JPH095695A - 高分子レンズ及び高分子レンズの製造方法 - Google Patents

高分子レンズ及び高分子レンズの製造方法

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JPH095695A
JPH095695A JP14923895A JP14923895A JPH095695A JP H095695 A JPH095695 A JP H095695A JP 14923895 A JP14923895 A JP 14923895A JP 14923895 A JP14923895 A JP 14923895A JP H095695 A JPH095695 A JP H095695A
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佐藤  進
Shin Masuda
伸 増田
Toshiaki Nose
敏明 能勢
Hiroshi Hasebe
浩史 長谷部
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 重合性液晶組成物の光重合物からなり、該光
重合物の屈折率が場所的に分布していることを特徴とす
る高分子レンズ。 【効果】 本発明の高分子レンズは、生産性、軽量性に
すぐれ、またレンズ特性が温度によって変化しない。従
って、半導体レーザー用の小型レンズやマイクロレンズ
アレイ等の光学レンズとして利用される高分子レンズと
して非常に有用れある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザー用の小
型レンズやマイクロレンズアレイ等の光学レンズとして
利用される高分子レンズ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶の複屈折性を利用して焦点距離の可
変なレンズとする技術が、特開昭52−32348号公
報、特公昭61−45812号公報等に開示されてい
る。これらの技術を用いると、小型で消費電力の少ない
焦点距離可変のレンズが得られるが、その動作温度は、
使用する液晶が液晶相を示す温度範囲に限られ、また液
晶の複屈折性は温度によって大きく変化することから、
レンズとしての性能例えば焦点距離等が温度によっても
変化してしまうという欠点があった。また液晶は流動性
を有しているため、レンズとして使用する場合には、2
枚のガラス基板等の間に液晶を担持させて使用しなけれ
ばならず、レンズの軽量化には限界があった。一方、焦
点距離を可変する必要はないものの、生産性及び軽量性
にすぐれたレンズの必要性は、半導体レーザーや光ファ
イバー等のオプトデバイスの発展に伴い増してきてお
り、早急な開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、液晶の複屈折性を利用したレンズにおい
て、焦点距離等の特性が温度によって変化することがな
く、生産性、コスト及び軽量性に優れた高分子製レンズ
を提供し、さらに該高分子レンズの製造方法をも提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するため、レンズとして機能するために必須の屈折
率の分布が液晶分子の配向分布に基づいていることに着
目して鋭意検討し、かかる課題が重合性液晶組成物を用
いて液晶分子の配向分布を保ったまま高分子化し、配向
を固定化することによって解決できることを見いだし、
本発明を提供するに到った。
【0005】即ち、本発明は重合性液晶組成物の光重合
物からなり、該光重合物中の屈折率が場所的に分布して
いることを特徴とする高分子レンズを提供する。本発明
は、液晶として重合性液晶組成物を用いて、レンズとし
て機能するための液晶分子の配向分布を、光重合によっ
て形成した高分子中に固定化することにより、複屈折性
の温度依存性を大幅に改良せしめたものであり、また液
晶を担持するガラス基板等の基板をも不要にしたもので
ある。
【0006】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の高分子レンズは、例えば、重合性液晶組成物を2枚
のガラス基板等の基板の間に担持させた後、担持された
重合性液晶組成物に場所的に不均一な電界や、磁界を印
加することにより、重合性液晶組成物の液晶分子の配向
が場所的に分布した状態にし、さらにこの状態で紫外線
又は電子線を照射することにより、光重合によって形成
した高分子中に液晶分子の配向状態を固定化することに
よって製造することができる。このようにして製造され
た高分子レンズは、重合性液晶組成物の液晶分子骨格の
配向の場所的な分布に由来する屈折率の場所的な分布を
有しており、これにより、レンズとして機能する。した
がって、本発明の高分子レンズの形状は、厚みが一定の
フィルム状、つまり平面状であってもよいが、レンズと
しての特性を向上させるために、光束の入射面または出
射面側のどちらか少なくとも一方が曲面状であっても良
く、またさらに薄型軽量にするために光束の入射面また
は出射面側のどちらか少なくとも一方がフレネルレンズ
面状であっても良く、またこれらの形状の組み合わせで
あっても良い。
【0007】本発明で使用する重合性液晶組成物として
は、液晶状態での光重合の際の意図しない熱重合の誘起
を避け、均一な配向状態を固定するために、少なくとも
2つの6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有す
る環状アルコール又はフェノール又は芳香族ヒドロキシ
化合物のアクリル酸又はメタクリル酸エステルである第
1の単官能アクリレート又は第1の単官能メタクリレー
トを含有し、液晶相を示すことを特徴とする重合性液晶
組成物を用いることが好ましい。このような単官能アク
リレート又は単官能メタクリレートは液晶性骨格を部分
構造として有する単官能アクリレート又は単官能メタク
リレートとしては、例えば、一般式(I)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Xは水素原子又はメチル基を表わ
し、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
【0010】
【化5】
【0011】を表わし、nは0又は1の整数を表わし、
mは1から4の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独
立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−O
CH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−C
H=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH
2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2
CHCH2CH2−又は−CH2CH2CH=CH−を表わ
し、Y3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原
子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル
基又はアルケニルオキシ基を表わす。)で表わされる化
合物を挙げることができる。その中でも特に、上記一般
式(I)において、6員環A、B及びCはそれぞれ独立
的に、
【0012】
【化6】
【0013】を表わし、mは1又は2の整数を表わし、
1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合又は−C≡C−
を表わし、Y3はハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数
1〜20のアルキル基又はアルコキシ基を表わす化合物
が好ましい。
【0014】このような化合物の代表的なものの例と、
その相転移温度を示すが、本発明で使用することができ
る単官能アクリレート又は単官能メタクリレート化合物
は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】(上記中、シクロヘキサン環はトランスシ
クロヘキサン環を表し、また相転移温度スキームのCは
結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは
等方性液体相を表わし、数字は相転移温度を表わす。) また、本発明で使用する重合性液晶組成物には、これま
でに知られている液晶性骨格を部分構造として有する第
2の単官能アクリレート又は、第2の単官能メタクリレ
ート化合物を添加してもよい。このとき、得られる重合
性液晶組成物は、室温においてエナンチオトロピックな
ネマチック液晶相を示すことが望ましい。ここで用いる
ことができる単官能アクリレート又は単官能メタクリレ
ートとしては、例えば一般式(II)
【0019】
【化10】
【0020】(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わ
し、pは2〜12の整数を表わし、Y 4は単結合又は−
COO−を表わし、Y5はシアノ基、炭素原子数1〜6
のアルキル基、アルコキシ基又はフェニル基を表わ
す。)で表わされる化合物を挙げることができ、具体的
には以下の化合物を挙げることができる。
【0021】
【化11】
【0022】(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立
的に、水素原子又はメチル基を表わし、j、k及びlは
それぞれ独立的に、2〜12の整数を表わし、R4は炭
素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表わ
す。) このように、本発明で使用する重合性液晶組成物は、第
1の単官能(メタ)アクリレートのみを含有しても良
く、あるいは第2の単官能(メタ)アクリレートのみを
含有しても良く、第1及び第2の単官能(メタ)アクリ
レートを併用しても良い。
【0023】重合性組成物として第1及び第2の単官能
(メタ)アクリレートを併用する場合は、第2の単官能
(メタ)アクリレートの含有量は、第1の単官能(メ
タ)アクリレートに対して50重量%以下であることが
好ましい。これは第2の単官能(メタ)アクリレートの
含有量が増えるに従って、得られる高分子レンズの機械
的強度及び耐熱性が劣る傾向があるからである。
【0024】また、高分子レンズ製造の際に、電場によ
って重合性液晶組成物の配向状態を部分的に制御する場
合は、重合性液晶組成物の誘電率異方性が正であること
が好ましく、誘電率の異方性Δεが0.5以上であるこ
とが特に好ましい。このような重合性液晶組成物を得る
ためには、シアノ基を有する第1及び第2の単官能(メ
タ)アクリレートを含有することが好ましい。
【0025】また、本発明で用いる重合性液晶組成物に
は重合性官能基を有していない液晶化合物を、重合性液
晶組成物中の総量が10重量%を超えない範囲で添加し
てもよい。重合性官能基を有していない液晶化合物とし
てはネマチック液晶化合物、スメクチック液晶化合物、
コレステリック液晶化合物等の通常この技術分野で液晶
と認識されるものであれば特に制限なく用いることがで
きる。しかしながらその添加量が増えるに従い、得られ
る高分子レンズの機械的強度が低下する傾向にあるの
で、添加量を適宜調整する必要がある。
【0026】また、重合性官能基を有しているが、液晶
性を示さない化合物も添加することができる。このよう
な化合物としては、通常この技術分野で高分子形成性モ
ノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識され
るものであればよいが、アクリレート化合物が特に好ま
しい。
【0027】これらの液晶化合物又は重合性化合物は適
宜選択して組み合わせて添加してもよいが、少なくとも
得られる重合性液晶組成物の液晶性が失われないよう
に、各成分の添加量を調整することが必要である。
【0028】また、本発明で使用する重合性液晶組成物
には、その重合反応性を向上させることを目的として、
光重合開始剤や増感剤を添加してもよい。ここで、使用
することができる光重合開始剤としては、例えば、公知
のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフ
ェノン類、ベンジルケタール類等を挙げることができ
る。その添加量は、重合性液晶組成物に対して10重量
%以下が好ましく、5重量%以下が特に好ましい。
【0029】また、本発明で使用する重合性液晶組成物
には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添
加してもよい。ここで使用することができる安定剤とし
ては公知のヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエ
ーテル類、第三ブチルカテコール等を挙げることができ
る。その安定剤の添加量は0.05重量%以下が好まし
い更に、本発明で用いる重合性液晶組成物には、ねじれ
ネマチック配向、又はコレステリック配向等の螺旋構造
を導入する目的で、光学活性化合物を添加してもよい。
ここで使用することができる光学活性化合物は、それ自
体が液晶性を示す必要はなく、また重合性官能基を有し
ていても、有していなくてもよい。またそのねじれの向
きは使用する目的によって適宜選択することができる。
そのような光学活性化合物としては、例えば、光学活性
基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステ
ロール、ステアリン酸コレステロール、光学活性基とし
て2−メチルブチル基を有する「CB−15」、「C−
15」(以上BDH社製)、「S−1082」(メルク
社製)、「CM−19」、「CM−20」、「CM」
(以上チッソ社製)、光学活性基として1−メチルヘプ
チル基を有する「S−811」(メルク社製)、「CM
−21」、「CM−22」(以上チッソ社製)を挙げる
ことができる。
【0030】次に本発明の製造方法について詳細に説明
する。本発明の製造方法は(1)電極を有する2枚の基
板間に誘電率の異方性が正の重合性液晶組成物を担持さ
せる工程、(2)電極間に電圧を印加し、重合性液晶組
成物の配向状態を制御することにより、屈折率を場所的
に分布させる工程、及び(3)重合性液晶組成物に紫外
線もしくは電子線を照射することにより光重合させ、高
分子化する工程を有することを特徴とする。
【0031】この時使用できる基板としては、電圧を印
加するための電極を備えた基板、例えばITO(インジ
ウムチンオキサイド)付きガラス基板や、アルミニウム
付きガラス基板が好ましい。また基板には、ポリイミド
配向膜の形成や、SiO2の斜方蒸着膜等の配向処理を
行ってもよい。
【0032】また平面状(フィルム状)の高分子レンズ
を製造する場合には、2枚の基板間の距離は、製造する
高分子レンズの用途によって適宜調整されるが、10〜
1000ミクロンの範囲が好ましく、特に50〜600
ミクロンの範囲が好ましい。製造する高分子レンズが曲
面状またはフレネルレンズ面状の場合には、最も距離が
近い場所で0.1ミクロン以上で最も遠い場所で300
0ミクロン以下が好ましい。
【0033】電極間に電圧を印加し、重合性液晶組成物
の配向状態を制御し、屈折率を場所的に分布させる方法
としては、例えば複数の電極間にそれぞれ異なった電圧
を印加する方法や、また電極部分に開口部つまり電導性
を持たない部分を作る方法を挙げることができる。後者
の方法は、ある電極部分に開口部を持たせることで、開
口部の部分の液晶分子の配向を場所的に分布させるもの
で、例を第1図に示した。第1図の断面図に示すよう
に、開口部分を上下の基板で一致させた状態で、ホモジ
ニアス配向した誘電率の異方性が正の重合性液晶組成物
に一定の電圧を印加した場合には、図中の液晶分子に模
式的に示したような液晶分子の配向分布が形成し、この
配向分布が反映された屈折率分布を得ることができる。
この方法は、非常に簡単な電極構造で屈折率分布を得る
ことができ、開口部を複数用意すれば、同時に複数のレ
ンズ部分を持ったレンズアレイを容易に作製することが
できるため、生産性に優れており好ましい。
【0034】基板間に電圧を印加する手段としては、通
常の液晶表示素子に使用される駆動手段が使用でき、好
ましい印加電圧は重合性液晶組成物の誘電率異方性や基
板間の距離によって適宜調整される。
【0035】光重合は紫外線または電子線等のエネルギ
ー線を、前述の2枚の基板間に担持された重合性液晶組
成物に照射することによって行うのが好ましい。従って
2枚の基板のうち少なくとも1枚の基板は適当な透明性
が与えられていなければならない。重合の際の温度は、
重合性液晶組成物の液晶状態が保持される温度でなけれ
ばならないが、意図しない熱重合の誘起を避ける意味か
ら、できるだけ室温に近い温度で重合させることが好ま
しい。
【0036】光重合によって得られた高分子レンズは、
光重合の際に用いた基板から剥離して用いても、また剥
離せずに用いてもよいが、少なくとも1枚の基板からは
剥離してもちいるのが、軽量性の観点から好ましい。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に
詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0038】(実施例1) 式(a)
【0039】
【化12】
【0040】の化合物47.5重量部及び式(d)
【0041】
【化13】
【0042】の化合物47.5重量部及び式(g)
【0043】
【化14】
【0044】の化合物5重量部からなる重合性液晶組成
物(A)を調整した。得られた組成物は室温(25℃)
でエナンチオトロピックなネマチック相をしめし、ネマ
チック相から等方性液体相への転移温度は52℃であっ
た。また25℃におけるne(異常光屈折率)は1.6
7、no(常光屈折率)は1.51、誘電率の異方性は
+0.7であった。重合性液晶組成物(A)99重量部
に光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社
製)1重量部からなる重合性液晶組成物(B)を調製し
た。
【0045】次に、第2図に示すように、直径Dが90
0ミクロンの円形の開口部を有するアルミニウム蒸着膜
電極を形成した2枚のガラス基板を距離dが450ミク
ロンの間隔をもって平行に対向させ、この間に重合性液
晶組成物(B)を担持させた。この時、2枚の基板に
は、ホモジニアス配向処理を施し、開口部は一致させる
ように配置した。この2枚の基板の電極間に8Vの電圧
を印加した状態で、偏光顕微鏡で観察すると開口部にお
いて同心円状の干渉色が観察され、液晶の配向分布に基
づく屈折率の場所的な分布が得られていることが確認で
きた。さらにこの状態において、1mW/cm2の強度
の紫外線を2分間照射し、重合性液晶組成物を重合させ
て高分子化した。さらに、150℃の温度で10分間保
った。得られた高分子を偏光顕微鏡で観察すると同心円
状の干渉色が観察され、光重合によって高分子化した後
も、屈折率の場所的な分布が保たれており、高分子レン
ズが得られていることを確認できた。またこの高分子レ
ンズを150℃の温度まで加熱しても、同心円状の干渉
色は殆ど変化せず、複屈折性の温度依存性は殆どないこ
とも確認できた。得られた高分子レンズの集光スポット
径は室温で18ミクロンであり、100℃においても変
化しなかっった。 (実施例2)実施例1における直径Dを600ミクロ
ン、距離dを180ミクロン、印加電圧を9.5Vとし
た以外は、実施例1と同様にして高分子レンズを作製し
た。偏光顕微鏡観察により、光重合によって高分子化し
た後も、屈折率の場所的な分布が保たれており、高分子
レンズが得られていることを確認できた。またこの高分
子レンズを150℃の温度まで加熱しても、同心円状の
干渉色は殆ど変化せず、複屈折性の温度依存性は殆どな
いことも確認できた。得られた高分子レンズの集光スポ
ット径は14ミクロンであり、100℃においても変化
しなかった。 (実施例3)実施例1における直径Dを300ミクロ
ン、距離dを100ミクロン、印加電圧を5.1Vとし
た以外は、実施例1と同様にして高分子レンズを作製し
た。偏光顕微鏡観察により、光重合によって高分子化し
た後も、屈折率の場所的な分布が保たれており、高分子
レンズが得られていることを確認できた。またこの高分
子レンズを150℃の温度まで加熱しても、同心円状の
干渉色は殆ど変化せず、複屈折性の温度依存性は殆どな
いことも確認できた。得られた高分子レンズの集光スポ
ット径は10ミクロンであり、100℃においても変化
しなかった。
【0046】
【本発明の効果】本発明の高分子レンズは、生産性、軽
量性にすぐれ、またレンズ特性が温度によって変化しな
い。したがって、半導体レーザー用の小型レンズやマイ
クロレンズアレイ等の光学レンズとして利用される高分
子レンズとして非常に有用である。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係わる高分子レンズの製造方法の説明
図である。
【0049】
【図2】本発明の実施例における高分子レンズの製造方
法の説明図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られた高分子レンズ
において、液晶分子の配光状態を示す模式図である。
【図2】本発明の高分子レンズの概略側面図と概略平面
図との相関関係を示す図面である。
【符号の説明】 1.電極 2.基板 3.液晶分子 4.高分子レンズ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/04 G02B 1/04 3/08 3/08 3/14 3/14 G02F 1/1333 G02F 1/1333 (72)発明者 長谷部 浩史 埼玉県浦和市西堀7−18−12 (72)発明者 高津 晴義 東京都東大和市仲原3−6−27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性液晶組成物の光重合物からなり、
    該光重合物中の屈折率が場所的に分布していることを特
    徴とする高分子レンズ。
  2. 【請求項2】 光束の入射面または出射面側のどちらか
    少なくとも一方が、平面状であることを特徴とする請求
    項1記載の高分子レンズ。
  3. 【請求項3】 光束の入射面または出射面側のどちらか
    少なくとも一方が曲面状であることを特徴とする請求項
    1記載の高分子レンズ。
  4. 【請求項4】 光束の入射面または出射面側のどちらか
    少なくとも一方がフレネルレンズ面状であることを特徴
    とする請求項1記載の高分子レンズ。
  5. 【請求項5】 重合性液晶組成物が、液晶性骨格を部分
    構造として有する単官能アクリレートまたは単官能メタ
    クリレートを含有し、かつ室温においてエナンチオトロ
    ピックなネマチック液晶相を示すことを特徴とする請求
    項1乃至4記載の高分子レンズ。
  6. 【請求項6】 重合性液晶組成物が、少なくとも2つの
    6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状
    アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物の
    アクリル酸又はメタクリル酸エステルである単官能アク
    リレート又は単官能メタクリレートを含有し、液晶相を
    示すことを特徴とする請求項1乃至5記載の高分子レン
    ズ。
  7. 【請求項7】 単官能アクリレート又は単官能メタクリ
    レートが、一般式(I) 【化1】 (式中、Xは水素原子又はメチル基を表わし、6員環
    A、B及びCはそれぞれ独立的に、 【化2】 を表わし、nは0又は1の整数を表わし、mは1から4
    の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結
    合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−C
    OO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−
    CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2
    −、−OCH2CH2CH2−、−CH2=CHCH2CH2
    −又は−CH2CH2CH=CH−を表わし、Y3は水素
    原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20の
    アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニ
    ルオキシ基を表わす。)で表わされる化合物であること
    を特徴とする請求項6記載の高分子レンズ。
  8. 【請求項8】 一般式(I)において、6員環A、B及
    びCはそれぞれ独立的に、 【化3】 を表し、mは1又は2の整数を表し、Y1及びY2はそれ
    ぞれ独立的に、単結合又は−C≡C−を表し、Y3はハ
    ロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル
    基、アルコキシ基を表すことを特徴とする請求項7記載
    の高分子レンズ。
  9. 【請求項9】 (1)電極を有する2枚の基板間に誘電
    率の異方性が正の重合性液晶組成物を担持させる工程、
    (2)電極間に電圧を印加し、重合性液晶組成物の配向
    状態を制御することにより、屈折率を場所的に分布させ
    る工程、及び(3)重合性液晶組成物に紫外線もしくは
    電子線を照射することにより光重合させ、高分子化する
    工程を有することを特徴とする高分子レンズの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 2枚の基板のうち少なくとも一方の基
    板が配向処理されていることを特徴とする請求項9記載
    の高分子レンズの製造方法。
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