JPH0953084A - 耐摩耗性低硫黄軽油組成物 - Google Patents
耐摩耗性低硫黄軽油組成物Info
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- JPH0953084A JPH0953084A JP23587095A JP23587095A JPH0953084A JP H0953084 A JPH0953084 A JP H0953084A JP 23587095 A JP23587095 A JP 23587095A JP 23587095 A JP23587095 A JP 23587095A JP H0953084 A JPH0953084 A JP H0953084A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】低硫黄軽油の耐摩耗性の向上に有効な化合物を
発見し、これを摩耗防止剤として配合して成る耐摩耗性
低硫黄軽油組成物を提供する。 【構成】本発明は、硫黄分が0.2質量%以下の軽油
に、特定の脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン
酸、脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸、脂肪族アセチル
化ヒドロキシ多価カルボン酸、ジグリコール酸、多価ア
ルコールなどの部分エステル、又はこれらの化合物と無
灰分散剤とを配合することにより、耐摩耗性が優れる低
硫黄軽油組成物を得ることを特徴とする。 【効果】ディーゼル機関の排ガス浄化対策に適合する耐
摩耗性低硫黄軽油組成物を提供する。
発見し、これを摩耗防止剤として配合して成る耐摩耗性
低硫黄軽油組成物を提供する。 【構成】本発明は、硫黄分が0.2質量%以下の軽油
に、特定の脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン
酸、脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸、脂肪族アセチル
化ヒドロキシ多価カルボン酸、ジグリコール酸、多価ア
ルコールなどの部分エステル、又はこれらの化合物と無
灰分散剤とを配合することにより、耐摩耗性が優れる低
硫黄軽油組成物を得ることを特徴とする。 【効果】ディーゼル機関の排ガス浄化対策に適合する耐
摩耗性低硫黄軽油組成物を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽油組成物に関する。
詳しくは、耐摩耗性が優れる低硫黄軽油組成物に関す
る。
詳しくは、耐摩耗性が優れる低硫黄軽油組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排ガス浄化対策の
ため、我が国の軽油は硫黄分の上限が1992年に0.
5%から0.2%に下げられ、さらに1997年には
0.05%に下げられることになっている。従来軽油の
耐摩耗性は、原油中に天然に存在する極性化合物に依存
しており、水素化精製の苛酷化にともなってこれらが失
われるため、耐摩耗性の低下による噴射ポンプの摩耗な
どが懸念されている(例えば、折井,自動車技術,第4
9巻,5号,79頁,1995年,参照)。このため低
硫黄軽油に対して摩耗防止剤の添加が検討されている。
ため、我が国の軽油は硫黄分の上限が1992年に0.
5%から0.2%に下げられ、さらに1997年には
0.05%に下げられることになっている。従来軽油の
耐摩耗性は、原油中に天然に存在する極性化合物に依存
しており、水素化精製の苛酷化にともなってこれらが失
われるため、耐摩耗性の低下による噴射ポンプの摩耗な
どが懸念されている(例えば、折井,自動車技術,第4
9巻,5号,79頁,1995年,参照)。このため低
硫黄軽油に対して摩耗防止剤の添加が検討されている。
【0003】潤滑油の分野では、耐摩耗性の向上にはり
ん化合物の添加が最も有効であることが認められていて
(例えば、R.Renard,A.Dalibert,
J.Inst.Petrol.,第55巻,542号,
110頁,1969年,参照)、りん酸トリクレジルに
代表されるりん酸トリアリールや各種ジアルキルジチオ
りん酸亜鉛が、摩耗防止剤として各種潤滑油に広く使用
されている(例えば、小西,潤滑,第13巻,363
頁,1968年,参照)。しかし軽油の場合、潤滑油の
水準より摩耗防止剤の添加量が桁違いに低いところで有
効であることが要求され、また排ガス浄化システムへの
影響を考慮する必要がある。したがって潤滑油の分野で
の実績をそのまま適用することはできない。
ん化合物の添加が最も有効であることが認められていて
(例えば、R.Renard,A.Dalibert,
J.Inst.Petrol.,第55巻,542号,
110頁,1969年,参照)、りん酸トリクレジルに
代表されるりん酸トリアリールや各種ジアルキルジチオ
りん酸亜鉛が、摩耗防止剤として各種潤滑油に広く使用
されている(例えば、小西,潤滑,第13巻,363
頁,1968年,参照)。しかし軽油の場合、潤滑油の
水準より摩耗防止剤の添加量が桁違いに低いところで有
効であることが要求され、また排ガス浄化システムへの
影響を考慮する必要がある。したがって潤滑油の分野で
の実績をそのまま適用することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
低硫黄軽油に対する摩耗防止剤の開発が大きな課題にな
っている。本発明は、極めて低い添加量で摩耗防止性が
優れる非りん系化合物を発見し、これを摩耗防止剤とし
て配合して成る耐摩耗性低硫黄軽油組成物を提供するこ
とを目的としている。
低硫黄軽油に対する摩耗防止剤の開発が大きな課題にな
っている。本発明は、極めて低い添加量で摩耗防止性が
優れる非りん系化合物を発見し、これを摩耗防止剤とし
て配合して成る耐摩耗性低硫黄軽油組成物を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、摩耗試験を重ねて多くの化合物の摩耗
防止性を評価した結果、軽油の耐摩耗性をいちじるしく
改善する一群の非りん系化合物を発見し、本発明を完成
するに至った。
達成するために、摩耗試験を重ねて多くの化合物の摩耗
防止性を評価した結果、軽油の耐摩耗性をいちじるしく
改善する一群の非りん系化合物を発見し、本発明を完成
するに至った。
【0006】本発明は、(1)硫黄分が0.2質量%以
下の軽油に、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有
し、かつカルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、
又はアルキル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下で
ある多価カルボン酸の部分エステルを0.001〜0.
2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽
油組成物、(2)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、
カルボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又
はアルケニル基である、炭素数が2〜12の脂肪族多価
カルボン酸のモノエステルを0.001〜0.2質量%
含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成
物、(3)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボ
ン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアル
ケニル基である、炭素数が8〜9の芳香族多価カルボン
酸の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有する
ことを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(4)
硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボン酸基置換
基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアルケニル基で
ある、炭素数が3〜6の脂肪族ヒドロキシ多価カルボン
酸の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有する
ことを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(5)
硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボン酸基置換
基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアルケニル基で
ある、炭素数が3〜6の脂肪族アセチル化ヒドロキシ多
価カルボン酸の部分エステルを0.001〜0.2質量
%含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成
物、(6)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボ
ン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアル
ケニル基である、ジグリコール酸の部分エステルを0.
001〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩
耗性低硫黄軽油組成物、(7)硫黄分が0.2質量%以
下の軽油に、ヒドロキシ基置換基が炭素数4〜22のア
ルキル基、又はアルケニル基である、多価アルコールの
部分エステルを0.001〜0.2質量%含有すること
を特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(8)硫黄
分が0.2質量%以下の軽油に、1分子中に2個以上の
カルボン酸基を有し、かつカルボン酸基間の主鎖に置換
基を有しないか、又はアルキル又はアルケニル置換基の
炭素数が4以下である多価カルボン酸の部分エステルを
0.001〜0.2質量%、及び無灰分散剤を0.00
1〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性
低硫黄軽油組成物、(9)硫黄分が0.2質量%以下の
軽油に、ヒドロキシ基置換基が炭素数4〜22のアルキ
ル基、又はアルケニル基である、多価アルコールの部分
エステルを0.001〜0.2質量%、及び無灰分散剤
を0.001〜0.2質量%含有することを特徴とす
る、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、を提供するものであ
る。
下の軽油に、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有
し、かつカルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、
又はアルキル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下で
ある多価カルボン酸の部分エステルを0.001〜0.
2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽
油組成物、(2)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、
カルボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又
はアルケニル基である、炭素数が2〜12の脂肪族多価
カルボン酸のモノエステルを0.001〜0.2質量%
含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成
物、(3)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボ
ン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアル
ケニル基である、炭素数が8〜9の芳香族多価カルボン
酸の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有する
ことを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(4)
硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボン酸基置換
基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアルケニル基で
ある、炭素数が3〜6の脂肪族ヒドロキシ多価カルボン
酸の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有する
ことを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(5)
硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボン酸基置換
基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアルケニル基で
ある、炭素数が3〜6の脂肪族アセチル化ヒドロキシ多
価カルボン酸の部分エステルを0.001〜0.2質量
%含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成
物、(6)硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カルボ
ン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はアル
ケニル基である、ジグリコール酸の部分エステルを0.
001〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩
耗性低硫黄軽油組成物、(7)硫黄分が0.2質量%以
下の軽油に、ヒドロキシ基置換基が炭素数4〜22のア
ルキル基、又はアルケニル基である、多価アルコールの
部分エステルを0.001〜0.2質量%含有すること
を特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、(8)硫黄
分が0.2質量%以下の軽油に、1分子中に2個以上の
カルボン酸基を有し、かつカルボン酸基間の主鎖に置換
基を有しないか、又はアルキル又はアルケニル置換基の
炭素数が4以下である多価カルボン酸の部分エステルを
0.001〜0.2質量%、及び無灰分散剤を0.00
1〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性
低硫黄軽油組成物、(9)硫黄分が0.2質量%以下の
軽油に、ヒドロキシ基置換基が炭素数4〜22のアルキ
ル基、又はアルケニル基である、多価アルコールの部分
エステルを0.001〜0.2質量%、及び無灰分散剤
を0.001〜0.2質量%含有することを特徴とす
る、耐摩耗性低硫黄軽油組成物、を提供するものであ
る。
【0007】本発明の軽油基油は、ディーゼル機関など
の内燃機関燃料として適当な品質の精製鉱油であって、
硫黄分が0.2質量%以下のものである。
の内燃機関燃料として適当な品質の精製鉱油であって、
硫黄分が0.2質量%以下のものである。
【0008】上記(1)の多価カルボン酸の部分エステ
ルは、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつ
カルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアル
キル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下である多価
カルボン酸の部分エステルである。カルボン酸基置換ア
ルコールとしては、脂肪族飽和アルコール、脂肪族不飽
和アルコール、脂環族アルコール、グリコールモノエー
テル、グリコールモノエステル、ヒドロキシカルボン酸
エステルなどが用いられる。この場合の化合物として
は、こはく酸エチル、こはく酸モノオクチル、こはく酸
モノオレイル、こはく酸モノシクロヘキシル、こはく酸
モノエトキシエチル、こはく酸モノブトキシプロピル、
2−メチルこはく酸モノブチル、イタコン酸モノオクチ
ル、アジピン酸モノエトキシエチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノラウリル、グリコール酸エチルの
マレイン酸モノエステル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、グリコール酸エチルのフタル酸モノエ
ステル、りんご酸モノオクチル、くえん酸ジブチル、く
えん酸ジ−2−メタクリロイルオキシエチル、アセチル
りんご酸モノオクチル、アセチルくえん酸ジオクチル、
ジグリコール酸モノオクチルなどが例示される。
ルは、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつ
カルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアル
キル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下である多価
カルボン酸の部分エステルである。カルボン酸基置換ア
ルコールとしては、脂肪族飽和アルコール、脂肪族不飽
和アルコール、脂環族アルコール、グリコールモノエー
テル、グリコールモノエステル、ヒドロキシカルボン酸
エステルなどが用いられる。この場合の化合物として
は、こはく酸エチル、こはく酸モノオクチル、こはく酸
モノオレイル、こはく酸モノシクロヘキシル、こはく酸
モノエトキシエチル、こはく酸モノブトキシプロピル、
2−メチルこはく酸モノブチル、イタコン酸モノオクチ
ル、アジピン酸モノエトキシエチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノラウリル、グリコール酸エチルの
マレイン酸モノエステル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、グリコール酸エチルのフタル酸モノエ
ステル、りんご酸モノオクチル、くえん酸ジブチル、く
えん酸ジ−2−メタクリロイルオキシエチル、アセチル
りんご酸モノオクチル、アセチルくえん酸ジオクチル、
ジグリコール酸モノオクチルなどが例示される。
【0009】上記(2)の脂肪族多価カルボン酸の部分
エステルは、カルボン酸基間の主鎖の炭素結合状態によ
り、飽和及び不飽和多価カルボン酸の部分エステルに分
けられる。飽和多価カルボン酸の部分エステルは、
エステルは、カルボン酸基間の主鎖の炭素結合状態によ
り、飽和及び不飽和多価カルボン酸の部分エステルに分
けられる。飽和多価カルボン酸の部分エステルは、
【化1】 に示す化学構造を有するものである。
【0010】
【化1】
【0011】
【化1】において、「p」及び「q」数は、0〜8、
「m」数は、0〜1、R1及びR2は、H、又は炭素数
1〜4のアルキル基又はアルケニル基である。この場合
の化合物としては、しゅう酸モノオクチル、マロン酸モ
ノブチル、エチルマロン酸モノエチル、こはく酸モノエ
チル、こはく酸モノブチル、こはく酸モノオクチル、こ
はく酸モノラウリル、こはく酸モノオレイル、2−メチ
ルこはく酸モノエチル、イタコン酸モノブチル、グルタ
ル酸モノオクチル、アジピン酸モノプロピル、スベリン
酸モノメチルなどが例示される。
「m」数は、0〜1、R1及びR2は、H、又は炭素数
1〜4のアルキル基又はアルケニル基である。この場合
の化合物としては、しゅう酸モノオクチル、マロン酸モ
ノブチル、エチルマロン酸モノエチル、こはく酸モノエ
チル、こはく酸モノブチル、こはく酸モノオクチル、こ
はく酸モノラウリル、こはく酸モノオレイル、2−メチ
ルこはく酸モノエチル、イタコン酸モノブチル、グルタ
ル酸モノオクチル、アジピン酸モノプロピル、スベリン
酸モノメチルなどが例示される。
【0012】また不飽和多価カルボン酸の部分エステル
には、マレイン酸、フマル酸などの部分エステルがあ
る。この場合の化合物としては、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、
マレイン酸モノオレイル、フマル酸モノブチル、フマル
酸モノオクチルなどが例示される。
には、マレイン酸、フマル酸などの部分エステルがあ
る。この場合の化合物としては、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、
マレイン酸モノオレイル、フマル酸モノブチル、フマル
酸モノオクチルなどが例示される。
【0013】上記(3)の芳香族多価カルボン酸の部分
エステルには、ジカルボン酸としてフタル酸、イソフタ
ル酸及びテレフタル酸などの部分エステル、トリカルボ
ン酸としてヘミメリト酸、トリメリト酸及びトリメシン
酸などの部分エステルがある。この場合の化合物として
は、フタル酸モノエチル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、フタル酸モノデシル、テレフタル酸モ
ノブチル、トリメリト酸ジオクチル、トリメシン酸ジブ
チルなどが例示される。
エステルには、ジカルボン酸としてフタル酸、イソフタ
ル酸及びテレフタル酸などの部分エステル、トリカルボ
ン酸としてヘミメリト酸、トリメリト酸及びトリメシン
酸などの部分エステルがある。この場合の化合物として
は、フタル酸モノエチル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、フタル酸モノデシル、テレフタル酸モ
ノブチル、トリメリト酸ジオクチル、トリメシン酸ジブ
チルなどが例示される。
【0014】上記(4)の脂肪族ヒドロキシ多価カルボ
ン酸の部分エステルには、りんご酸、酒石酸、くえん酸
などの部分エステルがある。この場合の化合物として
は、りんご酸モノオクチル、りんご酸モノラウリル、酒
石酸モノオレイル、くえん酸ジエチル、くえん酸ジブチ
ル、くえん酸ジオクチル、くえん酸ジラウリル、くえん
酸ジオレイルなどが例示される。
ン酸の部分エステルには、りんご酸、酒石酸、くえん酸
などの部分エステルがある。この場合の化合物として
は、りんご酸モノオクチル、りんご酸モノラウリル、酒
石酸モノオレイル、くえん酸ジエチル、くえん酸ジブチ
ル、くえん酸ジオクチル、くえん酸ジラウリル、くえん
酸ジオレイルなどが例示される。
【0015】上記(5)の脂肪族アセチル化ヒドロキシ
多価カルボン酸の部分エステルには、アセチルりんご
酸、アセチル酒石酸、アセチルくえん酸などの部分エス
テルがある。この場合の化合物としては、りんご酸アセ
チルモノブチル、りんご酸アセチルモノオクチル、りん
ご酸アセチルモノオレイル、くえん酸アセチルジエチ
ル、くえん酸アセチルジブチル、くえん酸アセチルジオ
クチルなどが例示される。
多価カルボン酸の部分エステルには、アセチルりんご
酸、アセチル酒石酸、アセチルくえん酸などの部分エス
テルがある。この場合の化合物としては、りんご酸アセ
チルモノブチル、りんご酸アセチルモノオクチル、りん
ご酸アセチルモノオレイル、くえん酸アセチルジエチ
ル、くえん酸アセチルジブチル、くえん酸アセチルジオ
クチルなどが例示される。
【0016】上記(6)のジグリコール酸の部分エステ
ルの化合物としては、ジグリコール酸モノオクチル、ジ
グリコール酸モノラウリルなどがある。
ルの化合物としては、ジグリコール酸モノオクチル、ジ
グリコール酸モノラウリルなどがある。
【0017】上記(7)の多価アルコールの部分エステ
ルは、ソルビトール、ソルビタン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパンなどの多価ヒ
ドロキシ化合物と脂肪酸とのエステル化反応によってつ
くられるものである。この場合の化合物としては、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノステアレー
ト、ペンタエリスリトールジオレエート、トリメチロー
ルプロパンモノオレエートなどが例示される。
ルは、ソルビトール、ソルビタン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパンなどの多価ヒ
ドロキシ化合物と脂肪酸とのエステル化反応によってつ
くられるものである。この場合の化合物としては、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノステアレー
ト、ペンタエリスリトールジオレエート、トリメチロー
ルプロパンモノオレエートなどが例示される。
【0018】上記(8)の多価カルボン酸の部分エステ
ルは、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつ
カルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアル
キル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下である多価
カルボン酸の部分エステルである。カルボン酸基置換ア
ルコールとしては、脂肪族飽和アルコール、脂肪族不飽
和アルコール、脂環族アルコール、グリコールモノエー
テル、グリコールモノエステル、ヒドロキシカルボン酸
エステルなどが用いられる。この場合の化合物として
は、こはく酸エチル、こはく酸モノオクチル、こはく酸
モノオレイル、こはく酸モノシクロヘキシル、こはく酸
モノエトキシエチル、こはく酸モノブトキシプロピル、
2−メチルこはく酸モノブチル、イタコン酸モノオクチ
ル、アジピン酸モノエトキシエチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノラウリル、グリコール酸エチルの
マレイン酸モノエステル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、グリコール酸エチルのフタル酸モノエ
ステル、りんご酸モノオクチル、くえん酸ジブチル、く
えん酸ジ−2−メタクリロイルオキシエチル、アセチル
りんご酸モノオクチル、アセチルくえん酸ジオクチル、
ジグリコール酸モノオクチルなどが例示される。
ルは、1分子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつ
カルボン酸基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアル
キル又はアルケニル置換基の炭素数が4以下である多価
カルボン酸の部分エステルである。カルボン酸基置換ア
ルコールとしては、脂肪族飽和アルコール、脂肪族不飽
和アルコール、脂環族アルコール、グリコールモノエー
テル、グリコールモノエステル、ヒドロキシカルボン酸
エステルなどが用いられる。この場合の化合物として
は、こはく酸エチル、こはく酸モノオクチル、こはく酸
モノオレイル、こはく酸モノシクロヘキシル、こはく酸
モノエトキシエチル、こはく酸モノブトキシプロピル、
2−メチルこはく酸モノブチル、イタコン酸モノオクチ
ル、アジピン酸モノエトキシエチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノラウリル、グリコール酸エチルの
マレイン酸モノエステル、フタル酸モノブチル、フタル
酸モノオクチル、グリコール酸エチルのフタル酸モノエ
ステル、りんご酸モノオクチル、くえん酸ジブチル、く
えん酸ジ−2−メタクリロイルオキシエチル、アセチル
りんご酸モノオクチル、アセチルくえん酸ジオクチル、
ジグリコール酸モノオクチルなどが例示される。
【0019】上記(8)の無灰分散剤には、燃料及び潤
滑油の分散剤として使用されているものが利用できる
(例えば、T.V.Liston,Lubricati
onEngineering,第48巻,389頁,1
992年、北野,トライボロジスト,第40巻,337
頁,1995年,参照)。この場合の化合物としては、
アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸エステ
ル、アルキルフェノールアミン、ポリエーテルアミン、
アルケニルこはく酸アミドなどが例示される。
滑油の分散剤として使用されているものが利用できる
(例えば、T.V.Liston,Lubricati
onEngineering,第48巻,389頁,1
992年、北野,トライボロジスト,第40巻,337
頁,1995年,参照)。この場合の化合物としては、
アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸エステ
ル、アルキルフェノールアミン、ポリエーテルアミン、
アルケニルこはく酸アミドなどが例示される。
【0020】上記(9)の多価アルコールの部分エステ
ルは、ソルビトール、ソルビタン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパンなどの多価ヒ
ドロキシ化合物と脂肪酸とのエステル化反応によってつ
くられるものである。この場合の化合物としては、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノステアレー
ト、ペンタエリスリトールジオレエート、トリメチロー
ルプロパンモノオレエートなどが例示される。
ルは、ソルビトール、ソルビタン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパンなどの多価ヒ
ドロキシ化合物と脂肪酸とのエステル化反応によってつ
くられるものである。この場合の化合物としては、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノステアレー
ト、ペンタエリスリトールジオレエート、トリメチロー
ルプロパンモノオレエートなどが例示される。
【0021】上記(9)の無灰分散剤には、燃料及び潤
滑油の分散剤として使用されているものが利用できる。
この場合の化合物としては、アルケニルこはく酸イミ
ド、アルケニルこはく酸エステル、アルキルフェノール
アミン、ポリエーテルアミン、アルケニルこはく酸アミ
ドなどが例示される。
滑油の分散剤として使用されているものが利用できる。
この場合の化合物としては、アルケニルこはく酸イミ
ド、アルケニルこはく酸エステル、アルキルフェノール
アミン、ポリエーテルアミン、アルケニルこはく酸アミ
ドなどが例示される。
【0022】上記の非りん系摩耗防止剤の添加量は、
0.001〜0.2質量%の範囲で好ましい性能が得ら
れる。
0.001〜0.2質量%の範囲で好ましい性能が得ら
れる。
【0023】本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物には、
必要に応じて、従来より公知の酸化防止剤、腐食防止
剤、分散剤、流動性向上剤、セタン価向上剤などを、単
独又は併用して配合することができる。
必要に応じて、従来より公知の酸化防止剤、腐食防止
剤、分散剤、流動性向上剤、セタン価向上剤などを、単
独又は併用して配合することができる。
【0024】
【作用】潤滑油の耐荷重添加剤には、硫化オレフィン、
塩素化パラフィン、りん酸トリクレジルのような極圧剤
とラウリルアルコール、ステアリン酸のような油性剤と
があり、前者は無機質反応膜、後者は吸着膜を摩擦面に
形成して、摩擦の減少、摩耗、焼付の防止に有効に働く
ことが知られている。後者の場合、アルキル基間のファ
ン・デル・ワールス力により強固な吸着膜を形成するい
われ、一般に炭素数が10以上の直鎖状長鎖アルキル基
の一端に極性基をもつ化合物が利用されている。これに
対し、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、一
群の化合物は、化学構造的には油性剤に分類されるもの
であるが、ステアリン酸などの従来の油性剤とは異なっ
た化学構造と作用機構を有するものである。
塩素化パラフィン、りん酸トリクレジルのような極圧剤
とラウリルアルコール、ステアリン酸のような油性剤と
があり、前者は無機質反応膜、後者は吸着膜を摩擦面に
形成して、摩擦の減少、摩耗、焼付の防止に有効に働く
ことが知られている。後者の場合、アルキル基間のファ
ン・デル・ワールス力により強固な吸着膜を形成するい
われ、一般に炭素数が10以上の直鎖状長鎖アルキル基
の一端に極性基をもつ化合物が利用されている。これに
対し、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、一
群の化合物は、化学構造的には油性剤に分類されるもの
であるが、ステアリン酸などの従来の油性剤とは異なっ
た化学構造と作用機構を有するものである。
【0025】本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わ
る、多価カルボン酸の部分エステルでは、摩耗防止性の
発現に多価カルボン酸主鎖への長鎖アルキル基の導入を
必要としないだけでなく、むしろ阻害効果をもたらすこ
とが認められる。またカルボン酸基置換基も必ずしも長
鎖アルキル基であることを必要とせず、軽油基油に対し
て溶解性をもたせることに主たる意味がある。このこと
は、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価
カルボン酸の部分エステルの作用機構が、従来の油性剤
とは全く異なったものであることを示している。
る、多価カルボン酸の部分エステルでは、摩耗防止性の
発現に多価カルボン酸主鎖への長鎖アルキル基の導入を
必要としないだけでなく、むしろ阻害効果をもたらすこ
とが認められる。またカルボン酸基置換基も必ずしも長
鎖アルキル基であることを必要とせず、軽油基油に対し
て溶解性をもたせることに主たる意味がある。このこと
は、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価
カルボン酸の部分エステルの作用機構が、従来の油性剤
とは全く異なったものであることを示している。
【0026】これらの化合物の作用機構については、先
ず遊離のカルボン酸基が金属表面に吸着し、次いでトラ
イボ化学反応によりエステル結合が分解する。この吸着
膜上に複数の官能基をもつ添加剤、又はその反応生成物
が水素結合により強固な多層吸着膜を形成し、摩耗防止
作用をするものと考えられる。強固な吸着膜の形成を、
ステアリン酸などの従来の油性剤ではアルキル基間のフ
ァン・デル・ワールス力に依存しているのに対して、本
発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価カルボ
ン酸の部分エステルでは、官能基間の水素結合力により
発現しているものと考えられる。
ず遊離のカルボン酸基が金属表面に吸着し、次いでトラ
イボ化学反応によりエステル結合が分解する。この吸着
膜上に複数の官能基をもつ添加剤、又はその反応生成物
が水素結合により強固な多層吸着膜を形成し、摩耗防止
作用をするものと考えられる。強固な吸着膜の形成を、
ステアリン酸などの従来の油性剤ではアルキル基間のフ
ァン・デル・ワールス力に依存しているのに対して、本
発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価カルボ
ン酸の部分エステルでは、官能基間の水素結合力により
発現しているものと考えられる。
【0027】本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わ
る、多価アルコールの部分エステルの作用についても、
多官能基化合物として、同様の機構に基づくものと考え
られる。
る、多価アルコールの部分エステルの作用についても、
多官能基化合物として、同様の機構に基づくものと考え
られる。
【0028】また一般に摩擦面は、温度が極めて高く、
またエミッション、格子欠陥などの発生を伴うため、化
学反応が促進され、摩擦面及びその周辺にトライボ化学
反応生成物が付着することが少なくない。本発明の耐摩
耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価カルボン酸の部分
エステルと無灰分散剤の併用、並びに多価アルコールの
部分エステルと無灰分散剤の併用は、摩擦面及びその周
辺に付着するトライボ化学反応生成物の除去を目的とし
たものである。この場合の無灰分散剤の効果は、トライ
ボ化学反応生成物との反応、及び分散によるものと考え
られる。
またエミッション、格子欠陥などの発生を伴うため、化
学反応が促進され、摩擦面及びその周辺にトライボ化学
反応生成物が付着することが少なくない。本発明の耐摩
耗性低硫黄軽油組成物に関わる、多価カルボン酸の部分
エステルと無灰分散剤の併用、並びに多価アルコールの
部分エステルと無灰分散剤の併用は、摩擦面及びその周
辺に付着するトライボ化学反応生成物の除去を目的とし
たものである。この場合の無灰分散剤の効果は、トライ
ボ化学反応生成物との反応、及び分散によるものと考え
られる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明はこれにより限定されるものではない。
【0030】摩耗試験は、シェル式四球試験機を用い、
試験球に呼び1/2の玉軸受用鋼球を用いて下記の条件
で実施した。摩耗試験結果は固定球摩耗痕径により表し
たが、これはしゅう動方向と直角方向の数値の3球平均
値として求めた。 A法:回転数 400r.p.m.、荷重 6kgf、
時間 5分。 B法:回転数 400r.p.m.、荷重 6kgf、
時間 30分。 C法:回転数 1,440r.p.m.、荷重 6kg
f、時間 5分。 D法:回転数 1,440r.p.m.、荷重 6kg
f、時間 30分。 なお摩耗痕周辺付着物量は相対的表示とし、次ぎのよう
に表した。 A:なし、B:かなり少ない、C:少ない、D:中度、
E:多い。
試験球に呼び1/2の玉軸受用鋼球を用いて下記の条件
で実施した。摩耗試験結果は固定球摩耗痕径により表し
たが、これはしゅう動方向と直角方向の数値の3球平均
値として求めた。 A法:回転数 400r.p.m.、荷重 6kgf、
時間 5分。 B法:回転数 400r.p.m.、荷重 6kgf、
時間 30分。 C法:回転数 1,440r.p.m.、荷重 6kg
f、時間 5分。 D法:回転数 1,440r.p.m.、荷重 6kg
f、時間 30分。 なお摩耗痕周辺付着物量は相対的表示とし、次ぎのよう
に表した。 A:なし、B:かなり少ない、C:少ない、D:中度、
E:多い。
【0031】配合油の基油内容は、下記の通りである。 基油A:n−セタン(試薬特級) 低硫黄軽油モデル化合物として使用した。 基油B:深度水素化精製軽油留分 硫黄分 0.05質量% 基油C:市販軽油 硫黄分 0.2質量% 基油D:直留軽油留分 未水素化精製油である。硫黄分 0.8質量% 添加剤の添加濃度は、1リットル中のグラム数(g/
L)で表した。
L)で表した。
【0032】
【表1】
【0033】表1は、摩耗試験条件検討のため、4種類
の基油と2種類の添加油について、4種類の試験条件で
摩耗試験を行なった結果である。添加剤としてダイマー
酸は、軽油の耐摩耗性の向上に有効であるといわれてい
るものである。供試市販軽油潤滑剤は、世界的に販売さ
れているものである。表1からいずれの摩耗試験条件に
おいても、基油精製度の影響及び添加剤の効果が明瞭に
現れており、いずれの条件でも軽油の耐摩耗性を評価で
きると考えられる。その中でもC法の結果は、実機との
対応があるといわれるHFRR(High Frequ
encyReciprocating Rig)での結
果に比較的近い数値を示している(D.Wei,H.
A.Spikes,Wear,第111巻,217頁,
1986年,参照)。
の基油と2種類の添加油について、4種類の試験条件で
摩耗試験を行なった結果である。添加剤としてダイマー
酸は、軽油の耐摩耗性の向上に有効であるといわれてい
るものである。供試市販軽油潤滑剤は、世界的に販売さ
れているものである。表1からいずれの摩耗試験条件に
おいても、基油精製度の影響及び添加剤の効果が明瞭に
現れており、いずれの条件でも軽油の耐摩耗性を評価で
きると考えられる。その中でもC法の結果は、実機との
対応があるといわれるHFRR(High Frequ
encyReciprocating Rig)での結
果に比較的近い数値を示している(D.Wei,H.
A.Spikes,Wear,第111巻,217頁,
1986年,参照)。
【0034】
【表2】
【0035】表2は、セタンを用いてD法により各種極
性化合物の摩耗防止性を調べた結果である。これから潤
滑油の耐摩耗添加剤として広く使用されているりん酸ト
リクレジルは、0.1g/Lのような低濃度では効果が
全く認められない。油性剤では、有機酸の効果が比較的
優れ、アミン類がこれに次ぎ、エステルは最も劣ってい
る。これに対して、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物
に関わる部分エステルは、かなり良好な摩耗防止性をも
っている。とくにマレイン酸モノオクチル、くえん酸ジ
オクチルは、0.1g/Lのような低濃度においても摩
耗痕が非常に小さく、また摩耗面にほとんど条痕が認め
られなかった。ソルビタンモノラウレート、ソルビタン
モノオレエートは、中性エステルであるにもかかわらず
良好な摩耗防止性を示すことが注目される。
性化合物の摩耗防止性を調べた結果である。これから潤
滑油の耐摩耗添加剤として広く使用されているりん酸ト
リクレジルは、0.1g/Lのような低濃度では効果が
全く認められない。油性剤では、有機酸の効果が比較的
優れ、アミン類がこれに次ぎ、エステルは最も劣ってい
る。これに対して、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物
に関わる部分エステルは、かなり良好な摩耗防止性をも
っている。とくにマレイン酸モノオクチル、くえん酸ジ
オクチルは、0.1g/Lのような低濃度においても摩
耗痕が非常に小さく、また摩耗面にほとんど条痕が認め
られなかった。ソルビタンモノラウレート、ソルビタン
モノオレエートは、中性エステルであるにもかかわらず
良好な摩耗防止性を示すことが注目される。
【0036】
【表3】
【0037】表3は、深度水素化精製軽油留分の添加油
について、C法により耐摩耗性を調べた結果である。添
加量は、軽油として経済的に許容できる範囲である。実
施例1〜9が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル添加
油、実施例10〜12が脂肪族ヒドロキシ多価カルボン
酸の部分エステル添加油、実施例13〜15が多価アル
コールの部分エステル添加油の実施例である。実施例1
〜15と比較例1〜6とを対比してみると明らかなよう
に、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物は、多価カルボ
ン酸の部分エステル添加油、多価アルコールの部分エス
テル添加油ともに従来の耐摩耗添加剤添加油及び油性剤
添加油に対してかなり優れた耐摩耗性を有することが認
められる。加えて、比較例では摩耗痕が比較的小さいダ
イマー酸添加油及び市販軽油潤滑剤添加油でも、摩耗面
に深い条痕の生成が観察されたが、実施例では摩耗痕が
小さいだけでなく、摩耗面にほとんど条痕が認められな
かった。
について、C法により耐摩耗性を調べた結果である。添
加量は、軽油として経済的に許容できる範囲である。実
施例1〜9が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル添加
油、実施例10〜12が脂肪族ヒドロキシ多価カルボン
酸の部分エステル添加油、実施例13〜15が多価アル
コールの部分エステル添加油の実施例である。実施例1
〜15と比較例1〜6とを対比してみると明らかなよう
に、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物は、多価カルボ
ン酸の部分エステル添加油、多価アルコールの部分エス
テル添加油ともに従来の耐摩耗添加剤添加油及び油性剤
添加油に対してかなり優れた耐摩耗性を有することが認
められる。加えて、比較例では摩耗痕が比較的小さいダ
イマー酸添加油及び市販軽油潤滑剤添加油でも、摩耗面
に深い条痕の生成が観察されたが、実施例では摩耗痕が
小さいだけでなく、摩耗面にほとんど条痕が認められな
かった。
【0038】実施例1〜12から、本発明の耐摩耗性低
硫黄軽油組成物に関わる多価カルボン酸の部分エステル
については、摩耗防止性に対するカルボン酸基置換基の
種類の影響は少ないものと認められ、摩耗防止効果は主
として多価カルボン酸本体に負っているものと考えられ
る。この場合のカルボン酸基置換基は、軽油に対する溶
解性を付与するのが目的であり、したがって多くの種類
の置換基を利用することができる。多価アルコールの部
分エステルの場合も、基本的には同様である。
硫黄軽油組成物に関わる多価カルボン酸の部分エステル
については、摩耗防止性に対するカルボン酸基置換基の
種類の影響は少ないものと認められ、摩耗防止効果は主
として多価カルボン酸本体に負っているものと考えられ
る。この場合のカルボン酸基置換基は、軽油に対する溶
解性を付与するのが目的であり、したがって多くの種類
の置換基を利用することができる。多価アルコールの部
分エステルの場合も、基本的には同様である。
【0039】
【表4】
【0040】表4は、市販軽油の添加油について、A法
により耐摩耗性を調べた結果である。現行の市販軽油で
も潤滑上の問題があることが報告されている(折井,自
動車技術,第49巻,5号,79頁,1995年,参
照)。これは硫黄分が0.5%から0.2%に下げられ
たことにより、未水素化精製の直留軽油を配合する余地
が少なくなったことによるものと考えられる。実施例1
6〜18が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル添加
油、実施例19が脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸の部
分エステル添加油、実施例20が多価アルコールの部分
エステル添加油の実施例である。深度水素化精製軽油留
分の場合と比較して添加剤の添加効果が幾分劣るが、市
販軽油潤滑剤添加油より優れた耐摩耗性を示している。
添加剤の添加効果が基油精製度の低下につれて減少する
ことは、潤滑油の分野でもしばしば見られる現象である
が、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる添加剤
が現行の軽油に対しても極めて有効に働くことがわか
る。
により耐摩耗性を調べた結果である。現行の市販軽油で
も潤滑上の問題があることが報告されている(折井,自
動車技術,第49巻,5号,79頁,1995年,参
照)。これは硫黄分が0.5%から0.2%に下げられ
たことにより、未水素化精製の直留軽油を配合する余地
が少なくなったことによるものと考えられる。実施例1
6〜18が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル添加
油、実施例19が脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸の部
分エステル添加油、実施例20が多価アルコールの部分
エステル添加油の実施例である。深度水素化精製軽油留
分の場合と比較して添加剤の添加効果が幾分劣るが、市
販軽油潤滑剤添加油より優れた耐摩耗性を示している。
添加剤の添加効果が基油精製度の低下につれて減少する
ことは、潤滑油の分野でもしばしば見られる現象である
が、本発明の耐摩耗性低硫黄軽油組成物に関わる添加剤
が現行の軽油に対しても極めて有効に働くことがわか
る。
【0041】
【表5】
【0042】表5は、深度水素化精製軽油留分の添加油
について、A法により耐摩耗性を調べた結果である。実
施例21〜26が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル
添加油、実施例27が芳香族多価カルボン酸の部分エス
テル添加油、実施例28が脂肪族ヒドロキシ多価カルボ
ン酸の部分エステル添加油、実施例29がアセチル化脂
肪族ヒドロキシ多価カルボン酸の部分エステル添加油、
実施例30がジグリコール酸の部分エステル添加油、実
施例31が多価アルコールの部分エステル添加油の実施
例である。実施例21〜31と比較例1及び14〜18
とを対比してみると明らかなように、本発明の耐摩耗性
低硫黄軽油組成物は、いずれも従来の耐摩耗添加剤添加
油及び油性剤添加油に対してかなり優れた耐摩耗性を有
することが認められる。加えて、比較例では摩耗痕が比
較的小さいダイマー酸添加油及び市販軽油潤滑剤添加油
でも、摩耗面に深い条痕の生成が観察されたが、実施例
では摩耗痕が小さいだけでなく、摩耗面にほとんど条痕
が認められなかった。
について、A法により耐摩耗性を調べた結果である。実
施例21〜26が脂肪族多価カルボン酸の部分エステル
添加油、実施例27が芳香族多価カルボン酸の部分エス
テル添加油、実施例28が脂肪族ヒドロキシ多価カルボ
ン酸の部分エステル添加油、実施例29がアセチル化脂
肪族ヒドロキシ多価カルボン酸の部分エステル添加油、
実施例30がジグリコール酸の部分エステル添加油、実
施例31が多価アルコールの部分エステル添加油の実施
例である。実施例21〜31と比較例1及び14〜18
とを対比してみると明らかなように、本発明の耐摩耗性
低硫黄軽油組成物は、いずれも従来の耐摩耗添加剤添加
油及び油性剤添加油に対してかなり優れた耐摩耗性を有
することが認められる。加えて、比較例では摩耗痕が比
較的小さいダイマー酸添加油及び市販軽油潤滑剤添加油
でも、摩耗面に深い条痕の生成が観察されたが、実施例
では摩耗痕が小さいだけでなく、摩耗面にほとんど条痕
が認められなかった。
【0043】
【表6】
【0044】表6は、深度水素化精製軽油留分及び市販
軽油の添加油について、A法又はC法により耐摩耗性と
固定球摩耗痕周辺付着物量を調べた結果である。実施例
32〜34が脂肪族多価カルボン酸の部分エステルと市
販無灰分散剤の併用添加油、実施例35〜36が多価ア
ルコールの部分エステルと市販無灰分散剤の併用添加油
の実施例である。もともと本発明の耐摩耗性低硫黄軽油
組成物はいずれも、摩耗痕周辺付着物量がダイマー酸添
加油や市販軽油潤滑剤添加油より少ないが、無灰分散剤
を併用したものは、格段に少なくなることが認められ
る。
軽油の添加油について、A法又はC法により耐摩耗性と
固定球摩耗痕周辺付着物量を調べた結果である。実施例
32〜34が脂肪族多価カルボン酸の部分エステルと市
販無灰分散剤の併用添加油、実施例35〜36が多価ア
ルコールの部分エステルと市販無灰分散剤の併用添加油
の実施例である。もともと本発明の耐摩耗性低硫黄軽油
組成物はいずれも、摩耗痕周辺付着物量がダイマー酸添
加油や市販軽油潤滑剤添加油より少ないが、無灰分散剤
を併用したものは、格段に少なくなることが認められ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0046】(1)硫黄分が0.2質量%以下の軽油
に、特定の脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン
酸、脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸、脂肪族アセチル
化ヒドロキシ多価カルボン酸、ジグリコール酸、多価ア
ルコールなどの部分エステル、又はこれらの化合物と無
灰分散剤とを配合することにより、耐摩耗性が優れる低
硫黄軽油組成物を得ることができる。
に、特定の脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン
酸、脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸、脂肪族アセチル
化ヒドロキシ多価カルボン酸、ジグリコール酸、多価ア
ルコールなどの部分エステル、又はこれらの化合物と無
灰分散剤とを配合することにより、耐摩耗性が優れる低
硫黄軽油組成物を得ることができる。
【0047】(2)これにより、ディーゼル機関の排ガ
ス浄化対策に適合する耐摩耗性低硫黄軽油組成物を提供
することができる。
ス浄化対策に適合する耐摩耗性低硫黄軽油組成物を提供
することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、1分
子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつカルボン酸
基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアルキル又はア
ルケニル置換基の炭素数が4以下である多価カルボン酸
の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有するこ
とを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項2】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カル
ボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、炭素数が2〜12の脂肪族多価カル
ボン酸のモノエステルを0.001〜0.2質量%含有
することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項3】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カル
ボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、炭素数が8〜9の芳香族多価カルボ
ン酸の部分エステルを0.001〜0.2質量%含有す
ることを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項4】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カル
ボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、炭素数が3〜6の脂肪族ヒドロキシ
多価カルボン酸の部分エステルを0.001〜0.2質
量%含有することを特徴とする、耐摩耗性低硫黄軽油組
成物。 - 【請求項5】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カル
ボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、炭素数が3〜6の脂肪族アセチル化
ヒドロキシ多価カルボン酸の部分エステルを0.001
〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性低
硫黄軽油組成物。 - 【請求項6】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、カル
ボン酸基置換基が炭素数1〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、ジグリコール酸の部分エステルを
0.001〜0.2質量%含有することを特徴とする、
耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項7】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、ヒド
ロキシ基置換基が炭素数4〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、多価アルコールの部分エステルを
0.001〜0.2質量%含有することを特徴とする、
耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項8】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、1分
子中に2個以上のカルボン酸基を有し、かつカルボン酸
基間の主鎖に置換基を有しないか、又はアルキル又はア
ルケニル置換基の炭素数が4以下である多価カルボン酸
の部分エステルを0.001〜0.2質量%、及び無灰
分散剤を0.001〜0.2質量%含有することを特徴
とする、耐摩耗性低硫黄軽油組成物。 - 【請求項9】硫黄分が0.2質量%以下の軽油に、ヒド
ロキシ基置換基が炭素数4〜22のアルキル基、又はア
ルケニル基である、多価アルコールの部分エステルを
0.001〜0.2質量%、及び無灰分散剤を0.00
1〜0.2質量%含有することを特徴とする、耐摩耗性
低硫黄軽油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23587095A JPH0953084A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | 耐摩耗性低硫黄軽油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23587095A JPH0953084A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | 耐摩耗性低硫黄軽油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0953084A true JPH0953084A (ja) | 1997-02-25 |
Family
ID=16992474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23587095A Pending JPH0953084A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | 耐摩耗性低硫黄軽油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0953084A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4130206A4 (en) * | 2020-03-30 | 2023-12-27 | China Petroleum & Chemical Corporation | FUEL LUBRICITY IMPROVER AND USE THEREOF |
-
1995
- 1995-08-11 JP JP23587095A patent/JPH0953084A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4130206A4 (en) * | 2020-03-30 | 2023-12-27 | China Petroleum & Chemical Corporation | FUEL LUBRICITY IMPROVER AND USE THEREOF |
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