JPH0952030A - ポリビニルアルコール系中空繊維膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系中空繊維膜及びその製造方法

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JPH0952030A
JPH0952030A JP14819096A JP14819096A JPH0952030A JP H0952030 A JPH0952030 A JP H0952030A JP 14819096 A JP14819096 A JP 14819096A JP 14819096 A JP14819096 A JP 14819096A JP H0952030 A JPH0952030 A JP H0952030A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
polyvinyl alcohol
rejection
spinneret
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JP14819096A
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English (en)
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Kensaku Komatsu
賢作 小松
Osamu Kusudo
修 楠戸
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分画性がシャープなポリビニルアルコール系
中空繊維膜を提供する。 【解決手段】 阻止率90%の粒子径と阻止率10%の
粒子径との比が5以下のポリビニルアルコール系中空繊
維膜であり、保温構造を有する紡糸口金を用いて乾湿式
紡糸法又は湿式紡糸法により製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系中空繊維膜及びその製造方法に関する。更に詳し
くは、阻止率90%の粒子径と阻止率10%の粒子径の
比が5以下の、分画性がシャープなポリビニルアルコー
ル系中空繊維膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】親水性ポリマーの代表的なものの一つで
あるポリビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコー
ルをPVAと称す)を素材とする中空繊維膜は各種分離
膜として多く実用化されている。PVA中空繊維膜を製
造するには、通常PVA系ポリマー水溶液を芒硝などの
脱水性塩類水溶液に押し出す方法、PVA系ポリマー水
溶液を苛性ソーダなどのアルカリ水溶液中に押し出す方
法、硼酸又は硼酸塩を含有したPVA系ポリマー水溶液
を苛性ソーダと芒硝の混合水溶液などのアルカリ性脱水
塩類水溶液中に押し出す方法などにより行われること
が、例えば、特公昭54−15268号、特公昭54−
40654号公報明細書などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、粒子径の大きさ
が近接した物質を分離するための、分画性がシャープな
分離膜が要望されており、かかる要望に適合するPVA
系中空繊維膜を得るための検討が鋭意なされている。し
かしながら、上記に開示された方法を適用しても、分画
性の点で必ずしも満足できるPVA系中空繊維膜を得る
ことは困難であり、分画性の不満足な膜をそのまま使用
しているのが現状である。膜分離によって分離すべき物
質の対象は年々高度化しており、ますます分画性のシャ
ープな膜の要望は強くなっている。したがって、本発明
の目的は、分画性のシャープなPVA系中空繊維膜とそ
の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討を重ね、凝固浴等の外部温度を
紡糸原液と同じにして紡出・凝固させると透水性の非常
に低い膜しか得られず、一方、凝固浴等の温度を低下さ
せると、透水性の向上した膜が得られるが、分画性がシ
ャープな膜は得られないという知見に基づき、更に詳細
に検討したところ、紡糸口金の一部で紡糸原液の冷却が
起こり相分離することに着目し、かかる紡糸口金部分の
温度を制御すれば、分画性のシャープな膜が得られるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、阻止率90%の粒子径
と阻止率10%の粒子径の比が5以下のポリビニルアル
コール系中空繊維膜である。また、本発明の別な発明
は、ポリビニルアルコール系中空繊維膜を乾湿式法又は
湿式法により製造するに際し、保温構造を有する紡糸用
口金を用いることを特徴とするポリビニルアルコール系
中空繊維膜の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のPVA中空繊維膜は、阻
止率90%の粒子径と阻止率10%の粒子径の比が5以
下の分画性がシャープな中空繊維膜である。本発明にお
ける阻止率90%の粒子径と阻止率10%の粒子径の比
は、次の方法により計算することができる。粒度分布が
シャープな市販のコロイダルシリカ、ポリスチレンラテ
ックス等の粒子を用いて1wt%の分散水溶液を調製し
て原液とする。これを有効長20cm、有効膜面積約2
80cm2の片端開放型のモジュールを用いて濾過圧力
0.5kg/cm2で循環線速30cm/secで外圧
循環濾過を行い、0.5〜1.5liter/m2の濾
液を採取する。原液及び濾液の粒子の濃度を測定し、以
下の計算式で阻止率を算出する。以下、literを単
にLと略称する。阻止率(%)=[原液濃度−濾液濃度
(wt%)]/原液濃度(wt%)×100
【0007】この操作を少なくとも3種類以上の粒径の
異なる粒子について行い、分画粒子曲線を作製し、阻止
率90%の粒子径と阻止率10%の粒子径を読みとって
その比を計算する。図4はこのようにして作製した分画
粒子曲線の一例である。
【0008】本発明の中空繊維膜の孔径範囲は限外濾過
膜から精密濾過膜まで幅広く適用されるが、阻止率90
%の粒子径が0.01μmより小さくなると透水性が低
くなる傾向にあり、阻止率90%の粒子径が1μm以上
になると中空繊維膜の機械的強度が低下することがある
ので、阻止率90%の粒子径が0.01μm〜1μmの
範囲のものが好ましい。
【0009】中空繊維膜の外径は通常50〜3000μ
m程度、膜厚は10〜750μmであり、外圧濾過や内
圧循環濾過など使用方法に応じて適宜膜径を選択するこ
とができる。
【0010】本発明のPVA系中空繊維膜における膜表
面構造についてはとくに制限はなく、円形、楕円形等の
単独孔や連続的に繋がった連続孔、網状微細孔、スリッ
ト状微細孔等が含まれるが、スリット状微細孔は他のポ
アの形状より透水性が高くなる傾向があり、分画性もシ
ャープになる傾向があるので、外表面及び/又は内表面
がスリット状微細孔であることが好ましい。
【0011】スリット状微細孔とは中空繊維方向に細長
くなった微細孔のことをいい、ポアの中空繊維方向の長
さとその垂直方向の幅との比が通常3倍以上、好ましく
は5倍以上である。図5及び図6は実施例1で得られた
膜の内表面及び外表面の走査型電子顕微鏡写真である
が、図5及び図6における微細孔は、中空繊維方向の長
さとその垂直方向の幅との比が外表面は約12倍、内表
面は約6倍のスリット状微細孔である。
【0012】また、膜の断面構造も特に制限がなく、膜
断面方向に均一あるいは異方性のスポンジ構造、フィン
ガー構造等が含まれる。次に本発明のPVA系中空繊維
膜の製造方法について説明する。
【0013】PVA系中空繊維膜の紡糸に使用される紡
糸原液は、通常、ビニルアルコール系ポリマー及びポア
形成剤をこれらに共通の溶媒で溶解したものが用いられ
る。
【0014】本発明において使用されるビニルアルコー
ル系ポリマーは、平均重合度500〜16000、ケン
化度85〜100mol%のPVA、部分アセタール化
等の変性PVA、20mol%以下の範囲でエチレン、
プロピレン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、弗化ビニ
ル、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、イタコ
ン酸等との共重合体(ブロック共重合体、グラフト共重
合体を含む)及びその誘導体が含まれる。ビニルアルコ
ール系ポリマーの分子量は、大きい方が低濃度で紡糸が
可能であるため透水性の高い膜が製造でき、また分子の
絡みが増加するため強度的にも優れる利点を有するの
で、特に平均重合度1700以上のビニルアルコール系
ポリマーが好適に用いられる。紡糸原液中のビニルアル
コール系ポリマー濃度は分子量によって異なるが、通常
1〜50wt%、好ましくは3〜20wt%である。
【0015】ポア形成剤には、平均分子量200〜40
00000のポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、エチレングリコール等のグリコール類、メ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、グリセリン、ブタンジオール等の多価アルコール
類、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類等が例示で
き、単独あるいは2種類以上の混合物が用いられる。ポ
ア形成剤の添加量はPVA系ポリマーの種類、ポア形成
剤の種類により適宜異なるが、紡糸原液が後述する上限
臨界共溶点を有するような添加量にするのが好ましい。
【0016】溶媒は、水、アルコール/水、ジメチルス
ルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル
ピロリドン等が例示できるが、工業的な面から水が最も
好ましい。
【0017】また、上記組成以外に凝固を促進する硼
酸、原液中のPHを調節して硼酸とPVA系ポリマーの
架橋構造を防止する酢酸等の酸性物質、紡糸安定性を向
上させる界面活性剤、消泡剤等を適宜添加してもよい。
【0018】これらの成分を通常95℃以上の高温状態
にして撹拌溶解して紡糸原液とするが、この紡糸原液は
高温溶解型原液であるため上限臨界共溶点を有し、高温
で均一透明な溶液となる。上限臨界共溶点とは、紡糸原
液の温度を徐々に下げたときに透明溶液から白濁溶液に
変化する時点の温度のことであり、白化点や曇点ともい
われるが、本発明の中空繊維膜を製造するために好まし
い要素の一つである。上限臨界共溶点の温度範囲は、通
常30〜95℃、好ましくは50〜90℃である。上限
臨界共溶点が30℃より低くなると透水性が低くなる傾
向にあり、95℃よりも高くなると紡糸原液の保存性が
悪くなるため紡糸安定性が低下することがある。
【0019】このような紡糸原液を紡糸口金から内部凝
固液とともに紡出させ、直接凝固浴に導入して凝固させ
る湿式紡糸法、又は一旦空気中を走行させた後に凝固浴
に導入して凝固させる乾湿式紡糸法によって、本発明の
PVA系中空繊維膜を得ることができる。
【0020】外部凝固浴には、主に水系凝固剤が用いら
れる。水系凝固剤としては、芒硝等の脱水性塩類の水溶
液、水酸化ナトリウムやアンモニア水等のアルカリ性物
質の水溶液などが例示することができ、単独で使用する
こともできるし、組み合わせて使用してもよい。水系凝
固剤以外にも、例えばメタノールやエタノール等のよう
なポリビニルアルコール系ポリマーが凝固能を有する有
機系凝固剤を使用したり、水と組み合わせて使用するこ
とは自由である。
【0021】内部凝固液は、上記の外部凝固浴と同様の
溶液を用いてもよく、また空気、窒素、アンモニアガス
等の気体を導入することもできる。また、ヘキサン、流
動パラフィン等といったポリビニルアルコール系ポリマ
ーに対して全く凝固能を有さずしかも紡糸原液の溶媒と
混和しないような有機溶剤を用いてもよい。
【0022】これらの外部凝固浴及び内部凝固液組成は
目的とする膜の分画性に応じて適宜選択されるが、本発
明のPVA系中空繊維膜の製造方法では、外部凝固浴及
び内部凝固液の温度を上限臨界共溶点よりも低くするの
が好ましい。これは、外部凝固浴や内部凝固液を紡糸原
液の上限臨界共溶点より低い温度にすることによって、
紡糸原液が冷却されてミクロ相分離が促進され非常に多
孔質な膜が形成されるためであり、特に凝固浴温度と原
液温度の差が30℃以上あればさらに好適である。
【0023】PVA系中空繊維膜の製造に使用される紡
糸口金は、精密度を要求されるために、通常金属製のも
のが使用される。従来の中空繊維膜を製造するための紡
糸口金の形状は、例えば図3に示すような環状構造であ
り、中空繊維膜は紡糸原液を環状に押し出し、内部凝固
液及び外部凝固浴により凝固させることによって製造さ
れる。
【0024】本発明においては、紡糸口金が保温構造を
有していることが重要である。紡糸原液が内部凝固液や
外部凝固浴と接触する紡糸口金の箇所は通常は金、白
金、ステンレス鋼等の耐食性に優れた金属でできてい
る。保温構造は紡糸口金の外部及び/又は内部に施され
るが、内部に施す方が分画性がシャープになる傾向があ
り好ましい。紡糸原液が外部凝固浴又は内部凝固媒体と
接触する紡糸口金の箇所を保温性のあるプラスチックで
構成してもよい。
【0025】図1は紡糸口金の外部及び内部に保温構造
を有する場合の例である。紡糸口金は、上部ノズルと下
部ノズルでできており、この間は液密にシールできる構
造をしている。1は上部ノズルの金属部材、2は下部ノ
ズルの金属部材、3は内部凝固液の通路で金属製のパイ
プである。下部ノズルの内面には保温部材4が設けら
れ、上部ノズルの紡糸原液の通路を保温部材5で覆って
いる。また、上部ノズルの金属製のパイプの一部を保温
部材6で覆っている。紡糸原液は7から入り8から出、
内部凝固液は9から入り10から出る。11はノズル外
面の保温部材である。金属製のパイプ3の先端部は下部
ノズルの下面の位置のレベルと同じでも、またこのレベ
ルより高くても低くても構わない。図1は金属製のパイ
プ3の先端部が下部ノズルの下面の位置よりも突出した
場合の例である。
【0026】保温部材6は紡糸原液が金属製パイプ3の
回りに分配される部分の大部分を覆うことが望ましく、
金属製パイプ3の全長に亘って覆っても良い。保温部材
4、5、6、11の素材は、金、白金、ステンレス鋼等
の金属よりも熱伝導率が小さいものであれば制限はな
く、例えばテフロン等のフッ素系樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスル
フィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂や、アルミナ等
のセラミック等を使用することができる。保温部材は例
えば耐水性の接着剤で接着すればよい。保温部材の厚さ
は一概に規定できず、素材及び目的とする中空繊維膜に
応じて適宜決められる。
【0027】図2は、図1の紡糸口金を上から見た平面
図である。図1及び図2は孔数が1個の場合を示したも
のであるが、孔数は1個に限定されず、同一口金内に多
数個存在させることができる。
【0028】紡糸原液の吐出口の外内径は目的とする中
空繊維膜の径により適宜選定されるが、バスドラフトを
考慮して選定する必要がある。ここでいうバスドラフト
とは凝固浴の導糸速度と紡糸口金から吐出される紡糸原
液の速度の比である。バスドラフトを高くすると延伸さ
れることによって分画性がシャープで高透水性となるス
リット状微細孔になりやすいため、できるだけ高い方が
好ましい。しかし、バスドラフトが高くなりすぎると紡
糸中に断糸等のトラブルが発生しやすくなり、逆に低く
なりすぎると凝固浴で弛みが生じやすくなるため、バス
ドラフトの範囲は1.0〜20に設定することが好まし
い。
【0029】保温構造を有する紡糸口金により分画性の
シャープなPVA系中空繊維膜が製造できる理由につい
ては必ずしも完全に明確にすることができないが、次の
ように考察している。紡糸原液を従来の紡糸口金を使用
して紡糸する場合、外部凝固浴及び内部凝固液を紡糸原
液の上限臨界共溶点よりも低くして紡糸すると、上部ノ
ズル、下部ノズル及び金属製パイプからの冷却によっ
て、紡糸口金内部の紡糸原液の一部の相分離が進んで膜
構造が不均一な膜が得られる。
【0030】それに対して、本発明のように保温構造を
有する紡糸口金を使用すると、紡糸口金内での冷却によ
る紡糸原液の局所的な相分離を防止することができるた
めに膜構造が均一となり分画性がシャープな膜を製造す
ることができる。また、紡糸原液を上限臨界共溶点に近
いところにしてかつ凝固浴温度を上限臨界共溶点よりも
かなり低い温度に設定できるため、凝固浴中で紡糸原液
のミクロ相分離が促進されて透水性の優れた多孔質な膜
を製造することができる。更に、紡糸口金での局部的な
相分離がないため、従来よりもバスドラフトを高くして
紡糸することが可能であり、スリット状微細孔の形成が
容易となっている。
【0031】凝固浴で凝固されたPVA系中空繊維膜
は、必要に応じて延伸、中和、水洗や湿熱処理、芒硝置
換、乾燥などの処理をすることができる。更に、ホルム
アルデヒド、グルタルアルデヒド、ベンズアルデヒド、
グリオキザール、ノナンジアール等のモノアルデヒド及
び/又は多価アルデヒドによるアセタール化や、エステ
ル化、エーテル化等の変性処理をしたり、メチロール化
合物や多価イソシアネートを用いた架橋化処理を単独あ
るいは組み合わせて行うことが可能である。また、紡糸
後熱延伸及び/又は熱処理したり、更に熱延伸及び/又
は熱処理後に上記の各種変性処理をすることができる。
以下、本発明を実施例を用いて更に詳しく説明する。
【0032】
【実施例】
実施例1 鹸化度98.4mol%、平均重合度2400のPVA
(クラレ社製PVA−124)、平均分子量600のポ
リエチレングリコール(三洋化成社製PEG#60
0)、硼酸及び酢酸に水を加えて100℃で加熱溶解
し、PVA17.0wt%、ポリエチレングリコール2
6.5wt%、硼酸0.7wt%、酢酸0.07wt%
の水溶液を作製した。この液は80℃に上限臨界共溶点
を有する高温溶解型原液であった。この液を紡糸原液と
して使用し、85℃で図1のノズルを使用して湿式紡糸
を行った。外部凝固浴、内部凝固液ともに水酸化ナトリ
ウム40g/L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合水
溶液とし、温度はそれぞれ27℃とした。また、バスド
ラフトは2.0とした。得られた中空繊維膜をグルタル
アルデヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=5/30/200
(g/L)の水溶液に60℃で3時間架橋処理をして、
熱水に溶解しないPVA系中空繊維膜を得た。
【0033】得られた膜の外径は1.1mm、内径0.
6mmであり、有効長20cm、有効膜面積280cm
2の片端開放型のモジュールを用いて濾過圧力1kg/
cm2で外圧濾過を行って測定した透水性は1100L
/m2・hr・kg/cm2であった。0.045μmの
コロイダルシリカ分散液による阻止率は7%、0.08
μmのコロイダルシリカ分散液による阻止率は18%、
0.12μmのポリスチレンラテックス分散液による阻
止率は78%、0.2μmのポリスチレンラテックス分
散液による阻止率は98%であった。これらのデータを
基に図4に示すような分画粒子曲線を作成した。この分
画粒子曲線から、阻止率90%の粒子径0.15μm、
阻止率10%の粒子径0.06μmを読みとり、阻止率
90%と阻止率10%の粒子径の比を計算すると2.5
であった。この膜は、図5及び図6に示すように膜の表
面構造が外表面、内表面共にスリット状微細孔であっ
た。また、断面構造は比較的均一なスポンジ構造であっ
た。
【0034】実施例2 鹸化度99.7mol%、平均重合度4000のポリビ
ニルアルコール(クラレ製PVA−140H)、平均分
子量600のポリエチレングリコール、硼酸および酢酸
に水を加えて100℃で加熱溶解し、PVA14.0w
t%、ポリエチレングリコール22.5wt%、硼酸
0.5wt%、酢酸0.3wt%の水溶液を作製した。
この液は81℃に上限臨界共溶点を有する高温溶解型原
液であった。この液を紡糸原液として使用し、82℃で
図1のノズルを使用して湿式紡糸を行った。外部凝固浴
には水酸化ナトリウム60g/L、硫酸ナトリウム20
0g/Lの混合水溶液とし、内部凝固液は水酸化ナトリ
ウム40g/L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合水
溶液として、温度はそれぞれ27℃とした。また、バス
ドラフトは2.0とした。得られた中空繊維膜をグルタ
ルアルデヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=5/30/20
0(g/L)の水溶液に60℃で3時間架橋処理をし
て、熱水に溶解しないPVA系中空繊維膜を得た。
【0035】得られた膜の外径は1.1mm、内径0.
6mmであり、実施例1と同様にして測定した透水性は
2200L/m2・hr・kg/cm2であった。分画特
性は、実施例1と同様にして、4種類の粒径の異なる粒
子の阻止率を測定して作成した分画粒子曲線から、阻止
率90%の粒子径0.35μmと阻止率10%の粒子径
0.12μmを読みとり、阻止率90%と阻止率10%
の粒子径の比を計算すると2.9であった。この膜は、
膜の表面構造が外表面、内表面共にスリット状微細孔で
あった。また、断面構造は比較的均一なスポンジ構造で
あった。
【0036】比較例1 図3の紡糸口金を使用した以外は実施例1と同様にして
湿式紡糸を行ったが、紡糸原液の冷却が激しく、満足な
中空繊維膜を得ることができなかった。
【0037】比較例2 紡糸原液を95℃にする以外は比較例1と同様にして湿
式紡糸を行い、実施例1と同一条件で架橋処理をして実
施例1と同じ外内径を有するPVA系中空繊維膜を得
た。実施例1と同様にして測定したこの膜の透水性は、
500L/m2・hr・kg/cm2であった。実施例1
と同様にして、粒径の異なる4つの粒子の阻止率を測定
して作成した分画粒子曲線から、阻止率90%の粒子径
0.4μmと阻止率10%の粒子径0.04μmを読み
とり、阻止率90%と阻止率10%の粒子径の比を計算
すると10.0であった。
【0038】実施例3 実施例1と比較例2で得られた中空繊維膜について、J
IS K 3835に準じて細菌捕捉性能試験を行っ
た。その結果、実施例1の中空繊維膜は濾液側に試験菌
(シュードモナス・デミニュータ)が認められず完全に
捕捉されていたが、比較例2で得られた中空繊維膜は濾
液側に5×103個の試験菌が認められ完全に捕捉でき
ていないことがわかった。
【0039】実施例4〜6 鹸化度98.4mol%、平均重合度2400のポリビ
ニルアルコール(クラレ製PVA−124)、平均分子
量600のポリエチレングリコール、硼酸および酢酸に
水を加えて100℃で加熱溶解し、PVA16.0wt
%、ポリエチレングリコール26.0wt%、硼酸0.
7wt%、酢酸0.3wt%の水溶液を作製した。この
液は76℃に上限臨界共溶点を有する高温溶解型原液で
あった。この液を紡糸原液として使用し、82℃で図1
のノズルを使用して、バスドラフトを1.0、8.0、
17.0で湿式紡糸を行った。
【0040】外部凝固浴には水酸化ナトリウム20g/
L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合水溶液とし、内
部凝固液は水酸化ナトリウム40g/Lの水溶液とし
て、温度は外部凝固浴を25℃、内部凝固液を40℃と
した。得られた中空繊維膜をグルタルアルデヒド/硫酸
/硫酸ナトリウム=2.5/30/200(g/L)の
水溶液に60℃で1時間処理し、次いでホルムアルデヒ
ド/硫酸/硫酸ナトリウム=100/200/200
(g/L)で60℃で3時間処理することにより架橋し
て熱水に溶解しないPVA系中空繊維膜を得た。
【0041】得られた膜の特性を表1に示す。バスドラ
フトが高くなるにつれて、透水性が高くなり、阻止率9
0%の粒子径と阻止率10%の粒子径の比が小さくな
り、また、膜表面構造はバスドラフトが高くなるにつれ
てスリット状微細孔の繊維軸方向の長さが長くなる傾向
となった。
【0042】
【表1】
【0043】実施例7 鹸化度98.5mol%、平均重合度16000のポリ
ビニルアルコール、平均分子量1000のポリエチレン
グリコール、エチレングリコール、硼酸および酢酸に水
を加えて100℃で加熱溶解し、PVA4.0wt%、
ポリエチレングリコール23.0wt%、エチレングリ
コール5.0wt%、硼酸0.2wt%、酢酸0.02
wt%の水溶液を作製した。この液は60℃に上限臨界
共溶点は有する高温溶解型原液であった。この液を紡糸
原液として使用し、80℃で図1のノズルを使用して乾
湿式紡糸を行った。
【0044】空気中の走行距離を5cmとし、外部凝固
浴には水酸化ナトリウム120g/L、硫酸ナトリウム
60g/Lの混合水溶液とし、内部凝固液は水酸化ナト
リウム60g/L水溶液として、温度は外部凝固浴を3
0℃、内部凝固液を30℃とした。また、バスドラフト
は2.0とした。得られた中空繊維膜をグルタルアルデ
ヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=2.5/30/200
(g/L)の水溶液に60℃で1時間処理し、次いでホ
ルムアルデヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=100/20
0/200(g/L)で60℃で3時間処理することに
より架橋し、熱水に溶解しないPVA系中空繊維膜を得
た。
【0045】得られた膜の外径は1.1mm、内径0.
6mmであり、実施例1と同様にして測定した透水性は
5000L/m2・hr・kg/cm2であった。分画特
性は、実施例1と同様にして粒径の異なる4つの粒子の
阻止率を測定して作成した分画粒子曲線から、阻止率9
0%の粒子径0.8μmと阻止率10%の粒子径0.2
5μmを読みとり、阻止率90%と阻止率10%の粒子
径の比を計算すると3.2であった。この膜は、膜の表
面構造が内表面はスリット状微細孔、外表面は比較的円
形の連続孔であった。また、断面構造は内表面から外表
面に向かって孔径が徐々に拡大する異方性のスポンジ構
造であった。
【0046】実施例8 実施例1の紡糸原液を使用し、95℃で図1のノズルを
使用して湿式紡糸を行った。外部凝固浴には水酸化ナト
リウム60g/L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合
水溶液とし、内部凝固液は水酸化ナトリウム40g/
L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合水溶液として、
温度は外部凝固浴を25℃、内部凝固液を50℃とし
た。また、バスドラフトは1.3とした。得られた中空
繊維膜をグルタルアルデヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=
5/30/200(g/L)の水溶液に60℃で3時間
架橋処理をして、熱水に溶解しないPVA系中空繊維膜
を得た。
【0047】得られた膜の外径は2.0mm、内径1.
2mmであり、実施例1と同様にして測定した透水性は
400L/m2・hr・kg/cm2であった。分画特性
は、実施例1と同様に、4種類の粒径の異なる粒子の阻
止率を測定して作成した分画粒子曲線から、阻止率90
%の粒子径0.02μmと阻止率10%の粒子径0.0
08μmを読みとり、阻止率90%と阻止率10%の粒
子径の比を計算すると2.5であった。この膜は、膜の
表面構造が外表面、内表面共にスリット状微細孔であっ
た。また、断面構造は比較的均一なスポンジ構造であっ
た。
【0048】実施例9 鹸化度98.5mol%、平均重合度1700のPVA
(クラレ社製PVA−117)、平均分子量600のポ
リエチレングリコール(三洋化成社製PEG#60
0)、硼酸及び酢酸に水を加えて100℃で加熱溶解
し、PVA18.0wt%、ポリエチレングリコール2
5.5wt%、硼酸0.8wt%、酢酸0.08wt%
の水溶液を作製した。この液は80℃に上限臨界共溶点
を有する高温溶解型原液であった。この液を紡糸原液と
して使用し、85℃で図1のノズルを使用して湿式紡糸
を行った。
【0049】外部凝固浴には水酸化ナトリウム60g/
L、硫酸ナトリウム200g/Lの混合水溶液、内部凝
固媒体として空気を使用し、温度は外部凝固浴を25
℃、内部凝固媒体を25℃とした。また、バスドラフト
は2.0とした。得られた中空繊維膜をグルタルアルデ
ヒド/硫酸/硫酸ナトリウム=5/30/200(g/
L)の水溶液に60℃で3時間架橋処理をして、熱水に
溶解しないPVA系中空繊維膜を得た。
【0050】得られた膜の外径は1.1mm、内径0.
6mmであり、実施例1と同様にして測定した透水性は
700L/m2・hr・kg/cm2であった。分画特性
は、実施例1と同様に、4種類の粒径の異なる粒子の阻
止率を測定して作成した分画粒子曲線から、阻止率90
%の粒子径0.13μmと阻止率10%の粒子径0.0
4μmを読みとり、阻止率90%と阻止率10%の粒子
径の比を計算すると3.3であった。この膜は、膜の表
面構造が外表面がスリット状微細孔、内表面は比較的円
形の単独孔であった。また、断面構造は比較的均一なス
ポンジ構造であった。
【0051】
【発明の効果】本発明により、分画性のシャープなPV
A系中空繊維膜を得ることができる。このようなPVA
系中空繊維膜は、分画性がシャープであるので、粒子径
が近接している物質の分離に有効であり、溶剤や油の精
製、溶剤中の有効物質の回収、廃液・排水の処理、糖液
の精製、蛋白処理、メッキ液の精製などの工業用途の
他、血液濾過、血漿分離などのメディカル用途などの各
種分離膜として幅広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される紡糸口金の1例を示す断面
模式図である。
【図2】図1の紡糸口金の平面図である。
【図3】従来の紡糸口金の断面模式図である。
【図4】実施例1のPVA系中空繊維膜の分画粒子曲線
である。
【図5】実施例1のPVA系中空繊維膜の内表面の倍率
3750倍の電子顕微鏡写真である。
【図6】実施例1のPVA系中空繊維膜の外表面の倍率
3750倍の電子顕微鏡写真である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 阻止率90%の粒子径と阻止率10%の
    粒子径の比が5以下のポリビニルアルコール系中空繊維
    膜。
  2. 【請求項2】 中空繊維膜の外表面及び/又は内表面が
    スリット状微細孔である請求項1に記載のポリビニルア
    ルコール系中空繊維膜。
  3. 【請求項3】 阻止率90%の粒子径が0.01〜1μ
    mである請求項1又は請求項2に記載のポリビニルアル
    コール系中空繊維膜
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコール系中空繊維膜を乾
    湿式法又は湿式法により製造するに際し、保温構造を有
    する紡糸用口金を用いることを特徴とするポリビニルア
    ルコール系中空繊維膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 紡糸原液としてポリビニルアルコール系
    ポリマー、ポア形成剤及びこれらを溶解する溶媒が主成
    分で30〜95℃に上限臨界共溶点を有する溶液を用
    い、外部及び内部凝固浴の温度を該上限臨界共溶点より
    も低い温度で紡糸する請求項4に記載のポリビニルアル
    コール系中空繊維膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコール系ポリマーの重合
    度が1700〜16000である請求項4又は請求項5
    に記載のポリビニルアルコール系中空繊維膜の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 バスドラフトが1.0〜20.0である
    請求項4から請求項6いずれかに記載のポリビニルアル
    コール系中空繊維膜の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002535116A (ja) * 1999-01-21 2002-10-22 株式会社荏原製作所 エチレン−ビニルアルコール中空繊維膜
JP2004314059A (ja) * 2003-03-31 2004-11-11 Toray Ind Inc 中空糸膜のコーティングノズルおよびそれを用いた複合中空糸膜の製造方法
JP2006192329A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Toray Ind Inc 中空糸膜の製造方法および中空糸膜モジュールの製造方法
JP2009285547A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Toray Ind Inc 中空糸膜モジュール及びその製造方法

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