JPH09511530A - 合成インスリン模倣物質 - Google Patents
合成インスリン模倣物質Info
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Abstract
(57)【要約】
合成インスリン模倣化合物を開示する。二糖の小合成アミン、例えば、2−デオキシ−2−アミノガラクトピラノシルピニトールはインスリンの作用を模倣し且つその作用を調節することを示す。
Description
【発明の詳細な説明】
合成インスリン模倣物質発明の背景
本発明は、インスリンの作用を模倣する物質に関する。
インスリンの代謝作用は、インスリンのある種の作用を模倣する低分子量物質
の生成を伴うということが長い間知られてきた。米国特許第4,446,064
号明細書を参照されたい。イノシトールグリカン構造は、1986年に初めてイ
ンスリン媒介物質として提案された。サルティール(Saltiel),A.R
.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.83巻,5793〜97頁(1
986)を参照されたい。これらの初期の研究以来、インスリン媒介物質の構造
変化は多数の実験室で報告されてきた。サルティール、「インスリン作用の第二
メッセンジャー(Second Messengers of Inslin
Action)」,Diabetes Care,13巻,3号,244〜25
6頁(1990)を参照されたい。具体的に、ラーナー(Larner)の実験
室からの組成分析は、イノシトールグリカン構造の特徴として有意の量のD−キ
ロイノシトールおよびガラクトサミンの存在を実証した。ラーナーら、Bioc hem.Biophys.Res.Comm.
151巻,1416〜26頁(1
988)。インスリンに反応して原形質膜から放出されたイノシトールグリカン
の構造および生合成の識別における進歩にもかかわらず、これらの化合物の正確
な生物学的有用性の識別は、それらのインスリン模倣性の正確な構造決定および
検査に依る。
インスリンの作用を媒介するまたは模倣する物質の同定は、グルコース代謝の
障害、例えば、欠陥グルコース耐性、11型糖尿病に関係した高血中グルコース
、およびインスリン耐性を有するヒトの治療において臨床的に有用でありうる新
規の構造の開発をもたらすと考えられる。
生物由来の抽出されたインスリン模倣分子は、起こりうる汚染並びに天然に存
在する分子の信頼できないまたは制限された供給源を含めた種々の望ましくない
特性を示す。したがって、インスリンまたはその媒介物質の活性を模倣する、し
かも動物組織からの抽出物に頼ることなく合成することができる合成分子を考案
することは望ましい。発明の概要
ある種の小アミノ二糖は、インスリンの作用を模倣しうることが分かっている
。具体的に、それらは高血中グルコース濃度を減少させるように作用する。これ
らの物質は、β結合によって結合したアミノ糖残基およびイノシトールから成る
。これら二糖の誘導体もまた、高血中グルコース濃度を減少させるように作用す
る。本発明において用いられるアミノ糖の例としては、グルコサミンおよびガラ
クトサミンがある。これらの化合物の2−デオキシの形が最も好ましい(例えば
、2−デオキシ−2−アミノヘキサピラノシルイノシトール)。本発明のアミノ
二糖としては、ガラクトピラノースのアミノ誘導体および異性体並びにイノシト
ールの誘導体から成る分子がある。2−デオキシ−2−アミノガラクトピラノシ
ルピニトールなどの化合物は、この点において最も重要である。
本発明の範囲内の物質の例としては、これらのアミノ二糖の各種誘導体、例え
ば、4′−O−(2−デオキシ−2−アミン−D−ガラクトピラノシル)−D−
ピニトール−5′−リン酸または4′−O−(2−デオキシ−2−アミン−D−
ガラクトピラノシル)−D−ピニトール−2′−リン酸がある。図面の説明
図1は、本発明の化合物を記載するのに用いられた番号の付け方の図示である
。
図2〜7は、本発明の化合物を製造するのに用いられた合成経路を図示する。発明の詳細な説明
本発明は、広範囲の化合物に関する。これらの化合物のアミノ糖成分は、好ま
しくは、ヘキソサミンまたはペントースアミンであり、概して、アロサミンおよ
びグルコサミンなどのヘキソースアミン、特に、グルコサミン、およびガラクト
サミンが好ましい。イノシトールの中では、キロイノシトールおよびミオイノシ
トールが好ましい。本発明の化合物を記載するのに用いられた番号の付け方を図
1に記載する。
アミノ糖およびイノシトール成分双方のヒドロキシル基は、種々の置換基によ
って置換されうる。アルコキシ基、アリールオキシ基、エーテル基、エステル基
およびリン酸基は分子を保護する場合に有用であり、その親水性を変更するかま
たはそのインスリン模倣性を調節する。キロイノシトールの第3位のヒドロキシ
ル基の置換が好ましく、メトキシ基による置換(すなわち、ピニトール)が特に
好ましい。キロイノシトールの2位および1位(並びに他のイノシトール成分の
対応する位置)の置換もまた好ましい。
本発明のインスリン模擬体は、以下の方法で製造することができる。
2−デオキシ−2−アミノ糖と本発明のイノシトール誘導体とのβ−グリコシ
ドは、1位に脱離基を有する適当に保護されたアミノ糖前駆物質(グリコシル供
与体)と、適当に保護されたイノシトールの遊離ヒドロキシル基(グリコシル受
容体)とをプロモーター存在下で反応させた後に脱保護することによって製造さ
れる。例えば、4′−O−(2−デオキシ−2−アミノ−D−ガラクトピラノシ
ル)−D−ピニトールは、図2に示されているスキーム1で示されたグリコシル
化/脱保護シークエンスによって製造される。
グリコシル供与体である1−ブロモ−1,2−ジデオキシ−3,4,6−トリ
−O−アセチル−2−ジニトロフェニルアミノガラクトースは、図3に示されて
いるスキーム2で示されたように且つ以下に詳細に記載のように製造される。
他のグリコシル供与体は、入手可能な前駆物質の直接合成操作によって製造さ
れる。例えば、ガラクタルの4位の選択的誘導体は、図4に示されているスキー
ム3で示されたように、化合物を2当量の塩化t−ブチルジメチルシリルによっ
て処理することにより達成されうる。化合物Aは、既知のウィリアムソン(Wi
lliamson)またはショッテン・バオマン(Schotten−Baum
an)技法によってエーテルまたはエステルに容易に変換されうる。Bでのアジ
ドニトロ化および臭化物置換はグリコシル供与体を提供し、それがケイ酸銀存在
下のグリコシル受容体との反応後、水素化によるアジド基の還元およびフッ化物
による脱保護は、4位で置換された2−デオキシ−2−アミノガラクトースとエ
ーテルまたはエステルとのβ−グリコシドを生成する。
同様に、図5に示されているスキーム5で示されるように、化合物CおよびD
は、容易に分離されうるし、そして3位または6位で置換された2−デオキシ−
2−アミノガラクトースとエーテルまたはエステルとのβ−グリコシドに変換さ
れうる。
スキーム1の場合のように、4′−O−(2−デオキシ−2−アミノ−D−ガ
ラクトピラノシル)−D−ピニトールの合成において用いられたグリコシル受容
体である1′,2′;5′,6′−ジ−O−イソプロピリデン−D−ピニトール
は、触媒量のp−トルエンスルホン酸存在下のD−ピニトールとジメトキシプロ
パンとの反応によって製造された。他のグリコシル受容体は容易に製造されうる
。例えば、図6に示されているスキーム6で示されたように製造されうる化合物
EおよびFは、ウィリアムソン技法を用いてレジオ選択的にモノまたはジアルキ
ル化されうる。2位および6位にアルコキシ置換基を有するキロイノシトールを
含むグリコシドは、図7に示されたようにグリコシル受容体Hを与える触媒によ
る脱ベンジル化後、標準的な技法を用いるHのグリコシル化および脱保護によっ
て得ることができる。同様に、1位および5位にアルコキシ置換基を有するキロ
イノシトールを含むグリコシドはGから製造することができる。
I. 4′−O−(2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル )−D−キロイノシトールの製造
。
この化合物を製造するための詳細な手順は以下の通りである。
1. 1′,2′;5′,6′−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−(トリ
メチルシリルエトキシメチル)−D−キロイノシトールの製造。
1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−キロイノシトール(942
mg)、塩化トリメチルシリルエトキシメチル(SEM−C1)0.83mlお
よびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)1.9mlを、乾燥塩化メチレ
ン20ml中に溶解させ且つ16時間還流させた。溶液を真空中で濃縮し、そし
て揮発性物質の最後の痕跡を高圧下(500ミリトル)で4時間除去して純生成
物を生成した。収率は1.04g(73%)であった。
2. 2−デオキシ−2−ジニトロフェニルアミノ−D−ガラクトースの製造
。
ガラクトサミン塩酸塩(10g)を蒸留アセトン20mlおよび脱イオン水5
0mlと一緒に撹拌した。2,4−ジニトロフルオロベンゼン(5.8ml)を
加えた後、炭酸ナトリウム4.9gを加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、
黄色沈澱を生成させた。物質を吸引濾過して乾固させ、乾燥メタノール30ml
中に溶解させた。ベンゼン(120ml)を加えた後、十分なヘキサン(約50
ml)を加えて溶液を僅かに濁らせ、その時点で濁った懸濁液を種にして生成物
5.6g(35%)を生じる。
別の手順を用いて混合物を18時間濃縮し、シリカゲル60を充填した3X2
0cmフラッシュカラムに粗製物質を入れ、3:1のクロロホルム:イソプロパ
ノールによってカラムを溶離し、そして溶媒を真空中で除去して乾固させた。ガ
ラクトサミン塩酸塩6g、ジニトロフルオロベンゼン3.48ml、炭酸ナトリ
ウム2.94g、水30mlおよびアセトン120mlから、生成物7.37g
(77%)を得た。
1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ジニトロフェニ
ルアミノ−D−ガラクトースの製造。
2−デオキシ−2−ジニトロフェニルアミノガラクトース(7.37g)を乾
燥ピリジン50ml中に溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。無水酢酸(50m
l)を加え、そして溶液を10〜15℃まで加温しながら10時間撹拌した。溶
液を氷水500mlに注入し、そして混合物を吸引濾過した。沈澱を熱95%エ
タノール500mlから再結晶させて、生成物11.06g(100%)を生成
した。
3. 1−ブロモ−1,2−ジデオキシ−2−ジニトロフェニルアミノ−3,
4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース。
1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ジニトロフェニ
ルアミノガラクトース(6.83g)を乾燥クロロホルム12mlによって湿潤
させ且つ0℃まで冷却し、そこに酢酸中30%臭化水素100mlを滴下し、そ
して添加完了後、溶液を2時間撹拌した。溶液を氷水350mlに注入し且つク
ロロホルム4X100mlによって抽出した。合わせたクロロホルム抽出液を飽
和重炭酸ナトリウム水溶液2X100ml、水100mlによって洗浄し、硫酸
マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。高真空下で25
時間乾燥後、生成物7.08g(99%)を得た。
1. 4′−O−[3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ジ
ニトロフェニルアミノ−β−D−ガラクトピラノシル]−3′−O−トリメチル
シリルエトキシメチル−1′,2′;5′,6′−ジ−O−イソプロピリデン−
D−キロイノシトールを製造するグリコシル化法。
真空乾燥した1−ブロモ−1,2−ジデオキシ−3,4,6−トリ−O−アセ
チル−2−ジニトロフェニルアミノ−D−ガラクトース(170mg)および1
,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−(トリメチルシリルエトキ
シメチル)−D−キロイノシトール(100mg)を乾燥塩化メチレン10ml
中に溶解させ、溶液を室温で撹拌した。窒素シュラウド下において、活性化され
たばかりの4オングストローム粉末モレキュラーシーブ500mgを加え且つ1
時間撹拌した。その時点で、テトラメチル尿素0.04mlおよび銀トリフレー
ト(triflate)82mgを窒素シュラウド下において加えた。均一混合
物を室温で21時間撹拌し、そこにトリエチルアミン3滴を加え;混合物を濾過
し、そして溶媒を真空中で除去した。シリカゲル60を充填した2X25cmフ
ラッシュカラムに粗製物質を入れ、4:1の石油エーテル:酢酸エチル790m
lおよび2:1の石油エーテル:酢酸エチル100mlによってカラムを溶離し
て、異性体90mg(23%)およびβ異性体42mg(19%)を単離した。
1. 4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル
]−3′−O−トリメチルシリルエトキシメチル−1′,2′;5′,6′−ジ
−O−イソプロピリデン−D−キロイノシトールの製造。
4′−O−[3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ジニトロ
フェニルアミノ−β−D−ガラクトピラノシル]−3′−O−トリメチルシリル
エトキシメチル−1′,2′;5′,6′−ジ−O−イソプロピリデン−D−キ
ロイノシトール(37.5mg)を、1M水酸化リチウム水溶液3.5mlおよ
びジオキサン7mlと一緒に撹拌し且つ90℃まで28時間加熱した。酢酸(4
ml)を加えてpH5にし、そして溶媒を真空中で除去した。残留物をメタノー
ル中に溶解させ、シリカゲル60を1g加え、そしてメタノールを真空中で除去
した。シリカゲル60を充填した1X15cmフラッシュカラムに、予め吸着さ
れた物質を入れ、3:1のクロロホルム:イソプロパノールによってカラムを溶
離して、生成物22.1mg(90%)を単離した。
2. 4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル
]−D−キロイノシトールの製造。
4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル]−3
′−O−トリメチルシリルエトキシメチル−1′,2′;5′,6′−ジ−O−
イソプロピリデン−D−キロイノシトール(124mg)を、80%酢酸10m
l中に溶解させ、溶液を75℃まで18時間加熱した。溶媒を真空中で除去して
生成物76mg(99%)を生成した。C18固定相および水溶離剤を用いる高速
液体クロマトグラフィーを用いて生成物を更に精製した。
1. 4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル ]−D−ピニトールの製造
。
この化合物が製造される合成経路の詳細な説明は以下の通りである。
2. 4′−O−[2−デオキシ−2−ジニトロフェニルアミノ−3,4,6
−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル]−1′,2′;5′,6
′−ジ−O−イソプロピリデン−D−ピニトールの製造。
真空乾燥した1−ブロモ−1,2−ジデオキシ−3,4,6−トリ−O−アセ
チル−2−ジニトロフェニルアミノガラクトース(3.9g)および1,2;5
,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−ピニトール1gを乾燥塩化メチレン10
0ml中に溶解させ、溶液を室温で撹拌した。窒素シュラウド下において、活性
化されたばかりの4オングストローム粉末モレキュラーシーブを加え、そして混
合物を1時間撹拌した。その時点で、テトラメチル尿素0.87mlおよび真空
乾燥された銀トリフレート1.86gを窒素シュラウド下において加え、混合物
を0℃で18時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で乾燥させた。シリ
カゲル60を充填した5X20cmフラッシュカラムに粗製油を入れ、2:1の
石油エーテル:酢酸エチルによってカラムを溶離して、βアノマー2.108g
(76%)を生成した。
3. 4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル
]−1′,2′;5′,6’−ジ−O−イソプロピリデン−D−ピニトールの製
造。
4′−O−[3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ジニトロ
フェニルアミノ−β−D−ガラクトピラノシル]−1′,2′;5′,6′−ジ
−O−イソプロピリデン−D−ピニトール(902.1mg)を、1M水酸化リ
チウム水溶液3.5mlおよびジオキサン7mlと一緒に撹拌し且つ95℃まで
72時間加熱した。酢酸(2ml)を加え、溶媒を真空中で除去した。シリカゲ
ル60を充填した2X10cmフラッシュカラムに粗製物質を入れ、3:1のク
ロロホルム:イソプロパノールによって溶離して、生成物361mg(61%)
を生成し、それをイソプロパノールから再結晶させて、結晶性生成物74mgを
生成した。
4. 4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル
]−D−ピニトールの製造。
4′−O−[2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノシル]−1
′,2′;5′,6′−ジ−O−イソプロピリデン−D−ピニトール(101m
g)を、80%酢酸5ml中に溶解させ、溶液を75℃まで24時間加熱した。
溶媒を真空中で除去した。残留物を、C−18ミリポア(Millipore)
カートリッジを介して通過させ且つアセトニトリルによって溶離した。残留物(
64mg重量)をイソプロパノールから再結晶させて、生成物25mgを生成し
た。高血中グルコース濃度の減少
これらの化合物は、グルコース代謝の欠如、例えば、欠陥グルコース耐性、イ
ンスリン耐性、または11型糖尿病に関係した高血糖の治療において有用である
。例えば、ラットにストレプトゾトシン70mg/kgを静脈内注射した。10
日後、結果として起こる高血糖が確かめられたら、被験動物をケタミンによって
麻酔し、そして0時間血中グルコース濃度を尾静脈試料採取によって決定した。
実験群には、4′−O−(2−デオキシ−2−アミノ−β−D−ガラクトピラノ
シル)−D−ピニトール2mg/kgを尾静脈からの静脈内注射によって与え、
そして対照群には等量の食塩水を与えた。血中グルコース濃度は、両方の群にお
いて経時測定された。測定は全て、被験動物がケタミン麻酔下にある間に行われ
た。分散の二元分析による時間経過データの評価は、血中グルコース濃度を低下
させる二糖の有意の全体的作用を示した(p<0.01)。二糖の投与から30
分後に、血中グルコース濃度は、実験群においては前処理濃度から30%(+/
−9.
5)まで減少したが、対照群での濃度は2.5%(+/−2.6)しか減少しな
かった。
本発明による化合物は、適当な担体および有効量の化合物を含む標品によって
投与することができる。0.1〜10.0mg/kgの範囲の用量が好ましく、
1.0〜2.0mg/kgの範囲が最も好ましい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 プライス,ジョン
アメリカ合衆国ヴァージニア州22903,シ
ャーロッツヴィル,イースト・マウンテン
ウッド・ロード 719
(72)発明者 ハング,ローラ
アメリカ合衆国ヴァージニア州22901,シ
ャーロッツヴィル,マールボーロ・コート
3512
(72)発明者 ピッカリエロ,トーマス
アメリカ合衆国ヴァージニア州29060,ブ
ラックスバーグ,マーフィー・ストリート
203
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. β結合によって結合したD−ヘキソサミンおよびイノシトールを含む化 合物。 2. イノシトールが、ミオイノシトールおよびキロイノシトールから成る群 より選択される請求項1に記載の化合物。 3. イノシトールがD−ピニトールであり且つヘキソサミンに対する結合が 1,4′である請求項2に記載の化合物。 4. ヘキソサミンが、D−グルコサミンおよびD−ガラクトサミンから成る 群より選択される請求項3に記載の化合物。 5. ヘキソサミンがD−ガラクトサミンである請求項4に記載の化合物。 6. 少なくとも一つのヒドロキシル基が、リン酸基、C1〜C6アルコキシ基 、C3〜C6シクロアルコキシ基、C3〜C6エステル基、C6アリールオキシ基ま たはC7〜C8アリールアルコキシ基で置換されている請求項2または請求項5に 記載の化合物。 7. 少なくとも一つのヒドロキシル基が、メトキシ基、エトキシ基またはプ ロポキシ基で置換されている請求項6に記載の化合物。 8. リン酸基、C1〜C6アルコキシ基、C3〜C6シクロアルコキシ基、C3 〜C6エステル基、C6アリールオキシ基またはC7〜C8アリールアルコキシ基が 、イノシトール環の1′位、2′位または6′位のヒドロキシル基の少なくとも 一つに置換する請求項5に記載の化合物。 9. 少なくとも一つのヒドロキシル基が、メトキシ基またはリン酸基で置換 されている請求項2または請求項5に記載の化合物。 10.イノシトールがキロイノシトールであり且つヘキソサミンに対する結合 が1,4である請求項2に記載の化合物。 11.ヘキソサミンが、D−グルコサミンおよびD−ガラクトサミンから成る 群より選択される請求項10に記載の化合物。 12.ヘキソサミンがD−ガラクトサミンである請求項11に記載の化合物。 13.少なくとも一つのヒドロキシル基が、リン酸基、C1〜C6アルコキシ 基、C3〜C6シクロアルコキシ基、C3〜C6エステル基、C6アリールオキシ基 またはC7〜C8アリールアルコキシ基で置換されている請求項2または請求項1 2に記載の化合物。 14.少なくとも一つのヒドロキシル基が、メトキシ基、エトキシ基またはプ ロポキシ基で置換されている請求項12に記載の化合物。 15.リン酸基、C1〜C6アルコキシ基、C3〜C6シクロアルコキシ基、C3 〜C6エステル基、C6アリールオキシ基またはC7〜C8アリールアルコキシ基が 、イノシトール環の1′位、2′位、3′位または6′位のヒドロキシル基の少 なくとも一つに置換する請求項11に記載の化合物。 16.少なくとも一つのヒドロキシル基が、メトキシ基、アミン基またはリン 酸基で置換されている請求項2または請求項11に記載の化合物。 17.欠陥グルコース代謝の治療方法であって、請求項1〜16に記載の化合 物の有効量を薬学的に許容しうる担体と一緒に投与することを含む上記方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US08/335,015 | 1994-11-07 | ||
US08/335,015 US5652221A (en) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | Method of treating defective glucose metabolism using synthetic insulin substances |
PCT/US1995/014424 WO1996014075A1 (en) | 1994-11-07 | 1995-11-07 | Synthetic insulin mimetic substances |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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