皮膚刺激性の減少を図り、また、製剤が全体として薄く
なり弱い粘着力であるにもかかわらず、貼付剤が剥がれ
落ちにくくなり、好ましい。かかる膜状物は、例えば単
独のフィルムでもよく、それらを積層したものでもよ
く、また、それらに不織布、織物、編物を積層したもの
でも、かかる積層物が全体として柔軟で水分不透過性又
は水分半透過性であればよい。
【0030】本発明においては、上記のような柔軟な水
分不透過性又は水分半透過性の膜状物からなる支持体の
片面に、上記のような所定の薬物を含有する粘着組成物
(A)を積層することによって、目的とする貼付剤とす
ることができる。皮膚刺激性を少なくし、経皮吸収性を
与えるのに必要で十分な密封性を持ち、そして貼付剤が
皮膚から剥がれ落ちない程度に薄くできる膜状物の最も
好ましい形態の例は、厚みが(a)0.5〜4.9μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム、(b)厚みが
5〜50μmのアクリル系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、
および/又はシリコーン系の粘着剤からなる粘着剤層、
(c)目付が7〜20g/m2 の編物、(d)厚みが5
〜80μmのアクリル系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、お
よび/又はシリコーン系の粘着剤からなる粘着剤層、
(e)厚みが0.5〜4.9μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムをこの順番で積層したもの、又はこの
a,b,c,d,eから(b)又は(d)の1層を除い
て積層したものとし、薬物を含有する粘着組成物(A)
を(e)のフィルム層の自由となっている面に厚み10
〜100μmで、好ましくは20〜60μm形成させた
ものは特に好ましい。フィルム層(e)と薬物を含有す
る粘着組成物(A)層の間に編物や不織布等の布帛を配
することも自由である。ここで(b)、(d)層のアク
リル系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、および/又はシリコ
ーン系粘着剤としては、前述の本発明の各種粘着剤を用
いることもできるし、又はその他の従来公知のアクリル
系、ゴム系、シリコーン系粘着剤を用いることもでき
る。
【0031】さらに、皮膚からの剥がれ落ち防止と美観
を高めるために、特に好ましい形態としては、厚み0.
5〜4.9μmの主としてポリエチレンテレフタレート
フィルムからなるフィルム層の片面に、厚み10〜50
μmの本発明の薬物を含有する粘着組成物(A)層をつ
けたものである。この製剤はほとんど透明であり、しか
も貼付剤としては極限に近い状態まで薄いため、粘着力
を極めて弱くしても剥がれ落ちる心配がなく、1〜2
日、またはそれ以上の長期間にわたって貼付する場合
も、安心して使用できる。特に本発明では粘着力の弱い
ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)を用い、さらに油性のα
−トコフェロール又はその誘導体(C)を多量に用い
て、除剤時の痛みのない、すなわち粘着力を適度に弱く
した粘着組成物を用いるため、製剤を薄くして剥がれに
くくすることは製剤を実用化する上で特に大切である。
これにより、薬物を含有する粘着組成物中の薬物濃度が
高く、小さい貼付面積であるにも拘らず十分な経皮吸収
性を発揮し、格別に低い皮膚刺激性で、しかも除剤時の
痛みもなく、投与することができる貼付剤を得ることが
できる。
【0032】本発明の粘着組成物(A)はアセトン、酢
酸エチル、ヘキサン、クロロホルム、キシレン、トルエ
ン、メチルエチルケトン等の溶媒の単独又は混合溶媒に
溶解又は分散させたもの(混合ドープ)を離型紙又は離
型フィルムの上に乾燥後の厚みが所定となるように塗工
し、50〜160℃の適度な温度で乾燥させて蒸発する
ことにより溶媒を十分に除いて得る。かかる、粘着組成
物は支持体の上に混合ドープを塗工して、乾燥して製造
してもよく、また、一度離型紙や離型フィルムの上に形
成させたものを支持体の上に1層又は2層以上積層して
得てもよい。
【0033】本発明では、必要に応じて公知の吸収促進
剤、溶解助剤、拡散助剤、充填剤などを単独又は混合に
て含有させてもよい。吸収促進剤又は拡散助剤として
は、例えば、ラウリン硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテ
ルジスルフォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク
酸塩、ポリオキシアルキルフェニルエーテルサルフェー
トアンモニウム塩などの界面活性剤;グリセリン、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、高級脂肪族アルコールなどのアルコール
類;ジメチルスルホキシドおよびアルキルメチル誘導
体;サリチル酸、オレイン酸、尿素、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミド、ラノリン、アラントイ
ン、スクアレン、カーボポール、ジイソプロピルアジペ
ート、ピログルタミン酸ラウリルエステル、エチルラウ
レート、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸エチ
ル、ニコチン酸メチル、ソルビトールおよびドデシルピ
ロリドンのようなピロリドン誘導体、オリーブ油、ヒマ
シ油、流動パラフィン、ワセリン、ゼラチン、アミノ
酸、乳酸、乳酸エチル、ニコチン酸ベンジル、L−メン
トール、カンファー、ドデシルアザシクロヘプタン−2
−オンなどを用いることができる。かかる添加剤は、粘
着組成物(A)1重量部当たり、0.05〜10重量部
用いる。
【0034】その他の充填剤としては、ポリビニルピロ
リドン(PVP)が好ましく、粘着組成物(A)に対し
て0.05〜5重量部のPVPを用いるとき、粘着組成
物の流動性を制御できる。すなわち、貼付剤としてヒト
皮膚に貼付したとき、粘着組成物(A)がヒトの皮膚の
体温により軟化し流れ出し、貼付剤除剤後に汚れとなっ
て粘着組成物が残留する(糊残り)のをなくすことがで
きる。本発明の貼付剤は油性の成分であるα−トコフェ
ロール又はその誘導体(C)を多く用いるため粘着剤と
しては内部凝集力が低くなる傾向にあり、糊残りが発生
しやすく、この防止策として好ましい。その他の流動性
制御のための添加物としては、マグネシウム、カルシウ
ム、アルミニウム等の2価以上の金属の有機金属化合物
を0.05〜2重量%使用するときも、PVP添加と同
様の効果を得られる。しかし、有機溶媒の溶解性、安全
性の面からPVPが特に好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明する。実施例中の部、%および比率は、いずれも重
量基準である。実施例で用いたポリ酢酸ビニル系粘着剤
(PVA−1)、アクリル系粘着剤(AP)溶液の作成
は以下のとおりである。
【0036】(1)ポリ酢酸ビニル系粘着剤(PVA−
1)の作成 酢酸ビニル70部、2−エチルヘキシルアクリレート2
7.5部、アクリル酸2.5部、過酸化ベンゾイル1部
および酢酸エチル150部を還流冷却機、かきまぜ機を
有する反応容器に仕込み、窒素雰囲気下60℃でゆっく
り攪拌しながら、12時間重合を続けた。重合転化率は
99.9%であった。得られた重合体溶液中の固形分濃
度は約40%であった。これをアクリルエステル共重合
ポリ酢酸ビニル粘着剤試料(PVA−1)という。本品
の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は356,00
0であった。
【0037】(2)アクリル系粘着剤(AP)溶液の作
2−エチルヘキシルアクリレート90部、メタアクリル
酸7部、アクリル酸3部、過酸化ベンゾイル1.0部お
よび酢酸エチル100部を還流冷却機、かきまぜ機を有
する反応容器に仕込み、窒素雰囲気下60℃でゆっくり
攪拌しながら10時間重合を続けた。重合転化率は9
9.9%であった。得られた重合体溶液に酢酸エチル5
00部を加えて固形分濃度を約20%に調節して粘着剤
溶液を得た。得られたアクリル系粘着剤の重量平均分子
量(ポリスチレン換算)は585,000であった。
【0038】[実施例1] (1)薬物を含有する粘着組成物(A)の作成 ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)としてPVA−1を4
部、その他の粘着剤(D)としてアクリル系粘着剤であ
るAPを6部、α−トコフェロール又はその誘導体
(C)として酢酸トコフェロールを2.5部、薬物
(E)として17β−エストラジオール(E2 )0.6
部を酢酸エチル90部に混合分散したドープを作り、ポ
リエチレンテレフタレートセパレーター(薬添規)の上
に塗工し、乾燥後の粘着組成物(A)の厚みを41.7
μmとした。 (2)支持体の作成 一方、(a)厚み1.3μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(帝人株式会社製 HTタイプ)の片面に
アクリル系粘着剤APから製膜して得た厚み40μmの
(b)粘着層を圧着し、さらにこの(b)粘着層の自由
となっている面の上に、20デニール/12フィラメン
トのポリエステルフィラメントからなる目付12g/m
2 の高い(c)トリコット編物を圧着し、さらにこの
(c)編物の自由となっている面に(e)厚み1.3μ
mのポリエチレンテレフタレートを圧着して支持体を得
た。このとき、(e)フィルムと(b)の粘着層とは
(c)編物を介して部分的に圧着していた。 (3)貼付剤の作成 (1)で得た粘着組成物(A)の自由となっている面
を、(2)で得た支持体の(e)フィルム面に圧着して
貼付剤原反となした。該粘着剤原反を4cm×4cmに
裁断して1枚当たり4mgのE2 を含有する貼付剤を得
た。 (4)薬理試験 得られた貼付剤を直径24mmの円形に打ち抜いて貼付
面積4.5cm2 の試験用貼付剤とし、平均体重181
gのヘアレスラット(雄、7週齢)6匹の除毛した背部
に貼付し、貼付直後及び貼付後2,7,24時間に採血
し、血清を分離し、ラジオイムノアッセイ法により血清
中E2 濃度を測定し、結果を表1に示した。
【0039】[比較例1]アクリル系粘着剤(AP)9
4部中にE2 を6部含有させて塗工し、乾燥後の粘着層
の厚みを42μmとしてE2 を含有する粘着組成物を
得、これを実施例で得た支持体に圧着して裁断し、4c
m×4cm当たり4mgのE2 を含有する貼付剤を得、
これより24mmφに打ち抜いて得た動物試験用の製剤
を得た。実施例1と同様にこの製剤の血中濃度を測定
し、結果を表1に示した。
【0040】[比較例2]比較例1においてAP94部
の代わりにAPを69部とし、酢酸トコフェロール25
部とした以外は、比較例1と同様に試験して0,2,
7,24時間の血中濃度を測定し、結果を表1に示し
た。
【0041】[実施例2]実施例1において酢酸トコフ
ェロールをα−トコフェロールに代えた以外は、実施例
1と同じ方法で製剤を得、動物による試験をした。その
結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】表1から、実施例1の貼付剤の血清中E2
濃度のAUCは比較例1及び2のものに比較したとき、
それぞれ3.15倍、1.69倍であり、圧倒的に大き
いものであった。さらに、本実施例の貼付剤は比較例1
に比較して粘着力も適度であった。また、比較例1と比
較例2の製剤を比べると、比較例2では酢酸トコフェロ
ールを併用したことにより、血清中E2 濃度はAUCで
1.86倍上昇した。しかし、このAPと酢酸トコフェ
ロールを使用した比較例1の系では、本組成が最高の血
清中E2 濃度を与えただけで、酢酸トコフェロールの濃
度やE2 の濃度を変更しても、これ以上のE2 濃度には
できなかった。実施例1と実施例2の結果から、α−ト
コフェロールと酢酸トコフェロールは同様の経皮吸収促
進効果を示すことが判った。しかし、α−トコフェロー
ルを使用した実施例2の製剤は粘着組成物がやや黄色に
着色していた。また、粘着力と経皮吸収性に関してやや
経時変化が認められたことなどから、両者を比較すれば
酢酸トコフェロールが優れていた。
【0044】[実施例3〜6,比較例3〜5]実施例1
において使用したポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)として
のPVA−1、その他の粘着剤(D)としてのアクリル
系粘着剤であるAP、酢酸トコフェロール(C)として
の酢酸トコフェロール(TOA)、薬物(C)としての
17β−エストラジオール(E2 )の量を変えて、いず
れの製剤にも16cm2 当たり4mgのE2 が含まれる
ようにして製剤を作り、実施例1と同じ方法で動物にお
ける血清中E2 濃度のAUCを測定した結果を表2に示
した。
【0045】
【表2】
【0046】表2から、ポリ酢酸ビニル系粘着剤に酢酸
トコフェロールを組み合わせる効果、特にポリ酢酸ビニ
ル系粘着剤にその他の粘着剤を配合して使用する効果
は、格別に大きいことが分かった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟な水分不透過性又は水分半透過性の
    膜状物からなる支持体と、薬物を含有する粘着組成物
    (A)とからなる貼付剤であって、該粘着組成物(A)
    が、(イ)酢酸ビニルと、(メタ)アクリル酸アルキル
    エステルおよび/又は(メタ)アクリル酸との共重合体
    であって、該共重合体における該酢酸ビニルの共重合比
    率が30重量%以上であるポリ酢酸ビニル系粘着剤
    (B)と、(ロ)α−トコフェロール又はその誘導体
    (C)を含有し、かつ(ハ)該粘着組成物(A)中の該
    ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)および該α−トコフェロ
    ール又はその誘導体(C)の重量比率が、下記式
    [1]、[2] B>A×0.1 [1] A×0.1<C<A×0.4 [2] である貼付剤。
  2. 【請求項2】 粘着組成物(A)中に、他の粘着基剤
    (D)として、平均炭素数3〜14のアルキル基の(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルを少なくとも80〜9
    8重量%共重合させて得られるアクリル系粘着剤および
    /又はシリコーン系粘着剤を含有し、粘着組成物
    (A)、ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)および他の粘着
    基剤(D)の重量比率が、下記式[3]、[4] B:D=70:30〜20:80 [3] B+D>A×0.3 [4] である請求項1記載の貼付剤。
  3. 【請求項3】 他の粘着基剤(D)が、モノマ−として
    の酢酸ビニルを30重量%以上は含有しないアクリル系
    粘着剤である請求項2記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】 他の粘着基剤(D)が、80〜98重量
    %の2−エチルヘキシルアクリレ−トと20〜2重量%
    の(メタ)アクリル酸を共重合させて得られるアクリル
    系粘着剤である請求項2記載の貼付剤。
  5. 【請求項5】 薬物(E)がエストラジオール、プロゲ
    ステロン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、
    酢酸メドロキシプロゲステロン、ノボノルゲステリル、
    テストステロン、メチルテストステロンおよびそれらの
    誘導体から選ばれる1種、又は2種以上である請求項1
    記載の貼付剤。
  6. 【請求項6】 薬物(E)、粘着組成物(A)およびポ
    リ酢酸ビニル系粘着剤(B)の重量比率が、下記式
    [5]、[6] A×0.03<E<A×0.25 [5] B×0.07<E<B×0.3 [6] である請求項1〜5のいずれか1項に記載の貼付剤。
  7. 【請求項7】 ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)が、酢酸
    ビニル50〜80重量%と、平均炭素数3〜14のアル
    キル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/
    又は(メタ)アクリル酸との共重合体であり、α−トコ
    フェロール又はその誘導体(C)が酢酸トコフェロール
    であり、他の粘着基剤(D)が平均炭素数3〜14のア
    ルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少な
    くとも80〜98重量%共重合させたアクリル系粘着剤
    であり、薬物(E)がエストラジオールであり、粘着組
    成物(A)、ポリ酢酸ビニル系粘着剤(B)、α−トコ
    フェロール又はその誘導体(C)、他の粘着基剤
    (D)、および薬物(E)の重量比率が下記式[7]〜
    [10]である請求項1記載の貼付剤。 B:D=70:30〜20:80 [7] A×0.15<C<A×0.35 [8] A×0.5<B+D<A×0.8 [9] A×0.05<E<A×0.25 [10]
  8. 【請求項8】 柔軟な水分不透過性又は水分半透過性の
    膜状物からなる支持体が、(a)厚み0.5〜4.9μ
    mのポリエステルフィルム、(b)厚み5〜50μmの
    アクリル系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、および/又はシ
    リコーン系の粘着剤からなる粘着剤層、(c)目付7〜
    20g/m2 の編物、(d)厚み5〜80μmのアクリ
    ル系の粘着剤、ゴム系の粘着剤、および/又はシリコー
    ン系の粘着剤からなる粘着剤層、(e)厚み0.5〜
    4.9μmのポリエステルフィルムをこの順番で積層し
    たもの、又はこれら(a)ないし(e)から(b)又は
    (d)の1層を除いて積層したものであって、かつ該
    (e)の自由になっている面に粘着組成物(A)が積層
    せしめられるものである、請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の貼付剤。
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