JPH0954182A - 鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造 - Google Patents

鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造

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JPH0954182A
JPH0954182A JP7204586A JP20458695A JPH0954182A JP H0954182 A JPH0954182 A JP H0954182A JP 7204586 A JP7204586 A JP 7204586A JP 20458695 A JP20458695 A JP 20458695A JP H0954182 A JPH0954182 A JP H0954182A
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reactor containment
containment vessel
ring
stress relaxation
vessel
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JP7204586A
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Yoichi Murase
曜一 村瀬
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子炉格納容器の据付けを短期間に行ない得
て、原子炉格納容器における付け根部及びその近傍の損
傷を防ぐことができると共に、前記原子炉格納容器下部
の目視点検やメンテナンスを容易に行なえるようにす
る。 【解決手段】 原子炉格納容器3の下端部を鉄筋コンク
リート構造の基礎4に固定し、前記原子炉格納容器3下
部の直円筒状部5外周における付け根部22よりも上方
位置で且つ最下段の補強リング21よりも下方位置に、
複数の応力緩和用リング23aを、下段の応力緩和用リ
ング23aの原子炉格納容器3径方向の剛性が上段の応
力緩和用リング23aの原子炉格納容器3径方向の剛性
よりも大きくなるよう、上下方向に所要の間隔を置いて
溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製原子炉格納容
器のアンカ部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、内部に原子炉圧力容器1が収容
されると共に原子炉建屋遮蔽壁2内に格納された鋼製の
原子炉格納容器3を示したものであり、鉄筋コンクリー
ト構造の基礎4上に立設された前記原子炉格納容器3
は、前記基礎4に固定された下端部から上下方向の中間
部まで延在する直円筒状部5と、該直円筒状部5の上端
部に接続されて上方へ延在する円錐形状部6を備え、該
円錐形状部6の上端中央部には、鋼製のトップヘッド7
が着脱可能に取付けられている。
【0003】原子炉格納容器3内部の基礎4上には、原
子炉圧力容器1を搭載する圧力容器ペデスタル8が立設
され、該圧力容器ペデスタル8の上部には、前記原子炉
圧力容器1を周方向に取り囲む所要高さの生体遮蔽壁9
が構築されており、また前記原子炉圧力容器1には、原
子炉格納容器3の外部にある発電用タービン(図示せ
ず)へ蒸気を供給する蒸気管10が接続されている。
【0004】図5は、前記した鋼製の原子炉格納容器3
下端部のアンカ部構造を示しており、上端にリング状の
ベースプレート11をナット12を介して固定し且つ下
端にリング状のシヤプレート13をナット14を介して
固定した基礎ボルト15を、前記ベースプレート11の
上面が鉄筋コンクリート構造の基礎4上部に形成したリ
ング状の固定用溝16の底部から露出するよう、予め前
記基礎4内に埋め込み、外周を包囲するよう複数の補強
リング21を多段に溶接した直円筒状部5の下端部を前
記固定用溝16に通してベースプレート11上面に溶接
し、前記固定用溝16内に、補強リブ18を周方向へ所
要の間隔で配置して、下端をベースプレート11上面
に、又上端を底板17a,17bの下面に、更に側部を
直円筒状部5に夫々溶接して、前記直円筒状部5の下部
内外周に、前記基礎4上面に支持され且つ前記固定用溝
16を閉塞する底板17a,17bを溶接し、前記原子
炉格納容器3を据付けた後に固定用溝16をコンクリー
トにより埋め戻すようにしている。
【0005】又、原子炉建屋遮蔽壁2内側面と原子炉格
納容器3外側面との間には、所要幅の空間Aが形成され
ており、前記原子炉建屋遮蔽壁2の下部に、前記空間A
が下方に向かい徐々に小さくなるよう、所要角度の傾斜
を有する鉄筋コンクリート構造の傾斜壁部19を形成し
たうえ、該傾斜壁部19と前記原子炉格納容器3との間
の空間A及び最下段の補強リング21よりも下方部分の
空間Aに所要量の砂20を充填してある。なお、図5
中、22は原子炉格納容器3の基礎4に対する付け根部
である。
【0006】上記した構造の原子炉設備において、原子
炉格納容器3内にある冷却材の喪失現象が発生した場
合、前記原子炉格納容器3は密閉状態であるために内部
は高圧になると共に、原子炉格納容器3は蒸気により加
熱され、その結果、原子炉格納容器3は内圧及び熱によ
り生じる力により径方向外方へ向けて膨張を起こす。
【0007】この際、傾斜壁部19と原子炉格納容器3
との間の空間A及び最下段の補強リング21よりも下方
部分の空間Aに砂20が充填されていない場合には、前
記原子炉格納容器3における直円筒状部5の径方向外方
への膨張は、基礎4上面の付け根部22により拘束され
るため、該付け根部22に大きな力が作用し、付け根部
22及びその近傍に応力集中が生じ、前記付け根部22
及びその近傍部において原子炉格納容器3が損傷してし
まうという問題が考えられる。
【0008】しかるに、先に述べたように、傾斜壁部1
9と原子炉格納容器3との間の空間A及び最下段の補強
リング21よりも下方部分の空間Aに砂20を充填して
あるため、前記原子炉格納容器3下部の直円筒状部5の
径方向外方への膨張は、前記砂20により押えられ、該
砂20のばね効果により付け根部22には大きな力が作
用せず、従って、前記原子炉格納容器3の下部の付け根
部22及びその近傍に応力集中が生じるのを防止でき、
前記原子炉格納容器3の下部の付け根部22及びその近
傍の損傷を防止できる。
【0009】なお、砂20のばね効果とは、砂20に力
が加わった際に、該砂20の粒子間に存在する微小な隙
間分だけ砂20が押されて圧縮されることをいい、原子
炉格納容器3下部の直円筒状部5が膨張した際には、該
直円筒状部5は砂20の粒子間に存在する微小な隙間分
だけ膨張し、前記砂20の圧縮により原子炉格納容器3
は前記付け根部22に大きな力が作用しない程度に膨張
する。
【0010】又、砂20の直円筒状部5半径方向の量が
多ければ、砂20の粒子間の隙間が多くなるために砂の
圧縮量は大きくなり、前記砂20の直円筒状部5半径方
向の量が少なければ、砂20の粒子間の隙間が少なくな
るために砂の圧縮量は小さくなる。従って、原子炉格納
容器3の直円筒状部5半径方向の砂20の量を下方から
上方へ向かって徐々に多くすることによって、前記直円
筒状部5の上下方向における膨張の変化を滑らかにする
ことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来手段にあっては、砂20による所定のばね効果を
得るために前記砂20の充填量や水分含有量を調整する
必要があるが、充填量や水分の調整が難しいため、前記
砂20の施工作業が困難となって工期が長引くという問
題があった。
【0012】又、傾斜壁部19と原子炉格納容器3との
間の空間A及び最下段の補強リング21よりも下方部分
の空間Aに砂20を充填すると、該砂20や砂20に含
まれる水分により前記原子炉格納容器3の直円筒状部5
の塗装が剥がれやすくなって原子炉格納容器3が損傷し
やすくなり、また前記原子炉格納容器3下部外周の目視
点検やメンテナンスを簡単に行なうことができないとい
う問題があった。
【0013】本発明は、上述の実情に鑑み、原子炉格納
容器の据付けを短期間に行ない得て、原子炉格納容器に
おける付け根部及びその近傍の損傷を防ぐことができる
と共に、この箇所の目視点検やメンテナンスを容易に行
なうことができる鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造を
提供することを目的としてなしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の手段は、
内部に原子炉圧力容器を収容する鋼製の原子炉格納容器
の下端部を鉄筋コンクリート構造の基礎に固定した鋼製
原子炉格納容器のアンカ部構造であって、前記原子炉格
納容器の下部外周に、該原子炉格納容器外周を包囲する
複数の応力緩和用リングを、下段の応力緩和用リングの
原子炉格納容器径方向の剛性が上段の応力緩和用リング
の前記原子炉格納容器径方向の剛性よりも大きくなるよ
う、溶接したものである。
【0015】又、本発明の第2の手段は、内部に原子炉
圧力容器を収容する鋼製の原子炉格納容器の下端部を鉄
筋コンクリート構造の基礎に固定した鋼製原子炉格納容
器のアンカ部構造であって、前記原子炉格納容器の下部
外周に、サポート部材を多段に溶接すると共に、該サポ
ート部材上に、前記原子炉格納容器外周を包囲する応力
緩和用リングを、下段の応力緩和用リングの前記原子炉
格納容器径方向の剛性が上段の応力緩和用リングの原子
炉格納容器径方向の剛性よりも大きくなるよう、前記原
子炉格納容器外面に接近して載置したものである。
【0016】更に、本発明の第3の手段は、各サポート
部材を円周方向に所要の間隔を有するようにしたもので
ある。
【0017】本発明の第1の手段及び第2の手段におい
ては、冷却材喪失現象が発生して原子炉格納容器内が高
温になると共に該原子炉格納容器が加熱されると、原子
炉格納容器は内圧及び熱により生じる力により径方向外
方へ向けて膨張するが、この場合、最上段の応力緩和用
リングの径方向への剛性は小さいため、この位置での原
子炉格納容器の径方向への膨張量は比較的大きいが、2
段目の応力緩和用リングは1段目のものよりも径方向へ
の剛性が大きいため、この位置での原子炉格納容器の径
方向外方への膨張量は小さくなり、よって前記原子炉格
納容器の径方向外方への膨張量は下段に行くほど小さく
なる。
【0018】従って、原子炉格納容器の径方向外方への
膨張を応力緩和用リングにより拘束することによって下
方に向かい徐々に小さくできるので、前記原子炉格納容
器下部の付け根部及びその近傍の応力を分散させて応力
集中による前記原子炉格納容器の付け根部及びその近傍
の損傷を防止することができる。
【0019】応力緩和用リングの原子炉格納容器下部外
周に対する取付けは、第1の手段においては、応力緩和
用リングを原子炉格納容器に溶接するという簡単な作業
で、第2の手段においては、サポート部材を原子炉格納
容器に溶接して前記サポート部材上に応力緩和用リング
を載置するという簡単な作業で、夫々行なうことができ
るため、前記応力緩和用リングの取付け作業を短期間に
行なうことができ、よって前記原子炉格納容器の据付け
を短期間に行なうことができる。
【0020】応力緩和用リングを使用することにより応
力集中による原子炉格納容器の付け根部及びその近傍の
損傷を防止できるうえ、原子炉格納容器下部外周の塗装
が剥がれる心配がないと共に、前記原子炉格納容器下部
外周の目視点検及びメンテナンスを容易に行なうことが
できる。
【0021】又、本発明の第3の手段においては、各サ
ポート部材を円周方向に所要の間隔を有するようにして
あるため、溶接個所を大幅に軽減できるので、サポート
部材の溶接作業を簡単に行なうことができ、よって前記
原子炉格納容器の据付けのための工期を一層、短縮する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0023】図1は、本発明の鋼製原子炉格納容器のア
ンカ部構造の請求項1に対応する実施の形態例を示した
ものであり、図5及び図6に示すものと同様のものには
同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0024】図1に示すように、本形態例では、鋼製の
原子炉格納容器3の直円筒状部5下端における付け根部
22よりも上方位置で且つ最下段の補強リング21より
も下方位置に、上下方向に所要の間隔を置いて前記直円
筒状部5を包囲するよう複数の応力緩和用リング23a
(図1では5個)を溶接することにより固着してある。
【0025】この5個の応力緩和用リング23aは、最
上段のものから下方へ行くに従い2段目、3段目…とし
た場合、2段目の応力緩和用リング23aを最上段の応
力緩和用リング23aに対し厚さが略等しく且つ径が大
きいものとし、3段目の応力緩和用リング23aを前記
2段目の応力緩和用リング23aに対し厚さが大きく且
つ径が略等しいものとし、また4段目の応力緩和用リン
グ23aを前記3段目の応力緩和用リング23aに対し
厚さが略等しく且つ径が大きいものとし、最下段の応力
緩和用リング23aを前記4段目の応力緩和用リング2
3aに対し厚さが大きく且つ径が略等しいものとしてあ
り、これによって前記5個の応力緩和用リング23a
は、下段のものほど原子炉格納容器3の径方向の剛性が
大きくなっている。
【0026】上記した構成であるため、本形態例におい
ては、図4に示す原子炉格納容器3内が何等かの原因に
より冷却材喪失現象が発生して高温になると共に該原子
炉格納容器3が加熱されると、原子炉格納容器3下部の
直円筒状部5は内圧及び熱により生じる力により径方向
外方へ向けて膨張する。
【0027】この場合、最上段の応力緩和用リング23
aの径方向への剛性は小さいため、この位置での原子炉
格納容器3の径方向への膨張量は比較的大きいが、2段
目の応力緩和用リング23aは1段目のものよりも径方
向への剛性が大きいため、この位置での原子炉格納容器
3の径方向外方への膨張量は小さくなり、よって前記原
子炉格納容器3の径方向外方への膨張量は下段に行くほ
ど小さくなる。
【0028】従って、原子炉格納容器3の直円筒状部5
の径方向への膨張を下方に向かい徐々に小さくできるた
め、前記原子炉格納容器3の直円筒状部5下部の付け根
部22及びその近傍の応力を分散させて、応力集中によ
る原子炉格納容器3の付け根部22及びその近傍の損傷
を防止することができる。
【0029】又、応力緩和用リング23aの原子炉格納
容器3下部の直円筒状部5外周に対する取付けは、前記
応力緩和用リング23aを原子炉格納容器3に溶接する
という簡単な作業で行なうことができるため、従来のよ
うな砂20を使用する際に生じる困難な施工作業を必要
とせず、よって前記応力緩和用リング23aの取付け作
業を短期間に行なうことができ、前記原子炉格納容器3
の据付け作業を短期間に行なうことができる。
【0030】更に、応力緩和用リング23aを使用する
ことにより応力集中による原子炉格納容器3の付け根部
22及びその近傍の損傷を防止できるうえ、前記原子炉
格納容器3の直円筒状部5下端外周の塗装が剥がれる心
配がなく、また前記原子炉格納容器3の直円筒状部5下
端外周の目視点検及びメンテナンスを容易に行なうこと
ができる。
【0031】図2及び図3は、本発明の鋼製原子炉格納
容器のアンカ部構造の請求項2及び請求項3に対応する
実施の形態例を示したものであり、図1に示すものと同
様のものには同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0032】図2及び図3に示すように、本形態例で
は、鋼製の原子炉格納容器3の直円筒状部5下端におけ
る付け根部22よりも上方位置で且つ最下段の補強リン
グ21よりも下方位置に、周方向に所要の間隔を有して
複数のサポート部材24を多段(図2,図3では5段)
に溶接してあり、各段のサポート部材24上に、内側面
と原子炉格納容器3の外周面との間に所要の隙間を有す
るよう、直円筒状部5を包囲する応力緩和用リング23
b(図2,図3では5個)を載置してある。
【0033】この5個の応力緩和用リング23bは、前
述の請求項1に対応する形態例と同様、2段目の応力緩
和用リング23bを最上段の応力緩和用リング23bに
対し厚さが略等しく且つ径が大きいものとし、3段目の
応力緩和用リング23bを前記2段目の応力緩和用リン
グ23bに対し厚さが大きく且つ径が略等しいものと
し、4段目の応力緩和用リング23bを前記3段目の応
力緩和用リング23bに対し厚さが略等しく且つ径が大
きいものとし、最下段の応力緩和用リング23bを前記
4段目の応力緩和用リング23bに対し厚さが大きく且
つ径が略等しいものとしてあり、これによって前記5個
の応力緩和用リング23bは、下段のものほど原子炉格
納容器3の径方向の剛性が大きくなっている。
【0034】上記した構成であるため、本形態例におい
ても、冷却材喪失現象が発生して原子炉格納容器3内が
高温となると共に該原子炉格納容器3が加熱されると、
原子炉格納容器3下部の直円筒状部5は、前記原子炉格
納容器3外周面と応力緩和用リング23bの内側面との
間に生じる隙間の量だけ膨張した後、さらに前記応力緩
和用リング23bを径方向外方へ押し込んで膨張する
が、この場合も前述した形態例と同様に、下方に行くほ
ど膨張量が減少するため、前記原子炉格納容器3の下部
の付け根部22及びその近傍の応力を分散させて、応力
集中による前記原子炉格納容器3の付け根部22及びそ
の近傍の損傷を防止することができる。
【0035】又、応力緩和用リング23bはサポート部
材24に載置させるだけで取付けることができるため、
従来のような砂20を使用する際に生じる困難な施工作
業を必要とせず、前記応力緩和用リング23bの取付け
作業を短期間に行なうことができ、よって前記原子炉格
納容器3の据付けを短期間に行なえ、また前記応力緩和
用リング23bを使用することにより原子炉格納容器3
下部外周の塗装が剥がれる心配がなく、前記原子炉格納
容器3下部外周の目視点検及びメンテナンスを容易に行
なうことができる。
【0036】更に、各サポート部材24を円周方向に所
要の間隔を有して溶接してあるため、溶接個所を大幅に
軽減でき、その結果、サポート部材24の溶接作業を簡
単に行なうことができ、原子炉格納容器3を据付けるた
めの工期を一層、短縮することができる。
【0037】なお、本発明の各実施の形態例において
は、下段の応力緩和用リング23a,23bの径方向の
剛性を上段の応力緩和用リング23a,23bの径方向
の剛性よりも大きくするために、下段の応力緩和用リン
グ23a,23bの直径或いは厚さを上段の応力緩和用
リング23a,23bの直径或いは厚さよりも大きくす
る場合について説明したが、各応力緩和用リング23
a,23bが全て略同じ厚さで且つ下段に行くほど径が
大きくなるようにし、或いは各応力緩和用リング23
a,23bの径を等しく且つ下段に行くほど厚さを大き
くすることによって、下段の応力緩和用リング23a,
23bの剛性を上段の応力緩和用リング23a,23b
の剛性よりも大きくすることができること、その他、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得るこ
とは勿論である。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2の鋼製原
子炉格納容器のアンカ部構造においては、原子炉格納容
器下部外周に、下段の応力緩和用リングの原子炉格納容
器径方向の剛性が上段の応力緩和用リングの原子炉格納
容器径方向の剛性よりも大きくなるよう、取付けてある
ため、前記原子炉格納容器の径方向外方への膨張量は下
方へ行くにつれて徐々に小さくすることができ、従っ
て、前記原子炉格納容器下部の付け根部及びその近傍の
応力を分散させることにより応力集中を防止することが
でき、前記原子炉格納容器下部の付け根部及びその近傍
の損傷を防止することができ、また、この応力緩和用リ
ングは、請求項1の場合は、原子炉格納容器の下部外周
に溶接するだけで良く、請求項2の場合には、原子炉格
納容器の下部外周に溶接したサポート部材に載置するだ
けで良いため、取付け作業を簡単に行なうことができ、
よって原子炉格納容器の据付けを短期間に行なうことが
でき、さらに前記原子炉格納容器下部外周の塗装が剥が
れる心配がないと共に、前記原子炉格納容器下部外周の
目視点検及びメンテナンスを容易に行なうことができ、
又本発明の請求項3においては、各サポート部材を円周
方向に所要の間隔を有するようにしてあるため、溶接個
所を大幅に軽減でき、従って、サポート部材の溶接作業
を簡単に行なうことができ、前記原子炉格納容器を据付
けるための工期を一層、短縮することができる等、種々
の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造の
実施の形態の一例を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造の
実施の形態の他の例を示す縦断正面図である。
【図3】図2のIII−III方向拡大矢視図である。
【図4】原子炉設備の全体構造を示す縦断正面図であ
る。
【図5】図4のV部分詳細図である。
【図6】図5のVI−VI方向拡大矢視図である。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 3 原子炉格納容器 4 基礎 23a 応力緩和用リング 23b 応力緩和用リング 24 サポート部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に原子炉圧力容器を収容する鋼製の
    原子炉格納容器の下端部を鉄筋コンクリート構造の基礎
    に固定した鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造であっ
    て、前記原子炉格納容器の下部外周に、該原子炉格納容
    器外周を包囲する複数の応力緩和用リングを、下段の応
    力緩和用リングの原子炉格納容器径方向の剛性が上段の
    応力緩和用リングの前記原子炉格納容器径方向の剛性よ
    りも大きくなるよう、溶接したことを特徴とする鋼製原
    子炉格納容器のアンカ部構造。
  2. 【請求項2】 内部に原子炉圧力容器を収容する鋼製の
    原子炉格納容器の下端部を鉄筋コンクリート構造の基礎
    に固定した鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造であっ
    て、前記原子炉格納容器の下部外周に、サポート部材を
    多段に溶接すると共に、該サポート部材上に、前記原子
    炉格納容器外周を包囲する応力緩和用リングを、下段の
    応力緩和用リングの前記原子炉格納容器径方向の剛性が
    上段の応力緩和用リングの原子炉格納容器径方向の剛性
    よりも大きくなるよう、前記原子炉格納容器外面に接近
    して載置したことを特徴とする鋼製原子炉格納容器のア
    ンカ部構造。
  3. 【請求項3】 各サポート部材を円周方向に所要の間隔
    を有するようにした請求項2に記載の鋼製原子炉格納容
    器のアンカ部構造。
JP7204586A 1995-08-10 1995-08-10 鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造 Pending JPH0954182A (ja)

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JP7204586A Pending JPH0954182A (ja) 1995-08-10 1995-08-10 鋼製原子炉格納容器のアンカ部構造

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