JPH09512630A - 診断マーカーとしてのヒト好中球リポカリン(hnl)の使用および抗−hnl−抗体調製物 - Google Patents

診断マーカーとしてのヒト好中球リポカリン(hnl)の使用および抗−hnl−抗体調製物

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JPH09512630A JP7527582A JP52758295A JPH09512630A JP H09512630 A JPH09512630 A JP H09512630A JP 7527582 A JP7527582 A JP 7527582A JP 52758295 A JP52758295 A JP 52758295A JP H09512630 A JPH09512630 A JP H09512630A
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Abstract

(57)【要約】 細菌感染によって引き起こされる炎症のごとき、特に炎症診断用の、ヒト疾病用の診断マーカーとしてのヒト好中球リポカリン(HNL)の使用。ポリクローナル・ウサギ抗-HNL抗体以外の抗-HNL抗体調製物。

Description

【発明の詳細な説明】 診断マーカーとしてのヒト好中球リポカリン(HNL)の使用 および抗-HNL-抗体調製物 技術分野および背景 本発明は、特に細菌起源を有し得る炎症に関連した診断用の、診断マーカーと してのヒト好中球リポカリン(HNL)の使用に関する。患者からの試料における HNLレベルの決定は、細菌およびウイルス感染の間の識別を補助する。 ヒト好中球の主な機能は、侵入する微生物、特に化膿性細菌を感知し、近づき 破壊することである。侵入する微生物は、好中球からの種々の顆粒蛋白質の脱顆 粒およびエキソサイトーシスを引き起こす(Henson,J.Immunol.107(1971)1535 -46)。好中球から放出される顆粒蛋白質の決定は、感染および炎症における好中 球活性化の指標として長い間用いられてきている(Schmekelら,Inflam.14(199 0)447-54;およびLashら,Blood 61(1983)885-8)。C-反応性蛋白質(CRP) は、肝臓中で産生される急性期反応物であり、その測定は細菌感染症の早期診断 に用いられている。 本明細書に示す結果は、HNLとヒト好中球24kD N-ホルミル-ペプチド 結合蛋白質である25kD α-2-ミクログロブリン-関連蛋白質(Triebelら, FEBS Lett.314(1992)386-)および好中球ゲラチナーゼ-関連リポカリン(N GAL)(Kjeldsenら,J.Biol.Chem.268(1993)10425-)との間の配列同一性を 示す。HNLの予備的単離は公開されている(Vengeら,J.Leukocyte Biol.増 刊1(1990)28)。前年の間に、ヒト好中球リポカリンの完全な精製/特徴付けお よびアッセイが公開された(Xuら,Scand.J.Lab.Invest.54(1994)365-76お よびXuら,J.Immunol.Meth.171(1994)245-52)。 発明の目的 細菌感染症用の新規な診断マーカー、およびウイルス感染症から細菌感染症を 識別するマーカーに対する要望が存在する。また、この形の診断に改善された特 異性を供するマーカーおよび方法に対する要望が存在する 本発明は、これらの要望を満たす手段を提供する。 発明 驚くべきことには、ここに本発明者らは、例えば炎症に関連して好中球が活性 化された場合に、好中球に特異的に由来するHNLが該好中球から増量して放出 されることを見出した。炎症状態はレベルの上昇に反映される一方、好中球活性 の低下は正常より劣るレベルを反映するであろう。 かくして、本発明は、その最大限広い態様において、好中球を含有する液体試 料中の好中球活性についての診断マーカーとしてのHNLの使用である。 用いる方法は: (i)診断すべき個人由来の適当な試料中のHNLのレベルを測定し、ついで (ii)測定値レベルと、明らかに健康な個人(正常個人)について対応するレベル( 正常レベル、正常濃度範囲)とを比較する工程よりなることを特徴とする。 測定値レベルが正常レベルから逸脱する場合、これは、個人がある異常な状態 となっていることの兆候である。レベルの上昇は、好ましくはウイルス感染症を 排除した、細菌起原の可能性の非常に高い感染によって引き起こされる炎症の兆 候であろう。また、レベルの上昇は、HNLを放出するように好中球が外来性表 面(例えば、プラスチックまたはガラス表面、カテーテルおよび生体外配置)と接 触した場合にも試料中に見出され得る。正常より劣るレベルは、骨髄移植および 白血病、または好中球の数が減少する他の場合に関連して見出され得る。そのこ とは、骨髄移植患者からの試料中のHNLにおける変化をモニターすることが、 移植の成功もモニターするであろうことに従う(正常より劣るレベルから正常レ ベルへの前進的上昇は移植の機能の兆候であろう)。 例えば、喘息性憎悪(asthmatic exacerbation)の間のような正確な治療法を決 定するためには、細菌およびウイルス感染症の間を識別し得ることが重要である 。 該試料は、ヒト個人に由来し、好中球および/またはHNLを含有する。好中 球は全身的に存在することにより、候補試料は気管支肺胞洗液、(血清および血 漿試料を含む)血液、尿、髄液および鼻液である。例えば、血液試料は、全血液 、血清および血漿試料が好ましい。 HNLの測定は、原則的に、満足すべき感度、精度、特異性ほかを供するいず れの方法によっても行い得る。しかしながら、実験セクションに示すごとく、イ ムノアッセイが最も好ましい方法であると考えられる。 イムノアッセイは、HNLおよび抗-HNL抗体よりなる免疫複合体を形成し 得る条件下、アッセイ培地中にて、異常なレベルのHNLを含む予想試料を、H NLに特異的な抗体(抗-HNL抗体)と接触させることを特徴とする。その後に 、形成した複合体を実質的に公知である方法によって決定して、アッセイ培地中 のHNLレベルの定量的または定性的測定値、換言すると、試料中のHNLレベ ルの測定値も得る。これらの形態のアッセイにおいては、複合体をそのままで測 定し得、あるいは、それを分析的に検出可能な物質(標識物)で標識した生体特異 的親和性反応物の補助によって測定し得、該反応物(およびその標識物)は該複合 体に特異的に取り込まれるようになり得る。標識し得る適当な生体特異的親和性 反応物の例は、抗-HNL抗体、HNL自体、形成された複合体中に存在する抗 体の定常領域に対して向けられた抗-抗体(抗-抗-HNL抗体)、プロテインAお よびGほかである。使用し得る検出可能な物質(標識物)の例は、蛍光物質、発色 団、蛍光団、酵素、酵素基質、補因子、補酵素ほか、放射性同位体、(金属性、 非金属性の)粒子、(アビジンとその反応によって検出される)ビオチンほかであ る。該免疫複合体に取り込まれるようになる場合、ある種の標識物はそのシグナ ルを変化させるが、他のものは変化しない。前者の型の標識物は、複合体に取り 込まれなかった標識物から取り込まれた標識物を分離する必要がなんらない均一 な免疫アッセイを提供する。後者の型の標識物は、例えば、標識物が取り込まれ る、または取り込まれるべき複合体を不溶化することによって、分離する必要が ある(不均一アッセイ)。標識物を含む複合体の不溶化を達成するために、ポリエ チレングリコールならびに該複合体に結合する不溶化および不溶性の生体特異的 親和 性反応物のごとき沈殿剤を使用し得る。もちろん、この後者の型は、標識した生 体特異的親和性反応物自体を不溶化する必要はない。 当業者であれば、例えば、添加およびインキュベーション工程の均一または不 均一な変形、順序および形態ほかのような適当なイムノアッセイプロトコールを 選択し得る。主なポイントは、添加する反応物の量が、複合体に取り込まれるか 、または取り込まれない標識物の量が試料中のHNLレベルを反映するようでな ければならないことである。 通常のアッセイ条件は、非分配性の(non-disturbing)水混和性共溶媒が入って いるか入っていない水性培地、0-40℃の範囲内の温度、および4-10の範囲 内のpH値である。 用いる抗-HNL抗体は、他の抗体についてよく知られている標準的な技術に よって調製し得る。該語には、ポリクローナル抗体、および組換え技術によって 作製されるモノクローナル抗体が包含される。抗-HNL抗体なる語は、HNL ユニークな決定基およびエピトープを示す単量体HNLの二量体、多量体または ヘテロマー形態および/またはフラグメントに包含されるような単量体形態のご とき、HNLと特異的に反応する抗体調製物を意味する。本発明の診断方法で用 いるべき抗-HNL抗体は、試料またはアッセイ培地中に存在し得る他の成分、 特に、ミエロペルオキシダーゼ、カテプシンG、ラクトフェリン、リソザイムお よびエラスターゼのごとき他の好中球蛋白質、または好酸球カチオン性蛋白質( ECP)、好酸球蛋白質X(EPX)のごとき好酸球蛋白質とは実質的に反応しな い。「実質的に反応しない」なる句は、抗体が意図する目的の妨害反応性(例え ば、アッセイ)を有しないことを意味する(実験セクションをさらに参照)。 特に断らない限り、前記の抗体概念、特に抗-HNL抗体概念は、Fab、F( ab)2、Fv、一本鎖抗体ほか、およびHNLに特異的に結合するほかのいずれ の生体特異的親和性反応物を包含する、抗体活性フラグメントおよび誘導体をも 含む。 ウサギ抗-HNL抗体は、ポリクローナル変異体(J.Biol.Chem.268(1993)10 425-10432)を除いて新規である。ウイルス感染症から細菌感染症の識別におい て抗体を使用することの予期せぬ利点に鑑みて、ポリクローナルウサギ変異体を 除いてすべての抗-HNL抗体は、特許請求されるもので、本発明の1つの態様 を形成する。かくして、本発明のこの態様は、マウス、ラット、イヌ、ヒト、ネ コ、ウシ、ヒツジほか起源の哺乳動物抗体、ならびに爬虫類および鳥類の(例え ば、サンショウウオ、ニワトリまたはセキセイインコ起源の)抗体を含む。抗体 調製の通常の技術(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体および組換え法)を 適用し得る。 優先日に進展した最良の様式を実験セクションに示す。 昨年末に、商業的な観点から最良の様式のプロトコールは、試料からHNLを 捕捉するための固体支持体に連結した抗-HNL抗体および酵素標識抗-HNL抗 体使用して、固体支持体に捕捉されたHNLを検出/定量すると考えていた。こ の様式において好ましい固体支持体および酵素基質は、各々、多孔性セルロース マトリックスおよび蛍光源性基質(fluorogenic substrate)と考えられた。 本発明を添付する請求の範囲にさらに規定し、実験セクションで説明する。 実験セクション ヒト好中球リポカリン(HNL)の単離および精製 顆粒の単離: 顆粒は、正常なヒト血液から得た顆粒球の軟膜から調製した。約3Lの軟膜を 、リン酸緩衝液セーライン(Dulbecco緩衝液、カルシウムおよびマグネシウムを 含まない)中の2%デキストラン T-500の等容量と共に、計測シリンダー中 で混合した。顆粒球-リッチな血漿を採取する前に、室温にて約1時間、赤血球 細胞を沈殿させた。顆粒球を該緩衝液中にて2回、0.34Mシュークロース中 にて1回、400×gにて10分間遠心することによって洗浄し、ついでPotte r-Elvehjemホモジナイザーでホモジナイズした。ホンジナイズは、位相差顕微 鏡によってチェックし、約90%の顆粒球が破砕されたら終了した。ついで、該 ホモジネートを等容量の0.34Mシュークロース、0.3M NaClと混合し、 4℃、450×gにて20分間遠心して全細胞、細胞膜および核を除去した。上 清を10,000×gにて20分間遠心し、顆粒を沈殿させた。1サイクルの凍 結および解凍の後、4℃にて1時間、顆粒ペレットを5容量の0.05M酢酸、 pH4.5で抽出した。ついで、等容量の0.4M酢酸ナトリウム、pH4.0を 添加し、4℃にて3時間、マグネチックスターラーによって抽出操作を続けた。 顆粒抽出物を12,000×gにて30分間遠心し、顆粒蛋白質を含有する上清 を採取し、YM-10(Amicon,U.S.A.)フィルターを用いて、さらに精製する ために約5mlに濃縮した。 クロマトグラフィー操作: 濃縮した顆粒蛋白質をSephadexR G-75カラム(Pharmacia Biotech AB, Uppsala,Sweden)上のゲル濾過クロマトグラフィーに付した(図1参照)。クロ マトグラフィー図のピークの蛋白質を図に示されているごとく保存し(保存1、 2、3および4)、YM-10フィルターを用いることによって濃縮した。各保存 液ならびに顆粒抽出物を、先に記載のごとく(Olssonら,Blood 44(1974)235-; およびJohansson,J.Clin.Lab.Invest.29 増刊号(1974)124-)精製アガロー ス上の分析用アガロース電気泳動に付した。第3および第4の保存液からの蛋白 質を、プレパックカラム中の強力な陽イオン交換樹脂Mono-Sを用いたFPLCR (Pharmacia Biotech AB,Sweden)の手段によるイオン交換クロマトグラフ ィーに付すと、3本のピーク(A、BおよびC)で出現する蛋白質が出現した(図 2参照)。最後に、中間のピーク(B)を、FPLCRの手段によるSuperoseR 1 2HRカラム上のゲル濾過クロマトグラフィーに付すと、クロマトグラフィー図 中には1本のピークのみが出現した(図3)。 SDS-PAGEによる分析: ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)は、 Laemmli(Nature 220(1970)680-)に従って15%ポリアクリルアミド上で行っ た。非還元および還元した両方の試料(12mMジチオトレイトールで95℃に て7分間処理したもの)を電気泳動に付した。非還元試料は、ジチオトレイトー ルを省略する以外は還元試料と同条件下で処理した。蛋白質は、銀染色によって 視覚化した。銀染色したゲルは、蛋白質が明らかに均一に精製され、非還元状態 で約45kD、還元状態で24kDの分子量を有することを示した。このデータ は、該蛋白質が、2本の明らかに同一の鎖(サブユニット)よりなることを示し、 このことは、クロマトフォーカシングおよび等電点電気泳動で得られたデータと も一致した。 雑務: プロテイナーゼインヒビターであるフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)( 100μg/ml)およびダイズ・トリプシンインヒビター(SBTI)(100μg/ml )をホモジナイズ工程から最初のイオン-交換クロマトグラフィーまでのすべての 緩衝液に添加した。 単離HNLの等電点は、クーマシーブルー染色を用いたMultiphorRIIユニッ ト(Pharmacia Biotech AB,Sweden)上のAmpholineRPAGプレート上の等 電 点電気泳動(pH3.5-9.5)により測定したところ約pH8.40(示さず)であった 。 好中球顆粒放出産物およびポスト-核上清の調製 ヒト好中球は、前記のごとく軟膜から単離した。残っている赤血球は、低張溶 解(hypotonic lysis)によって除去した。簡単には、細胞懸濁液6mlに水18m lを30秒間添加した。張力は3.6%NaCl6mlで回復した。細胞は、Dulbe ccoリン酸緩衝液セーライン中、37℃にて107-108細胞/mlで平衡化した。 平衡化後に、1μg/mlミリスチン酸ホルボール酢酸(PMA)で5分間処理する ことによって細胞を刺激して脱顆粒させ、遠心によってペレット化した。得られ た上清を収集した。ポスト-核上清は、前記した破砕ヒト好中球から調製した。 アミノ酸分析: 自動化アミノ酸配列分析(Wilhelmら,J.Biol.Chem.264(1989)17213-)は、 オン-ラインPTHアナライザーを備えたABI477Aアミノ酸シークエンサー( Applied Biosystems,U.S.A.)で行った。蛋白質をトリプシンで処理し、そ の消化物を2.1mm×30mm RP18カラム上の逆相クロマトグラフィー( 水中のアセトニトリルの勾配で溶出する、両方の溶媒は0.1%トリフルオロ酢 酸を含む)によって分離した。収集したフラクションは、BioIon質量分析器(A pplied Biosystems)上の脱プラズマ質量分析(PDMS,Edman Pら,Eur.J .Biochem.1(1967)80-)によって分析した。質量分析は、さらなる配列分析用の フラクションを選択するため、および決定した配列の対照用に用いた。 蛋白質データベースは、Pir-Protein(91/9リリース)およびSwissProt(92/ 5リリース)、UWGCGソフトウェア(Pearsonら,Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 85(1988)2444-)を用いた論理式FASTA(Sundqvistら,Mass Spectrom .Rev.4(1985)421-)を使用することによって検索した。 HNLの62アミノ酸を含むN-末端アミノ酸配列および4つのトリプシン性 フラグメントを分析した。結果は、ヒト好中球の24kDN-ホルミル-ペプチド 結合蛋白質、25kDアルファ-2-ミクログロブリン-関連蛋白質(Triebel ら,FEBS Lett.314(1992)386-)および好中球ゼラチナーゼ-関連リポカリン (NGAL)(Kjeldsenら,J.Biol.Chem.268(1993)10425-)との配列同一性を 示した。後者の2種の蛋白質は、2つの他のグループによって最近同定されたも ので、彼らは該蛋白質が125または135kDヘテロ二量体複合体を形成する ゼラチナーゼと共有結合していることを示した(Triebelら,FEBS Lett.314 (1992)386-;およびKjeldsenら,J.Biol.Chem.268(1993)10425-)。本発明者 らは、非-還元 ポスト-核上清の本発明者らのイムノブロッティングによって検 出した140kDのバンドが、ゼラチナーゼとHNLとのヘテロの二量体を示し ていると考える。ヒト好中球24kD N-ホルミル-ペプチド結合蛋白質、25 kD アルファ-2-ミクログロブリン-関連蛋白質、好中球ゼラチナーゼ-関連リ ポカリンおよび本発明者らのHNLは、同一蛋白質のようである。 HNLの免疫化学的特性: 二重免疫拡散法(Devereuxら,Nucleic Acid research 12(1984)387-)は、 蛋白質が、他の好中球蛋白質(カテプシンG、エラスターゼ、ミエロペルオキシ ダーゼ、ライソザイムおよびラクトフェリン)、好酸球蛋白質(ECP、EPX/ EDNおよび好酸球ペルオキシダーゼ)に対するポリクローナル抗体と反応しな いことを示していた。 抗体の産生: ポリクローナル抗体 HNLに対する抗体は、フロイント完全および不完全アジュバント中に均一化 した(SuperoseR 12HRを付けたカラムからの)精製蛋白質合計72μgをウサギ に多部位皮内注射することによってウサギに生起させた。抗体の特異性は、アガ ロース中の二重免疫拡散法(Devereuxら,Nucleic Acid research 12(1984)387- )によって評価し、好中球顆粒の抽出物および以下の精製蛋白質:カテプシンG 、エラスターゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ライソザイム、ラクトフェリン、好 酸球-カチオン性蛋白質(ECP)および好酸球蛋白質X(EPX/EDN)に対し て 試験した。抗体は、HNLとのみ反応した。 モノクローナル抗体: 免疫化:2-3週齢のメスBalb/cマウスをHNLで皮下的に免疫化した。初回 免疫は、フロイント完全アジュバントと混合した未精製HNL50μgを注射す ることによって行った。3回追加免疫は、PBS(リン酸緩衝液セーライン)中の 精製または未精製HNL50、50および32μg(異なるマウス)で行った。こ れらは、初回免疫の4、8および18週後に投与した。3の前融合追加免疫は融 合の数日前に投与した。融合は3匹のマウスからの脾臓細胞での1回目の免疫化 の19-30週間後に行ったが、4匹目のマウスからの脾臓は将来使用するため に凍結した。 た(Nature 266(1977)550-552)。脾臓からのリンパ球は、密度勾配上(PercollR ,Pharmacia Biotech AB;パンフレット「PercollR:Methodology and Ap plications」および「Instructions for use」参照)にて赤血球から分離した。 その後に、融合は、Sp 2/0ミエローマ細胞とで行った。ポリエチレングリコー ル(PEG)1500(製品番号29575 BDH Limited,Poole,England)を融合剤と して使用した。融合細胞は、0.2-0.8×105/ウェルのミエローマ細胞濃度 で播いた。 スクリーニング:培養上清は、ウェルにコートした抗原1μgを使用したELISA 技術で試験した。未精製HNLに対するスクリーニングにより、3回の融合後、 各々、101/2/109個の陽性ハイブリドーマが明らかになった。2個のみ の陽性クローンが得られたマウスは、精製HNL(第1回目免疫化から離した)で 追加免疫したが、他の2匹のマウスは未精製HNLで追加免疫した。未精製HN Lに対して反応性であることが判明した抗体も、精製HNLで試験した。このさ らなるスクリーニングにより、18/0/9個の陽性ハイブリドーマが明らかと なった。27個のハイブリドーマのうちの23個がIgG1サブクラスで、よっ て興味深い。すべてのHNL陽性クローンを、MPOとの交差反応につき試験す ると、1個を除いてすべてが陰性であることが判明した。 BLAcoreRでの実験:これらの23個のハイブリドーマからの上清を、BLAc oreR(Pharmacia Biosensor AB,Uppsala,Sweden)中の未精製および精製H NLの両方に対する特異性につきスクリーニングした。また、部分エピトープマ ッピングもBIAcorRで行った。 アッセイにおける試験:精製HNLに対する特異性を考察した後に、精製HNL とのELISAにおいてエピトープマッピングを行い、希釈曲線を作成し、125 I-HNL標識した精製HNLでHNL Pharmacia RIAで試験する(競合アッ セイ:水性相中にて125I-HNLおよびHNLの混合物を、機能的に不足量の抗 -HNL抗体と反応させ、つづいてアガロース粒子に結合した抗-マウス抗体と沈 降させ、分離し、該アガロース粒子に結合した125I-HNLを測定する)前に、 4個のハイブリドーマをクローン化し、増殖させ、精製した。選抜した2個のモ ノクローナル抗体(mab1およびmab2)は、(a)試料HNLと一次抗-HNL モノクローナル抗体(mab1)を運搬する多孔性の積分マトリックスとをインキ ュベートし、(b)分離し、(c)HNL用のプロトタイプPharmacia CAP RI A(Pharmacia Diagnostics AB,Sweden)中において、マトリックスと二次抗 -HNLモノクローナル抗体(mab2;標識されており、マトリックス結合モノ クローナル抗体とは異なる)とをインキュベートする工程よりなることを特徴と するアッセイで良好に行うことが判明した。 イムノブロッティング: イムノブロッティングのために、PhastRsystem(Pharmacia Biotech AB, Sweden)上にて、該蛋白質を8-25勾配ゲル中のSDS-PAGEから0.2μ mニトロセルロースフィルター(Bio-Rad Laboratories,Richmond,CA,US A)に移した。さらなる結合サイトは、該ニトロセルロースフィルターを0.5M NaCl、pH7.5を含む20mM トリス緩衝液中の3%ゼラチン中にて2時 間インキュベートすることによってブロックした。トリス緩衝液、0.1%Twee nR中にて3回洗浄した後、トリス緩衝液、1%ゼラチン、0.1%TweenR中に1 :1000に希釈した(HNLに対して向けられた)一次抗体と該ブロットとを2 時間インキュベートした。ゲルに付着した一次抗体を、トリス緩衝液、1%ゼラ チン、0.1%TweenR中に希釈したペルオキシダーゼ-結合ブタ抗-ウサギ抗体(Si gma)で標識し、1時間インキュベートした。ついで、該フィルターをトリス緩衝 液、0.1%TweenR中で3回洗浄し、MgSO4 60mg、ベータ-ナフチルホス フェート(Sigma)25mgおよびテトラアゾ化o-ジアニシジン(Sigma)を含有 する0.06M四ホウ酸ナトリウム緩衝液pH9.7 50ml中に展開した。 好中球からの放出産物およびポスト-核上清抗体との反応による抗体の特異性 の試験には、イムノブロッティング法を適用した。非-還元ポスト-核上清の幾つ かのバンドが、140-240kD、43-45kDおよび24kDのおおよその 分子量に検出された。還元後には、24kDの分子量に1のみのバンドが認めら れた。非-還元放出物質では、>200kD、45kDおよび24kDの見かけ の分子量で3本のバンドが認められた。放出物質を還元した後には、24kDの 見かけの分子量に1本のみのバンドが認められた。これらの知見は、抗体は蛋白 質を特異的に同定するが、該蛋白質は細胞中に存在し、細胞外放出後には複数の 形態で存在することを示唆している。 ラジオイムノアッセイ A.操作(二重抗体ラジオイムノアッセイ) HNLは、クロラミン-T法(Hunterら,Nature 194(1962)495-)によって125 I(Amersham,U.K.)で標識した。遊離125Iは、Sephadex G-75カラム上のゲ ル濾過によって標識蛋白質から分離し、その標識蛋白質は4℃にて保存した。標 識蛋白質の特異活性は2.29MBq/μgHNLであった。蛋白質標準(4-25 6μg/L)を精製蛋白質から調製し、アッセイ緩衝液(後記参照)中で希釈し、使 用するまで-70℃にて保存した;それらは再-凍結しなかった。試料または標準 のいずれかの溶液50μlを、(希釈緩衝液中で8μg/Lに希釈した)標識HNL 50μl、アッセイ-緩衝液((0.08M NaCl、0.01M Na-EDTA、0 .2%(w/v)ウシ血清アルブミン、0.02(w/v)NaN3、0.2%(w/v)C TAB(臭化 N-セチル-N,N,N,-トリメチルアンモニウム)および0.5%(v/ v)TweenR20(KEBO AB,Sweden)を含有する0.05M リン酸ナトリウ ム、pH7.4))および0.5%(v/v)TweenR20(KEBO AB,Sweden)と 逐次混合し、室温にて3時間インキュベートした。その後に、ヒツジで生起させ 、SepharoseR(Pharmacia Diagnostics AB,Sweden)に共有結合した抗-ウサ ギIgGを含むデカンテーション懸濁液2mlを添加し、室温にて30分間イン キュベーションを続けた。HNL/HNL-125Iと抗-HNL抗体との間の複合 体は、Sepharoseに結合するようになり、つづいて、18℃、3,000rpm にて10分間遠心の手段によって分離し、ペレット化し得た。デカンテーション 後に、ガンマカウンター中、1分間/チューブで放射活性を測定した。 B.血液試料: 血清試料は、血液を室温にて60分間凝固させ、つづいて1350×gにて1 0分間2回遠心することによって調製した。EDTA-含有血漿は、1350× gにて10分間2回遠心する方法によってペレット化する血液により調製した。 C.統計的評価: Man-Whitney U試験、Student試験および回帰分析を用いた。すべての統計 計算は、統計パッケージStatistica(Statsoft,USA)の方法によってパーソ ナルコンピューター上で行った。 D.測定値の特異性および範囲: ライソザイム(3.7-900μg/L)、ラクトフェリン(1.9-426μg/L) 、ミエロペルオキシダーゼ(8-1000μg/L)、エラスターゼ(2.9-750 μg/L)、ECP(2-200μg/L)およびEPX(3-400μg/L)との交差 反応をアッセイにおいて試験して検出不可能であると判明したことは、抗体およ びアッセイの両方の高い特異性を示している。測定範囲は4-256μg/Lで、 検出限界は4μg/L未満であった。標準曲線および希釈について得られた曲線 の間の平行性を試験するために、血清を逐次希釈した。平行性はほぼ完全であっ た。 E.回収率および再現性: 4種の異なる濃度(4-32μg/L)の精製HNLを正常血清に添加した場合に 、平均回収率102.5%(100.40-106.66%の範囲)が得られた。アッ セイ内およびアッセイ間の変動係数は、各々6%(n=10)および10%(n= 10)より低かった。 F.循環中のHNLの正常レベル: 血清および血漿中のHNLの正常レベルは、各々、78.40±23.70μg /L(±SD)(37.95-190.87μg/Lの範囲)および50.65±11.4 3μg/L(±SD)(30.51-105.80μg/Lの範囲)であった。性別およ び年令による相違はなく、血清中のレベルは血漿中のものよりも顕著に高い(p <0.001)が、よく相関していた(r=0.684、p<0.001)。 G.患者研究: 患者群は、臨床的に診断された急性細菌およびウイルス感染症に感染した、6 1人の患者よりなり、31人の女性および30人の男性、7から86歳まで、平 均47歳の年令よりなる。細菌感染症にかかった34人の患者群において、16 人が肺炎、1人が胸膜炎(pleuritis)、10人が急性上部尿管感染症、5人が細 菌性腸炎、3人が扁桃炎、2人が軟皮膚(soft skin)感染症および2人が敗血症 である。抗生物質療法を開始する前に0日目の血液試料を採血し、その後、連続 して毎日採血した。急性ウイルス感染症にかかった26人の患者において、5人 がインフルエンザA、1人がインフルエンザB、3人がはしか、5人がウイルス 性髄膜炎、4人が通常のかぜ、3人が急性伝染性単球増加症、1人が水痘症、1 人がRSV-感染症で1人がウイルス性胃腸炎にかかっていた。血液試料は、(入 院および外来患者の両方とも)病院に入院後1〜24時間に採血した。実験して いるすべての患者は入院時に38℃を超える熱を有し、免疫抑制の治療または疾 病にかかった患者は全くいなかった。証明された細菌およびウイルス感染の両方 にかかった患者は排除した。包括的な臨床的または研究室診断は全く確立できな かったからである。2種の陽性細菌培養を有する患者は含めた。 細菌診断は、血液、液体および便、首部、生検および傷の臨床検査および/ま たは陽性培養によって確立した。 ウイルス診断は、血清学(4倍の抗体が生起するか、またはIgM陽性)、ウイ ルス分離によるか、またはウイルス抗原のイムノフルオレッセンス検出、または 臨床的兆候、履歴および病原性細菌に関する陰性培養によって確認した。 C-反応性蛋白質(CRP)の分析は、臨床化学の日常的な部署における免疫比 濁分析によって行った。 H.患者実験の結果: 細菌またはウイルスにより急性感染した患者からの血清および血漿をHNLに ついて測定した。(治療前に)ウイルスおよび細菌により感染した患者の血清およ び血漿中のHNL濃度は、各々、血清中にて93.78±45.30μg/L(±S D)および404.14±355.02μg/L(±SD)、および血漿中にて47. 81±18.18μg/L(±SD)および145.46±194.32μg/L(±S D)であった。レベルの上昇は細菌に感染した患者の血清および血漿中に見出さ れたが、ウイルスに感染した患者のものには見出されなかった。ウイルスおよび 細菌に感染した患者の血清中のCRP濃度は、各々、36.5±32.6mg/L( ±SD)および155.0±123.4mg/L(±SD)であって、有意差がある( p<0.001)。血清中のHNLレベルは、血漿中のものと有意に相関していた 。治療の間の臨床的な検査に4人の患者を3日間追跡した。かれらのレベルは徐 々に低下した。 CRPおよびHNLの個別の決定の陽性および陰性試験の感度、特異性および 予想値を表に示す。 CRPについての最適切除は50mg/Lのようであった。このレベルにおい て、予想値は約80%である。HNLについては、最適レベルは155μg/L で、98%の陽性予想値および89%の陰性予想値であった。 結果のディスカッション 細菌によって感染された患者の血清および血漿において見出された顕著な上昇 レベルは、細菌感染症の早期指標としてのHNLレベルの値を示している。 適当な抗生物質で治療した後、HNLレベルは下降した。動力学的研究は、H NLの測定が治療効果をモニターするのに有用となり得ることを示している。血 清および血漿におけるHNLレベルは、ウイルス感染の間は上昇しなかった。し たがって、HNLレベルはウイルス感染症および細菌感染症の間を識別するのに 有用となり得る。ウイルスおよび細菌感染した患者の間を識別するために、19 0μg/L、155μg/Lおよび100μg/Lの3種の区別(cut-off)値をHN Lについて試験した。正常血清HNLレベルの上限である190μg/Lの区別 値は最も高い感度を示したが最も低い特異性であり、平均正常血清レベルプラス そのSDである100μg/Lは最も低い感度および最も高い特異性を示した。 平均正常血清レベル±約3SDである155μg/Lの区別値を設定した場合、 92%の感度および96%の特異性が得られた。正常血清HNLレベルは37. 95〜190.87μg/L(平均=78.40±23.70μg/L、n=100) の範囲である。1対象を除いて、正常血清のすべてのHNLレベルは155.0 0μg/L未満であった。細菌感染における34血清試料のうちでは、1の例外( 正常平均血清HNLレベルよりずっと低い43.00μg/Lのレベルを有するこ の患者は胸膜炎と診断された)を除いて33血清HNLレベルが約155.00μ g/Lより上であった。このことに関する説明は、好中球顆粒の部分HNL-不全 であり得た。ウイルス感染した患者の26の血清試料の中で、3つの血清HNL レベルは155.00μg/Lより上であった。麻疹に感染したこれらの患者のう ちの1人は、細菌感染により重複感染しているようであった。なぜならば、白 血球細胞(WBC)およびCRPも非常に上昇していたからである。 CRPに比して、血清におけるHNLの測定は、細菌およびウイルス感染の間 を識別する点で勝っている。かくして、HNLに近付くCRPを有する感度を得 るために、区別を100mg/Lとした。しかしながら、このレベルにおいては 、特異性は明らかに容認しがたいものとなった。 予備的実験において、本発明者らは、肝臓疾患にかかった個人および骨髄移植 患者における正常より劣るHNLレベルを見出した。後者の場合、移植が許容さ れた場合には、HNL-レベルは正常レベルに達した。 図面の説明 図1.健全な血液ドナーから得た顆粒抽出物のSephadex G-75上のゲル濾過クロ マトグラフィー カラム(2.5×90cm)は0.2M NaAc pH4.5で平衡化した。試料 容量は5mlであり、2.5mlフラクションを5ml/hの流速で回収した。蛋白 質は280nmにおけるその吸収によって測定した。HNLのラジオイムノアッ セイからの結果はクロマトグラム(フラクション60−90)に含まれている。ピ ークの蛋白質を、クロマトグラムの底と示して保存した(保存1、2、3および 4)。上右の挿入図は、顆粒抽出物(E)およびゲル濾過からの保存1-4の電気泳 動パターンを示している。電気泳動は、精製アガロース中、pH8.6で行った 。カソードは上端にある。水平破線は出発位置を示している。 図2.Sephadex G-75ゲル濾過からの蛋白質含有保存液のMono-Sプレパック カラム上のイオン交換クロマトグラフィー Mono-Sカラムは、0.1M NaAc、pH5.67で平衡化した。試料緩衝 液は、PD-10カラム上で、0.1M NaAc、pH5.67と交換した。試料 をMono-Sカラムに適用し、0.1から0.5のNaAc、pH5.67の線形グ ラジエントによって溶出した。フラクションは0.5ml/分の流速で回収した。 HNLは、ピークBに存在し、これを同カラム上で再クロマトグラフィーに付し た。 図3.Superose 12HRカラム上の再-イオン交換クロマトグラフィーからのHN L含有ピークのゲル濾過クロマトグラフィー 蛋白質は、0.1M NaAc、0.15M NaCl、pH5.67で溶出した。 フラクションは、0-5ml/分の流速で回収した。蛋白質は1のピーク中に純粋 な蛋白質として溶出された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/50 0276−2J G01N 33/569 Z 33/569 0276−2J 33/577 B 33/577 9282−4B C12N 15/00 C

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細菌感染によって引き起こされる炎症のごとき、特に炎症診断用の、ヒト 疾病用診断マーカーとしてのヒト好中球リポカリン(HNL)の使用。 2.HNLを測定し、測定値を用いて細菌およびウイルス感染症の間を識別す ることを特徴とする請求項1記載の使用。 3.(i)診断すべき個人由来の適当な試料中のHNLレベルを測定し、ついで (ii)測定値レベルと、明らかに健康(正常)な個人について対応するレベル(正 常レベル、正常濃度範囲)とを比較することによって、HNLを疾病に関連付け る(該正常レベルから逸脱した該測定値レベルは、個人が疾病にかかっているこ との兆候とする)ことを特徴とする請求項1または2いずれか1項記載の使用。 4.レベルの上昇を、細菌感染によって引き起こされる炎症に個人がかかって いる可能性が高いことの指標とすることを特徴とする請求項1-3いずれか1項 記載の使用。 5.試料が、血漿もしくは血清試料のごとき血液試料または気管支肺胞洗液の ごとき血液試料であることを特徴とする請求項3または4記載のいずれか1項記 載の使用。 6.HNLのレベルを、生体特異的親和性に基づくイムノアッセイほかのいず れかのアッセイによって測定することを特徴とする請求項1-5いずれか1項記 載の使用。 7.ポリクローナル・ウサギ抗-HNL抗体以外の抗-HNL抗体調製物。 8.モノクローナル抗-HNL抗体調製物。
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