JPH095323A - 酸化低比重リポ蛋白質の測定方法 - Google Patents

酸化低比重リポ蛋白質の測定方法

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JPH095323A
JPH095323A JP13274295A JP13274295A JPH095323A JP H095323 A JPH095323 A JP H095323A JP 13274295 A JP13274295 A JP 13274295A JP 13274295 A JP13274295 A JP 13274295A JP H095323 A JPH095323 A JP H095323A
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oxidized ldl
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Isao Koyama
山 勲 小
Jun Suzuoki
置 純 鈴
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アテローム動脈硬化症等の冠状動脈疾患或は
その疾患予備群を早期に発見するための指標として有用
な、酸化的に処理した血漿又は血清中の酸化的に化学修
飾された低比重リポ蛋白質量を、簡便に且つ迅速に測定
し得る方法を提供。 【構成】 血漿又は血清を酸化的に処理し、該血漿(又
は血清)中に存在する酸化的に修飾された低比重リポ蛋
白質(以下、酸化LDLと略記する。)を、酸化LDL
に対して特異性を有する抗体を用いる免疫学的測定法に
より測定することを特徴とする、酸化LDLの測定方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冠状動脈硬化性疾患等
の動脈硬化性疾患患者並びにその疾患予備群を早期に発
見するための指標として有用な、酸化的に処理した血漿
(又は血清)中の酸化低比重リポ蛋白質の測定方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】動脈硬化性疾患の一つであるアテローム
性動脈硬化症では、動脈内膜へのコレステロールの沈
着、或はコレステロールや老廃物からなる所謂粥状物の
形成がみられる。
【0003】動脈内膜へのコレステロールの取り込みに
は、例えば単球由来マクロファージ、上皮細胞および収
縮型から合成型へと変化した血管平滑筋細胞上等に見い
だされるスカベンジャー受容体が関与している。該スカ
ベンジャー受容体は、酸化(酸化的に化学修飾)された
低比重リポ蛋白質(LDL)(以下、これを酸化LDL
と略記する。)、例えばアセチル化LDL,マロンジア
ルデヒド化LDL等の化学的に修飾されたLDL、並び
に培養上皮細胞、単球及び平滑筋細胞によって酸化的に
化学修飾されたLDLを認識し、取り込むことが知られ
ている。
【0004】アテローム動脈硬化症に於いて蓄積するコ
レステロールは、主としてスカベンジャー受容体を介し
て取り込まれた酸化LDLに由来するものと考えられる
ため、血漿或は血清中の酸化LDLを測定することはア
テローム動脈硬化症に由来する冠状動脈疾患或はその疾
患予備群を早期に発見するための指標として有用と推測
される。
【0005】しかしながら、酸化LDLは、スカベンジ
ャー受容体に補足される性質、非常に代謝され易い性質
等を有している。しかも通常血流中にはトコフェロール
(ビタミンE)、アスコルビン酸、β−カロチン等の外
来性の抗酸化剤が存在している場合が多くLDLが酸化
的化学修飾から保護されている。従って、血流中(或は
血漿中や血清中)の酸化LDL量は極めて少なく殆ど検
出することができないのが現状である。
【0006】一方、血流中(或は血漿中や血清中)の酸
化LDL量を求める代りに、血漿や血清からLDLを超
遠心分離法等の方法により一旦分離し、得られた精製L
DLに第二銅イオンや2,2'ーアゾビス(2-アミジノプロパ
ン)2塩酸塩等を添加し、一定温度でインキュベイトし
ながら生じた共役ジエン量を吸光度(OD234nm)変化と
して測定することにより、LDLの易被酸化性を調べる
方法がエスターバナー等によって提唱されている(Meth
ods in Enzymology ,Vol.233,pp425-441:1994)。即
ち、LDLの易被酸化性は血流中に生じうる酸化LDL
量に反映すると考えられるため、これをアテローム動脈
硬化症等の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発
見するための指標として用いることが検討されている。
【0007】しかしながら、これらのLDLの易被酸化
性を調べる方法は操作が煩雑な上、大量の検体を処理す
ることが難しく、また、得られた値は精製されたLDL
の易被酸化性を推測する値にはなり得ても、血流中(或
は血漿中や血清中)でのLDLの易被酸化性を反映して
いるとは必ずしも言い切れないという問題があった。
【0008】また、冠状動脈疾患或はその疾患予備群を
早期に発見するための指標として、ヒトアテローム関連
抗原に対するモノクローナル抗体と反応する、血清中の
抗原量を測定する方法(特開平4−159300号公
報)や酸化LDLに対するモノクローナル抗体と反応す
る、血清中の抗原量を測定する方法(WO 94/23302号
公報)も開発されている。しかしながら、これらの方法
により測定し得る抗原量は、正常者と冠状動脈疾患患者
との間で有為な差が認められないため、該抗原測定値が
冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見するため
の指標としてどの程度の有用性を有しているのかについ
ては疑問である。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記した如き状況に鑑みなさ
れたもので、アテローム動脈硬化症等の冠状動脈疾患或
はその疾患予備群を早期に発見するための指標として有
用な、酸化的に処理した血漿又は血清中の酸化LDL量
を、簡便に且つ迅速に測定し得る方法を提供することを
その目的とする。
【0010】
【発明の構成】本発明は、血漿又は血清を酸化的に処理
し、該血漿(又は血清)中の酸化LDLを、酸化LDL
に対して特異性を有する抗体を用いる免疫学的測定法に
より測定することを特徴とする、酸化LDLの測定方法
の発明である。
【0011】また、本発明は、酸化LDLに対して特異
性を有するモノクローナル抗体と、酸化剤とを含んでな
る、酸化LDL測定用キットの発明である。
【0012】更にまた、本発明は、酸化LDLに対して
特異性を有するモノクローナル抗体の発明である。
【0013】即ち、本発明者らは、冠状動脈疾患或はそ
の疾患予備群を早期に発見するための指標として有用と
考えられている血漿又は血清中の酸化LDL量を測定す
べく鋭意研究の途上、血漿(又は血清)中に実際に存在
する酸化LDL量は、正常者と冠状動脈疾患患者との間
で殆ど差がないこと、言い換えれば、これを指標にした
としても冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見
することは難しいことを見出した。そこで、本発明者ら
は、更に鋭意研究を行った結果、測定対象の血漿又は血
清を、予め酸化剤、水溶性アゾ系重合開始剤等で酸化的
に処理し、その後に該血漿(又は血清)中の酸化LDL
を、酸化LDLに対する抗体を用いる免疫学的測定法に
より測定すれば酸化LDL量(即ち、易被酸化性のLD
L由来の酸化LDLを含む酸化LDL量)を簡便に且つ
高精度に測定し得ることを見出した。更に、このように
して測定された、該血漿又は血清中の酸化LDL量を、
正常者と冠状動脈疾患患者との間で比較すると有為な差
が生ずること、言い換えれば、このようにして求められ
た酸化LDL量が冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早
期に発見するための指標として有用であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0014】本発明に於いて、血漿(又は血清)を酸化
的に処理するために用いられる試薬としては、血漿や血
清中の易被酸化性LDLを酸化LDLとし得る能力を有
し、且つ処理後の測定系(免疫学的測定系)に影響を与
えないものであれば特に限定されないが、例えば第二銅
イオン、第二鉄イオン等の金属イオンを含んでなる酸化
剤や水溶性アゾ系重合開始剤等が好ましく挙げられる。
尚、上記金属イオンを含んでなる酸化剤としては特に限
定されないが、例えば硫酸銅,塩化第二銅等の第二銅
塩、例えば塩化第二鉄,硫酸第二鉄,硝酸第二鉄等の第
二鉄塩等が好ましく挙げられる。これらの使用濃度とし
ては、易被酸化性LDLを酸化し得る濃度であれば特に
限定されず、酸化剤の種類により若干異なるが、酸化処
理を行う際の溶液中の濃度として通常触媒量〜2,000μ
モル/l、好ましくは100〜500μモル/lの範囲から適
宜選択される。
【0015】本発明に於いて用いられる水溶性アゾ系重
合開始剤としては、水溶性であって血漿や血清中の易被
酸化性LDLを酸化LDLとし得る能力を有し、且つ処
理後の測定系(免疫学的測定系)に影響を与えないもの
であれば特に限定されないが、例えば2,2'ーアゾビス(2-
アミジノプロパン)2塩酸塩,2,2'-アゾビス[2-(2-イミ
ダゾリン-2-イル)プロパン]2塩酸塩等のアゾアミジン
塩類や、例えば2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミ
ド)2水和物等のアゾアミド類、4,4'-アゾビス(4-シア
ノ吉草酸)、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミド
オキシム)等の市販の水溶性アゾ系重合開始剤が好まし
く挙げられる。これらの使用濃度としては、易被酸化性
LDLを酸化LDLとし得る濃度であれば特に限定され
ず、アゾ系重合開始剤の種類により若干異なるが、当該
処理を行う際の溶液中の濃度として通常0.1〜20mM、好
ましくは0.5〜10mMの範囲から適宜選択される。
【0016】本発明に於いて用いられる酸化LDLに対
して特異性を有する抗体としては、本発明に於いて血清
等を酸化的に処理するために用いられる試薬により酸化
的に化学修飾されたLDLに対して特異的に結合し得る
性質を有するものであればポリクローナル抗体でもモノ
クローナル抗体でもよく特に限定することなく挙げられ
る。尚、当然のことながら、本発明の測定法に於いて
は、酸化LDLに対して特異性を有し且つ正常なLDL
とは反応しない(正常なLDLには結合しない)性質を
有する抗体を少なくとも一種使用しなければその目的を
達成することはできないことは言うまでもない。即ち、
例えば非競合法の原理を利用したサンドイッチ酵素免疫
測定法により酸化LDL量を測定する場合、例えばマイ
クロプレート、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、ラ
テックス粒子等の担体の表面に固定化する抗体若しくは
酵素標識抗体の何れかが酸化LDLに対して特異性を有
し且つ正常なLDLとは反応しない性質を有する抗体で
なければ酸化LDL量を精度良く測定できないのであ
る。
【0017】また、本発明に係る酸化LDLに対して特
異性を有する抗体は、常法、例えば「免疫実験学入門、
第2刷、松橋直ら、(株)学会出版センター、1981」等
に記載の方法に準じて、例えば馬、牛、羊、兎、山羊、
ラット、マウス等の動物に酸化LDLを免疫することに
より作製するか、或はまた常法、即ちケラーとミルスタ
イン(Nature,256巻,495頁,1975)により確立された細
胞融合法に従い、マウスの腫瘍ラインからの細胞と酸化
LDLで予め免疫されたマウスの脾細胞とを融合させて
得られる酸化LDLに対して特異性を有する抗体を産生
するハイブリドーマから得ることができる。これらポリ
クローナル抗体やモノクローナル抗体は単独で用いてい
も良いし、適宜組み合わせて用いてもよい。
【0018】本発明に係る酸化LDLに対して特異性を
有する抗体として特に好ましいものは、酸化LDL、ア
セチル化LDL及びマロンジアルデヒド化LDLに対し
て特異的に結合する性質を有するモノクローナル抗体で
ある。この抗体を使用して、酸化LDL(上記した如き
酸化剤で処理した血漿又は血清中の酸化LDL)の測定
を行えば、正常者と冠状動脈疾患患者との間での酸化L
DL量の差をより精度良く区別し得るからである。
【0019】即ち、アテローム動脈硬化症に於いて病変
部に蓄積するコレステロールが、マクロファージのスカ
ベンジャー受容体に結合して取り込まれる、何らかの形
で修飾されたLDL(例えば酸化LDL、アセチル化L
DL、マロンジアルデヒド化LDL、或は培養上皮細
胞、単球及び平滑筋細胞によって酸化的に化学修飾され
たLDL)に由来することを考慮すると、これら修飾さ
れたLDLに共通した特有の構造を認識する抗体を使用
して、酸化LDLを測定すれば、正常者と冠状動脈疾患
患者との間での酸化処理の結果生じる酸化LDL量の差
(即ち、易被酸化性LDL量の差)をより精度良く区別
し得るのである。
【0020】本発明の酸化LDL、アセチル化LDL及
びマロンジアルデヒド化LDLに対して特異的に結合す
る性質を有するモノクローナル抗体は、例えば以下の如
くして容易に得ることができる。
【0021】即ちケラーとミルスタイン(Nature,256
巻,495頁,1975)により確立された細胞融合法に従い、
マウスの腫瘍ラインからの細胞と、酸化LDL、アセチ
ル化LDL及びマロンジアルデヒド化LDLの混合物で
予め免疫されたマウスの脾細胞とを融合させてハイブリ
ドーマを得、次いで該ハイブリドーマが産生する、酸化
LDL、アセチル化LDL及びマロンジアルデヒド化L
DLに対して特異性を有する抗体を情報に従い採取すれ
ば良い。
【0022】本発明の測定方法を実施するには、例えば
以下の如く行えば良い。即ち、血漿又は血清と、適当濃
度の酸化剤等を含有する例えば生理食塩水や緩衝液等と
を、酸化剤等が上記した如き濃度となるように混合し、
直ちに攪拌した後、通常20〜50℃、好ましくは25〜40℃
で、通常10分間〜24時間、好ましくは6〜16時間インキ
ュベートして、これを検体とし、上記した如き性質を有
する抗体を使用する免疫学的測定方法、例えば酵素免疫
測定法(EIA、文献:酵素免疫測定法(第3版),石
川榮治等編,31-54,(1987),(株)医学書院発行
等)、放射免疫測定法(RIA、文献:S.A.Berson,R.
S.Yallow,J.Clin.Inves.,vol.38,1996(1959)等)、免疫
比濁法(TIA、文献:桜林ら,日本臨床42巻,1214-1
220頁(1984)等)、免疫比ろう法(文献:K.Hoffken,C.
G.Schmidt,"Methods in Enzymology",vol.74,628頁(198
1)等)等の常法により、該血漿や血清中の酸化性LDL
量を測定すれば良い。
【0023】尚、易被酸化性LDLの酸化の程度は、酸
化剤やアゾ系重合開始剤の種類、酸化処理の際の濃度、
インキュベーション温度や時間等によっても若干変化す
るので、得られた易被酸化性LDL量を冠状動脈疾患或
はその疾患予備群を早期に発見するための指標として利
用するのであれば、上記した如き条件を一定としておか
なければならないことは言うまでもない。例えば、イン
キュベート時間(酸化処理時間)を一定とするため、一
定時間インキュベートした後の反応液に、例えばエチレ
ンジアミン四酢酸、アスコルビン酸等の抗酸化剤を、後
の測定系に影響を及ぼさない程度に過剰量加える等の処
置を行っても良い。
【0024】本発明の易酸化性LDL測定用キットは、
上述の易酸化LDL量を測定するために使用されるもの
で、酸化LDLに対して特異性を有するモノクローナル
抗体と、酸化剤とを含んでなるものであり、夫々の構成
要件の好ましい態様、具体例については上で述べたとお
りである。以下に参考例、実施例を示し、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限定され
るものではない。
【0025】
【実施例】
参考例1.修飾LDLの調製法 ヒト新鮮血清から超遠心分離法(続生化学実験講座3,
日本生化学会編,595頁,1986年,(株)東京化学同人
発行)によりLDL分画を得、これを原料としてアセチル化
LDL、マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化LDL、酸化LDLをそれぞれ
下記の方法により調製した。 a)アセチル化LDL バス等の方法(Basu et.al., Proc.Natl.Acad.Sci.,US
A, Vol.73, pp3178-3182,1976)を一部改良して以下の
ようにして調製した。即ち、氷上で0.5mlのLDL(5mg/
ml)に0.5mlの飽和酢酸ナトリウム溶液を加え、スターラ
ーで攪拌しながら7μlの無水酢酸を15分ごとに4回加
え、その後30分攪拌した後、0.15M NaCl、2mM E
DTA-3Na溶液に対し2日間透析して得られたLD
Lをアセチル化LDLとした。 b)マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化LDL フォーゲルマンらの方法(Fogelman et.al.,Proc.Natl.
Acad.Sci.,USA, Vol.77, pp2214-2218, 1980)に準じて
以下のようにして調製した。即ち、マロンアルテ゛ヒト゛ ヒ゛ス(シ゛メ
チルアセタール) 88μlと精製水400μlとを混合し37℃に保温
し、更にこれに4N塩酸溶液12μlを加えて37℃で10分
間インキュヘ゛ート後直ちに2N水酸化ナトリウム溶液130μl、精製
水350μlを添加、混合し、0.5Mマロンシ゛アルテ゛ヒト゛溶液(pH7.
0)を得た。この0.5mlとLDL(5mg/ml)0.5mlとを混合
し、37℃で3時間インキュヘ゛ートして得たものをマロンジアル
デヒド化LDLとした。 c)酸化LDL 200μg/mlのLDL溶液1mlに、硫酸銅を10μMと
なるように添加し、これを37℃で4時間インキュヘ゛ートし、
次いでこれに22mM EDTA-3Na溶液100μlを添
加して反応を停止させて得たものを酸化LDLとした。 実施例1.モノクローナル抗体の調製 参考例1で調製したアセチル化LDL、マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化LD
L及び酸化LDLの等量モル混合溶液を免疫原とし、公
知の細胞融合の手法に準じて以下のようにして抗酸化L
DLモノクローナル抗体を調製した。即ち、アセチル化LDL、マロン
シ゛アルテ゛ヒト゛化LDL及び酸化LDLの等量モル混合溶液
を抗原溶液とし、リヒ゛ アシ゛ュハ゛ント システム(リビ・イムノケ
ム・リサーチ社製)の標準操作法に従って調製した溶液
を免疫源として、アセチル化LDL、マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化LDL
及び酸化LDLの総量が30μg/匹となるように、Bal
b/cマウスの腹腔内に2週間間隔で3回投与した。最終
免疫から1週間後に、アセチル化LDL、マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化L
DL及び酸化LDLの等量モル混合溶液を生理食塩水で
希釈したものを、30μg/匹と成るようにマウスの腹
腔内に注射した。この注射を行って3日後にマウスの脾
臓を摘出し、滅菌したすりカ゛ラスを用いて該脾臓を良くほ
ぐした後、ダイゴT培地(日本製薬(株)製)に懸濁、
遠心分離処理を数回繰り返して、良く洗浄した。この洗
浄した脾細胞1.5x108個と、同様にダイゴT培地で良く
洗浄したマウスのミエローマ細胞(P3-NS-1-Ag4(NS-1))
1.5x107とを試験管に取り、混合した後該試験管の底に
広げる。これに、ダイゴT培地で50w/v%としたポリ
エチレングリコール6000(和光純薬工業(株)製)溶液
1mlを静かに流し込み良く混和して、1分間細胞融合
反応を行った後、ダイゴT培地11mlを徐々に加えて
PEGを希釈し、細胞融合反応を停止させた。得られた
細胞懸濁液を1500回転で5分間遠心処理して上清を除
き、細胞を10%ウシ胎児血清を含んだダイゴT培地10
0mlに懸濁した。これを96穴マイクロプレートの各
ウェルに0.1mlずつ分注し、5%CO2の存在下、37℃でイ
ンキュベートした。24時間インキュベート後通常の2
倍濃度のHAT培地を各ウェルに0.1mlずつ分注し、およそ
48時間インキュベート後には、通常のHAT培地で各
ウェルの培養上清の培地交換をおこなった。融合より1週
間後、各ウェルの培養上清0.1mlを除去し、HT培地0.1ml
を添加した。この操作をその翌日もおこなった。細胞融
合反応より10日後、培養上清について抗体価を調べ、
抗体活性の強いウェルの細胞を限界希釈法によりクローニ
ングを行い、下記表1に示す如き性質を有する抗体を産
生するクローンを得た。尚、表1に於いて、+++、++、+
及びーは各種抗体の各種LDLとの反応性を示し、+++は
非常に強く反応することを、++は強く反応することを、
+は弱く反応することを、−は反応しないことを夫々示
す。
【0026】
【表1】 *Nomal;正常LDL、Acetyl;アセチル化LDL、MDA;マロンジアルデヒド 化LDL、Oxidized;酸化LDL。 上記のクローンの内、LD1−A2とLD3−B5は、
通商産業省工業技術院生命工業技術研究所に寄託されて
おり、その寄託番号及び寄託日は以下の通りである。 クロ−ンLD1−A2:寄託番号;FERM P−14
910。寄託日;平成7年4月28日。 クロ−ンLD3−B5:寄託番号;FERM P−14
911。寄託日;平成7年4月28日。
【0027】実施例2.各種リポ蛋白質との反応性の検
討 本発明のモノクローナル抗体を使用した酸化LDL測定
法が、各種リポ蛋白質とどのような反応性を有するかに
ついて、固相抗体にはアセチル化LDL、マロンシ゛アルテ゛ヒト゛化L
DL及び酸化LDLに特異性を有するが正常LDLとは
反応しない、クロ−ンLD1−A2が産生するモノクロ
ーナル抗体を、また、二次抗体には各種修飾LDLと広
く反応する、クロ−ンLD3−B5が産生するモノクロ
ーナル抗体を常法(Ishikawa,E. et.al.,J.Immunoassa
y,vol.4,209-327頁,1983等)によりペルオキシダーゼ
(東洋紡績(株)製)で標識したものを使用して以下の
ように検討を行った。即ち、クロ−ンLD1−A2モノ
クローナル抗体の20μgAb/ml溶液50μlを分注し、
37℃で30時間固定化処理した後、25(V/V)%ブ
ロックエース(雪印乳業(株)製)溶液でブロッキング
処理した96穴マイクロプレートの各ウェルに、一次反
応用緩衝液[ブロックエースを25(V/V)%、エチレ
ンジアミン四酢酸・2ナトリウム塩を0.1(W/V)%
含有する100mMリン酸緩衝液(pH7.4、)]1
00μlを入れ、更に250μM硫酸銅存在下に37℃で
6時間インキュベートして酸化処理した各種リポ蛋白質
溶液10μlを添加した。これを37℃で2時間インキ
ュベートした後、0.05%Tween20(アルドリ
ッチ)含有リン酸緩衝液(pH7.4)−生理食塩水
(以下PBS−Tween)300μlで三回洗浄し
た。更に、ペルオキシダーゼ標識したクロ−ンLD3−
B5産生モノクローナル抗体を、OD403が1.5×10ー3とな
るように含有させた二次反応用緩衝液(ブロックエース
を25(W/V)%含有するPBS−Tween)50μ
lを各ウェルに入れ、37℃で2時間インキュベートし
た。次にPBS−Tween300μlで三回洗浄した
後、オルトフェニレンジアミン14.4mMを含有する
マックルバイン緩衝液(pH4.8)を各ウェルに50
μlずつ入れ、室温で30分酵素反応を行わせた後、3
N硫酸を各ウェルに50μlずつ入れその反応を停止さ
せた。各ウェルの吸光度(OD490-650)を、SOFTm
ax-J(Ver.2.2、和光純薬工業(株)製)によりλ1=4
90nm、λ2=650nm、二波長エンドポイント測定
に条件設定したマイクロプレートリーダーUVmax(モ
レキュラーデバイス社製)で測定し、酸化処理済み各種
リポ蛋白質との反応性を検討した。 (結果)結果を表2に示す。尚、表2に於いて、+++は
得られた吸光度が0.5以上であることを、++は得られ
た吸光度が0.25〜0.5であることを、+は得られ
た吸光度が0.1〜0.25であることを、−は得られ
た吸光度が0.1未満であることを夫々示す。
【0028】
【表2】 表2の結果から、本発明のモノクローナル抗体を使用し
た測定法を利用することにより、正常LDLや各種HD
Lに由来する測定誤差を生じさせることなく目的の酸化
LDL量、即ち易被酸化性LDLに由来する酸化LDL
量を測定し得ることが判る。
【0029】実施例3.LDLの酸化の程度と、クロー
ンLD1−A2由来のモノクローナル抗体の反応性の検
討 LDLの酸化の程度と、クローンLD1−A2由来のモ
ノクローナル抗体の反応性について、LDLの酸化の程
度を、酸化の程度を表すチオバルビツール酸反応物質
(TBARS)量及び過酸化脂質(LPO)量を指標と
して検討を行った。 (試料の調製)新鮮人血清を原料とし超遠心分離法(続
生化学実験講座3,日本生化学会編,595頁,1986年,
(株)東京化学同人発行)により調製したLDLの200
μg/ml溶液に硫酸銅が10μMとなるように添加し、3
7℃で所定時間インキュベートを行った後、反応液の1/
10容の22mM EDTAー3Na溶液を添加して反応を停止させた
ものを試料とした。 (TBARS量の測定)所定の試料200μlに20w/v%
トリクロロ酢酸1mlを加え攪拌した後、0.67%チ
オバルビツール酸溶液2mlを加え、沸騰水浴中20分
間加熱した後冷却した。反応液を3000rpmで15分間遠
心処理し、得られた上清の吸光度(535nm)を測定
した。尚、吸光度は、試料として生理食塩水を用いたも
のを対照として測定した。得られた吸光度は、マロンシ゛アルテ
゛ヒト゛の分子吸光係数を1.56x105M-1cm-1としてマロンシ゛アルテ゛
ヒト゛量(nmol/mg蛋白質)に換算した。 (LPO量の測定)LPOの測定は、市販の過酸化脂質
測定試薬「デタミナーLPO」(協和メディクス(株)
製)を使用して行った。尚、測定操作は該キットに添付
の現品説明書に記載の標準操作法により行った。 (クローンLD1−A2由来のモノクローナル抗体の反
応性の検討)酸化処理済み各種リポ蛋白質溶液10μl
の代りに、上で得た試料10μlを用いた以外は、実施
例2と同じ試薬を用い、同様の操作を行って所定の試料
中の酸化LDL量を吸光度(OD490-650)として求め
た。 (結果)結果を図1に示す。尚、図1に於いて、△は所
定の試料について得られた吸光度(酸化処理済検体中の
酸化LDL量)を、また、○は所定の試料について得ら
れたTBARS量(nmol/mg蛋白質)を、また、□は所
定の試料について得られたLPO量(μmol/mg蛋白質)
を夫々示す。図1から、試料のインキュベート時間が15
0分を越えると吸光度(OD490-650)が上昇を始めるこ
とから、本発明の方法では、このような条件下の酸化L
DLを検出することができることが判る。また、TBA
RS量及びLPO量は、LDLの酸化の程度の指標とな
るが、これらの変化がインキュベート時間が180分を越
えたあたりでほぼ横ばいとなることから、この付近でL
DLの酸化的化学修飾はほぼ終了することも判る。以上
の結果から、クローンLD1−A2に由来するモノクロ
ーナル抗体は、十分に酸化的に化学修飾されたLDLと
反応し、酸化的化学修飾がそれほど進んでいないLDL
(酸化反応の初期段階のLDL)とは反応しないことが
判った。尚、ブモル等が開発したヒトアテローム関連抗
原と反応するモノクローナル抗体(特開平4−1593
00号公報)は、酸化反応の初期段階のLDLと反応す
る性質を有するものであるから、本発明のモノクローナ
ル抗体とは異なった性質を有するものである。
【0030】実施例4.酸化処理時の銅イオン濃度の検
討 (1)酸化処理済み血清検体の調製 所定の新鮮血清50μlをチューブに分取し、所定濃度
の硫酸銅を含む0.9%NaCl溶液50μlと混合した。
これを、37℃に設定した恒温槽に入れて遮光し、16
時間放置した。その後、反応液に2.2mMエチレンジア
ミン四酢酸・3ナトリウム塩10μl添加し、酸化反応
を停止させて酸化処理済み血清検体とした。 (2)酸化処理済検体中の酸化LDL量の測定 酸化処理済み各種リポ蛋白質溶液10μlの代りに、上
記(1)で得た酸化処理済み血清検体10μlを用いた
以外は、実施例2と同じ試薬を用い、同様の操作を行っ
て各種酸化処理済み血清検体中の酸化LDL量を吸光度
として求めた。結果を図2に示す。尚、図2に於いて、
△は正常者由来の血清を用いた場合の結果を、また、○
及び□は冠状動脈疾患集中治療病棟入院患者由来の血清
(以下、CCU血清と略記する。)を用いた場合の結果
を夫々示す。また、図2の横軸の銅イオン濃度は、酸化
処理反応時の銅イオン濃度(μM)を示す。図2から、
CCU血清は酸化処理用の銅イオン濃度の上昇に伴って
吸光度の上昇が見られるのに対し、正常者血清では酸化
処理反応時の銅イオン濃度が260μMまでは吸光度の
上昇は見られないこと、言い換えれば、酸化処理反応時
の銅イオン濃度は160〜260μMが好ましいことが
判る。
【0031】実施例5 CCU血清17検体、正常者血清5検体の夫々を、25
0μM硫酸銅存在下に37℃で6時間インキュベートして
酸化処理を行ったものの10μlを、酸化処理済み各種
リポ蛋白質溶液10μlの代りに用いた以外は、実施例
2と同じ試薬を用い、同様の操作を行って各種酸化処理
済み血清検体中の酸化LDL量を吸光度として求めた。
この吸光度を、予め所定濃度のマロンジアルデヒド化L
DL溶液を酸化LDL標準液とし、上記と同じ試薬を用
い、同様の操作を行って作製した、酸化LDL量と吸光
度との関係を表す検量線に当てはめて、酸化処理済の各
検体中の酸化LDL量(μg/ml)を求めた。結果を図3
及び表3に示す。
【0032】比較例1 実施例5で用いたCCU血清17検体及び正常者血清5
検体の10μlを、酸化処理済み各種リポ蛋白質溶液1
0μlの代りに用いた以外は、実施例2と同じ試薬を用
い、同様の操作を行って各種血清検体中の酸化LDL量
を吸光度として求めた。この吸光度を、予め所定濃度の
マロンジアルデヒド化LDL溶液を酸化LDL標準液と
し、上記と同じ試薬を用い、同様の操作を行って作製し
た、酸化LDL量と吸光度との関係を表す検量線に当て
はめて、酸化処理済の各検体中の酸化LDL量(μg/m
l)を求めた。結果を図3及び表3に併せて示す。
【0033】 図3及び表3から明らかな如く、CCU血清中の天然型
の酸化LDL量と正常者血清中のそれは殆ど差がないこ
と、言い換えれば天然型の酸化性LDL量は、アテロー
ム動脈硬化症等の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早
期に発見するための指標として利用できないものである
ことが判る。これに対して、酸化処理により生ずる酸化
LDL量(即ち、易被酸化性LDL量;酸化処理後の酸
化LDL量から天然形酸化LDL量を差し引いた量)を
比較すると、CCU血清中の易被酸化性LDL量は、正
常者血清中のそれに比較して有意に高値を示すこと、言
い換えれば易被酸化性LDL量は、アテローム動脈硬化
症等の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見す
るための指標として有用であることが図3及び表3の結
果から判る。また、図3及び表3の結果から、酸化処理
後の血清中の酸化LDL量でもアテローム動脈硬化症等
の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見するた
めの指標として有用であることが判る。
【0034】実施例6 CCU血清40検体、正常者血清10検体の夫々を、2
50μM硫酸銅存在下に37℃で6時間インキュベートし
て酸化処理を行ったものの10μlを、酸化処理済み各
種リポ蛋白質溶液10μlの代りに用いた以外は、実施
例2と同じ試薬を用い、同様の操作を行って各種酸化処
理済み血清検体中の酸化LDL量を吸光度として求め
た。この吸光度を、予め所定濃度のマロンジアルデヒド
化LDL溶液を酸化LDL標準液とし、上記と同じ試薬
を用い、同様の操作を行って作製した、酸化LDL量と
吸光度との関係を表す検量線に当てはめて、酸化処理済
の各検体中の酸化LDL量(μg/ml)を求めた。結果を
図4に示す。図4から明らかな如く、酸化処理済のCC
U血清中の酸化LDL量は、酸化処理済正常者血清中の
それに比較して有意に高値を示すこと、言い換えればこ
のような方法により測定される酸化LDL量は、アテロ
ーム動脈硬化症等の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を
早期に発見するための指標として有用であることが判
る。
【0035】実施例7 CCU血清20検体、正常者血清5検体の夫々を、10
mMの2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)・2塩酸塩
(商品名;V−50、和光純薬工業(株)製)を含有す
る0.9%塩化ナトリウム溶液と1:1で混合した後、37
℃、6時間インキュベートして処理を行ったものの10
μlを、酸化処理済み各種リポ蛋白質溶液10μlの代
りに用いた以外は、実施例2と同じ試薬を用い、同様の
操作を行ってV−50処理済血清検体中の酸化LDL量
を吸光度として求めた。この吸光度を、予め所定濃度の
マロンジアルデヒド化LDL溶液を酸化LDL標準液と
し、上記と同じ試薬を用い、同様の操作を行って作製し
た、酸化LDL量と吸光度との関係を表す検量線に当て
はめて、V−50処理済の各検体中の酸化LDL量(μ
g/ml)を求めた。結果を図5に示す。図5から明らかな
如く、水溶性のアゾ系重合開始剤であるV−50で処理
を行った場合でも、CCU血清中の酸化LDL量は、正
常者血清中のそれに比較して有意に高値を示すこと、言
い換えれば酸化LDL量は、アテローム動脈硬化症等の
冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見するため
の指標として有用であることが判る。また、同じ血清検
体を、500μMの硫酸銅を含有する0.9%塩化ナトリウ
ム溶液と1:1で混合した後、37℃、6時間インキュ
ベートして酸化処理を行ったものの10μlを、酸化処
理済み各種リポ蛋白質溶液10μlの代りに用いた以外
は、実施例2と同じ試薬を用い、同様の操作を行って血
清検体中の酸化LDL量を吸光度として求めた。この吸
光度を、予め所定濃度のマロンジアルデヒド化LDL溶
液を酸化LDL標準液とし、上記と同じ試薬を用い、同
様の操作を行って作製した、酸化LDL量と吸光度との
関係を表す検量線に当てはめて、酸化処理済の各検体中
の酸化LDL量(μg/ml)を求めた。得られた酸化LD
L量と、V−50で処理した場合に得られた酸化LDL
量との相関関係を図6に示す(相関係数;0.861)。図
6から明らかな如く、硫酸銅により処理した場合でも、
V−50で処理した場合でも、血清中の酸化LDL量は
同程度に測定し得ることが判る。
【0036】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明は、酸化的に処
理された血漿や血清中の酸化LDL量を迅速且つ簡便に
測定し得る方法を提供するものであり、本発明の方法に
より求められる酸化LDL量は、アテローム動脈硬化症
等の冠状動脈疾患或はその疾患予備群を早期に発見する
ための指標として有用である、という効果を奏する発明
であるので、斯業に貢献するところ大なる発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3で得られた、所定時間酸化処理を行っ
た場合の低比重リポ蛋白(LDL)の酸化の程度と、本
発明の方法による検出の程度の関係を示すグラフであ
る。
【図2】実施例4で得られた、銅イオン濃度と、検出さ
れる酸化的に化学修飾されたLDL(以下、酸化LDL
と略記する。)との関係を示すグラフである。
【図3】実施例5で得られた、酸化処理を行った、冠状
動脈疾患集中治療病棟入院患者由来の血清(以下、CC
U血清と略記する。)と正常者血清中の酸化LDL量、
及び比較例1で得られた、酸化処理を行っていない、C
CU血清と正常者血清中の酸化LDL量を示すグラフで
ある。
【図4】実施例6で得られた、酸化処理を行った、CC
U血清と正常者血清中の酸化LDL量を示すグラフであ
る。
【図5】実施例7で得られた、2,2'-アゾビス(2-アミジ
ノプロパン)・2塩酸塩(V−50)で処理を行った、
CCU血清と正常者血清中のV−50処理済検体中の酸
化LDL量を示すグラフである。
【図6】実施例7で得られた、硫酸銅により処理した場
合に得られる酸化処理済検体中の酸化LDL量と、V−
50で処理した場合に得られる酸化処理済検体中の酸化
LDL量との相関を表すグラフである。
【図面の記号の説明】
第1図に於いて、△は所定の試料について得られた酸化
LDLに由来する吸光度を、また、○は所定の試料につ
いて得られたチオバルビツール酸反応物質(TBAR
S)量を、また、□は所定の試料について得られた過酸
化脂質(LPO)量を夫々示す。第2図に於いて、△は
正常者由来の血清を用いた場合の結果を、また、○及び
□はCCU血清を用いた場合の結果を夫々示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血漿又は血清を酸化的に処理し、該血漿
    (又は血清)中の酸化的に化学修飾された低比重リポ蛋
    白質(以下、酸化LDLと略記する。)を、酸化LDL
    に対して特異性を有する抗体を用いる免疫学的測定法に
    より測定することを特徴とする、酸化LDLの測定方
    法。
  2. 【請求項2】 酸化LDLに対して特異性を有するモノ
    クローナル抗体と、酸化剤とを含んでなる、酸化LDL
    測定用試薬キット。
  3. 【請求項3】 酸化LDLに対して特異性を有するモノ
    クローナル抗体。
  4. 【請求項4】 酸化LDLに対して特異性を有する抗体
    が、正常な低比重リポ蛋白質には結合しない性質を有す
    るモノクローナル抗体である、請求項3に記載のモノク
    ローナル抗体。
  5. 【請求項5】 酸化LDLに対して特異性を有する抗体
    が、アセチル化低比重リポ蛋白質及びマロンジアルデヒ
    ド化低比重リポ蛋白質に対しても特異的に結合する性質
    を有するモノクローナル抗体である、請求項3又は4に
    記載のモノクローナル抗体。
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