JPH0955638A - 圧電部品 - Google Patents

圧電部品

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JPH0955638A
JPH0955638A JP20486095A JP20486095A JPH0955638A JP H0955638 A JPH0955638 A JP H0955638A JP 20486095 A JP20486095 A JP 20486095A JP 20486095 A JP20486095 A JP 20486095A JP H0955638 A JPH0955638 A JP H0955638A
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JP
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piezoelectric
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piezoelectric element
cap
piezoelectric component
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JP20486095A
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English (en)
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Katsumi Yamauchi
克己 山内
Takashi Yamamoto
隆 山本
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電磁シールド特性を有する小型の圧電部
品を提供する。 【解決手段】 ベース部材1は、セラミックでなり、端
子導体13〜15を有する。端子導体15はアースされ
る。圧電素子2はベース部材1の一面側に搭載され、端
子導体13及び14に接続されている。キャップ3は、
基体30がセラミックでなり、基体30の外面及び/ま
たは内面のほぼ全面に金属膜31を有する。キャップ3
は、ベース部材1の一面側に搭載され、端面がベース部
材1の一面上に接合され、圧電素子2の周りに気密な空
間32を形成している。金属膜31はキャップ3の外部
においてベース部材1とキャップ3との間に付与された
導電性接合材6によって、端子導体15に電気的に接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】圧電部品は、例えば、フィルタ、発振
子、共振子または加速度センサ等、極めて広範囲の利用
分野を有する。この種の圧電部品の主構成要素である圧
電素子は絶縁抵抗が非常に高い。このため、圧電部品
は、周囲の信号線あるいは空電界等により雑音重畳を受
け易く、雑音重畳を防止する手段として、電磁シールド
を施す必要がある。電磁シールド手段として、実開平5ー
28122号公報、特開平6ー94745号公報及び特開昭62ー24141
4号公報等は、金属ケースの内部に圧電素子を収納して
いる。また、特開平1ー137474号公報は圧電素子を収納し
た金属容器で覆った後、この金属容器を合成樹脂等でな
る外装ケースで覆った加速度センサを開示している。こ
の他、圧電素子を収納した絶縁ケースに金属キャップを
被せる等の技術も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の
内、金属ケースの内部に圧電素子を収納する構造は、気
密性を確保するために、圧電素子に導通する端子の引き
出し部分を含んで、金属ケースの開口部を、ガラスハー
メチック等を用いて封止する必要があり、構造及び製造
の複雑化を招く。また、圧電素子を搭載するベース部材
と金属容器とを溶接する等の手段をとる必要もある。
【0004】圧電素子を収納した金属容器を、合成樹脂
等でなる外装ケースで覆う従来技術の場合は、部品点数
が多くなるために、全体形状が大型化し、小型化の要請
に反する結果となる。また製造組立工程数が増え、製造
能率が低下する。
【0005】圧電素子を収納した絶縁ケースに金属キャ
ップを被せる従来技術の場合、部品点数が多くなるため
に、全体形状が大型化し、小型化の要請に反する他、製
造組立工数が多くなり、製造能率が低下する。また、気
密保持に破綻を生じ易い。
【0006】本発明の課題は、高い電磁シールド特性を
有する圧電部品を提供することである。
【0007】本発明のもう一つの課題は、部品点数が少
なく、より小型化された圧電部品を提供することであ
る。
【0008】本発明の更にもう一つの課題は、気密性を
確保するのに適した構造を有する圧電部品を提供するこ
とである。
【0009】本発明の更にもう一つの課題は、温度変動
を受けた場合も、安定した気密性を、確実に確保し得る
圧電部品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る圧電センサは、ベース部材と、圧電素
子と、キャップとを含む。前記ベース部材は、セラミッ
クでなり、少なくとも一面側に複数の端子導体を有し、
前記端子導体の少なくとも一つは、アースされる端子導
体である。前記圧電素子は、少なくとも1個備えられ、
前記ベース部材の前記一面側に搭載され、前記端子導体
に接続されている。前記キャップは、基体がセラミック
でなり、前記基体の外面及び/または内面のほぼ全面に
金属膜を有し、前記ベース部材の前記一面側に搭載さ
れ、端面が前記ベース部材の前記一面上に接合され、前
記圧電素子の周りに気密な空間を形成している。前記金
属膜は、前記キャップの外部において前記ベース部材と
前記キャップとの間に付与された導電性接合材によっ
て、アースされる前記端子導体に電気的に接続されてい
る。
【0011】本発明に係る圧電センサにおいて、ベース
部材は一面側に複数の端子導体を有し、端子導体の少な
くとも一つは、アースされる端子導体である。圧電素子
は、ベース部材の一面側に搭載されている。キャップは
外面及び/または内面のほぼ全面に金属膜を有しベース
部材の一面側に搭載されている。金属膜はベース部材と
キャップとの間に付与された導電性接合材によって、ア
ースされる端子導体に電気的に接続されている。この構
造によれば、圧電素子がキャップに付与された金属膜に
よって包囲される。しかも金属膜は、端子導体を通して
アースされる。このため、高い電磁シールド特性を確保
することができる。
【0012】電磁シールド構造は、キャップ自体によっ
て構成されるものであり、キャップとは異なる部品、例
えば金属容器等は不要である。このキャップと、ベース
部材と、圧電素子とが必要とされるだけである。このた
め、部品点数が少なくなり、より小型化された圧電部品
が得られる。
【0013】キャップは、端面がベース部材の一面上に
接合され、圧電素子の周りに気密な空間を形成してい
る。圧電素子の周りに気密な空間を形成するには、キャ
ップの端面とベース部材の一面との間の接合界面を、絶
縁性接着剤によって接着封止するだけでよい。このた
め、気密性を確実、かつ、容易に確保することができ
る。
【0014】ベース部材はセラミックでなり、キャップ
も基体がセラミックでなる。このため、キャップとセラ
ミックとが互いに近似した温度特性を示すようになり、
温度変動を受けた場合も、キャップとセラミックとの間
の接合界面に形成された気密保持構造が、長期に渡って
安定に維持される。
【0015】本発明の他の目的、特徴及び利点は、実施
例を示す添付図面を参照して、更に詳しく説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る圧電部品の分
解斜視図、図2は図1に示した圧電部品の正面断面図、
図3は図2のA3ーA3線に沿った断面図、図4は図1
〜図3に示した本発明に係る圧電部品の電気的結線を示
す図である。本発明に係る圧電部品は、ベース部材1
と、圧電素子2と、キャップ3とを含む。
【0017】ベース部材1は、セラミックでなり、少な
くとも一面側に複数の端子導体13〜15を有する。端
子導体13〜15のうち、端子導体15はアースされ
る。実施例において、アースされる端子導体15は、圧
電素子2が接続される端子導体13及び14から独立し
ている。ベース部材1に用い得るセラミック材料として
は、アルミナ、フォルステライト、ステアタイト等があ
る。端子導体13〜15は、印刷、スパッタ、蒸着、メ
ッキまたはこれらの組み合わせ等によって形成される。
【0018】圧電素子2は、少なくとも1個備えられ、
ベース部材1の一面側に搭載され、端子導体13及び1
4に接続されている。図示の圧電素子2は、発振子、共
振子またはフィルタ等に用い得るのに適した例を示し、
圧電素体20の相対する両主面に電極21、22を有す
る。電極21は導電接着剤41によって端子導体13に
接続され、電極14は導電接着剤42によって端子導体
14に接続されている。アースされる端子導体15は、
圧電素子2が接続される端子導体13及び14から独立
している。
【0019】キャップ3は、基体30がセラミックでな
り、基体30の外面及び/または内面のほぼ全面に金属
膜31を有する。キャップ3は、ベース部材1の一面側
に搭載され、端面がベース部材1の一面上に接合され、
圧電素子2の周りに気密な空間32を形成している。金
属膜31はキャップ3の外部においてベース部材1とキ
ャップ3との間に付与された導電性接合材6によって、
アースされる端子導体15に電気的に接続されている。
導電性接合材6には半田または有機質導電性接着剤が含
まれる。キャップ3の基体30に用い得るセラミック材
料としては、アルミナ、フォルステライト、ステアタイ
ト等がある。金属膜31はNi、CrまたはSn等によ
って構成できる。このような材料でなる金属膜31は、
印刷、スパッタ、蒸着、メッキまたはこれらの組み合わ
せ等によって形成される。
【0020】上述したように、ベース部材1は一面側に
複数の端子導体13〜15を有し、これらの端子導体1
3〜15の内の端子導体15は、アースされている。圧
電素子2は、ベース部材1の一面側に搭載されている。
キャップ3は外面及び/または内面のほぼ全面に金属膜
31を有しベース部材1の一面側に搭載されている。金
属膜31はベース部材1とキャップ3との間に付与され
た導電性接合材6によって、アースされる端子導体15
に電気的に接続されている。この構造によれば、圧電素
子2がキャップ3に付与された金属膜31によって包囲
される。しかも金属膜31は、端子導体15を通してア
ースされる。このため、高い電磁シールド特性を確保す
ることができる。
【0021】本発明における電磁シールド構造は、キャ
ップ3自体によって構成されるものであり、キャップ3
とは異なる部品、例えば金属容器等は不要である。キャ
ップ3と、ベース部材1と、圧電素子2とが必要とされ
るだけである。このため、部品点数が少なくなり、より
小型化された圧電部品が得られる。
【0022】キャップ3は、端面がベース部材1の一面
上に接合され、圧電素子2の周りに気密な空間32を形
成している。圧電素子2の周りに気密な空間32を形成
するには、キャップ3の端面とベース部材1の一面との
間の接合界面を、例えば有機系またはガラス等の無機系
の絶縁性接着剤5によって接着封止する。これにより、
気密性を確実、かつ、容易に確保することができる。
【0023】ベース部材1はセラミックでなり、キャッ
プ3もセラミックでなる。このため、キャップ3とベー
ス部材1とが互いに近似した温度特性を示すようにな
り、温度変動を受けた場合も、キャップ3とベース部材
1との間の接合界面に形成された絶縁性接着剤5による
気密保持構造が、長期に渡って安定に維持される。
【0024】実施例において、キャップ3の金属膜31
は、ベース部材1と接合される端面にも形成されてい
る。このため、接合界面でも、金属膜31による電磁シ
ールド作用が得られる。
【0025】圧電素子2に接続された端子導体13及び
14は、ベース部材1とキャップ3との接合部分を通っ
て空間の外部に導出されている。キャップ3は、端面が
絶縁性接着剤5によってベース部材1の一面上に接合さ
れている。従って、接合界面における電磁シールドを確
保するため、キャップ3の金属膜31が、ベース部材1
と接合される端面に形成されている構造において、端子
導体13及び14を、キャップ3の金属膜31から電気
的に絶縁することができる。
【0026】図5は本発明に係る圧電部品の分解斜視
図、図6は図5に示した圧電部品の正面断面図、図7は
図5及び図6に示した本発明に係る圧電部品の電気的結
線を示す図である。この実施例では、圧電素子2の接続
された端子導体13がアースされる端子導体として用い
られている端子導体13は導電性接合材6によって、キ
ャップ3の金属膜31と接続されている。
【0027】本発明の適用し得る範囲は極めて広い。上
述した発振子、共振子またはフィルタ等に用いられる圧
電部品の他、加速度また振動等を検出する圧電センサ等
に用いられる圧電部品にも適用できる。この種の圧電セ
ンサは、例えばハードディスクドライブ装置、エアバッ
クシステム、電子制御サスペンションシステム等におい
て、加速度や衝撃を検知するために使用される。先行技
術文献としては、特開昭64ー72012号公報、特開平2ー9337
0号公報が知られている。
【0028】図8は圧電センサとして用いられる本発明
に係る圧電部品の外観斜視図、図9は図8に示された圧
電部品においてキャップを取り外した状態の分解斜視
図、図10は図8に示された圧電部品においてキャップ
を取り外した状態の平面図、図11は図10に示された
圧電部品の正面断面図、図12は図10のA12ーA1
2線上における断面図である。本発明に係る圧電部品
は、ベース部材1と、圧電素子2と、キャップ3を含ん
でいる。
【0029】ベース部材1は、上述したように、セラミ
ックでなり、複数の端子導体13及び14を有する。端
子導体13及び14のうち、端子導体13はアースされ
る。アースされる端子導体13は、圧電素子2が接続さ
れる端子導体でもある。
【0030】ベース部材1は、凹部11と、素子取り付
け部12とを有している。凹部11はベース部材1の一
面上に設けられており、素子取り付け部12は凹部11
の中間部に設けられている。
【0031】圧電素子2は中間部が素子取り付け部12
に固定され、凹部11上に配置され、凹部11の底面11
1との間に間隔gを有している。素子取り付け部12の
位置する中間部は、必ずしもベース部材1の長さ方向の
中心部を意味しない。圧電素子2の中間部も同様であ
る。
【0032】キャップ3は、基体30がセラミックでな
り、基体30の外面または内面のほぼ全面に金属膜31
を有する。キャップ3は、ベース部材1の一面側に搭載
され、端面がベース部材1の一面上に接合され、圧電素
子2の周りに気密な空間32を形成している。金属膜3
1はキャップ3の外部においてベース部材1とキャップ
3との間に付与された導電性接合材6によって、端子導
体13に電気的に接続されている。
【0033】この構造を有することにより、上述した本
発明による作用効果が得られる他、次のような作用効果
も得られる。即ち、加速度または衝撃を受けたとき、圧
電素子2がベース部材1からなんらの干渉を受けること
なく凹部11上で応答動作をし、それによって加わった
加速度または衝撃が検知される。このように、基本要素
として、圧電素子2とそれを支持するベース部材1とを
有すればよいから、簡単な構造で、加速度または衝撃を
確実に検知し得る圧電部品が得られる。また、圧電素子
2が中間部で支持されているため、端部で支持されてい
る片持支持と較べて、同じ静電容量でも高い自己共振周
波数を持つ圧電部品が得られる。
【0034】また、端子導体13はベース部材1の一端
側に設けられ、端子導体14は他端側に設けられてい
る。圧電素子2は端子導体13、14に導通している。
このような構造であると、回路基板またはその他の外部
装置への実装に当たり、両端にある端子導体13及び端
子導体14を用いて、面実装し、強固で安定した取り付
け構造を実現できる。
【0035】しかも、端子導体13は、リード導体131
が素子取り付け部12の一側部に導かれており、端子導
体14はリード導体141が素子取り付け部12の他側部
に導かれている。圧電素子2はその電極21、21がリ
ード導体131、141のそれぞれに接続固定されている。こ
のような構造であると、圧電素子2を、両側に配置され
たリード導体131、141を介してベース部材1に確実に接
続固定できる。このため、耐衝撃性が向上する。
【0036】圧電素子2を検知素子として用いることの
利点は、耐衝撃性に優れた堅牢な構造を容易に実現でき
ることである。圧電素子2の好ましい例は、バイモルフ
圧電素子である。図はバイモルフ圧電素子を示し、一対
の圧電素子20、20を有している。一対の圧電素子2
0、20は、圧電素体の両面に電極21、22を有して
おり、一方の圧電素子20の電極22と他方の圧電素子
20の電極22とが互いに面接触するようにして、重ね
合わされ接合されている。一対の圧電素子20、20
は、温度変動によるノイズをキャンセルするため、分極
方向が互いに逆向きとなるように重ね合わされる。別の
例では、一対の圧電素子20、20は分極方向が同一と
なるように重ねて結合されることもある。この場合に
は、共通に接続された電極が例えばアースに接続され
る。共通に接続される電極間に、導電性を有する金属弾
性板で構成される振動板を介在させ、この振動板をアー
スに接続する構成もよくとられる。
【0037】圧電素子2を取り付ける素子取り付け部1
2は、好ましくは、凹溝で構成する。凹溝でなる素子取
り付け部12は、その底面が凹部11の底面111よりも
少し高く、かつ、ベース部材1の一面よりも低くなるよ
うに、オフセットを付する。素子取り付け部12の幅
は、圧電素子2の幅に対応した寸法に定める。上記構造
により、圧電素子2を素子取り付け部12に配置するだ
けで、素子取り付け部12の底面と凹部11の底面11
との間の段差を利用して、圧電素子2と凹部11の底面
111との間に必要な間隔gを確保すると共に、素子取り
付け部12の底面とベース部材1の一面との間の段差を
利用して圧電素子2を位置決めないしは固定できる。こ
のため、ベース部材1に対する圧電素子2の取り付け、
位置決め及び固定を簡単、かつ、確実に実行できる。
【0038】圧電素子2と素子取り付け部12との間
は、例えば、絶縁性接着剤を用いて接合することが望ま
しい。こうすることにより、耐衝撃性を一層向上させる
ことができる。
【0039】図示はされていないが、圧電素子2は素子
取り付け部12から見た両側の長さが異なるように配置
されていてもよい。かかる構造を採用した場合は、圧電
素子2の自己共振のQを低く抑え、ノイズによる影響を
受けにくくした圧電部品が得られる。
【0040】図13は圧電センサとして用い得る本発明
に係る圧電部品の外観斜視図、図14は図13に示され
た圧電部品においてキャップを取り外した状態の分解斜
視図、図15は図13に示された圧電部品においてキャ
ップを取り外した状態の斜視図、図16は図13〜図1
5に示した圧電部品の正面断面図、図17は図16のA
17−A17線上における断面図である。この実施例は
直交2方向の加速度(水平加速度及び垂直加速度)を検
出できる圧電センサの例を示している。実施例に示す圧
電部品は、ベース部材1と、第1の圧電素子2Aと、第
2の圧電素子2Bと、キャップ3とを含んでいる。
【0041】ベース部材1は、第1の凹部11A及び素
子取付部12Aの組み合わせと、第2の凹部11B及び
素子取付部12Bの組み合わせとを有している。第1の
凹部11A及び第2の凹部11Bはベース部材1の一面
上に設けられている。第1の素子取付部12Aは、第1
の凹部11Aの中間部に設けられている。第2の素子取
付部12Bは、第2の凹部11Bの中間部に設けられて
いる。
【0042】第1の圧電素子2Aは、長さ方向の中間部
が第1の素子取付部12Aに固定され、第1の凹部11
A上に配置され、第1の凹部11Aの底面111との間に
間隔g(図16及び図17参照)を有している。第2の
圧電素子2Bは、長さ方向の中間部が第2の素子取付部
12Bに固定され、第2の凹部11B上に配置され、第
2の凹部11Bの底面111との間に間隔g(図16及び
図17参照)を有している。第1の及び第2の素子取付
部12A、12Bの位置する中間部は、必ずしもベース
部材1の長さ方向の中心部を意味しない。第1の及び第
2の圧電素子2A、2Bの中間部も同様である。
【0043】加速度または衝撃を受けたとき、第1の圧
電素子2A及び第2の圧電素子2Bがベース部材1から
なんらの干渉も受けることなく第1の及び第2の凹部1
1A、11B上で応答動作をし、それによって加わった
加速度または衝撃が検知される。このように、基本要素
として、第1の圧電素子2A及び第2の圧電素子2Bと
それを支持するベース部材1とを有すればよいから、簡
単な構造で、加速度または衝撃を確実に検知し得る圧電
部品が得られる。また、部品点数が少なく、構造が簡単
であるから、小型で、耐衝撃性に優れ、信頼性の高い圧
電部品が得られる。
【0044】しかも、第1の凹部11A及び第1の素子
取付部12Aの組み合わせと、第2の凹部11B及び第
2の素子取付部12Bの組み合わせとを有するベース部
材1に対して、第1及び第2の圧電素子2A、2Bを組
み合わせる構造であるので、組立工程が簡素化され、量
産性が高くなる。
【0045】また、第1の圧電素子2A及び第2の圧電
素子2Bが中間部で支持されているため、端部で支持さ
れている片持支持と較べて、支持安定性が高くなり、安
定した加速度及び振動の検出動作が可能になるととも
に、同じ静電容量でも高い自己共振周波数を持つ圧電部
品が得られる。
【0046】第1の圧電素子2A及び第2の圧電素子2
Bは、厚み方向X、Yにおいて相対向する両主面に電極
21、22を有し、両主面のある厚み方向X、Yが互い
にほぼ直交する関係で配置されている。実施例におい
て、ベース部材1の一面に対し、第1の圧電素子2Aの
両主面の方向Xが、略平行で、第2の圧電素子2Bの両
主面の方向Yが略垂直となる関係で配置されている。第
2の圧電素子2Bの厚み方向Yを基準にして考えた場
合、第1の圧電素子2Aの厚み方向Xは、厚み方向Yの
まわりの全周S(図14及び図15参照)にとることがで
きる。この構造によれば、ベース部材1の一面に対して
垂直に作用する加速度及び水平に作用する加速度の両者
を感知し得る圧電部品が得られる。実施例の場合、第1
の圧電素子2Aが水平方向Xの加速度または衝撃を感知
し、第2の圧電素子2Bが垂直方向Yの加速度または衝
撃を感知する。
【0047】ベース部材1は少なくとも2対の端子導体
(13A、14A)、(13B、14B)を有している。端
子導体13A、13Bはベース部材1の一端側に設けら
れ、端子導体14A、14Bは他端側に設けられてい
る。第1の圧電素子2Aは端子導体13A及び第2の1
4Aに導通し、第2の圧電素子2Bは端子導体13B及
び端子導体14Bに導通している。このような構造であ
ると、回路基板またはその他の外部装置への実装に当た
り、両端にある端子導体13A、13B及び端子導体1
4A、14Bを用いて、面実装し、強固で安定した取り
付け構造を実現できる。
【0048】キャップ3は、基体30がセラミックでな
り、基体30の外面及び/または内面のほぼ全面に金属
膜31を有する。キャップ3は、ベース部材1の一面側
に搭載され、端面がベース部材1の一面上に接合され、
圧電素子2の周りに気密な空間32を形成している。金
属膜31はキャップ3の外部においてベース部材1とキ
ャップ3との間に付与された導電性接合材60、61に
よって、端子導体13A、13Bに電気的に接続されて
いる。キャップ3の端面とベース部材1の一面との間の
接合界面は、有機系またはガラス等の無機系の絶縁性接
着剤5によって接着封止されている。これにより、気密
性を確実、かつ、容易に確保することができる。
【0049】更に、端子導体13A、13Bは、リード
導体131が素子取付部12の一側部に導かれており、端
子導体14A、14Bはリード導体141が素子取付部1
2の他側部に導かれている。第1の圧電素子2A及び第
2の圧電素子2Bはその電極21、21がリード導体13
1、141のそれぞれに接続固定されている。このような構
造であると、圧電素子2を、両側に配置されたリード導
体131、141を介してベース部材1に確実に接続固定でき
る。このため、耐衝撃性が向上する。
【0050】第1の圧電素子2Aに導通する端子導体1
3A及び端子導体14Aと、第2の圧電素子2Bに導通
する端子導体13B及び端子導体14Bは互いに独立し
ている。このような構造であると、第1の圧電素子2A
の感知信号及び第2の圧電素子2Bの感知信号を、互い
に独立に取り出すことができる。
【0051】第1の圧電素子2A及び第2の圧電素子2
Bを取り付ける第1の及び第2の素子取付部12A、1
2Bは、好ましくは、凹溝で構成する。第1の圧電素子
2Aは、第1の素子取付部12Aに挿入されたとき、両
側に現れる電極21、21が導電性接着剤41A、42
Aによって、リード導体131及び141のそれぞれに接続さ
れている。第1の圧電素子2Aと第1の素子取付部12
Aとの間は、例えば、絶縁性接着剤を用いて接合するこ
とが望ましい。こうすることにより、耐衝撃性を一層向
上させることができる。
【0052】第2の圧電素子2Bは、第2の素子取付部
12Bに挿入された状態で、上側に現れる電極21が導
電性接着剤42Bによって、リード導体141に接続さ
れている。第2の圧電素子2Bの下側に現れる電極21
は、例えば、図18に拡大して示すように、端子導体1
3Bのリード導体131を第2の凹部12Bの内部に延長
させて形成された延長部分132に、導電性接着剤41B
を用いて接続される。
【0053】図19は本発明に係る圧電部品においてベ
ース部材1に対する第1の圧電素子2A及び第2の圧電
素子2Bの組み合わせ構造の更に別の実施例を示す斜視
図、図20はその電気回路接続図である。この実施例の
特徴は、端子導体13Aと端子導体14Aとの間、及
び、端子導体13Bと端子導体14Bとの間に、それぞ
れ、抵抗体70、71を設けたことである。この種の圧
電部品は、不要な低周波数領域のノイズを遮断するた
め、通常、センサと抵抗体が電気的に、並列接続されて
使用される。従来は、抵抗体は、圧電部品とは独立して
備えられ、プリント基板上において、圧電部品と抵抗体
とを電気的に接続していた。図19に示す実施例の場
合、従来は、外部において接続していた抵抗体70、7
1が、ベース部材1上に形成されているため、センサを
使用する際に、外部に別途抵抗体を設置する必要がな
い。しかも、抵抗体70、71は、凹部11A、11B
の周りのベース部材1の一面上に設けられている。この
構造によれば、端子導体13A、13B及び端子導体1
4A、14Bとともに、抵抗体70、71を印刷等の手
段によって容易に形成することができる。
【0054】以上、好ましい実施例を参照して本発明を
説明したが、基本的思想及び範囲に従い、本発明が種々
変形され得ることは、当業者に自明である。例えば、説
明されていないけれども、複数示された実施例の組み合
わせが可能である。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)高い電磁シールド特性を有する圧電部品を提供す
ることができる。 (b)部品点数が少なく、より小型化された圧電部品を
提供することができる。 (c)気密性を確保するのに適した構造を有する圧電部
品を提供することができる。 (d)温度変動を受けた場合も、安定した気密性を、確
実に確保し得る圧電部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電部品の分解斜視図である。
【図2】図1に示した圧電部品の正面断面図である。
【図3】図2のA3ーA3線に沿った断面図である。
【図4】図1〜図3に示した本発明に係る圧電部品の電
気的結線を示す図である。
【図5】本発明に係る圧電部品の別の実施例を示す分解
斜視図である。
【図6】図5に示した圧電部品の正面断面図である。
【図7】図5及び図6に示した本発明に係る圧電部品の
電気的結線を示す図である。
【図8】圧電センサとして用いられる本発明に係る圧電
部品の外観斜視図である。
【図9】図8に示された圧電部品においてキャップを取
り外した状態の分解斜視図である。
【図10】図8に示された圧電部品においてキャップを
取り外した状態の平面図である。
【図11】図10に示された圧電部品の正面断面図であ
る。
【図12】図10のA12−A12線上における断面図
である。
【図13】圧電センサとして用い得る本発明に係る圧電
部品の外観斜視図である。
【図14】図13に示された圧電部品においてキャップ
を取り外した状態の分解斜視図である。
【図15】図13に示された圧電部品においてキャップ
を取り外した状態の斜視図である。
【図16】図13〜図15に示した圧電部品の正面断面
図である。
【図17】図16のA17−A17線上における断面図
である。
【図18】図13〜図17に示した圧電部品の圧電素子
取り付け構造を拡大して示す図である。
【図19】本発明に係る圧電部品においてベース部材に
対する第1の圧電素子及び第2の圧電素子の組み合わせ
構造の更に別の実施例を示す斜視図である。
【図20】図19に示した圧電部品の電気回路接続図で
ある。
【符号の説明】
1 ベース部材 2 圧電素子 2A 第1の圧電素子 2B 第2の圧電素子 3 キャップ 30 基体 31 金属膜 5 絶縁性接着剤 6 、60、61 導電性接合材 131 リード導体 141 リード導体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材と、圧電素子と、キャップと
    を含む圧電部品であって、 前記ベース部材は、セラミックでなり、少なくとも一面
    側に複数の端子導体を有し、前記端子導体の少なくとも
    一つは、アースされる端子導体であり、 前記圧電素子は、少なくとも1個備えられ、前記ベース
    部材の前記一面側に搭載され、前記端子導体に接続され
    ており、 前記キャップは、基体がセラミックでなり、前記基体の
    外面及び/または内面のほぼ全面に金属膜を有し、前記
    ベース部材の前記一面側に搭載され、端面が前記ベース
    部材の前記一面上に接合され、前記圧電素子の周りに気
    密な空間を形成しており、 前記金属膜は、前記キャップの外部において前記ベース
    部材と前記キャップとの間に付与された導電性接合材に
    よって、アースされる前記端子導体に電気的に接続され
    ている圧電部品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された圧電部品であっ
    て、 前記端子導体のうち、前記圧電素子に接続された前記端
    子導体は、前記ベース部材と前記キャップとの接合部分
    を通って前記空間の外部に導出されており、 前記キャップの前記金属膜は、前記ベース部材と接合さ
    れる前記端面にも形成されており、 前記キャップは、前記端面が絶縁性接着剤によって前記
    ベース部材の前記一面上に接合されている圧電部品。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された圧電部品であっ
    て、 前記アースされる端子導体は、前記圧電素子が接続され
    る端子導体から独立している圧電部品。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された圧電部品であっ
    て、 前記アースされる端子導体は、前記圧電素子が接続され
    た端子導体の一つである圧電部品。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載された圧電部品であっ
    て、 加速度または振動を検出する圧電センサとして用いられ
    る圧電部品。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された圧電部品であっ
    て、 前記ベース部材は、凹部と、素子取り付け部とを有して
    おり、前記凹部は前記ベース部材の前記一面上に設けら
    れており、前記素子取り付け部は、前記凹部の中間部に
    設けられており、 前記圧電素子は、中間部が前記素子取り付け部に固定さ
    れ、凹部上に配置され、前記凹部の底面との間に間隔を
    有している圧電部品。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された圧電部品であっ
    て、 前記圧電素子は、少なくとも2つ備えられており、 第1の圧電素子は、水平方向の加速度または振動を検出
    し、第2の圧電素子は、垂直方向の加速度または振動を
    検出する圧電部品。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載された圧電部品であっ
    て、 前記圧電素子に並列に接続される抵抗体を含み、前記抵
    抗体が前記ベース部材上に搭載されている圧電部品。
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