JPH0956359A - 調味料とその製法 - Google Patents
調味料とその製法Info
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- JPH0956359A JPH0956359A JP7236189A JP23618995A JPH0956359A JP H0956359 A JPH0956359 A JP H0956359A JP 7236189 A JP7236189 A JP 7236189A JP 23618995 A JP23618995 A JP 23618995A JP H0956359 A JPH0956359 A JP H0956359A
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Abstract
ーストフレーバーをも有する酵母エキス含有調味料とそ
の製法の提供。 【解決手段】 酵母エキス含有調味料を水で1000倍
に希釈した液において、 波長470nmの光透過率が20〜80% 波長570nmの光透過率が3〜30% 波長660nmの光透過率が1〜10% で、赤味比〔赤味比とは(波長470nmの光透過率)
÷(波長660nmの光透過率)〕が5〜30であるカ
ラメル様の色調とローストフレーバーを有する酵母エキ
ス含有調味料とその製法。
Description
とローストフレーバーを有する酵母エキス含有調味料と
その製造法に関する。
野菜エキス、魚介類エキスなどと共に化学調味料にはな
い複雑な呈味性を有しているため、近年広く利用されて
いる。調味料としての酵母エキスの製造法としては、酵
母エキス原液を酵素処理(特開昭54−17167、特
開昭58−86060、特開昭62−289161、特
開昭63−112965)、加熱加圧処理(特開昭56
−15672、特開昭61−181356)、超臨界処
理(特開平01−10960)、限外濾過膜による処理
(特開平01−112966、特開平02−21956
0)などを特徴としたものが開示されているが、これら
の製造法は酵母臭の除去や呈味の改善などを目的として
いる。また特開平04−72502では、酵母エキスに
加圧加熱処理して酵母臭がないビーフ様風味で、色調が
改善された酵母エキスの風味改善法が開示されている。
更に特開昭59−25663、特開平04−66069
では、酵母エキスに糖類並びに必要に応じてアミノ酸を
添加後加熱して酵母臭のないビーフフレーバー、ロース
トミートフレーバー様風味を有する調味料の製造法が開
示されているが、これらの発明はカラメル様色調を有す
る調味料の製法を目的とするものではない。
粉末またはペースト状物質で、無臭か僅かに特異臭があ
り、着色料としてコーヒー、醤油、ソース、菓子(チョ
コレート、ビスケット)などに着色とフレーバーをつけ
るために広く利用されている(天然物便覧第11版、食
品と科学社)。カラメル様物質の製造法としては、イー
ストの発酵生産で副産される糖蜜発酵分離液から取得す
るもの(特開昭63−129959)、穀類に酵素処理
したものを利用したもの(特公昭64−7755)等が
あげられる。
は、前述したように酵母臭をなくし、色調を淡くするな
どの風味改善法が提案されている。ローストミートフレ
ーバー様風味を得るために酵母エキスに糖などを添加
後、加熱する製造法が開示されているが、この製造法で
は添加する糖が少なく、また加熱時間も短いということ
から酵母エキスの色調が淡く、カラメル様色調を有する
酵母エキスを得ることは難しい。一方、ウスターソース
や焼そばソースの粉末などには、呈味性の向上のために
酵母エキスなどを添加している他に、更に着色を目的と
してカラメルが添加されている。
メルと同様の色調と効能を有し、かつローストフレーバ
ーをも有する酵母エキス含有調味料とその製法を提供す
る点にある。
キス含有調味料を水で1000倍に希釈した液におい
て、 波長470nmの光透過率が20〜80% 波長570nmの光透過率が3〜30% 波長660nmの光透過率が1〜10% で、赤味比〔赤味比とは(波長470nmの光透過率)
÷(波長660nmの光透過率)〕が5〜30であるカ
ラメル様の色調とローストフレーバーを有する酵母エキ
ス含有調味料に関する。
0w/w%の酵母エキスに、前記総固形分対糖の重量比
が3:7から7:3の割合で糖を加えた後、加熱処理後
の液を水で1000倍に希釈した液における 波長470nmの光透過率が20〜80% 波長570nmの光透過率が3〜30% 波長660nmの光透過率が1〜10% になるまで加熱することを特徴とする請求項1記載の調
味料の製法に関する。
を上まわるようなものでは、別途カラメルの添加が必要
となり、調味料のみでカラメルの役割をも兼ねようとい
う本発明の目的から逸脱するので好ましくない。また、
前記透過率を上廻るようになり赤味比が下限を下まわる
とカラメル風味が強すぎたり、こげ臭くなったりして好
ましくない。
場合にはカラメル様色調度が低下するため好ましくな
く、70w/w%を上廻る場合には物性の粘度が高く、
ハンドリングが困難になるため好ましくない。
3:7〜7:3の範囲内にあることが必要であり、3:
7より糖の割合が多くなると、カラメル様色調が低下す
るため好ましくなく、7:3より糖の割合が少なくなる
と、赤味比が下限を下まわるため好ましくない。もっと
も好ましい範囲は4:6〜6:4である。
率が20w/w%を下廻ったり、40w/w%を上廻る
とカラメル様色調が低下するため好ましくない。
〜9の場合が、望ましいローストフレーバーを有する調
味料が得られるので好ましい。
が、通常50〜100℃の範囲が好ましい。50℃以下
の温度では目的とする調味料が得られるのに余りにも長
時間を要し、また、100℃以上になると、カラメル風
味が強すぎたり、焦げた固形物が発生し異物と誤認識を
招く恐れがあるため好ましくない。
類)やヘキソース(六炭類)などの単糖類が好ましく、
具体的にはブドウ糖、液糖、リボース、キシロースなど
を挙げることができる。二糖類(庶糖、麦芽糖など)や
多糖類(デキストリンなど)も使用は可能であるが、ペ
ントースやヘキソースなどの単糖類に比べて反応性は1
/2〜1/4に低下する。
ず、酵母エキス液の総固形分濃度が40〜70w/w%
になるように調整し、好ましくはこれを加熱して流動性
をよくしておいてから、糖を加えるとよい。糖を加えて
から、必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液などのアル
カリを用いて系のpHを5〜9に、また全体の水分含有
率を20〜40w/w%になるように調整する。ついで
50〜100℃の温度で3〜24時間加熱することによ
り、所望の調味料を得る。
節することができる。たとえばpHを高く設定(pH
9)して、水分含率を35〜10w/w%に調製し加熱
すると、色調のかなり濃い調味料を得ることができる。
このようにして得られた調味料は、ローストフレーバー
とカラメル様の色調をつける目的でウスターソース、や
きそばソース粉末、しょうゆ、だしの素、固形ブイヨン
などに添加することができ、その際、着色料としてカラ
メルを別途添加する必要がない。また、本発明による調
味料は、一般に酵母エキスを調味料として使用している
食品に添加することができる。
法、加圧処理法、酵素分解法などで得られた総固形分濃
度が40〜70w/w%である酵母エキスをさし、この
ような酵母エキスが得られる製造法であれば、特に限定
されるものではない。
るいは乳酸などの酸を添加してpHを4〜5に調整して
おくと保存性が向上するので、好都合である。
れるものではない。
(50w/w%)1000gを70℃で15分で加温
後、無水ブドウ糖450gを添加して、50%水酸化ナ
トリウム溶液を加えてpH9、水分含率40%になるよ
うに調製する。調製後、95℃、17時間で加温して、
ローストフレーバー及びカラメル様の着色を施す。次い
で、10%塩酸でpH4.5に調製後、14meshの
篩に通して、調味料1450g(以下、本発明品)を得
た。
て、一般分析、官能検査、色調、目視検査についての結
果を下記に示す。なお、比較例として、自己消化法によ
って得られた本発明における原料ともいうべきビール酵
母エキスを対象品とした。色調については、波長470
nm、570nm、660nmにおける本発明品の10
00倍希釈液での光透過率、及び醤油試験法を参考に、
赤味比を求めた。
塩、全窒素の含有率やpHはほとんど変わらないもの
の、本発明品はローストフレーバーを有しており、対象
品に比べて、赤味比が高く、目視でも黒褐色のペースト
状であることから、カラメル様の色調を持つことが確認
された。
水分含率40%で一定にして、pHのみを変化させて、
100℃、3時間加温後、実施例1と同様の操作を行
い、得られた調味料の1000倍希釈液についての波長
470nm、570nm、660nmにおける光透過率
を求めてその色調を比較した。結果を図1に示す。図1
より、pHが高くなるにつれて、各波長における吸光度
が高くなることから、色調が濃くなることが確認され
た。従って、色調を濃くする場合は、pHを高くしたら
よいことがわかる。
pH9を一定にして、水分含率のみを変化させて、10
0℃、24時間加温後、実施例1と同様の操作を行い、
得られた調味料の1000倍希釈液についての波長47
0nm、570nm、660nmにおける光透過率を求
めてその色調を比較した。結果を図2に示す。図2よ
り、水分含率20%から40%と高くなるにつれて、色
調が濃くなるが、水分含率が40%以上になると、色調
が淡くなることが確認された。従って、色調を濃くする
場合は、水分含率を20%〜40%に調製したらよいこ
とがわかる。
g、450g、600g、液糖800gを添加後、水酸
化ナトリウムを実施例1と同様に添加し、100℃で0
〜24時間加温して、以下実施例1と同様の操作を行
い、経時的に得られた調味料の1000倍希釈液につい
ての波長470nm、570nm、660nmにおける
光透過率を求めてその色調を比較した。その結果を図3
に示す。図3より、無水ブドウ糖、液糖ともに長く加熱
するほど色調は濃くなり、糖の添加率は、酵母エキス原
液の固形分量と糖添加比が、4:6〜6:4が好まし
い。
キシロースまたはリボースを450g添加後、実施例1
と同様に添加して、加熱条件、65℃で5時間および1
00℃で5時間に設定して、以下、実施例1と同様の操
作を行い、得られた調味料の1000倍希釈液について
の波長470nm、570nm、660nmの光透過率
を求めて、その色調を実施例1の対象品と比較した。そ
の結果を表3に示す。
用いてもローストフレーバーを有し、かつカラメル様の
色調を持つ調味料が得られることが確認された。
の処方を下記に示す。 ウスターソースの処方 原材料 配合(%) 野菜類 12.5 砂糖 40.0 食塩 16.1 酢酸(90%) 26.6 グルタミン酸ナトリウム 0.2 香辛料 2.0 本発明品 2.6 このように、本発明品を用いれば、カラメルを使用する
ことなく、通常どおりの色調と味をもつウスターソース
を得ることができた。なお、上記ウスターソースを乾燥
粉末として、やきそばソース粉末に添加することができ
る。
ストフレーバーを有する酵母エキスである調味料及びそ
の製造法を提供することができた。更にこの調味料を、
ローストフレーバーおよびカラメル様の着色をする目的
で、ウスターソース、焼きそばソース粉末、しょうゆ、
だしの素、固形ブイヨンなどの食品に利用することがで
きる。
0nmにおける光透過率との関係を示すグラフである。
60nmにおける光透過率との関係を示すグラフであ
る。
70nm、570nm、660nmにおける光透過率と
の関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 酵母エキス含有調味料を水で1000倍
に希釈した液において、 波長470nmの光透過率が20〜80% 波長570nmの光透過率が3〜30% 波長660nmの光透過率が1〜10% で、赤味比〔赤味比とは(波長470nmの光透過率)
÷(波長660nmの光透過率)〕が5〜30であるカ
ラメル様の色調とローストフレーバーを有する酵母エキ
ス含有調味料。 - 【請求項2】 総固形分濃度が40〜70w/w%の酵
母エキスに、前記総固形分対糖の重量比が3:7から
7:3の割合で糖を加えた後、加熱処理後の液を水で1
000倍に希釈した液における 波長470nmの光透過率が20〜80% 波長570nmの光透過率が3〜30% 波長660nmの光透過率が1〜10% になるまで加熱することを特徴とする請求項1記載の調
味料の製法。 - 【請求項3】 加熱する前の液のpHが5〜9、同液の
水分含有率が20〜40w/w%である請求項2記載の
調味料の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7236189A JP2994238B2 (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 調味料とその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7236189A JP2994238B2 (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 調味料とその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0956359A true JPH0956359A (ja) | 1997-03-04 |
JP2994238B2 JP2994238B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=16997100
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7236189A Expired - Lifetime JP2994238B2 (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 調味料とその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2994238B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018101151A1 (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-07 | 興人ライフサイエンス株式会社 | リボース含有酵母調味料 |
EP4424915A1 (en) | 2023-03-03 | 2024-09-04 | Matti Jaakkola | Method for driving spiral piles and a spiral pile |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101725310B1 (ko) | 2015-03-27 | 2017-04-26 | (주)농심 | 카라멜색소 대체물의 제조방법 |
-
1995
- 1995-08-22 JP JP7236189A patent/JP2994238B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018101151A1 (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-07 | 興人ライフサイエンス株式会社 | リボース含有酵母調味料 |
JPWO2018101151A1 (ja) * | 2016-12-02 | 2019-10-24 | 三菱商事ライフサイエンス株式会社 | リボース含有酵母調味料 |
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JP2994238B2 (ja) | 1999-12-27 |
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