JPH0956311A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

魚釣用スピニングリール

Info

Publication number
JPH0956311A
JPH0956311A JP21588995A JP21588995A JPH0956311A JP H0956311 A JPH0956311 A JP H0956311A JP 21588995 A JP21588995 A JP 21588995A JP 21588995 A JP21588995 A JP 21588995A JP H0956311 A JPH0956311 A JP H0956311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
braking
adjusting rod
rotation
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21588995A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Takeuchi
晋二 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
Priority to JP21588995A priority Critical patent/JPH0956311A/ja
Publication of JPH0956311A publication Critical patent/JPH0956311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータに付与される制動力の調節操作を行いや
すくした魚釣用スピニングリールを提供する。 【解決手段】本発明の魚釣用スピニングリールは、ロー
タ7の回転に制動力を付与する制動機構を備えている。
この制動機構は、リール本体1に回転可能で軸方向に移
動可能に支持された調節杆20と、ロータ7及び回転軸
筒3間に配され、ロータ7と摩擦係合する制動部9と、
調節杆20の回転駆動により、制動部9を押圧してロー
タ回転の制動力を調節する押圧部材10と、ロータ7と
一体回転するように設けられ、調節杆20が軸方向に駆
動された際、これと係合してロータ7の回転を規制した
状態で押圧部材10の調節動作を可能にする回転体40
と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータの回転を
制動する制動機構を備えた魚釣用スピニングリールに関
する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】一般的に、魚釣用スピニン
グリールのドラグ機構として、釣糸が巻回されるスプー
ルに制動力を付与する方式がある。しかしながら、この
方式では、ドラグ操作を多用すると釣糸に縒れが発生す
ることが知られており、この縒れの発生を防止する手段
として、例えば、特開昭53−122584号や実公昭
60−10381号に、ハンドルに連動回転するロータ
の逆回転を制動する制動機構が開示されている。
【0003】上記特開昭53−122584号に開示さ
れたドラグ機構によれば、ロータの回転軸筒に制動力の
調節を行う調節部材が設けられ、ロータと共に調節部材
も回転する構成であるため、制動力の強弱の調節を行う
際、ロータを手で握持した状態で調節部材を回転操作す
ることとなり、制動力を調節する際の操作性が悪い等の
問題がある。
【0004】また、上記実公昭60−10381号に開
示されているドラグ機構によれば、ハンドルで回転され
るロータ回転軸筒と一体回転するロータに制動力を付与
するドラグ作動状態へ切換える場合、ロータと連動回転
する駆動軸の逆転防止状態を解除してロータ逆転可能状
態にし、リール本体前部に設けたドラグ機構に一方向ク
ラッチを介してロータ逆転時に連結する構成となってい
る。このため、ロータ逆転制動時にハンドルも一緒に連
動回転してしまい、制動操作を何等邪魔されることな
く、円滑に行うことができない。この場合、特殊なクラ
ッチ機構を新たに設けることにより、ハンドルの逆転を
防止することができるが、構造が複雑化すると共に、作
業性、コスト等の面において好ましくない。この発明
は、ロータに付与される制動力の調節操作を行いやすく
した制動機構を備えた魚釣用スピニングリールを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の魚釣用スピニングリールは、ハンドルと連動
回転し、スプール軸が嵌挿された回転軸筒上に回転可能
に支持されたロータの回転に制動力を付与する制動機構
を装着しており、前記制動機構は、リール本体に回転可
能で軸方向に所定量移動可能に支持された調節杆と、前
記ロータ及び回転軸筒間に配され、ロータと摩擦係合す
る制動部と、前記調節杆の回転駆動により、前記制動部
を押圧してロータ回転の制動力を調節する押圧部材と、
前記ロータと一体回転するように設けられ、前記調節杆
が軸方向に駆動された際、これと係合して前記ロータの
回転を規制した状態で前記押圧部材の調節動作を可能に
する回転体と、を備えたことを特徴としている。
【0006】あるいは、前記制動機構は、リール本体に
回転可能で軸方向に所定量移動可能に支持された調節杆
と、前記ロータ及び回転軸筒間に配され、ロータと摩擦
係合する制動部と、前記回転軸筒に回り止め嵌合され、
軸方向に移動可能で前記制動部を押圧可能にする押圧体
と、前記調節杆の回転駆動により、前記押圧体を押圧し
てロータ回転の制動力を調節する押圧部材とを備えてお
り、前記押圧体は、前記調節杆が軸方向に駆動された
際、これと係合して前記回転軸筒の回転を規制した状態
で前記押圧部材の調節動作を可能としたことを特徴とし
ている。
【0007】上記したような構成によれば、ロータは、
リール本体に回転可能でかつ軸方向に所定量移動可能に
支持された調節杆を回転操作することによって、制動力
が調節される。この制動力の調節に際しては、調節杆を
軸方向に移動させて、ロータと一体回転する回転体、又
は回転軸筒と一体回転し制動部に押圧可能な押圧体に係
合させる。調節杆が軸方向に移動して回転体又は押圧体
に係合すると、ロータ又は回転軸筒の回転は規制された
状態となる。この状態で、調節杆を回転操作すれば、ロ
ータを手で押さえることなく、ロータの制動力は調節さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を添付図面に沿って具体的に説明する。図1は、本発
明に係る魚釣用スピニングリールの第1の実施の形態を
示しており、その全体的な内部構成を示す図である。ま
た、図2は、図1における制動機構の部分を拡大して示
した図、図3は、図1における調節ツマミの部分を拡大
して示した図である。
【0009】スピニングリールのリール本体1内には、
ハンドル2の回転操作によって回転駆動される回転軸筒
3(以下、ピニオン軸)が軸受を介して回転可能に支持
されている。このピニオン軸3には、先端に釣糸が巻回
されるスプール4が取り付けられたスプール軸4aが軸
方向に挿通しており、ハンドル2の回転によって軸方向
に摺動される。
【0010】ピニオン軸3には、これと一体回転するよ
うに、軸方向に分割されたカラー3a,3bが嵌合して
おり、カラー3aの先端側にロータ7が回転可能に取り
付けられている。ロータ7には、釣糸案内部7aを備え
たベール支持部材7bが装着されており、その内部に
は、ピニオン軸3を中心として軸方向基端側に向けて延
出する円筒部7cが形成されている。ロータ7の先端面
には、ピニオン軸に向けてクリック部材7dが取り付け
られており、前記カラー3a,3bの抜け止め部材3c
の外周面に形成された凹凸部と係合して節度を持たせて
いる。
【0011】前記カラー3aに回転可能に支持されたロ
ータ7は、制動機構によって、その回転に制動力が与え
られる。以下、この実施の形態における制動機構の構成
を説明する。
【0012】前記ロータ7の円筒部7cとカラー3aと
の間には、摩擦によってロータ7に制動力を与える制動
部9が配されている。この実施の形態の制動部9は、円
筒部7cに軸方向に沿って形成された溝7eと嵌合して
ロータ7と共に一体回転するワッシャと、この両側に配
され、カラー3aと一体回転すると共に軸方向に移動可
能なワッシャと、各ワッシャ間およびカラー3aの先端
側に設けられたワッシャとロータとの間に配された摩擦
板と、によって構成されている。また、前記カラー3b
の外周面には、螺合部が形成されており、ここに外周に
凹凸歯10aが形成された押圧部材10が螺合してい
る。この押圧部材10と前記制動部9との間には、押圧
バネ15が配設されており、押圧部材10がスプール側
に螺進されることによって、ロータ7には制動部9を介
して制動力が付与される。もちろん制動部9の配列は、
図に示した構成以外にも種々変形することが可能であ
る。
【0013】前記押圧部材10の外周に形成された凹凸
歯10aには、ピニオン軸3と平行に延出し、リール本
体1に回転可能で軸方向に移動可能に支持された調節杆
20の先端側に一体的に設けられた歯車21が常時噛合
している。そして、調節杆20の基端側に配された調節
ツマミ25を回転操作することによって、押圧部材10
は、歯車21を介して螺進/螺退される。この場合、調
節杆20および調節ツマミ25は、以下に詳述するよう
に、ピニオン軸3の回転が、カラー3b、押圧部材10
および歯車21を介して調節ツマミ25に影響を与え
ず、かつロータ7を手で押さえなくても調節ツマミ25
の調節動作が行えるような構成となっている。
【0014】前記調節杆20の後端側は、スリ割り構造
となっており、この部分にキャップ状の係合体30が嵌
合している。係合体30には、スプール側先端に鍔部3
1が形成されており、この鍔部31の後端側表面に、図
4および図5に示すように、円周方向に凸部31aと凹
部31bが交互に連続的に形成されている。一方、調節
ツマミ25には、係合体30の凹部31bと係合可能な
ように、円周方向に所定間隔をおいて係合部25aが形
成されている。なお、係合部25aが鍔部31の凹部3
1bに係合しやすいように、凸部31aは、図5に示す
ような滑らかな凸形状31cとなっている。
【0015】調節ツマミ25は、リール本体1に対し
て、軸方向に移動可能で回転可能に支持されており、係
合部25aの端面部とリール本体1との間には、図3に
示すように、調節ツマミ25を後端側へ付勢する押圧バ
ネ33が配されている。また、調節杆20も、リール本
体1に対して、軸方向に移動可能で回転可能に支持され
ており、係合体30とリール本体1との間には、図3に
示すように、係合体30すなわち調節杆20を後端側へ
付勢する押圧バネ35が配されている。図3に示すよう
に、調節ツマミ25および係合体30の位置関係は、押
圧バネ33,35の付勢力が作用している状態では、両
者が係合しないように設定されている。
【0016】そして、調節ツマミ25を押圧バネ33の
付勢力に抗してスプール側に押し込むと、係合部25a
は係合体30の凹部31bと係合する。この状態で、調
節ツマミ25を回転操作すれば、調節杆20は回転し、
その先端部に設けられた歯車21も一体的に回転する。
この結果、歯車21と噛合関係にある押圧部材10は軸
方向に螺進/螺退され、ロータ7には制動部9を介して
制動力が付与され、あるいはこの制動力が緩められる。
また、調節杆20と調節ツマミ25との間に、上記した
ように構成された係脱手段を設けたため、ピニオン軸3
側からの駆動力によって調節ツマミ25が回転すること
を防止できる。
【0017】実際の実釣時にロータ7に制動力を与えて
ドラグ操作を行う場合、逆転防止装置45をONして、
ハンドル2が逆回転しないように操作される。この逆転
防止装置45がON操作されれば、ピニオン軸3は、釣
糸巻取方向のみに回転可能となり、釣糸放出方向には回
転できなくなる。従って、ピニオン軸3の一方向への回
転可能な状態により、前記した調節ツマミ25の回転方
向によっては、ロータ7も一緒に回転してしまうので、
ロータ7を手で固定しないと、押圧部材10を軸方向に
螺進/螺退させることができなくなる。しかし、本発明
における制動機構では、ロータ7を手で押さえなくても
調節ツマミ25の調節動作が行えるような構成となって
いる。
【0018】以下、本実施の形態における構成を説明す
る。前記ロータ7の円筒部7cの外周部には、図2およ
び図6に示すように、輪帯状の回転体40がスリ割嵌合
されている。回転体40は、円筒部7cに抜け止めされ
ると共に、押圧バネ41によって後端側に向けて付勢さ
れた状態にあり、スプール側に所定量移動可能に構成さ
れている。回転体40の後端側の表面には、円周方向に
所定間隔をおいて、切り起こし部43が形成されてお
り、各切り起こし部43同士の間には、図6および図7
に示すように、前記調節杆20の先端側に形成された円
柱状の先端部20aが当接可能となっている。図7から
明らかなように、調節杆の先端部20aが各切り起こし
部43同士の間に当接すると、切り起こされた部分によ
って、回転体40、すなわちロータ7は回転できない状
態となる。
【0019】前述したように、調節ツマミ25および係
合体30の位置関係は、押圧バネ33,35の付勢力が
作用している状態で、両者が係合しないように設定され
ており、調節ツマミ25を押圧バネ33の付勢力に抗し
てスプール側に押し込むと、係合部25aは係合体30
の凹部31bと係合する。そして、さらに調節ツマミ2
5を押圧バネ33の付勢力に抗してスプール側に押し込
むと、係合体30は、押圧バネ35の付勢力に抗してス
プール側に押し込まれ、調節杆20は軸方向に移動され
る。すなわち、調節ツマミ25は、二段階に押し込むこ
とが可能となっており、最初の押し込み操作によって、
係合部25aは係合体30の凹部31bと係合し、更な
る押し込み操作によって、調節杆20は軸方向に移動さ
れ、先端部20aは、回転体40の各切り起こし部43
同士の間に当接される。この状態においては、ロータ7
を手で押さえることなく、調節ツマミ25を回転操作す
ることが可能となる。
【0020】以上のように構成された制動機構によって
ドラグ操作を行う際の動作について説明する。図に示さ
れた実施の形態では、ロータ7がリール本体の後方から
見て、反時計方向に回転した場合が釣糸巻取方向であ
り、時計方向に回転した場合が釣糸放出方向となってい
る。なお、以下の説明においては、時計方向、反時計方
向は、すべてリール本体の後方から見た方向とする。
【0021】制動機構によってドラグ操作を行わない場
合、調節ツマミ25を締め付けておき、押圧部材10を
螺進させて押圧バネ15を押圧し、制動部9の摩擦力に
よる制動力をロータ7に対して効かせる。これにより、
ロータ7は、カラー3aを介してピニオン軸3と一体回
転する状態となり、ハンドル2の回転操作による回転駆
動力は、そのままロータ7に伝達される。この状態で逆
転防止装置45をONすれば、ロータ7およびハンドル
2の釣糸放出方向への回転は防止される。
【0022】また、逆転防止装置45をOFFすれば、
魚の引き等によって、ロータ7およびハンドル2は釣糸
放出方向へ回転するため、ハンドル2に手で負荷を与え
ることにより、ドラグ操作を行うことができる。なお、
スプール軸3の回転駆動によって、調節杆20は、カラ
ー3bおよび押圧部材10を介して回転するが、図1に
示すように、係合体30と調節ツマミ25とは、係脱手
段によって合非係合状態であるため、調節ツマミ25が
回転することはない。
【0023】次に、制動機構によってドラグ操作を行う
場合について説明する。ドラグ操作を行う場合は、逆転
防止装置45をONにする。逆転防止装置45がON状
態にあれば、ロータ7(ピニオン軸3)は、反時計方向
のみの回転(釣糸巻取方向)が可能となっている。
【0024】図1および図3に示す押圧部材10は螺退
した位置にあるため、制動部9の摩擦力はロータ7に十
分に作用していない。この状態で、調節ツマミ25を押
圧バネ33の付勢力に抗して押圧し、係合部25aを係
合体30の凹部31bと係合させ、調節ツマミ25を反
時計方向に回転操作する。この操作により、押圧部材1
0は、時計方向に回転しながらカラー3bの螺合部に沿
って螺進して行く。この押圧部材10の螺進によって、
ピニオン軸3は時計方向に回転しようとするが前記した
ように、逆転防止装置45のONによって、ピニオン軸
3の時計方向の回転は規制されているため、ロータ7は
ピニオン軸3を介して何等回転することはない。すなわ
ち、調節ツマミ25を一段階押して、反時計方向に回転
操作すれば、ロータ7を押さえることなく、ドラグの締
め付け操作を行うことができる。
【0025】ドラグを緩めるときは調節ツマミ25を二
段階押して、調節杆20を軸方向に移動させ、その先端
部20aを回転体40の各切り起こし部43同士の間に
当接させた後、調節ツマミ25を時計方向に回転操作す
る。調節ツマミ25を時計方向に回転操作すれば、押圧
部材10は、反時計方向に回転しながら、カラー3bの
螺合部に沿って螺退するため、制動部9に作用する摩擦
力は弱くなる。押圧部材10の螺退によって、ピニオン
軸3は反時計方向に回転しようとするため、ロータ7は
制動部9を介して反時計方向への回転力を受ける。
【0026】しかしながら、図6に示すように、ロータ
7と一体回転する回転体40に設けられた切り起こし部
43が調節杆20の先端部20aに当接しているため、
回転体40の反時計方向への回転は妨げられ、この結
果、ロータ7の反時計方向への回転は規制される。すな
わち、調節ツマミ25を二段階押して、時計方向に回転
操作すれば、ロータ7を回転させることなく、ドラグを
緩めることができる。なお、ドラグを緩める操作をする
際、図6に示す調節杆の先端部20aは時計方向に回転
するため、当接している切り起こし部43との間で回転
しやすいように、先端部20aにベアリング20bを設
けてあることが好ましい(図2参照)。
【0027】上記した調節ツマミ25の操作から明らか
なように、ドラグの締め付け操作を行う場合、あるいは
緩める操作を行う場合、いずれもロータ7の回転は規制
されている。従って、ドラグ操作に際しては、ロータ7
を手で押さえる必要性がなくなり、その操作姓が向上す
る。
【0028】上記したロータ7と一体回転する回転体4
0の形状、構成、およびこれに係合する調節杆20の構
成に関しては、ドラグの締め付け、もしくは緩める操作
を行う際に、ロータ7の回転を停止できれば、種々変形
することができる。例えば、回転体40の表面に切り起
こし部を形成する代わりに、凹凸部を形成しても良い
し、外周面に凹凸歯を形成しても良い。
【0029】次に、図8および図9を参照して、本発明
の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態
では、前記実施の形態と同一の部分については、同一の
参照符号が付してある。
【0030】前記実施の形態では、図2に示したよう
に、ドラグ操作した際のロータ7の回転を規制するため
の部材を、ロータ7の円筒部7cに抜け止め固定した回
転体40として構成していたが、この実施の形態では、
同様な役目を果たす部材を、スプール軸3に取り付けら
れたカラー3aに回り止め嵌合させ、軸方向に移動可能
で押圧部材10と制動部9との間に配した押圧体50と
して構成している。この押圧体50は円板状に構成され
ており、その外周部分には、環状に連続する凹凸部50
a,50bが形成されている。そして、凹部50aに、
前記実施の形態と同様な構成の調節杆20の先端部20
aが係合可能となっている。この場合、凸部50bは、
先端部20aが凹部50aに係合しやすいように、滑ら
かな面によって構成されている。もちろん、この実施の
形態においても、前記実施の形態で説明したように、凹
凸部50a,50bの代わりに、所定間隔をおいて多数
の切り起こし部を形成しても良い。
【0031】この実施の形態において、ドラグ操作を行
う場合、図1に示される逆転防止装置45をONにす
る。逆転防止装置がON状態にあれば、ピニオン軸3
は、反時計方向のみの回転(釣糸巻取方向)が可能とな
る。
【0032】図8に示す押圧部材10は螺退した位置に
あるため、制動部9の摩擦力はロータ7に十分に作用し
ていない。この状態で、前記実施の形態と同様、調節ツ
マミを反時計方向に回転操作すると、押圧部材10は、
歯車21を介して時計方向に回転しながらカラー3bの
螺合部に沿って螺進して行く。押圧部材10の螺進によ
って、ピニオン軸3は時計方向に回転しようとするが、
逆転防止装置によってピニオン軸3の時計方向の回転は
規制されているため、ロータ7は何等回転することはな
い。すなわち、ロータ7を押さえることなく、ドラグの
締め付け操作を行うことができる。
【0033】ドラグを緩める操作は、さらに、調節ツマ
ミを押圧して時計方向に回転することによって行われ
る。この操作により、押圧部材10は、歯車21を介し
て反時計方向に回転しながら、カラー3bの螺合部に沿
って螺退するため、制動部9に作用する摩擦力は次第に
弱くなって行く。この場合、押圧部材10の螺退によっ
て、ピニオン軸3は反時計方向に回転しようとする。
【0034】しかしながら、ピニオン軸3に一体的に取
り付けられたカラー3aに回り止め嵌合されている押圧
体50が、調節杆20の先端部20aによって規制され
ているため、ピニオン軸3は反時計方向への回転が規制
された状態にある。このように、押圧体50によって、
ピニオン軸3の反時計方向への回転が規制されているた
め、ロータ7を何等回転させることなく、ドラグを緩め
る操作を行うことができる。
【0035】この実施の形態によれば、制動部9に当接
する押圧体50によって、ピニオン軸3の回転を規制す
る構成であるため、ロータ7は摩擦力が作用しているも
のの回転可能な状態にある。このため、実釣時におい
て、釣糸が放出している状態でもドラグ操作を行うこと
が可能である。
【0036】以上本発明の実施の形態について説明した
が、本発明は、上記実施の形態に限られず、例えば、以
下に述べるように種々変形することが可能である。ロー
タ7の回転を防止するための回転体40の構成、あるい
はピニオン軸3の回転を防止する押圧体50の構成、お
よびこれら係合する調節杆20の構成に関しては、ドラ
グ操作を行う際に、ロータ7あるいはピニオン軸3の回
転を停止できれば、種々変形することが可能である。
【0037】また、図1に示した構成では、ピニオン軸
3の回転がカラー3bおよび押圧部材10を介して調節
ツマミ25に影響を与えないようにした係脱手段を、調
節杆20の基端側と調節ツマミ25との間に配したが、
このような係脱手段についても、例えば図10に示すよ
うに種々変形して構成することが可能である。
【0038】図10に示した係脱手段は、調節杆20の
先端側に設けられた歯車21aと、押圧部材10bとの
間に設けられている。(a)に示すように、調節杆20
の先端側に設けられた歯車21aには、これと噛合し、
調節杆20の軸方向の移動と共に移動する係合体22が
配されている。係合体22には、調節杆20が軸方向へ
移動された際、押圧部材10bの係合部10cと係合す
る係合部22aが形成されており、調節杆20の回転駆
動は、歯車21a、係合体22を介して押圧部材10b
へ伝達される。一方、(b)に示すように、調節杆20
の基端側には、調節ツマミ25aが一体的に取り付けら
れており、リール本体1と調節ツマミ25aとの間に
は、押圧バネ33aが配され、調節ツマミ25aを後端
側に向けて付勢している。
【0039】そして、調節ツマミ25aを、押圧バネ3
3aの付勢力に抗して押圧操作することにより、調節杆
20はスプール側に向けて移動され、前記歯車21a
は、係合体22を介して押圧部材10bと連結される。
このとき、調節杆20の先端部20aは、図2に示した
構成と同様の回転体40と係合する。この変形例では、
調節ツマミ25aを一段階押圧するだけでロータ7の回
転を規制するため、この状態で調節ツマミ25aを回転
操作すれば、ロータ7を回転させることなく、押圧部材
10bを螺進/螺退させて制動力の調節が行える。この
ため、調節操作を容易に行うことができる。もちろん、
このような変形例は、図8に示したような実施の形態に
ついても適用することが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用ス
ピニングリールによれば、ロータ回転を制動する制動機
構の制動力の調節を、ロータ部分を握持、保持すること
なく行うことが可能になり、ドラグ調節の操作性が一段
と向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用スピニングリールの第1の
実施の形態を示し、その全体的な内部構成を示す図。
【図2】図1における制動装置の部分を拡大して示した
図。
【図3】図1における調節ツマミの部分を拡大して示し
た図。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図。
【図5】図3に示す係合体を拡大して示す図。
【図6】図2のVI−VI線に沿った断面図。
【図7】図6に示す回転体を上方から見た図。
【図8】本発明に係る魚釣用スピニングリールの第2の
実施の形態を示し、制動機構の部分を拡大して示す図。
【図9】図8のIX−IX線に沿った断面図。
【図10】制動機構の変形例を示す図であり、(a)は
調節杆の先端側の構成を示す図、(b)は調節ツマミの
部分を拡大して示す図。
【符号の説明】
1…リール本体、2…ハンドル、3…ピニオン軸(回転
軸筒)、7…ロータ、9…制動部、10…押圧部材、2
0…調節杆、20a…先端部、25…調節ツマミ、40
…回転体、43…切り起こし部、45…逆転防止装置、
50…押圧体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルと連動回転し、スプール軸が嵌
    挿された回転軸筒上に回転可能に支持されたロータの回
    転に制動力を付与する制動機構を装着した魚釣用スピニ
    ングリールにおいて、 前記制動機構は、リール本体に回転可能で軸方向に所定
    量移動可能に支持された調節杆と、前記ロータ及び回転
    軸筒間に配され、ロータと摩擦係合する制動部と、前記
    調節杆の回転駆動により、前記制動部を押圧してロータ
    回転の制動力を調節する押圧部材と、前記ロータと一体
    回転するように設けられ、前記調節杆が軸方向に駆動さ
    れた際、これと係合して前記ロータの回転を規制した状
    態で前記押圧部材の調節動作を可能にする回転体と、を
    備えたことを特徴とする、魚釣用スピニングリール。
  2. 【請求項2】 ハンドルと連動回転し、スプール軸が嵌
    挿された回転軸筒上に回転可能に支持されたロータの回
    転に制動力を付与する制動機構を装着した魚釣用スピニ
    ングリールにおいて、 前記制動機構は、リール本体に回転可能で軸方向に所定
    量移動可能に支持された調節杆と、前記ロータ及び回転
    軸筒間に配され、ロータと摩擦係合する制動部と、前記
    回転軸筒に回り止め嵌合され、軸方向に移動可能で前記
    制動部を押圧可能にする押圧体と、前記調節杆の回転駆
    動により、前記押圧体を押圧してロータ回転の制動力を
    調節する押圧部材とを備えており、 前記押圧体は、前記調節杆が軸方向に駆動された際、こ
    れと係合して前記回転軸筒の回転を規制した状態で前記
    押圧部材の調節動作を可能としたことを特徴とする、魚
    釣用スピニングリール。
  3. 【請求項3】 ハンドルと連動回転し、スプール軸が嵌
    挿された回転軸筒上に回転可能に支持されたロータの回
    転を制動する制動部を備えた魚釣用スピニングリールに
    おいて、 前記制動部の制動力を調節する調節杆を、リール本体に
    回転可能でかつ軸方向に所定量移動可能に支持し、前記
    ロータと一体回転する回転体又は前記制動部に押圧可能
    で前記回転軸筒と一体回転する押圧体を設け、前記調節
    杆を軸方向に移動して前記回転体又は押圧体に係合させ
    て、前記ロータ又は回転軸筒の回転を規制し、この状態
    で前記調節杆を回転操作することによって、前記ロータ
    の制動力を調節可能にしたことを特徴とする、魚釣用ス
    ピニングリール。
  4. 【請求項4】 前記調節杆には、調節杆を回転させると
    共に軸方向に移動操作を可能とする調節ツマミが設けら
    れ、前記調節ツマミと調節杆との間、又は前記調節杆と
    回転軸筒との間には、前記回転軸筒の回転によって前記
    調節ツマミが回転しないように係脱手段を設けたことを
    特徴とする、請求項1乃至3のいずれかの1に記載の魚
    釣用スピニングリール。
JP21588995A 1995-08-24 1995-08-24 魚釣用スピニングリール Pending JPH0956311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21588995A JPH0956311A (ja) 1995-08-24 1995-08-24 魚釣用スピニングリール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21588995A JPH0956311A (ja) 1995-08-24 1995-08-24 魚釣用スピニングリール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0956311A true JPH0956311A (ja) 1997-03-04

Family

ID=16679945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21588995A Pending JPH0956311A (ja) 1995-08-24 1995-08-24 魚釣用スピニングリール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0956311A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295323A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295323A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070007377A1 (en) Fishing reel
EP0639328A2 (en) Spinning reel for fishing
US5996920A (en) Removable spool brake device mounted on a side plate in a double-bearing type fishing reel
JP2002142626A (ja) 魚釣用両軸受型リール
JPH0956311A (ja) 魚釣用スピニングリール
JP3198234B2 (ja) 魚釣用リール
JP3567110B2 (ja) 魚釣用電動リール
US5139214A (en) Anti-reverse mechanism for use in fishing reel
JP2004180648A (ja) スピニングリールのスプール支持構造
JP2538893Y2 (ja) スピニングリールのドラグ機構
JPH09168355A (ja) 魚釣用片軸受リール
JP2004222559A (ja) 魚釣り用リールのハンドル装置
JPH0120856Y2 (ja)
JPH0729826Y2 (ja) 魚釣用リールのドラグ装置
JP2536460Y2 (ja) スピニングリールのストッパ装置
JP3495584B2 (ja) 魚釣用スピニングリール
JP3515905B2 (ja) 魚釣用電動リール
JPH09205955A (ja) 魚釣り用リールのドラグ調整レバー
US5601245A (en) Brake system for use in double bearing type fishing reel
JP3894533B2 (ja) 魚釣用スピニングリール
JPH06953Y2 (ja) 魚釣用リールのドラグ機構
JPH0582286U (ja) 片軸受リール
JPH0810285Y2 (ja) 両軸受リール
JP2502204Y2 (ja) 両軸受リ―ルのブレ―キ機構
JP3566566B2 (ja) 魚釣用スピニングリール