JP3805576B2 - 振動変換器およびこの振動変換器を備えた加速度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音または振動を電気信号に変換する振動変換器および、この振動変換器を備えた加速度センサに関し、特に、広い周波数帯域にわたって安定した出力が得られる振動変換器および、この振動変換器を備えた加速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、実用化されている音・振動センサには、電磁型、圧電型、半導体型等種々の方式により音・振動を電気信号に変換して検出するものが知られている。このような音・振動センサのうち、オーディオ回路用マイクロホンに適したものとして、コンデンサ型のものが一般的に普及している。この従来のコンデンサ型マイクロホンは、図13に示されるように、広い範囲にわたって平坦な周波数特性を有する。
【0003】
このコンデンサ型マイクロホンの一例として、エレクトレット化した高分子フィルムを使用したエレクトレットコンデンサ型マイクロホン10を図14に示す。同図に示されるように、従来のエレクトレットコンデンサ型マイクロホン10は、振動体3と、振動体3と所定の間隔で離隔する金属背極5と、を備えている。振動体3と背極5は、絶縁体7により互いに絶縁保持され、金属ケース1内に収容される。背極5の一方の平面5a上には、高分子フィルムが固着され、エレクトレット化されたエレクトレット膜9が形成される。このエレクトレット膜9は、振動体3側が負極になるように分極している。
【0004】
このようにエレクトレット膜9を挟んで、所定の間隔を隔てて配置された振動体3と背極5が、コンデンサを形成する。従来のマイクロホン10は、振動体3が振動すると、このコンデンサの容量が変化するので、この容量変化を検出することにより、振動を検出することができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の音・振動センサ10においては、その周波数特性が、低周波帯域においては、広い範囲にわたって平坦であり、安定した出力が得られるが、図13に示されるように高周波帯域においては、安定した出力が得られないといった問題点があった。これは、加速度センサなどの、特定の周波数帯域で安定した出力が求められる場合、不都合である。
【0006】
また、金属ケース1内に所定の間隔を隔てて配置される振動体3と背極5や、絶縁体7の組立作業をより簡単に、より正確に行えることが望まれる。さらに、従来のマイクロホン10を加速度センサなどに含まれる振動検出器として応用できるようにするために、金属ケース1の気密性を高め、金属ケース1内にノイズなどが侵入しないよう構成できることが望まれる。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、比較的構造が簡単であり、低価格で、広域にわたり安定した周波数特性が得られる高い性能を有する優れた振動変換器および、この振動変換器を備えた加速度センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記課題を解決するために、振動を電気信号に変換する振動変換器が、電極面を有する第1の電極と、この第1の電極の電極面と所定の間隔で実質的に平行に離隔して対向する平面を有し、この平面と実質的に垂直な方向に振動可能な振動体と、この振動体の前記平面上に形成された第2の電極と、前記第1および第2の電極の間に介在するエレクトレット膜と、を含むコンデンサと、天面と、下端外周部につば状の取付部と、導電性の内部表面と、を有する筒状のケースと、所定の導電路が設けられた平面を有する回路基板と、この回路基板の平面上に載置され、前記第1および第2の電極のうちの一方の電極と前記導電路を介して電気的に接続された電気インピーダンス変換器と、前記一方の電極を前記ケースの前記内部表面と絶縁するとともに、他方の電極を前記ケースの前記内部表面と電気的に接続するように、前記コンデンサを前記ケース内に保持する絶縁体と、を備え、前記回路基板が、前記電気インピーダンス変換器を前記ケース内に収容するように、前記ケースの取付部と機械的に固定されるとともに前記導電路を介して電気的に接続されたことを特徴とする振動変換器を提供する。
【0009】
エレクトレット膜は、持続性のある電気分極特性を有し、良好な誘電体として作用する。このエレクトレット膜を一対の電極(第1および第2の電極)の間に介在させ、コンデンサを形成する。一対の電極のうちの一方を振動体上に形成する。このようにして形成されたコンデンサは、振動に応じて容量変化を生じる。この容量変化を検出することにより振動を検出するものである。出力は電気インピーダンス変換器を介して外部に取り出される。
【0010】
この構成によれば、下端外周部につば状の取付部を有するケース内に、エレクトレット膜を挟んで所定の間隔で離隔して対向する一対の電極を配置し、一対の電極の一方をケース内部と電気的に接続し、一対の電極の他方をケースと絶縁するように保持する絶縁体をさらに設け、必要な電気回路をケース内側に向けて搭載した回路基板で押さえ、その端部でケースの取付部と固定しているので、比較的簡単な構成で、安価な、広域にわたり安定した周波数特性が得られる高い性能を有する優れた振動変換器を得ることができる。
【0011】
前記振動体は、導電性の薄膜あるいは、金属振動板からなるのが好ましい。この構成によれば、一対の電極のうち一方の電極を振動体と一体とすることができ、より構成が簡略化される。前記回路基板と前記ケースの取付部とが、スポット溶接、レーザ溶接などにより機械的に固定されるとともに電気的に接続されるのが好ましい。この構成によれば、簡単な構造で、確実にケースと回路基板を固定することができ、ケース内部の気密性を高めることができる。
【0012】
前記エレクトレット膜は、高分子フィルム、あるいはSiO2からなるエレクトレット材を前記第1および第2の電極の何れか一方の平面上に固着し、エレクトレット化して形成されたエレクトレット層であるのが好ましい。エレクトレット材は熱融着などにより固定できる。前記電気インピーダンス変換器は、電解効果トランジスタを含む。前記ケースは、天面に形成された音孔を有してもよい。
【0013】
また、前記回路基板が、前記平面と反対側の他方の平面と、前記平面と前記他方の平面を貫く貫通孔と、前記他方の平面に形成された導電路と、を有し、前記平面の導電路と、前記他方の平面の導電路が、前記貫通孔を介して電気的に接続されてもよい。これにより、振動変換器の出力を簡単な構成で取り出すことが可能となる。
【0014】
さらに、前記回路基板が、前記他方の平面の導電路と電気的に接続された電気信号出力部を有してもよい。電気信号出力部は、例えば、回路基板の端部に形成された突出部に、溝を形成し、他方の平面の導電路を溝まで延在させることにより形成することができる。このようにして形成された電気信号出力部で、半田付けなどにより電気的に接続するとともに、機械的に固定することが可能となり、簡単な構成で実装性が改善され、信頼性を向上できる。
【0015】
請求項7に記載の発明は、上記課題を解決するために、加速度センサが、請求項1乃至6の何れかに記載の振動変換器を備え、この振動検出器からの電気信号に基づいて加速度を検出することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、請求項1乃至6に記載の振動変換器と同様な作用効果を有する加速度センサが提供される。すなわち比較的簡単な構成で、安価な、広域にわたり安定した周波数特性が得られる高い性能を有する優れた加速度センサを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る加速度センサは、電極面を有する第1の電極と、この第1の電極の電極面と所定の間隔で実質的に平行に離隔して対向する平面を有し、この平面と実質的に垂直な方向に振動可能な振動体と、この振動体の前記平面上に形成された第2の電極と、前記第1および第2の電極の間に介在するエレクトレット膜と、を含むコンデンサと、天面と、下端外周部につば状の取付部と、導電性の内部表面と、を有する筒状のケースと、所定の導電路が設けられた平面を有する回路基板と、この回路基板の平面上に載置され、前記第1および第2の電極のうちの一方の電極と前記導電路を介して電気的に接続された電気インピーダンス変換器と、前記一方の電極を前記ケースの前記内部表面と絶縁するとともに、他方の電極を前記ケースの前記内部表面と電気的に接続するように、前記コンデンサを前記ケース内に保持する絶縁体と、を含む振動を電気信号に変換する振動変換器を備えている。この振動変換器の前記回路基板が、前記電気インピーダンス変換器を前記ケース内に収容するように、前記ケースの取付部と機械的に固定されるとともに前記導電路を介して電気的に接続される。本発明に係る加速度センサは、この振動検出器からの電気信号に基づいて加速度を検出するものである。
【0018】
エレクトレット膜は、持続性のある電気分極特性を有し、良好な誘電体として作用する。このエレクトレット膜を一対の電極の間に介在させ、コンデンサを形成する。一対の電極のうちの一方を振動体上に形成する。このようにして形成されたコンデンサは、振動に応じて容量変化を生じる。この容量変化を検出することにより振動を検出するものである。出力は電気インピーダンス変換器を介して外部に取り出される。
【0019】
この構成によれば、下端外周部につば状の取付部を有するケース内に、エレクトレット膜を挟んで所定の間隔で離隔して対向する一対の電極を配置し、一対の電極の一方をケース内部と電気的に接続し、一対の電極の他方をケースと絶縁するように保持する絶縁体をさらに設け、必要な電気回路をケース内側に向けて搭載した回路基板で押さえ、その端部でケースの取付部と固定しているので、比較的簡単な構成で、安価な、広域にわたり安定した周波数特性が得られる高い性能を有する優れた加速度センサを得ることができる。
【0020】
前記振動体は、金属振動板からなるのが好ましい。この構成によれば、一対の電極のうち一方の電極を振動体と一体とすることができ、より構成が簡略化される。前記回路基板と前記ケースの取付部とが、スポット溶接、レーザ溶接などにより機械的に固定されるとともに電気的に接続されるのが好ましい。この構成によれば、簡単な構造で、確実にケースと回路基板を固定することができ、ケース内部の気密性を高めることができる。
【0021】
前記エレクトレット膜は、高分子フィルム、あるいはSiO2からなるエレクトレット材を前記第1および第2の電極の何れか一方の平面上に固着し、エレクトレット化して形成されたエレクトレット層であるのが好ましい。エレクトレット材は熱融着などにより固定できる。前記電気インピーダンス変換器は、電解効果トランジスタを含む。
【0022】
また、前記回路基板が、前記平面と反対側の他方の平面と、前記平面と前記他方の平面を貫く貫通孔と、前記他方の平面に形成された導電路と、を有し、前記平面の導電路と、前記他方の平面の導電路が、前記貫通孔を介して電気的に接続されてもよい。これにより、振動変換器の出力を簡単な構成で取り出すことが可能となる。
【0023】
さらに、前記回路基板が、前記他方の平面の導電路と電気的に接続された電気信号出力部を有してもよい。電気信号出力部は、例えば、回路基板の端部に形成された突出部に、溝を形成し、他方の平面の導電路を溝まで延在させることにより形成することができる。このようにして形成された電気信号出力部で、半田付けなどにより電気的に接続するとともに、機械的に固定することが可能となり、簡単な構成で実装性が改善され、信頼性を向上できる。
【0024】
あるいは、別の態様として、金属ケースの天面に音孔を設け、振動体を導電性の薄膜で構成することにより、上述の実施の態様と同様な作用効果を有する音・振動センサを得ることができる。
【0025】
【第1実施例】
以下、本発明に係る加速度センサの振動変換器の第1実施例について、図1乃至5を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素は同じ参照記号および符号を用いて示してある。
【0026】
図1は、本発明に係る加速度センサの第1実施例の振動変換器20の断面図である。振動変換器20は、加速度センサが受ける振動を電気信号に変換し、出力するものである。同図に示されるように、振動変換器20は、電極面25aを有する円盤状の金属板からなる固定電極25と、固定電極25の電極面25aと所定の間隔dで実質的に平行に離隔して対向する平面27aを有し、平面27aと実質的に垂直な方向に振動可能な円盤状の金属板からなる振動体27と、固定電極25の電極面25a上に形成されたエレクトレット層23と、固定電極25と金属振動体27の間に介在する、所定の厚さdを有するリング状の絶縁部材からなるスペーサ29と、を備えている。
【0027】
本実施例では、固定電極25の電極面25a上に、エレクトレット層23が形成されているが、他の実施例において、振動体27の一方の平面27a上に形成してもよい。すなわち、固定電極25および振動体27の間にエレクトレット膜が介在していれば良い。固定電極25は、複数の貫通孔25cを有する。この貫通孔25cは、センサ内部の通気のための孔である。
【0028】
エレクトレット層23は、高分子フィルムからなるエレクトレット材を固定電極25の電極面25a上に熱融着により固着し、エレクトレット化して形成される。このようにエレクトレット化された高分子フィルムは、持続性のある電気分極特性を有し、良好な誘電体として作用する。エレクトレット層23は、振動体27側が負極になるように分極している。本実施例の振動変換器20は、固定電極25と振動体27が、一対の電極として作用し、これらが誘電体であるエレクトレット層23とともにコンデンサを形成する。
【0029】
エレクトレット材としての高分子フィルムは、ポリエステルフィルムが好ましく、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)フィルムなどがある。他の実施例において、エレクトレット層23は、SiO2からなるエレクトレット材を固定電極25に熱融着により固着し、エレクトレット化して形成されてもよい。スペーサ29の厚さdは数10μmである。
【0030】
また、他の実施例として、振動体は、絶縁材料からなり、その表面にメッキまたは金属蒸着を施して、振動体の表面に導電性を有するようにしたものであっても良い。図2に本実施例の振動体27の上面図を示すが、これに限定されるものではなく、種々の形状が考えられる。図2に示されるように、振動体27は、所定の厚さの円盤形状を有し、所定の面積を有する振動部27bと、振動部27bを振動可能に支持する支持部27cと、支持部27cと一体となって振動部27bを支持するとともに、装置へ取付けを可能にするリング状の取付部27dと、から構成される。他の実施例として、振動部27bは、矩形であってよい。また、振動体27は、導電性材料で形成された薄膜振動体であってもよい。
【0031】
図1に戻り、本実施例の振動変換器20は、天面21aと、下端外周部につば状の取付部21bと、を有する筒状の金属ケース21と、図示されない所定の導電路が設けられた平面35aを有する回路基板35と、この回路基板35の平面35a上に載置された電気インピーダンス変換器33と、振動板27と金属ケース21の天面21aとの間に介在する第1の金属リング38と、回路基板35と固定電極25との間に介在する第2の金属リング39と、をさらに備えている。
【0032】
他の実施例として、ケースは、樹脂などからなり、その内部表面にメッキまたは金属蒸着を施して、ケースの内部表面に導電性を有するようにしたものであっても良い。
【0033】
電気インピーダンス変換器33は、電解効果トランジスタ(以後、「FET」と呼ぶ)からなる。FET33は、コンデンサの出力のインピーダンス変換をするためのものである。本実施例の振動変換器20の固定電極25と振動体27が形成するコンデンサは、空気容量のため、その容量が数10pF程度と小さい。従って高インピーダンスとなるので、インピーダンス変換が必要となる。理論的には、コンデンサの場合、ω=0(ω=2πf)まで出力が得られるが、実質的には、FET33の入力インピーダンスの大小によりその限界が決定される。
【0034】
尚、本実施例のFET33は、ソース接地方式(二線式)で使用しているが、性能的により安定しているソースフォロワ方式(三線式)などでもよいことは言うまでもない。
【0035】
固定電極25と、スペーサ29と、振動体27と、第1および第2金属リング38および39と、FET33と、をケース21内に絶縁体31を介して収容し、ケース21の取付部21bと固定される端部を有する回路基板35によりこれらの部品を押さえている。ケース21の取付部21bを回路基板35にスポット溶接またはレーザ溶接などにより固定する。ケース21の内部には、窒素などが封入されて密閉されてもよい。
【0036】
このようにして、振動体27は金属ケース21の天面21aと第1の金属リング38を介して電気的に接続され、一方、固定電極25は金属ケース21と絶縁されるとともに、エレクトレット層23が形成されていない他方の平面25bにおいて、第2の金属リング39および導電路を介して回路基板35上のFET33と電気的に接続される。
【0037】
回路基板35には、その他に抵抗、コンデンサなどの電気部品43が搭載されている。回路基板35は、2つの貫通孔35cおよび35dを有する。これらの貫通孔35cおよび35dは、回路基板35の一方の平面35aからその反対側の他方の平面35bへ配線を取り出すためのものであり、組立後に、この貫通孔35cおよび35dは密封される。
【0038】
図3は、図1に示された本実施例の振動変換器20の底面図である。同図に示されるように、回路基板35の他方の平面35bには、図中、斜線部で示される導電路41aおよび41bが形成されている。回路基板35の他方の平面35b上の導電路41aおよび41bは、それぞれ回路基板35の貫通孔35cおよび35dを介して、回路基板35の一方の平面35a上の電子回路部品43と電気的に接続される。このように、振動変換器20の出力を簡単な構成で外部へ取り出すことが可能となる。
【0039】
図4は、図1に示された本実施例の振動変換器20の等価的電気回路図例である。同図に示されるように、金属固定電極25の表面にはエレクトレット層23により陰イオンが存在する。C1は金属振動体27と金属固定電極25の間に形成されるコンデンサを示している。Rは負荷抵抗、C2はカップリングコンデンサを示している。振動体27は、第1の金属リング38を介してケース21および回路基板35を介してアースされている。固定電極25は、第2の金属リング39を介してFET33の入力端子33aと電気的に接続され、FET33の出力端子33bは、負荷抵抗RおよびカップリングコンデンサC2に電気的に接続される。それぞれ導電路41aおよび41bを介して、出力が取り出されるようになっている。
【0040】
以下、本実施例の振動変換器20の作用を説明する。
【0041】
本実施例において、加速度センサが外部より振動を受けると、金属振動体27が図4の矢印D方向、すなわち、振動体27の平面に実質的に垂直な方向に振動する。このとき、振動体27の質量をmとし、外部振動を加速度Gとすると、この振動体27にはF=m×Gの力が働き、この力Fにより、コンデンサC1は振動変化分だけ容量変化ΔCを生じる。即ち、コンデンサの容量はC1=C1±ΔCとなる。この容量変化ΔCは電圧変化ΔVとして得ることができ、この電圧変化ΔVはFET33により電気インピーダンス変換され電気信号として取り出される。
【0042】
本実施例の振動変換器20の周波数特性の平坦部の感度は、金属固定電極25と金属振動体27の呈する等価的有効面積、金属固定電極25と金属振動体27の等価ギャップ、浮遊容量、FET33の利得等によって左右される。
【0043】
このように構成された振動変換器20は、図5に示されるような周波数特性を有する。すなわち、共振点f0付近では、高いQ値を有し、中および低周波数領域では平坦な特性を示す。このように低周波数帯域の平坦部のみでなく、高周波数帯域においても、特定の周波数(共振点f0)における振動検出が可能となり、広域にわたり安定した周波数特性を有する振動変換器が提供される。従って、本実施例の振動変換器20は、加速度センサにおいても、その使用目的により、平坦部または共振点f0近傍の振動出力を選択して使用することが可能となる。
【0044】
本実施例によれば、比較的構造が簡単で、製造コストが低く、量産でき、高性能な優れた加速度センサの振動変換器を提供することができる。
【0045】
【第2実施例】
次に、本発明に係る加速度センサの振動変換器の第2実施例について、図6乃至9を用いて説明する。
【0046】
図6は、第2実施例の振動変換器の断面図を示している。同図に示されるように、第2実施例の振動変換器50は、図1に示された第1実施例の振動変換器2と同じ構成に加えて、回路基板55を備えている。このように、第2実施例の振動変換器50は、2つの回路基板35および55を多層構造として構成したものである。
【0047】
回路基板55は、回路基板35の他方の平面35bと対面する一方の平面55aと、その反対側の他方の平面55bを有する。さらに、回路基板55には、2つの貫通孔55cおよび55dが形成されている。これらの貫通孔55cおよび55dは、回路基板35の貫通孔35cおよび35dからの配線をそれぞれ回路基板55の他方の平面55bまで導くためのものである。このようにして、振動変換器50の出力は、振動変換器50の外部へと導くことができる。
【0048】
図7は、図6に示された第2実施例の振動変換器50の底面図を示している。同図に示されるように、回路基板55の他方の平面55bには、図中、斜線部で示される導電路57aおよび57bが形成されている。回路基板55の他方の平面55b上の導電路57aは、回路基板55の貫通孔55dおよび回路基板35の貫通孔35dを介して、回路基板35の一方の平面35a上の電子回路部品43と電気的に接続される。回路基板55の他方の平面55b上の導電路57bは、回路基板55の貫通孔55cおよび回路基板35の貫通孔35cを介して、回路基板35の一方の平面35a上の電子回路部品43と電気的に接続される。
【0049】
さらに、回路基板55は、導電路57aおよび57bを含む端部に、溝59aおよび59bがそれぞれ形成されている。この溝59aおよび59bは、回路基板55に貫通孔を開けた後に、その貫通孔の略中心で切り落とすようにして形成することができる。図8は、本実施例の振動変換器50の溝59aおよび59bの部分拡大斜視図であり、図9は、本実施例の振動変換器50の上面図である。図8および9に示されるように、この溝59aおよび59bの表面には、導電路57aおよび57bから延在して形成された導電層61aおよび61bがそれぞれ形成されている。
【0050】
このように構成された第2実施例の振動変換器50によれば、溝59aおよび59bにおいて、半田付けなどによる装置への固定が可能となり、簡単な構成で実装性を改善し信頼性を向上することができ、また、第1実施例の振動変換器20と同様な作用効果が得られる。
【0051】
【第3実施例】
図10に本発明にかかる加速度センサの振動変換器の第3実施例の断面図を示す。同図に示されるように、第3実施例の振動変換器70は、図1に示された第1実施例の振動変換器20の構成における、固定電極25と振動体27の配置を逆転させた構成とし、さらに、第1実施例の振動変換器20の第1の金属リング38を削除している。また、第3実施例の振動変換器70は、第1実施例の振動変換器20の固定電極25に替えて、固定電極75を備えている。
【0052】
このように構成された第3実施例の振動変換器70においても、第1実施例の振動変換器20と同様な作用効果が得られる。
【0053】
また、他の実施例として、第3実施例のエレクトレット層23を、固定電極75上ではなく、振動体27の一方の平面27a上に形成するようにしても良い。
【0054】
【第4実施例】
図11に本発明にかかる加速度センサの振動変換器の第4実施例の断面図を示す。同図に示されるように、第4実施例の振動変換器80は、図10に示された第3実施例の振動変換器70から固定電極75が削除された以外は同じ構成となっている。すなわち、少なくとも金属ケース21の天面21aを覆うように、高分子フィルムで直接被覆し、エレクトレット化してエレクトレット層23を形成したものである。このように構成された第4実施例の振動変換器80においても、第3実施例の振動変換器70と同様な作用効果が得られる。また、図11に示されるように、エレクトレット層23は、金属ケース21の内面全域を覆うように形成されてもよく、このようにすれば絶縁体31は省略することもできる。
【0055】
また、他の実施例として、第4実施例のエレクトレット層23を、金属ケース21の天面21a上ではなく、振動体27の一方の平面27a上に形成するようにしても良い。この場合、絶縁体31は必要となる。
【0056】
【第5実施例】
図12に本発明にかかる振動変換器の第5実施例の断面図を示す。特に、第5実施例の振動変換器90は、音を検出する音センサに適している。同図に示されるように、この第5実施例の振動変換器90は、図1に示された第1実施例の振動変換器20の構成の金属ケース21の替りに、天面91aの略中央部に音孔部91cを有する金属ケース91と、第1実施例の金属振動体27の替りに導電性の膜状の振動体97と、を備えている。
【0057】
本実施例の振動体97は、振動体97の等価面積をSとすると、微弱な音圧Pによる、力F=P×Sを検出することになる。従って、図12に示されるように、薄膜などによる構成が好適である。このように構成された第5実施例の振動変換器90においても、第1実施例の振動変換器20と同様な作用効果が得られる。
【0058】
尚、第1乃至5実施例において、コンデンサを分割させ2つのコンデンサを有する振動変換器とすることにより、一方のコンデンサに電圧を印加させて、振動体を振動させ、この振動によって生じた電圧変化を他方のコンデンサで検出して取り出すことにより、自己診断機能を有した音または振動センサを構成することが可能である。この場合も、上述の実施例と同様な作用効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、下端外周部につば状の取付部を有するケース内に、エレクトレット膜を挟んで所定の間隔で離隔して対向する一対の電極を配置し、一対の電極の一方をケース内部と電気的に接続し、一対の電極の他方をケースと絶縁するように保持する絶縁体をさらに設け、必要な電気回路をケース内部に向けて搭載した回路基板で押さえ、その端部でケースの取付部と固定しているので、比較的簡単な構成で、安価な、広域にわたり安定した周波数特性が得られる高い性能を有する優れた加速度センサを得ることができる。
【0060】
また、振動体は金属振動板からなるので、一対の電極のうち一方の電極を振動体と一体とすることができ、より構成が簡略化される。さらに、前記平板と前記ケースの取付部とが、スポット溶接、レーザ溶接などにより機械的に固定されるとともに電気的に接続されるので、簡単な構造で、確実にケースと平板を固定することができ、ケース内部の気密性を高めることができる。
【0061】
また、前記回路基板が、前記平面と反対側の他方の平面と、前記平面と前記他方の平面を貫く貫通孔と、前記他方の平面に形成された導電路と、を有し、前記平面の導電路と、前記他方の平面の導電路が、前記貫通孔を介して電気的に接続されるので、振動変換器の出力を簡単な構成で取り出すことが可能となる。
【0062】
さらに、前記回路基板が、前記他方の平面の導電路と電気的に接続された電気信号出力部を有するので、電気信号出力部で、半田付けなどにより電気的に接続するとともに、機械的に固定することが可能となり、簡単な構成で実装性が改善され、信頼性を向上できる。
【0063】
さらに本発明によれば、金属ケースの天面に音孔を設け、振動体を導電性の薄膜で構成することにより、上記の発明と同様な作用効果を有する音センサに適した振動変換器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加速度センサに含まれる振動変換器の第1実施例の断面図である。
【図2】図1に示された振動変換器の振動体の上面図である。
【図3】図1に示された振動変換器の底面図である。
【図4】図1に示された振動変換器の等価的電気回路図である。
【図5】図1に示された加速度センサの振動変換器の周波数特性図である。
【図6】本発明に係る加速度センサに含まれる振動変換器の第2実施例の断面図である。
【図7】図6に示された振動変換器の底面図である。
【図8】図6に示された振動変換器の部分拡大斜視図である。
【図9】図6に示された振動変換器の上面図である。
【図10】本発明に係る加速度センサに含まれる振動変換器の第3実施例の断面図である。
【図11】本発明に係る加速度センサに含まれる振動変換器の第4実施例の断面図である。
【図12】本発明に係る振動変換器の第5実施例の断面図である。
【図13】一般的な音・振動センサの周波数特性を説明するための図である。
【図14】従来の音・振動センサの断面図である。
【符号の説明】
20、50、70、80、90 振動変換器
21、91 金属ケース(ケース)
21b、91b 取付部
91c 音孔
23 エレクトレット層(エレクトレット膜)
25、75 固定電極(第1の電極)
27、97 振動体(振動体、第2の電極)
29 スペーサ
31 絶縁体
33 FET(電気インピーダンス変換器)
35、55 回路基板
38、39 金属リング
41a、41b、57a、57b 導電路
43 電子回路部品
Claims (7)
- 振動を電気信号に変換する振動変換器であって、
電極面を有する第1の電極と、この第1の電極の電極面と所定の間隔で実質的に平行に離隔して対向する平面を有し、この平面と実質的に垂直な方向に振動可能な振動体と、この振動体の前記平面上に形成された第2の電極と、前記第1および第2の電極の間に介在するエレクトレット膜と、を含むコンデンサと、
天面と、下端外周部につば状の取付部と、導電性の内部表面と、を有する筒状のケースと、
所定の導電路が設けられた平面を有する回路基板と、
この回路基板の平面上に載置され、前記第1および第2の電極のうちの一方の電極と前記導電路を介して電気的に接続された電気インピーダンス変換器と、
前記一方の電極を前記ケースの前記内部表面と絶縁するとともに、他方の電極を前記ケースの前記内部表面と電気的に接続するように、前記コンデンサを前記ケース内に保持する絶縁体と、を備え、
前記回路基板が、前記電気インピーダンス変換器を前記ケース内に収容するように、前記ケースの取付部と機械的に固定されるとともに前記導電路を介して電気的に接続されたことを特徴とする振動変換器。 - 前記エレクトレット膜が、高分子フィルムからなるエレクトレット材を前記第1および第2の電極の何れか一方の平面上に固着し、エレクトレット化して形成されたエレクトレット層であることを特徴とする請求項1に記載の振動変換器。
- 前記回路基板が、
前記平面と反対側の他方の平面と、
前記平面と前記他方の平面を貫く貫通孔と、
前記他方の平面に形成された導電路と、を有し、
前記平面の導電路と、前記他方の平面の導電路が、前記貫通孔を介して電気的に接続されたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動変換器。 - 前記回路基板が、
前記他方の平面の導電路と電気的に接続された電気信号出力部を有することを特徴とする請求項3に記載の振動変換器。 - 前記振動体が、導電性の薄膜からなることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の振動変換器。
- 前記ケースが、天面に形成された音孔を有することを特徴とする請求項5に記載の振動変換器。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の振動変換器を備え、この振動検出器からの電気信号に基づいて加速度を検出することを特徴とする加速度センサ。
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