JPH09511357A - 磁界感応センサを備えた近接スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 垂直方向の磁化方向を有するＵ字形の永久磁石のＵ字の脚部の間に、３つの同名の極によって無磁束の領域が形成され、該領域にセンサが取り付けられている。面状の強磁性トリガ部材がＵ字の基部に平行な平面においてＵ字形の脚部の２つの極に接近する際に、前記無磁束の領域の打ち消しによってトリガされる、センサの切換信号が評価可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 磁界感応センサを備えた近接スイッチ 本発明は、磁界感応センサを備えた近接スイッチに関する。 従来の機械的なスイッチに代わって、車両の用途においては殊に、磁界感応セ ンサ、例えばホールセンサまたはマグネットレジスタを備えた無接触近接スイッ チがますます使用されるようになっている。ホールセンサは基本的に、定電流が 供給される半導体層、殊にシリコンから成っている。層に対して垂直である磁界 成分によって、定電流が影響を受けかつセンサは、印加された磁界強度に比例し ている評価可能なホール電圧を送出する。ホールセンサは今日有利には、集積回 路の形において使用され、集積回路は既に、回路状態の評価のために適している 評価回路を含んでいる。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第３９０１６７８号公報から、磁界感応センサ を固有の永久磁石装置の無磁界領域に配設することが公知である。それ故に、高 い温度安定性を実現するために、永久磁石はこの公知の近接スイッチでは、リン グ形状の磁極面が生じるような構造になっている。その際面状の強磁性のトリガ 部材による制御は、磁極面に対して垂直に行われ、その際無磁界領域は接近の際 に打ち消されず、センサが 通り過ぎるにすぎない。 本発明の課題は、特別簡単に構成されかつ非常に簡単に製造することができる 、磁界感応センサを備えた近接スイッチを提供することである。 本発明によればこの課題は、 垂直方向の磁化方向を有するＵ字形の永久磁石を備え、Ｕ字の脚部の間に、３つ の同名の、相互に反発する極によって無磁束の領域が形成され、該領域において 磁界に感応するセンサが取り付けられており、 かつＵ字形の脚部の上方においてＵ字の基部に平行な平面において接近可能な面 状の強磁性トリガ部材を備え、該トリガ部材がＵ字形の脚部の２つの極に接近す る際に、前記無磁束の領域の打ち消しによってトリガされる、センサの切換信号 が評価可能である ようにしたことによって解決される。 請求項１の対象の有利な構成はその他の請求項に記載されている。次に本発明 を図面の唯一の図に図示の実施例に基づいて一層詳しく説明する。図は本発明の 近接スイッチの磁気系の側面図である。 図には、垂直方向の磁化方向を有するＵ字形の磁石が図示されている。Ｕ字の 脚部の間に、無磁束の領域が存在している。というのは３つのＮ極が相互に反発 し合うからである。この領域に磁界感応センサが取り付けられる。強磁性のトリ ガ部材が磁石の上側において図示の平面においてＵ字形の磁石に接近するとき、 ２つの側方のＮ極は部分的に遮へいされるかないしその磁界が偏向される。これ に基づいて真ん中のＮ極の磁束は一層よく通ることができ、即ち真ん中のＮ極は 磁界センサによって多くの磁束が通り、ひいては切換信号をトリガする。 図示の装置は特別簡単に構成されておりスペースも少ない。磁気系の特別な幾 何学的構成から結果的にセンサの遮へいが３つの側から生じることも有利である 。センサの磁気的な障害確率が低減されていることは、例えば近接スイッチを車 両の中央鎖錠システムに使用する場合に重要である。 実験的に構成されたスイッチは、磁石の厚さおよびＵ字脚部の幅および脚部間 の領域に対してそれぞれ４mm という寸法の場合に既に、１.５mm の切換間隔を 有していた。この切換間隔はＵ字形磁石の寸法の適当な選定によって難なく一層 最適化、即ち拡張することができる。比較的大きな切換間隔が望ましい。その理 由は、実際には例えば錠の中に差し込まれる近接スイッチとトリガ部材との間に は公差があって、そのために切換間隔が著しく僅かな場合には接近するトリガ部 材とスイッチとの間の間隔を著しく大きくしなければならない可能性があるから である。 近接スイッチが永久磁石用の熱可塑性合成樹脂から成るケーシングを有し、か つ永久磁石が合成樹脂と結合された永久磁石粉末から成り、かつケーシングが２ コンポーネント射出成形技術において製造されており、その際ケーシングは永久 磁石に直接射出成形され、かつ永久磁石は包封後に磁化されているという特徴を 有する本発明の近接スイッチは特別コストの面で有利に製造可能である。その際 例えば、まずＵ字形磁石が射出成形され、引き続いてケーシングが包封される。 即ち２つのコンポーネントは同一の射出成形機によって順次形成される。このこ とは、ケーシングおよび永久磁石に対して異なった合成樹脂が使用されるとき、 特別簡単に実施可能である。同じ合成樹脂の場合にも、その前に射出されたコン ポーネントが再び軟化するおそれは射出パラメータおよび射出サイクル時間を相 応に整合することによって論理的に防止することができるので、個々のコンポー ネントは順次成形されかつコンポーネントの相互の接着なしに射出することがで きる。 製造過程の重要なステップは例えば、銅帯状体が打ち抜かれかつ引き続いて電 気メッキを施され、かつ一方の側に２つないし３つの接続端子を有するホールチ ップが直接ボンディングされかつこの実装された銅帯状体が引き続いて射出成形 機を走行するように行われる。そこで、合成樹脂と結合された永久磁石粉末、例 えば粒状ポリエステル、引き続いて回路板が絵付け成形されているケーシングが 順次射出成形される。磁界センサはケーシング中に一緒に成形されるかまたは後 から挿入される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．垂直方向の磁化方向を有するＵ字形の永久磁石を備え、Ｕ字の脚部の間に 、３つの同名の、相互に反発する極によって無磁束の領域が形成され、該領域に おいて磁界に感応するセンサが取り付けられており、かつＵ字形の脚部の上方に おいてＵ字の基部に平行な平面において接近可能な面状の強磁性トリガ部材を備 え、該トリガ部材がＵ字形の脚部の２つの極に接近する際に、前記無磁束の領域 の相殺によってトリガされる、センサの切換信号が評価可能である ことを特徴とする磁界に感応するセンサを備えた近接スイッチ。 ２．該近接スイッチは、熱可塑性の合成樹脂から成る、永久磁石用ケーシング を有しており、 該永久磁石は合成樹脂と結合された永久磁石粉末から成り、 該永久磁石および前記ケーシングは、２コンポーネント射出成形技術において製 造されており、その際ケーシングは永久磁石に直接射出成形されたものであり、 かつ永久磁石は包封後に磁化されている 請求項１記載の近接スイッチ。 ３．磁界に感応するセンサはケーシングに一緒に成形されたものであるかまた は後から挿入されたものである 請求項２記載の近接スイッチ。