JPH0952428A - 印刷方法 - Google Patents

印刷方法

Info

Publication number
JPH0952428A
JPH0952428A JP20819795A JP20819795A JPH0952428A JP H0952428 A JPH0952428 A JP H0952428A JP 20819795 A JP20819795 A JP 20819795A JP 20819795 A JP20819795 A JP 20819795A JP H0952428 A JPH0952428 A JP H0952428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
density gradation
printing
ink layer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20819795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3451151B2 (ja
Inventor
Fuyuki Yonehara
冬樹 米原
Hiroki Nakamura
宏毅 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Howa Sangyo KK
Original Assignee
Howa Sangyo KK
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Howa Sangyo KK, Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Howa Sangyo KK
Priority to JP20819795A priority Critical patent/JP3451151B2/ja
Publication of JPH0952428A publication Critical patent/JPH0952428A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451151B2 publication Critical patent/JP3451151B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察する方向によって発色が変化する装飾効
果の高い印刷を行う。 【解決手段】 透明な支持体10の裏面に、網点で表現
された濃度階調域をもつ画像印刷パターンを印刷し、着
色インキの層11を形成する。金色インキを用いて、着
色インキの層11がない素抜け部12と着色インキの層
11のエッジにかかるように、写真画像に対応した濃度
階調域をもつ背景印刷パターンを印刷する。金色インキ
の層13と着色インキの層11とが濃度階調域で部分的
に重なり、金色インキの層13と重なった部分からの光
と、重ならない部分からの光とが混色され色調に変化が
生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷方法に関し、詳
しくは、観察する視線の方向によって発色の態様に変化
を与えることが可能な印刷方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】近来の印刷技術の改良により多様な色調
表現,階調表現が可能となっており、原画を忠実に再現
することを目的にした一般印刷物の他に、商品包装用の
パッケージ類、あるいはパンフレットやポスター,店頭
用のディスプレイスタンド,グラフィックアーツ等の装
飾的な目的をもったものにも様々な形態で印刷技術が用
いられている。現在実用化されている印刷手法には、凸
版印刷,オフセット印刷,グラビア印刷,シルクスクリ
ーン印刷等のいくつかの手法があるが、いずれの印刷手
法においても、これまでは原稿画像を忠実に再現するこ
とを中心課題としている。そして、カラースキャナーや
コンピュータの導入、印刷インキの改良、網点手法の改
善等の様々な工夫のもとで、カラー写真画像の印刷につ
いてもほぼ満足し得るところまできている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これまでの
印刷技術では原画を忠実に再現することを目的としてい
るため、上記のような装飾的な目的を主にした印刷物で
その装飾効果を高めようとすると、原画そのもののパタ
ーンや色、あるいはその組み合わせに訴求力を持たせる
しかない。しかも、原画がカラー写真画像のように微妙
な色調や階調表現を伴うものでは、一般にY(シア
ン),M(マゼンタ),C(シアン)の三原色及び黒の
プロセスインキを用いたプロセス印刷が行われるが、そ
の印刷工程で色ズレが発生しやすくなったり、あるいは
印刷インキの混色,重ね合わせによって鮮明度が落ちる
傾向が無視できず、原画そのものだけで訴求力を高める
ことには限界があった。
【0004】さらに、装飾的効果を高めるために、プロ
セスインキの他に金色,銀色,パール色等の光沢を与え
る反射性インキや、網点表現では高彩度に出しにくい橙
色,赤色その他の鮮明な色の特色インキを組み合わせて
用いることも行われている。図11は、例えば商品の包
装に用いられる透明なシートに装飾用の印刷を施した例
を示し、OPP(Oriented Polypropylene:延伸ポリプ
ロピレン)からなる透明なベースフイルム2の裏面に、
赤色インキ層3で文字や画像のパターンを印刷した後、
訴求力を高めるためにその背景色に金色インキ層4をベ
タ印刷し、さらにバック層として白色インキ層5をベタ
印刷してある。この白色インキ層5は、赤色インキ層3
や金色インキ層4の発色を鮮明にさせ、被包装物の表面
反射色によって赤色インキ層3や金色インキ層4の発色
が濁るのを防ぐ作用を行う。
【0005】金色インキは顔料の代わりに高輝度反射性
の粒子(通常は真鍮粉粒子)を含有しており、一般の着
色インキと比較して正反射能が高く、独特の金属光沢を
与えるため装飾的に高い訴求力をもつ。しかし、赤色イ
ンキ層3はわずかながら光を透過することから、上記の
ような層構成で金色インキ層4を用いると、金色インキ
層4からの着色を伴った反射光が赤色インキ層3を通っ
て表面に出てくるため、赤色インキ層3の色が濁って鮮
明な赤色が出にくくなるという難点がある。
【0006】本発明は上記背景のもとでなされたもの
で、原画のパターンや色の組み合わせだけでは得られな
い、装飾性の高い印刷が可能な印刷方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、顔料の発色によって着色を得るプロセス
インキ(三原色インキ),特色インキ、さらには黒色イ
ンキや白色インキなどの通常の着色インキの層と、金色
インキ,銀色インキ,パール色インキなどのように高輝
度反射性をもった粒子を含む反射性インキの層との相乗
作用によって、より装飾性の高い印刷を可能とする。こ
のため本発明方法では、着色インキ及び反射性インキの
各々の印刷パターンにそれぞれ網点表現による濃度階調
域を与えるとともに、これらの濃度階調域で互いのイン
キの層を部分的に重なり合わせるようにしてある。そし
て、着色インキがわずかながらでも光透過性を有するこ
とを利用して独特の色調表現を可能にしてある。なお、
ここで言う光透過性をもつインキとは、印刷分野におい
て透明インキと称されるような、積極的に透明性をもた
せたインキだけでなく、例えば数パーセント程度以下で
も光透過性をもつものであれば、通常のプロセスインキ
や着色インキをも含むものである。
【0008】本発明はまた、支持体自体が高反射性のも
のであったり、支持体に高い反射能をもつ層が形成され
る場合では、拡散反射性の高い白色インキの層と、着色
インキの層との相乗作用を利用する形態でも実施でき
る。このためには、着色インキ及び拡散反射性の高い白
色インキの各々の印刷パターンにそれぞれ網点表現によ
る濃度階調域を与え、これらの濃度階調域で互いのイン
キの層を部分的に重なり合わせるようにし、支持体また
は反射層からの反射光の一部が着色インキの層を通して
観察できるように構成される。
【0009】反射性インキの層や高い反射能をもつ層に
は粗い粒子が含まれているため、その表面からの金属光
沢をもった反射光は観察する方向によって陰影を伴うよ
うになる。そして、網点表現による濃度階調域部分で着
色インキの層が、このような陰影を伴った反射光で照明
されるときには、観察の方向によって着色インキの層の
発色が微妙に変化し、独特の装飾効果が得られるように
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】図4はオーディオカセットの包装
形態の一例を示し、オーディオカセットの全表面を覆う
ように包装シート5が被せられている。包装シート5に
は透明なOPP(延伸ポリプロピレン)フイルムが用い
られ、その裏面には商品名やメーカー名を表示するため
の文字や、装飾用のデザイン図形,模様等がグラビア印
刷で印刷されている。なお、これらの印刷にはグラビア
印刷の他に、凸版印刷やフレキソ印刷,シルクスクリー
ン印刷等の他の印刷手法を用いてもよい。
【0011】よく知られるように、複数の色で印刷を行
うときには、印刷インキの色ごとに印刷用の版が用意さ
れ、これらの版を順次に用いて色ごとに印刷が行われ
る。図示の例では、例えば文字6aが黒色、文字6bが
黄色、図形6cが赤色、写真画像7が濃紫色と墨色、背
景8が金色となっている。なお、文字6aには部分的に
写真画像7が重なっているが、文字6aのこの重なり部
分は写真画像7の印刷によって補われるようになってお
り、黒色印刷用の版では素抜けになっている。本発明は
写真画像7及び背景8の印刷手法に特徴を有しており、
以下、これらの印刷手法について説明する。
【0012】写真画像7は、文字6a,6bあるいは図
形6cと異なり、濃度に階調性をもった領域(濃度階調
域)を有する。図3は写真画像7の印刷パターンを模式
的に表したもので、斜線を施した画像部分の周辺のう
ち、破線で表してある部分は濃度が除々に低くなってい
る。このような濃度階調域は、周知のように網点で表現
されており、網点の大きさや分布密度を変えて印刷され
る。したがって、この写真画像7を印刷する際には、図
3の印刷パターンと全く対応した版型をもつ版が用いら
れる。
【0013】図2は背景8の印刷パターンを模式的に表
し、これを印刷するための版の版型と一致する。図中、
白抜き部分は他の印刷用の版で印刷される領域を表す。
一般に背景8の印刷は、図11で説明したように全面ベ
タ印刷で行われるが、本発明では、特に写真画像7と重
なり合う部分については素抜けとなっており、いわば写
真画像7に対し、ネガ画像となる部分が設けられてい
る。そして、写真画像7の濃度階調域と重なる部分は、
図中に破線で表してあるように、やはり網点表現による
濃度階調域となっている。もちろん、背景8の濃度階調
域を印刷する網点部分は、写真画像7の濃度階調域を印
刷する網点部分に対して網点の分布パターンが逆の関係
になっている。
【0014】図1は、写真画像7と背景8とを順次に印
刷するときの様子を示し、特に、各々の濃度階調域部分
を拡大して表してある。透明なOPP(延伸ポリプロピ
レン)フイルムからなる支持体10の裏面に、図3に示
す画像印刷パターンによって写真画像7が印刷される。
これにより同図中、に表すように支持体10の裏面に
濃紫色の着色インキ層11が形成される。濃度階調域で
は網点表現であるため、網点のない部分には着色インキ
が被着せず素抜け部12が残される。
【0015】次に、他の色の着色インキにより、写真画
像7とは重ならない範囲で文字6a,6bや図形6cの
印刷が順次に行われる。続いて図2に示す背景印刷パタ
ーンによって金色インキを用いて背景8が印刷される。
背景印刷パターンは、写真画像7と重なり合う部分では
画像印刷パターンに対してネガ像の関係にあるから、着
色インキ層11が被着された部分では印刷が行われず、
素抜け部12となった部分に印刷が行われる。しかし、
濃度階調域が重なり合う部分では、それぞれの印刷パタ
ーンが微細な網点によって表現されているため、必ずし
も金色インキ層13が素抜け部12と完全には一致せ
ず、例えば同図中に示すように、金色インキ層13が
着色インキ層11のエッジ部で部分的に重なり合う。
【0016】なお、図1のに示す状態は、背景印刷パ
ターンの濃度階調域を表現している網点が、画像印刷パ
ターンの素抜け部12よりもわずかに大きいときの状態
を表しているが、仮にこれらが一致していたとしても、
各々の印刷パターンがわずかにずれると、やはり着色イ
ンキ層11のエッジ部で金色インキ層13が部分的に重
なり合う。本発明は、この重なり合いを積極的に利用す
るものであるため、予め図示のように背景印刷パターン
の濃度階調域の網点を大きめにしたり、また各々の印刷
を行うときに印刷の版をずらすようにしてもよい。
【0017】さらに同図に示すように、バック層とし
て白色インキ層14がベタ印刷される。白色インキ層1
4は、支持体10の裏面側全体に行われ、すでに印刷さ
れた着色インキの各層の発色を鮮明にし、またオーディ
オカセットの色によって着色インキ層11からの発色が
濁らないようにする作用をもつ。
【0018】写真画像7の印刷に用いた濃紫色の着色イ
ンキは、10%程度の光を透過する。また、背景8の印
刷に用いた金色インキは、通常の着色インキが発色用に
顔料を用いているのと異なり、高輝度反射性の粒子とし
て真鍮粉を含有し、真鍮粉の正反射により金属光沢を与
える。このような反射性インキとしては、他に銀色イン
キやパール光沢を与えるパールインキ等があるが、いず
れも正反射を起こす微細な粒子は、インキに含まれるバ
インダの中にランダムに混入しているため、支持体10
の表面から入射する光の角度が変化すると、散乱反射光
の強い方向と弱い方向とが細かく微妙に変化して独特の
光沢感を与える。
【0019】このため図1のの場合、金色インキ層1
3のうち、着色インキ層11と重なり合っている部分か
らの反射光は、着色インキ層11を部分的に透過して支
持体10の表面に射出するが、支持体10の表面から入
射する光の方向、あるいは支持体10の表面から観察す
るときの視線の方向が変化すると、着色インキ層11を
透過してくる反射光の強度が微妙に変化する。したがっ
て、濃度階調域で着色インキ層11の発色濃度や発色強
度が変化し、また反射光は金色であるため着色インキ層
11の呈する色調もわずかながら変化するようになる。
【0020】このように、光の入射方向や観察の視線方
向を変えたときに写真画像7の色調や濃度に変化を生じ
させることによって、従来の装飾用の印刷では得られな
い独特の訴求力を得ることができ、しかも濃度階調のな
い領域では金色インキ層13が素抜けとなり、その代わ
りに白色インキ層14が形成されているため、着色イン
キ層11からの発色に濁りが生じるようなことはない。
したがって、写真画像4はそのものは鮮明に、かつ濃度
階調域では微妙な発色態様の変化を伴って観察されるよ
うになり、購買者に注意を喚起させ、ひいては購買意欲
を生じさせることもできる。
【0021】上述の実施形態では、透明な支持体10の
裏面に図3の画像印刷パターンで着色インキ層11を形
成し、その上に図2の背景印刷パターンで金色インキ層
13が重なるように形成してそれぞれ相反する濃度階調
域の重ね合わせを利用して所期の効果を得ているが、本
発明は図5に示す形態でも実施可能である。図5の実施
形態では、透明な支持体10の裏面に、まず図3の画像
印刷パターンで着色インキ層11を形成した後、特にそ
の濃度階調域において着色インキ層11が部分的に露呈
するような印刷パターンで白色インキ層14を印刷す
る。白色インキ層14の印刷パターンは図3の画像印刷
パターンとほぼ同じであり、濃度階調域を表現している
網点の大きさがわずかに小さいものとなっている。な
お、全く同一の版を用いることも可能で、この場合には
白色インキ層14の版を着色インキ層11の版に対して
わずかにずらして印刷を行うようにすればよい。
【0022】こうして着色インキ層11,白色インキ層
14の印刷を行った後に、これらを覆うように金色イン
キ層13が全面ベタ印刷される。これにより、白色イン
キ層14から露呈した部分の着色インキ層11は金色イ
ンキ層13で覆われるようになり、金色インキ層13か
らの反射光の一部は着色インキ層11を通って支持体1
0の表面から観察されるようになる。したがって観察の
方向によって色調に変化が生じ、前述の実施形態と同様
の効果が得られる。なお、この実施形態の場合には、白
色インキ層14の濃度階調域によって金色インキ層13
に濃度階調域が与えられているため、金色インキ層13
を全面ベタ印刷で形成してもよく、また、印刷に代えて
支持体10の裏面全体を覆うように金属薄膜を蒸着した
り金色光沢をもった金属箔シートを貼り合わせてもよ
い。また、白色インキ層14が形成されている部分では
金色インキ層13からの反射光はほとんど支持体10の
表面には通ってこないから、白色インキ層14のもつ画
像印刷パターンに対し、ネガ画像となる印刷パターンで
金色インキ層13を印刷してもよい。
【0023】支持体10が透明である場合には、さらに
図6の実施形態を採ることもできる。この実施形態で
は、透明な支持体10の裏面全体に反射層を設けるため
に、反射能が高い金属薄膜層15を蒸着により形成して
ある。なお、蒸着の代わりに金属薄膜を貼り合わせた
り、または金属光沢をもった反射性インキで全面にベタ
印刷を行うようにしてもよい。
【0024】支持体10の表面には、濃紫色の着色イン
キにより図3の画像印刷パターンで写真画像7の印刷が
行われるが、着色インキの発色を鮮やかにするために、
まず白色インキを用いて図3の画像印刷パターンとほぼ
同様の印刷パターンで印刷が行われる。次に着色インキ
を用い、図3の画像印刷パターンで着色インキ層11の
印刷が行われるが、これらの印刷パターンは図5の実施
態様と同様に、特に網点表現部分でわずかに相違してい
るため、着色インキ層11のエッジ部分が白色インキ層
14からはみ出すようになる。もちろん、同一の印刷版
を用いた場合でも、印刷パターンを積極的にずらすこと
によって、着色インキ層11を白色インキ層14から部
分的にはみ出させることも可能である。
【0025】この実施形態においても、白色インキ層1
4と重なった部分では着色インキ層11の濃紫色の発色
が鮮やかに観察される。また、白色インキ層14からは
み出した着色インキ層11には、金属薄膜層15で反射
して支持体10を透過してきた光によって裏面側から照
明が与えられるため、この部分は濃紫色と金属光沢色と
が混じった色調で観察されるようになる。そして、白色
インキ層14,着色インキ層11のいずれもが印刷され
ていない部分から金属薄膜層15による背景色が観察さ
れる。
【0026】金属薄膜層15からの金属光沢色を伴う反
射光は観察する方向によってムラがあるから、白色イン
キ層14からはみ出している着色インキ層11は、観察
する方向によって発色の強度,色調が微妙に変化する。
そして、特に網点表現された濃度階調域では金属薄膜層
15からの反射光が背景色にもなるため、着色インキ層
11に与える影響も大きく、前述した実施形態と同様、
斬新な装飾効果を得ることができる。なお、着色インキ
層11を保護するために、表面側全面を透明な層で覆う
ようにしてもよい。
【0027】図7に示す実施形態では、支持体10の裏
面に金属薄膜層15が形成され、表面にはまず拡散反射
性が高い白色インキで図2に示す背景印刷パターンで印
刷が行われる。背景印刷パターンのもつ濃度階調域は、
前述の実施形態と同様に網点で表現され、白色インキ層
14は濃度階調域では離散的に形成されているが、網点
の大きさは本来の濃度階調に対応した大きさよりも大き
めに調節されている。その上に、濃紫色の着色インキを
用い、図3の画像印刷パターンで写真画像7の印刷が行
われる。この結果、着色インキ層11がエッジ部で部分
的に白色インキ層14と重なり合う。
【0028】この実施形態では、背景色は白色インキ層
14による白色となるが、写真画像7の濃度階調域で
は、白色インキ層14で拡散反射した光と、金属薄膜層
15で反射される反射光との双方が着色インキ層11を
通して交じり合って観察されるようになる。白色インキ
層14からの反射光は、着色インキ層11の色調にほと
んど影響を与えることがないのに対し、金属薄膜層15
からの反射光は金属光沢色を伴い、さらに支持体10の
厚み分だけ写真画像4よりも下層になっているため、視
線の方向を振ることによって着色インキ層11で形成さ
れる写真画像4には色調,発色濃度に微妙な変化が生じ
るようになる。なお、着色インキ層11と白色インキ層
14を覆うように透明な保護層を設けてもよい。
【0029】また図8に示すように、図3の画像印刷パ
ターンをもつ着色インキ層11と、図2の背景印刷パタ
ーンをもった白色インキ層14を透明な支持体10の裏
面に印刷し、さらにこれらの全面を覆うように金属薄膜
層15を蒸着やラミネートしてもよい。この場合には、
白色インキ層14と重なった部分では着色インキ層11
が通常の発色を行い、金属薄膜層15と重なった部分で
は金属光沢色の照明を受けて色調が変化し、やはり同様
の装飾効果を得ることができる。
【0030】さらに、本発明は透明な支持体だけでな
く、不透明な支持体についても実施することができる。
図9に示す実施形態は、表面が白色をした不透明な支持
体20の表面に、金色インキを用いて図2に示す背景印
刷パターンで印刷を行い、その上に着色インキを用いて
図3の画像印刷パターンで印刷を行ったものである。着
色インキ層11と金色インキ層13とは濃度階調域で部
分的に重なっており、図1の実施態様と同様に視線方向
を変えることによって着色インキ層11の発色が変化し
て観察されるようになる。
【0031】また図10に示す実施形態では、前述した
金属薄膜層15により支持体20の表面に金属光沢を付
与し、その上に図3の画像印刷パターンとほぼ同じ印刷
パターンで白色インキ層14を印刷し、さらにその上に
図3の画像印刷パターンで着色インキ層11を印刷によ
り形成してある。そして、これらの層が濃度階調域では
完全に一致しないように、白色インキ層14の網点の大
きさに対し、着色インキ層11の網点の大きさを相対的
に大きくしておく。これによれば、金属薄膜層15の金
属光沢が背景色となり、その反射光の一部が白色インキ
層14のエッジ部分で着色インキ層11を通って表面に
達するので、これまでの実施態様と同様の装飾効果が得
られる。なお、支持体20の表面に金属光沢を付与する
には、前述したように金色インキ層13をベタ印刷する
ことも可能である。また、例えばアルミシートなどのよ
うに支持体自体が金属光沢をもったものや、表面にアル
ミシート等をラミネートした支持体に対しては、その表
面に上記の白色インキ層14と着色インキ層11とを順
次に印刷すればよい。
【0032】以上、図示した実施態様をもとに説明して
きたが、本発明に用いる印刷用のインキの種類は上記の
ものに限られない。着色インキとしては、光透過性をも
っていれば白色や黒色を含めて様々な色を選定すること
ができ、また反射性インキとしては金色インキの他に、
銀色インキやパール色インキ等、高輝度反射性をもった
粒子を含んだものであればよい。もちろん、支持体とし
てもOPPだけでなく、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)等のプラスチック製のものや、紙などの様々な
材質のものを用いることができる。
【0033】
【発明の効果】上記のように、本発明では光透過性をも
った着色インキの層と、高輝度反射性をもつ粒子を含ん
だ反射性インキの層あるいは金属薄膜との相乗作用によ
り、入射光の方向や視線の方向の変化に伴って印刷画像
の発色に変化を与えることができ、これまでの印刷では
得られない独特の装飾効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷方法のプロセスを示す説明図であ
る。
【図2】背景印刷パターンの概略図である。
【図3】画像印刷パターンの概略図である。
【図4】包装体の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の別の実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明のさらに別の実施形態を示す概略図であ
る。
【図7】本発明の他の実施形態を示す概略図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態を示す概略図であ
る。
【図9】本発明の別の実施形態を示す概略図である。
【図10】本発明の他の実施形態を示す概略図である。
【図11】従来の印刷方法の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10,20 支持体 11 着色インキ層 13 金色インキ層 14 白色インキ層 15 金属薄膜層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な支持体の裏面に、光透過性を有す
    る着色インキを用いて網点表現による濃度階調域をもっ
    た第1パターンで印刷を行った後、高輝度反射性の粒子
    を含有した反射性インキを用い、前記第1パターンの濃
    度階調域とは相反する濃度階調域を有する第2パターン
    で印刷を行い、前記それぞれのインキの層を互いの濃度
    階調域で部分的に重ね合わせることを特徴とする印刷方
    法。
  2. 【請求項2】 透明な支持体の裏面に、光透過性を有す
    る着色インキを用いて網点表現による濃度階調域をもっ
    た第1パターンで印刷を行った後、拡散反射性を有する
    白色インキを用い、前記第1パターンの濃度階調域とほ
    ぼ同じ濃度階調域を有するとともに、少なくとも前記第
    1パターンの濃度階調域の着色インキの層を部分的に露
    呈させる第2パターンで印刷を行い、さらに少なくとも
    白色インキの層から露呈した着色インキの層を金属光沢
    を与える反射層で覆うことを特徴とする印刷方法。
  3. 【請求項3】 透明な支持体の表面に、拡散反射性を有
    する白色インキを用いて網点表現による濃度階調域をも
    った第1パターンで印刷を行い、さらに光透過性を有す
    る着色インキを用いて、前記第1パターンの濃度階調域
    とほぼ同じ濃度階調域を有し、少なくとも前記第1パタ
    ーンの濃度階調域の白色インキの層から着色インキの層
    を部分的にはみ出させる第2パターンで印刷を行うとと
    もに、これらの印刷を行う前又は後で、支持体の裏面に
    金属光沢を与える反射層を形成することを特徴とする印
    刷方法。
  4. 【請求項4】 支持体の表面に、高輝度反射性の粒子を
    含有した反射性インキを用いて網点表現による濃度階調
    域をもった第1パターンで印刷を行った後、光透過性を
    有する着色インキを用いて前記第1パターンの濃度階調
    域とは相反する濃度階調域をもった第2パターンで印刷
    を行い、前記それぞれのインキの層を互いの濃度階調域
    で部分的に重ね合わせることを特徴とする印刷方法。
  5. 【請求項5】 金属光沢をもった支持体の表面に、拡散
    反射性を有する白色インキを用いて網点表現による濃度
    階調域をもった第1パターンで印刷を行った後、光透過
    性を有する着色インキを用いて前記第1パターンの濃度
    階調域とほぼ同じ濃度階調域を有するとともに、少なく
    とも前記第1パターンの濃度階調域の白色インキの層か
    ら着色インキの層を部分的にはみ出させる第2パターン
    で印刷を行うことを特徴とする印刷方法。
JP20819795A 1995-08-15 1995-08-15 印刷方法 Expired - Fee Related JP3451151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20819795A JP3451151B2 (ja) 1995-08-15 1995-08-15 印刷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20819795A JP3451151B2 (ja) 1995-08-15 1995-08-15 印刷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0952428A true JPH0952428A (ja) 1997-02-25
JP3451151B2 JP3451151B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=16552275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20819795A Expired - Fee Related JP3451151B2 (ja) 1995-08-15 1995-08-15 印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3451151B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000326648A (ja) * 1999-04-14 2000-11-28 Hewlett Packard Co <Hp> 写真媒体印刷方法
JP2007296830A (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Dainippon Ink & Chem Inc フィルム印刷物
JP2011025494A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Inaba Kogeisha:Kk 立体印刷物
JP2013075508A (ja) * 2011-09-15 2013-04-25 Cbj Scratch:Kk スクラッチ印刷物、スクラッチ印刷用媒体及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000326648A (ja) * 1999-04-14 2000-11-28 Hewlett Packard Co <Hp> 写真媒体印刷方法
JP2007296830A (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Dainippon Ink & Chem Inc フィルム印刷物
JP2011025494A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Inaba Kogeisha:Kk 立体印刷物
JP2013075508A (ja) * 2011-09-15 2013-04-25 Cbj Scratch:Kk スクラッチ印刷物、スクラッチ印刷用媒体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3451151B2 (ja) 2003-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3996192B2 (ja) ディスプレイパネル
US6042888A (en) Aesthetically pleasing print article and process to make the same
JPH07311556A (ja) エンハンスド・ハイライトを有するディスプレイ
JPS63314583A (ja) アンチフォトコピーおよびアンチテレファクシミリ・ペーパー
JP5186655B2 (ja) 真偽判別可能な情報担持体
JP3451151B2 (ja) 印刷方法
US5273796A (en) Paper translites
JP2006159667A (ja) 装飾体
RU2736433C1 (ru) Продукт или продуктовая упаковка со структурным элементом
JP2006208473A (ja) 遮光性筒状ラベル用フイルム
JP2005119097A (ja) 印刷物
JPH0736400A (ja) 表示盤
KR101730761B1 (ko) 투톤 및 에칭조각효과를 갖는 연포장 인쇄물 및 그 인쇄 방법
US7189284B2 (en) Ink with bragg reflectors
JPH07228034A (ja) 虹彩色モザイク模様印刷物
JP2002029200A (ja) 金属調外観を有する装飾フィルム
JP5747350B2 (ja) 潜像画像を有する印刷物
JP2000337931A (ja) 表示板
JP2718233B2 (ja) 表示盤
JP3026262B1 (ja) 表示板
JP3065094U (ja) ディスプレイ用フィルム印刷物
JP2000313200A (ja) 装飾材
AU7277100A (en) Method for the production of printed surfaces
JPS6332000Y2 (ja)
KR200331565Y1 (ko) 잉크젯프린터용 필름

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees