JPH0956178A - 超音波モータ - Google Patents
超音波モータInfo
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- JPH0956178A JPH0956178A JP7204665A JP20466595A JPH0956178A JP H0956178 A JPH0956178 A JP H0956178A JP 7204665 A JP7204665 A JP 7204665A JP 20466595 A JP20466595 A JP 20466595A JP H0956178 A JPH0956178 A JP H0956178A
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- output shaft
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- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 超音波モータの効率を落とすことなくロータ
〜出力軸側から被駆動部材側に振動が伝搬されるのを防
止する。 【解決手段】 超音波で振動する振動体に円板状のロー
タを押付け、該円板状のロータの中心に取り付けた出力
軸よりロータの回転駆動力を取り出す超音波モータにお
いて、出力軸の断面積をロータの断面積の5〜50%の
範囲に設定すると共に、出力軸の固有振動数(ライン
D)が、振動体、ロータ101及び出力軸を含めた系の
固有振動数(ラインC)と異なるように設定する。
〜出力軸側から被駆動部材側に振動が伝搬されるのを防
止する。 【解決手段】 超音波で振動する振動体に円板状のロー
タを押付け、該円板状のロータの中心に取り付けた出力
軸よりロータの回転駆動力を取り出す超音波モータにお
いて、出力軸の断面積をロータの断面積の5〜50%の
範囲に設定すると共に、出力軸の固有振動数(ライン
D)が、振動体、ロータ101及び出力軸を含めた系の
固有振動数(ラインC)と異なるように設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータ、特
にその出力軸から振動が被駆動部材に伝搬しないように
配慮した超音波モータに関する。
にその出力軸から振動が被駆動部材に伝搬しないように
配慮した超音波モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波で振動する振動体に円板状
のロータを押し付け、該円板状のロータの中心に取り付
けた出力軸よりロータの回転駆動力を取り出す超音波モ
ータが知られている。
のロータを押し付け、該円板状のロータの中心に取り付
けた出力軸よりロータの回転駆動力を取り出す超音波モ
ータが知られている。
【0003】超音波モータは、このように、超音波振動
子の振動を利用して駆動力を得るものであるため、該超
音波振動子の振動が外部(モータの固定用部材や被駆動
部材)に伝搬し、該外部のものを振動させてしまうとい
う不具合が発生し易い。
子の振動を利用して駆動力を得るものであるため、該超
音波振動子の振動が外部(モータの固定用部材や被駆動
部材)に伝搬し、該外部のものを振動させてしまうとい
う不具合が発生し易い。
【0004】そのため、例えば出力軸や振動体の振動が
外部の被駆動部材やケーシングに伝搬したりしないよう
に、出力軸と被駆動部材とを吸振体を介して連結した
り、振動体とケーシングとを吸振体を介して連結したり
する等の方法が一般に採用されている。
外部の被駆動部材やケーシングに伝搬したりしないよう
に、出力軸と被駆動部材とを吸振体を介して連結した
り、振動体とケーシングとを吸振体を介して連結したり
する等の方法が一般に採用されている。
【0005】これらの方法は、既に生じている振動を遮
断するという考えに基づくものであるが、本来、超音波
モータの駆動力を生むための振動部分以外の振動は、モ
ータの機能として不必要なものであるから、このような
外部との境界における振動の単なる吸収あるいは遮断
は、エネルギの損失をもたらすことになる。
断するという考えに基づくものであるが、本来、超音波
モータの駆動力を生むための振動部分以外の振動は、モ
ータの機能として不必要なものであるから、このような
外部との境界における振動の単なる吸収あるいは遮断
は、エネルギの損失をもたらすことになる。
【0006】特開平4−101675号公報には、これ
を少しでも改善しようとした超音波モータが提案されて
いる。
を少しでも改善しようとした超音波モータが提案されて
いる。
【0007】この超音波モータは、振動体を第1共振子
と第2共振子とに分離してこの間に超音波振動子を挟
み、ロータ側の第1共振子を低剛性、ケーシング側の第
2共振子を高剛性とし、該高剛性の第2共振子をケーシ
ングに固定することにより、振動体の振動がケーシング
に伝わり難い構成としたものである。
と第2共振子とに分離してこの間に超音波振動子を挟
み、ロータ側の第1共振子を低剛性、ケーシング側の第
2共振子を高剛性とし、該高剛性の第2共振子をケーシ
ングに固定することにより、振動体の振動がケーシング
に伝わり難い構成としたものである。
【0008】しかしながら、この特開平4−10167
5号公報に記載の超音波モータにおいても、ロータ及び
出力軸を介して被駆動部材に伝搬される振動については
特に考慮されていなかった。
5号公報に記載の超音波モータにおいても、ロータ及び
出力軸を介して被駆動部材に伝搬される振動については
特に考慮されていなかった。
【0009】ロータの振動は、該ロータに出力軸が取り
付けられることを考慮すると、できれば振動しない方が
よい。そのため、従来行われているような、例えばロー
タと振動体との間に剛性の低い樹脂層を設けたり、ロー
タが振動体の振動方向に弾性変形し易いように剛性を敢
えて落としたりするという方法は、外部への振動を遮断
するという意味ではそれなりに有効である。
付けられることを考慮すると、できれば振動しない方が
よい。そのため、従来行われているような、例えばロー
タと振動体との間に剛性の低い樹脂層を設けたり、ロー
タが振動体の振動方向に弾性変形し易いように剛性を敢
えて落としたりするという方法は、外部への振動を遮断
するという意味ではそれなりに有効である。
【0010】しかしながら、このように振動を吸収する
という発想の下で振動体とロータとの間の振動に対処す
るのは、駆動力を発生させるために必要な振動成分自体
も減衰させてしまうため、効率が大幅に低下するという
問題がある。
という発想の下で振動体とロータとの間の振動に対処す
るのは、駆動力を発生させるために必要な振動成分自体
も減衰させてしまうため、効率が大幅に低下するという
問題がある。
【0011】又、特に高トルク超音波モータ(例えば出
願人が特開平7−123749号公報で提案したような
高トルク超音波モータ)を実現するために、ロータと振
動体とを一体化させて振動させるべく、ロータを振動体
に非常に強く押し付けるように構成した超音波モータの
場合には、該ロータと振動体との接触圧が大きいため、
ロータと振動体との間に挿入される軟質の部材の耐久性
が心配されると共に、この軟質の部材の挿入によってロ
ータと振動体とを一体とした振動自体も阻害されてしま
うという問題も発生する。
願人が特開平7−123749号公報で提案したような
高トルク超音波モータ)を実現するために、ロータと振
動体とを一体化させて振動させるべく、ロータを振動体
に非常に強く押し付けるように構成した超音波モータの
場合には、該ロータと振動体との接触圧が大きいため、
ロータと振動体との間に挿入される軟質の部材の耐久性
が心配されると共に、この軟質の部材の挿入によってロ
ータと振動体とを一体とした振動自体も阻害されてしま
うという問題も発生する。
【0012】そこで、このような問題に鑑み、出願人
は、前記特開平4−101675号公報を更に改良し、
前記ロータの外端側が共振振動の節となるように振動条
件を設定するという方法を提案した(特願平5−330
450)。
は、前記特開平4−101675号公報を更に改良し、
前記ロータの外端側が共振振動の節となるように振動条
件を設定するという方法を提案した(特願平5−330
450)。
【0013】この方法は、ロータの外端側が共振振動の
節となるため、そこに出力軸を取り付けても出力軸は振
動しないという考えに基づいている。
節となるため、そこに出力軸を取り付けても出力軸は振
動しないという考えに基づいている。
【0014】この考えは、ロータに取り付ける出力軸が
ロータに対して相対的に小さいときは、ある程度有効で
ある。実際、従来の出力軸はロータの断面積に対し出力
軸の断面積が5%未満であるようなものしか提案されて
おらず、従って、ロータの外端側が共振振動の節になっ
ていれば、そこに出力軸を取り付けても振動モードはほ
とんど変化せず、出力軸は確かにあまり振動はしなかっ
た。
ロータに対して相対的に小さいときは、ある程度有効で
ある。実際、従来の出力軸はロータの断面積に対し出力
軸の断面積が5%未満であるようなものしか提案されて
おらず、従って、ロータの外端側が共振振動の節になっ
ていれば、そこに出力軸を取り付けても振動モードはほ
とんど変化せず、出力軸は確かにあまり振動はしなかっ
た。
【0015】しかしながら、伝達する出力が大きくなれ
ば、当然出力軸も大きくする必要があり、出力軸が大き
くなると(いかにロータの外端側を共振振動の節となる
ように設定しようとしたとしても、該外端側で振動を零
にすることはできないため)出力軸は当然に振動する。
しかもこの出力軸の質量が大きいことからロータと振動
体との系と、ロータと振動体に出力軸を加えた系とで固
有振動モードが異なってしまい、(ロータの外端側を共
振振動の節となるように設定したとしても)出力軸の端
部、即ち被駆動部材との連結部分の振動が大きくなって
しまうことがあるという問題があった。
ば、当然出力軸も大きくする必要があり、出力軸が大き
くなると(いかにロータの外端側を共振振動の節となる
ように設定しようとしたとしても、該外端側で振動を零
にすることはできないため)出力軸は当然に振動する。
しかもこの出力軸の質量が大きいことからロータと振動
体との系と、ロータと振動体に出力軸を加えた系とで固
有振動モードが異なってしまい、(ロータの外端側を共
振振動の節となるように設定したとしても)出力軸の端
部、即ち被駆動部材との連結部分の振動が大きくなって
しまうことがあるという問題があった。
【0016】又、特定の箇所に共振振動の節を形成する
というのは現実には容易ではなく、場合によっては強度
上不必要な箇所に重量物を付加しなければならないこと
があるという問題もあった。
というのは現実には容易ではなく、場合によっては強度
上不必要な箇所に重量物を付加しなければならないこと
があるという問題もあった。
【0017】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、例えば出力軸の断面積がロータ
の断面積に比べて相対的に大きいような場合であって
も、できるだけ効率を落とさずに済み、且つ出力軸が大
きく振動しないようにすることのできる超音波モータを
提供することを目的とする。
なされたものであって、例えば出力軸の断面積がロータ
の断面積に比べて相対的に大きいような場合であって
も、できるだけ効率を落とさずに済み、且つ出力軸が大
きく振動しないようにすることのできる超音波モータを
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、超音波で振動する振動体に円板状のロータを押し付
け、該円板状のロータの中心に取付けた出力軸よりロー
タの回転駆動力を取出す超音波モータにおいて、前記出
力軸の断面積をロータの断面積の5〜50%の範囲に設
定すると共に、該出力軸の固有振動数が、前記振動体、
ロータ及び出力軸を含めた系の固有振動数と異なるよう
に設定したことにより、上記課題を解決したものであ
る。
は、超音波で振動する振動体に円板状のロータを押し付
け、該円板状のロータの中心に取付けた出力軸よりロー
タの回転駆動力を取出す超音波モータにおいて、前記出
力軸の断面積をロータの断面積の5〜50%の範囲に設
定すると共に、該出力軸の固有振動数が、前記振動体、
ロータ及び出力軸を含めた系の固有振動数と異なるよう
に設定したことにより、上記課題を解決したものであ
る。
【0019】請求項2に記載の発明は、超音波で振動す
る振動体に円板状のロータを押し付け、該円板状のロー
タの中心に取付けた出力軸よりロータの回転駆動力を取
出す超音波モータにおいて、前記ロータを、前記振動体
と接触する接触部材と、該接触部材を振動体側に押付け
ると共に、該接触部材の回転駆動力を受けて前記出力軸
に伝達する連結部材とに軸方向に分割し、且つ、該接触
部材と連結部材との接触面に、半径方向に沿って互いに
係合する溝部及び突起部をそれぞれ形成したことによ
り、同じく上記課題を解決したものである。
る振動体に円板状のロータを押し付け、該円板状のロー
タの中心に取付けた出力軸よりロータの回転駆動力を取
出す超音波モータにおいて、前記ロータを、前記振動体
と接触する接触部材と、該接触部材を振動体側に押付け
ると共に、該接触部材の回転駆動力を受けて前記出力軸
に伝達する連結部材とに軸方向に分割し、且つ、該接触
部材と連結部材との接触面に、半径方向に沿って互いに
係合する溝部及び突起部をそれぞれ形成したことによ
り、同じく上記課題を解決したものである。
【0020】請求項3に記載の発明は、超音波で振動す
る振動体に円板状のロータを押し付け、該円板状のロー
タの中心に取付けた出力軸よりロータの回転駆動力を取
出す超音波モータにおいて、前記ロータの前記振動体側
の面の外周縁に沿って、円筒状の接触縁部を突出形成
し、該接触縁部の前記振動体と接触する面を前記軸に対
して斜めに設定し、且つ振動体の接触位置における接触
縁部の半径方向の厚さが、軸方向の厚さに比べ薄く設定
することにより、同じく上記課題を解決したものであ
る。
る振動体に円板状のロータを押し付け、該円板状のロー
タの中心に取付けた出力軸よりロータの回転駆動力を取
出す超音波モータにおいて、前記ロータの前記振動体側
の面の外周縁に沿って、円筒状の接触縁部を突出形成
し、該接触縁部の前記振動体と接触する面を前記軸に対
して斜めに設定し、且つ振動体の接触位置における接触
縁部の半径方向の厚さが、軸方向の厚さに比べ薄く設定
することにより、同じく上記課題を解決したものであ
る。
【0021】請求項1〜3の発明は、いずれも、超音波
モータの駆動力を生むための振動部分、即ち振動体とロ
ータの接触部分についてはここに振動を吸収するような
素材等を一切挿入することなく十分に振動させ、その上
で、ロータの外端側に着目するのではなく、出力軸自体
に着目し、しかも「結果として」出力軸が振動しなけれ
ばよいという発想に基づいて開発されたものである。
モータの駆動力を生むための振動部分、即ち振動体とロ
ータの接触部分についてはここに振動を吸収するような
素材等を一切挿入することなく十分に振動させ、その上
で、ロータの外端側に着目するのではなく、出力軸自体
に着目し、しかも「結果として」出力軸が振動しなけれ
ばよいという発想に基づいて開発されたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
形態の例を詳細に説明する。
形態の例を詳細に説明する。
【0023】まず、請求項1に記載の発明の実施形態に
相当する第1実施例形態から説明する。
相当する第1実施例形態から説明する。
【0024】この第1実施形態に係る超音波モータは、
図2に示されるように、超音波で振動する共振子(振動
体)104に円板状のロータ101を押し付け、該円板
状のロータ101の中心に取り付けた出力軸102より
ロータ101の回転駆動力を取り出すようにしたもので
ある。
図2に示されるように、超音波で振動する共振子(振動
体)104に円板状のロータ101を押し付け、該円板
状のロータ101の中心に取り付けた出力軸102より
ロータ101の回転駆動力を取り出すようにしたもので
ある。
【0025】ロータ101は、出力軸102に強固に固
定されている。出力軸102はケーシング103に軸受
122、124を介して軸方向移動可能且つ回転可能に
取り付けられている。
定されている。出力軸102はケーシング103に軸受
122、124を介して軸方向移動可能且つ回転可能に
取り付けられている。
【0026】共振子104は、軸線方向に沿って第1共
振子104aと第2共振子104bとに2分割されてお
り、該第1共振子104aと第2共振子104bとの間
に2層の超音波振動子105が装着されている。
振子104aと第2共振子104bとに2分割されてお
り、該第1共振子104aと第2共振子104bとの間
に2層の超音波振動子105が装着されている。
【0027】超音波振動子105には、図3に示すよう
に、8個の扇形の圧電素子105a〜105hが円周上
に分割して設けられ、同図に示されるように配線されて
いる。又、各圧電素子105a〜105hの中央にはボ
ルト106が貫通する孔115が形成されている。
に、8個の扇形の圧電素子105a〜105hが円周上
に分割して設けられ、同図に示されるように配線されて
いる。又、各圧電素子105a〜105hの中央にはボ
ルト106が貫通する孔115が形成されている。
【0028】超音波振動子105は、扇形に分離した圧
電素子を円周方向に複数(図示の例で8個)並べてもよ
く、又、1枚の圧電素子の分極方向を扇形に区分するよ
うにしてもよい。
電素子を円周方向に複数(図示の例で8個)並べてもよ
く、又、1枚の圧電素子の分極方向を扇形に区分するよ
うにしてもよい。
【0029】出力軸102にはねじ102aが切られて
おり、該ねじ102aにはナット109が螺合されてい
る。又、スプリング110によって離反方向に付勢され
る2個のスペーサ111が軸受122とナット109と
に接して設けられ、該ナット109を回転させることに
よりスプリング110の付勢力を変更し、ロータ101
の端面101aと第1共振子104aの解放端面113
との圧着力(振動体に対するロータの押付力)を可変と
している。
おり、該ねじ102aにはナット109が螺合されてい
る。又、スプリング110によって離反方向に付勢され
る2個のスペーサ111が軸受122とナット109と
に接して設けられ、該ナット109を回転させることに
よりスプリング110の付勢力を変更し、ロータ101
の端面101aと第1共振子104aの解放端面113
との圧着力(振動体に対するロータの押付力)を可変と
している。
【0030】前記第1共振子104aは、超音波振動子
104の振動を受けて、「斜板」の首振り揺動を複数結
合した運動と等価な運動」を発生するべく、弾性材料
(比較的剛性の低い材料)によって構成されている。
又、この第1共振子104aには円錐状の凹部112が
設けられており、第1共振子104aがより超音波振動
し易くなるように工夫してある。
104の振動を受けて、「斜板」の首振り揺動を複数結
合した運動と等価な運動」を発生するべく、弾性材料
(比較的剛性の低い材料)によって構成されている。
又、この第1共振子104aには円錐状の凹部112が
設けられており、第1共振子104aがより超音波振動
し易くなるように工夫してある。
【0031】これに対し、第2共振子104bは、第1
共振子104aと同一、又はこれより剛性の高い材料で
構成されている。この第2共振子104bは、最低限の
加工しか行われておらず、フランジ107が形成されて
いることと相まって第1共振子104aに比べ高剛性と
なるように設計されている。
共振子104aと同一、又はこれより剛性の高い材料で
構成されている。この第2共振子104bは、最低限の
加工しか行われておらず、フランジ107が形成されて
いることと相まって第1共振子104aに比べ高剛性と
なるように設計されている。
【0032】このような設計を行うことにより、第1共
振子104a及び第2共振子104bの各部分の固有振
動数の値の相違から加振する周波数によっては、低剛性
の第1共振子104aの部分のみが激しく振動するモー
ドを形成させることができる。即ち、第2共振子104
bの外端部に、共振振動の節を作るような振動を起こす
ことができる。
振子104a及び第2共振子104bの各部分の固有振
動数の値の相違から加振する周波数によっては、低剛性
の第1共振子104aの部分のみが激しく振動するモー
ドを形成させることができる。即ち、第2共振子104
bの外端部に、共振振動の節を作るような振動を起こす
ことができる。
【0033】従って、第2共振子104bの特に外端部
を、ほとんど振動しないようにすることができ、この結
果、第2共振子104bに設けたフランジ107を介し
てケーシング103に固定することにより、該ケーシン
グ103に振動がほとんど伝達されない超音波モータを
得ることができる。
を、ほとんど振動しないようにすることができ、この結
果、第2共振子104bに設けたフランジ107を介し
てケーシング103に固定することにより、該ケーシン
グ103に振動がほとんど伝達されない超音波モータを
得ることができる。
【0034】次に、(本発明の要旨である)第1共振子
(振動体)104aの振動がロータ101〜出力軸10
2を介して図示せぬ被駆動部材に伝達されないように工
夫した構成について説明する。
(振動体)104aの振動がロータ101〜出力軸10
2を介して図示せぬ被駆動部材に伝達されないように工
夫した構成について説明する。
【0035】前述したように、本発明では、第1共振子
104aとロータ101との接触位置P1においては超
音波振動のエネルギを最大限回転駆動力として得るべ
く、ここに例えば吸振部材等を一切挿入したりすること
なく、十分に振動させ、且つ、この振動が結果として出
力軸102から被駆動部材に伝わらないようにすれば良
いという技術思想に立脚している。
104aとロータ101との接触位置P1においては超
音波振動のエネルギを最大限回転駆動力として得るべ
く、ここに例えば吸振部材等を一切挿入したりすること
なく、十分に振動させ、且つ、この振動が結果として出
力軸102から被駆動部材に伝わらないようにすれば良
いという技術思想に立脚している。
【0036】第1の実施形態は、これを具体的に次のよ
うにして実現している。即ち、この第1実施形態では、
出力軸102の固有振動数が、第1共振子104a、ロ
ータ101及び出力軸102を含めた系の固有振動数と
異なるように設定するようにした。
うにして実現している。即ち、この第1実施形態では、
出力軸102の固有振動数が、第1共振子104a、ロ
ータ101及び出力軸102を含めた系の固有振動数と
異なるように設定するようにした。
【0037】この構成を図1を用いて詳細に説明する。
【0038】図1において、ラインAは出力軸102が
ないときの、(第1共振子104a+ロータ101)の
系の固有振動数を示している。ラインBは出力軸径=ロ
ータ径、即ち出力軸102とロータ101との断面積比
が100%のときの、(第1共振子104a+出力軸を
兼ねたロータ101)の系の固有振動数を示している。
更に、ラインCは、出力軸102の径を変えた場合の、
(第1共振子104a+ロータ101+出力軸102)
の系の固有振動数の変化を示している。
ないときの、(第1共振子104a+ロータ101)の
系の固有振動数を示している。ラインBは出力軸径=ロ
ータ径、即ち出力軸102とロータ101との断面積比
が100%のときの、(第1共振子104a+出力軸を
兼ねたロータ101)の系の固有振動数を示している。
更に、ラインCは、出力軸102の径を変えた場合の、
(第1共振子104a+ロータ101+出力軸102)
の系の固有振動数の変化を示している。
【0039】この図から、出力軸102の断面積がロー
タ101の断面積の50%程度になるまではラインCは
ラインAと略一致しており、出力軸102を加えても加
えなくても固有振動数はあまり変わらないが、50%付
近を超えるとラインCは急激にラインBに近くなり、出
力軸102はロータ101の一部と見做されてしまうこ
とが分かる。
タ101の断面積の50%程度になるまではラインCは
ラインAと略一致しており、出力軸102を加えても加
えなくても固有振動数はあまり変わらないが、50%付
近を超えるとラインCは急激にラインBに近くなり、出
力軸102はロータ101の一部と見做されてしまうこ
とが分かる。
【0040】従って、この第1実施形態では、出力軸1
02の断面積をそれ以下(即ちロータ101の断面積の
50%以下)に設定するようにしている。それは、出力
軸102がロータ101の一部と見做されてしまうと、
この第1実施形態で意図している「ロータ101は振動
させるが結果として出力軸102は振動させない」とい
うことを実現するのが困難になってしまうためである。
02の断面積をそれ以下(即ちロータ101の断面積の
50%以下)に設定するようにしている。それは、出力
軸102がロータ101の一部と見做されてしまうと、
この第1実施形態で意図している「ロータ101は振動
させるが結果として出力軸102は振動させない」とい
うことを実現するのが困難になってしまうためである。
【0041】このことは、換言すると、結局断面積比5
0%までの範囲で出力軸の径を設定すれば、前述したよ
うな「出力軸102の径をロータ101の径に対して相
対的に大きくした場合には、該出力軸102が振動モー
ドに大きく影響を及ぼすようになり、(第1共振子10
4a+ロータ101)の系と、(第1共振子104a+
ロータ101+出力軸102)の系とでは固有振動モー
ドが異なってくる」という問題が発生するのを防止でき
るということでもある。
0%までの範囲で出力軸の径を設定すれば、前述したよ
うな「出力軸102の径をロータ101の径に対して相
対的に大きくした場合には、該出力軸102が振動モー
ドに大きく影響を及ぼすようになり、(第1共振子10
4a+ロータ101)の系と、(第1共振子104a+
ロータ101+出力軸102)の系とでは固有振動モー
ドが異なってくる」という問題が発生するのを防止でき
るということでもある。
【0042】なお、断面積比が5%以下の領域Xは、従
来の超音波モータで設定されていた断面積比の領域に相
当している。即ち、従来は前述したように振動を抑える
ために、吸振手段その他を各箇所に配置する等の対策を
とっており、ロータによって発生し得る駆動力に対し、
出力軸から結果として取り出せる駆動力がそれほど大き
くなかったため、出力軸も大きくする必要がなかった。
来の超音波モータで設定されていた断面積比の領域に相
当している。即ち、従来は前述したように振動を抑える
ために、吸振手段その他を各箇所に配置する等の対策を
とっており、ロータによって発生し得る駆動力に対し、
出力軸から結果として取り出せる駆動力がそれほど大き
くなかったため、出力軸も大きくする必要がなかった。
【0043】しかしながら、本実施形態のように、第1
共振子104aと、ロータ101との接触位置P1に一
切の吸振手段を設けず、しかも、例えば特開平7−12
3749号公報で開示されているようなロータを振動体
(第1共振子)に対して極めて強く押付け、振動体から
非常に強力な回転駆動力を得るようにした超音波モータ
にも適用しようとした場合には、このXの領域は(確か
に上記固有振動数を変えるという条件については満たさ
れる領域ではあるものの)本発明の趣旨を生かすために
は強度不足の領域であるとして、ここでは採用しない。
共振子104aと、ロータ101との接触位置P1に一
切の吸振手段を設けず、しかも、例えば特開平7−12
3749号公報で開示されているようなロータを振動体
(第1共振子)に対して極めて強く押付け、振動体から
非常に強力な回転駆動力を得るようにした超音波モータ
にも適用しようとした場合には、このXの領域は(確か
に上記固有振動数を変えるという条件については満たさ
れる領域ではあるものの)本発明の趣旨を生かすために
は強度不足の領域であるとして、ここでは採用しない。
【0044】ところで、結果として出力軸102を振動
させないようにするには、これだけでは不十分である。
即ち、出力軸102の形状(断面積、あるいは長さ)を
具体的に決定するには、(第1共振子104a+ロータ
101)の系の固有振動数が出力軸102を付加しても
維持されると共に、該出力軸102を付加することによ
って新たに生じる(出力軸102自体の)固有振動数が
(第1共振子104a+ロータ101)の系の固有振動
数から離れている必要がある。
させないようにするには、これだけでは不十分である。
即ち、出力軸102の形状(断面積、あるいは長さ)を
具体的に決定するには、(第1共振子104a+ロータ
101)の系の固有振動数が出力軸102を付加しても
維持されると共に、該出力軸102を付加することによ
って新たに生じる(出力軸102自体の)固有振動数が
(第1共振子104a+ロータ101)の系の固有振動
数から離れている必要がある。
【0045】再び図1でこれを説明すると、例えばある
第1共振子104aとロータ101との組合せで50K
Hzに固有振動数があり、出力軸102が振れる固有振
動数がラインDで示されるような場合、このラインDと
ラインCとが一致しないような領域Y、あるいはZに対
応する出力軸径を採用する必要があるということであ
る。
第1共振子104aとロータ101との組合せで50K
Hzに固有振動数があり、出力軸102が振れる固有振
動数がラインDで示されるような場合、このラインDと
ラインCとが一致しないような領域Y、あるいはZに対
応する出力軸径を採用する必要があるということであ
る。
【0046】ラインDとラインCの交点からどの程度離
れていれば(異なっていれば)よいかについては、各固
有振動数のピークが鋭いか緩やかであるかによって異な
ってくるが、一般的には半値幅(振幅のピークに対しそ
の値が1/√2となる幅:パワーとして半減する幅)の
2倍程度離れていれば出力軸102のロータ101の励
振による振動を最小限に抑えることができるようにな
る。
れていれば(異なっていれば)よいかについては、各固
有振動数のピークが鋭いか緩やかであるかによって異な
ってくるが、一般的には半値幅(振幅のピークに対しそ
の値が1/√2となる幅:パワーとして半減する幅)の
2倍程度離れていれば出力軸102のロータ101の励
振による振動を最小限に抑えることができるようにな
る。
【0047】なお、(同一の断面積比における)ライン
D自体の特性は、出力軸102の長さあるいは材質を変
えることによって変えることができる。その結果、それ
に付随して領域Y、あるいはZの領域も変えることがで
きるため、例えば、被駆動部材との関係でどうしてもα
に相当する出力軸径に設定したい場合には、出力軸径の
長さや材質を変えることによって例えばラインDをライ
ンD′に示すようにその特性をずらし、Y′の領域に結
果として入るように設計すればよい。
D自体の特性は、出力軸102の長さあるいは材質を変
えることによって変えることができる。その結果、それ
に付随して領域Y、あるいはZの領域も変えることがで
きるため、例えば、被駆動部材との関係でどうしてもα
に相当する出力軸径に設定したい場合には、出力軸径の
長さや材質を変えることによって例えばラインDをライ
ンD′に示すようにその特性をずらし、Y′の領域に結
果として入るように設計すればよい。
【0048】なお、この超音波モータにおいては、主に
振動体からケーシングに伝達される振動を低減するため
に該振動体を第1、第2共振子104a、104bに分
割するようにしていたが、振動体〜ロータ〜出力軸〜被
駆動部材側のみを考慮した場合には、振動体は第1、第
2共振子104a、104bに特に分ける必要はない。
即ち、振動体とケーシングとの間に適当な吸振手段を施
すようにすれば、振動体自体は単一の素材で制作するこ
とができるようになるため、それだけ低コスト化が図れ
る。
振動体からケーシングに伝達される振動を低減するため
に該振動体を第1、第2共振子104a、104bに分
割するようにしていたが、振動体〜ロータ〜出力軸〜被
駆動部材側のみを考慮した場合には、振動体は第1、第
2共振子104a、104bに特に分ける必要はない。
即ち、振動体とケーシングとの間に適当な吸振手段を施
すようにすれば、振動体自体は単一の素材で制作するこ
とができるようになるため、それだけ低コスト化が図れ
る。
【0049】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。
する。
【0050】この第2実施形態は、振動体(第1共振
子)とロータとの接触部分を十分に振動させながら、結
果として出力軸にその振動が伝達されないようにするた
めに、以下のような構成を採用した。
子)とロータとの接触部分を十分に振動させながら、結
果として出力軸にその振動が伝達されないようにするた
めに、以下のような構成を採用した。
【0051】即ち、この第2実施形態では、図4に示さ
れるように、ロータ210を、第1共振子104aと接
触する接触部材212と、該接触部材212を第1共振
子104a側に押付けると共に、該接触部材212の回
転駆動力を受けて出力軸220に伝達する連結部材21
4とに軸方向に分割するようにしたものである。
れるように、ロータ210を、第1共振子104aと接
触する接触部材212と、該接触部材212を第1共振
子104a側に押付けると共に、該接触部材212の回
転駆動力を受けて出力軸220に伝達する連結部材21
4とに軸方向に分割するようにしたものである。
【0052】連結部材214は、その中心部において出
力軸220と連結されている。この場合、出力軸220
は連結部材214と別部材で構成されていても、あるい
は一体的に構成されていてもよい。
力軸220と連結されている。この場合、出力軸220
は連結部材214と別部材で構成されていても、あるい
は一体的に構成されていてもよい。
【0053】これに対し、接触部材212は、出力軸2
20が貫通する貫通孔212bを有し、出力軸220と
は連結されていない。即ち、接触部材212は、出力軸
220に対し半径方向に相対移動することができ、自由
に振動することができる。接触部材212には連結部材
214との接触面212sに半径方向に沿って溝部21
2aが形成されている。又、連結部材214には、接触
部材212との接触面214sにこの溝部212aに係
合する突起部214aが形成されている。この突起部2
14aと溝部212aとの間の隙間は、接触部材212
に生じる振幅の約2〜10倍(一方向のみの回転なら1
00倍程度にとってもよい)に設定され、接触部材21
2がこの溝部212a、突起部214aとの係合に拘束
されることなく、自由に振動できるように配慮されてい
る。
20が貫通する貫通孔212bを有し、出力軸220と
は連結されていない。即ち、接触部材212は、出力軸
220に対し半径方向に相対移動することができ、自由
に振動することができる。接触部材212には連結部材
214との接触面212sに半径方向に沿って溝部21
2aが形成されている。又、連結部材214には、接触
部材212との接触面214sにこの溝部212aに係
合する突起部214aが形成されている。この突起部2
14aと溝部212aとの間の隙間は、接触部材212
に生じる振幅の約2〜10倍(一方向のみの回転なら1
00倍程度にとってもよい)に設定され、接触部材21
2がこの溝部212a、突起部214aとの係合に拘束
されることなく、自由に振動できるように配慮されてい
る。
【0054】なお、接触部材212と連結部材214と
の接触面212s、214sの間には、防振材、摺動
材、あるいは潤滑油等が充填され、ここで接触部材21
2の振動が効率的に遮断されるような構成とされてい
る。
の接触面212s、214sの間には、防振材、摺動
材、あるいは潤滑油等が充填され、ここで接触部材21
2の振動が効率的に遮断されるような構成とされてい
る。
【0055】この第2実施形態の作用を説明する。第1
共振子104aが振動されると、この振動を接触部材2
12が受け、前述した「斜板の首振り揺動を複数結合し
た運動と等価な運動」により、接触部材212に回転駆
動力が発生する。この接触部材212の回転駆動力(円
周方向の駆動力)は接触部材212と連結部材214と
の接触面212s、214sに形成された溝部212
a、突起部214aとの係合によって連結部材214に
伝達される。しかしながら、接触部材212は連結部材
214に対し、半径方向には自由に滑ることができ、
又、軸方向にも間に介在された防振材、摺動材、あるい
は潤滑油の機能により、ある程度独立して動くことがで
きるため、結局超音波モータとして必要な回転駆動力以
外の振動成分については連結部材214側にほとんど伝
達されないようにすることができる。
共振子104aが振動されると、この振動を接触部材2
12が受け、前述した「斜板の首振り揺動を複数結合し
た運動と等価な運動」により、接触部材212に回転駆
動力が発生する。この接触部材212の回転駆動力(円
周方向の駆動力)は接触部材212と連結部材214と
の接触面212s、214sに形成された溝部212
a、突起部214aとの係合によって連結部材214に
伝達される。しかしながら、接触部材212は連結部材
214に対し、半径方向には自由に滑ることができ、
又、軸方向にも間に介在された防振材、摺動材、あるい
は潤滑油の機能により、ある程度独立して動くことがで
きるため、結局超音波モータとして必要な回転駆動力以
外の振動成分については連結部材214側にほとんど伝
達されないようにすることができる。
【0056】この結果、連結部材214に取り付けられ
ている出力軸220もほとんど振動しないように維持す
ることができ、超音波モータ側の振動が被駆動部材側に
伝搬されないようにすることができる。
ている出力軸220もほとんど振動しないように維持す
ることができ、超音波モータ側の振動が被駆動部材側に
伝搬されないようにすることができる。
【0057】なお、前記溝部212a、突起部214a
の断面形状は、この第2実施形態においては、回転駆動
力の効率的な伝達を考慮して四角形状としていたが、無
論これに限定されるものではなく、例えば半円形状でも
よく、又サインウェーブのような形状のものであっても
よい。
の断面形状は、この第2実施形態においては、回転駆動
力の効率的な伝達を考慮して四角形状としていたが、無
論これに限定されるものではなく、例えば半円形状でも
よく、又サインウェーブのような形状のものであっても
よい。
【0058】又、この突起部212a、溝部214aの
形成数は、この第2実施形態では90°間隔で「4」と
していたが、これも「4」には限定されない。但し、振
動や力の伝達の均一性を考慮し、円周方向には等間隔で
配置することが望ましい。なお、圧電素子の配置が図3
に示されるように2次の場合、2、4、8・・・が望ま
しいが、3次の場合には3、6、9・・・が望ましい。
形成数は、この第2実施形態では90°間隔で「4」と
していたが、これも「4」には限定されない。但し、振
動や力の伝達の均一性を考慮し、円周方向には等間隔で
配置することが望ましい。なお、圧電素子の配置が図3
に示されるように2次の場合、2、4、8・・・が望ま
しいが、3次の場合には3、6、9・・・が望ましい。
【0059】この第2実施形態におけるロータ210及
び出力軸220以外の構成については、先の第1実施形
態と同様であるため、重複説明は省略する。
び出力軸220以外の構成については、先の第1実施形
態と同様であるため、重複説明は省略する。
【0060】次に本発明の第3実施形態について説明す
る。
る。
【0061】この第3実施形態は、図6に示されるよう
に、ロータ310が、その第1共振子104a側の面の
外周縁に沿って、円筒状の接触縁部312を突出形成
し、この接触縁部312の第1共振子104aと接触す
る面312aを軸に対して斜めに設定するようにしたも
のである。
に、ロータ310が、その第1共振子104a側の面の
外周縁に沿って、円筒状の接触縁部312を突出形成
し、この接触縁部312の第1共振子104aと接触す
る面312aを軸に対して斜めに設定するようにしたも
のである。
【0062】又、第1共振子104aの接触位置P1に
おける接触縁部312の半径方向の厚さDrが軸方向の
厚さDsに比べ薄く設定されている。このような構成と
した趣旨は、以下のとおりである。
おける接触縁部312の半径方向の厚さDrが軸方向の
厚さDsに比べ薄く設定されている。このような構成と
した趣旨は、以下のとおりである。
【0063】即ち、この実施形態に係る超音波モータ
は、第1共振子104aの半径方向の剛性を比較的低く
してあるため、第1共振子104aの半径方向の振動が
比較的大きくなり易い。一方、第1共振子104aとロ
ータ310との接触圧は軸方向にかかる。そこで、上述
したような構成とすることにより、軸方向、即ち第1共
振子104aとロータ310との圧着力がかかる方向に
ついては高い剛性を保ったまま、半径方向(余分な振動
方向)には変形し易いロータを実現することができる。
は、第1共振子104aの半径方向の剛性を比較的低く
してあるため、第1共振子104aの半径方向の振動が
比較的大きくなり易い。一方、第1共振子104aとロ
ータ310との接触圧は軸方向にかかる。そこで、上述
したような構成とすることにより、軸方向、即ち第1共
振子104aとロータ310との圧着力がかかる方向に
ついては高い剛性を保ったまま、半径方向(余分な振動
方向)には変形し易いロータを実現することができる。
【0064】第1共振子104aの動きによって円筒状
の接触縁部312は半径方向内側に撓まされるが、軸方
向には曲げられないため、第1共振子の振動のうちモー
タの駆動に必要な軸方向の(連続した)動きについては
極めて効率良くロータ310側に伝達することができる
ようになる。
の接触縁部312は半径方向内側に撓まされるが、軸方
向には曲げられないため、第1共振子の振動のうちモー
タの駆動に必要な軸方向の(連続した)動きについては
極めて効率良くロータ310側に伝達することができる
ようになる。
【0065】なお、以上の説明で明らかなように、本第
1〜第3実施形態は、それぞれ重複して実施することが
可能であり、相応の相乗効果を得ることができる。
1〜第3実施形態は、それぞれ重複して実施することが
可能であり、相応の相乗効果を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
振動体とロータとの接触部分についてはこれを十分に振
動させ、該振動体の振動により回転駆動力をほとんど減
衰させることなく取り出し、且つこの振動が結果として
出力軸側に伝達されないような構成としたため、該出力
軸と連結される被駆動部材に振動が伝搬されるのを防止
できる。又、設計にあたっては基本的に出力軸が付加さ
れることによる影響を見るだけでよいため、極めて設計
の自由度が高く、又振動モードの節を特定の場所に設定
する必要がないため、高剛性の部材(重量部材)を本来
不要な部分に配置したりする必要もなくなるという優れ
た効果が得られる。
振動体とロータとの接触部分についてはこれを十分に振
動させ、該振動体の振動により回転駆動力をほとんど減
衰させることなく取り出し、且つこの振動が結果として
出力軸側に伝達されないような構成としたため、該出力
軸と連結される被駆動部材に振動が伝搬されるのを防止
できる。又、設計にあたっては基本的に出力軸が付加さ
れることによる影響を見るだけでよいため、極めて設計
の自由度が高く、又振動モードの節を特定の場所に設定
する必要がないため、高剛性の部材(重量部材)を本来
不要な部分に配置したりする必要もなくなるという優れ
た効果が得られる。
【図1】出力軸とロータの断面積比の変化をパラメータ
として各固有振動数の変化する様子を示した線図
として各固有振動数の変化する様子を示した線図
【図2】本発明の第1実施形態(〜第3実施形態)の全
体構成を示す超音波モータの縦断面図
体構成を示す超音波モータの縦断面図
【図3】上記超音波モータの超音波振動子の構成を示す
平面図
平面図
【図4】本発明の第2実施形態に係るロータ及び出力軸
の正面図
の正面図
【図5】同分解図
【図6】本発明の第3実施形態に係るロータの正面図
101…ロータ 102…出力軸 105…超音波振動子 210…ロータ 212…接触部材 212a…溝部 214…連結部材 214a…突起部 310…ロータ 312…接触縁部 P1…接触位置 Dr…接触縁部の半径方向の厚さ Ds…接触縁部の軸方向の厚さ
Claims (3)
- 【請求項1】超音波で振動する振動体に円板状のロータ
を押し付け、該円板状のロータの中心に取付けた出力軸
よりロータの回転駆動力を取出す超音波モータにおい
て、 前記出力軸の断面積をロータの断面積の5〜50%の範
囲に設定すると共に、該出力軸の固有振動数が、前記振
動体、ロータ及び出力軸を含めた系の固有振動数と異な
るように設定したことを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項2】超音波で振動する振動体に円板状のロータ
を押し付け、該円板状のロータの中心に取付けた出力軸
よりロータの回転駆動力を取出す超音波モータにおい
て、 前記ロータを、前記振動体と接触する接触部材と、該接
触部材を振動体側に押付けると共に、該接触部材の回転
駆動力を受けて前記出力軸に伝達する連結部材とに軸方
向に分割し、且つ、 該接触部材と連結部材との接触面に、半径方向に沿って
互いに係合する溝部及び突起部をそれぞれ形成したこと
を特徴とする超音波モータ。 - 【請求項3】超音波で振動する振動体に円板状のロータ
を押し付け、該円板状のロータの中心に取付けた出力軸
よりロータの回転駆動力を取出す超音波モータにおい
て、 前記ロータの前記振動体側の面の外周縁に沿って、円筒
状の接触縁部を突出形成し、 該接触縁部の前記振動体と接触する面を前記軸に対して
斜めに設定し、且つ振動体の接触位置における接触縁部
の半径方向の厚さが、軸方向の厚さに比べ薄く設定され
たことを特徴とする超音波モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7204665A JPH0956178A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 超音波モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7204665A JPH0956178A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 超音波モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0956178A true JPH0956178A (ja) | 1997-02-25 |
Family
ID=16494264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7204665A Pending JPH0956178A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 超音波モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0956178A (ja) |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP7204665A patent/JPH0956178A/ja active Pending
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