JPH095654A - 光ファイバ切替装置及び光ファイバ切替方法 - Google Patents

光ファイバ切替装置及び光ファイバ切替方法

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Publication number
JPH095654A
JPH095654A JP7149064A JP14906495A JPH095654A JP H095654 A JPH095654 A JP H095654A JP 7149064 A JP7149064 A JP 7149064A JP 14906495 A JP14906495 A JP 14906495A JP H095654 A JPH095654 A JP H095654A
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JP
Japan
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optical fiber
board
fiber
winding mechanism
switching device
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Pending
Application number
JP7149064A
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English (en)
Inventor
Kazuto Saito
和人 斎藤
Kei Sunaga
圭 須永
Makoto Sato
佐藤  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Optical Communication System (AREA)
  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、光ファイバの切替を容易、且つ確
実に行うことのできる光ファイバ切替装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 第1光ファイバ11が保持される第1ボード
30と、第2光ファイバ12が保持される第2ボード5
0と、第1ボード30と第2ボード50との間に架け渡
される接続用光ファイバ14と、接続用光ファイバ14
を手繰り寄せるファイバ巻取り機構70と、ファイバ巻
取り機構70によって手繰り寄せられた接続用光ファイ
バ14を第1ボード30に取り付けるハンド機構80と
を備えている。そして、ファイバ巻取り機構70とハン
ド機構80とを用いて、接続用光ファイバ14を取り扱
うことにより、接続用光ファイバ14を傷付けることな
く、光ファイバの切替を、容易、且つ確実に行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバによる通信
網の切替装置等に適用可能な光ファイバ切替装置及び光
ファイバ切替方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ファイバ切替装置について、図
15を用いて簡単に説明する。図15に示すように、光
ファイバ切替装置200は、第1光ファイバケーブル
(例えば、局内用光ファイバケーブル)201から延び
る複数の第1光ファイバ202と、第2光ファイバケー
ブル(例えば、加入者用光ファイバケーブル)203か
ら延びる複数の第2光ファイバ204とを、各々接続す
る光ファイバ接続ボード205を備えている。
【0003】光ファイバ接続ボード205には、複数の
貫通孔がマトリクス状に形成されており、各貫通孔に
は、コネクタアダプタ206が嵌め込まれている。第1
光ファイバ202の端部には、コネクタプラグ(図示せ
ず)が取り付けられており、このコネクタプラグが、コ
ネクタアダプタ206の一方の側から挿入されて固着さ
れている。
【0004】また、第2光ファイバ204の端部にも、
コネクタプラグ207が取り付けられており、このコネ
クタプラグ207は、コネクタアダプタ206の他方の
側から取外し可能に挿入されている。従って、第2光フ
ァイバ204のコネクタプラグ207を挿入するコネク
タアダプタ206を変えることによって、第1光ファイ
バ202と第2光ファイバ204の接続を切り替えるこ
とができる。
【0005】さらに、第2光ファイバケーブル203の
下方には、光ファイバ配列ボード208が略水平に配置
されており、光ファイバ配列ボード208には、第2光
ファイバ204を貫通させる貫通孔(図示せず)がマト
リクス状に形成されている。そして、第2光ファイバケ
ーブル203から延びる複数の第2光ファイバ204
が、貫通孔を通ることによって、これらの第2光ファイ
バ204は、二次元的な整列状態で保持される。そし
て、第2光ファイバ204のコネクタプラグ207を、
光ファイバ接続ボード205に接続した状態において
は、図示するように、光ファイバ配列ボード208から
垂下された第2光ファイバ204は弛んだ状態となる。
【0006】このような切替装置において切替作業を行
う場合、従来は作業者による人為的操作で行うのが一般
的であった。即ち、まず、作業者が複数の第2光ファイ
バ204の中から切替えの対象となるものを選択し、そ
の第2光ファイバ204に取り付けられたコネクタプラ
グ207を指で把持する。そして、指で把持したコネク
タプラグ207を、光ファイバ接続ボード205のコネ
クタアダプタ206から取り外し、そのコネクタプラグ
207を別のコネクタアダプタ206に挿入することに
よって、接続を切り替えていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ファイバ切替装置200では、光ファイバ配列ボード
208から垂下された複数の第2光ファイバ204は、
弛んだ状態で絡み合っていることが多く、このため、こ
れらの第2光ファイバ204の中から所望の第2光ファ
イバ204を選択することは困難であった。
【0008】また、コネクタプラグ207をコネクタア
ダプタ206に挿入する際、光ファイバ接続ボード20
5の正面の第2光ファイバ204の束が邪魔となり、迅
速な作業が妨げられ、さらに、切替作業を続けていくに
従って、第2光ファイバ204が複雑に交差して絡み状
態がひどくなる恐れがあった。
【0009】本発明は、このような問題を解決し、光フ
ァイバの切替を容易、且つ確実に行うことができ、その
結果、切替作業やメンテナンス作業の作業性が向上する
光ファイバ切替装置及び光ファイバ切替方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】また、光ファイバを損傷することなく、切
替作業を行うことのできる光ファイバ切替装置及び光フ
ァイバ切替方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光ファイバ切替装置は、複数の第1光ファ
イバが保持される第1ボードと、第1ボードから所定の
間隔を置いて配置され、複数の第2光ファイバが保持さ
れる第2ボードと、一端が第2ボードに保持されて第2
光ファイバに接続され、他端が第1光ファイバのいずれ
かと選択的に接続されるよう第1ボードに着脱可能に取
り付けられる接続用光ファイバとを備える装置であっ
て、接続用光ファイバを手繰り寄せるファイバ巻取り機
構と、接続用光ファイバを第1ボードから取り外すと共
に、ファイバ巻取り機構によって手繰り寄せられた接続
用光ファイバを第1ボードに取り付けるハンド機構とを
備えている。
【0012】ここで、第1ボードは、複数の第1光ファ
イバの端部が配列される第1配列面を有すると共に、第
2ボードは、複数の第2光ファイバの端部が配列される
第2配列面を有し、第1ボードは、第1配列面をファイ
バ巻取り機構及びハンド機構に対向して配置され、第2
ボードは、第2配列面を下にして、第1配列面の前面で
且つ第1ボードの上方に配置されているとよい。
【0013】また、第2ボードは、第1配列面に垂直な
第1の方向に並べられた直方体形状の複数のボックスフ
レームから構成され、各ボックスフレームは、第1の方
向に垂直で且つ第2配列面に沿った第2の方向に複数の
第2光ファイバの端部を並べて保持すると共に、第2の
方向に摺動可能であり、いずれかのボックスフレームを
第2の方向に摺動させることによって、このボックスフ
レームから垂下される接続用光ファイバを、他のボック
スフレームから垂下される接続用光ファイバと分離させ
ると共に、ファイバ巻取り機構を第1の方向に往復移動
させることによって、分離した接続用光ファイバを手繰
り寄せるものであるとよい。
【0014】さらに、第2ボードは、ボックスフレーム
が保持する第2光ファイバの配列ピッチに対して、この
配列ピッチの略半ピッチ分だけ、ボックスフレームを摺
動させるためのスライド機構を備えているとよい。
【0015】さらにまた、接続用光ファイバの他端に
は、コネクタプラグが取り付けられており、第1ボード
には、コネクタプラグが着脱可能に挿入されるプラグ挿
入孔が複数形成されているとよい。
【0016】さらにまた、第2光ファイバと接続用光フ
ァイバとは、一本の光ファイバで構成されているとよ
い。
【0017】さらにまた、ファイバ巻取り機構は、巻取
り機構基体部と、巻取り機構基体部に基端が取り付けら
れ、先端部に接続用光ファイバを掛止するファイバ係止
溝が形成されたファイバ係止アーム部と、ファイバ係止
アーム部と平行になるように巻取り機構基体部に基端が
取り付けられ、長手方向に沿ってローラ案内開口が形成
されたガイドアーム部と、ローラ案内開口に取り付けら
れ、ローラ案内開口に沿って摺動することによって、フ
ァイバ係止溝に掛止された接続用光ファイバを手繰り寄
せる摺動ローラとを備えているとよい。
【0018】さらにまた、ファイバ巻取り機構を保持
し、ファイバ巻取り機構を、第2の方向と、第1及び第
2の方向の各々に垂直な第3の方向とに移動可能な第1
移動機構をさらに備え、第1移動機構は、第3の方向に
延びる第1ガイドレールと、第1ガイドレール上を第3
の方向に摺動し、第2の方向に延びる第2ガイドレール
と、第2ガイドレール上を第2の方向に摺動し、巻取り
機構基体部を第1の方向に移動可能に取り付ける第1移
動ベースとを備えているとよい。
【0019】さらにまた、巻取り機構基体部は、第1移
動機構に対して着脱可能であるとよい。
【0020】さらにまた、ファイバ係止溝の巻取り機構
基体部側の側壁は、接続用光ファイバの最小曲げ径以上
の径で湾曲しており、摺動ローラの径は、接続用光ファ
イバの最小曲げ径以上であるとよい。
【0021】さらにまた、ハンド機構は、ハンド機構基
体部と、ハンド機構基体部に基端が取り付けられたアー
ム部と、アーム部の先端に取り付けられ、接続用光ファ
イバの端部を把持するグリッパ部とを備えているとよ
い。
【0022】さらにまた、ハンド機構を保持し、ハンド
機構を、第2の方向と、第1及び第2の方向の各々に垂
直な第3の方向とに移動可能な第2移動機構をさらに備
え、第2移動機構は、第3の方向に延びる第3ガイドレ
ールと、第3ガイドレール上を第3の方向に摺動し、第
2の方向に延びる第4ガイドレールと、第4ガイドレー
ル上を第2の方向に摺動し、ハンド機構基体部を第1の
方向に移動可能に取り付ける第2移動ベースとを備えて
いるとよい。
【0023】さらにまた、ハンド機構基体部は、第2移
動機構に対して着脱可能であるとよい。
【0024】さらにまた、第1ガイドレールと第3ガイ
ドレールとは、同一のガイドレールであるとよい。
【0025】また、本発明の光ファイバ切替方法は、複
数の第1光ファイバが保持される第1ボードと、複数の
第2光ファイバが保持される第2ボードとの間に設けら
れ、一端が第2ボードに保持されて第2光ファイバに接
続されると共に、他端が第1光ファイバのいずれかと選
択的に接続されるよう第1ボードに着脱可能に取り付け
られる接続用光ファイバの接続を切り替える切替方法に
おいて、ハンド機構を用いて、第1ボードから接続用光
ファイバを取り外して、接続用光ファイバと第1光ファ
イバとの接続を解除する第1の工程と、ファイバ巻取り
機構を用いて、取り外した接続用光ファイバを手繰り寄
せる第2の工程と、ハンド機構を用いて、手繰り寄せら
れた接続用光ファイバを第1ボードに取り付けて、第1
の工程で接続を解除した第1光ファイバと異なる第1光
ファイバと接続用光ファイバとを接続させる第3の工程
とを備えている。
【0026】ここで、第2ボードは、複数の直方体形状
のボックスフレームから構成され、各ボックスフレーム
は、複数の第2光ファイバの端部を長手方向に並べて保
持すると共に、長手方向に摺動可能であり、第2の工程
では、いずれかのボックスフレームを長手方向に摺動さ
せることによって、このボックスフレームから垂下され
る接続用光ファイバを、他のボックスフレームから垂下
される接続用光ファイバと分離させると共に、ファイバ
巻取り機構を長手方向と垂直な方向に往復移動させるこ
とによって、分離した接続用光ファイバを手繰り寄せる
ものであるとよい。
【0027】また、第2光ファイバと接続用光ファイバ
とは、一本の光ファイバであるとよい。
【0028】
【作用】本発明の光ファイバ切替装置によれば、第1ボ
ードと第2ボードとが所定の間隔を置いて配置されてい
る。そして、第1ボードと第2ボードとの間に、接続用
光ファイバが架け渡され、接続用光ファイバの一端が第
2光ファイバと、接続用光ファイバの他端が第1光ファ
イバのいずれかと各々接続されている。接続用光ファイ
バと第1光ファイバとの接続を切り替えるには、まず、
ハンド機構を用いて、第1ボードから接続用光ファイバ
を取り外し、接続用光ファイバと第1光ファイバとの接
続を解除する。次に、ファイバ巻取り機構を用いて、取
り外した接続用光ファイバを手繰り寄せる。そして、ハ
ンド機構を用いて、手繰り寄せられた接続用光ファイバ
を第1ボードに取り付けて、接続を解除した第1光ファ
イバと異なる第1光ファイバと接続用光ファイバとを接
続させる。
【0029】また、本発明の光ファイバ切替方法によれ
ば、まず、第1の工程で、接続用光ファイバをハンド機
構で第1ボードから取り外して、接続用光ファイバと第
1光ファイバとの接続を解除する。次に、第2の工程
で、取り外した接続用光ファイバをファイバ巻取り機構
で手繰り寄せる。そして、第3の工程で、手繰り寄せら
れた接続用光ファイバをハンド機構で第1ボードに取り
付けて、第1の工程で接続を解除した第1光ファイバと
異なる第1光ファイバと接続用光ファイバとを接続させ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について添付図
面を参照して説明する。なお、説明において同一要素に
は同一符号を用い、重複する説明は省略する。図1は、
本実施例の伝送路切替装置1を示す斜視図である。伝送
路切替装置1は、第1光ファイバケーブル(例えば、局
内用光ファイバケーブル)10から延びる複数の第1光
ファイバ11と、第2光ファイバケーブル(例えば、加
入者用光ファイバケーブル)12から延びる複数の第2
光ファイバ13との接続を切り替える装置である。
【0031】第1及び第2光ファイバケーブル10,1
2は、伝送路切替装置1のケーシング20の側壁を貫通
して、固定されている。このケーシング20は、例え
ば、780mm×580mm×800mmの外形寸法を
有する箱形をなし、その底面には水平度を調整するため
の脚部材(図示せず)が設けられている。第1光ファイ
バケーブル10の端部10aから延びる複数本の第1光
ファイバ11は、ケーシング20の後面20a近傍の下
面20bに固定されたマトリクスボード30に取り付け
られている。
【0032】また、第2光ファイバケーブル12の端部
12aから延びる複数本の第2光ファイバ13は、マト
リクスボード30と所定の間隔を置いて配置されると共
に、ケーシング20の上面20cのほぼ中央に固定され
たファイバ配列ボード50に取り付けられている。ここ
で、マトリクスボード30の上縁は、ファイバ配列ボー
ド50の下縁よりも下方に位置されるのが望ましい。
【0033】さらに、マトリクスボード30とファイバ
配列ボード50との間には、複数本の接続用光ファイバ
14が設けられ、各接続用光ファイバ14の一端14a
がファイバ配列ボード50に取り付けられると共に、各
接続用光ファイバ14の他端14bがマトリクスボード
30に着脱可能に取り付けられている。さらにまた、ケ
ーシング20の前面20d近傍の下面20bには、移動
ステージ60が固定されている。そして、移動ステージ
60には、接続用光ファイバ14を巻き取るファイバ巻
取り機構70と、接続用光ファイバ14の他端14bを
把持して、マトリクスボード30に着脱させるハンド機
構80とが取り付けられている。
【0034】なお、第1光ファイバ11及び第2光ファ
イバ13は、共に多心の光ファイバであり、接続用光フ
ァイバ14は、直径が0.5〜1.0mmの単心の光フ
ァイバである。また、マトリクスボード30、ファイバ
配列ボード50、及び移動ステージ60の配置関係は、
次のようになる。まず、マトリクスボード30と移動ス
テージ60とが対向して配置されている。そして、マト
リクスボード30と移動ステージ60との間で、且つ、
マトリクスボード30と移動ステージ60との上方に、
ファイバ配列ボード50が配置されている。このため、
ファイバ配列ボード50に一端14aが取り付けられた
接続用光ファイバ14は、マトリクスボード30と移動
ステージ60との間を垂下することとなる。したがっ
て、移動ステージ60に取り付けられたファイバ巻取り
機構70及びハンド機構80は、円滑に接続用光ファイ
バ14を取り扱うことができる。なお、ファイバ巻取り
機構70及びハンド機構80の構成については、後に詳
細に述べる。
【0035】マトリクスボード30は、格子形状の格子
フレーム31と、略直方体形状の複数のカプラユニット
32とを備えている。格子フレーム31は、ケーシング
20の下面20bに固定され、下面20bに対して垂直
な方向(以下、Y方向という)に起立すると共に、ケー
シング20の下面20b及び前面20dに対して共に平
行な方向(以下、X方向という)とほぼ平行に配置され
ている。また、各カプラユニット32の前面32aに
は、複数のアダプタ挿入孔33が長手方向に一列に形成
されている。そして、各カプラユニット32は、前面3
2aがケーシング20の前面20dと対向するように、
X方向とY方向との2次元に配列された状態で、格子フ
レーム31に取り付けられている。
【0036】ファイバ配列ボード50は、細長い直方体
形状の複数のボックスフレーム51を備えている。これ
らのボックスフレーム51は、長手方向をX方向と一致
させると共に、X方向及びY方向に直交する方向(以
下、Z方向という)に並べて配置されている。そして、
各ボックスフレーム51の一端51aは、ケーシング2
0の上面20cに固定された固定部材52に、バネを介
して取り付けられている。また、各ボックスフレーム5
1の他端51bの近傍には、ボックスフレーム51をス
ライドさせるスライド機構90が設けられている。
【0037】移動ステージ60は、Y方向に起立する2
本のYガイドレール61,62と、これらのYガイドレ
ール61,62に架け渡され、X方向に延びる2本のX
ガイドレール63,64とを備えている。Yガイドレー
ル61,62は、ケーシング20の下面20bにX方向
に並べて固定されている。また、各Xガイドレール6
3,64の両端には、固定具65が取り付けられ、各固
定具65は、Yガイドレール61,62に摺動可能に固
定されている。このため、2本のXガイドレール63,
64は、X方向に対して平行状態を維持しつつ、Yガイ
ドレール61,62に沿って、Y方向に移動することが
できる。
【0038】また、上段のXガイドレール63には、移
動ベース66が摺動可能に取り付けられている。このた
め、移動ベース66は、Xガイドレール63に沿って、
X方向に移動することができる。そして、移動ベース6
6の上面には、Z方向に延びる案内溝66aが形成さ
れ、この案内溝66aにファイバ巻取り機構70が取り
付けられている。よって、ファイバ巻取り機構70は、
案内溝66aに沿って、Z方向に移動することができ
る。
【0039】さらに、下段のXガイドレール64には、
移動ベース67が摺動可能に取り付けられている。この
ため、移動ベース67は、Xガイドレール64に沿っ
て、X方向に移動することができる。そして、移動ベー
ス67の上面には、Z方向に延びる案内溝67aが形成
され、この案内溝66aにハンド機構80が取り付けら
れている。よって、ハンド機構80は、案内溝66aに
沿って、Z方向に移動することができる。
【0040】このように、伝送路切替装置1は、1台の
移動ステージ60を用いて、ファイバ巻取り機構70と
ハンド機構80とを、各々独立に3次元方向(X方向・
Y方向・Z方向)に移動させることができる。この際、
ハンド機構80は、ファイバ巻取り機構70に対して、
必ず下方に位置することとなる。しかしながら、ファイ
バ巻取り機構70は、上方に配置されたファイバ配列ボ
ード50の直下で作業するものであるのに対して、ハン
ド機構80は、ファイバ配列ボード50より下方に配置
されたマトリクスボード30の前方で作業するものであ
り、操作上問題になることはない。
【0041】次に、マトリクスボード30について、図
2を用いて説明する。マトリクスボード30は、格子フ
レーム31と、複数のカプラユニット32とを備えてい
る。格子フレーム31は、X方向に延びるXフレーム部
31bと、Y方向に延びるYフレーム部31cとを格子
状に組み合わせた形状を有しており、Xフレーム部31
bとYフレーム部31cとで囲まれた空間31dは、矩
形状になっている。そして、Xフレーム部31bには、
Z方向に貫通するピン挿入孔31eが、複数個配列され
ている。
【0042】また、カプラユニット32は、略直方体形
状を有しており、前面32aには、複数のプラグ挿入孔
33が長手方向に一列に形成されている。各プラグ挿入
孔33には、割りスリーブが組み込まれたコネクタアダ
プタ34が組み込まれている。カプラユニット32の前
面32aの長手方向の長さは、空間31dのY方向の長
さとほぼ同じである。また、前面32aの長手方向の両
端には、格子フレーム31とほぼ同じ深さの欠切部35
が形成され、欠切部35には、Z方向に延びる位置決め
ピン36が設けられている。
【0043】その結果、カプラユニット32の前面32
aの長手方向をY方向と一致させて、カプラユニット3
2の前面32aを空間31dに挿入することにより、位
置決めピン36はピン挿入孔31eに挿入されて、カプ
ラユニット32は格子フレーム31に固定される。
【0044】さらに、カプラユニット32には、後面3
2bより第1光ファイバ11が挿入され、第1光ファイ
バ11の先端には、ジャンパコード部37が設けられて
いる。そして、ジャンパコード部37で多心単心変換さ
れた各心線37aの先端には、コネクタプラグ38が固
着され、各コネクタプラグ38は、コネクタアダプタ3
4にそれぞれ挿入されている。このように、各コネクタ
プラグ38がコネクタアダプタ34にそれぞれ挿入さ
れ、さらに、各カプラユニット32が格子フレーム31
に固定されることにより、第1光ファイバ11の端部3
9は、格子フレーム31の前面31aを含む平面(第1
配列面)Aに配列されることとなる。
【0045】また、カプラユニット32の内部の第1光
ファイバ11には、カプラ40が取り付けられている。
そして、カプラ40からは、さらに2本の光ファイバ4
1が延びており、光ファイバ41の先端には、コネクタ
プラグ42がそれぞれ固着されている。これらのコネク
タプラグ42には、試験装置(図示せず)を装着するこ
とができ、第1光ファイバケーブル10または第2光フ
ァイバケーブル12の断線検査を行うことができる。
【0046】次に、ボックスフレーム51について説明
する。図3に示すように、ボックスフレーム51は、板
厚0.8〜0.9mmの金属板をU字状にプレス成形し
て、少なくとも一端51aに側面板53を固着したもの
である。ボックスフレーム51は、例えば、768.0
mm(X方向)×4.8mm(Z方向)×50.0mm
(Y方向)の外形寸法を有している。そして、ボックス
フレーム51の側面板53には、引張りバネ54の一端
が取り付けられ、引張りバネ54の他端は、固定部材5
2に取り付けられている。その結果、ボックスフレーム
51は、X方向にスライド可能な状態で、固定部材52
に保持される。
【0047】ボックスフレーム51の上面51cには、
X方向に沿って12個の開口51dが、例えば、64.
0mmの間隔で形成されている。各開口51dには、前
面51eの形状が略台形のコード展開ユニット55を、
それぞれ下方から挿入することができる。よって、ボッ
クスフレーム51には、最大12個のコード展開ユニッ
ト55を装着することができる。さらに、ボックスフレ
ーム51の各開口51dに対応する前面51e及び後面
51fの下端部には、下方に延びる係止片51gがそれ
ぞれ設けられている。これらの係止片51gは、コード
展開ユニット55が開口51dに一定の深さだけ挿入さ
れた際に、コード展開ユニット55がそれ以上挿入され
ることなく、且つ、X方向に動かないように機能する。
【0048】すなわち、コード展開ユニット55の下部
55cは、コード展開ユニット55が開口51dに一定
の深さだけ挿入された際に、係止片51eの周縁を取り
囲むように盛り上がっている。この盛り上がった下部5
5cと係止片51gとが係合することにより、挿入方向
及びX方向に対して、コード展開ユニット55が固定さ
れる。さらに、開口51dから突出するコード展開ユニ
ット55の側面55dには、爪片56が設けられてい
る。この爪片56が、ボックスフレーム51の上面51
cに引っ掛かるので、コード展開ユニット55は、ボッ
クスフレーム51から抜け落ちることがない。
【0049】コード展開ユニット55は、1本の多心の
光ファイバを8本の単心の光ファイバに変換するための
ユニットである。コード展開ユニット55の上面55e
には、多心用のコネクタアダプタ57が組み込まれてお
り、このコネクタアダプタ57には、第2光ファイバ1
3に固着されたコネクタプラグ58が挿入されている。
【0050】また、コード展開ユニット55の下面55
fには、8個の貫通孔(図示せず)が、約8mmの間隔
でX方向に一列に形成されており、これらの貫通孔から
8本の接続用光ファイバ14が下方に延びている。上述
したように、接続用光ファイバ14は単心の光ファイバ
である。このため、8本の接続用光ファイバ14は、コ
ード展開ユニット55の内部で、1本の多心光ファイバ
としてまとめられ、多心用のコネクタアダプタ57に固
着されている。さらに、コード展開ユニット55の下面
55fの貫通孔の間には、巻取り機構案内溝59が、Z
方向に延びて形成されている。この巻取り機構案内溝5
9に、ファイバ巻取り機構70が係合されることによ
り、ファイバ巻取り機構70は、特定の接続用光ファイ
バ14を確実に手繰り寄せることができる。
【0051】なお、ボックスフレーム51は、Z方向
に、例えば42個並設されており、各ボックスフレーム
51の開口51dにはコード展開ユニット55が挿入さ
れている。このため、コード展開ユニット55から延び
る接続用光ファイバ14は、配列状に垂下されることと
なる。すなわち、複数の接続用光ファイバ14は、各コ
ード展開ユニット55の下面55fを含む平面(第2配
列面)Bに配列されるのである。ここで、接続用光ファ
イバ14の配列間隔は、例えば、8mm×5mmであ
る。
【0052】次に、ボックスフレーム51と異なるボッ
クスフレーム151の例を、図4に示す。このボックス
フレーム151は、コード展開ユニット155を上方か
ら装着するタイプのものである。コード展開ユニット1
55は、前面155aの形状が略矩形であり、第2光フ
ァイバ13に固着されたコネクタプラグ58を、上方か
ら装着できるようになっている。また、コード展開ユニ
ット155の下面155bには、8個の貫通孔(図示せ
ず)がX方向に一列に形成されており、これらの貫通孔
から8本の接続用光ファイバ14が下方に延びている。
8本の接続用光ファイバ14は、コード展開ユニット1
55の内部で、1本の多心の光ファイバとしてまとめら
れ、コネクタアダプタ157を介して、第2光ファイバ
13に接続されている。
【0053】コード展開ユニット155の上面155c
のX方向の両端には、X方向に延びる突起部155dが
設けられており、この突起部155dによって、コード
展開ユニット155は、開口151aから下方に抜け落
ちることなく支持される。さらに、コード展開ユニット
155の側面155eには、突起部155dに近接する
位置に、爪片155fが設けられている。この爪片15
5fが、ボックスフレーム151に引っ掛かるので、コ
ード展開ユニット155は、開口151aから上方に抜
けることがない。
【0054】次に、スライド機構90について、図5〜
図7を用いて説明する。スライド機構90は、複数のボ
ックスフレーム51の中から特定のボックスフレーム5
1を選択し、そのボックスフレーム51をスライド機構
90側にスライドさせるものである。図5に示すよう
に、スライド機構90の上部90aは、Z方向に延びる
ガイドレール91に摺動可能に取り付けられており、ガ
イドレール91の両端(図示せず)は、ケーシング20
の上面20cに内側から固定されている。
【0055】スライド機構90は、略直方体形状の基体
部92と、基体部92の側面92aに取り付けられ、X
方向に延びるフックアーム93と、基体部92の下面9
2bに、回転可能に取り付けられた操作レバー94とを
備えている。フックアーム93の先端部93aには、下
面93bから垂下するピン95が取り付けられている。
そして、フックアーム93は、操作レバー94の操作に
よって、移動させることができる。すなわち、操作レバ
ー94が真下に向いた図5に示す状態では、フックアー
ム93はほぼ水平である。次に、操作レバー94を図5
における矢印B方向に回転させると、フックアーム93
の先端部93aは下降し、フックアーム93は斜めにな
る。さらに、操作レバー94を図5における矢印B方向
に回転させると、図6に示すように、フックアーム93
は、斜めになった状態で基体部92方向に移動する。
【0056】各ボックスフレーム51の他端51h近傍
の上面51cには、ピン受け孔51iが形成されてい
る。このピン受け孔51iは、フックアーム93の先端
部93aが下降した際に、ピン95が挿入される孔であ
る。このため、いずれかのボックスフレーム51のピン
受け孔51iに、ピン95を挿入することにより、この
ボックスフレーム51は、フックアーム93に支持され
る。
【0057】スライド機構90の動作は、次のように行
われる。まず、操作レバー94が真下に向いた状態で、
スライド機構90をガイドレール91に沿って移動さ
せ、特定のボックスフレーム51の側方にスライド機構
90を位置させる。次に、操作レバー94を図5におけ
る矢印B方向に回転させて、フックアーム93の先端部
93aを下降させ、特定のボックスフレーム51のピン
受け孔51iに、ピン95を挿入する。この状態で、さ
らに、操作レバー94を図5における矢印B方向に回転
させて、フックアーム93を基体部92方向に移動させ
る。この移動によって、フックアーム93に支持された
ボックスフレーム51は、コード展開ユニット55(図
3参照)から延びる接続用光ファイバ14同士の間隔の
半分のピッチだけ、スライド機構90方向にスライドす
る。ここで、接続用光ファイバ14同士の間隔が、例え
ば8mmの場合には、スライド機構90のスライド距離
は4mmである。
【0058】図7に示すように、スライド機構90の内
部には、板カム96が組み込まれている。板カム96に
はフックアーム93が固定されており、板カム96及び
フックアーム93は、同一の回転軸97を中心に連動す
る。フックアーム93と接する板カム96の周縁には、
カム山96aが設けられている。また、回転軸97を挟
んで、カム山96aと対向する板カム96の周縁には、
カム山96bが設けられている。さらに、フックアーム
93は、折曲部93cでほぼ垂直に折れ曲がったL字形
状を有している。
【0059】フックアーム93の基端93dには、バネ
固定突起片98が設けられており、このバネ固定突起片
98には、バネ99の一端99aが取り付けられてい
る。また、先端93aと折曲部93cとの間のフックア
ーム93の前面93eには、バネ固定ピン100が固定
されており、このバネ固定ピン100には、バネ101
の一端101aが取り付けられている。これらのバネ9
9,101の他端99b,101bは、板カム96を挟
んで、折曲部93cと対向する位置に設けられたバネ固
定ピン102に取り付けられている。
【0060】このように、バネ99,101がフックア
ーム93に取り付けられているので、フックアーム93
は、バネ99,101に引っ張られ、板カム96と常に
当接する。ここで、操作レバー94が真下に向いた状態
では、板カム96のカム山96bがフックアーム93と
当接し、フックアーム93の先端93aは、上方に付勢
されて、回転軸98とほぼ同じ高さになる。次に、操作
レバー94を図7における反時計方向に回転させると、
板カム96のカム山96bがフックアーム93から外
れ、フックアーム93の先端93aが下降する。そし
て、さらに、操作レバー94を図7における反時計方向
に回転させると、板カム96のカム山96aがフックア
ーム93と当接し、フックアーム93は、先端93aが
下降した状態で、先端93aが基体部92に近づく方向
に移動する。
【0061】次に、ファイバ巻取り機構70について、
図8,図9を用いて説明する。図8は、ファイバ巻取り
機構70を一方の側面70aから見た図である。また、
図9は、側面70aと対峙する他方の側面70bから見
た図である。図7及び図8に示すように、ファイバ巻取
り機構70は、下部に凸状の摺動部71aが設けられた
巻取り機構基体部71と、巻取り機構基体部71の後面
71bに基端72aが固定され、先端72bがZ方向に
延びるファイバ係止アーム部72とを備えている。さら
に、ファイバ巻取り機構70は、巻取り機構基体部71
の後面71bで、且つ、ファイバ係止アーム部72の下
方に基端73aが固定され、先端73bがZ方向に延び
るガイドアーム部73を備えている。
【0062】巻取り機構基体部71の摺動部71aは、
移動ベース66の案内溝66aに装着されている。この
ため、ファイバ巻取り機構70は、案内溝66aに沿っ
て、Z方向に移動可能である。また、ファイバ係止アー
ム部72の先端72bには、Y方向に延びるファイバ係
止溝72cが形成されている。このファイバ係止溝72
cは、接続用光ファイバ14を係止するための溝であ
る。そして、ファイバ係止溝72cの基端72a側の内
壁72dは、接続用光ファイバ14の最小曲げ径以上の
径で湾曲しており、接続用光ファイバ14が折れて損傷
するのを防いでいる。
【0063】さらに、ファイバ係止アーム部72の先端
72bは、先細形状を有しており、ファイバ配列ボード
50から垂下される束状の接続用光ファイバ14の間
に、ファイバ係止アーム部72の先端72bを、円滑に
挿入することができる。このため、特定の接続用光ファ
イバ14を、極めて容易にファイバ係止溝72cに収納
させることができる。さらにまた、ファイバ係止アーム
部72の上面72eには、先端72bの近傍と中央と
に、それぞれ摺動片72f,72gが設けられている。
そして、これらの摺動片72f,72gは、コード展開
ユニット55の巻取り機構案内溝59と係合するように
機能する。このため、ファイバ係止アーム部72の先端
72bを、位置ずれすることなく、所定の位置に挿入す
ることができる。
【0064】さらにまた、側面70a側であるファイバ
係止アーム部72の側面72hには、リニアスケール7
2iが刻まれている。このリニアスケール72iは、先
端72bを挿入するZ方向の位置を明確にするためのも
ので、先端72bをどの位置まで挿入するかは、リニア
スケール72iのスケール値を読み取ることにより、容
易に判断することができる。
【0065】さらに、側面70a側であるガイドアーム
部73の側面73aには、Z方向に延びると共にX方向
に貫通するローラ案内開口73bが形成されている。こ
のローラ案内開口73bには、摺動ローラ74の中心軸
74aが、側面73a側から挿入されている。さらに、
側面70b側であるガイドアーム部73の側面73cに
は、先端73dにワイヤプーリー75が取り付けられて
いる。同様に、側面70b側である巻取り機構基体部7
1の側面71cにも、ワイヤプーリー76が取り付けら
れている。
【0066】このワイヤプーリー76は、巻取り機構基
体部71に固定されたワイヤ駆動モータ77のモータ軸
に取り付けられており、ワイヤプーリー76は、ワイヤ
駆動モータ77の駆動により回転する。そして、これら
のワイヤプーリー75,76の間には、ループ状のワイ
ヤベルト78が掛け渡されており、ワイヤベルト78に
は、ローラ案内開口73bから突出した摺動ローラ74
の中心軸74aが固定されている。その結果、ワイヤ駆
動モータ77が駆動して、ワイヤプーリー76が回転す
ると、この回転に合わせて、ワイヤベルト78が回転す
る。さらに、ワイヤベルト78が回転すると、この回転
に合わせて、摺動ローラ74がローラ案内開口73bに
沿って、Z方向に移動する。
【0067】摺動ローラ74は、円柱形状を有してお
り、側面に凹状のファイバ収納溝74bが形成されてい
る。このファイバ収納溝74bには、ファイバ係止溝7
2cから垂下する接続用光ファイバ14を、収納するこ
とができる。摺動ローラ74の径は、接続用光ファイバ
14の最小曲げ径以上の径であり、接続用光ファイバ1
4が折れて損傷するのを防いでいる。
【0068】次に、ハンド機構80について、図10を
用いて説明する。ハンド機構80は、自動スライドステ
ージ82および3段の手動スライドステージ83〜85
から構成されるハンド機構基体部81と、自動スライド
ステージ82の後面82aに基端86aが固定され、Z
方向に延びるアーム部86と、アーム部86の先端86
bに固定され、接続用光ファイバ14を把持するグリッ
パ部87とを備えている。
【0069】手動スライドステージ85の下面85aに
は、Z方向に延びる摺動片85bが設けられており、摺
動片85bは、移動ベース67の案内溝67aに摺動可
能に取り付けられている。このため、ハンド機構80
は、案内溝67aに沿って、Z方向に移動可能である。
【0070】さらに、手動スライドステージ85上に
は、手動スライドステージ84、手動スライドステージ
83、及び自動スライドステージ82が順次搭載されて
いる。そして、下段側のスライドステージ83〜85の
上面83a,84a,85cに設けられた摺動片83
b,84b,85dが、上段側のスライドステージ82
〜84の下面82b,83c,84cに形成された案内
溝82c,83d,84dに、それぞれ摺動可能に取り
付けられている。このため、各スライドステージ82〜
84は、案内溝82c,83d,84dに沿って、それ
ぞれZ方向に移動可能となる。
【0071】手動スライドステージ83〜85のZ方向
への移動は、手動にて行われる。これに対して、自動ス
ライドステージ82の移動は、自動スライドステージ8
2に設けられたステージ移動モータ82dの駆動によっ
て、自動的に行われる。すなわち、手動スライドステー
ジ83の上面83aには、ステージ移動モータ82dの
歯車82eと噛み合うように、ラック83eが固定され
ている。このため、自動スライドステージ82は、ステ
ージ移動モータ82dの駆動によって、ラック83eに
沿って自動的にスライドするのである。
【0072】ハンド機構基体部81が複数段のスライド
ステージ82〜85を備えているのは、各段のスライド
ステージ82〜85をZ方向に移動させた際にも、上段
のスライドステージが下段のスライドステージから迫り
出す部分が、あまり多くならないようにするためであ
る。スライドステージが例えば2段の場合には、Z方向
への移動によって、上段のスライドステージが下段のス
ライドステージから迫り出す部分が非常に多くなる。こ
のように、迫り出し部分が多いと、上段のスライドステ
ージが不安定になると共に、上段と下段との係合部分に
負担がかかることになる。4段のスライドステージ82
〜85から構成されるハンド機構基体部81であれば、
各スライドステージの迫り出す部分が少なく、このよう
な問題は回避される。
【0073】アーム部86の先端86bに固定されたグ
リッパ部87は、接続用光ファイバ14の他端14bに
固着されたコネクタプラグ14cを把持する一対のグリ
ッパ部材87a,87bを備えている。また、アーム部
86の先端86bには、グリッパ部材87a,87bを
覆うカバー88が開閉可能に取り付けられている。グリ
ッパ部材87a,87bの先端部間には、圧縮バネ(図
示せず)が取り付けられており、常時、グリッパ部材8
7a,87bの先端間が開くように付勢されている。ま
た、カバー88の基端部には、圧縮バネ(図示せず)が
取り付けられており、常時、カバー88が閉じるように
付勢されている。
【0074】カバー88が閉じると、カバー88の外観
は、先細りの弾丸形状となっている。このため、複数の
接続用光ファイバ14を押し分けて、グリッパ部87を
特定の接続用光ファイバ14の位置まで移動させる際
に、これらの接続用光ファイバ14を傷付けることな
く、円滑にグリッパ部87を進行させることができる。
【0075】グリッパ部材87a,87bには、引っ張
られることによって、グリッパ部材87a,87bの先
端間が閉じるように作用するワイヤ(図示せず)の一端
が取り付けられている。また、カバー88には、引っ張
られることによって、カバー88が開くように作用する
ワイヤ(図示せず)の一端が取り付けられている。そし
て、これらのワイヤの他端は、アーム部86の内部を通
って、自動スライドステージ82に延びている。自動ス
ライドステージ82には、グリップ開閉モータ82f
と、カバー開閉モータ82gとが設けられており、これ
らのワイヤの他端は、グリップ開閉モータ82fと、カ
バー開閉モータ82gとに、それぞれ取り付けられてい
る。
【0076】その結果、グリップ開閉モータ82fを駆
動させて、グリッパ部材87a,87bに取り付けられ
たワイヤを引っ張ると、グリッパ部材87a,87bの
先端間は閉じる。また、カバー開閉モータ82gを駆動
させて、カバー88に取り付けられたワイヤを引っ張る
と、カバー88は開く。
【0077】次に、伝送路切替装置1による光ファイバ
の切替接続作業について説明する。切替接続作業は、
(1)解除作業と、(2)結合作業との2種類の作業に
大別できる。以下、解除作業および結合作業の手順につ
いて説明する。
【0078】解除作業は、マトリクスボード30のいず
れかのプラグ挿入孔33に挿入された接続用光ファイバ
14のコネクタプラグ14cを、プラグ挿入孔33から
引き抜く作業である。具体的には、まず、図1に示すX
ガイドレール64と、移動ベース67とを手動で操作し
て、マトリクスボード30に挿入された特定のコネクタ
プラグ14cの前面にハンド機構80が来るように、ハ
ンド機構80をX方向・Y方向に移動させる。次に、図
10に示す手動スライドステージ83〜85をZ方向に
移動させて、グリッパ部87をマトリクスボード30に
接近させる。この移動は、カバー88を閉じた状態で行
い、ファイバ配列ボード50から垂下する接続用光ファ
イバ14の束を、グリッパ部87が円滑に通過できるよ
うにする。
【0079】接近後、カバー開閉モータ82gを駆動さ
せて、カバー88を開く。この時、グリッパ部材87
a,87bの先端間は開いているものとする。さらに、
ステージ移動モータ82dを前進方向に駆動させて、自
動スライドステージ82をZ方向に移動させ、グリッパ
部87をマトリクスボード30に接近させる。この移動
は、グリッパ部材87a,87bの先端間に、コネクタ
プラグ14cが位置するまで行う。そして、この状態
で、グリップ開閉モータ82fを駆動させて、グリッパ
部材87a,87bの先端で、コネクタプラグ14cを
把持する。
【0080】次に、グリップ開閉モータ82fを後退方
向に駆動させて、自動スライドステージ82を引き寄
せ、マトリクスボード30のプラグ挿入孔33から、コ
ネクタプラグ14cを引き抜く。このように、プラグ挿
入孔33からコネクタプラグ14cを引き抜くことによ
って、第1光ファイバ11と接続用光ファイバ14との
接続(つまりは、第1光ファイバ11と第2光ファイバ
13との接続)は、解除される。
【0081】コネクタプラグ14cの引き抜き後、グリ
ップ開閉モータ82fを駆動させて、グリッパ部材87
a,87bの先端を開く。この駆動によって、コネクタ
プラグ14cは解放され、このコネクタプラグ14cが
固着された接続用光ファイバ14は、一端14aがファ
イバ配列ボード50に取り付けられた状態で、ファイバ
配列ボード50から垂下される。その後、各手動スライ
ドステージ83〜85を元の位置まで引き寄せ、カバー
88を閉じて、解除作業を終了する。
【0082】次に、結合作業について説明する。結合作
業は、ファイバ配列ボード50から垂下された束状の複
数の接続用光ファイバ14の中から、特定の接続用光フ
ァイバ14を抜き出して、この接続用光ファイバ14の
コネクタプラグ14cを、マトリクスボード30のいず
れかのプラグ挿入孔33に挿入する作業である。具体的
には、まず、Xガイドレール63と移動ベース66とを
手動で操作して、図11に示す切替対象となる接続用光
ファイバ(以下、切替対象光ファイバという)14aの
前面にファイバ巻取り機構70が来るように、ファイバ
巻取り機構70をX方向・Y方向に移動させる。ここ
で、ファイバ巻取り機構70を配置する正確な位置は、
切替対象光ファイバ14aの正面よりも半ピッチ(接続
用光ファイバ14同士の間隔の半分のピッチ)だけ、ボ
ックスフレーム51のスライド方向にずれた位置であ
る。このようにずらすことにより、ボックスフレーム5
1がスライドした際に、ファイバ巻取り機構70の正面
に切替対象光ファイバ14aが位置することとなる。
【0083】次に、移動ベース66の案内溝66aに沿
って、ファイバ巻取り機構70をZ方向に移動させ、図
12に示すように、ファイバ巻取り機構70の摺動片7
2fを巻取り機構案内溝59に挿入させる。この挿入
は、切替対象光ファイバ14aを有するボックスフレー
ム51より、一つ手前(ファイバ巻取り機構70側)の
ボックスフレーム51の位置まで行う。また、この挿入
では、ファイバ係止アーム部72およびガイドアーム部
73は、ファイバ配列ボード50から垂下する接続用光
ファイバ14の間を進行することとなる。
【0084】次に、図13に示すように、スライド機構
90(図13には図示せず)を用いて、切替対象光ファ
イバ14aを有するボックスフレーム51を半ピッチ
(接続用光ファイバ14同士の間隔の半分のピッチ)だ
けスライドさせる。このスライドによって、切替対象光
ファイバ14aは摺動ローラ74の側方に位置すること
となる。そして、図14に示すように、ワイヤ駆動モー
タ77(図14には図示せず)を駆動させて、摺動ロー
ラ74を巻取り機構基体部71側に移動させると、摺動
ローラ74のファイバ収納溝74bに、切替対象光ファ
イバ14aが収納され、切替対象光ファイバ14aは巻
取り機構基体部71側に手繰り寄せられる。
【0085】続いて、作業者の手作業により、切替対象
光ファイバ14aをファイバ巻取り機構70から取り外
すと共に、この切替対象光ファイバ14aのコネクタプ
ラグ14cを、ハンド機構80のグリッパ部87で把持
する。次に、コネクタプラグ14cを把持した状態でカ
バー88を閉じて、結合しようとするプラグ挿入孔33
の手前にグリッパ部87が来るように、グリッパ部87
をX方向・Y方向に移動させる。この移動は、図1に示
すXガイドレール64と、移動ベース67とを手動で操
作して行う。
【0086】さらに、図10に示す手動スライドステー
ジ83〜85をZ方向に移動させて、グリッパ部87を
マトリクスボード30に接近させる。このとき、カバー
88は閉じているので、ファイバ配列ボード50から垂
下する接続用光ファイバ14の束を、グリッパ部87は
円滑に通過できる。接近後、カバー88を開いて、グリ
ッパ部87で把持しているコネクタプラグ14cを露出
させる。そして、自動スライドステージ82を結合対象
であるプラグ挿入孔33に向けて移動させて、このプラ
グ挿入孔33にコネクタプラグ14cを挿入する。この
挿入によって、第1光ファイバ11と接続用光ファイバ
14(つまりは、第1光ファイバ11と第2光ファイバ
13)とは光学的に接続される。
【0087】挿入後、グリッパ部材87a,87bの先
端を開き、コネクタプラグ14cを解放する。そして、
各スライドステージ82〜85を元の位置まで引き寄
せ、カバー88を閉じて、結合作業を終了する。
【0088】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、種々の変形が可能である。例えば、Xガイドレ
ール63,64、移動ベース66,67、ファイバ巻取
り機構70、及びハンド機構80は、それぞれ手動で移
動させるものであるが、固定具65、移動ベース66,
67等に駆動機構を設けて、それぞれ自動で移動させる
ことも可能である。
【0089】また、2台の移動ステージを設けて、ファ
イバ巻取り機構70とハンド機構80とを、それぞれ異
なる移動ステージで移動させてもよい。
【0090】さらに、ファイバ巻取り機構70及びハン
ド機構80は、移動ベース66,67に対して着脱可能
としてもよい。ファイバ巻取り機構70及びハンド機構
80が着脱可能であれば、切替接続作業を行わない場合
には、取り外しておくことができる。従って、複数の伝
送路切替装置1に対して、共通のファイバ巻取り機構7
0及びハンド機構80を、最低1台だけ備えていれば良
く、経済的である。
【0091】さらにまた、第2光ファイバ13と接続用
光ファイバ14とは、1本の光ファイバであってもよ
い。この場合、この光ファイバは、一端側が多心光ファ
イバで他端側が単心光ファイバとなる。そして、コード
展開ユニット55には、多心光ファイバから単心光ファ
イバに変換する部分が組み込まれるものとする。
【0092】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の光
ファイバ切替装置であれば、第2ボードに一端が保持さ
れた複数の接続用光ファイバの中から、特定の接続用光
ファイバを手繰り寄せるファイバ巻取り機構と、ファイ
バ巻取り機構によって手繰り寄せられた接続用光ファイ
バを第1ボードに取り付けるハンド機構とを備えてい
る。このように、ファイバ巻取り機構を用いて、複数の
接続用光ファイバの中から、特定の接続用光ファイバを
手繰り寄せることにより、これらの接続用光ファイバを
傷付けることなく、特定の接続用光ファイバを、容易、
且つ確実に取り出すことができ、作業性が大幅に向上す
る。また、ハンド機構を用いて、接続用光ファイバを第
1ボードに取り付けているので、接続用光ファイバを第
1ボードに高密度に配列することが可能となる。このた
め、装置の小型化が図れる。
【0093】ここで、第2配列面を下にして、第1配列
面の前面で且つ第1ボードの上方に第2ボードを配置す
れば、第2ボードに一端が保持された複数の接続用光フ
ァイバは、第1ボードの前面に垂下されることとなる。
このため、特定の接続用光ファイバの第1ボードへの取
り付け、及び第1ボードからの取り外しが容易になる。
【0094】また、直方体形状の複数のボックスフレー
ムから第2ボードが構成され、これらのボックスフレー
ムが長手方向に摺動可能となっていれば、特定のボック
スフレームを摺動させることによって、このボックスフ
レームから垂下される接続用光ファイバを、他の接続用
光ファイバから分離させることができる。このように、
特定の接続用光ファイバを他の接続用光ファイバから分
離させることによって、ファイバ巻取り機構を用いた接
続用光ファイバの手繰り寄せが容易となる。
【0095】さらに、スライド機構を用いることによ
り、ボックスフレームの移動作業を、容易且つ確実に行
うことができる。
【0096】さらにまた、ファイバ巻取り機構は、先端
部にファイバ係止溝が形成されたファイバ係止アーム部
と、長手方向に沿ってローラ案内開口が形成されたガイ
ドアーム部とを備えている。そして、ガイドアーム部の
ローラ案内開口には、摺動ローラが取り付けられてい
る。複数の接続用光ファイバの中から、特定の接続用光
ファイバを手繰り寄せる場合、まず、ファイバ係止アー
ム部の先端を接続用光ファイバの束の中に侵入させて、
ファイバ係止アーム部のファイバ係止溝に特定の接続用
光ファイバを係止する。そして、係止した接続用光ファ
イバの下部を摺動ローラで保持しつつ、摺動ローラをロ
ーラ案内開口に沿って摺動させて、接続用光ファイバを
手繰り寄せる。
【0097】このように、ファイバ係止溝を有するファ
イバ係止アーム部を用いることにより、接続用光ファイ
バの束の中から特定の接続用光ファイバを、容易、且つ
確実に選択することができる。また、この選択の際に、
接続用光ファイバを傷付けることはない。さらに、摺動
ローラはローラ案内開口に沿って摺動するため、複数の
接続用光ファイバの間を円滑に移動でき、他の接続用光
ファイバを引っ掛けることなく、特定の接続用光ファイ
バのみを手繰り寄せることができる。
【0098】特に、ファイバ係止溝の巻取り機構基体部
側の側壁が、接続用光ファイバの最小曲げ径以上の径で
湾曲していれば、ファイバ係止溝に接続用光ファイバを
係止した際に、必要以上の曲げ加重が接続用光ファイバ
に掛かり、接続用光ファイバが損傷することがない。同
様に、摺動ローラの径が接続用光ファイバの最小曲げ径
以上であれば、摺動ローラに引っ掛けて接続用光ファイ
バを手繰り寄せる際に、必要以上の曲げ加重が接続用光
ファイバに掛かり、接続用光ファイバが損傷することが
ない。
【0099】さらにまた、第1移動機構が有する第1ガ
イドレールと、第2移動機構が有する第3ガイドレール
とに、同一のガイドレールを用いることにより、部品数
を削減することができる。このため、装置の小型化が図
れると共に、コストが軽減する。
【0100】また、本発明の光ファイバ切替方法であれ
ば、ファイバ巻取り機構を用いて、複数の接続用光ファ
イバの中から、特定の接続用光ファイバを手繰り寄せる
第2の工程が行われる。このため、これらの接続用光フ
ァイバを傷付けることなく、特定の接続用光ファイバ
を、容易、且つ確実に取り出すことができ、作業性が大
幅に向上する。また、ハンド機構を用いて、接続用光フ
ァイバを第1ボードに取り付ける第3の工程が行われる
ので、接続用光ファイバを第1ボードに高密度に配列す
ることが可能となる。このため、装置の小型化が図れ
る。
【0101】ここで、直方体形状の複数のボックスフレ
ームから第2ボードが構成され、これらのボックスフレ
ームが長手方向に摺動可能となっていれば、第2の工程
で、特定のボックスフレームを摺動させることによっ
て、このボックスフレームから垂下される接続用光ファ
イバを、他の接続用光ファイバから分離させることがで
きる。このように、特定の接続用光ファイバを他の接続
用光ファイバから分離させることによって、ファイバ巻
取り機構を用いた接続用光ファイバの手繰り寄せ作業
が、容易、且つ確実となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る伝送路切替装置を示す斜
視図である。
【図2】マトリクスボードの構造を示す斜視図である。
【図3】ボックスフレームの構造を示す斜視図である。
【図4】ボックスフレームの構造を示す斜視図である。
【図5】スライド機構の構造を示す斜視図である。
【図6】スライド機構の構造を示す斜視図である。
【図7】スライド機構の内部構造を示す側面図である。
【図8】ファイバ巻取り機構の構造を示す斜視図であ
る。
【図9】ファイバ巻取り機構の構造を示す斜視図であ
る。
【図10】ハンド機構の構造を示す斜視図である。
【図11】ファイバ巻取り機構による光ファイバ巻取り
動作を示す斜視図である。
【図12】ファイバ巻取り機構による光ファイバ巻取り
動作を示す斜視図である。
【図13】ファイバ巻取り機構による光ファイバ巻取り
動作を示す斜視図である。
【図14】ファイバ巻取り機構による光ファイバ巻取り
動作を示す斜視図である。
【図15】従来の伝送路切替装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ切替装置、11…第1光ファイバ、12
…第2光ファイバ、14…接続用光ファイバ、14c…
コネクタプラグ、30…マトリクスボード(第1ボー
ド)、33…プラグ挿入孔、50…ファイバ配列ボード
(第2ボード)、51…ボックスフレーム、60…移動
ステージ(第1移動機構、第2移動機構)、61,62
…Yガイドレール(第1ガイドレール、第3ガイドレー
ル)、63…Xガイドレール(第2ガイドレール)、6
4…Xガイドレール(第4ガイドレール)、66…移動
ベース(第1移動ベース)、67…移動ベース(第2移
動ベース)、70…ファイバ巻取り機構、71…巻取り
機構基体部、72…ファイバ係止アーム部、72c…フ
ァイバ係止溝、73b…ローラ案内開口、73…ガイド
アーム部、74…摺動ローラ、80…ハンド機構、81
…ハンド機構基体部、86…アーム部、87…グリッパ
部、90…スライド機構、A…第1配列面、B…第2配
列面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/12 (72)発明者 佐藤 誠 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の第1光ファイバが保持される第1
    ボードと、前記第1ボードから所定の間隔を置いて配置
    され、複数の第2光ファイバが保持される第2ボード
    と、一端が前記第2ボードに保持されて前記第2光ファ
    イバに接続され、他端が前記第1光ファイバのいずれか
    と選択的に接続されるよう前記第1ボードに着脱可能に
    取り付けられる接続用光ファイバとを備える光ファイバ
    切替装置において、 前記接続用光ファイバを手繰り寄せるファイバ巻取り機
    構と、前記接続用光ファイバを前記第1ボードから取り
    外すと共に、前記ファイバ巻取り機構によって手繰り寄
    せられた前記接続用光ファイバを前記第1ボードに取り
    付けるハンド機構とを備えることを特徴とする光ファイ
    バ切替装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ボードは、前記複数の第1光フ
    ァイバの端部が配列される第1配列面を有すると共に、
    前記第2ボードは、前記複数の第2光ファイバの端部が
    配列される第2配列面を有し、 前記第1ボードは、前記第1配列面を前記ファイバ巻取
    り機構及び前記ハンド機構に対向して配置され、前記第
    2ボードは、前記第2配列面を下にして、前記第1配列
    面の前面で且つ前記第1ボードの上方に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ切替装置。
  3. 【請求項3】 前記第2ボードは、前記第1配列面に垂
    直な第1の方向に並べられた直方体形状の複数のボック
    スフレームから構成され、前記各ボックスフレームは、
    前記第1の方向に垂直で且つ前記第2配列面に沿った第
    2の方向に前記複数の第2光ファイバの端部を並べて保
    持すると共に、前記第2の方向に摺動可能であり、 いずれかの前記ボックスフレームを前記第2の方向に摺
    動させることによって、このボックスフレームから垂下
    される前記接続用光ファイバを、他の前記ボックスフレ
    ームから垂下される前記接続用光ファイバと分離させる
    と共に、前記ファイバ巻取り機構を前記第1の方向に往
    復移動させることによって、分離した前記接続用光ファ
    イバを手繰り寄せることを特徴とする請求項2記載の光
    ファイバ切替装置。
  4. 【請求項4】 前記第2ボードは、前記ボックスフレー
    ムが保持する前記第2光ファイバの配列ピッチに対し
    て、この配列ピッチの略半ピッチ分だけ、前記ボックス
    フレームを摺動させるためのスライド機構を備えること
    を特徴とする請求項3記載の光ファイバ切替装置。
  5. 【請求項5】 前記接続用光ファイバの前記他端には、
    コネクタプラグが取り付けられており、前記第1ボード
    には、前記コネクタプラグが着脱可能に挿入されるプラ
    グ挿入孔が複数形成されていることを特徴とする請求項
    3記載の光ファイバ切替装置。
  6. 【請求項6】 前記第2光ファイバと前記接続用光ファ
    イバとは、一本の光ファイバで構成されていることを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の
    光ファイバ切替装置。
  7. 【請求項7】 前記ファイバ巻取り機構は、巻取り機構
    基体部と、前記巻取り機構基体部に基端が取り付けら
    れ、先端部に前記接続用光ファイバを掛止するファイバ
    係止溝が形成されたファイバ係止アーム部と、前記ファ
    イバ係止アーム部と平行になるように前記巻取り機構基
    体部に基端が取り付けられ、長手方向に沿ってローラ案
    内開口が形成されたガイドアーム部と、前記ローラ案内
    開口に取り付けられ、前記ローラ案内開口に沿って摺動
    することによって、前記ファイバ係止溝に掛止された前
    記接続用光ファイバを手繰り寄せる摺動ローラとを備え
    ることを特徴とする請求項3記載の光ファイバ切替装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ファイバ巻取り機構を保持し、前記
    ファイバ巻取り機構を、前記第2の方向と、前記第1及
    び第2の方向の各々に垂直な第3の方向とに移動可能な
    第1移動機構をさらに備え、 前記第1移動機構は、前記第3の方向に延びる第1ガイ
    ドレールと、前記第1ガイドレール上を前記第3の方向
    に摺動し、前記第2の方向に延びる第2ガイドレール
    と、前記第2ガイドレール上を前記第2の方向に摺動
    し、前記巻取り機構基体部を前記第1の方向に移動可能
    に取り付ける第1移動ベースとを備えることを特徴とす
    る請求項7記載の光ファイバ切替装置。
  9. 【請求項9】 前記巻取り機構基体部は、前記第1移動
    機構に対して着脱可能であることを特徴とする請求項8
    記載の光ファイバ切替装置。
  10. 【請求項10】 前記ファイバ係止溝の前記巻取り機構
    基体部側の側壁は、前記接続用光ファイバの最小曲げ径
    以上の径で湾曲しており、前記摺動ローラの径は、前記
    接続用光ファイバの最小曲げ径以上であることを特徴と
    する請求項7記載の光ファイバ切替装置。
  11. 【請求項11】 前記ハンド機構は、ハンド機構基体部
    と、前記ハンド機構基体部に基端が取り付けられたアー
    ム部と、前記アーム部の先端に取り付けられ、前記接続
    用光ファイバの端部を把持するグリッパ部とを備えるこ
    とを特徴とする請求項3記載の光ファイバ切替装置。
  12. 【請求項12】 前記ハンド機構を保持し、前記ハンド
    機構を、前記第2の方向と、前記第1及び第2の方向の
    各々に垂直な第3の方向とに移動可能な第2移動機構を
    さらに備え、 前記第2移動機構は、前記第3の方向に延びる第3ガイ
    ドレールと、前記第3ガイドレール上を前記第3の方向
    に摺動し、前記第2の方向に延びる第4ガイドレール
    と、前記第4ガイドレール上を前記第2の方向に摺動
    し、前記ハンド機構基体部を前記第1の方向に移動可能
    に取り付ける第2移動ベースとを備えることを特徴とす
    る請求項11記載の光ファイバ切替装置。
  13. 【請求項13】 前記ハンド機構基体部は、前記第2移
    動機構に対して着脱可能であることを特徴とする請求項
    12記載の光ファイバ切替装置。
  14. 【請求項14】 前記第1ガイドレールと前記第3ガイ
    ドレールとは、同一のガイドレールであることを特徴と
    する請求項8または請求項12記載の光ファイバ切替装
    置。
  15. 【請求項15】 複数の第1光ファイバが保持される第
    1ボードと、複数の第2光ファイバが保持される第2ボ
    ードとの間に設けられ、一端が前記第2ボードに保持さ
    れて前記第2光ファイバに接続されると共に、他端が前
    記第1光ファイバのいずれかと選択的に接続されるよう
    前記第1ボードに着脱可能に取り付けられる接続用光フ
    ァイバの接続を切り替える光ファイバ切替方法におい
    て、 ハンド機構を用いて、前記第1ボードから前記接続用光
    ファイバを取り外して、前記接続用光ファイバと前記第
    1光ファイバとの接続を解除する第1の工程と、 ファイバ巻取り機構を用いて、取り外した前記接続用光
    ファイバを手繰り寄せる第2の工程と、 前記ハンド機構を用いて、手繰り寄せられた前記接続用
    光ファイバを前記第1ボードに取り付けて、第1の工程
    で接続を解除した前記第1光ファイバと異なる前記第1
    光ファイバと前記接続用光ファイバとを接続させる第3
    の工程とを備えることを特徴とする光ファイバ切替方
    法。
  16. 【請求項16】 前記第2ボードは、複数の直方体形状
    のボックスフレームから構成され、前記各ボックスフレ
    ームは、前記複数の第2光ファイバの端部を長手方向に
    並べて保持すると共に、長手方向に摺動可能であり、 前記第2の工程では、いずれかの前記ボックスフレーム
    を長手方向に摺動させることによって、このボックスフ
    レームから垂下される前記接続用光ファイバを、他の前
    記ボックスフレームから垂下される前記接続用光ファイ
    バと分離させると共に、前記ファイバ巻取り機構を前記
    長手方向と垂直な方向に往復移動させることによって、
    分離した前記接続用光ファイバを手繰り寄せることを特
    徴とする請求項15記載の光ファイバ切替方法。
  17. 【請求項17】 前記第2光ファイバと前記接続用光フ
    ァイバとは、一本の光ファイバであることを特徴とする
    請求項15または請求項16記載の光ファイバ切替方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020194921A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 株式会社Ihi 真空処理装置

Cited By (3)

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WO2020194921A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 株式会社Ihi 真空処理装置
JPWO2020194921A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01
US12031211B2 (en) 2019-03-28 2024-07-09 Ihi Corporation Vacuum processing device

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