JPH07287090A - 原子炉用炉内構造物 - Google Patents

原子炉用炉内構造物

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JPH07287090A
JPH07287090A JP6081275A JP8127594A JPH07287090A JP H07287090 A JPH07287090 A JP H07287090A JP 6081275 A JP6081275 A JP 6081275A JP 8127594 A JP8127594 A JP 8127594A JP H07287090 A JPH07287090 A JP H07287090A
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JP
Japan
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shroud
reactor
core
support
core shroud
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Application number
JP6081275A
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English (en)
Inventor
Eisaku Hayashi
英策 林
Koichi Kurosawa
孝一 黒沢
Tadashi Morinaka
廉 守中
Minoru Maeda
稔 前田
富士夫 ▲吉▼久保
Fujio Yoshikubo
Noboru Chiba
昇 千葉
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Hitachi Engineering and Services Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Nuclear Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Nuclear Engineering Co Ltd
Hitachi Kiso Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉圧力容器内の炉内構造物を新規のものと
取替えることに係り、炉心シュラウドの取外し,再据付
けが容易にでき、更に耐震機能を向上させた原子炉用炉
内構造物を提供することにある。 【構成】本発明は、炉心シュラウド2の下部を支持する
構造を、シュラウド下部胴2cの下端形状の凹部がシュ
ラウドサポートシリンダ3a上端の凸部をはさみ込み、
シュラウド下部胴2cとシュラウドサポートシリンダ3
aをスイングボルトで固定し締付ける。また、炉心シュ
ラウド2の上部を支持する構造を、シュラウド上部胴2
aに取付けられた振れ止めピン13を、原子炉圧力容器
1に取付けてある振れ止めサポート15に挿入し位置決
めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電プラントの
原子炉圧力容器内の炉心シュラウド,上部格子板、およ
び炉心支持板等の炉内構造物を新規のものと取替えるこ
とに係り、特に新規炉心シュラウドの取外し,再据付け
が容易にでき、更に耐震機能を向上させた炉内構造物に
関する。
【0002】
【従来の技術】炉内構造物の取替可能な構造について
は、特開昭54−35589 号公報、および特開昭60−231197
号公報がある。
【0003】特開昭54−35589 号公報は、原子炉圧力容
器内に着脱自在に取付けられ、原子炉圧力容器外へ移動
可能とした炉内構造物である。
【0004】この着脱構造は、炉心シュラウドの外径を
シュラウドサポートの内径に嵌め込む構造で、炉心シュ
ラウドの材質をシュラウドサポートの材質より膨張係数
の高い材質を使用することにより、原子炉運転時の材質
の熱膨張差から炉心シュラウドとシュラウドサポートは
相互に固く嵌着される。
【0005】また、着脱構造は、炉心シュラウドの下端
内側にフランジを設け、フランジをシュラウドサポート
上端面に合わせ、ボルトにより締付け固定する方法もあ
る。取外す際は、常温、または着脱時の温度時に、炉心
シュラウドの外径がシュラウドサポートの内径より小さ
くなるように形成してある。
【0006】また、特開昭60−231197号公報は、特開昭
54−35589 号公報と同様にシュラウドサポートから炉心
シュラウドが分離可能な構造で、原子炉圧力容器外へ移
動させることができる炉内構造物である。
【0007】この分離構造の下端を支持する構造は、炉
心シュラウドの下端面がほぼ楔形状になった楔形状部
を、シュラウドサポートの上端面に形成された溝に差し
込む構造である。
【0008】上端を支持する構造は、原子炉圧力容器,
炉心シュラウドに取付けられたブロックがレストレイン
トブロックを介しボルトで結合する構造で、それぞれ膨
張係数の相違する材質を使用することにより、相互を嵌
着するものである。
【0009】また、これにより炉内構造物の供用期間中
検査が可能で、ドライヤ、およびセパレータプール内に
おいて検査が実施できるので、作業者の被曝低減が図れ
るものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭54−35589
号公報による従来技術は、炉心シュラウドをシュラウド
サポートに嵌め込み、材質の熱膨張で嵌着する構造であ
るため、着脱が可能で原子炉圧力容器外へ移動すること
ができる原子炉用シュラウドであるが、構造が炉心シュ
ラウドをシュラウドサポートの内側に嵌め込み、熱膨張
により内側から外側に嵌着させる場合でも、地震時に働
く水平荷重により炉心シュラウドが変形し、完全に地震
荷重を受けることが困難である。
【0011】すなわち、地震時に水平荷重が作用すると
荷重方向と反対面側の炉心シュラウドがシュラウドサポ
ートから離れる方向に変形をするので横方向のずれは防
止できない。
【0012】また、炉心シュラウドをシュラウドサポー
トの外側に嵌め込む構造にした場合も上記と同様に、完
全に地震荷重を受けることができない。
【0013】更に原子炉運転時の炉心支持板に差圧荷重
が加わることにより、炉心シュラウドの下端が上に抜け
ることを防止できない。
【0014】また、炉心シュラウドとシュラウドサポー
トをボルトで結合する構造においても、地震時の水平荷
重を受けた時、ボルトに剪断力が加わり剪断強度との関
係から、完全に地震荷重を受けることが困難であり、且
つ炉心シュラウド内外の差圧による炉水リーク防止にも
難点がある。
【0015】また、特開昭60−231197号公報による従来
技術は、炉心シュラウドの上端、および下端を支持する
構造を取外せる分離可能な構造とすることで、炉内構造
物を原子炉圧力容器外へ移動させることができるもので
あるが、下端を支持する構造は炉心シュラウドの下端部
をシュラウドサポート上端面の溝部に差し込む形状であ
り、逆に上端を支持する構造は原子炉圧力容器、および
炉心シュラウド上部胴それぞれのブロックがレストレイ
ントブロックを介しボルトで固定されているため、原子
炉運転時に材質の熱膨張差により、炉心シュラウドの軸
方向、および半径方向に座屈荷重が加わり、炉心シュラ
ウドの健全性が損なわれる可能性がある。
【0016】また、炉心シュラウドの上端部がレストレ
イントブロックを介してボルトで結合されているため、
炉心シュラウドを取替える時、原子炉圧力容器と炉心シ
ュラウド上部胴に取付けられているそれぞれのブロック
が、熱膨張差を考慮して、原子炉圧力容器、および炉心
シュラウドの中心線に対して、平行に据付なければなら
ず、高精度の据付が要求されるので、炉心シュラウドの
周方向、ならびに半径方向の位置調整が必要となり、炉
心シュラウドの再据付の芯設定(位置決め)が容易でな
かった。
【0017】本発明の目的は、原子炉圧力容器内の炉内
構造物を新規のものと取替えることに係り、炉心シュラ
ウドの取外し,再据付けが容易にでき、更に耐震機能を
向上させた原子炉用炉内構造物を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、沸騰水型原子
炉圧力容器内の炉内構造物を、シュラウドサポート上端
部より分離できる構造とし、原子炉運転時の差圧荷重、
ならびに地震時の水平荷重、および鉛直荷重を受けるこ
とができ、且つ前記炉内構造物を取替える時、炉内構造
物の再据付の位置決めを容易にしたことを特徴とする原
子炉用炉内構造物である。
【0019】
【作用】本発明の原子炉用炉内構造物によれば、炉心シ
ュラウドの下端を支持する構造は、炉心シュラウドの下
端部の凹部形状が、シュラウドサポート上端部の凸部に
嵌め込み、更に熱膨張係数の相違するボルトで炉心シュ
ラウドとシュラウドサポートを固定する。
【0020】上端を支持する構造は、原子炉圧力容器に
取付けたサポートに炉心シュラウド上部胴の外面に取付
けた円錐上のピンを挿入し設定する。
【0021】この支持構造により、地震時の水平荷重を
受け、炉心シュラウドの転倒に対して振れ止めをする。
【0022】また、原子炉運転時の炉心支持板に加わる
差圧荷重、ならびに地震時の鉛直荷重による、炉心シュ
ラウドの浮き上がりに対して、炉心シュラウドとシュラ
ウドサポートを熱膨張係数の相違するボルトで固定し、
荷重を受けるものである。
【0023】また、炉内構造物の取替時の再据付の芯設
定(位置決め)は、原子炉圧力容器に取付けたサポート
の受け口位置をガイドとして位置決めすることで、据付
が容易にでき作業の効率を向上させる。
【0024】
【実施例】図1は、請求項1における本発明による原子
炉の一実施例の構成を説明する図を示す。
【0025】本図においては、原子炉圧力容器1内にシ
ュラウド上部胴2a,シュラウド中間胴2b,シュラウ
ド下部胴2cから構成される炉心シュラウド2が内蔵さ
れており、該炉心シュラウド2は前記原子炉圧力容器1
に溶接されたシュラウドサポートレグ3a,シュラウド
サポートプレート3b,シュラウドサポートシリンダ3
cから構成されるシュラウドサポート3に支持されるよ
うになっている。
【0026】尚、図2〜図5に炉心シュラウド2を支持
する構造を示す。
【0027】図2,図3は、請求項2、および請求項4
〜6における炉心シュラウド2の下部を支持する構造の
一実施例を示す。
【0028】支持構造は、シュラウド下部胴2cの下端
形状が凹部形状4となっており、この部分がシュラウド
サポートシリンダ3c上端の凸部をはさみ込む。更に、
シュラウド下部胴2cとシュラウドサポートシリンダ3
cは、スイングボルト5により固定される。
【0029】スイングボルト5は、シュラウドサポート
シリンダ3cのブラケット6にピン7を介し取付けら
れ、図示は省略するが治具によりスイングボルト5を引
上げ、シュラウド下部胴2cのブラケット8へ取付け、
座付きナット9を締付け固定する。
【0030】炉心シュラウド2を取外す際、治具で座付
きナット9を緩め、スイングボルト5をブラケット8か
ら取外す。
【0031】取外したスイングボルト5は内側に倒れる
が、再設定しやすくするためスイングボルト5がある一
定の角度に保つよう、スイングボルト5の下部に転倒防
止ストッパ10を設けた。
【0032】図示は省略するが、転倒防止ストッパはブ
ラケット6側に設ける構造としても良い。
【0033】また、炉心シュラウド2を取外す際、スイ
ングボルト5の座付きナット9を緩めるが、緩めすぎに
よる座付きナット9の落下防止を考慮し、スイングボル
ト5の上端に落下防止ストッパ11を設けた。
【0034】更に、炉心シュラウド2(2a,2b,2
c),凹部形状4,シュラウドサポート3(3a,3
b,3c),スイングボルト5,ブラケット6、および
ブラケット8をそれぞれ熱膨張係数の相違する材質を使
用することで、原子炉運転時にそれぞれの熱膨張差によ
り、凹凸部の上下の接触面が強固に締付けられ密着し、
且つ凹凸部の半径方向内側の接触面も密着し、炉心シュ
ラウド2の内外差圧(内側の圧力が高い)による炉水の
リークを防止することができる。
【0035】すなわち、沸騰水型原子炉に一般的に使用
される材料として、炉心シュラウド2はステンレス鋼,
シュラウドサポート3は高ニッケル合金、および原子炉
圧力容器1は低合金鋼であり、それぞれの熱膨張係数の
度合いは、ステンレス鋼>高ニッケル合金>低合金鋼で
ある。
【0036】図2,図3において、シュラウド下部胴2
c,凹部形状4、およびブラケット8にステンレス鋼を
使用し、シュラウドサポートシリンダ3c,スイングボ
ルト5、およびブラケット6に高ニッケル合金を使用す
る構成とする。
【0037】このような材質の相違により、原子炉運転
時にそれぞれの熱膨張差により、軸方向に対してはシュ
ラウド下部胴2c下端の凹部形状4、およびブラケット
8の方がスイングボルト5よりも上方向に伸びようとす
るので、座付きナット9を介して、凹部形状4の凹面と
シュラウドサポートシリンダ3c上端の凸面の接触面が
強固に締め付けられ密着する。
【0038】一方、半径方向に対しては、シュラウド下
部胴2c下端の凹部形状4の内側の方が、シュラウドサ
ポートシリンダ3cよりも外方向に伸びようとするの
で、凹凸部の半径方向内側の接触面も密着する。
【0039】これらの接触面の密着により、炉心シュラ
ウド2の内外差圧(内側の圧力が高い)による炉水のリ
ークを防止することができる。
【0040】図4は、請求項3における炉心シュラウド
2の上部を支持する構造の一実施例を示す。
【0041】支持構造は、シュラウド上部胴2aの外面
に取付けられたサポート12a、および円錐状のピン1
2bから構成される振れ止めピン13を、原子炉圧力容
器1の内側に取付けられている傾斜のついた受け口14
を持つ振れ止めサポート15に挿入し設定する構造であ
る。
【0042】図5において、請求項3、および請求項7
における振れ止めピン13、および振れ止めサポート1
5の詳細の取合い構造を説明する。
【0043】シュラウド上部胴2aの外面に取付けられ
た振れ止めピン13の傾斜角度、および原子炉圧力容器
1の内側に取付けられた振れ止めサポート15,受け口
14の傾斜角度は、炉心シュラウド2の熱膨張率、原子
炉圧力容器1の熱膨張率の関係より算出されたものであ
り、原子炉運転時における炉心シュラウド2と原子炉圧
力容器1の熱膨張率の違いから発生する熱膨張拘束によ
る局所的な反力を回避し、且ついかなる温度状態におい
ても振れ止めピン13、および振れ止めサポート15は
接触し、地震時の水平荷重を受け炉心シュラウドの転倒
に対して振れ止めをする。
【0044】すなわち、炉心シュラウド2と原子炉圧力
容器1の半径方向の熱膨張差δR 、および軸方向の熱膨
張差δV より算出する傾斜角度θを持つ。
【0045】また、炉内構造物を取替える時、炉内構造
物の再据付の芯設定が、原子炉圧力容器1に取付けた振
れ止めサポート15の受け口14位置をガイドとして位
置決めすることで、据付の位置決めが容易にできること
が可能である。
【0046】なお、炉内構造物を据付ける際の芯設定
は、原子炉圧力容器1に取付けた振れ止めサポート15
の受け口14位置を、図示は省略したがテンプレートを
用いて位置決めしておき、炉心シュラウド2に取付ける
振れ止めピン13の取付け位置をテンプレートに合わ
せ、製作することで取付け位置の位置決めが可能とな
る。一例として、出力が110万kWe級の原子力プラ
ントにおける、振れ止めピン13、および振れ止めサポ
ート15の傾斜角度を以下に検討する。
【0047】炉心シュラウド2を構成する材料であるス
テンレス鋼の熱膨張係数αを、17.58×10-6mm/m
m℃ 、および原子炉圧力容器を構成する材料である低合
金鋼の熱膨張係数αを、12.83×10-6mm/mm℃ と
した場合、軸方向の熱膨張差は、炉心シュラウド2の全
高(H)を約7000、および原子炉運転時の温度を2
89℃(室温20℃,△T=269℃)とすると、炉心
シュラウド2の軸方向の伸びは、δVS=H・α・△T=
33.1mm 、原子炉圧力容器1の軸方向の伸びは、δVR
=H・α・△T=24.2mm となり、伸びの差δV は、
δVS−δVR=8.9mmとなる。
【0048】また、半径方向の熱膨張差は、原子炉圧力
容器1の半径(R)を約3200、および原子炉運転時
の温度を289℃(室温20℃,△T=269℃)とす
ると、炉心シュラウド2の半径方向の伸びは、δRS=R
・α・△T=15.1mm 、原子炉圧力容器1の半径方向
の伸びは、δRR=R・α・△T=11.0mm となり、伸
びの差δR は、δRS−δRR=4.1mm となる。
【0049】以上のδV ,δR より、傾斜角度θは約2
5°となる。
【0050】図6は、従来技術のシュラウド下部胴2c
の地震時の水平荷重による変形を模式化したものであ
る。
【0051】従来技術におけるシュラウド下部胴2cを
シュラウドサポートシリンダ3cの内側に嵌め込み支持
する構造では、地震時において水平荷重Fが作用する
と、荷重方向と反対面側のシュラウド下部胴2cが二点
鎖線の如く内側に変形するので、横方向のずれは防止で
きない。
【0052】また、シュラウド下部胴2cをシュラウド
サポートシリンダ3cの外側へ嵌め込む構造とした場合
も同様に、水平荷重を受けた荷重方向側のシュラウド下
部胴2cが外側に膨らみ、横方向のずれは防止できな
い。
【0053】これら地震時の水平荷重によるシュラウド
下部胴2cの変形を防止するため、本発明では図2,図
3に示すとおり、シュラウド下部胴2cの下端部が、シ
ュラウドサポートシリンダ3cの上端部を内側、および
外側からはさみ込む凹凸形状とした。
【0054】図7は、地震時の水平荷重Fをシュラウド
上部胴2aの外面に取付けられた振れ止めピン13、お
よび原子炉圧力容器1の内側に取付けられた振れ止めサ
ポート15が地震時の水平荷重Fを受ける一例を模式化
したものである。
【0055】振れ止めピン13の面、および振れ止めサ
ポート15の受け口14の斜面は、いかなる温度におい
ても接触しているため、振れ止めピン13、および振れ
止めサポート15の員数相当分で、水平荷重を受けるこ
とができ、地震時の炉心シュラウド2の転倒防止ができ
る。
【0056】図8は、炉心シュラウド2の取付け,取外
す際の炉心スプレイ配管16構造の一実施例を示す。
【0057】特開昭60−231197号公報にもあるように、
炉心スプレイ配管16は、シュラウド側配管17と分離
できる構造となっており、分離箇所は、相対向する配管
どおしを結合させるカラー18にて螺合されている。
【0058】このカラー18は、ねじることによってシ
ュラウド側配管17の下方に下がり、シュラウド側配管
17の段付部19において係止され、カラー18の落下
を防止することができる。
【0059】炉心シュラウド2を取外す際は、該カラー
18をねじり下方へ下げ、前記炉心スプレイ配管16を
分離した後、炉心スプレイ配管16とシュラウド側配管
17が干渉しない程度に炉心シュラウド2を引き上げ、
炉心シュラウド2を回転させ原子炉圧力容器1から取外
す。
【0060】このため、カラー18をねじり下方へ下げ
たときのカラー18上端から炉心スプレイ配管16下端
までの距離l3 は、図2に示すl1 および図5に示すl
2 より大きな寸法とすることが必要である。
【0061】図9に従来の炉心スプレイ配管16の構造
例を示す。
【0062】炉心スプレイ配管16は、スリーブ20に
よりシュラウド側配管17と溶接されている構造であ
る。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、炉心シュラウド2の下
部を支持する構造を、シュラウド下部胴2cの下端の凹
部形状4がシュラウドサポートシリンダ3c上端の凸部
をはさみ込み、更に前記シュラウド下部胴2cと前記シ
ュラウドサポートシリンダ3cをスイングボルト5で固
定し締付け、また、上部を支持する構造を、シュラウド
上部胴2aに取付けられた振れ止めピン13を、原子炉
圧力容器1に取付けてある振れ止めサポート15に挿入
し位置決めすることにより、前記炉心シュラウド2をシ
ュラウドサポート3から分離することができ、前記原子
炉圧力容器1外へ移動させることができる。
【0064】前記炉心シュラウド2の下部を支持する構
造において、前記シュラウド下部胴2cと前記シュラウ
ドサポートシリンダ3cを前記スイングボルト5で固定
することにより、原子炉運転時の炉心支持板に差圧荷重
が加わることにより、前記炉心シュラウド2の下端が上
に抜けることを防ぎ、ならびに地震時の鉛直荷重を受け
ることができる。
【0065】また、前記炉心シュラウド2と前記シュラ
ウドサポート3c、前記スイングボルト5とブラケット
8をそれぞれ熱膨張係数の相違する材質を使用すること
で、原子炉運転時にそれぞれの熱膨張差により、接触面
が強固に締付けられ密着し、炉水のリーク防止をするこ
とができる。
【0066】更に、前記炉心シュラウド2下部と前記シ
ュラウドサポート3の支持を凹凸構造とするこにより、
地震時の水平荷重を内側、および外側から受けることが
できる。
【0067】前記炉心シュラウド2の上部を支持する構
造において、前記原子炉圧力容器1と前記炉心シュラウ
ド2の熱膨張差に対して、振れ止めサポート15の受け
口14、および振れ止めピン13の形状が傾斜を持つこ
とで、熱膨張を受けたとき前記振れ止めピン13が前記
振れ止めサポート15の受け口14の斜面を沿って移動
し、熱膨張拘束による局所的な反力を回避することがで
きる。
【0068】また、水平地震荷重に対する振れ止め、な
らびに炉内構造物を取替える時、炉内構造物の再据付時
の芯設定が、原子炉圧力容器1に取付けた振れ止めサポ
ート15の受け口14の位置を、ガイドとして位置決め
することで、据付けの位置決めが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による原子炉用炉内構造物の
縦断面図。
【図2】図1のA部拡大詳細図。
【図3】図2の右側面図。
【図4】図1の炉心シュラウド上端支持構造の部分を示
した平面図であって、次の図5の取合いを分離した状態
を示した図。
【図5】図1のB部拡大詳細図。
【図6】従来技術の一実施例による炉心シュラウド下端
支持構造が地震時の水平荷重による変形を模式化した原
子炉炉内構造物の平断面図。
【図7】図1の実施例による炉心シュラウド上端支持構
造が地震時の水平荷重を受けた場合を模式化した原子炉
炉内構造物の平断面図。
【図8】図1の実施例による炉心スプレイ配管構造の立
面図。
【図9】従来技術の一実施例による炉心スプレイ配管構
造の立面図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心シュラウド、2a…シュ
ラウド上部胴、2b…シュラウド中部胴、2c…シュラ
ウド下部胴、3…シュラウドサポート、3a…シュラウ
ドサポートレグ、3b…シュラウドサポートプレート、
3c…シュラウドサポートシリンダ、4…凹部形状、5
…スイングボルト、6…ブラケット、7…ピン、8…ブ
ラケット、9…座付きナット、10…転倒防止ストッ
パ、11…落下防止ストッパ、12a…サポート、12
b…ピン、13…振れ止めピン、14…受け口、15…
振れ止めサポート、16…炉心スプレイ配管、17…シ
ュラウド側配管、18…カラー、19…段付部、20…
スリーブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 英策 茨城県日立市幸町一丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 黒沢 孝一 茨城県日立市幸町一丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 守中 廉 茨城県日立市幸町一丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 前田 稔 茨城県日立市幸町一丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 ▲吉▼久保 富士夫 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 日立ニ ュークリアエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 千葉 昇 茨城県日立市会瀬町2丁目13番1号 日立 機装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸騰水型原子炉圧力容器内の炉内構造物
    を、シュラウドサポート上端部より分離できる構造と
    し、原子炉運転時の差圧荷重、ならびに地震時の水平荷
    重、および鉛直荷重を受けることができ、且つ前記炉内
    構造物を取替える時、炉内構造物の再据付の位置決めを
    容易にしたことを特徴とする原子炉用炉内構造物。
  2. 【請求項2】請求項1において、炉心シュラウドの下部
    を支持する構造が、炉心シュラウド下部胴の下端形状を
    凹部形状とし、シュラウドサポートシリンダ上端の凸部
    をはさみ込み、前記炉心シュラウドを分離可能とし、更
    にスイングボルトで固定し、締付けることを特徴とする
    原子炉用炉内構造物。
  3. 【請求項3】請求項1において、炉心シュラウドの上部
    を支持する構造が、前記炉心シュラウド上部に取付けら
    れた振れ止めピンを、前記原子炉圧力容器に取付けてあ
    る振れ止めサポートに挿入し、位置決めすることによ
    り、前記炉内構造物を取替える時、炉内構造物の再据付
    の位置決めを容易にしたことを特徴とする原子炉用炉内
    構造物。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記炉心シュラウド下
    部胴と前記シュラウドサポートシリンダの支持を、更に
    スイングボルトで固定する構造とすることで、原子炉運
    転時の炉心支持板に差圧荷重が加わることにより、前記
    炉心シュラウドの下端が上に抜けることを防ぐこと、な
    らびに地震時の鉛直荷重を受けることを特徴とする原子
    炉用炉内構造物。
  5. 【請求項5】請求項2において、前記炉心シュラウドと
    前記シュラウドサポート、前記スイングボルトとボルト
    取付け部をそれぞれ熱膨張係数の相違する材質を使用す
    ることで、原子炉運転時にそれぞれの熱膨張差により凹
    凸部の上下の接触面が強固に締付けられ密着し、且つ前
    記炉心シュラウドと前記シュラウドサポートの半径方向
    の接触面も密着し、炉水のリーク防止をすることを特徴
    とする原子炉用炉内構造物。
  6. 【請求項6】請求項2において、前記炉心シュラウド下
    部と前記シュラウドサポートの支持を凹凸構造とするこ
    により、地震時の水平荷重をはさみ込んだ前記炉心シュ
    ラウド下部の凹部の内側、および外側から受けることを
    特徴とする原子炉用炉内構造物。
  7. 【請求項7】請求項3において、前記原子炉圧力容器と
    前記炉心シュラウドの熱膨張差に対して、振れ止めサポ
    ートの受け口、および振れ止めピンの形状を円錐状とす
    ることで、熱膨張を受けたとき前記振れ止めピンが前記
    振れ止めサポートの受け口の斜面を沿って移動するた
    め、熱膨張拘束による局所的な反力を回避し、且つ地震
    時の水平荷重による前記炉心シュラウドの転倒を防止す
    ることを特徴とする原子炉用炉内構造物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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