JP4672128B2 - 中空糸膜およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は中空糸膜に関し、特に、血液透析膜、血液透析濾過膜、血液濾過膜、持続緩徐式血液濾過膜などの血液浄化膜に用いられる中空糸膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
選択的な透過性を有する中空糸膜を分離操作に用いる技術が医療分野、工業分野等において実用化されている。中空糸膜には、高い透過性と高い分画性とが要求され、分画性および透過性を主に支配する内表面の緻密層と、これを支持する多孔層とを備えた非対称な膜構造を持つものが一般的である。例えば、緻密層と多孔層とを備えた非対称構造を有するエチレン−ビニルアルコール(以下、エチレン−ビニルアルコールを「EVA」と略称する。)系重合体からなる中空糸膜(以下、EVA系重合体からなる中空糸膜を「EVA中空糸膜」と略称する。)が知られている(特公昭58−36602号公報、特開昭58−45239号公報、特開平5−42208号公報等を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、各種の分野において、より高い性能を中空糸膜に対して要求する傾向が強まっている。例えば、血液透析治療においては、尿素、クレアチニン等の低分子量物質を除去するのみでなく、例えばβ2−ミクログロブリン(分子量11800)等の中高分子量物質をも除去することが要望されている。しかしながら、これまでの中空糸膜では中高分子量物質の除去性能が必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
上記の課題に鑑み、本発明の目的は、中高分子量物質の分画性および低分子量物質の透過性に優れた中空糸膜およびその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる目的を達成するために鋭意努力した結果、押出し前に製膜原液を相分離温度未満の温度に一時的に保持するか、製膜原液を0.5〜4倍のドラフトを受けるように押出すことにより、中空糸の内表面からボイドまでの距離および空隙率を制御することが可能となり、分画性および透過性に優れた中空糸膜が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、ジメチルスルホキシドを含む溶媒にエチレン−ビニルアルコール系重合体が溶解した、高温では透明均一であるが温度を下げると相分離が起こる製膜原液を調製し、二重環状ノズルの内側に中空形成剤を注入しながら該製膜原液を押出し、上記二重環状ノズルから押出された中空糸膜を、空気中を通過させた後に水浴中に導入する中空糸膜の製造方法であって;調製された製膜原液が下記の式(1)および(2):
5≦LST≦40 (1)
LST≦T D ≦LST+40 (2)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)、T D は製膜原液の温度(℃)を表す。]の関係を満足し、製膜原液の温度が、製膜原液を二重環状ノズルから押出すS分前まで上記の式(2)の関係を満足し[ただし、Sは0<S≦2の関係を満足する。]、その後押出時まで下記の式(3):
LST−20≦T D <LST (3)
(式中、LSTおよびT D はそれぞれ前記定義のとおりである。)の関係を満足し、製膜原液を押出した後、二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度が下記の式(4):
T A ≦LST (4)
[式中、T A は二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度(℃)を表し、LSTは前記定義のとおりである。]の関係を満足することを特徴とする中空糸膜の製造方法である。
【0007】
また、本発明は、ジメチルスルホキシドを含む溶媒にエチレン−ビニルアルコール系重合体が溶解した、高温では透明均一であるが温度を下げると相分離が起こる製膜原液を調製し、二重環状ノズルの内側に中空形成剤を注入しながら該製膜原液を押出し、上記二重環状ノズルから押出された中空糸膜を、空気中を通過させた後に水浴中に導入する中空糸膜の製造方法であって、調製された製膜原液が下記の式(1)および(2):
5≦LST≦40 (1)
LST≦T D ≦LST+40 (2)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)、T D は製膜原液の温度(℃)を表す。]の関係を満足し、
製膜原液の温度が、製膜原液を二重環状ノズルから押出すまで上記の式(2)の関係を満足し、押出時に、製膜原液を0.5〜2.4倍のドラフトを受けるように押出し、製膜原液を押出した後、二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度が下記の式(4):
T A ≦LST (4)
[式中、T A は二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度(℃)を表し、LSTは前記定義のとおりである。]の関係を満足することを特徴とする中空糸膜の製造方法である。
【0008】
さらに、本発明は、上記製造方法で得られ、内表面に緻密層を有し、該緻密層以外の部分にボイドを有する多孔層を有し、空隙率が60〜90%であり、乾燥状態において、内表面からボイドまでの距離が最大膜厚の3〜50%であり、エチレン−ビニルアルコール系重合体からなることを特徴とする中空糸膜である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の中空糸膜は、内表面に緻密層を有し、該緻密層以外の部分にボイドを有する多孔層を有する。上記の緻密層とは、5〜50nmの孔径を有する領域を意味し、該孔径は、緻密層表面を電子顕微鏡(60000倍)で観察することにより求めたものである。緻密層の厚さとしては、緻密層に欠点が生じにくく、アルブミンの阻止率が高く、また中高分子量物質の透過性が高い点から、0.1〜2μmの範囲内であるのが好ましく、0.1〜1μmの範囲内であるのがより好ましい。上記の緻密層以外の部分にある多孔層は、中空糸膜を支持する層であり、通常、100nm以上の孔径のボイドを有している。ボイドの形状としては、中高分子量物質の透過性に及ぼす影響が小さいものである限り特に制限されず、網目、マクロボイド等の任意の形状をとることができる。
【0010】
本発明の中空糸膜における空隙率は、60〜90%の範囲内であり、65〜85%の範囲内であるのが好ましい。空隙率を上記の範囲内にすることにより、透過性が高く、機械的強度が高い中空糸膜となる。ここでいう空隙率とは、下式により求められるものである。
空隙率(%)={(WW−WD)/ρW}/{WDρE−(WW−WD)/ρW}×100
WW:含水膜の重量
WD:乾燥膜の重量
ρW:水の比重
ρE:EVAの比重
【0011】
本発明の中空糸膜の乾燥状態における内表面からボイドまでの距離は、最大膜厚の3〜50%の範囲内であり、3〜40%の範囲内であるのが好ましい。内表面からボイドまでの距離を上記の範囲内とすることにより、分画性および透過性が高い中空糸膜となる。
【0012】
本発明の中空糸膜の形状は中空糸状であり、膜厚は3〜2000μmの範囲内であるのが好ましく、10〜1000μmの範囲内であるのがより好ましい。また、中空糸膜の外径は、40〜3000μmの範囲内であるのが好ましく、100〜2000μmの範囲内がより好ましい。
【0013】
以下、本発明の中空糸膜の製造方法について説明する。
まず、膜素材となる少なくとも1種の高分子を溶媒に溶解して製膜原液を調製する。膜素材となる高分子としては、特に限定されるものではなく、例えばポリスルホン系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、酢酸セルロース等のセルロース系高分子、ポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合体、EVA系重合体等のポリビニルアルコール系重合体などを用いることができる。医療用途に用いる場合、生体適合性、化学的安定性に優れ、溶出物が少ないことから、EVA系重合体が好ましい。
【0014】
上記のEVA系重合体としては、エチレン含有率10〜60モル%、ケン化度95モル%以上であるものが好ましく、エチレン含有率20〜55モル%、ケン化度97モル%以上であるものがより好ましい。また、EVA系重合体の重合形態は、ランダム、ブロック、グラフトのいずれであってもよい。該EVA系重合体には、例えば、メタクリル酸、ビニルクロライド、メチルメタクリレート、アクリロニトリルなどの共重合可能な重合性単量体が15モル%以下の割合で共重合されていてもよい。
【0015】
上記の高分子を溶解する溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)、これらを成分とする混合溶媒などを挙げることができる。EVA系重合体を膜素材として用いる場合は、本発明で目的とする膜構造および性能を有する中空糸膜を容易に得ることができる点および比較的毒性が低い点から、DMSOを用いるのが好ましい。
【0016】
製膜原液中の高分子の濃度としては、5〜50重量%の範囲内であるのが好ましく、10〜30重量%の範囲内がより好ましい。高分子の濃度が、この範囲を外れて高すぎると透過性が低下する傾向があり、濃度が低すぎると製膜原液の粘度が低く曳糸性に乏しくなるか、膜の機械的強度が低下することがある。
【0017】
製膜原液には、相分離温度および粘度を調整するために添加剤を添加してもよい。添加剤としては、水、メタノール、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ポリエチレングリコール、キトサン、キチン、デキストラン、ポリビニルピロリドン等の高分子類、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、酢酸リチウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の塩類などを挙げることができ、これらのうちでも、揮発性、毒性の心配のない水が好適である。また、凝固を促進して内表面に目的とする緻密層を形成させるために、リチウム塩を添加するのが好ましい。また、ポリスルホン系等の疎水性が高い高分子を膜素材として用いる場合、膜全体の親水性を高めるため、親水性高分子としてポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等を添加するのが好ましい。
【0018】
本発明における製膜原液は、高温では透明均一であるが温度を下げると相分離が起こるものであり、相分離が起こる温度(℃)は、下記の式(1):
5≦LST≦40 (1)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)を表す。]
の関係を満足する。このためには、該製膜原液中の添加剤の濃度が20重量%以下であるのが好ましい。添加剤濃度が20重量%を超えると、中空糸膜を構成する高分子を溶解できなくなることがある。ここでいう相分離温度とは、90℃から毎分1℃の割合で温度を下げたときに原液が白濁する温度を意味する。
【0019】
本発明で目的とする膜構造および性能を有する中空糸膜を得るためには、製膜方式として乾湿式製膜法を採用するのが好ましく、二重環状ノズルの内側に中空形成剤を注入しながら製膜原液を空気中に押し出し、内表面から凝固させることにより、内表面に緻密層を形成させ、その後水浴中に導入する。製膜溶液を直接水浴中に押し出して凝固させる湿式製膜法では内表面に加えて外表面からも凝固が起こるため、外表面にも緻密層が形成されやすい。
【0020】
内表面に目的とする緻密層を形成させるためには、凝固を促進させることが必要であり、膜素材となる高分子を凝固させる作用を有する溶液を中空形成剤として使用するのが好ましい。中空形成剤としては、膜素材となる高分子を凝固させる作用を有し、かつ上記溶媒と混和性があるものであれば特に制限なく用いることができる。かかる中空形成剤としては、通常、水性の媒体が使用され、例えば、水;DMSO、DMAc、NMP、アルコール等の水に可溶性である溶媒と水との混合物を挙げることができ、水、上記の溶媒を60重量%以下含有する水溶液が好ましい。溶媒の量が60重量%を超えると、得られる膜の透過性は高くなるものの、膜の分画性が高くなりにくく、また製膜が困難になることがある。また、必要に応じて、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、酢酸リチウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩、ポリエチレングリコール、キトサン、キチン、デキストラン、ポリビニルピロリドン等の高分子類を含有する水溶液などを使用することもできる。
【0021】
調製された製膜原液の温度は下記の式(2):
LST≦TD≦LST+40 (2)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)、TDは製膜原液の温度(℃)を表す。]
の関係を満足する。上記の製膜原液の温度がLST+40℃より高いと、得られる中空糸膜のアルブミン阻止率が低下し、また製膜が困難になる。
【0022】
製膜原液の温度は、製膜原液を二重環状ノズルから押出すS分前まで上記の式(2)の関係を満足し[ただし、Sは0<S≦1440の関係を満足する。]、その後押出時まで下記の式(3):
LST−20≦TD<LST (3)
(式中、LSTおよびTDはそれぞれ前記定義のとおりである。)
の関係を満足する。かかる条件を満足することにより、中高分子量物質の分画性に優れた中空糸膜を得ることができる。上記のSが1440分より大きくなるか、上記の式(3)において、製膜原液の温度(TD)がLST−20℃より低くなると、製膜が困難になる。製膜原液を二重環状ノズルから押出すS分前までの製膜原液の温度と、押出し前S分間の製膜原液の温度との差(ΔTD)は、0<ΔTD≦50の関係を満足するのが好ましい。
【0023】
本発明においては、製膜原液を押出した後、二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度が下記の式(4):
TA≦LST (4)
[式中、TAは二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度(℃)を表し、LSTは前記定義のとおりである。]
の関係を満足する。上記の温度(TA)が相分離温度(LST)より高くなると、得られる中空糸膜のアルブミンの阻止率が低下し、また製膜が困難になることがある。
【0024】
また、本発明の中空糸膜は、製膜原液の温度を、製膜原液を二重環状ノズルから押出すS分前まで上記の式(2)の関係を満足し、その後押出時まで上記の式(3)の関係を満足するように制御する上記の方法の他に、製膜原液の温度を、製膜原液を二重環状ノズルから押出すまで上記の式(2)の関係を満足するように制御し、押出時に、製膜原液を0.5〜4倍のドラフトを受けるように押出す方法によっても製造することができる。ドラフト倍率としては、0.6〜3倍の範囲内が好ましい。かかるドラフト倍率は、膜厚、ノズル径等を調整することにより達成することができる。すなわち、同一ノズルで膜厚を厚くすればドラフト倍率は低下し、薄くすればドラフト倍率を上げることができる。また、ノズル径に関し、原液が出る断面積を大きくすればドラフト倍率は低下し、小さくすればドラフト倍率を上げることができる。
【0025】
このようにして得られた中空糸膜は、水、温水等によって洗浄され、必要に応じて、延伸および熱処理が施され、最終的には乾燥される。その後、公知の方法により適宜モジュールに組み込まれ、例えば、血液透析、血漿分離等の医療用途、排水処理等の工業用途等の各種用途に使用される。
【0026】
【実施例】
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。実施例では、血液透析膜について例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。ミオグロビンの総括物質移動係数およびアルブミンの阻止率の測定は、それぞれ下記の方法で行った。なお、ミオグロビンの総括物質移動係数が大きく、かつアルブミンの阻止率も大きいものほど、本発明の目的とした中高分子量物質の分画性および低分子量物質の透過性に優れた膜である。
【0027】
ミオグロビンの総括物質移動係数およびアルブミンの阻止率の測定:
これらは、ダイアライザー性能評価基準(佐藤威他:各種の血液浄化法の機能と適応−血液浄化器の性能評価法と機能分類、「透析会誌」、29(8):1231〜1245、1996)に従って求められ、ミオグロビンの総括物質移動係数は水系(濾過流量QF’=0mL/min/m2)で測定したクリアランスから下式により算出し、アルブミンの阻止率は牛血漿系(QF’=10mL/min/m2)で測定したものである。
K=QB/A×(1−Z)×ln(1−E×Z)/(1−E)
E=CL/QB
Z=QB/QD
K:総括物質移動係数(cm/min)
CL:クリアランス(mL/min)
QB:血液側入口流量(mL/min)
QD:透析液側入口流量(mL/min)
【0028】
実施例1
エチレン含量47モル%、ケン化度99%のEVA系重合体(株式会社クラレ製、EVAL ES−G110A)15重量部、ジメチルスルホキシド(DMSO)78重量部、水5重量部、酢酸リチウム2重量部を90℃で加熱溶解して製膜原液を得た。得られた製膜原液のLSTは29℃であった。40℃(TD)の製膜原液を二重環状ノズルから押出す直前に2分間(S)約25℃(TD)に保持した後、二重環状ノズルの内部に水を注入しながら、25℃(TD)の製膜原液を5.6倍のドラフトを受けるように押し出し、10℃(TA)の空気中を通過させ水浴中に導入した。以下、常法に従い、水洗、湿熱処理、乾燥、乾熱処理を行い、乾燥中空糸膜を得た。中空糸の内径は176μm、膜厚は49μmであった。製膜条件を表1に、得られた膜を電子顕微鏡(60000倍)で観察した構造および性能を表2にそれぞれ示した。
【0029】
実施例2
エチレン含量32モル%、ケン化度99%のEVA系重合体(株式会社クラレ製、EVAL EC−F100A)17重量部、DMSO71重量部、水10重量部、塩化リチウム2重量部を90℃で加熱溶解して製膜原液を得た。得られた製膜原液のLSTは30℃であった。二重環状ノズルの内部にDMSO/水(30/70)溶液を注入しながら、30℃(TD)の製膜原液を2.4倍のドラフトを受けるように押し出し、10℃(TA)の空気中を通過させ水浴中に導入した。以下、常法に従い、水洗、湿熱処理、乾燥、乾熱処理を行い、乾燥中空糸膜を得た。中空糸の内径は175μm、膜厚は45μmであった。製膜条件を表1に、得られた膜を電子顕微鏡(60000倍)で観察した構造および性能を表2にそれぞれ示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、中高分子量物質の分画性および低分子量物質の透過性に優れた選択透過性中空糸膜が提供される。
Claims (4)
- ジメチルスルホキシドを含む溶媒にエチレン−ビニルアルコール系重合体が溶解した、高温では透明均一であるが温度を下げると相分離が起こる製膜原液を調製し、二重環状ノズルの内側に中空形成剤を注入しながら該製膜原液を押出し、上記二重環状ノズルから押出された中空糸膜を、空気中を通過させた後に水浴中に導入する中空糸膜の製造方法であって;
調製された製膜原液が下記の式(1)および(2):
5≦LST≦40 (1)
LST≦TD≦LST+40 (2)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)、TDは製膜原液の温度(℃)を表す。]の関係を満足し、
製膜原液の温度が、製膜原液を二重環状ノズルから押出すS分前まで上記の式(2)の関係を満足し[ただし、Sは0<S≦2の関係を満足する。]、
その後押出時まで下記の式(3):
LST−20≦TD<LST (3)
(式中、LSTおよびTDはそれぞれ前記定義のとおりである。)の関係を満足し、
製膜原液を押出した後、二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度が下記の式(4):
TA≦LST (4)
[式中、TAは二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度(℃)を表し、LSTは前記定義のとおりである。]の関係を満足することを特徴とする中空糸膜の製造方法。 - ジメチルスルホキシドを含む溶媒にエチレン−ビニルアルコール系重合体が溶解した、高温では透明均一であるが温度を下げると相分離が起こる製膜原液を調製し、二重環状ノズルの内側に中空形成剤を注入しながら該製膜原液を押出し、上記二重環状ノズルから押出された中空糸膜を、空気中を通過させた後に水浴中に導入する中空糸膜の製造方法であって、調製された製膜原液が下記の式(1)および(2):
5≦LST≦40 (1)
LST≦TD≦LST+40 (2)
[式中、LSTは製膜原液の相分離温度(℃)、TDは製膜原液の温度(℃)を表す。]の関係を満足し、
製膜原液の温度が、製膜原液を二重環状ノズルから押出すまで上記の式(2)の関係を満足し、
押出時に、製膜原液を0.5〜2.4倍のドラフトを受けるように押出し、
製膜原液を押出した後、二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度が下記の式(4):
TA≦LST (4)
[式中、TAは二重環状ノズルから押出された中空糸膜を通過させる空気の温度(℃)を表し、LSTは前記定義のとおりである。]の関係を満足することを特徴とする中空糸膜の製造方法。 - 請求項1又は2の製造方法で得られ、内表面に緻密層を有し、該緻密層以外の部分にボイドを有する多孔層を有し、空隙率が60〜90%であり、乾燥状態において、内表面からボイドまでの距離が最大膜厚の3〜50%であり、エチレン−ビニルアルコール系重合体からなることを特徴とする中空糸膜。
- 前記エチレン−ビニルアルコール系重合体が、エチレン含有率10〜60%、ケン化度95モル%以上のエチレン−ビニルアルコール系重合体である請求項3記載の中空糸膜。
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