JPH0954064A - 酸素センサ素子及びその製造方法 - Google Patents

酸素センサ素子及びその製造方法

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JPH0954064A
JPH0954064A JP7227276A JP22727695A JPH0954064A JP H0954064 A JPH0954064 A JP H0954064A JP 7227276 A JP7227276 A JP 7227276A JP 22727695 A JP22727695 A JP 22727695A JP H0954064 A JPH0954064 A JP H0954064A
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JP
Japan
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trap layer
oxygen sensor
sensor element
layer
particles
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Application number
JP7227276A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sugino
浩 杉野
Hiromi Sano
博美 佐野
Namiji Fujii
並次 藤井
Taido Hotta
泰道 堀田
Naoto Miwa
直人 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラップ層の外表面が目詰まりすることがな
く,長期間に渡って安定したセンサ出力を維持すること
のできる酸素センサ素子及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 固体電解質13に配設した一対の電極1
31,132と,該電極131,132の少なくとも一
方を覆う電極保護層12と,該電極保護層12を覆う被
毒物捕獲用のトラップ層2とを設けてなる。上記トラッ
プ層2は多数の粒子を結合させた多孔質体により構成さ
れてなり,該多孔質体を構成する粒子の間の結合力は,
上記電極保護層12側より上記トラップ層2の外表面2
1に向かうに従って,順次弱くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,自動車エンジンの空燃比制御等
に使用される酸素センサ素子に関する。
【0002】
【従来技術】自動車エンジンより排出される排気ガス中
の酸素濃度を検出するためのガス検出器としては,Zr
2 固体電解質を使用した,例えば,酸素濃淡起電力式
のガス検出器がよく知られており,実用化されている。
上記ガス検出器としては,例えば,図13に示す構造の
酸素濃度検出器が挙げられる。
【0003】上記酸素濃度検出器9は,その先端に酸素
センサ素子90が配設してあり,該酸素センサ素子90
は,図14に示すごとく,固体電解質13の両面に配設
した一対の電極131,132と,該電極131を覆う
電極保護層12とよりなる。上記固体電解質13は有底
円筒体で,その内腔15内にはヒータ5が挿入されてい
る。
【0004】上記電極保護層12は,セラミックコーテ
ィング層より構成されており,該電極保護層12には多
数の細孔120が形成されている。
【0005】上記酸素センサ素子90は,図13に示す
ごとく,ハウジング96及び窓付きケース961により
カバーされている。また,上記酸素濃度検出器9は,ハ
ウジング96に設けたフランジ97により,自動車エン
ジンの排気経路に取付けられる。そして,上記酸素セン
サ素子90においては,排気ガスが上記電極保護層12
の細孔より侵入し,電極132に到達することにより,
センサ出力を得ることができる。
【0006】しかしながら,ある種の実用条件下におい
て,図15に示すごとく,排気ガスに由来する被毒物に
より電極保護層12が目詰まりするおそれがある。上記
被毒物は,P,Ca,Zn,Si等のオイル成分,K,
Na,Pb等のガソリン混合成分からなる微細な粒子や
膜状のガラス質等よりなる。そして,上記被毒物により
電極保護層12が目詰まりした場合には,排気ガスの電
極131への到達が妨げられ,センサ出力の低下,応答
性の低下といった各種の問題が生じる。
【0007】更に,近年,内燃機関の燃費向上やその性
能向上に伴い,ガス検出器が,より高温雰囲気において
使用される機会が増大している。また,上記排気ガス中
の被毒物の量も増大している。高温雰囲気において,上
記表面121に付着した被毒物は,互いに化学反応を起
こす,あるいは溶融を起こすおそれがある。
【0008】それ故,その後の冷却により,電極保護層
表面に,図15に示すごとく,それ自体通気性を持たな
い緻密なガラス状付着被膜7が形成され,目詰まりを起
こす。この場合には,上記ガラス状付着被膜7により,
排気ガスの電極131への到達が大きく妨げられるた
め,通常のセンサ出力が得られなくなる。
【0009】従って,以上の現象が生じた酸素センサ素
子においては,時間の経過と共にそのセンサ出力が変化
するおそれがあり,従ってエンジンの正確な空燃比測定
を行うことができなくなる。以上により,上述の酸素セ
ンサ素子の耐久性は,あまり高くないといえる。
【0010】そこで,従来,例えば,酸素センサ素子に
おける電極保護層の表面に,被毒物トラップ層を設け,
電極保護層における目詰まりが生じないようにする改良
案が提案されている。即ち,上記電極保護層の表面に,
被毒物を吸着する能力の高い,γ−Al2 3 よりなる
トラップ層を設けた酸素センサ素子がある(特開昭61
−153561号)。上記トラップ層は,Pb,P,
S,Si,Zn等の被毒物のトラップに非常に有効に作
用する。また,被毒物による電極保護膜の劣化を防止す
ることができ,その耐久性を大幅に向上させる効果をも
有する。
【0011】また,上記電極保護層の表面に,アルミナ
等よりなる,一定の細孔径,厚み,気孔率を有する多孔
質体よりなるトラップ層を設けた酸素センサ素子がある
(特開平6−174683号)。上記酸素センサ素子に
おいては,トラップ層で被毒物を捕獲すると共に,トラ
ップ層の細孔径をある程度大きくし,該トラップ層の厚
みをある程度厚くすることにより,上記ガラス状被毒物
による付着被膜の形成を防止することができる。以上の
構成を有する酸素センサ素子においては,排気ガスの導
通が阻害されないため,そのセンサ出力が時間によって
変化しない。このため,以上の酸素センサ素子は耐久性
が高いといえる。
【0012】
【解決しようとする課題】しかしながら,上述の酸素セ
ンサ素子においても,被毒物の量が多い場合,また長時
間に渡って連続使用する際には,トラップ層が目詰まり
するおそれがある。特に,ガラス状被毒物により付着被
膜が形成される場合には,センサ特性の劣化がたいへん
早く進行する。
【0013】本発明は,かかる問題点に鑑み,トラップ
層の外表面が目詰まりすることがなく,長期間に渡って
安定したセンサ出力を維持することのできる酸素センサ
素子及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題の解決手段】本発明は,固体電解質に配設した一
対の電極と,該電極の少なくとも一方を覆う電極保護層
と,該電極保護層を覆う被毒物捕獲用のトラップ層とを
設けてなる酸素センサ素子において,上記トラップ層は
多数の粒子を結合させた多孔質体により構成されてな
り,該多孔質体を構成する粒子の間の結合力は,上記電
極保護層側より上記トラップ層の外表面に向かうに従っ
て,順次弱くなっていることを特徴とする酸素センサ素
子にある。
【0015】本発明において,トラップ層における粒子
間結合力は,電極保護層側より,該トラップ層の外表面
に向かうに従って,順次弱くなっている。このため,ト
ラップ層の外表面に被毒物が付着した場合には,外表面
を構成する粒子間結合力の弱い粒子と共に,上記被毒物
が順次剥離する。これにより,常に,被毒物の付着して
いない粒子がトラップ層の外表面を再形成するため,粒
子間に形成される細孔が被毒物により充填されることも
なく,よってトラップ層に目詰まりが発生することはな
い。
【0016】以上により,上記酸素センサ素子におい
て,排気ガスは常にトラップ層及び電極保護層を自由に
通過し,電極まで容易に到達することができる。従っ
て,安定したセンサ出力の確保された酸素センサ素子を
得ることができる。なお,酸素センサ素子を長期間に渡
って使用する場合には,被毒物の量が増大するが,上記
剥離は被毒物の増大に比例し一層促進される。このた
め,本発明の効果が特に発揮される。
【0017】次に,上記トラップ層は,α−Al
2 3 ,γ−Al2 3 ,ムライト,MgO・Al2
3 スピネルのグループより選ばれる一種以上の耐熱性粒
子よりなることが好ましい。上記耐熱粒子を使用するこ
とにより,高温での使用において,トラップ層自体が熱
変化することなく,安定したトラップ機能を得ることが
できる。
【0018】また,上記粒子の形状としては,球状,塊
状,板状,ファイバー状,フォーム状,柱状,針状等の
中より選ぶことができる。また,上記トラップ層は,1
μm以下の緻密な一次粒子の集合により形成された二次
粒子より構成することもできる。
【0019】上記トラップ層の平均細孔径は,多孔質状
体である電極保護層の平均細孔径よりも大きいことが好
ましい。上記トラップ層の平均細孔径が,上記電極保護
層の平均細孔径以下である場合には,トラップ層の目詰
まりが生じるおそれがある。この場合には,排気ガスが
トラップ層及び電極保護層を通過しなくなるおそれがあ
る。
【0020】次に,上記トラップ層の平均細孔径は,
0.1〜50μmであることが好ましい。平均細孔径が
0.1μm未満であっても,酸素センサ素子の使用時間
が短い場合には,被毒物の量も少ないため,トラップ層
の目詰まりが生じる可能性は小さい。しかし,酸素セン
サ素子の使用時間が長くなった場合には,被毒物の量も
増大する。このため,外表面の粒子と共に被毒物が剥離
する前に,更に新たな被毒物が付着し,トラップ層の目
詰まりが発生する。
【0021】一方,上記平均細孔径が50μmより大き
い場合には,微細な被毒物がトラップ層の細孔を素通り
して電極保護層に達し,該電極保護層を目詰まりさせる
おそれがある。
【0022】なお,特にガラス状被毒物よりなる付着被
膜の形成(図15参照)によるトラップ層の目詰まりを
防止するためには,上記平均細孔径を0.5μm〜50
μmとすることが好ましい。
【0023】次に,上記トラップ層の気孔率は,30〜
90%であることが好ましい。上記気孔率が30%未満
である場合には,トラップ層が緻密すぎるため,外表面
の粒子と共に被毒物が剥離し難く,トラップ層の目詰ま
りが生じるおそれがある。
【0024】一方,上記気孔率が90%を越える場合に
は,トラップ層の強度が低下するおそれがある。また,
微細な被毒物がトラップ層の細孔を素通りして電極保護
層に達し,該電極保護層を目詰まりさせるおそれがあ
る。なお,特にガラス状被毒物よりなる付着被膜の形成
(図15参照)によるトラップ層の目詰まりを防止する
ためには,上記気孔率を50%〜90%とすることが好
ましい。
【0025】次に,上記トラップ層は,酸素センサ素子
の使用後,即ち上記被毒物の剥離が生じた後において
も,他の被毒物をトラップするのに必要な最低限のトラ
ップ層が残留していることが好ましく,その厚みが60
〜500μmであることが好ましい。
【0026】上記厚みが60μm未満である場合には,
トラップ層を形成する粒子が少なく,数回の被毒物の剥
離により,トラップ層が消滅してしまうおそれがある。
一方,上記厚みが500μmよりも厚い場合には,電極
保護層とトラップ層との間の付着力が低下するおそれが
ある。更に,トラップ層が厚すぎるため,それ自体が排
気ガスの通過を妨げ,酸素センサ素子の初期特性が悪化
するおそれがある。
【0027】なお,上記トラップ層の最適な厚みは,該
トラップ層を構成する粒子の径によって多少変化する。
例えば,直径20μmの粒子より構成されたトラップ層
の最適な厚みは150μm〜500μmであり,特に好
ましい厚みの下限は200μmである。
【0028】次に,上記電極保護層と上記トラップ層と
の間には,多孔質体のベーストラップ層を有することで
トラップ効果が向上する。上記ベーストラップ層を,以
下に示すごとく,緻密なものとしておくことにより,比
較的ポーラスなトラップ層を素通りする微細な被毒物
を,ベーストラップ層においてトラップすることができ
る。これにより,電極保護層の目詰まりを,より強く防
止することができる。また,ベーストラップ層において
微細な被毒物をトラップすることができるため,トラッ
プ層の厚みを薄くすることができる。
【0029】上記ベーストラップ層の平均細孔径は,多
孔質体である電極保護層の平均細孔径よりも大きいこと
が好ましく,特に0.1μm〜0.5μmであることが
好ましい。上記ベーストラップ層の平均細孔径が,電極
保護層の平均細孔径以下である場合には,ベーストラッ
プ層が目詰りするおそれがある。
【0030】また,上記平均細孔径が0.5μmより大
きい場合には,微細な被毒物をトラップすることが困難
となり,電極保護層に目詰まりを生じさせるおそれがあ
る。一方,0.1μm未満である場合には,酸素センサ
素子の使用時間が長くなった場合,トラップ層を通過し
た被毒物による目詰まりが生じるおそれがある。
【0031】また,上記ベーストラップ層の気孔率は,
15〜50%であることが好ましい。上記気孔率が15
%未満である場合には,トラップ層を通過した微細な被
毒物による目詰まりが生じるおそれがある。一方,50
%よりも大きい場合には,微細な被毒物をトラップする
ことができず,電極保護層に目詰まりを生じさせるおそ
れがある。
【0032】また,上記ベーストラップ層の厚みは,5
〜100μmであることが好ましい。上記厚みが5μm
よりも薄い場合には,被毒物をトラップできないおそれ
がある。一方,100μmよりも厚い場合には,上記ベ
ーストラップ層が排気ガスの通過を阻害するおそれがあ
る。なお,上記ベーストラップ層においても,上記トラ
ップ層と同様に,α−Al2 3 ,γ−Al2 3 ,ム
ライト,MgO・Al2 3 スピネルのグループより選
ばれる一種以上の耐熱性粒子よりなることが好ましい。
【0033】次に,本発明にかかる他の構造の酸素セン
サ素子としては,絶縁基板の上に一対の電極を設け,両
電極を覆う遷移金属酸化物層である遷移金属酸化物層焼
結体を設け,更にその上に保護層,被毒物捕獲用のトラ
ップ層とを順次設けてなる酸素センサ素子において,上
記トラップ層は多数の粒子を結合させた多孔質体により
構成されてなり,該多孔質体を構成する粒子の間の結合
力は,上記電極保護層側より上記トラップ層の外表面に
向かうに従って,順次弱くなっていることを特徴とする
酸素センサ素子がある(後述の図11参照)。
【0034】本構成の酸素センサ素子においても,上述
と同様のトラップ層を有してなるため,該トラップ層が
目詰まりすることなく,長期に渡って安定したセンサ出
力を得ることができる。
【0035】次に,本発明にかかる酸素センサ素子を製
造する方法としては,例えば,固体電解質に配設した一
対の電極と,該電極の少なくとも一方を覆う電極保護層
と,該電極保護層を覆う被毒物捕獲用のトラップ層とを
有し,かつ上記トラップ層は多数の粒子を結合させた多
孔質体により構成されてなり, 該多孔質体を構成する
粒子の間の結合力は,上記電極保護層側より上記トラッ
プ層の外表面に向かうに従って,順次弱くなっている酸
素センサ素子を製造するに当たり,上記電極の上に設け
た上記電極保護層に,粒子とバインダとよりなる第1ス
ラリーを付着させ,乾燥し,その後,上記第1スラリー
とは異なる第2スラリーを付着させ,以降必要に応じて
この操作を繰返し,その後焼成することにより,順次上
記トラップ層を形成していく方法であって,かつ上記各
段階のスラリーは,上記焼成後におけるトラップ層が外
表面に向かって順次粒子間結合力が弱くなるように調合
してあることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法で
ある。
【0036】上記各段階のスラリーの付着にあたって
は,例えば,ディッピング,浸漬,スプレー等により行
うことができる。また,上記各段階のスラリーは,例え
ば,バインダの添加量を順次違えることにより調合する
ことができる。
【0037】即ち,上記トラップ層は,粒子と粒子とが
バインダによって物理的に結合された構造を有してお
り,該バインダは酸素センサ素子の使用中の温度変化に
よる粒子の運動(膨張,収縮)に対する緩衝材としての
働きをも有している。従って,スラリー調合時に添加す
るバインダの量を調整することにより,粒子間の結合力
を調整することができる。
【0038】添加するバインダの量が少なすぎる場合に
は,粒子間に存在するバインダの量も少なくなるため,
粒子間結合力が弱くなる。従って,トラップ層を形成す
ることは可能であっても,短時間のうちに該トラップ層
を構成するすべての粒子が被毒物と共に剥離してしまう
おそれがある。一方,バインダの量が多すぎる場合に
は,粒子間結合力が強く,被毒物が剥離しない。従っ
て,トラップ層に目詰まりが生じるおそれがある。
【0039】また,上記各段階のスラリーの調合に当た
り,焼成後において結合力の異なるバインダを用いるこ
とができる。なお,上記各段階のスラリーにおける粒子
の形状,バインダの種類,バインダの量を適宜変化させ
ることにより,トラップ層の粒子間結合力を調整するこ
ともできる。なお,上記トラップ層を構成するスラリー
の種類はより多い方が好ましい。
【0040】次に,上記粒子は,α−Al2 3 ,γ−
Al2 3 ,ムライト,MgO・Al2 3 スピネルの
グループより選ばれる一種以上の耐熱性粒子よりなるこ
とが好ましい。また,上記バインダは,無機バインダで
あることが好ましい。この時,無機バインダとしては,
例えば,アルミナゾル(水酸化アルミニウム等),シリ
カゾル等を使用することができる。その他は,上述の酸
素センサ素子と同様である。
【0041】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる酸素センサ素子及びその製
造方法につき,図1〜図4,表1を用いて説明する。な
お,本例の酸素センサ素子は,酸素濃淡起電力式の酸素
センサ素子である。図1に示すごとく,本例の酸素セン
サ素子1は,有底円筒体の固体電解質13の両面に配設
した一対の電極131,132と,該電極131を覆う
電極保護層12と,該電極保護層12を覆う被毒物捕獲
用のトラップ層2とを有してなる。
【0042】上記トラップ層2は,多数の粒子29を結
合させた多孔質体により構成されている。そして,上記
多孔質体を構成する粒子29の間の結合力は,電極保護
層12側より,該トラップ層2の外表面21に向かうに
従って,順次弱くなっている。また,上記トラップ層2
の外表面21には多数の細孔20が存在する。なお,上
記粒子29は,平均粒径4μmのγ−Al2 3 であ
る。
【0043】図2に示すごとく,上記トラップ層2は,
後述する第1スラリーよりなる1層目25,第2スラリ
ーよりなる2層目26,第3スラリーよりなる3層目2
7より構成されている。そして,上記1層目25が電極
保護層12に隣接する層である。なお,図1において,
符号5はヒータである(図13参照)。
【0044】上記酸素センサ素子1の製造に当たって
は,まず固体電解質13の両面にPtを化学メッキ,蒸
着法,ペースト塗布,焼き付け等のいずれかにより付着
させ,電極131,132を形成する。次いで,溶射に
よりMgO・Al2 3 スピネルよりなる電極保護層1
2を,上記電極131の表面に形成する。次いで,上記
電極保護層23の表面にトラップ層2を形成する。
【0045】次に,上記トラップ層2の形成方法につい
て説明する。まず,平均粒径4μmのγ−Al2 3
子を準備し,これに水,無機バインダ,分散剤を加えて
第1スラリー〜第3スラリーを調合する。なお,上記無
機バインダとしては,水酸化アルミニウムを使用する。
【0046】上記第1スラリーは,γ−Al2 3 粒子
に対し,無機バインダを2.0重量%添加したものであ
る。上記第2スラリーは,γ−Al2 3 粒子に対し,
無機バインダを1.2重量%添加したものである。上記
第3スラリーは,γ−Al23 粒子に対し,無機バイ
ンダを0.4重量%添加したものである(後述の表1参
照)。
【0047】上記第1スラリー〜第3スラリーを,第1
スラリーから順に,電極保護層12の表面に,ディッピ
ングあるいはスプレーにより付着させる。次いで,上記
第1スラリー〜第3スラリーを,500℃〜900℃に
おいて焼成することにより,トラップ層2を形成する。
以上により得られたトラップ層2は,膜厚が100μ
m,平均細孔径が,0.2〜0.4μm,気孔率が50
〜60%である。
【0048】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例の酸素センサ素子1において,トラップ層2は
多数の粒子29を結合させた多孔質体により構成されて
なり,該多孔質体を構成する粒子29の間の結合力は,
電極保護層12側より,該トラップ層2の外表面21に
向かうに従って順次弱くなっている。
【0049】そのため,図3に示すごとく,トラップ層
2の表面に被毒物79が付着した場合には,粒子間結合
力の弱い外表面21の粒子291と共に,付着した被毒
物79が順次剥離する。これにより,図4に示すごと
く,常に,被毒物79の付着していない粒子292がト
ラップ層2の外表面22を再形成するため,トラップ層
2に目詰まりが発生することはない。
【0050】以上により,排気ガスは,常にトラップ層
2及び電極保護層12を自由に通過し,電極131まで
容易に到達することができる。従って,安定したセンサ
出力の確保された酸素センサ素子1を得ることができ
る。また,上記の製造方法によれば,上述したごとく優
れた酸素センサ素子1を得ることができる。
【0051】以上,本例によれば,トラップ層の外表面
が目詰まりすることがなく,長期間に渡って安定したセ
ンサ出力を維持することのできる酸素センサ素子及びそ
の製造方法を提供することができる。
【0052】次に,表1に示すごとく,本例にかかる酸
素センサ素子の被毒耐久性及びトラップ層における粒子
剥離状態について測定する。まず,上記測定に使用する
各試料1〜19は,上述の製造方法により作成された酸
素センサ素子である。そして,各酸素センサ素子のトラ
ップ層を構成する1層目〜3層目は,表1に示される量
のバインダを含有する第1スラリー〜第3スラリーによ
り構成されている。なお,表1には各試料1〜19のト
ラップ層の厚みも記す。
【0053】上記被毒耐久性は,耐久試験(1)の前後
における各試料1〜19の応答性変化率により判定し
た。即ち,上記変化率が10%未満である試料は○,1
0%以上20%未満の試料は△,20%以上の試料は×
とした。この結果を被毒耐久性とし,表1に記した。
【0054】次に,上記耐久試験(1)について説明す
る。上記各試料1〜19をガス検出器(図13参照)に
組付け,燃料噴射装置付き2000cc直列4気筒エン
ジンの排気経路に装着し,上記エンジンをアイドリング
30分の後,回転数4000rpmにて30分駆動し
た。そして,以上のサイクルを連続的に繰返した。な
お,この時の排気ガスの温度は400〜600℃であっ
た。また,エンジン駆動に使用した燃料は,無鉛ガソリ
ンに対しエンジンオイルと洗浄剤とを5重量%添加した
ものであった。なお,上記耐久試験(1)の継続時間は
100時間である。
【0055】上記応答性変化率の測定方法について説明
する。ガス検出器を,燃料噴射装置付き2000cc直
列6気筒エンジンの排気経路に装置して,測定した。燃
料として無鉛ガソリンを用い,該エンジンを回転数11
00rpmにて運転させ,行った。
【0056】この状態において,ガス応答時間,即ち空
気過剰率λ=0.9→1.1への切り替え時において,
上記各試料1〜19の出力が0.6V〜0.3Vへと変
化するまでの時間について測定した。上記応答性の測定
を上述の耐久試験(1)の前後に行った。耐久試験
(1)の前における応答時間t1 ,耐久試験(2)の後
における応答時間t2 とし,{(t2 −t1 )/t1
×100により得られた値を応答性変化率とした。
【0057】次に,上記粒子剥離状態の測定は,耐久試
験(2)の試験中及び試験後における各試料1〜19の
外表面の状態を観察することにより行った。次に,上記
耐久試験(2)について説明する。上記各試料1〜19
をガス炉に取付け,12分加熱(最高温度900℃)
し,次いで8分間冷却(最低温度200℃)するという
条件を連続的に繰り返す冷熱サイクルを最大2000サ
イクルまで行った。
【0058】上記耐久試験(2)において,800サイ
クル毎に評価を行い,評価毎に,粒子が剥離し,新たな
外表面を形成している場合を○,2000サイクル終了
時に全ての粒子が剥離した場合を※,粒子の剥離がみら
れない場合を×とした。この結果を粒子剥離状態とし,
表1に記した。
【0059】表1に示すごとく,3層目を構成する第3
スラリーのバインダの添加量が0.4〜15重量%,1
層目を構成する第1スラリーのバインダの添加量が2.
0〜3.5重量%であり,かつ,3層目,2層目,1層
目の順にバインダの添加量が増大し,更に,トラップ層
の厚みが60〜200μmの範囲内にある試料(No.
6〜No.16)が,被毒耐久性及び粒子剥離に対して
優れた性能を発揮することが判った。
【0060】
【表1】
【0061】実施形態例2 本例は,図5〜図7,表2に示すごとく,粒径の大きい
粒子により構成されたトラップ層を有する酸素センサ素
子である。本例の酸素センサ素子においては,特にガラ
ス状被毒物によるトラップ層の目詰まりが生じ難くなっ
ている。
【0062】図5に示すごとく,本例の酸素センサ素子
1は,電極保護層12の表面にトラップ層3が設けてあ
り,該トラップ層3は,平均粒径20μmのγ−Al2
3よりなる粒子39より構成されており,その外表面
31には,多数の細孔30が存在する。なお,上記トラ
ップ層3における平均細孔径は2μm,気孔率は70
%,厚さは200μmである。その他は,実施形態例1
と同様である。
【0063】本例の酸素センサ素子1においては,トラ
ップ層3を形成する粒子39の直径が大きく,よって外
表面31における細孔30の直径も大きくなっている。
図6に示すごとく,トラップ層3の表面に,ガラス状被
毒物78が付着した場合には,粒子間結合力の弱い外表
面31の粒子391と共に,付着した被毒物78が順次
剥離する。その後,図7に示すごとく,常に,ガラス状
被毒物78のほとんど付着していない粒子392が新た
な外表面32を再形成するため,トラップ層3には目詰
まりが発生しない。その他は実施形態例1と同様の作用
効果を有する。
【0064】次に,表2に示すごとく,本例にかかる酸
素センサ素子の被毒耐久性及びトラップ層における粒子
剥離状態について測定する。まず,上記測定に使用する
各試料1〜17は,上述の製造方法により作成された酸
素センサ素子である。そして,各酸素センサ素子のトラ
ップ層を構成する1層目〜3層目は,表2に示される量
のバインダを含有する第1スラリー〜第3スラリーによ
り構成されている。なお,表2には各試料1〜17のト
ラップ層の厚みを記す。
【0065】上記耐被毒性試験は,燃料噴射装置付き2
000cc直列4気筒エンジンの排気経路に装着し,上
記エンジンアイドリング30分の後,回転数4000r
pmにて30分駆動した。そして,以上のサイクルを連
続的に繰返した。なお,排気ガスの温度は500〜70
0℃であった。また,上記エンジン駆動にて使用した燃
料は,無鉛ガソリンに対してエンジンオイルと洗浄剤と
を合わせて5重量部添加したものであった。上記粒子剥
離状態については,実施形態例1と同様に測定した。
【0066】表2に示すごとく,3層目を構成する第3
スラリーのバインダの添加量が1.0〜2.5重量%,
1層目を構成する第1スラリーのバインダの添加量が
3.5〜6.0重量%であり,かつ,3層目,2層目,
1層目の順にバインダの添加量が増大している。即ち,
電極保護層側から外表面に向かってバインダの添加量が
増大し,更に,トラップ層の厚みが200〜400μm
の範囲内にある試料(No.6〜No.13)が,被毒
耐久性及び粒子剥離に対して優れた性能を発揮すること
が判った。
【0067】
【表2】
【0068】実施形態例3 本例は,図8〜図10に示すごとく,電極保護層12と
トラップ層2との間に,多孔質状のベーストラップ層1
29を設けた酸素センサ素子1である。図8,図9に示
すごとく,本例の酸素センサ素子1は,トラップ層2と
電極保護層12との間に,ベーストラップ層129が設
けてある。
【0069】上記トラップ層2及びベーストラップ層1
29は,共に多孔質体より構成されてなり,上記トラッ
プ層2における細孔の径は,ベーストラップ層129に
おける細孔の径よりも大きい。なお,上記ベーストラッ
プ層129及びトラップ層2の平均細孔径,気孔率,厚
さについては表3に記す。
【0070】次に,ベーストラップ層129及びトラッ
プ層2に形成について説明する。まず,上記電極保護層
12の表面に,ベーストラップ層形成用のスラリーをデ
ッピング又はスプレーにより付着させる。上記スラリー
は平均粒径4μmのγ−Al2 3 粒子に,水,無機バ
インダ,分散剤を加えることにより作成する。なお,上
記無機バインダの添加量は,表3に示す。
【0071】次いで,上記ベーストラップ層形成用のス
ラリーを付着した後,該スラリーの表面に,トラップ層
形成用の第1スラリー〜第3スラリーを,それぞれ,第
1スラリーから順に,ディッピング又はスプレーにより
付着させる。
【0072】上記第1スラリー〜第3スラリーは,平均
粒径20μmのγ−Al2 3 粒子による無機バイン
ダ,分散剤,水を加え,バインダ量の異なるスラリーを
作成する。バインダ添加量は表3に示す。次いで,上記
各スラリーを,500℃〜900℃において焼成するこ
とにより,ベーストラップ層129及びトラップ層2を
形成する。その他は実施形態例1と同様である。
【0073】本例の酸素センサ素子1については,トラ
ップ層2と電極保護層12との間にベーストラップ層1
29を有している。上記ベーストラップ層129は,ト
ラップ層2に比べて緻密であるために,トラップ層2を
素通りした微細な被毒物を,トラップすることができ
る。これにより,電極保護層12の目詰まりを防止する
ことができる。
【0074】また,ベーストラップ層129が微細な被
毒物のトラップを行うことができるため,トラップ層2
の厚みを薄くすることができる。
【0075】次に,本例にかかる酸素センサ素子1の被
毒耐久性について,従来例に示した酸素センサ素子(図
14参照)と比較説明する。本例にかかる酸素センサ素
子1及び従来例に示す酸素センサ素子の被毒耐久性を,
実施形態例1と同様の方法にて測定した。即ち,上述の
耐久試験(1)前後における各試料の応答性変化率を,
実施形態例1と同様の方法により測定した。上記測定の
結果を図10に示した。同図において,縦軸は実施形態
例1と同様にして測定した応答性変化率,横軸は上記耐
久試験(1)の継続時間である。
【0076】同図によれば,本例の酸素センサ素子1
は,耐久試験(1)の時間が200時間に達しても応答
性変化率が変化しなかった。しかしながら,従来例にか
かる酸素センサ素子は耐久試験(1)の開始直後より一
貫して応答性変化率が上昇し続け,センサ出力が変化し
ていることが判った。
【0077】
【表3】
【0078】実施形態例4 本例は,図11,図12に示すごとく,本発明にかかる
トラップ層を有する各種の酸素センサ素子である。ま
ず,図11は積層型の酸素センサ素子4である。上記酸
素センサ素子4は,Al2 3 よりなる絶縁基板45の
上に,一対の電極431,432を設け両電極431,
432を覆って,遷移金属酸化物焼結体のTiO2 等よ
りなる感ガス層43を設け,更にその上に保護層42及
びトラップ層2を順次設けてなる。
【0079】次に,図12は限界電流式の酸素センサ素
子19である。上記酸素センサ素子19においては,有
底円筒体の固体電解質13の両面に配設した一対の電極
132,133と,該電極133を覆う電極保護層12
と,該電極保護層12を覆う被毒物捕獲用のトラップ層
2とを有してなる。そして,上記電極133は円筒状に
固体電解質13の表面に設けてある。その他は,実施形
態例1と同様である。また,上記酸素センサ素子4,1
9においても,実施形態例1と同様の作用効果を有す
る。
【0080】
【発明の効果】上記のごとく,本発明によれば,トラッ
プ層の外表面が目詰まりすることがなく,長期間に渡っ
て安定したセンサ出力を維持することのできる酸素セン
サ素子及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,酸素センサ素子の断面
説明図。
【図2】実施形態例1における,酸素センサ素子のトラ
ップ層の断面図。
【図3】実施形態例1における,酸素センサ素子の被毒
物の付着したトラップ層の断面図。
【図4】実施形態例1における,酸素センサ素子の被毒
物の剥離したトラップ層の断面図。
【図5】実施形態例2における,酸素センサ素子のトラ
ップ層の断面図。
【図6】実施形態例2における,酸素センサ素子のガラ
ス状被毒物の付着したトラップ層の断面図。
【図7】実施形態例2における,酸素センサ素子のガラ
ス状被毒物の剥離したトラップ層の断面図。
【図8】実施形態例3における,酸素センサ素子の断面
説明図。
【図9】実施形態例3における,酸素センサ素子のトラ
ップ層の断面図。
【図10】実施形態例3における,酸素センサ素子の応
答性変化率と被毒耐久試験の時間との関係を示す線図。
【図11】実施形態例4における,酸素センサ素子の断
面説明図。
【図12】実施形態例5における,酸素センサ素子の断
面説明図。
【図13】従来例における,ガス検出器の一部切断断面
図。
【図14】従来例における,酸素センサ素子の断面図。
【図15】従来例における,酸素センサ素子の問題を示
す説明図。
【符号の説明】
1,19,4...酸素センサ素子, 13...固体電解質, 131,132,133...電極, 12...電極保護層, 2,3...トラップ層,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 泰道 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 三輪 直人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質に配設した一対の電極と,該
    電極の少なくとも一方を覆う電極保護層と,該電極保護
    層を覆う被毒物捕獲用のトラップ層とを設けてなる酸素
    センサ素子において,上記トラップ層は多数の粒子を結
    合させた多孔質体により構成されてなり,該多孔質体を
    構成する粒子の間の結合力は,上記電極保護層側より上
    記トラップ層の外表面に向かうに従って,順次弱くなっ
    ていることを特徴とする酸素センサ素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記トラップ層は,
    α−Al2 3 ,γ−Al2 3 ,ムライト,MgO・
    Al2 3 スピネルのグループより選ばれる一種以上の
    耐熱性粒子よりなることを特徴とする酸素センサ素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において,上記トラッ
    プ層の平均細孔径は,0.1〜50μmであることを特
    徴とする酸素センサ素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記トラップ層の厚みは60〜500μmであることを
    特徴とする酸素センサ素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記電極保護層と上記トラップ層との間には,多孔質の
    ベーストラップ層を有することを特徴とする酸素センサ
    素子。
  6. 【請求項6】 絶縁基板の上に一対の電極を設け,両電
    極を覆う遷移金属酸化物層を設け,更にその上に保護
    層,被毒物捕獲用のトラップ層とを順次設けてなる酸素
    センサ素子において,上記トラップ層は多数の粒子を結
    合させた多孔質体により構成されてなり,該多孔質体を
    構成する粒子の間の結合力は,上記電極保護層側より上
    記トラップ層の外表面に向かうに従って,順次弱くなっ
    ていることを特徴とする酸素センサ素子。
  7. 【請求項7】 固体電解質に配設した一対の電極と,該
    電極の少なくとも一方を覆う電極保護層と,該電極保護
    層を覆う被毒物捕獲用のトラップ層とを有し,かつ上記
    トラップ層は多数の粒子を結合させた多孔質体により構
    成されてなり,該多孔質体を構成する粒子の間の結合力
    は,上記電極保護層側より上記トラップ層の外表面に向
    かうに従って,順次弱くなっている酸素センサ素子を製
    造するに当たり,上記電極の上に設けた上記電極保護層
    に,粒子とバインダとよりなる第1スラリーを付着さ
    せ,乾燥し,その後,上記第1スラリーとは異なる第2
    スラリーを付着させ,以降必要に応じてこの操作を繰返
    し,その後焼成することにより,順次上記トラップ層を
    形成していく方法であって,かつ上記各段階のスラリー
    は,上記焼成後におけるトラップ層が外表面に向かって
    順次粒子間結合力が弱くなるように調合してあることを
    特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記粒子は,α−A
    2 3 ,γ−Al23 ,ムライト,MgO・Al2
    3 スピネルのグループより選ばれる一種以上の耐熱性
    粒子よりなることを特徴とする酸素センサ素子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において,上記バイン
    ダは,無機バインダであることを特徴とする酸素センサ
    素子の製造方法。
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