JPH0953150A - 肌焼鋼及びそれを用いた鋼管の製造方法 - Google Patents
肌焼鋼及びそれを用いた鋼管の製造方法Info
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- JPH0953150A JPH0953150A JP22738395A JP22738395A JPH0953150A JP H0953150 A JPH0953150 A JP H0953150A JP 22738395 A JP22738395 A JP 22738395A JP 22738395 A JP22738395 A JP 22738395A JP H0953150 A JPH0953150 A JP H0953150A
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Abstract
鋼を提供すると共に、これを使用した高性能肌焼鋼鋼管
の製造方法を確立する。 【構成】 高強度高靱性肌焼鋼を、C:0.1〜0.25%,S
i:0.2〜 0.4%,Mn:0.3〜0.9%,P:0.02%以下,S:
0.001〜0.15%,Cr:0.5〜0.9%,Mo:0.15〜1%,Al:
0.01〜 0.1%,B:0.0005〜 0.009%,N: 0.006%未
満を含むか、あるいは更にNi:0.3〜 4.0%,Ti:0.01〜
0.3%,Nb:0.01〜 0.3%,V:0.01〜 0.3%,Zr:0.
01〜 0.3%の1種以上をも含み: 残部が実質的にFeから
成る成分組成に構成する。また、上記鋼を熱間製管して
管材とした後、断面積減少率が50%以下の冷間加工と
650〜950℃での焼鈍とを施すことによって肌焼用
鋼管を製造する。
Description
荷重の高い高強度高靱性肌焼鋼、並びにそれを用いた高
強度高靱性肌焼用鋼管の製造方法に関するものである。
被駆動車軸に動力を伝達する継手としては、図1に示す
ように、駆動軸1に固設されたアウタ−レ−ス(外輪)
2と被駆動軸3に固設されたインナ−レ−ス(内輪)4
との間に複数個(例えば6個)のボ−ル5を介挿し、こ
れらのボ−ルをボ−ルケ−ジ6にて保持した構造のもの
(バ−フィ−ルド型継手)が一般に多用されている。そ
して、このボ−ルケ−ジ6とインナ−レ−ス4は機構上
非常に大きな非定常回転力を伝達しようとするものであ
るため、衝撃的な引張力の負荷に対する高い強度と靱性
が必要である上、ボ−ル5との接触面においては優れた
耐摩耗性,耐転動疲労性が要求される。従って、これら
部品には浸炭・焼入によって高い表面硬度と転動疲労性
が付与される“肌焼鋼”が適用されており、従来はJI
SのSCr415,SCM415,SNC415,SNC
M415といったCr系,Cr−Mo系,Ni−Cr系,Ni−Cr−
Mo系の機械構造用合金鋼が肌焼鋼として用いられてい
た。
理を施して用いられる鋼部品”の使用条件は益々苛酷と
なり、その素材となる肌焼鋼に対しても、これまで要求
されていた浸炭・焼入後の高い表面硬度及び曲げ疲労強
度に加えて、より優れた耐摩耗性や転動疲労特性、更に
は衝撃的な荷重負荷に対する一段と高い耐破壊強度及び
靱性を具備していることが望まれるようになっている。
特に、浸炭・焼入処理を施して用いられる鋼部品には切
欠き形状を有したものが多く、そのため“破壊強度特
性”の中でも浸炭・焼入後における切欠引張強度の重要
性がより強く認識されるようになってきた。
記の各鋼には、浸炭・焼入を施すと結晶粒界の脆弱化を
招き、このため浸炭・焼入の手法に工夫を凝らしても必
要な諸強度の改善効果に結びつきにくいと言う問題があ
った。
結晶粒界の脆弱化を防止し得る肌焼鋼として、微量のB
添加を行うと共に、Cr,Mo,Niといった合金成分に工夫
を加えた高強度鋼を提案した(特開平2-170944号公報,
特開平5-117806号公報)。しかしながら、その後も続け
られた仔細な検討により、これら提案になる肌焼鋼も、
衝撃的な荷重負荷に対する破壊強度・靱性が今一つ十分
とは言えず、またややもすると“浸炭層での焼入不足”
という問題が生じがちであるため、表面硬度,耐摩耗
性,転動疲労特性等の点でも更なる改善が望まれるもの
であると考えられた。
手のボ−ルケ−ジ等は、肌焼鋼鋼管(この素材鋼管は一
般的には肌焼鋼を熱間製管してから所定の寸法精度を得
るための冷間抽伸加工と加工性を改善するための焼鈍を
施して製造される)を素材として製造されているが、こ
のような鋼管には、上記のような材質特性面での問題に
加えて、各種部品に加工する際の切断工具や打抜き工具
の寿命,打抜き加工を施した際の切断面の粗さと寸法精
度,研磨での砥石の目詰まり等といった種々の機械加工
性に優れることが要求される。しかし、これら特性は鋼
管の化学組成や製造条件によって複雑に変化するため、
鋼管にこれら要求特性を安定して付与することは非常に
難しいとされていた。とりわけ、鋼管を部品に加工して
から実施される浸炭・焼入処理の際に起きがちな“結晶
粒の異常成長による粗大化”や、これに起因した“衝撃
破壊強度の低下”と“寸法精度の劣化”は、肌焼鋼鋼管
において大きな問題となっていた。
のは、比較的ゆるやかな浸炭・焼入条件によっても浸炭
部に高い強度及び耐摩耗性が確保されることは勿論、浸
炭部表面に切欠が存在する場合にも十分に高い耐衝撃破
壊荷重を示す高強度高靱性肌焼鋼を実現し、更にはそれ
を用いて“加工性に優れると共に浸炭・焼入後に優れた
耐衝撃破壊強度を示す高強度高靱性肌焼鋼鋼管”を精度
良く安定して製造し得る手段を確立することである。
を達成すべく、また a) 一般に浸炭部品は浸炭後の焼戻温度が180〜20
0℃程度であり、このため焼入れ性が過度であると芯部
の靱性が損なわれ、焼入性が不足すると強度が損なわれ
ることから、規定成分範囲内で適当な焼入性を持つよう
に成分設計をする必要がある, b) 更に、浸炭に伴って粒界の脆化を引き起こす元素は
出来るだけ低減すると共に粒界強度を向上せる元素の積
極添加を指向することで、衝撃荷重強度の低下を引き起
こす粒界破壊の発生を極力抑制するように図ることが必
要である, との基本思想の下に数多くの実験を繰り返しながら鋭意
研究を行った結果、次に示すような知見を得ることがで
きた。
変形歪を極力小さくすべく、冷却媒体の油の種類を変え
たり油の温度を高くする等の方法によって焼入時の冷却
速度を緩やかにする傾向が強まっている。このため、浸
炭層や部品芯部の焼入性が高くないと不完全焼入組織が
生成しやすい。このような背景の下で、従来の肌焼鋼に
指摘されていた「十分な衝撃荷重強度,耐摩耗性,転動
疲労性等を確保することができない」といった品質問題
は「浸炭時に起きる粒界酸化によって浸炭異常層が発生
し、 そのため粒界近傍で鋼の焼入性低下が生じることと
なって、 これが不完全焼入組織の生成につながるために
起きるものである」とされてきた。
界酸化”による悪影響よりも“浸炭材を焼入する時に生
成するオ−ステナイト粒界上での炭化物析出”が一層大
きな悪影響を及ぼしており、この現象が浸炭・焼入処理
において部品の表層部に不完全焼入組織を生成する原因
となっていることを突き止めた。また、この“浸炭材の
焼入処理時に起きる粒界への炭化物析出”は所定量のB
の添加で防止できることをも見出した。
浸炭時の粒界酸化を防止する目的で合金元素を減少させ
ると共に、この合金元素の減少に伴う焼入性の低下をB
添加で補う成分設計思想を採っているものもあるが、B
の焼入性向上作用は鋼中のC含有量が高くなると低下傾
向を見せる。そのため、Bによって焼入性を補うという
思想を基にして成るこのようなB添加肌焼鋼は、浸炭に
よって表層部のC量を高くするとその表層部ではBの焼
入性向上作用が消失してしまい、従って浸炭した表層部
に不完全焼入組織が生成しやすくなって、やはり衝撃荷
重強度,耐摩耗性,転動疲労性の点で十分な満足を得る
ことはできなかった。しかも、前述した「浸炭・焼入歪
低減のための処置」によりこの傾向は次第に顕著化する
と考えられた。
きる粒界への炭化物の析出”を防止し、これによって浸
炭・焼入した表層部に不完全焼入組織が生成するのを抑
えようとの考えの下にBを添加した肌焼鋼では、特に
「浸炭によりC量を高くした部位における“Bの焼入性
向上作用”の消失」という問題を懸念する必要がなく、
浸炭部のC量にそれほど左右されることなく安定して衝
撃荷重強度,耐摩耗性,転動疲労性の向上効果を確保す
ることが可能である。
入処理時に起きる粒界への炭化物析出を防止する効果”
の確保には、鋼中のN含有量を特定の領域にまで低減す
ることが必須である。即ち、本発明者等は、鋼中に 0.0
07重量%程度(通常鋼の下限値程度)のNが含有されて
いる場合でもB添加による“浸炭材の焼入処理時に起き
る粒界への炭化物析出を防止する効果”を安定して確保
することは難しいが、鋼中のN含有量が特に 0.006重量
%未満の領域にまで低減されるとB添加による前記効果
が顕著化し、衝撃荷重強度特性等の諸強度や靱性が十分
に改善されるようになることをも明らかにすることがで
きた。
になると転動疲労特性が著しく向上することも判明し
た。即ち、転動疲労特性については、従来、B添加鋼で
は必ずTiが同時に添加されているため鋼中に生成するTi
Nが転動疲労特性を劣化させていると考えられていた
が、Ti無添加の鋼においても鋼中のNが転動疲労特性に
悪影響を及ぼすことが確認され、しかも、この悪影響は
N含有量を 0.006重量%未満の範囲に抑えることによっ
て実質的に無くし得ることが明らかとなったのである。
の改善を図った鋼では、これを用いて「熱間製管→冷間
抽伸→焼鈍」という通常工程で管材を製造しようとする
と、従来肌焼鋼に指摘されていたところの“機械加工性
面での不満足”や、鋼管を部品に加工してから実施され
る浸炭・焼入処理時の“結晶粒の異常成長による粗大
化”、並びにこれに起因した“衝撃破壊強度の低下”と
“寸法精度の劣化”がより顕著に現れがちであるという
問題が生じた。とりわけ、図1に示した駆動車軸継手の
ボ−ルケ−ジを製造するための中間素材である鋼管で
は、プレス打抜きで穴あけした面がボ−ルの転動面にな
ることから穴あけ面の凹凸は製品寿命に大きな影響を与
える重要因子となるが、機械加工性の不良はこれに大き
な悪影響を与えるものであった。
材質特性面での不都合は、鋼管のミクロ組織(特にフェ
ライト粒径と炭化物粒径)が微細になりすぎると発生し
やすくなることや、これら鋼管のミクロ組織には冷間抽
伸加工度と焼鈍条件が大きな影響を持っていることが明
らかとなり、研究の結果、鋼管の熱間製管後の冷間加工
と焼鈍の条件を改善することによってこの不都合をほぼ
解決できることが判明した。
て完成されたものであり、「高強度高靱性肌焼鋼を、
C: 0.1〜0.25%(以降、 成分割合を表す%は重量%と
する),Si: 0.2〜 0.4%, Mn: 0.3〜 0.9%,
P:0.02%以下,S: 0.001〜0.15%, Cr: 0.5〜
0.9%, Mo:0.15〜1%,Al:0.01〜 0.1%,
B:0.0005〜 0.009%, N: 0.006%未満を含むか、
あるいは更にNi: 0.3〜 4.0%, Ti:0.01〜 0.3
%, Nb:0.01〜 0.3%,V:0.01〜 0.3%, Z
r:0.01〜 0.3%の1種又は2種以上をも含み、 残部が
実質的にFeから成る成分組成に構成することによって、
比較的ゆるやかな条件の浸炭・焼入処理によって高い破
壊荷重,高い表面硬度並びに優れた耐摩耗性や転動疲労
特性等を確保できるようにした点」に特徴を有し、更に
は「上記鋼を熱間製管して管材とした後、 断面積減少率
が50%以下の冷間加工と650〜950℃での焼鈍と
を施すことによって、 良好な機械加工性を有すると共
に、 浸炭・焼入処理を施しても格別な衝撃破壊強度の低
下や寸法精度劣化を生じることのない高強度高靱性肌焼
用鋼管を安定製造できるようにした点」をも大きな特徴
とするものである。
肌焼用鋼管の製造条件を前記の如くに限定した理由を、
その作用と共に説明する。 (A) 化学成分組成 a) C Cは鋼の硬度・強度を確保する基本的成分である。そし
て、浸炭・焼入部品としての使用中に変形しないだけの
強度を鋼に確保するにはHv250以上の硬度を必要と
するが、この必要硬度の確保にはC含有量を 0.1%以上
とする必要がある。一方、0.25%を超えてCを含有させ
ると鋼の芯部靱性が劣化する。従って、C含有量は 0.1
〜0.25%と定めた。
粒界脆化に寄与する元素であるとして添加量を抑制する
ことが多かった。しかし、本発明鋼では、浸炭層の焼入
性を確保して高い耐衝撃破壊強度を達成するためにSiの
焼入性向上作用を積極的に利用する。そして、Si含有量
が 0.2%未満であると所望する浸炭層の焼入性を確保で
きず、一方、 0.4%を超えてSiを含有させると“浸炭時
の粒界近傍でのSiの酸化による脆弱化”が顕著化するこ
とから、Si含有量は 0.2〜 0.4%と定めた。
制するために添加量を抑制する場合が多いが、Mnを低減
すると浸炭層の焼入性低下作用が大きくなって本発明が
狙いとする高い耐衝撃破壊強度の確保が困難となること
が判明した。即ち、本発明鋼ではMn含有量が 0.3%未満
では所望する浸炭層の焼入性を確保することができな
い。なお、“浸炭時の粒界近傍でのMnの酸化による脆弱
化”はMn含有量が 0.9%を超えても実用上問題のないこ
とが判明したが、 0.9%を超えてMnを含有させると打抜
き加工性と砥石研削性の劣化が顕著化する。従って、Mn
含有量は 0.3〜 0.9%と定めた。
イトが析出することによる粒界の脆弱化”を著しく促進
するので肌焼鋼においては極めて有害な不純物元素であ
り、従ってP量は極力低減することが好ましい。ただ、
Pの低減には原料や精錬工程でのコスト増大を招くの
で、目標性能とコストとのバランスから許容値が設計さ
れる。本発明では、後述するBの効果を勘案して許容で
きる上限値を0.02%とした。
性,打抜き性)を改善するという点では積極添加が望ま
れる成分でもある。そして、S含有量が 0.001%未満で
あると機械加工性改善効果が顕著化せず、一方、0.15%
を超えてSを含有させると鋼の靱性劣化が著しくなるの
で、本発明ではS含有量を 0.001〜0.15%と定めた。た
だ、機械加工性をあまり要求されなくて済むような使わ
れ方の場合にはS含有量は低めに抑えることが得策であ
る。
間で確保するために欠かせない成分であるが、そのため
には 0.5%以上の含有量が必要である。しかしながら、
Crは同時に“浸炭・焼入時にオ−ステナイト粒界上にセ
メンタイトが析出することによる粒界の脆弱化”を著し
く促進するので、多くてもその含有量を0.9 %以下に制
限する必要がある。ただ、Cr含有量を 0.9%以下に制限
すると鋼の焼入性、とりわけC量の高い浸炭部分の焼入
性が不十分となるので、本発明では粒界の脆弱化を招く
ことのないB,Mo,Niの添加でこれを補うこととした。
このようなことからCr含有量は 0.5〜 0.9%と定めた
が、好ましくは 0.5〜0.65%に調整するのが良い。
炭層の炭素濃度を短時間で確保するために必須の成分で
ある。特に、Moの焼入性向上効果は鋼基地のC量に殆ど
影響を受けないため、高炭素になった浸炭部においても
焼入性向上効果は安定して発揮される。なお、浸炭に伴
う粒界の脆弱化を抑制すべくCr含有量を低減しBで焼入
性の補充を図った鋼では、高炭素になっても焼入性が著
しく低下するので、Moによる浸炭部の焼入性補償は非常
に重要である。この場合、Mo含有量が0.15%未満では十
分な焼入性補償ができないだけでなく、短時間の浸炭処
理で浸入するCの量も低下する。そして、上記効果を付
与する観点からはMo含有量は多い方が好ましいが、1%
までの添加で十分な効果が得られるのでこれを超える添
加は経済的でないと判断される。従って、Mo含有量は0.
15〜1%と定めた。
が、その含有量が0.01%未満ではその効果が十分でな
く、一方、 0.1%を超えて含有させると靱性に有害な介
在物が増加することから、Al含有量は0.01〜 0.1%と定
めた。
粒界上での炭化物(Cr炭化物等)の析出”を抑え、これ
により浸炭部の不完全焼入組織,粒界脆化を防止して浸
炭・焼入材に十分な衝撃荷重強度,耐摩耗性,転動疲労
特性等を確保するために欠かせない成分である。また、
本発明では“浸炭・焼入時に粒界上に炭化物が析出する
ことにより粒界の脆弱化を著しく促進するというCrの弊
害”を防止するためにCr含有量を制限しているが、B
は、このようにCr含有量を低減した結果起きる“鋼基地
の焼入性低下”を補って鋼芯部の焼入性を確保する作用
も分担する。しかし、B含有量が0.0005%未満であると
上記作用による所望の効果が得られず、一方、 0.009%
を超えてBを含有させると逆にBによる粒界脆化が起き
るようになるので、B含有量は0.0005〜 0.009%と定め
た。なお、“浸炭・焼入時の粒界への炭化物析出”を抑
えるためにBを添加した鋼であっても、鋼中のN含有量
が通常の 0.007%程度のものではBによる上記効果を十
分に確保できないことは既述の通りである。
ために非常に重要である。即ち、鋼中のN量が 0.006%
未満の領域にまで低減された場合に初めてB添加による
“浸炭材の焼入処理時に起きる粒界への炭化物析出を防
止する効果”が顕著化し、十分な衝撃荷重強度が確保さ
れるばかりか、転動疲労特性も著しく改善される。な
お、鋼中のN含有量は少ないほど望ましいが、大気中で
の工業的生産においては現在の製鋼技術でN量を 0.001
%未満にすることは極めて困難である。
手のインナ−レ−スやボ−ルケ−ジ等に供する場合には
Niや次に説明するTi,Nb,V又はZrの添加を行わなくて
も強度,靱性等の特性は十分であるが、更に苛酷な使用
が予想される場合にはこれら元素の1種又は2種以上を
含有させるのが有効である。なお、Niは鋼基地の強度と
靱性の向上に有効な成分であり、またMoと協働して浸炭
部の強度・靱性の向上にも大いに寄与する。しかし、Ni
含有量が 0.3%未満では前記効果が不十分であり、一
方、 4.0%を超えて含有させてもその効果が飽和するこ
とから、Niを添加する場合にはその含有量を 0.3〜 4.0
%と定めた。
せる効果があるので、苛酷な使用が予想される場合に1
種又は2種以上を含有させるのが好ましい。しかしなが
ら、これら各成分の含有量がそれぞれ0.01%未満では上
記効果が不十分であり、一方、各々 0.3%を超えて含有
させると逆に鋼の靱性や転動疲労特性の劣化を招くこと
から、Ti,Nb,V又はZrの含有量はそれぞれ0.01〜 0.3
%と定めた。
条件 a) 熱間製管後の冷間加工度 本発明鋼を使用して肌焼用鋼管を製造するに際し、通常
の熱間製管を終えた後に所定の寸法,寸法精度を確保す
るために加える冷間加工の断面積減少率を50%以下に
制限した理由は、該断面積減少率が50%を超えると鋼
基地の歪の蓄積が増大してその後の浸炭熱処理でオ−ス
テナイト結晶粒の異常成長を起こし、焼入組織の粗大・
混粒化を引き起こす。また、上記冷間加工度が50%を
超えると加工硬化による鋼管の硬度上昇が著しく、従っ
てその後に行われる焼鈍での軟化が難しくなって鋼管の
加工性が劣化し、例えば窓あけの打抜き加工等における
寸法精度が劣化するばかりか、加工工具の寿命も低下す
る。このようなことから、熱間製管後に行われる冷間加
工の加工度を50%以下に制限した。
50℃としたのは次の理由による。即ち、この焼鈍温度
が650℃未満であると上述した冷間加工による鋼基地
の歪の蓄積が十分に開放されず、このため硬度が高くて
打抜き加工性が劣化するだけでなく、その後の浸炭熱処
理でオ−ステナイト結晶粒の異常成長を起こしやすくな
り衝撃荷重特性や転動疲労特性等の劣化を招く。一方、
焼鈍温度が950℃を超えると焼鈍中にオ−ステナイト
結晶粒の異常成長を起こし、この混粒状態がその後の浸
炭熱処理で一段と拡大されるので、やはり衝撃荷重特性
や転動疲労特性等の劣化を招く。
る。
2に示す化学成分組成の150kg鋼塊を得た後、これに
熱間鍛造と焼準しの処理を施し、更に各鋼から機械加工
によって“平行部直径:8.0mmφの平滑丸棒引張試験片”
と図2に示す“切欠付き引張試験片試験片”を作成し
た。
焼入・焼戻処理したものについて引張試験を行い、平滑
引張強度と切欠引張強度を測定して破壊荷重を評価し
た。この結果を表1及び表2に併せて示す。なお、比較
のため、表1及び表2には機械加工により作成した前記
各試験片に図4で示す従来の条件で浸炭・焼入・焼戻処
理を行った場合の引張試験結果も併記した。
本発明に係る鋼は何れも比較的ゆるやかな条件の浸炭・
焼入・焼戻処理後に120kgf/mm2 以上の平滑引張強度
を示し、かつ切欠引張強度も130kgf/mm2 以上である
など、優れた破壊強度を有していることが分かる。
成分組成の各鋼から直径が60.0mmで厚さが5.0mmの円盤
状の試験片を作成し、これらを前記図3の条件で浸炭・
焼入・焼戻処理した後、平均表面粗さ(Ra)が0.05μ
mの鏡面研磨仕上げ加工を施したものについて、#60
スピンドル油潤滑で室温でのスラスト式転動疲労試験を
実施した。なお、転動疲労特性の評価は、面圧を変えて
試験を行い剥離寿命までの応力負荷繰り返し数を求め、
S−N線図から転動疲労限の面圧を求めて比較する方法
を採った。前記表1及び表2にこれらの結果もまとめて
併記した。
からも確認できるように、本発明に係る鋼は何れも30
0kgf/mm2 以上の高い転動疲労限を示し、従来鋼の25
0〜290kgf/mm2 よりも明らかに優れた転動疲労特性
を有していることが分かる。
に示す化学成分組成の1トン鋼塊を得た後、これを丸鋼
片に熱間鍛造し、更に「マンドレルミル製管→冷間抽伸
→応力除去焼鈍」の製造工程を経て外径60mm,内径5
0mmのシ−ムレス鋼管を得た。
切断後、機械加工によって図5に示す駆動車軸継手のボ
−ルケ−ジ模擬試験体を作成し、更に下記条件にてガス
浸炭・焼入・焼戻の処理を施した。 0.9〜1.0 のカ−ボンポテンシャルにて930℃に4時
間加熱→840℃炉中冷却→油焼入→180℃焼戻→研
磨。
模擬試験体について、図6に示す電気油圧式引張試験機
(容量10トン)で衝撃引張試験を行った。なお、衝撃
引張試験は、図6に示すように各ボ−ルケ−ジ模擬試験
体に丸棒を挿入し、上方のクロスヘッドを固定とすると
共に、下方のアクチュエ−タを引張速度:120mm/sで
引下げながら破壊荷重を測定する方法によった。なお、
試験は各々3体のボ−ルケ−ジ模擬試験体について実施
したが、その結果(3体の破壊強度の平均値)を表3に
併記した。
ために前記各シ−ムレス鋼管から長さ50mmの短管を切
断した後、これを50mm×188mmの平板に展開して各
々3枚ずつの穴あけ試験片を作成した。そして、上記3
枚組の穴あけ試験片のそれぞれを砥石で両面研磨し、こ
れを油圧プレス打抜きして穴あけを行う方法により加工
性を評価したが(評価は3枚の試験片での結果を基に行
った)、穴あけ試験条件は次の通りとした。 ポンチ材質 :高速度鋼, ポンチ径 :15.7mm, 穴あけ速度 :2.5mm/s 。 この穴あけ試験による加工性の評価結果も表3に併せて
示した。なお、加工性の良,不良の判定は“穴あけ面の
凹凸”により判定した。
鋼は良好な加工性を有すると共に、駆動車軸継手のボ−
ルケ−ジに適用した場合には、浸炭・焼入後に高い衝撃
引張強度を示すことを確認することができる。
表3に示す本発明鋼に該当する各化学成分組成の1トン
鋼塊を得た後、これらを丸鋼片に熱間鍛造し、更にマン
ドレルミル製管法で熱間製管した後、表4に示す条件で
「一次焼鈍→冷間抽伸→二次焼鈍」を施してシ−ムレス
鋼管を得た。
50mmの短管を切断した後、これを50mm×188mmの
平板に展開して穴あけ試験片を作成した。そして、実施
例3におけるのと同様に、上記穴あけ試験片を砥石で両
面研磨してから、これを油圧プレス打抜きして穴あけを
行う方法により加工性の評価を行った。なお、穴あけ試
験条件は次の通り実施例3の場合と同様とした。 ポンチ材質 :高速度鋼, ポンチ径 :15.7mm, 穴あけ速度 :2.5mm/s 。
表5〜7に示す。表5〜7に示される結果からも、本発
明に係る方法に従って製造された鋼管は良好な加工性を
示すことが確認される。
表3に示す本発明鋼49と従来鋼55に該当する各化学成分
組成の1トン鋼塊を得た後、これらを丸鋼片に熱間鍛造
し、更にマンドレルミル製管法で熱間製管した後、表8
及び9に示す条件で「一次焼鈍→冷間抽伸→二次焼鈍」
を施してシ−ムレス鋼管を得た。
50mmの短管を切断した後、これを50mm×188mmの
平板に展開して穴あけ試験片を作成した。そして、実施
例3や実施例4におけるのと同様に、上記穴あけ試験片
を砥石で両面研磨してから、これを油圧プレス打抜きし
て穴あけを行う方法により加工性の評価を行った。な
お、穴あけ試験条件は実施例3や実施例4の場合と同様
とした。
各シ−ムレス鋼管から図7に示すような 6.0mm× 5.0mm
平行部断面を持つ四角柱引張試験片(ボ−ルケ−ジの窓
枠の柱の部分をシュミレ−トしたもの)を作成した。そ
して、これに図3で示す条件の浸炭・焼入・焼鈍の処理
を施し、この熱処理後の試験片の組織観察を行って粗大
粒混粒の有無を調査すると共に、引張強度の測定も行っ
た。
た。表8及び9に示される結果からも、本発明に係る方
法に従って製造された鋼管は良好な加工性を示すことは
勿論、その浸炭・焼入処理後の特性にも優れていること
が確認される。
に高い強度及び耐摩耗性が確保されることは勿論、浸炭
部表面に切欠が存在する場合にも十分に高い耐衝撃破壊
荷重を示す高強度高靱性肌焼鋼を提供することができ、
またこの鋼を用いて“加工性に優れると共に浸炭・焼入
後に優れた耐衝撃破壊強度を示す高強度高靱性肌焼鋼鋼
管”を精度良く安定して製造することが可能となるな
ど、産業上有用な効果がもたらされる。
ィ−ルド型継手例の説明図である。
を示したグラフである。
・焼戻処理条件を示したグラフである。
明図である。
引張試験)の説明図である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量割合にてC: 0.1〜0.25%, S
i: 0.2〜 0.4%, Mn: 0.3〜 0.9%,P:0.02%
以下, S: 0.001〜0.15%, Cr: 0.5〜 0.9
%,Mo:0.15〜1%, Al:0.01〜 0.1%,
B:0.0005〜 0.009%,N: 0.006%未満を含み、残部
が実質的にFeから成ることを特徴とする高強度高靱性肌
焼鋼。 - 【請求項2】 重量割合にて、更にNi: 0.3〜 4.0%を
も含んで成ることを特徴とする、請求項1に記載の高強
度高靱性肌焼鋼。 - 【請求項3】 重量割合にて、更にTi:0.01〜 0.3%,
Nb:0.01〜 0.3%, V:0.01〜 0.3%,Zr:0.
01〜 0.3%の1種又は2種以上をも含んで成ることを特
徴とする、請求項1又は2に記載の高強度高靱性肌焼
鋼。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の鋼を熱
間製管して管材とした後、断面積減少率が50%以下の
冷間加工と650〜950℃での焼鈍とを施すことを特
徴とする、高強度高靱性肌焼用鋼管の製造方法。
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- 1995-08-11 JP JP22738395A patent/JP3236883B2/ja not_active Expired - Lifetime
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