JP4334028B2 - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子、特に強誘電性液晶表示素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラーク及びラガーウオルにより提案された強誘電性液晶を用いた液晶表示素子(特開昭56−107216号公報)は双安定性を有し、且つ電界の変化に対する応答が高速であることから、大画面で高精細な液晶表示素子としての応用が期待されている。しかしながら、双安定性を有していることから、中間調の表示が困難という問題があった。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、強誘電性液晶を用いた中間調の表示が可能な液晶表示素子の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を発明するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために、液晶素子の構成要素の一つである液晶組成物に着目し鋭意検討した結果、かかる課題が強誘電性液晶に液晶性(メタ)アクリレートモノマーを含有させ、該組成物中に電圧を印加しながら液晶性(メタ)アクリレートモノマーを重合させることにより解決できることを見いだし本発明を提供する至った。
【0005】
即ち、
1.一対の基板間に液晶性(メタ)アクリレートモノマー及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物を介在させて液晶表示素子を得る方法において、該液晶組成物をカイラルスメクチックC相を示す状態で配向させながら、もしくは配向した後、硬化させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
2.液晶組成物中の液晶性(メタ)アクリレートモノマーの濃度が0.1〜10重量%であることを特徴とする上記1記載の液晶表示素子の製造方法。
3.液晶性(メタ)アクリレートモノマーが一般式(I)
【0006】
【化6】
Figure 0004334028
【0007】
(式中、Xは水素原子又はメチル基を表し、rは0又は1の整数を表し、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
【0008】
【化7】
Figure 0004334028
【0009】
を表し、mは1〜4の整数を表し、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−を表し、Y3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基を表す。)で表される(メタ)アクリレート化合物であることを特徴とする上記1又は2記載の液晶表示素子の製造方法。
4.一般式(I)において、Xは水素原子を表し、rは0を表し、6員環Aは、
【0010】
【化8】
Figure 0004334028
【0011】
を表し、6員環Cは、
【0012】
【化9】
Figure 0004334028
【0013】
又は
【0014】
【化10】
Figure 0004334028
【0015】
を表し、Y1は単結合又はC≡C−を表し、Y3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表されることを特徴とする上記1、2又は3記載の液晶表示素子の製造方法。
5.(1)電極層及び配向制御膜を有する第1の透明性基板と、電極層及び配向制御膜を有する第2の基板の間に、液晶性(メタ)アクリレートモノマー及び強誘電性液晶材料を含有してなる第1工程、
(2)介在させた液晶組成物がカイラルスメクチックC相を示す状態で、直流電圧を印加しながら、もしくは印加した後に、紫外線もしくは電子線を照射することにより、液晶性(メタ)アクリレートモノマーを高分子化させる第2工程
を有することを特徴とする上記1、2、3又は4記載の液晶表示素子の製造方法。
を前記課題の解決手段として見出した。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一例を示す。
本発明の製造方法は、液晶性(メタ)アクリレートの液晶性骨格の配向方向を強誘電性液晶の双安定状態のうち、どちらか一方の配向方向と一致させるために、液晶性(メタ)アクリレート及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物がカイラルスメクチックC相を示す状態を保ち、且つ該液晶組成物に直流電圧を印加しながら、もしくは印加した後に紫外線もしくは電子線を照射して液晶性(メタ)アクリレートを光硬化せしめることを特徴としている。これにより本発明の製造方法で製造された液晶表示素子においては、駆動電圧を印加していない時の強誘電性液晶の配向方向は、製造の際の紫外線又は電子線照射時の強誘電性液晶の配向方向とほぼ一致する。これは製造の際の紫外線又は電子線照射時の強誘電性液晶の配向方向に一致して配向した液晶性(メタ)アクリレート光硬化物の液晶骨格の配向安定化効果によるものと考えられる。製造時の直流電圧と同符号の電圧を印加した時の強誘電性液晶の配向は、製造の際の紫外線又は電子線照射時の強誘電性液晶の配向からほとんど変化が無く、製造時における直流電圧と異符号の電圧を印加した時の強誘電性液晶の配向は、印加電圧の絶対値が大きくなるほど連続的に、製造の際の紫外線又は電子線照射時の強誘電性液晶の配向ではない、もう一方の双安定状態の配向方向に近づいていく。つまり、本発明の製造方法により製造された液晶表示素子における強誘電性液晶の配向状態は、強誘電性液晶の双安定状態の2種の配向状態間において連続的に制御可能であるため、中間調の表示が実現した。以下、本発明について更に詳細に説明する。
【0017】
本発明において使用する強誘電性液晶は、通常この技術分野で強誘電性液晶と認識されるものであれば特に制限なく使用することができるが、良好なカイラルスメクチックC相の配向状態を得るため、カイラルスメクチックC相より上の温度領域でスメクチックA相を呈するものを使用するのが好ましく、さらに好ましくは、良好な配向状態を得るためスメクチックC相より上の温度領域でスメクチックA相及びネマチック相を呈するものを使用するのが好ましい。 本発明で使用する液晶性(メタ)アクリレートモノマーは、表示素子としての要求から、光硬化によって得られた高分子が強誘電性液晶に配向安定化効果を及ぼすものであり、且つ強誘電性液晶の駆動電圧を上昇させないものが好ましい。このような液晶性(メタ)アクリレートとしては、少なくとも2つの6員環を有する液晶骨格を部分構造として有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸又はメタクリル酸エステルである単官能(メタ)アクリレートが好ましい。なぜなら、このような単官能(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイルオキシ基と液晶骨格との間に、アルキレン基又はオキシアルキレン基等の液晶の技術分野でスペーサーと呼ばれる柔軟性の連結基が無い。そのため、このような単官能(メタ)アクリレートを重合させて得られる重合体の主鎖には、スペーサーを介さず直接剛直な液晶骨格が結合し、液晶骨格の熱運動は高分子主鎖により制限され、強誘電性液晶に配向安定化効果を及ぼせると考えられるためである。また、単官能(メタ)アクリレートであるため、光硬化しても高分子は3次元架橋構造を形成せず、強誘電性液晶を高分子の籠で囲い込むような効果による駆動電圧の上昇を避けることができると考えられる。
【0018】
このような液晶性(メタ)アクリレートとしては、一般式(I)
【0019】
【化11】
Figure 0004334028
【0020】
(式中、Xは水素原子又はメチル基を表し、rは0又は1の整数を表し、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
【0021】
【化12】
Figure 0004334028
【0022】
を表し、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−を表し、Y3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基を表す。)で表される(メタ)アクリレート化合物であることが特に好ましい。
【0023】
このような単官能(メタ)アクリレートの具体的な例としては、式(1)〜(11)に挙げた化合物が好ましいが、本発明の液晶組成物において使用することができる単官能(メタ)アクリレートはこれらに限定されるものではない。
【0024】
【化13】
Figure 0004334028
【0025】
【化14】
Figure 0004334028
【0026】
(上記において、Cは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相を表し、数字は相転移温度を表す。)
また、液晶性(メタ)アクリレート及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物中における液晶性(メタ)アクリレートの濃度は、0.1から10重量%に調整するのが好ましく、0.5から7重量%に調製するのがさらに好ましく、1から5重量%が特に好ましい。もし、液晶性(メタ)アクリレートの濃度が0.1%より低いと、配向安定化効果が得られにくくなり、コントラストが低下し、10重量%より高いと強誘電性液晶の駆動電圧が増大してしまう。
【0027】
配向制御膜としては従来用いられているラビング処理を施したポリイミド配向膜を特に制限なく用いることができる。またポリビニルシンナメート薄膜等の有機薄膜に偏光紫外線を照射した、この技術分野で光配向制御膜と呼ばれる配向制御膜も用いることができる。
【0028】
基板としては、薄膜トランジスタ付きガラス基板、ITO付きガラス基板、ITO付きプラスチック基板等を使用することができる。これらの基板上にカラーフィルター層が付与されているものも好適に使用することができる。
【0029】
本発明の製造方法によると、一対の基板間に注入した重合性液晶組成物を、紫外線もしくは電子線等のエネルギー線を照射することにより、前記重合性液晶組成物を重合硬化させることを特徴とするものであるから、従って、少なくとも照射面側の基板には適当な透明性が与えられていなければならない。即ち、
(1)電極層及び配向制御膜を有する第1の透明性基板と、電極層及び配向制御膜を有する第2の基板の間に、液晶性(メタ)アクリレートモノマー及び強誘電性液晶材料を含有してなる第1工程、
(2)介在させた液晶組成物がカイラルスメクチックC相を示す状態で、直流電圧を印加しながら、もしくは印加した後に、紫外線もしくは電子線を照射することにより、液晶性(メタ)アクリレートモノマーを高分子化させる第2工程を有する液晶表示素子の製造方法が好ましい。
【0030】
一対の基板間の距離、つまり液晶層の厚さは、使用する強誘電液晶の屈折率の異方性にも依存するが、1から10ミクロンであることが好ましく、1.5から7ミクロンがさらにこのましく、2から6ミクロンが特に好ましい。液晶層の厚さが1ミクロンより小さいと、十分な大きさの光学的なスイッチングが得られずコントラストが低下してしまう傾向があり、液晶層の厚さが10ミクロンより大きいと内部に強誘電性液晶の螺旋構造が形成し、製造段階で必須の双安定性が得られなくなってしまう傾向がある。
【0031】
液晶性アクリレートモノマー及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物には、カイラルスメクチックC相における光硬化性組成物の光硬化を迅速に行う目的で、光重合開始剤を添加してもよい。ここで使用することができる光重合開始剤としては、例えば公知のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類から選択して使用することができる。その添加量は、液晶組成物中に含有される液晶性アクリレートモノマーに対して、10重量%以下であることが好ましい。
【0032】
また、液晶性アクリレートモノマー及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物には、その保存安定性を向上させる目的で、安定剤を添加してもよい。ここで使用することができる安定剤としては、例えば公知のヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類等から選択して使用することができる。またその添加量は、液晶組成物中に含有される光硬化性組成物に対して0.05重量%以下であることが好ましい。
【0033】
また、光硬化性組成物を高分子化させる行程における紫外線又は電子線の照射量は、使用する液晶組成物及び光重合開始剤の濃度にも依存するが、50から10000mJ/cm2の範囲が好ましい。紫外線又は電子線の照射量が、50mJ/cm2以下であると、光硬化性組成物が十分に硬化せず、製造後の経時変化が大きくなってしまい、10000mJ/cm2以上であると液晶組成物自体が劣化してしまう傾向がある。
【0034】
また、紫外線又は電子線の照射工程において、又はその前に印加する直流電圧は、その符号及び大きさについては素子の目的によって自由に設定することができるが、その大きさは強誘電性液晶が応答する電圧以上に設定するのが好ましい。また紫外線又は電子線照射中にも直流電圧を印加する方が、照射の前のみに直流電圧を印加するよりも液晶表示素子における強誘電性液晶の配向の均一性が優れるため、照射工程においては直流電圧を印加し続ける方が好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ITO透明電極付きの厚さ1.1mmのガラス基板を用意し、透明電極面にポリイミド膜を300オングストロームの厚さで形成した後、ラビング処理を施してポリイミド配向膜付きガラス基板を得た。このようにして得た2枚のポリイミド配向膜付き基板を、配向膜が形成された面が内側になるようにして5.4ミクロンの間隔をもって対向させて液晶セル(A)を作製した。この時、液晶セルの2枚の基板のラビング方向は、パラレル方向になるように設定した。
【0036】
次に、液晶性アクリレート化合物(1)
【0037】
【化15】
Figure 0004334028
【0038】
を49.5重量部、液晶性アクリレート化合物(4)
【0039】
【化16】
Figure 0004334028
【0040】
を49.5重量部及び光重合開始剤「イルガキュア651」(チバガイギー製)1重量部からなる光硬化性組成物(I)を調製した。この光硬化性組成物(I)は、室温から46℃の範囲でネマチック液晶性を示した。この光硬化性組成物(I)2重量部と強誘電性液晶「TA−C100」(チッソ製)98重量部からなる液晶組成物(L-1)を調製した。
【0041】
次に液晶セル(A)を80℃に保ちながら、液晶組成物(L−1)を等方性液体相のまま注入し、その後徐々に温度を室温まで下げることにより、液晶組成物(L−1)をネマチック相、スメクチックA相を順に経由してカイラルスメクチックC相まで相転移させた。この液晶セル(A)に+4Vの電圧を印加しながら偏光顕微鏡で観察したところ、ほぼ一軸配向しているのが確かめられた。また、その一軸配向の方位角はラビング方向に対して約+10.5度傾いていた。この液晶セル(A)を室温に保ち、カイラルスメクチックC相を示している状態で、+4Vの直流電圧を印加しながら、中心波長365nmで強度2mW/cm2の紫外線を30秒間照射して液晶組成物中に含有される光硬化性組成物(I)を光硬化させた。この液晶セル(A)を偏光顕微鏡で観察したところ、強誘電性液晶は欠陥が無い均一な一軸配向をしているのが確かめられた。また、電圧を印加していない状態において、強誘電性液晶の配向方向は、ラビング方向に対して約+7.5度であり、紫外線の照射時の配向とほぼ同一方向であることが確かめられた。さらに偏光顕微鏡の観察下で、液晶セル(A)に、+4Vの電圧を印加したところ強誘電性液晶の配向方向はラビング方向に対して約+10度であった。次に液晶セル(A)に印加する電圧を+4Vから徐々に減じて0Vまで変化させた時、強誘電性液晶の配向方向はほとんど変化がなかったのに対し、0Vから−4Vまで変化させた時、強誘電性液晶の配向方向はラビング方向に対して約+7.5度から約−10度まで連続的に変化するのが観察された。この液晶セル(A)を直交する2枚の偏光板の間に置き、印加電圧−光透過率特性を測定した。この時、液晶セル(A)のラビング方向と偏光板の透過軸との角度は22.5度をなすように配置し、温度は30度に設定した。印加電圧−光透過率特性の測定結果を第1図に示した。この第1図から、本発明の液晶表示素子は印加する電圧を変えることで、透過率を制御できる、つまり、中間調の表示が可能であることがわかる。
(実施例2)
実施例1の紫外線照射時における印加電圧を直流の−4Vにした以外は同様にして液晶セルを作製した。この液晶セルを直交する2枚の偏光板の間に置き、印加電圧−コントラスト特性を測定した。この時の液晶セルは、電圧を印加していない状態において最も透過率が低くなるように配置した。26℃から32℃まで温度を変化させながら測定した印加電圧−コントラスト特性を第2図に示した。この第2図からも、本発明の液晶表示素子は印加する電圧を変えることで、透過率を制御できる、つまり、中間調の表示が可能であることがわかる。
(実施例3)
実施例1で作製した液晶セル(A)と同様の液晶セル(B)を作製した。この液晶セル(B)を80℃に保ちながら、実施例1で調製した液晶組成物(L−1)を等方性液体相のまま注入し、その後徐々に温度を室温まで下げることにより、液晶組成物(L−1)をネマチック相、スメクチックA相を順に経由してカイラルスメクチックC相まで相転移させた。この液晶セル(B)を室温に保ち、+4Vの直流電圧を5分間印加した。その直後、液晶セル(B)に室温において、中心波長365nmで強度2mW/cm2の紫外線を30秒間照射して液晶組成物中に含有される光硬化性組成物(I)を光硬化させた。この液晶セル(B)の印加電圧−光透過率特性を実施例1と同様にして測定したところ、印加電圧の変化に従って連続的に光透過率が変化するのが観察された。
【0042】
【発明の効果】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、強誘電性液晶を用いた表示素子において、中間調表示が可能な液晶表示素子の製造方法を提供するものである。従って、本発明の液晶表示素子の製造方法は、TFT素子等との組み合わせにより視角特性に優れた中間調表示が可能な表示素子を実現するものとして非常に有用である。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施例1における本発明の液晶表示素子の製造方法により得た液晶表示素子の印加電圧−光透過率特性の測定結果を示した図である。
【0045】
【図2】実施例2における本発明の液晶表示素子の製造方法により得た液晶表示素子の印加電圧−コントラスト特性の測定結果を示した図である。

Claims (4)

  1. 一対の基板間に液晶性(メタ)アクリレートモノマー及び強誘電性液晶を含有する液晶組成物を介在させて液晶表示素子を得る方法において、該液晶性(メタ)アクリレートモノマーが一般式(I)
    Figure 0004334028
    (式中、Xは水素原子又はメチル基を表し、rは0又は1の整数を表し、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
    Figure 0004334028
    を表し、Y 1 及びY 2 はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH 2 O−、−OCH 2 −、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH 2 4 −、−CH 2 CH 2 CH 2 O−、−OCH 2 CH 2 CH 2 −、−CH=CH−CH 2 CH 2 −、−CH 2 CH 2 CH 2 O−を表し、Y 3 は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基を表す。)で表され、該液晶組成物をカイラルスメクチックC相を示す状態で配向させながら、もしくは配向した後、硬化させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. 液晶組成物中の液晶性(メタ)アクリレートモノマーの濃度が0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の製造方法。
  3. 一般式(I)において、Xは水素原子を表し、rは0を表し、6員環Aは、
    Figure 0004334028
    を表し、6員環Cは、
    Figure 0004334028
    又は
    Figure 0004334028
    を表し、Y1は単結合又はC≡C−を表し、Y3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表されることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示素子の製造方法。
  4. (1)電極層及び配向制御膜を有する第1の透明性基板と、電極層及び配向制御膜を有する第2の基板の間に、液晶性(メタ)アクリレートモノマー及び強誘電性液晶材料を含有してなる第1工程、(2)介在させた液晶組成物がカイラルスメクチックC相を示す状態で、直流電圧を印加しながら、もしくは印加した後に、紫外線もしくは電子線を照射することにより、液晶性(メタ)アクリレートモノマーを高分子化させる第2工程を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶表示素子の製造方法。
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