JPH09512475A - 泡立て放出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、泡、特に石鹸泡を泡立ておよび配量放出するための装置に関する。要求された量の泡を供給した後の、泡排出通路（９）内に残る泡の後引きまたは滴下を回避するために、空気室（１）内に配置されたピストン（１０）の戻り行程運動時に発生する負圧が泡排出通路（９）内に作用し、残っている泡を吸い戻すように、装置が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 泡立て放出装置 本発明は、泡、特に石鹸泡を泡立ておよび放出するための装置に関する。 このような装置は、例えば手を洗うための所定の量の石鹸泡を泡立ておよび放 出するために、例えば風呂やトイレの洗い場に設置される。一定量の泡を発生し 、同時に分与するためには、手で装置を簡単に操作することで足りる。このよう な装置は、洗い場に固定設置された泡ディスペンサの一部であってもよいし、液 体貯蔵容器上に直接載せて配置してもよい。 米国特許第１，８９６，６２４号明細書により、石鹸泡ディスペンサが知られ ている。このディスペンサは容積を変えることができる円筒状の空気室を有する ケーシングと、この空気室に同軸に配置された、空気供給と同時に容器から泡立 て可能な液体を供給するための装置とからなっている。この装置は、空気圧縮用 操作要素によって吸引側で逆止弁をに挿入可能なプランジャによって形成され、 空気室と逆止弁を備えた装置内の室とが泡立て室に接続し、この泡立て室に泡排 出通路が接続している。その際、空気室を取り囲むケーシング部分は、空気圧縮 および泡立て室への供給のための操作要素としての働きをする。この泡立て室は ケーシングの横に装着された泡排出通路の一部内に設けられている。空気のため の圧縮ストロークを終了することによって、泡の放出も停止する。すなわち、泡 立て室と泡排出通路内に泡が残り、特に装置が長時間使用されないときに、後引 きするかあるいは時間が経つうちに固まって表皮を生じる。泡の吸引戻しは行わ れない。なぜなら、空気室への空気の補充が泡排出通路を経てではなく、空気室 の壁の開口を経て行われるからである。 この問題はヨーロッパ特許第００１９５８２号明細書記載の泡ディスペンサに よって解決が試みられた。この場合、泡放出後、混合室と泡排出通路に残る泡が 吹き出される。これは勿論、装置の特別な構造を必要とする。この構造は、先ず 最初に泡を立て、排出し、続いてもう一度空気で押して、残っている泡を追い出 す。これは常に、排出後泡が“したたり落ちる”ことになる。それは別として、 貯蔵容器から流入した液体を弁スライドピストンによってディスペンサケーシン グ内に定置された泡立て室内に押し込むことができるようにするために、特別な 空気クッション室を必要とする。この場合、スライドピストンはシリンダ内に正 確に嵌込まれて案内されるようにしなければならない。 本発明は、米国特許第１，８９６，６２４号明細書記載の泡ディスペンサから 出発して、構造が簡単で、後で吹き出す必要がなく、泡がしたたり落ちたり、泡 が液体にならないような泡ディスペンサを提供することである。 この課題は次の特徴を有する本発明による装置によって解決される。すなわち 、装置は、容積を変更可能な円筒状の空気室を有するケーシングと、この空気室 に同軸に設けられた、空気を供給すると同時に泡立て可能な液体を容器から供給 するための装置とを備えている。この場合、装置は空気圧縮用操作要素によって 吸引側で逆止弁をに挿入可能なプランジャによって形成され、空気室と逆止弁を 備えた装置内の室とが泡立て室に接続し、この泡立て室に泡排出通路が接続して いる。その際、空気室内に、中央のインサートを備えたピストンが設けられ、こ のインサートがピストンに固定連結されている。インサートとピストンによって 形成されたユニットはばねによって空気室の底に対して支持されている。インサ ート内に空気通路が設けられ、この空気通路がインサートの中央に設けられた泡 立て室を空気室に接続している。インサートにプランジャの開放端部が挿入され 、このプランジャが泡立て室の方へ向き、かつこのインサートに固定連結され、 プランジャが供給通路を備え、かつ装置内で液体供給のために摺動可能である。 空気通路と泡排出通路を接続する泡戻し弁は、泡立て室への空気通路の開口の手 前において空気通路内に設けられている。 本発明による泡ディスペンサの場合、空気供給と泡立てに必要なすべての要素 と泡排出通路が、空気室の容積を変更するための操作要素に集中配置されている ことは別として、この泡ディスペンサでは、ばねによって行われる強制的な戻り ストロークが利用され、それによって戻りストローク時に発生する吸引力が泡排 出通路に作用し、泡排出通路内に残っている泡を吸い戻す働きをする。すなわち 、ヨーロッパ特許第００１９５８２号の泡ディスペンサの場合のように吹き出し によって泡を続けて放出することもしないし、米国特許第１，８９６，６２４号 の 泡ディスペンサの場合のように泡がしたたり落ちたりあるいは泡が再び液体にな ることもない。 次に、実施の形態を示す図に基づいて、本発明の装置および有利な実施形を詳 しく説明する。 図１は装置の有利な実施の形態の断面図、 図２は図１の装置の側面図、 図３は図１の操作要素だけの断面図、 図４は液体貯蔵容器に直接配置するための他の実施の形態の断面図、 図５は液体供給装置だけの断面図、 図６は図４の空気および液体供給および泡立てのための操作要素の拡大断面で ある。 図１から判るように、本発明による装置は、容積を変えることができる円筒形 の空気室１を備えたケーシングＧと、この空気室と同軸に配置された、空気供給 と同時に泡立て可能な液体を容器Ｖから供給するための装置２とからなっている 。この場合、装置２（図５も参照されたし）は空気圧縮用操作要素４によって吸 引側で逆止弁３をに挿入可能なプランジャ５によって形成され、空気室１と、逆 止弁３を備えた装置２の室６は、泡立て室８に接続されている。この泡立て室に は泡排出通路９が接続している。空気室１内には、中央のインサート１１を備え たピストン１０が設けられている。このインサートはピストン１０に固定連結さ れている。インサート１１とピストン１０によって形成されたユニットはばね１ ２によって空気室１の底１３に支持されている。インサート１１内には空気通路 １４が設けられている。この空気通路はインサート１１の中央に設けられた泡立 て室８を空気室１に接続している。インサート１１内にはプランジャ５の開放端 部７が挿入されている。この開放端部は泡立て室８の方へ向き、このインサート に固定連結されている。プランジャは供給通路５′を備え、液体供給装置２内で 摺動可能である。更に、泡立て室８への空気室１４の開口１５の前において空気 室内に、泡戻し弁１６が設けられている。この泡戻し弁は空気通路１４を泡排出 通路９に接続している。 ピストン１０とインサート１１によって形成されたユニット − その全体が 空気室１の容積を変えるための操作要素４である − は、簡単に製作するため に、すべてが互いに固定連結された複数の部品によって形成されている。 スリーブ状のインサート１１は、見やすくするために図３に取り出して示すよ うに、ピストン１０と共に一体に形成されている。インサート１１の底１７は開 口１４′と、両側へ延びるスリーブ１８を備えている。空気室１内に挿入された スリーブの部分１７′は、プランジャ５の開放端部７を収容し、内側に向いた部 分１７″は、全体が環状筒形の空気通路１４の部分１４″の内壁を形成している 。この空気通路は他方の側で他のスリーブ１９によって画成されている。このス リーブ１９は空気用の環状開口１５の上方に開口２０を有する。この場合、室２ １は泡立て室８を形成している。この泡立て室の後に、泡立て要素８′が泡排出 通路９側の配置されている。スリーブ１９の上方に第３のスリーブ２２が設けら れている。この第３のスリーブは同様にインサート１１内に固定装着されている 。このスリーブ２２の底２３には複数の開口２４が設けられている。この開口は 弾性的なリング２５と共に泡戻し弁１６を形成している。インサート１１全体に フード２６が装着されている。このフードは泡排出通路９を含み、この泡排出通 路から吸引孔２７が泡戻し弁１６に通じる吸引連通部を形成している。このフー ド２６は更に、湾曲引張り材２９のための凹部２８を備えている。この湾曲引張 り材は、手動レバー３０をケーシング１上のその軸３１回りに矢印Ｐ′方向に回 転させると、手動レバーによって矢印Ｐ方向に操作される。その際、ピストン１ ０は空気室１内に押され、空気を圧縮する。この空気は開口１４′を通って空気 案内通路１４，１４″に達し、そこから室（予混合室）に通じる環状の開口１５ に達する。この室で、空気は泡立てられる液体に出会う。ピストン１０とインサ ート１１からなるユニット全体を押し下げることにより、それに固定連結された プランジャ５（図５参照）が室６内に押し込まれる。プランジャを挿入する際、 供給通路５′に通じる横穴５″が開放し、プランジャによって押しのけられた液 体が供給通路５′内で上方へ向かって泡立て室８内に上昇する。この泡立て室内 で形成された泡は泡排出通路９の端部から出て、使用者の手のひらに受け取られ る。レバー３０を離すや否や、ピストン１０、インサート１１およびプランジャ ５からなるユニットがばね１２によって再び戻される。この戻しにより、新しい 液体 が装置２の室６に吸引され、空気室１内に負圧が発生し、この負圧が泡戻し弁１ ６を開放する。それによって、負圧は孔２７を経て泡排出通路内にも作用し、そ こに残っている泡をインサート１１の中空室、すなわち空気通路１４の広い部分 に吸引して戻す。そして、泡または場合によっては戻った液体は、次の操作時に 、この空気通路の広い部分から空気によって再び連行される。 図４〜６に示した装置は同じ原理に従って作動する。この装置は液体容器Ｖ′ に直接装着するためのものである。この実施の形態の一致する部品は同じ参照符 号が付けてあるので、再度説明する必要はない。 この場合、図１の実施の形態の場合のケーシングＧは、液体容器Ｖ′の首部Ｈ によって形成されている。この首部には空気室１がねじ込まれている。インサー ト１１と共にピストン１０のストロークを制限する、図１の実施の形態の場合の ストッパー３２は、図４の実施の形態の場合には、空気室１の壁３３にねじ込ま れた当接リング３４によって形成されている。 図１と図５の装置２の比較によって判るように、装置は、構造的な細部が少し だけ異なっていることは別として、ほぼ同じである。プランジャ５は定置された ガスケット３５内でスライドし、逆止弁３はばね３６を備えている。このばねは 同様に戻し作用を生じる。 図４，６の実施の形態の場合には、空気流入口１４′が環状隙間である。一方 、図１，３の実施の形態の場合、空気流入口は複数のこのような開口１４′によ って形成されている。この複数の開口は中心軸線３７の上側の半円３８に沿って 分配配置されている。これは本実施の形態の場合、吸引されて戻された泡が空気 室１内に達しないようにする働きがある。 図４，６の実施の形態の場合、空気室１がピストン１０とインサート１１から なるユニットと共に液体容器Ｖ′の首部Ｈに直接装着されているが、図１の実施 の形態の場合、液体容器Ｖは通気弁３９を備えたケーシングＧの首部Ｈに装着さ れている。このケーシング内には、図示のように、空気室１を備えた装置２が配 置されている。すなわち、この場合、泡立て可能な液体はケーシングＧの室４０ から吸引される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．容積を変更可能な円筒状の空気室（１）を有するケーシング（Ｇ）と、この 空気室に同軸に設けられた、空気を供給すると同時に泡立て可能な液体を容器（ Ｖ）から供給するための装置（２）とを備え、装置（２）が空気圧縮用操作要素 （４）によって吸引側で逆止弁（３）をに挿入可能なプランジャ（５）によって 形成され、空気室（１）と逆止弁（３）を備えた装置（２）内の室（６）とが泡 立て室（８）に接続し、この泡立て室に泡排出通路（９）が接続している、泡、 特に石鹸泡を泡立ておよび配量放出するための装置において、 空気室（１）内に、中央のインサート（１１）を備えたピストン（１０）が 設けられ、このインサートがピストン（１０）に固定連結され、 インサート（１１）とピストン（１０）によって形成されたユニットかばね （１２）によって空気室（１）の底（１３）に対して支持され、 インサート（１１）内に空気通路（１４）が設けられ、この空気通路がイン サート（１１）の中央に設けられた泡立て室（８）を空気室（１）に接続し、 インサート（１１）にプランジャ（５）の開放端部（７）が挿入され、この プランジャが泡立て室（８）の方へ向き、かつこのインサートに固定連結され、 プランジャが供給通路（５′）を備え、かつ装置（２）内で液体供給のために摺 動可能であり、 空気通路（１４）と泡排出通路（９）を接続する泡戻し弁（１６）が泡立て 室（８）への空気通路（１４）の開口（１５）の手前において空気通路内に設け られていることを特徴とする装置。 ２．インサート（１１）がピストン（１０）と一体に形成されたスリーブ（１８ ）として形成され、空気室（１）に挿入されたスリーブの部分（１７′）に、プ ランジャ（５）の開放端部（７）が挿入され、このプランジャが他のスリーブ（ １９）と共に空気通路（１４）の一部（１４′）と、泡立て室（８）への空気通 路の開口（１５）を画成していることを特徴とする請求項１記載の装置。 ３．インサート（１１）に第３のスリーブ（２２）が挿入され、このスリーブの 底（２３）に複数の開口（２４）が設けられ、この開口が弾性的なリング（２ ５）と共に泡戻し弁（１６）を形成していることを特徴とする請求項２記載の装 置。 ４．インサート（１１）上にフード（２６）が設けられ、このフードが泡排出通 路（９）を有し、この泡排出通路が孔（２７）によって泡戻し弁（１６）に空気 圧的に接続されていることを特徴とする請求項２または３記載の装置。 ５．フード（２６）が湾曲引張り材（２９）を収容するための凹部（２８）を備 え、この湾曲引張り材がケーシング（Ｇ）に揺動可能に支承された手動レバー（ ３０）に連結されていることを特徴とする請求項４記載の装置。