JPH0953672A - 水冷式ディスクブレーキ装置 - Google Patents

水冷式ディスクブレーキ装置

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JPH0953672A
JPH0953672A JP20610195A JP20610195A JPH0953672A JP H0953672 A JPH0953672 A JP H0953672A JP 20610195 A JP20610195 A JP 20610195A JP 20610195 A JP20610195 A JP 20610195A JP H0953672 A JPH0953672 A JP H0953672A
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rotor
cooling water
brake device
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Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Takao Morita
隆夫 森田
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/78Features relating to cooling
    • F16D2065/784Features relating to cooling the coolant not being in direct contact with the braking surface

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水でパッドを冷却する水冷式ディスクブ
レーキ装置において、常にパッドの温度分布を均一化
し、安定した制動を実現可能に図る。 【解決手段】 車輪と共に回転し、両面に摩擦材(2,3)
が固着されたディスクロータ(1)と、ディスクロータの
両側に配設された一対の金属パッド(4,5)と、一対の金
属パッドを、ディスクロータを挟むように押圧する押圧
手段(7、9)と、金属パッドの内部に、それぞれディスク
ロータの回転方向に沿って形成され、それぞれの流路断
面積がディスクロータの回転中心側のものから順次大き
くなっている複数の冷却水通路(14a〜14e,15a〜15e)と
を具備するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水冷ディスクブ
レーキ装置に係り、詳しくは車両用の水冷式ディスクブ
レーキ装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】車両の制動装置として、確実な制
動力を得られることからディスクブレーキが多用されて
いる。しかしながら、このディスクブレーキはディスク
ロータとパッドとの摩擦を利用しているため、ディスク
ロータの温度が上昇し易く、長時間に亘って制動を行う
と、ディスクロータやパッドは高温になり、所謂フェー
ド現象やベイパロック現象を引き起こす虞がある。
【0003】そこで、固定側のパッド内に冷却水を導
き、これによりパッドの温度を低下させる構成の水冷式
ディスクブレーキ装置が特開平6−74271号公報等
に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、ディ
スクロータは周速度が外周側になるほど速くなり、この
ことから、ディスクロータの外周側に対向するパッドの
外周部分が内周側に対向するパッドの内周部分よりも高
温になる。しかしながら、上記公報等に開示されるよう
な水冷式ディスクブレーキ装置にあっては、冷却水がパ
ッドの外周部分に充分且つ確実に行き渡るようにはなっ
ていない。従って、高温となるパッドの外周部分を充分
に冷却できず、温度分布が均一化せずにパッドの部分間
に摩擦係数のばらつきが生じ、安定した制動を維持する
ことが困難となっている。
【0005】本発明は、上述した事情に基づきなされた
もので、その目的とするところは、常にパッドの温度分
布を均一化し、安定した制動を実現可能な水冷式ディス
クブレーキ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、冷却水をディスクブレーキの
パッドに導き、制動時、摩擦熱により昇温した前記パッ
ドを冷却する水冷式ディスクブレーキ装置において、車
輪と共に回転し、両面に摩擦材が固着されたディスクロ
ータと、前記ディスクロータの両側に配設された一対の
金属パッドと、前記一対の金属パッドを、前記ディスク
ロータを挟むように押圧する押圧手段と、前記金属パッ
ドの内部に、それぞれ前記ディスクロータの回転方向に
沿って形成され、それぞれの流路断面積が前記ディスク
ロータの回転中心側のものから順次大きくなっている複
数の冷却水通路とを具備することを特徴としている。従
って、制動時にディスクロータの摩擦材と一対の金属パ
ッドとの摩擦によって発生する摩擦熱はディスクロータ
の周速度の大きい外周側の方が多く、金属パッドの外周
部分の温度が内周部分よりも高くなるが、金属パッド内
を流れる冷却水は金属パッド外周部分の方がその流量が
多くなっているため、金属パッドは温度差なく均一に冷
却され、常に安定した制動が実現される。
【0007】また、請求項2の発明では、前記金属パッ
ドは、前記押圧手段からの押圧力を直接受け熱伝導率の
低い第1の部材と、前記第1の部材に嵌合され、前記デ
ィスクロータの摩擦材に直接接触可能な前記第1の部材
より熱伝導率の高い第2の部材とからなることを特徴と
している。従って、ディスクロータと第2の部材との摩
擦によって発生する摩擦熱は、熱伝導率の高い第2の部
材に伝達された後、冷却水により良好に冷却される。ま
た、第1の部材は熱伝導率が低いことから、摩擦熱が押
圧手段側に伝達されることがない。
【0008】また、請求項3の発明では、前記ディスク
ロータの摩擦材に対向する前記第2の部材の表面には、
前記ディスクロータの回転方向に垂直にして複数のスリ
ットが形成されていることを特徴としている。従って、
第2の部材に摩擦熱による熱歪が発生しても、その熱歪
はスリットによって良好に吸収される。また、請求項4
の発明では、前記第1の部材は剛性が高いことを特徴と
している。従って、金属パッドは、押圧手段によって強
く押されても大きく変形することがない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づき説明する。図1には、水冷式ディスクブレーキ装
置の概略構成図を示してある。同図に示すように、符号
1はディスクロータを示し、このディスクロータ1は、
図示しない車軸に固定されている。ディスクロータ1は
円板状に形成され、その外周部の両面には、それぞれ断
熱性有機材からなる摩擦部材2,3が全周に亘って固着
されている。これら摩擦部材2,3の摺動摩擦面2a,
3aに対向して一対の金属パッド4,5がディスクロー
タ1の前部に位置して配設されている。
【0010】ディスクロータ1の外周部には、金属パッ
ド4,5を介してディスクロータ1を挟むようにキャリ
パ6が配置されている。このキャリパ6には、金属パッ
ド5の背面をディスクロータ1側に押圧するピストン
(押圧手段)7を収納するピストン収納部8と、金属パ
ッド5の背面を支持するキャリパ爪部(押圧手段)9と
が一体形成されている。キャリパ6は、図示しないキャ
リパサポートによって、ディスクロータ1の回転軸に平
行な方向に摺動自在に支持されている。
【0011】ピストン7は、中空円筒状に形成され、ピ
ストン収納部8に摺動自在に嵌合されている。ピストン
7の背面には、油圧室7aが形成され、この油圧室7a
には、ピストン収納部8に設けられた油路8aが連通し
ている。金属パッド4,5は、熱伝導率の低いアウタ部
材(例えば、鋳鉄)10,11に熱伝導率の高いインナ
部材(例えば、銅或いは銅合金)12,13が嵌入され
て構成されている。詳しくは、インナ部材(第2の部
材)12,13の外周部12a,13aが、アウタ部材
(第1の部材)10,11の外周に形成されたフランジ
10a,11aの内面側に、これらの先端とアウタ部材
10,11の内面10b,11bとが当接するようにし
て圧入され、接着されている。そして、アウタ部材1
0,11とインナ部材12,13で囲まれて室14,1
5が形成されている。
【0012】インナ部材12,13には、それぞれアウ
タ部材10,11側に向け凸状にして隔壁12b,12
c,12d,12e及び隔壁13b,13c,13d,
13eが形成されている。これらの隔壁12b,12
c,12d,12e及び隔壁13b,13c,13d,
13eの先端も外周部12a,13aと同様にしてアウ
タ部材10,11の内面10b,11bと当接してい
る。従って、室14,15はこれらの隔壁12b,12
c,12d,12e及び隔壁13b,13c,13d,
13eによって区分され、外周部12a及び隔壁12
b,12c,12d,12eと内面10bとに囲まれて
冷却水通路14a,14b,14c,14d,14e
が、また外周部13a及び隔壁13b,13c,13
d,13eと内面11bとに囲まれて冷却水通路15
a,15b,15c,15d,15eが形成されてい
る。
【0013】また、インナ部材12,13の表面には、
ディスクロータ1の回転方向と直角方向に溝状の複数の
スリット12g,13gが設けられている(図3参
照)。図2には、図1中のA−A線に沿う金属パッド4
の断面図を示してあり、以下金属パッド4についてより
詳細に説明する。なお、金属パッド5についても同様で
あるため、ここでは金属パッド5についての説明は省略
する。
【0014】同図に示すように、インナ部材12の隔壁
12b,12c,12d,12eは、図中矢印Xで示す
ディスクロータ1の回転方向に沿う同心円状に、外周部
12a,13aと所定の間隔を有するとともに、各隔壁
間で所定の間隔を有して配列されている。この所定の間
隔は、図中にa,b,c,d,eの符号でそれぞれ示し
てあるが、これらの間隔の関係は、a<b<c<d<e
となっている。つまり、冷却水通路14a,14b,1
4c,14d,14eは、ディスクロータ1の回転中心
から離間した外周側ほど通路幅が広く、通路断面積が大
きくなっている。
【0015】また、同図に示すように、アウタ部材10
の一方の下端部には、アウタ部材10を貫通して冷却水
の給水孔16が穿設されている。一方、アウタ部材10
の他方の下端部には、同様にして冷却水の排水孔17が
穿設されている。これにより、給水孔16から金属パッ
ド4内に冷却水が流入し、この冷却水は、冷却水通路1
4a,14b,14c,14d,14eに分流して矢印
のように流れた後、排水孔17から排水されることにな
る。
【0016】図3には、金属パッド4,5と各給排水パ
イプとの接続関係を示してある。同図では、図中上下方
向が車両上下方向となっている。同図に示すように、金
属パッド4,5の下端部の各吸水孔16には、給水パイ
プ20,21がそれぞれ接続されている。給水パイプ2
0の他端は、接続継手22の接続口22aに接続されて
いる。一方、給水パイプ21の他端は、接続継手23の
接続口23aに接続されている。そして、接続継手22
の接続口22bと接続継手23の接続口23bとは、蛇
腹部24を有する接続パイプ25によって互いに接続さ
れている。接続継手23の接続部23cには、給水パイ
プ26が接続されており、この給水パイプ26は後述す
る熱交換器41に接続されている。
【0017】金属パッド4,5の上端部の各排水孔17
には、排水パイプ30,31がそれぞれ接続されてい
る。排水パイプ30,31は、給水パイプ20,21と
同様に、接続継手32,33を介し、蛇腹部34を有す
る接続パイプ35によって互いに接続されており、排水
パイプ36も熱交換器41に接続されている。図4に
は、金属パッド4,5を冷却する冷却水回路40を示し
てある。同図に示すように、冷却水回路40は、高温に
なった冷却水を冷却する熱交換器41と、この熱交換器
41から各車輪に設けられた金属パッド4,5に冷却水
を給水する給水経路42と、各金属パッド4,5によっ
て高温になった冷却水を熱交換器41に戻す排水経路4
3と、冷却水回路40に冷却水を循環させるポンプ44
とから構成されている。ポンプ44は給水経路42の途
中部分に配設されている。
【0018】以下、このように構成された水冷式ディス
クブレーキ装置において、車両の制動を行ったときの金
属パッド4,5の冷却作用について説明する。ブレーキ
ペダル(図示せず)が踏み込まれると、油圧回路(図示
せず)から油路8aを介してブレーキ油が流れて油圧室
7aに油圧がかかる。そして、ピストン7がディスクロ
ータ1側に摺動し、金属パッド5を摺動摩擦面3aに押
圧する。同時にキャリパ6が、ピストン7の反力によっ
てピストン7の移動する向きとは反対の方向に摺動さ
れ、キャリパ爪部9が金属パッド4を摺動摩擦面2aに
押圧する。
【0019】これにより、金属パッド4,5がディスク
ロータ1を両側から挟むように押圧することになり、デ
ィスクロータ1に摩擦力が働き制動が行われる。この制
動が繰り返し行われると、摩擦部材2,3と金属パッド
4,5との摩擦により摩擦熱が発生する。この摩擦熱
は、摩擦部材2,3が断熱性の有機材によって形成され
ているので、ディスクロータ1には殆ど伝わらず、大方
熱伝導率の高い金属パッド4,5に伝導し、各冷却水通
路14a,14b,14c,14d,14e及び各冷却
水通路15a,15b,15c,15d,15e内を流
れる冷却水の温度を上昇させる。
【0020】このとき、図4に示すように、ポンプ44
がエンジン(図示せず)の始動と同時に作動しており、
冷却水が冷却水回路40内を図中矢印で示す向きに循環
している。このように冷却水の循環が行われると、金属
パッド4,5によって昇温させられた冷却水は、金属パ
ッド4,5から排水経路43を通り熱交換器41に戻さ
れ、この熱交換器41で冷却される。そして、給水経路
42を通り、再び金属パッド4,5に循環されることに
なる。
【0021】金属パッド4,5内では、冷却水は、上述
したように、図2中に矢印で示すように、各冷却水通路
14a,14b,14c,14d,14e及び各冷却水
通路15a,15b,15c,15d,15eに分流し
て流れる。このとき、上述したように、各冷却水通路の
通路幅はディスクロータ1の中心から離間した外周側ほ
ど広くなることから、冷却水の単位時間当たりの流量は
冷却水通路14a,15aにおいて最も少なく、一方冷
却水通路14e,15eにおいて最も多くなっている。
これにより、通常、ディスクロータ1の外周側ほどディ
スクロータ1の周速度が速く、発生する摩擦熱が多く、
これに対応する金属パッド4,5の外周部分の温度が特
に高温になるのであるが、この高温になる外周部分の冷
却水流量を多くすることで、充分に金属パッド4,5を
冷却し、金属パッド4,5の温度分布、ひいては摩擦係
数を均一化して、安定した制動を維持できることにな
る。
【0022】ところで、上述したように、金属パッド
4,5は、ディスクロータ1と接する側が熱伝導率の高
いインナ部材(例えば、銅或いは銅合金)12,13と
され、ピストン7側或いはキャリパ爪部9側が熱伝導率
の低いアウタ部材(例えば、鋳鉄)10,11とされて
いる。ここに、アウタ部材(例えば、鋳鉄)10,11
の熱伝導率は、例えば、インナ部材(例えば、銅或いは
銅合金)12,13の約1/5である。従って、摩擦熱
はインナ部材12,13には伝達し易いものの、インナ
部材12,13を介してアウタ部材10,11には伝達
され難くなっている。
【0023】このことから、摩擦熱は、インナ部材1
2,13を介して冷却水で良好に冷却されることに加え
てピストン7側に殆ど伝達することがなく、ピストン7
を押圧する油圧室7a内のブレーキ油の昇温を防止し
て、ベイパロック現象を好適に抑止できることになる。
また、通常、金属は熱伝導率が高いほど温度上昇によっ
て膨張する傾向にあるため、高温となるインナ部材1
2,13は膨張してバイメタルのように変形しようとす
る。しかしながら、インナ部材12,13はアウタ部材
10,11に圧入され、且つ接着されていることから、
アウタ部材10,11によってインナ部材12,13の
変形が抑止される。このとき、インナ部材12,13内
に熱歪が発生することになるが、この熱歪については、
上述のスリット12gによって良好に吸収されることに
なる。従って、インナ部材12,13が膨らんでディス
クロータ1の摩擦部材2,3と片当たりするようなこと
がなく、摩擦係数の低下やインナ部材12,13及び摩
擦部材2,3の偏磨耗が防止され、さらには、異音や振
動の発生も抑えられる。
【0024】なお、熱伝導率の違いから、インナ部材1
2,13は、昇温により膨張してアウタ部材10,11
のフランジ10a,11aに押しつけられることにな
る。このことから、金属パッド4,5が昇温すると、イ
ンナ部材12,13とアウタ部材10,11との接合が
より強固にされ、アウタ部材10,11とインナ部材1
2,13とを溶接等により結合せずとも、低コストにし
て金属パッド4,5の信頼性が確保されることになる。
【0025】また、アウタ部材(例えば、鋳鉄)10,
11の方がインナ部材(例えば、銅或いは銅合金)1
2,13よりも剛性が高いことから、ピストン7及びキ
ャリパ爪部9との当接やキャリパサポート(図示せず)
の反力による金属パッド4,5の変形を最小限に抑える
こともできる。以上、詳細に説明したように、本発明の
冷却式ディスクブレーキ装置によれば、金属パッド4,
5を熱伝導率の低いアウタ部材10,11と熱伝導率の
高いインナ部材12,13との2種類の金属から構成
し、アウタ部材10,11をピストン7側或いはキャリ
パ爪部9側に、一方インナ部材12,13をディスクロ
ータ1の摩擦部材2,3側に配設し、これらアウタ部材
10,11とインナ部材12,13との間に冷却水を通
すようにしたので、摩擦部材2,3とインナ部材12,
13との摩擦により発生する摩擦熱を効率よく好適にイ
ンナ部材12,13に伝達して冷却水で冷却するように
でき、さらに、この摩擦熱をピストン7側或いはキャリ
パ爪部9側に伝達しないようにしてベイパロック現象の
発生をより確実に抑止できる。
【0026】また、金属パッド4,5内の冷却水通路1
4a,14b,14c,14d,14e及び冷却水通路
15a,15b,15c,15d,15eの通路断面積
をディスクロータ1の中心から離間するに従い大きくし
たので、周速度が速く、摩擦熱の発生量の多いディスク
ロータ1の外周側に対向する金属パッド4,5の外周部
分を流れる冷却水量を多くして金属パッド4,5を冷却
することにより、金属パッド4,5の温度分布を好適に
均一化でき、摩擦係数及び熱歪みのばらつきを抑えて常
に安定した制動を実現できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の水冷式
ディスクブレーキ装置によれば、冷却水をディスクブレ
ーキのパッドに導き、制動時、摩擦熱により昇温したパ
ッドを冷却する水冷式ディスクブレーキ装置において、
車輪と共に回転し、両面に摩擦材が固着されたディスク
ロータと、ディスクロータの両側に配設された一対の金
属パッドと、一対の金属パッドを、ディスクロータを挟
むように押圧する押圧手段と、金属パッドの内部に、そ
れぞれディスクロータの回転方向に沿って形成され、そ
れぞれの流路断面積がディスクロータの回転中心側のも
のから順次大きくなっている複数の冷却水通路とを具備
するようにしたので、制動によりディスクロータの周速
度の大きい外周側の方に多く発生して金属パッドの外周
部分の温度を内周部分よりも上昇させる摩擦熱を良好に
冷却でき、金属パッドの温度分布を均一に保持して常に
安定した制動を実現できる。
【0028】また、請求項2の水冷式ディスクブレーキ
装置によれば、金属パッドは、押圧手段からの押圧力を
直接受け熱伝導率の低い第1の部材と、第1の部材に嵌
合され、ディスクロータの摩擦材に直接接触可能な第1
の部材より熱伝導率の高い第2の部材とからなるので、
ディスクロータと第2の部材との摩擦によって発生する
摩擦熱を、熱伝導率の高い第2の部材に好適に伝達して
冷却水により良好に冷却できる。また、第1の部材は熱
伝導率が低いことから、摩擦熱を押圧手段側に伝達させ
ないようにでき、押圧手段が流体を用いるものである場
合には、ベイパロック現象を好適に防止できる。
【0029】また、請求項3の水冷式ディスクブレーキ
装置によれば、ディスクロータの摩擦材に対向する第2
の部材の表面には、ディスクロータの回転方向に垂直に
して複数のスリットが形成されているので、摩擦熱によ
り生じる第2の部材の熱歪をスリットによって良好に吸
収でき、第2の部材の変形を好適に防止できる。また、
請求項4の水冷式ディスクブレーキ装置によれば、第1
の部材は剛性が高いので、押圧手段による押圧によって
も金属パッドを変形させないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水冷式ディスクブレーキ装置を示す横
断面図である。
【図2】図1中のA−A線に沿う金属パッドの縦断面図
である。
【図3】金属パッドと給排水パイプとの接続関係を示す
図である。
【図4】冷却水回路の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスクロータ 2,3 摩擦部材 4,5 金属パッド 6 キャリパ 7 ピストン(押圧手段) 9 キャリパ爪部(押圧手段) 10,11 アウタ部材(第1の部材) 12,13 インナ部材(第2の部材) 12g,13g スリット 14a,14b,14c,14d,14e 冷却水通路 15a,15b,15c,15d,15e 冷却水通路 16 給水孔 17 排水孔 40 冷却水回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水をディスクブレーキのパッドに導
    き、制動時、摩擦熱により昇温した前記パッドを冷却す
    る水冷式ディスクブレーキ装置において、 車輪と共に回転し、両面に摩擦材が固着されたディスク
    ロータと、 前記ディスクロータの両側に配設された一対の金属パッ
    ドと、 前記一対の金属パッドを、前記ディスクロータを挟むよ
    うに押圧する押圧手段と、 前記金属パッドの内部に、それぞれ前記ディスクロータ
    の回転方向に沿って形成され、それぞれの流路断面積が
    前記ディスクロータの回転中心側のものから順次大きく
    なっている複数の冷却水通路と、を具備することを特徴
    とする水冷式ディスクブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記金属パッドは、前記押圧手段からの
    押圧力を直接受け熱伝導率の低い第1の部材と、前記第
    1の部材に嵌合され、前記ディスクロータの摩擦材に直
    接接触可能な前記第1の部材より熱伝導率の高い第2の
    部材とからなることを特徴とする、請求項1記載の水冷
    式ディスクブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記ディスクロータの摩擦材に対向する
    前記第2の部材の表面には、前記ディスクロータの回転
    方向に垂直にして複数のスリットが形成されていること
    を特徴とする、請求項2記載の水冷式ディスクブレーキ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の部材は剛性が高いことを特徴
    とする、請求項2または3記載の水冷式ディスクブレー
    キ装置。
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