JPH0952254A - 透光表示体の製造方法 - Google Patents

透光表示体の製造方法

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JPH0952254A
JPH0952254A JP20942895A JP20942895A JPH0952254A JP H0952254 A JPH0952254 A JP H0952254A JP 20942895 A JP20942895 A JP 20942895A JP 20942895 A JP20942895 A JP 20942895A JP H0952254 A JPH0952254 A JP H0952254A
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molding
pin
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molding die
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JP20942895A
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Takuhide Inoue
卓英 井上
Masashi Sogo
正史 十河
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気機器等の操作スイッチ或いは表示器に用
いられ、背後からの光照射により表示が行われる透光表
示体に関し、光を照射した場合に表示文字等が均一に表
示される透光表示体の製造方法を提供することを目的と
している。 【解決手段】 透光性を有し記号等を基体から突出形成
した表示部を一次樹脂層10として形成し、この基体表
面に遮光性を有する二次樹脂層11を射出成形により積
層してなる透光表示体の製造方法において、上記表示部
における閉塞部20とこの閉塞部20の外側にそれぞれ
一次樹脂層を貫通する貫通孔8a,8bを形成し、透光
表示体9の成形金型の内部に外方に突き出し可能な成形
ピンを設け、この成形ピンの先部にU字状切欠部を形成
してこのU字状切欠部と上記貫通孔とを経由する連通路
を確保し、上記一次樹脂層の表面に注入された二次樹脂
を上記連通路を介して上記閉塞部内に充填する構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器或いは自
動車等の操作スイッチ或いは表示器に用いられ、背後か
らの光照射により表示が行われる透光表示体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気機器或いは自動車等に用いら
れる操作スイッチ等の表示体、例えばスイッチの押しボ
タン或いは表示専用の表示体を製造する場合の製造方法
の一つとして、所謂二色成形法が知られている。
【0003】この二色成形法は、表示体の表面に文字或
いは記号等を突出形成した表示部を有する一次樹脂層を
成形し、その後表示部の文字等の上部面のみ残すように
して二次樹脂層を一次樹脂層の表面に積層して一体に表
示体を成形する方法である。この表示体は、作動時に表
示体の背後から表示灯を点灯して、操作スイッチの表示
内容が明確に認識できるようにした文字部分が透光性を
有する表示体である。
【0004】図12に示すのは、従来例に係る操作スイ
ッチの表示体85の製造方法を示したものである。これ
は、成形金型80等を用いて表示体85の一次樹脂層8
2を成形した後、その上に二次樹脂層83を積層成形す
るものである。この二次樹脂層83を成形する際、文字
の一部に閉塞部86を有する場合には、この閉塞部86
に二次樹脂層83を充填するために、スライドピン81
aを内部に引き込み閉塞部86への樹脂の通路84を確
保し、二次樹脂を注入するものである。
【0005】通常上記一次樹脂層に用いられる樹脂は白
色、透明或いは半透明等の透光性樹脂が用いられ、二次
樹脂層に用いられる樹脂としては遮光性のある黒色系等
のものが用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記表示体の製
造方法においては、作動時に表示体の背後から光を照射
した場合、閉塞部86への通路84に二次樹脂が充填さ
れていることから、これによって遮光された光の影88
が表示部に表れるという問題があった。
【0007】図13に示すのは、上記製造方法を改良し
たものである。これは、成形金型90等を用いて表示体
95の一次樹脂層92を成形する際、この一次樹脂層9
2の所定の部位に突出片97を形成する。この後、一次
樹脂層92の上に二次樹脂層93を積層成形する際、ス
ライドピン91aを内部に引き込み、上記突出片97と
スライドピン91aの先端部との間に通路98を形成す
る。この状態で樹脂を注入すれば、この樹脂は二次樹脂
層93を成形するとともに、上記通路98を経由して閉
塞部96に流入する。
【0008】上記製造方法により製造された表示体95
によれば突出片97の周囲を二次樹脂が帯状に形成され
ているものの、突出片97の側面には一次樹脂層92か
らなる採光部が設けられているため、光を遮蔽すること
がなく影も生じない。
【0009】しかしながら、上記表示体95にあって
は、表示体95の背面側に突出片97が設けられるた
め、この突出片97が操作スイッチの押下の邪魔になる
などスイッチの操作に支障をきたすことが予想され、ま
た仮にこの突出片97を切り取ることとした場合であっ
ても、そのための作業負担が増加することになる。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、透光表示体の製造方法において、表示体の背後
から光を照射した場合に表示文字等が均一に表示される
透光表示体の製造方法、及び製造工程を簡素化した製造
方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するため、本発明は、図2に示すように、透光性を有し
記号等を基体から突出形成した表示部を一次樹脂層10
として形成し、この基体表面に遮光性を有する二次樹脂
層11を射出成形により積層してなる透光表示体の製造
方法において、上記表示部における閉塞部20とこの閉
塞部20の外側にそれぞれ一次樹脂層10を貫通する貫
通孔8a,8bを形成し、透光表示体9の成形金型の内
部に外方に突き出し可能な成形ピン14を設け、この成
形ピン14の先部にU字状切欠部35を形成してこのU
字状切欠部35と上記貫通孔8a,8bとを経由する連
通路を確保し、上記一次樹脂層10の表面に注入された
二次樹脂を上記連通路を介して上記閉塞部20内に充填
する構成である。
【0012】またこれに加えて、上記成形金型の内部
に、成形した透光表示体9を突き出す突出ピン15,1
6を設け、成形金型12に付着した透光表示体9を離す
際には、上記成形ピン14は停止させた状態で上記突出
ピン15,16のみを突き出して上記連通路を充填した
二次樹脂片22を成形金型から切り離す構成である。
【0013】さらに、上記成形ピン14に形成されるU
字状切欠部35の先端部近傍を浅く切欠いて、連通路に
おける成形金型の表面近くの部位を狭く形成した構成で
ある。
【0014】また、上記成形金型の内部に、成形した透
光表示体9を突き出す突出ピン15,16を設ける一
方、上記U字状切欠部35にはそのU字状の中央の凸部
から後方の切欠いた溝底に向けて斜面を設け、上記成形
金型12に付着した透光表示体9を離す際には、上記突
出ピン15,16及び上記成形ピン14の両者を突き出
して透光表示体9を成形金型12から離し、成形ピン1
4のU字状切欠部35が成形金型の外部に露出すれば突
き出しを停止し、この後突出ピン15,16のみの突き
出しを行う構成である。
【0015】上記手段によれば、成形金型に注入された
二次樹脂は、一次樹脂層10と成形金型とにより形成さ
れるキャビティを充填すると共に、閉塞部20の外側の
貫通孔8a,8b、U字状切欠部35及び閉塞部20内
の貫通孔8a,8bを経由して閉塞部20に流入しこの
閉塞部20を充填する。これにより、閉塞部20内には
独立した二次樹脂層11が形成される。この後、成形ピ
ン14を突き出す等を行い表示体を成形金型から取り離
す。
【0016】また、連通路に充填されたU字状の二次樹
脂片22は成形ピン14により保持されているので、こ
の状態で突出ピン15,16のみを突き出すと表示体の
本体は上記二次樹脂片22から引きちぎられる。この
後、成形ピン14を突き出して二次樹脂片22を取り除
く。
【0017】また、上記成形ピン14のU字状切欠部3
5中央に設けた斜面により、U字状切欠部35の通路に
充填された二次樹脂片22と成形ピン14とは突き出し
方向に傾斜して係合することになり、突出ピン15,1
6の突き出しにより表示体の二次樹脂片22は上記傾斜
面をすべるように突き出される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。この実施の形態は、電気
機器或いは自動車等の操作スイッチの表示部等に用いら
れる透光表示体の製造方法を示すものである。
【0019】図1はこの実施の形態で製造される操作ス
イッチの透光表示体9を示したものである。この表示体
9は二色成形法による射出成形により得られ、最初に一
次樹脂によって一次樹脂層10が成形され、さらにこの
一次樹脂層10を覆うように二次樹脂層11を積層成形
して、一体の表示体9を得る。
【0020】この一次樹脂層10に用いられる一次樹脂
としては白色、透明或いは半透明の樹脂が用いられ、ま
た二次樹脂層11に用いられる二次樹脂としては遮光性
のある主に黒色系の樹脂が用いられる。また、この表示
体9は「O」の文字が基体から突出形成された表示部を
有し、この「O」文字自体は一次樹脂層10からなり、
「O」文字の閉塞部20及びこの閉塞部20の外側の基
体表面は二次樹脂層11で覆われている。
【0021】図2(a)は、成形金型12及びこれに対
向する他の成形金型18により一次樹脂層10が成形さ
れる状態を示しており、成形金型12の内部には、成形
を兼ねた突き出しピンである成形ピン14及び突き出し
のみを行う突出ピン15,16が設けられている。
【0022】図3(a)は上記成形ピン14の先端部近
傍を示したものである。この成形ピン14は、角柱から
なる基部31、この基部31の側壁38の先端部近傍を
U字状に切り欠いて段部としたU字状切欠部35を有し
ている。このU字状切欠部35の中央には凸状部36が
形成され、この凸状部36の先端面は側壁38の面と同
一平面となっている。また上記凸状部36の後部からU
字状切欠部35の底面39に向けて斜面34が形成され
ている。さらに側壁38側上面部32の両側部位から、
U字状切欠部35の底面39に向けて勾配面37a,3
7bが設けられている。
【0023】また上記成形ピン14の勾配面37a,3
7bにより、U字状切欠部35の上面部32に抜ける部
位が切れ込んだ状態に形成される(図3(c),
(d))。上記成形ピン14を成形金型12に設けられ
た嵌合孔に嵌合させ両者の先端部を揃えて配置すると、
上記U字状切欠部35によってU字連通路35aが形成
され、このU字連通路35aから金型表面に抜ける開口
部40a,40bが形成される(図3(b))。
【0024】さて図2(a)に示すように、成形金型1
2とこれに対向する他の成形金型18との間に形成され
るキャビティに注入口13から一次樹脂を注入すれば、
一次樹脂層10が成形される。このとき一次樹脂層10
には、U字連通路35aの開口部40a,40bに通じ
る貫通孔8a,8bがそれぞれ形成され、この内貫通孔
8aは閉塞部20内にまた貫通孔8bは閉塞部20の外
側に形成される。このU字連通路35aの開口部40
a,40bは成形金型18によって遮蔽されているため
一次樹脂が流入することはない。
【0025】この後、図2(b)に示すように、成形金
型18に代えて二次用成形金型19を用い、一次樹脂1
0と成形金型19との間にキャビティ21を形成する。
この状態で二次樹脂を注入口17から注入すれば、この
樹脂はキャビティ21内に充填され、さらに二次樹脂は
キャビティ21を経由し、上記U字連通路35aを通過
して閉塞部20に流入しこの部位に充填される。
【0026】図4(a)は、一次樹脂層10に二次樹脂
層11が積層成形された状態を示したものである。この
後、図4(b)に示すように、一体に成形された表示体
9を、突出ピン15,16及び成形ピン14により成形
金型12から突き出す。さらに図4(c)に示すよう
に、成形ピン14は所定の位置で止めておき、この状態
で突出ピン15,16のみを突き出し、成形ピン14の
U字状切欠部35に係着している表示体9を突き離す。
この際、U字状切欠部35に係着している表示体9は、
成形ピン14に斜面34が形成されていることから、突
出ピン15,16の突き出しにより表示体9の係着部位
が斜面34を滑るようにして容易に離れる。
【0027】上記離された表示体9は、U字連通路35
aに充填された二次樹脂によって形成されたU字状片2
2を有しているが、このU字状片22を根元から折って
切り離し、さらに注入路部分の片23をカットして仕上
げる。また、上記U字状片22は上記成形ピン14の勾
配面37a,37bにより、U字状片22の根元の部位
が切り込まれた状態に形成され、このためU字状片22
の根元は折れやすく切り離しが容易である。
【0028】したがって上記実施の形態によれば、上記
表示体9の「O」の文字の背面には二次樹脂層11が積
層形成されることがないため、この表示体9を操作スイ
ッチに用いて表示体9の背後から光を照射した場合であ
っても、二次樹脂層11による影等が表れることがな
く、「O」の文字が均一に表示できる。また、成形金型
12の成形ピン14に係着された表示体9が容易に離れ
ることから、製造工程が簡易な設備で済むことになる。
【0029】図5は、上記表示体9を成形金型12から
離す他の実施の形態を示したものである。この例では、
二次樹脂の充填の後、成形金型12に係着している表示
体9を突き出す際、成形ピン14は二次樹脂の充填時の
状態のままで止めておき、突出ピン15,16のみを突
き出す(図5(a))。
【0030】すると、表示体9と一体のU字状片22は
成形ピン14の凸状部36によって移動が阻止されるた
め、U字状片22は表示体9本体から切り離される。こ
の場合、上述したようにU字状片22の根元の部位は切
り込まれて細く形成されていることから、U字状片22
を無理なくしかも容易に切り離すことができる。この
後、上記成形ピン14を突き出し(図5(b))、これ
に付着したU字状片22を圧縮空気24を用いて吹き飛
ばして離す(図5(c))。
【0031】したがってこの実施の形態によれば、表示
体9と一体のU字状片22を自動的に切り離すことがで
き、このため人手を煩わすことがなく、また成形ピン1
4に付着したU字状片22も容易に離すことができ製造
工程が改善される。
【0032】図6は、表示体9の一次樹脂層10に補強
のためのリブ24,25を設けた例を示したものであ
る。この内リブ24は成形金型12により、またリブ2
5は成形ピン14の先端部の金型により成形される。こ
の場合であっても上記実施の形態によれば、リブ24,
25の存在はU字状片22の形成或いはU字状片22の
表示体9本体からの切り離しにも何ら影響を与えること
がない。
【0033】ここで、透光表示体の製造方法の他の実施
の形態について説明する。図7はこの実施の形態で製造
される操作スイッチの透光表示体50を示したものであ
る。この表示体50は二色成形法による射出成形により
得られ、最初に一次樹脂によって一次樹脂層51が成形
され、さらにこの一次樹脂層51を覆うように二次樹脂
層52を積層成形して、一体の表示体50を得る。
【0034】この一次樹脂層51に用いられる一次樹脂
としては白色、透明或いは半透明の樹脂が用いられ、ま
た二次樹脂層52に用いられる二次樹脂としては遮光性
のある主に黒色系の樹脂が用いられる。また、この表示
体50は「O」の文字が基体から突出形成した表示部を
有し、この「O」文字自体は一次樹脂層51からなり、
「O」文字の閉塞部62及びこの閉塞部62の外側の基
体表面は二次樹脂層52で覆われている。
【0035】図8(a)は、成形金型54及びこれに対
向する他の成形金型63により一次樹脂層51が成形さ
れる状態を示している。この成形金型54の内部には、
成形を兼ねた突き出しピンである成形ピン58及び突き
出しのみを行う突出ピン56,57が設けられている。
【0036】図9(a)は上記成形ピン58の先端部近
傍を示したものである。この成形ピン58は、角柱から
なる基部41、この基部41の側壁48の先端部近傍を
L字状に切り欠いて段部としたL字状切欠部45を有し
ている。このL字状切欠部45の中央には凸状部46が
形成され、この凸状部46の先端面は側壁48の面と同
一平面となっている。また上記凸状部46の後部からL
字状切欠部45の底面49に向けて斜面44が形成され
ている。さらに、基部41の上面部42a,42bは金
型の一部として段差が形成され、これら上面部42aか
ら、L字状切欠部45の底面49に向けて勾配面47a
が設けられている。
【0037】上記成形ピン58の上面部42a,42b
には、L字状切欠部45の切欠きにより開口部43a,
43bが形成され(図9(b))、また、勾配面47a
によりL字状切欠部45の上面部42に抜ける部位が切
れ込んだ状態に形成される(図9(c),(d))。
【0038】図8(a)に示すように、上記成形ピン5
8を成形金型54に設けられた嵌合孔に嵌合させると、
上記L字状切欠部45によってL字連通路45aが形成
される。また、上記成形ピン58の開口部43aは上記
閉塞部62への樹脂の進入口を形成し、また開口部43
bは成形金型54に形成される流入路64と連通し、こ
の流入路64は二次樹脂を注入する他の注入口60に通
じている。
【0039】さて、成形金型間に形成されるキャビティ
に注入口66から一次樹脂を注入すれば、一次樹脂層5
1が成形され、このときL字連通路45aの開口部43
aは成形金型63によって遮蔽されているため一次樹脂
が流入することはない。そして、一次樹脂層51にはL
字連通路45aの開口部43aに通じる貫通孔65が形
成される。
【0040】この後、図8(b)に示すように成形金型
63に代えて二次用成形金型55を用い、一次樹脂層5
1との間にキャビティ61を形成する。そして、一の注
入口59から二次樹脂を注入すればこの樹脂はキャビテ
ィ61内に充填される。一方、上記他の注入口60から
二次樹脂を注入すれば、この樹脂は流入路64及びL字
連通路45aを経由して閉塞部62へ進入し閉塞部62
内に充填される。
【0041】図10(a)は、上記二次樹脂がキャビテ
ィ61に充填され、二次樹脂層52を積層成形した状態
を示している。この後一体に成形された表示体50を突
出ピン56,57及び成形ピン58を突き出して成形金
型54から離す(図10(b))。さらに所定の位置で
成形ピン58は止めたままにしておき、突出ピン56,
57のみを突き出し、成形ピン58のL字状切欠部45
に係着している表示体50を突き離す(図10
(c))。
【0042】上記離された表示体50はL字状切欠部4
5等に充填された二次樹脂によって形成されたL字状片
67を有しており、このL字状片67を折って切り離
し、また注入路部分の片68をカットして仕上げる。こ
のときL字状片67の根元の部位は切り込まれて細く形
成されていることから、L字状片67を無理なく容易に
切り離すことができる。
【0043】したがって上記実施の形態によれば、上記
表示体50の「O」の文字の背面には二次樹脂層52が
積層形成されないため、この表示体50の背後から光を
照射した場合であっても、二次樹脂層52による影等が
表れることがなく、文字が均一に表示できる。
【0044】また、上記実施の形態によれば一次樹脂層
に一つの貫通孔を設けるのみで足りる。したがって例え
ば図11に示すように、閉塞部62の外側のキャビティ
61の幅(図中、幅W1又はW2)が狭くて、この部位
に貫通孔を設けてキャビティ61から一次樹脂層51を
貫通して閉塞部62に至るU字連通路を形成するのが困
難な場合であっても、当該実施の形態によれば他の注入
口60から二次樹脂を注入し、これを上記一の貫通孔か
ら閉塞部62に流入する構成であるため何ら不都合を生
じない。
【0045】また、他の注入口60から流入路64及び
L字連通路45aを経由して直接的に閉塞部62へ二次
樹脂を注入することとしたから、閉塞部62への二次樹
脂の注入が確実にしかも低圧で行える。
【0046】上記表示体50を成形金型54から離す他
の実施の形態として、二次樹脂の充填の後、成形金型5
4に係着している表示体50を突き出す際、成形ピン5
8は二次樹脂の充填時の状態のままで止めておき、突出
ピン56,57のみを突き出すことができる。
【0047】この場合、L字状片67は成形ピン58の
凸状部46によって係止されており、またL字状片67
の根元の部位は細く形成されていることから、L字状片
67を無理なく切り離すことができる。この後、成形ピ
ン58を突き出し、これに付着したL字状片67を圧縮
空気等を用いて吹き飛ばすようにすれば、人手を煩わす
こともない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る透光
表示体の製造方法によれば、表示部における閉塞部とこ
の閉塞部の外側にそれぞれ一次樹脂層を貫通する貫通孔
を形成し、成形金型に成形ピンを設けてこれにU字状切
欠部を形成してこのU字状切欠部と上記貫通孔とを経由
する連通路を確保する構成を採用したから、一次樹脂層
の背面に二次樹脂層が積層形成されることがなく、透光
表示体の背後から光を照射した場合であっても二次樹脂
による影等の影響がなくなり、表示部には表示文字等が
均一に表示されるという効果がある。
【0049】また成形金型に付着した透光表示体を離す
際には、成形ピンは停止させた状態で突出ピンのみを突
き出して二次樹脂片を成形金型から切り離す構成とした
から、製造工程が簡素化されるという効果がある。
【0050】さらに、U字状切欠部の先端部近傍を浅く
切欠いて、連通路における成形金型の表面近くの部位を
狭く形成したから、U字状切欠部の通路に充填された二
次樹脂片の根元が細く形成され、二次樹脂片の切り離し
が容易である。
【0051】また成形ピンのU字状切欠部にはそのU字
状の中央の凸部から後方の切欠いた溝底に向けて斜面を
設ける構成としたから、U字状切欠部に充填された二次
樹脂片は成形ピンの傾斜面をすべるように突き出され、
表示体の引き離しが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る透光表示体を示す図
であり、(a)は平面図、(b)はAA’間の断面図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態に係る製造方法を示す図で
あり、(a)は一次樹脂層の成形、(b)は二次樹脂層
の成形を示す図である。
【図3】実施の形態に係る成形ピンを示す図であり、
(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、
(d)は側面図を示す。
【図4】実施の形態に係り透光表示体を成形金型から離
す手順を(a)〜(c)の順に示した図である。
【図5】実施の形態に係り透光表示体を成形金型から離
す他の手順を(a)〜(c)の順に示した図である。
【図6】透光表示体にリブを設けた場合の図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る透光表示体を示
す図であり、(a)は平面図、(b)はAA’間の断面
図である。
【図8】他の実施の形態に係る製造方法を示す図であ
り、(a)は一次樹脂層の成形、(b)は二次樹脂層の
成形を示す図である。
【図9】他の実施の形態に係る成形ピンを示す図であ
り、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面
図、(d)は側面図を示す。
【図10】他の実施の形態に係り透光表示体を成形金型
から離す手順を(a)〜(c)の順に示した図である。
【図11】他の実施の形態に係り透光表示体の一例を示
す図である。
【図12】従来例に係る表示体の製造方法を示す図であ
り、(a)は一次樹脂層及び二次樹脂層の成形の状態
を、(b)は表示体を示す図である。
【図13】従来例に係る他の表示体の製造方法を示す図
である。
【符号の説明】
8a,8b 貫通孔 9 透光表示体 10 一次樹脂層 11 二次樹脂層 12,18,19 成形金型 13,17 注入口 14 成形ピン 15,16 突出ピン 20 閉塞部 22 二次樹脂片(U字状片) 35 U字状切欠部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有し記号等を基体から突出形成
    した表示部を一次樹脂層として形成し、この基体表面に
    遮光性を有する二次樹脂層を射出成形により積層してな
    る透光表示体の製造方法において、 上記表示部における閉塞部とこの閉塞部の外側にそれぞ
    れ一次樹脂層を貫通する貫通孔を形成し、 透光表示体の成形金型の内部に外方に突き出し可能な成
    形ピンを設け、この成形ピンの先部にU字状切欠部を形
    成してこのU字状切欠部と上記貫通孔とを経由する連通
    路を確保し、 上記一次樹脂層の表面に注入された二次樹脂を上記連通
    路を介して上記閉塞部内に充填することを特徴とする透
    光表示体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記成形金型の内部に、成形した透光表
    示体を突き出す突出ピンを設け、成形金型に付着した透
    光表示体を離す際には、上記成形ピンは停止させた状態
    で上記突出ピンのみを突き出して上記連通路を充填した
    二次樹脂片を成形金型から切り離すことを特徴とする請
    求項1記載の透光表示体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記成形ピンに形成されるU字状切欠部
    の先端部近傍を浅く切欠いて、連通路における成形金型
    の表面近くの部位を狭く形成したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の透光表示体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記成形金型の内部に、成形した透光表
    示体を突き出す突出ピンを設ける一方、上記U字状切欠
    部にはそのU字状の中央の凸部から後方の切欠いた溝底
    に向けて斜面を設け、 上記成形金型に付着した透光表示体を離す際には、上記
    突出ピン及び上記成形ピンの両者を突き出して透光表示
    体を成形金型から離し、成形ピンのU字状切欠部が成形
    金型の外部に露出すれば突き出しを停止し、この後突出
    ピンのみの突き出しを行うことを特徴とする請求項1記
    載の透光表示体の製造方法。
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