JPH0952712A - アンチモンドープ酸化錫微粉末の製造方法と透明導電性塗料 - Google Patents

アンチモンドープ酸化錫微粉末の製造方法と透明導電性塗料

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JPH0952712A
JPH0952712A JP7209587A JP20958795A JPH0952712A JP H0952712 A JPH0952712 A JP H0952712A JP 7209587 A JP7209587 A JP 7209587A JP 20958795 A JP20958795 A JP 20958795A JP H0952712 A JPH0952712 A JP H0952712A
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transparent conductive
antimony
water
ato
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JP7209587A
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Kazumi Sudo
一巳 須藤
Kuniaki Wakabayashi
邦昭 若林
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩化錫と塩化アンチモンの塩酸酸性水溶液を
アルカリで中和して錫とアンチモンの水酸化物を共沈さ
せ、これを焼成して酸化物に変換させることからなるSb
ドープ酸化錫 (ATO) 微粉末の製造において、上記中
和反応を原料塩化物の酸化物換算重量の合計量に対して
0.1〜3.0 重量%の量のスメクタイト粘土鉱物の存在下
に行う。得られたATO粉末を水系塗料化して、帯電防
止用の透明導電膜を形成する。 【効果】 水系塗料中での分散性が向上したATO微粉
末が製造され、少ない配合量で帯電防止用に十分な導電
性を有する透明導電膜を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明で帯電防止用に十
分な導電性を有するアンチモンドープ酸化錫(ATO)
微粉末の製造方法と、この導電性微粉末を含有する水系
透明導電性塗料に関する。本発明の透明導電性塗料は、
帯電防止能を有する透明導電膜の形成に有用であり、半
導体ウェハー保存容器やその他の電子・電気部材、写真
部材、壁材や床材等の建材といった帯電防止が必要な絶
縁性基体に塗布することにより、色調等の下地特性を損
なうことなく、基体に帯電防止能を付与することができ
る。
【0002】
【従来の技術】絶縁性基体の表面に透明導電粉を含有す
る透明導電膜を形成することにより、下地の色調を保持
したまま基体に帯電防止能を付与することができる。こ
の方法は、透明導電粉を基体の材質中に分散させて基体
全体を導電性とすることにより帯電防止能を付与する方
法と比べて、基体材質の機械的その他の特性を変化させ
ることがなく、透明導電粉の使用量が少なくてすむとい
った利点がある。
【0003】透明導電膜は、バインダー含有液中に透明
導電粉を分散させた透明導電性塗料を基体に塗布し、塗
膜を乾燥(バインダーによってはさらに硬化)させるこ
とにより形成することができる。透明導電粉としては、
ATO(アンチモンドープ酸化錫)、ITO(錫ドープ
酸化インジウム)などが知られている。
【0004】塗料には、有機溶媒を媒質とする有機系塗
料、水性媒質の水系塗料、および媒質を含有しない粉体
塗料があるが、環境問題から有機溶媒の使用の規制が強
化されており、塗料全般において、有機系塗料から水系
塗料や粉体塗料への切替えが進められている。透明導電
性塗料も例外ではなく、水系塗料化することが望まれて
いる。
【0005】透明導電粉のうち、ITO微粉末は、水お
よび水/アルコール混合溶媒などの水性媒質中では分散
性が極端に悪く、水系塗料化には適していない。従っ
て、透明導電性塗料を水系塗料化する場合、透明導電粉
としてはATO微粉末を使用することが考えられる。
【0006】ATOやITOなどの導電性金属酸化物の
微粉末の製造方法として、成分金属(ATOではSnとS
b)の塩(例、塩化物)の酸性水溶液(例、塩酸酸性水
溶液)をアルカリで中和して成分金属の水酸化物を共沈
させ、この共沈を焼成して酸化物に変換させ、必要によ
り焼成物を粉砕する方法が知られている。上記の中和方
法としては、熱水中に金属塩の酸性水溶液とアルカリ水
溶液とを同時に滴下する方法、金属塩の酸性水溶液中に
アルカリ水溶液を添加する方法、アルカリ水溶液中に金
属塩の酸性水溶液を添加する方法などが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法で製
造されたATO微粉末をバインダーを含有する水性媒質
中に分散させて水系塗料化し、これを基体に塗布して基
体表面に透明導電膜を形成したところ、バインダーに対
して導電粉のATO微粉末を多量に配合しないと、帯電
防止に必要な導電性を得ることができないことが判明し
た。導電粉の配合量の増大は、経済的に不利である上、
透明導電膜の強度や密着性が低下し、帯電防止能の耐久
性の低下につながる。
【0008】本発明の目的は、比較的少量の配合で十分
な帯電防止能を有する透明導電膜を形成することができ
るATO微粉末の製造方法と、この方法で製造されたA
TO微粉末を含有する水系透明導電性塗料とを提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スメクタ
イトなどのカチオン交換性層状粘土鉱物の存在下で上記
中和反応を行うことにより、水系塗料中での分散性に優
れたATO微粉末を得ることができ、この微粉末を分散
させた水系塗料から比較的少量の配合量で十分な帯電防
止能を有する透明導電膜を形成できることを見出した。
【0010】ここに、本発明は、錫塩とアンチモン塩を
含有する酸性水溶液をアルカリで中和して水酸化錫と水
酸化アンチモンを共沈させ、この共沈を焼成して酸化物
に変換させることからなるアンチモンドープ酸化錫(A
TO)微粉末の製造において、前記中和反応を、反応系
中の錫塩とアンチモン塩の酸化物換算重量の合計量に対
して 0.1〜3.0 重量%の量のカチオン交換性層状粘土鉱
物の存在下に行うことを特徴とする、ATO微粉末の製
造方法である。
【0011】好適態様においては、前記カチオン交換性
層状粘土鉱物はスメクタイト族粘土鉱物である。本発明
によればまた、上記方法で製造されたATO微粉末を水
溶性または水分散性バインダーと共に水性媒質中に含有
する水系透明導電性塗料もまた提供される。
【0012】本発明の方法の出発原料は、目的とする金
属酸化物(ATO)を構成する金属である錫とアンチモ
ンの各塩である。塩としては、塩化物、硫酸塩、硝酸塩
などの無機酸塩、ならびに酢酸塩、シュウ酸塩などの有
機酸塩のいずれも使用できる。原料の金属塩として好ま
しいのは塩化物である。従って、好ましい原料は塩化錫
と塩化アンチモンである。この2種の原料金属塩の配合
量は、最終的に所定組成(所定アンチモンドープ量)の
金属酸化物が得られるように調整する。
【0013】原料の金属塩(例、塩化錫と塩化アンチモ
ン) を酸水溶液 (例、希塩酸) に溶解し、得られた酸性
水溶液をアルカリで中和して、金属水酸化物(水和した
金属酸化物)を沈殿させる。原料が金属塩化物である場
合、酸性水溶液は塩酸酸性水溶液とすることが好まし
い。アルカリとしては、アルカリ金属やアンモニウムの
水酸化物、炭酸塩などが使用できる。
【0014】中和反応は、中和後の溶液pHが1〜4の
範囲内となるように行うことが好ましく、反応温度は50
〜90℃の範囲が好ましい。この中和反応により、錫とア
ンチモンの各水酸化物が共沈する。
【0015】原料金属塩の酸性水溶液 (例、塩化錫と塩
化アンチモンが溶解した塩酸酸性水溶液) のアルカリに
よる中和反応は、 アルカリ水溶液中に原料金属塩の酸性水溶液を添加し
て中和する、 原料金属塩の酸性水溶液とアルカリ水溶液とを熱水中
に同時に滴下して中和する、 原料金属塩の酸性水溶液中にアルカリ水溶液を添加し
て中和する、等の方法が可能である。
【0016】この中和方法によって、使用する酸性水溶
液とアルカリ水溶液の濃度は異なるが、またはの方
法の場合で、原料金属塩酸性水溶液中の酸濃度は2〜30
wt%、原料金属塩濃度は2〜60wt%の範囲が好ましく、
アルカリ水溶液の濃度は2〜30wt%の範囲が好ましい。
の場合には、両溶液ともより高濃度とすることができ
る。
【0017】本発明によれば、上記の中和反応を、カチ
オン交換性層状粘土鉱物の存在下で行う。それにより、
中和反応で生成した共沈を焼成した後に、水系塗料化し
た時の分散性がよいATO微粉末が得られる。その理由
は完全には解明されていないが、カチオン交換性層状粘
土鉱物がATO粒子を被覆し、水中における分散粒子間
の反発力が増大するかではないかと推測される。
【0018】本発明で用いるカチオン交換性層状粘土鉱
物は、珪酸塩層と、アルカリ金属および/もしくはアル
カリ土類金属カチオンとそれに配位した水分子からなる
層とが互層配列した層状珪酸塩鉱物の1種である。雲母
も同じような構造を持つ層状珪酸塩鉱物であるが、カチ
オン交換性層状粘土鉱物では、雲母に比べて珪酸塩層の
もつ負電荷が小さく、層間の結合が弱いため、層間カチ
オンが交換性であり、層間に水分子が容易に入り込み、
カチオンと配位する。かかるカチオン交換性粘土鉱物の
例としては、スメクタイト族およびバーミキュライト族
の粘土鉱物がある。本発明では、特にスメクタイト族粘
土鉱物の使用が好ましい。
【0019】天然のスメクタイト族粘土鉱物には、モン
モリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナ
イトなどがあり、これら天然鉱物のいずれも使用でき
る。しかし、純度が高く、透明性に優れている合成スメ
クタイト粘土鉱物を使用する方が好ましい。
【0020】カチオン交換性層状粘土鉱物 (例、合成ス
メクタイト) の使用量は、原料金属塩 (即ち、錫塩とア
ンチモン塩) の酸化物換算重量の合計量に対して 0.1〜
3.0重量%、好ましくは 0.3〜2.0 重量%の範囲であ
る。この量が0.1 重量%未満では、上記の効果がほとん
ど得られず、3.0 重量%を越えると、最終的に得られる
金属酸化物微粉末の粉体抵抗が高くなる。
【0021】カチオン交換性層状粘土鉱物は平均粒子径
0.3 μm以下、特に0.2 μm以下の微粉末状で使用する
ことが好ましい。また、この微粉末状粘土鉱物を、中和
反応に用いるアルカリ水溶液中、または中和法が上記
の方法である場合には熱水中に予め添加しておくことに
より、反応系に存在させることが好ましい。この微粉末
状粘土鉱物は、アルカリ水溶液中または熱水中に容易に
分散する。酸性水溶液に添加すると分散性が劣り、ゆる
い凝集が起きて均一に分散させにくくなる。
【0022】中和反応の終了後、沈殿 (水酸化錫と水酸
化アンチモンとの共沈) を回収し、焼成して金属酸化物
(即ち、ATO) に変換させる。沈殿の回収は、通常は
水で沈殿をよく洗浄した後、濾過などの適当な固液分離
手段で行うことができ、回収した沈殿を焼成前に乾燥し
てもよい。焼成は、大気中または不活性雰囲気中におい
て、水酸化物から酸化物への変換に十分な条件下で行う
が、通常は 500〜700℃で1〜5時間程度である。
【0023】焼成後、必要であれば、得られた粉末を所
望の粒度になるまで粉砕して、目的とするATO微粉末
を得る。良好な透明性を確保するために、ATO微粉末
の平均粒子径は0.1 μm以下であることが好ましく、よ
り好ましくは 0.005〜0.05μm、特に好ましくは0.01〜
0.02μmの範囲である。
【0024】前述したように、本発明に従って中和反応
をスメクタイト等のカチオン交換性層状粘土鉱物の存在
下で実施することにより製造されたATO微粉末は、水
中での分散性、従って水系塗料中での分散性に優れてお
り、塗膜中に非常に均一に分布させることができる。そ
のため、従来法で製造されたATO微粉末と同様に実質
的に球形粒子であるにもかかわらず、この従来品より少
ない含有量で、帯電防止用に十分な導電性を有する透明
導電膜を形成することができる。換言すると、同じ配合
量で比べた場合には、本発明の方法で得られたATO微
粉末を配合した透明導電膜の方が、従来法で製造された
ATO微粉末を配合した透明導電膜より、表面抵抗が1
〜3桁も低い膜となる。
【0025】この透明導電膜は、本発明の方法で製造さ
れたATO微粉末を適当なバインダーとともに水性媒質
中に含有する水系の透明導電性塗料を基体に塗布し、塗
膜を乾燥 (必要であれば、さらに硬化) することにより
形成される。この水系塗料はさらに界面活性剤などの分
散助剤などを含有していてもよい。この塗料は、バイン
ダーが水性媒質中に溶解している溶液型塗料と、乳化な
いし懸濁しているエマルジョン型塗料のいずれでもよ
い。
【0026】水性媒質としては、水、ならびに水と水混
和性有機溶媒 (例、アルコール、ケトン等) との混合溶
媒のいずれでもよい。バインダーとしては、水系塗料に
使用可能な任意の水溶性または水分散性バインダーが使
用できる。このようなバインダーの例には、ポリ酢酸ビ
ニル、酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、スチレン−
アクリル共重合体等の水系塗料 (水溶性樹脂塗料とエマ
ルジョン塗料を含む)に使用される有機樹脂、水溶性ま
たは水分散性の天然樹脂 (例、ゼラチン) 、加水分解ま
たは熱分解により金属酸化物皮膜を形成することができ
る水溶性または水分散性の有機金属化合物 (例、アルコ
キシシランなどの金属アルコキシド、金属カルボン酸塩
等) などがある。
【0027】バインダーを水性媒質中に溶解ないし分散
させたバインダー含有液中にATO微粉末を分散させ
る。ATO微粉末の分散は、バインダー含有液中にAT
O微粉末を直接添加して分散させてもよいが、ATO微
粉末を予め水に分散させてスラリーとした後、このスラ
リーをバインダー含有液と混合する方が作業性がよい。
このようにATO微粉末をスラリー化する場合には、バ
インダー含有液に用いる溶媒は、水混和性有機溶媒のみ
からなるものでもよい。
【0028】帯電防止に十分な導電性を持った透明導電
膜を形成するには、ATO微粉末の配合量を、バインダ
ー (固形分) に対して10〜300 重量部、特に50〜200 重
量部の範囲とすることが好ましい。透明導電膜の膜厚は
特に制限されず、バインダーの種類によっても異なる
が、通常は3μm以下で十分であり、バインダーがゼラ
チンである場合には 0.1〜0.5 μmの範囲の薄膜でよ
い。
【0029】
【実施例】次に、本発明の方法によるATO微粉末の製
造と透明導電膜の形成について、実施例により具体的に
説明する。実施例中、%は特に指定のない限り、重量%
である。
【0030】(実施例1)原料金属塩としてSnCl4 330 g
とSbCl3 30gとを使用し、これらを6N塩酸7リットル
(L) に溶解して、原料金属塩の塩酸酸性水溶液を調製し
た。一方、NaOH370gを水5L に溶解してアルカリ水溶
液を調製した。このアルカリ水溶液を80℃に保持し、こ
れにカチオン交換性層状粘土鉱物として、コープケミカ
ル株式会社製の合成スメクタイトSWN [Na0.33(Mg
2.57Li0.33)Si4O10(OH)2 、平均粒子径0.1 μm] を、
原料金属塩の酸化物換算の合計量に対して0.5 %になる
量で添加し、攪拌してアルカリ水溶液中に溶解させた。
【0031】この合成スメクタイトを含有するアルカリ
水溶液を攪拌しながら、これに上記の原料金属塩の塩酸
酸性水溶液を60分間かけて滴下することによって、中和
反応を行った。中和終了後の溶液pHは1.6 であった。
その後、沈殿を、洗液の比伝導度が200 μS 以下になる
まで水で繰り返し洗浄した後、濾過し、100 ℃で乾燥
し、最後に大気中において550 ℃で2時間焼成した。焼
成物をサンプルミルにより粉砕して、 205gのATO微
粉末を得た。このATO微粉末の100 kg/cm2加重におけ
る粉体抵抗は1.0 Ω・cm、平均粒子径は0.01μmであっ
た。
【0032】得られたATO微粉末 100gを400 ccの水
に懸濁させ、pHを7に調整した後、ビーズミルで30分
間処理し、次に遠心分離機で5000Gにて5分間の分級処
理を行い、固形分濃度18.5%のATO微粉末スラリーを
得た。このスラリー100 gと13.2%ゼラチン水溶液 100
gとを40℃で混合して、水系の透明導電性塗料を調製し
た。塗料中のATO粉末の配合量は、バインダーのゼラ
チン固形分100 重量部当たり140 重量部であった。この
塗料を#3のワイヤーバーでポリエステルフィルム (厚
み100 μm、ヘーズ2.0 %) に塗工し、放置して塗膜を
乾燥させた。その結果、厚み0.19μm、ヘーズ0.3 %、
表面抵抗 1.6×109 Ω/□の透明導電膜が得られた。
【0033】(実施例2)実施例1と同様の方法でATO
微粉末を製造したが、アルカリ水溶液への合成スメクタ
イトの添加量を、原料金属塩の酸化物換算の合計量に対
して2.0 %となる量に増大させた。得られたATO微粉
末の100 kg/cm2加重における粉体抵抗は2.0 Ω・cmであ
り、平均粒子径は0.01μmであった。
【0034】このATO微粉末を用いて、実施例1と同
様の方法で、水系の透明導電性塗料の調製と透明導電膜
の形成を行った。得られた透明導電膜は、厚み0.20μ
m、ヘーズ0.5 %、表面抵抗 2.0×109 Ω/□であっ
た。即ち、合成スメクタイトの添加量を2.0 %に増大さ
せても、ほぼ実施例1と同等の導電性を有する透明導電
膜を形成することができた。
【0035】(比較例1)実施例1と同様にATO微粉末
を製造したが、アルカリ水溶液への合成スメクタイトの
添加量を、原料金属塩の酸化物換算の合計量に対して3.
5 %となる量に増大させた。中和終了後の溶液pHは1.
7 であり、焼成後に 203gのATO微粉末が得られた。
このATO微粉末の100 kg/cm2加重における粉体抵抗は
38.0Ω・cmであり、平均粒子径は0.01μmであった。
【0036】このATO微粉末を実施例1と同様に水中
にスラリー化して、固形分濃度18.1%のスラリーを得
た。このスラリー100 gと12.1%ゼラチン水溶液 100g
とを40℃で混合して、透明導電性塗料を調製した。塗料
中のATO粉末の配合量は、バインダーのゼラチン100
重量部当たり150 重量部であった。この塗料を#3のワ
イヤーバーで、実施例1と同じポリエステルフィルムに
塗工し、放置して塗膜を乾燥させた。その結果、厚み0.
21μm、ヘーズ1.8 %、表面抵抗 5.1×1011Ω/□の透
明導電膜が得られた。
【0037】中和反応時に存在させるスメクタイトの量
が多すぎると、得られたATO微粉末の粉体抵抗が高く
なり、この微粉末を配合して形成した透明導電膜の表面
抵抗も高くなった。また、ヘーズも悪化した。
【0038】(比較例2)実施例1と同様にATO微粉末
を製造したが、アルカリ水溶液には合成スメクタイトを
添加せず、そのまま使用した。中和終了後の溶液pHは
1.5 であり、焼成後に 203gのATO微粉末が得られ
た。このATO微粉末の100 kg/cm2加重における粉体抵
抗は1.3 Ω・cmであり、平均粒子径は0.01μmであっ
た。
【0039】このATO微粉末を実施例1と同様に水中
にスラリー化して、固形分濃度17.5%のスラリーを得
た。このスラリー100 gと11.9%ゼラチン水溶液 100g
とを40℃で混合して、透明導電性塗料を調製した。塗料
中のATO粉末の配合量は、バインダーのゼラチン100
重量部当たり147 重量部であった。この塗料を#3のワ
イヤーバーで、実施例1と同じポリエステルフィルムに
塗工し、放置して塗膜を乾燥させた。その結果、厚み0.
16μm、ヘーズ1.5 %、表面抵抗 8.9×1011Ω/□の透
明導電膜が得られた。
【0040】ATO微粉末製造時の中和反応時にスメク
タイトが存在しないと、ATO微粉末の粉体抵抗は低い
ものの、水中での分散性が悪いため、水系塗料中に均一
に分散させることができない。そのため、得られた透明
導電膜中でATO微粉末が凝集して局部的に存在し、A
TO微粉末の含有量が非常に少ない部分ができるため、
ほぼ同じ配合量の実施例1に比べて、透明導電膜の表面
抵抗が100 倍以上も高くなった。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、粉体抵抗を高く
することなく、水系塗料中での分散性が改善されたAT
O微粉末を製造することができ、この微粉末を塗料化し
て透明導電膜を形成すると、バインダーに対する導電性
微粉末の配合量を従来より少なくして、低ヘーズ、低抵
抗の、帯電防止用に適した導電性を有する透明導電膜を
形成することができる。それにより、帯電防止が必要な
各種基体に対して、基体の色調等の下地特性を損なうこ
となく、経済的に帯電防止能を付与することが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/00 PDC C09D 201/00 PDC C09K 3/16 101 C09K 3/16 101A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫塩とアンチモン塩を含有する酸性水溶
    液をアルカリで中和して水酸化錫と水酸化アンチモンを
    共沈させ、この共沈を焼成して酸化物に変換させること
    からなるアンチモンドープ酸化錫微粉末の製造におい
    て、前記中和反応を、反応系中の錫塩とアンチモン塩の
    酸化物換算重量の合計量に対して 0.1〜3.0 重量%の量
    のカチオン交換性層状粘土鉱物の存在下に行うことを特
    徴とする、アンチモンドープ酸化錫微粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記カチオン交換性層状粘土鉱物が、ス
    メクタイト族粘土鉱物である、請求項1記載のアンチモ
    ンドープ酸化錫微粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法で製造され
    たアンチモンドープ酸化錫微粉末を水溶性または水分散
    性バインダーと共に水性媒質中に含有する水系透明導電
    性塗料。
JP7209587A 1995-08-17 1995-08-17 アンチモンドープ酸化錫微粉末の製造方法と透明導電性塗料 Pending JPH0952712A (ja)

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