JPH09510180A - 安定な水性分散液の貯蔵および希釈 - Google Patents

安定な水性分散液の貯蔵および希釈

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Abstract

(57)【要約】 連続的な水性相、および水性相中を移送させて分散液のオストワルド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる分散液の形態の調合物、例えば有害生物防除剤調合物であって、ここで不連続的な相の中に該非水物質であってもまたはそうでなくてもよい有害生物防除剤物質が含まれており、ここで不連続的な相が水性相中での非水物質の泳動を低下させるのに十分な量の安定剤を含んでなり、そしてそれにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止するような調合物において、安定剤が10,000より大きくない分子量を有しておりそして不連続的な相の中に可溶性であるが水性相の中には不溶性であり且つその中を移送不能であることを特徴とする調合物。混合方法の熱力学は粒子寸法を予測可能な値にする傾向があるため、この調合物の製造は計量されたインライン混合プラントの中で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 安定な水性分散液の貯蔵および希釈 本発明は貯蔵および希釈時に安定な水性分散液(dispersion)の製造に関し、こ こでこの語は固体粒子の分散液および特に水性エマルジョンの両者を含んで使用 され、そして特に貯蔵および希釈時に安定な有害生物防除剤、例えば除草剤、殺 昆虫剤、または殺菌・殺カビ剤を含有するエマルジョンの製造に関する。 有機溶媒の使用により引き起こされる環境汚染に関する継続している重要性の ために、種々の調合物を有機溶媒中の溶液としてでなくむしろエマルジョン調合 物として製造することがますます望ましくなってきている。例えば接着剤などの 製造においては非常にたくさんのこの例がある。特に重要な領域は有害生物防除 剤組成物、例えば除草剤、殺昆虫剤、または殺菌・殺カビ剤組成物の分野であり 、そこでは活性物質を意図する場所に所望する適用速度で与えるためには典型的 には大量の溶媒を使用することが必要である。 多くの有害生物防除物質は易乳化性であるが、貯蔵安定性であり且つ適用前の 希釈時にも安定な分散された有害生物防除剤の濃縮物(特にエマルジョン)を製 造する際には問題が生ずる。 エマルジョン調合物は種々の理由のために不安定になる。これらの中で最も重 要なものを下記にまとめる: 1.外力、例えば重力または遠心力、の場、 2.小滴間の引力から生ずるフロキュレーション、 3.比較的大きい小滴を生成しそして最終的には非混和性の塊状液体となる小滴 の機能的な塊状化、 4.分散相の成分が分散された相の粒子間で連続的な相の中を泳動して全体的な 粒子寸法における変化をもたらすいわゆる「オストワルド熟成」、 5.上記の組み合わせから生ずる融合。 本発明はエマルジョン不安定性の原因としてのオストワルド熟成の減少または 防止に関する。 オストワルド熟成は分散相の成分が連続的な相を通って1つの粒子から他方へ 移送されうる場合にはいつでも生じうる。そのような移送に関する一般的な機構 は連続的な相の中での移送可能な物質の溶解によるものであり、それは物質の溶 解度が低くても生じうる。しかしながら、他の移送機構も可能である。例えば、 非常に低い水溶解度を有する物質でもある種の界面活性剤がエマルジョンの製造 および安定化において使用される時にはオストワルド熟成を示すことが予期され ていなくても実際に起きることがある。これは界面活性剤ミセルの中での溶解に よる水不溶性物質の水性相中への移送によるものと信じられている。 エマルジョン粒子中の非水物質の各々の化学的能力のため、非水性相の泳動の 方向は比較的小さい粒子から比較的大きい粒子となる傾向がある。それ故、エマ ルジョン粒子間の物質の泳動の全体的な影響が粒子寸法分布を比較的大きい粒子 寸法の方へ移行させる傾向があり、そのことは多くの場合非常に不利である。 エマルジョンのオストワルド熟成を調節するために種々の試みがなされている 。例えば、米国特許4348385(Mobay Chemical)は固体有害生物防除剤の 有機溶媒中分散液のオストワルド熟成の調節に関する。固体有害生物防除剤分散 液のオストワルド熟成問題に対する提唱されている解決法は固体イオン性分散剤 の添加である。 WO92/09197(KVK Agro)は液体中に分散された固体除草剤を含有す る除草剤組成物の製造に関する。除草剤濃縮物に対する水溶性重合体の添加によ り、生成物は希釈時に安定化される。濃縮物は水中油滴型エマルジョンではなく 、そして濃縮物の水への添加時に水溶性重合体安定剤は希釈助剤として作用する 。 WO89/03175(Dow Chemical)は重合体ラテックスの添加により安定 化される水で希釈可能な有害生物防除剤組成物の製造に関する。この重合体ラテ ックスは使用される溶媒中に不溶性である固体粒子を含んでなる。 WO93/15065(Schering Agrochemicals)は芳香族化合物または脂肪 族カルボン酸である結晶化抑制剤が加えられた有害生物防除剤エマルジョンを開 示している。 EP−A−0357559(Ciba Geigy)は溶媒なしに調合された時に貯蔵時 に結晶化する傾向を有する例えばフラチオコカルブ(Furathiococarb)の如き有害 生物防除剤のエマルジョンに対する結晶化抑制剤(主としてフェノール類および アルコール類)の添加を開示している。活性の方式は明らかでないが、有害生物 防除剤に対する可塑化効果であるようである。 EP−A−0397851(Monsanto)は有害生物防除剤組成物に対する添加 剤としての長鎖脂肪油、例えば長鎖脂肪酸、の使用を開示している。 EP−A−0589838(Ciba Geigy)は疎水性溶媒の中に溶解された実質 的に疎水性である有害生物防除剤を含有する有機相並びに界面活性剤および/ま たは分散剤を含有する水性相を含んでなる有機相組成 物の製造に関する。該組成物は安定剤を含有しており、それは水性相中より有機 相中で安定性がより大きい重合体または重合体混合物である。使用される重合体 は「水性相中より有機相中で安定性がより大きい」と言われており、そして「水 中に実質的に不溶性である」重合体がいくらか参照されているが、好適な物質の 多くは実質的な水溶解度を有しており、そして意図する水溶解度の一般的な水準 は2、3ppm程度は低くない。重合体はまた「有害生物防除剤の中にまたは有 害生物防除剤の疎水性溶媒中溶液の中に溶解して、それによりその粘度を高める 」と言われている。それらは10,000〜1,000,000ドルトンの分子量 を有することが特に要求される。重合体状安定剤を有害生物防除剤物質の中に溶 解させそして次に混合物を高剪断力ミキサーを用いて微粒子エマルジョンに転化 させることにより、安定化されたエマルジョンが製造される。 本発明の第一面に従うと、EP−A−0589838からエマルジョン安定剤 として有効であると予期されていない物質が実際に水性エマルジョンの安定化に おいてオストワルド熟成に対して非常に有効でありそしてオストワルド熟成の発 生を減少または完全に防止しうるということを驚くべきことに我々は今回見いだ した。特に、10,000より大きくない分子量を有しそしてエマルジョンの不 連続的な相に可溶性であるが水性相に不溶性であり且つその中を移送できない重 合体がそのような安定化を与える際に有効である。 従って、本発明の第一面では、連続的な水性相および水性相中を移送させて分 散液のオストワルド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を 含んでなり、ここで不連続的な相が水性相中での非水 物質の泳動を低下させるのに十分な量の安定剤を含んでなり、そしてそれにより 分散液のオストワルド熟成を減少または防止し、ここで安定剤が10,000よ り大きくない分子量を有しておりそして不連続的な相に可溶性であるが水性相に 不溶性であり且つその中を移送できない二相分散液、例えば水性エマルジョンが 提供される。 本発明はまた、連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワ ルド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる二相 分散液の製造方法であって、この方法が該物質および溶解された安定剤を含んで なる非水性相を界面活性剤の存在下で水中に分散させることを含んでなり、ここ で安定剤が10,000より大きくない分子量を有しておりそして不連続的な相 に可溶性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できない方法も提供 する。 本発明の第二面に従うと、我々は10,00より少ない分子量を有する安定剤 またはEP−A−0589838で使用された高分子量安定剤物質が使用される と、オストワルド熟成に対して安定なエマルジョンを製造するために重合体状安 定剤を有機相の中に溶解させそして引き続きこの混合物をEP−A−05898 38により要求されるような高剪断力ミキサーを使用して微粒子エマルジョンに 転化させる必要がないことを見いだした。それとは対照的に、第一段階として適 当な表面活性剤の存在下で安定剤の水中の「鋳型分散液」が製造され、そこで分 散された相が好適には非水溶媒中に溶解された安定剤を含有しており、他の非水 成分(特に、組成物が有害生物防除剤組成物である場合には、有害生物防除剤− 含有成分)を高剪断力下でまたは実際に剪断力下で加える必要は全くなく、鋳型 エマルジョンに対して塊状でさえ加えられるというこ とを我々は驚くべきことに見いだした。添加方法がどうであっても、鋳型分散液 の製造後に加えられる該非水成分は鋳型分散液の粒子中に入って、分散液の粒子 寸法を一定で且つ予測しうる量だけ増加させる。 従って、本発明の第二面では、連続的な水性相および水性相中を移送させて分 散液のオストワルド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を 含んでなる二相分散液の製造方法が提供され、この方法は溶解された安定剤を含 んでなる非水性相を界面活性剤の存在下で水中に分散させ、そして生成した分散 液に該物質を加えて該物質および安定剤を分散液の非水性相中に加えることを含 んでなる。 生成した分散液の不連続的な相は一般的に分散させることが望まれる物質、例 えば本発明を有害生物防除剤濃縮物の調合において使用する時には有害生物防除 剤、を含んでなる。 他の好適なそして特定の態様では、本発明は有害生物防除剤の製造方法を提供 し、その方法は界面活性剤の存在下で安定剤および場合により非水溶媒を含んで なる非水性相を水中に分散させ、そして生成した分散液に有害生物防除剤および 場合により非水溶媒を加えて、有害生物防除剤および加えられた非水溶媒(存在 するなら)を分散液の非水性相の中に加えることを含んでなる。 他の態様では、重合可能な単量体(場合により有害生物防除剤を含有する)を 使用して、単量体を非水性相の中に加えそして引き続き単量体を重合することに より、非常に調節可能な粒子寸法を有する粒子が製造される。粒子寸法は重合可 能な物質の添加時の予測される容量増加の計算並びに鋳型寸法および量の知識に より正確に予測することができる。そのような生成物は調節された放出賦形剤と しての用途を有しており、 有害生物防除剤(または他の活性物質)が重合体状マトリックスから放出される 。繰り返し工程(場合により異なる単量体を用いる)により、芯−殻生成物を容 易に構成することができる。 本発明に従い使用される安定剤は、不連続的な(非水)相の中に可溶性、好適 には全ての割合で可溶性であるが、水性相の中には不溶性あり且つその中を移送 不能である物質である。 ここで使用される「不連続的な相」または「分散相」という語は小滴または粒 状相をさし、そして連続的な(水)相は懸濁媒体をさす。 以上で示されているように、水性相の中を「移送不能」とは安定剤が水性相の 中に溶解しないだけでなく、乳化中に使用される界面活性剤の結果として存在す るミセル中でのその溶解度がミセル中の水性相中の安定剤の移送が意義ある程度 まで起きないことを意味する。安定剤の水溶解度は重量によると好適には100 ppmより大きくなく、より好適には10ppmより大きくなく、最も好適には 1ppmより大きくない。 不連続的な相中の安定剤の存在は不連続的な(非水)相の種々の成分の化学的 能力の改変効果を有しており、水性相中の非水物質の生じる全体的な移送が減少 または防止される。 本発明に従う有害生物防除剤調合物は一般的には連続的な水性相および水性相 の中を移送して分散液のオストワルド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでな る不連続的な相を含んでなる。この物質はしばしば活性成分(例えば有害生物防 除剤物質)が内部に溶解されている非水溶媒であってもよいが、有害生物防除剤 物質自身であってもよい。 不連続的な相は上記の安定剤、すなわち不連続的な相の中に可溶性であるが水 性相の中には不溶性であり且つその中を移送不能なものを含ん でなる。存在する安定剤の量は水性相中での非水溶媒の泳動を低下させるのに十 分なものであり、そしてそれにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止 する。 他の面は、連続的な水性相および水性相の中を移送して分散液のオストワルド 熟成を引き起こしうる物質を含む不連続的な非水性相を含んでなる二相分散液の 製造におけるここで定義されている安定剤の使用を提供する。 安定剤は非水性相の中には可溶性であるが水性相の中には不溶性であり(且つ その中を移送不能である)物質であってよい。 何らかの操作理論により拘束されることは意図しないが、分散液の安定化は安 定剤が有する組成物の化学的能力に対する効果により引き起こされると信じられ ている。一般的なエマルジョン(安定剤が存在しない)では、溶解によりまたは ミセル移送により水性相中を泳動可能な非水性相中に存在する物質は比較的小さ い粒子寸法から比較的大きい粒子寸法へ泳動する傾向があり、その理由はこの方 向の泳動がシステムの全体的な自由エネルギーにおける減少を生ずるからである 。しかしながら、安定剤を存在させると、この傾向は反対になり、その理由は非 水性相中での小滴または粒子からの物質の泳動が各々の比較的小さい粒子中の安 定剤の濃度を上昇させてその結果として化学的能力を変化させる傾向があるから である。全体的な効果は、我々が不定期間にわたり確認できた限り、分散液が安 定な粒子寸法分布となる傾向があることである。 本発明に従う分散液のこの特徴は、特にエマルジョン調合物の商業的な製造分 野において、多くの興味ある可能性を開くものである。一般的には、商業的エマ ルジョンを製造する時には、商業的生成物を一定にす るために粒子寸法を製造工程中に注意深く調節しなければならない。粒子寸法の 変動は必要な補正作用をとる前に包装ラインに入ってしまうようであるため、正 確な粒子寸法に関する要求のために商業的なエマルジョンの製造用の計量インラ イン混合が使用できなくなる。この理由のために、商業的なエマルジョンの製造 はほとんど全部バッチ基礎で実施されている。 本発明の方法の一面に従うと、非水性相中に上記種類の安定剤および場合によ り1種もしくはそれ以上の他の成分、例えば非水溶媒を含んでなる鋳型エマルジ ョンを製造し、そしてこの鋳型エマルジョンをエマルジョンを製造しようと望ま れる物質と組み合わせることにより、望まれる物質のエマルジョンを製造するこ とができる。この物質は希釈せずに、非水溶媒中の溶液の形態で、または非水性 相中に物質を有するエマルジョンとして加えることができる。この組み合わせの 結果、物質を含有する非水性相が鋳型エマルジョンに泳動して、該物質および安 定剤をこの非水性相中に含んでなるエマルジョンを生成する。この混合方法の熱 力学は粒子寸法を予測できる値にする傾向があるため、この方法は計量インライ ン混合プラントの中で実施することができる。 本発明の第二面における使用に適する安定化物質の例は、250〜106の、 好適には400〜105の、より好適には400〜104の分子量を有する重合体 またはオリゴマーである。本発明の第一面で使用される安定化物質は250〜1 04の分子量を有する重合体またはオリゴマーである。この物質の化学組成は分 散相の中に可溶性であるという条件に依存するであろう。適当な物質はホモ重合 体または共重合体、例えばJ.Brandrup およびE.H.Immergut により編集され た”Polymer Hand book”3rd Edition に記載されているものである。適当なホモ重合体の例には、 ポリオレフィン類、例えばポリアレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、およ びポリ(置換されたブタジエン)類、例えばポリ(2−t−ブチル−1,3−ブタジ エン)、ポリ(2−クロロブタジエン)、ポリ−(2−クロロメチルブタジエン)、 ポリフェニルアセチレン、ポリエチレン、塩素化されたポリエチレン、ポリプロ ピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリ酸化ブチレン、またはポリ酸化ブチ レンと酸化プロピレンまたは酸化エチレンとの共重合体、ポリシクロペンチルエ チレン、ポリシクロヘキシルエチレン、ポリアルキルアクリレート類およびポリ アリールアクリレート類を含むポリアクリレート類、ポリアルキルメタクリレー ト類およびポリアリールメタクリレート類を含むポリメタクリレート類、ポリジ 置換されたエステル類、例えばポリ(ジ−n−ブチルイタコネート)、およびポリ (アミルフマレート)、ポリビニルエーテル類、例えばポリ(ブトキシエチレン)お よびポリ(ベンジルオキシエチレン)、ポリ(メチルイソプロペニルケトン)、ポリ 塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルカルボン酸エステル類、例えばポリプ ロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリカプリル酸ビニル、ポリラウリン酸ビ ニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリスチレン、ポリ−t −ブチルスチレン、ポリ(置換されたスチレン)、ポリ(ビフェニルエチレン)、ポ リ(1,3−シクロヘキサジエン)、ポリシクロペンタジエン、ポリオキシプロピ レン、ポリオキシテトラメチレン、ポリカーボネート類、例えばポリ(オキシカ ルボニルオキシヘキサメチレン)、ポリシロキサン類、特に、ポリジメチルシク ロシロキサン類および有機−可溶性の置換されたポリジメチルシロキサン類、例 えばアルキル、アル コキシ、もしくはエステル置換されたポリジメチルシロキサン類、液体ポリスル フィド類、天然ゴムおよび塩化水素化されたゴム、エチル−、ブチル−およびベ ンジルセルロース類、セルロースエステル類、例えば三酪酸セルロース、三カプ リル酸セルロースおよび三ステアリン酸セルロース並びに天然樹脂、例えばコロ ホニー、コーパルおよびセラックが包含される。 適当な共重合体の例は、スチレン、アルキルスチレン類、イソプレン、ブテン 類、ブタジエン、アクリロニトリル、アルキルアクリレート類、アルキルメタク リレート類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、低級カルボン酸のビニルエステル類 並びにアルファ、ベーターエチレン系不飽和カルボン酸並びにそれらのエステル 類の共重合体であり、内部に3種もしくはそれ以上の異なる単量体種を含有する 共重合体も含まれる。 他の適当な重合体は、界面活性剤として作用できるが連続的な相の中には不溶 性である重合体である。これらには例えば、 ポリアルキレングリコールおよび/またはポリオールと(ポリ)カルボン酸または 無水物との反応により製造される非イオン性ポリアルキレングリコールアルキド 化合物、 A−B−Aブロック−タイプ界面活性剤、例えばポリ(12−ヒドロキシステア リン酸とポリアルキレングリコールとのエステル化から生成されるもの が包含される。 天然植物油の高分子量エステル類、例えばオレイン酸のアルキルエステル類お よび多官能アルコール類のポリエステル類も使用できる。 好適な安定剤は、ポリスチレン類、ポリブテン類、例えばポリイソブ テン類、ポリブタジエン類、ポリプロピレングリコール、オレイン酸メチル、ポ リアルキル(メタ)アクリレート、例えばポリイソブチルアクリレートもしくはポ リオクタデシルメタクリレート、ポリビニルエステル類、例えばポリステアリン 酸ビニル、ポリスチレン/エチルヘキサアクリレート共重合体、およびポリ塩化 ビニル、オクタジメチルシクロシロキサン類、有機可溶性の置換されたポリジメ チルシロキサン類、例えばアルキル、アルコキシもしくはエステル置換されたポ リジメチルシロキサン類、並びにポリ酸化ブチレンまたはポリ酸化ブチレンと酸 化プロピレンおよび/もしくはエチレンとの共重合体である。 安定剤は一般的には予め製造された重合体またはオリゴマーとして使用される 。しかしながら、別の態様では安定剤を分散液の製造中にその場で1種もしくは それ以上の適当な単量体と非水性相との重合により製造することができる。 安定剤は分散相の0.1〜90、好適には0.5〜50重量%の量で使用できる 。安定剤の混合物も使用できる。 ここで乳化剤として有利に使用できる界面活性剤は当技術の専門家により容易 に決定することができ、そしてそれらには種々の非イオン性、アニオン性、カチ オン性、または両性界面活性剤が包含され、或いは2種もしくはそれ以上の界面 活性剤の配合物を使用してもよい。好適な界面活性剤は水性相と分散相との間の 界面張力を意義あるほど減少させ、そしてそれにより小滴融合傾向を減少させる ものである。我々はそのような界面活性剤と共に上記の安定剤を使用すると小滴 融合傾向をさらに大きく減少させうるということを見いだした。 水中油滴型エマルジョンの製造において有用な非イオン性界面活性剤 の例には、ポリアルキレングリコールエーテル類、並びにアルキルフェノール類 、脂肪族アルコール類、脂肪族アミン類または脂肪酸と酸化工チレン、酸化プロ ピレンまたは酸化エチレンおよび酸化プロピレンの混合物との縮合生成物、例え ば、ポリオールまたはポリオキシエチレンで可溶性にされたエトキシル化された アルキルフェノール類またはエトキシル化されたアリールもしくはポリアリール フェノール類およびカルボン酸エステル類並びにポリビニルアルコール/ポリ酢 酸ビニル共重合体(PVA)が包含される。適当なカチオン性界面活性剤には、 第4級アンモニウム化合物および脂肪アミン類が包含される。アニオン性界面活 性剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性(例えばカルシウム、アンモニ ウム)塩、硫酸化されたポリグリコールエーテルの油溶性塩、スルホ琥珀酸のエ ーテルの塩、またはそれらと非イオン性界面活性剤との半エステル類および燐酸 化されたポリグリコールエーテルの適当な塩が包含される。好適な界面活性剤は 水中油滴型エマルジョンを生成しそして安定化させるもの、例えばエトキシル化 されたアルコール類、アルコキシル化されたアルキルフェノール類、ポリ酸化ア ルキレン共重合体およびPVA類である。界面活性剤は、合計組成物の重量%で 、一般的には0.1〜15%、より好適には2〜10%、そして最も好適には約 5%で使用される。 不連続的な相は安定剤と一緒に乳化することが望まれる物質(例えば有害生物 防除剤)から単になっていてもよい。 しかしながら、好適な態様では不連続的な相は水−非混和性溶媒を含んでなっ ていてもよく、そして実際に多くの場合には水−非混和性溶媒はオストワルド熟 成を引き起こすことが証明されている物質であろう。 典型的な溶媒の例は、芳香族溶媒、特にアルキル置換されたベンゼン類、例えば キシレンまたはプロピルベンゼン画分、並びに混合されたナフタレンおよびアル キルナフタレン画分;鉱油、ケロセン、脂肪酸のジアルキルアミド類、特に脂肪 酸のジメチルアミド類、例えばカプリル酸のジメチルアミド;塩素化された脂肪 族および芳香族炭化水素類、例えば1,1,1−トリクロロエタンおよびクロロベ ンゼン、グリコール誘導体のエステル類、例えばジエチレングリコールのn−ブ チル、エチル、またはメチルエーテルのアセテート、ジプロピレングリコールの メチルエーテルのアセテート、ケトン類、例えばイソホロンおよびトリメチルシ クロヘキサノン(ジヒドロイソホロン)およびアセテート生成物、例えばヘキシ ル、またはヘプチルアセテートである。好適な有機液体はキシレン、プロピルベ ンゼン画分、アルキルアセテート類、およびアルキルナフタレン画分である。 処理を容易にするためにある種の用途では安定剤を相対的に低い沸点の溶媒中 に溶解させそしてその後に処理工程のその後の段階で低沸点溶媒を蒸発させるこ とも望ましい。 本発明の製造方法は好適には周囲温度〜70℃の、より好適には周囲温度〜5 0℃の温度において実施される。選択される正確な温度は加えることが望まれる 物質の融点に依存するであろう。 本発明に従う組成物における使用に適する有害生物防除物質には下記のものが 包含される: アミトラズ(amitraz) アジンフォス−エチル(azinphos-ethyl) アジンフォス−メチル(azinphos-methyl) ベンゾキシメート(benzoximate) ビフェンスリン(bifenthrin) ビナパクリル(binapacryl) ビオレスメスリン(bioresmethrin) クロルピリフォス(chlorpyrifos) クロルピリフォス−メチル(chlorpyrifos-methyl) シアノフォス(cyanophos) シフルスリン(cyfluthrin) シペルメスリン(cypermethrin) ブロモフォス(bromophos) ブロモプロピレート(bromopropylate) ブタカルボキシム(butacarboxim) ブトキシカルボキシン(butoxycarboxin) クロルジメフォルム(chlordimeform) クロロベンジレート(chlorobenzilate) クロロプロピレート(chloropropylate) クロロホキシム(chlorophoxim) フェナミホス(fenamiphos) フェノブカルブ(fenobucarb) ガンマ−HCH(gamma-HCH) メチダチオン(methidathion) デルタメスリン(deltamethrin) ジコフォル(dicofol) ジオキサベンザフォス(dioxabenzafos) ジオキサカルブ(dioxacarb) エンドスルファン(endosulfan) EPNエチオフェンカルブ(EPNethiofencarb) ジノブトン(dinobuton) テトラジフォン(tetradifon) トラロメスリン(tralomethrin) N−2,3−ジヒドロ−3−メチル−1,3−チアゾール−2−イリデン−2,4 −キシリデン パラチオンメチル(parathion methyl) ホサロン(phosalone) ホスフォラン(phosfolan) ホスメット(phosmet) プロメカルブ(promecarb) キナルホス(quinalphos) レスメスリン(resmethrin) テメフォス(temephos) テトラメスリン(tetramethrin) キシリルカルブ(xylylcarb) アクリナスリン(acrinathrin) アレスリン(allethrin) ベンフラカルブ(benfuracarb) ビオアレスリン(bioallethrin) ビオアレスリンS(bioallethrin S) ビオレスメスリン(bioresmethrin) ブプロフェジン(buprofezin) クロルフェンヴィンホス(chlorfenvinphos) クロルフルラズロン(chlorflurazuron) クロルメホス(chlormephos) シクロプロスリン(cycloprothrin) ベータシフルスリン(betacyfluthrin) シハロスリン(cyhalothrin) カムダ−シハロスリン(cambda-cyhalothrin) アルファ−シペルメスリン(alpha-cypermethrin) ベータ−シペルメスリン(beta-cypermethrin) シフェノスリン(cyphenothrin) デメトン−S−メチル(demeton-S-methyl) ジクロルヴォス(dichlorvos) ジスルフォトン(disulfoton) エジフェンホス(edifenphos) エンペンスリン(empenthrin) エスフェンバレレート(esfenvalerate) エトプロホス(ethoprophos) エトフェンプロックス(etofenprox) エトリンホス(etrimphos) フェナザクイン(fenazaquin) フェニトロチオン(fenitrothion) フェンチオカルブ(fenthiocarb) フェンプロパスリン(fenpropathrin) フェンチオン(fenthion) フェンバレレート(fenvalerate) フルシスリネート(flucythrinate) フルフェノクスロン(flufenoxuron) タウ−フルバリネート(tau-fluvalinate) フォルモチオン(formothion) ヘキサフルムロン(hexaflumuron) ヒドロプレン(hydroprene) イソフェンホス(isofenphos) イソプロカルブ(isoprocarb) イソキサチオン(isoxathion) マラチオン(malathion) メホスホラン(mephospholan) メトプレン(methoprene) メトキシクロル(methoxychlor) メヴィンホス(mevinphos) ペルメスリン(permethrin) フェノスリン(phenothrin) フェントエート(phenthoate) ピリミホス−エチル(pirimiphos-ethyl) ピリミホス−メチル(pirimiphos-methyl) プロフェノフォス(profenofos) プロパホス(propaphos) プロパルガイト(propargite) プロペタンフォス(propetamphos) ピラクロフォス(pyrachlofos) テフルスリン(tefluthrin) テルブフォス(terbufos) テトラクロリンホス(tetrachlorinphos) トラロメスリン(tralomethrin) トリアゾホス(triazophos) ピラクロフォス(pyrachlofos) テフルスリン(tefluthrin) テルブフォス(terbufos) テトラクロリンホス(tetrachlorinphos) トラロメスリン(tralomethrin) トリアゾホス(triazophos) 下記の殺菌・殺カビ剤:− ベナラキシル(benalaxyl) ブピリメート(bupirimate) カルボキシン(carboxin) ドデモルフ(dodemorph) ドジン(dodine) フェナリモル(fenarimol) ジタリンフォス(ditalimfos) ミクロブタニル(myclobutanil) ヌアリモル(nuarimol) オキシカルボキシン(oxycarboxin) ペンコナゾール(penconazole) プロクロラズ(prochloraz) トルクロフォス−メチル(tolclofos-methyl) トリアジメフォン(triadimefon) トリアジメノール(triadimenol) アザコナゾール(azaconazole) エポキシコナゾール(epoxyconazole) フェンプロピモルフ(fenpropimorph) ビテラノール(biteranol) シプロコナゾール(cyproconazole) テトラコナゾール(tetraconazole) ジフェノコナゾール(difenoconazole) ジメトモルフ(dimethomorph) ジニコナゾール(diniconazole) エトキシクイン(ethoxyquin) エトリジアゾール(etridiazole) フェンプロピジン(fenpropidin) フルクロラリン(fluchloralin) フルシラゾール(flusilazole) イミベンコナゾール(imibenconazole) ミクロブタニル(myclobutanil) プロピコナゾール(propiconazole) ピリフェノックス(pyrifenox) テブコナゾール(tebuconazole) トリデモルフ(tridemorph) トリフルミゾール(triflumizole) 下記の除草剤:− 2,4−Dエステル類 2,4−DBエステル類 アセトクロル(acetochlor) アクロニフェン(aclonifen) アラクロル(alachlor) アニロホス(anilophos) ベンフルラリン(benfluralin) ベンフレセート(benfuresate) ベンスリド(bensulide) ベンゾイルプロップ−エチル(benzoylprop-ethyl) ビフェノックス(bifenox) ブロモキシニルエステル類(bromoxynil esters) ブロモキシニル(bromoxynil) ブタクロル(butachlor) ブタミフォス(butamifos) ブトラリン(butralin) ブチレート(butylate) カルベタミド(carbetamide) クロルニトロフェン(chlornitrofen) クロルプロファム(chlorpropham) シンメチリン(cinmethylin) クレトジム(clethodim) クロマゾン(clomazone) クロピラリドエステル類(clopyralid esters) CMPPエステル類 シクロエート(cycloate) シクロキシジム(cycloxydim) デスメジファム(desmedipham) ジクロルプロップエステル類(dichlorprop esters) ジクロフォップ−メチルジエタチル(diclofop-methyldiethatyl) ジメタクロル(dimethachlor) ジニトラミン(dinitramine) エタルフルラリン(ethalfluralin) エトフメセート(ethofumesate) フェノブカルブ(fenobucarb) フェノキサプロップエチル(fenoxaprop ethyl) フルアジフォップ(fluazifop) フルアジフォップ−P(fluazifop-P) フルクロラリン(fluchloralin) フルフェノキシム(flufenoxim) フルメトラリン(flumetralin) フルメトラリン(flumetralin) フルオロジフェン(fluorodifen) フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen ethyl) フルオロキシピルエステル類(fluoroxypyr esters) フルレコールブチル(flurecol butyl) フルロクロラリンハロキシフォップ(flurochloralin haloxyfop) エトキシエチル(ethoxyethyl) ハロキシフォップ−メチル(haloxyfop-methyl) イオキシニルエステル類(ioxynil esters) イソプロパリン(isopropalin) MCPAエステル類 メコプロップ−Pエステル類(mecoprop-P esters) メトラクロル(metolachlor) モナリド(monalide) ナプロパミド(napropamide) ニトロフェン(nitrofen) オキサジアゾン(oxadiazon) オキシフルオルフェン(oxyfluorfen) ペンジメタリン(pendimethalin) フェンイソファム(phenisopham) フェンメジファム(phenmedipham) ピクロラムエステル類(picloram esters) プレチラクロル(pretilachlor) プロフルラリン(profluralin) プロパクロル(propachlor) プロパニル(propanil) プロパクイザフォップ(propaquizafop) ピリデート(pyridate) クイザロフォップ−P(quizalofop-P) トリクロピルエステル類(triclopyr esters) トリジファン(tridiphane) トリフルラリン(trifluralin) 例えば硝化抑制剤であるニトラピリン(nitrapyrin)の如き他の有害生物防除剤 も使用できる。本発明の組成物は2種もしくはそれ以上の有害生物防除剤の混合 物を含んでいてもよい。 有害生物防除剤は、それ自身有機微溶性であるか不溶性である有害生物防除化 合物の有機可溶性誘導体であってもよい。 水性相はさらに1種もしくはそれ以上の水溶性有害生物防除剤成分を含んでな っていてもよい。 本発明に従う組成物は水性相中に分散された付加的固体相(いわゆる懸濁液− エマルジョン(suspension-emulsion)を含んでいてもよい。 懸濁液−エマルジョンは、調合物中の油小滴と固体粒子との間のおよび固体成 分を懸濁させるために使用される乳化剤と分散剤との間の望ましくない相互作用 の傾向のために、安定化が非常に困難であり非常に頻繁に調合物の早期破壊をも たらす調合物であると認識されている。 上記の種類の安定剤を固体の懸濁相用の適量の分散剤と一緒に使用する本発明 に従う組成物としての懸濁液−エマルジョンの製造により、分散された固体有害 生物防除剤の結晶成長を調節または排除することができる。分散された固体が分 散された液体相の中でかなりの溶解度を有するある種のタイプの懸濁液エマルジ ョンでは、これは今までに達成することが困難であった。 そのような分散された固体用の水性分散剤は当技術の専門家には既知 であり、そして非イオン性界面活性剤、例えば酸化エチレン/酸化プロピレンブ ロック共重合体、ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニル共重合体、重合体状の 非イオン性界面活性剤、例えばアクリルグラフト共重合体が包含される。 分散剤として適するアニオン性界面活性剤には、ポリアクリレート類、リグノ スルホネート類、ポリスチレンスルホネート類、無水マレイン酸−メチルビニル エーテル共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、燐酸エステ ル界面活性剤、例えばトリスチレン化されたフェノールエトキシレート燐酸エス テル、無水マレイン酸−ジイソブチレン共重合体、アニオン改質されたポリビニ ルアルコール/ポリ酢酸ビニル共重合体、および対応するアルコキシル化された 非イオン性界面活性剤から誘導されるエーテルサルフェート界面活性剤が包含さ れる。好適な水性分散剤は英国特許明細書第2022634A号および第119 6248号に記載されている種類の重合体状界面活性剤である。 特に好適な分散剤は非イオン性界面活性性質を有するアクリルグラフト共重合 体、特に「コンビ」界面活性剤として知られるタイプのもの、そして特にメトキ シポリ(エチレングリコール)750メタクリレート(61.5%)と両方ともグ ラフトされた約36.6%のメチルメタクリレート、1.9%のメタクリル酸を含 有する商標 ATLOX 4913 として販売されているタイプのものである。我々はこの 界面活性剤をエマルジョンの製造前に油相に、濃縮懸濁液への添加前にエマルジ ョンに、濃縮懸濁液の粉砕前に粉砕−ベースに、粉砕後に粉砕後濃縮物に、また は最終的な添加剤として濃縮エマルジョン/懸濁液に加えうることを見いだした 。 そのような濃縮懸濁液の固体相として調合することができる有害生物 防除剤は当技術で既知でありそして”The Pesticide Manual”9th Edition,Ed .C R Worthing & R J Hance に広く例示されている。そのような有害生物防除 剤は相対的に高い融点(一般的には70℃以上)および低い水溶解度(一般的に は200ppm以下)により特徴づけられるが、この一般論には例外が見られる 。それらには、トリアジン除草剤、例えばアトラジン(atrazine)、ウレア除草剤 、例えばイソプロツロン(isoproturon)、昆虫成長調節殺昆虫剤、例えばヘキサ フルムロン(hexaflumuron)により代表されるアシルウレア類、塩素化された炭化 水素殺昆虫剤、例えばガンマ−HCH、殺菌・殺カビ剤、例えばカルベンダジム (carbendazim)、カプタン(captan)、マネブ(maneb)、クロロタロニル(chlorotha lonil)、チオファネート−メチル(thiophanate-methyl)、一部のエルゴステロー ル生合成抑制性殺菌・殺カビ剤、例えばフルトリアフォル(flutriafol)およびジ クロブトラゾール(dichlobutrazol)並びにアミド除草剤、例えばプロピザミド(p ropyzamide)およびイソキサベン(isoxaben)が包含される。 任意の付加的固体相はマイクロカプセル懸濁液であってもよく、異なる生物学 的効果のための有害生物防除剤の可能性またはその目標有機体に対する即時効果 のためのエマルジョンと同一の有害生物防除剤と遅延−放出効果のための同一の 有害生物防除剤のマイクロカプセル化状態との混合物を与える。 分散(非水)相は別の内部水性相を含んでなっていてもよい。 本発明の組成物は、現場での貯蔵および使用条件下での全体的性質を改良する ために、任意の助剤、例えば好適には0〜15%の量の凝固点降下剤、好適には 0〜5%の量のケーキ生成を防止するかまたは底部沈 澱の再分散を助けるための流動助剤、好適には0〜3%の量の濃稠化剤、好適に は0〜2%の量の抗細菌剤、および好適には0〜1%の泡消し剤を含んでいても よい。 同様に、一般的な有害生物防除添加剤、助剤、活性物質または塩の浸透性を高 めるための界面活性剤、を組成物中に加えて組成物の生物学的効果を維持または 改良することもできる。これらは適宜非水性相または水性相に加えることができ る。 本発明を下記の実施例により説明する。下記のリストは実施例において使用さ れる種々の出発物質を同定するものである。 実施例1−35の一般的な製造方法 安定剤を溶媒中に溶解させることにより非水性相を最初に製造した。有害生物 防除剤(使用される時)を溶媒/安定剤溶液に加えた。溶媒が必要でないなら( 液体有害生物防除剤の場合)、安定剤を液体有害生物防除剤に直接加えた。この 非水性相を次に界面活性剤の水溶液の中に高剪断混合(Silverson)を用いて約 30秒間にわたり乳化させた。サンプルをある範囲の温度において時間を変えて 貯蔵した。サンプルの粒子寸法分布はマルバーン・マスターサイザー(Malvern M astersizer)を使用してそれぞれの試験エマルジョン中の非水性相の屈折率に関 する適当な表示コードを用いて行われた。寸法データはミクロンによる容量平均 直径(vmd)およびスパンで報告されている( [式中、D(V,P)は百分率点における直径である(0.9=90%、0.1= 10%および0.5=50%である)] に従い計算される分布の幅の指標)。 全ての単位はグラムである。 調合物の粒子寸法(マイクロメートル)および粒子寸法スパンをある範囲の時 間および温度における調合物の貯蔵後に評価した。結果は表2に示されている。 −5/30の温度表示は、サンプルがこれらの温度間で12時間の温度サイク ルを受けたことを示している。 安定剤を含んでいないために比較用である実施例1、3、5、9、11、16 、20、24、26および27は、貯蔵方式およびサンプルタイプに依存するv mdにおける20%より大きい相対的増加から30倍の増加までの範囲の寸法に おける典型的な経時的増加を示す。 本発明の実施例は寸法における増加を10%以下に減少させる。測定方法の誤 差内では、寸法またはスパンの変化は頻繁には見られない。実施例36 安定剤R(24g)および溶媒N(24g)を界面活性剤F(5g)を含有す る水(27g)に加えることにより、安定剤Rを含有するエマルジョンを製造し た。これを乳化して0.73ミクロンの粒子寸法−vmd−を有するエマルジョ ンを製造した。これはサンプルS1とラベル付けされた。 10gのこのエマルジョンを次に採取しそして界面活性剤F(3g) を有する水(37g)に加えた。有害生物防除剤A(50g)を次に希釈された エマルジョンに加えそして軽く混合した。30分間放置しそして粒子寸法を測定 すると1.44ミクロンの値を与えた。6時間後に、数は1.50ミクロンに変 化した。全ての加えられた物質がエマルジョンS1の粒子と組み合わされたとす ると計算値はは1.46ミクロンであった。生成物はその寸法のままであった。 これは1容量の非移動エマルジョンに対する7容量の非水物質(以下では簡単 にするために単に「油」と称される)の添加を構成していた。これはサンプルS 2とラベル付けされた。実施例37 70.8gの有害生物防除剤Aを水(30g)および界面活性剤F(5g)に 加えることにより、有害生物防除剤Aの水中60%容量/容量エマルジョンを製 造した。これを乳化して0.57ミクロンの粒子寸法−vmd−のエマルジョン を製造した。これはサンプルS3とラベル付けされた。 S2およびS3のアリコートを下記の比で混合しそして週末まで放置して平衡 化させた。粒子寸法を測定しそして全ての加えられた移動エマルジョン(S3) が非移動エマルジョン(S2)に泳動したと仮定した計算値と比較した。 この期間にわたり、非移動相のないエマルジョン(S3)は3.96ミクロン に熟成したが、中間的エマルジョン(S2)は1.50ミクロンのままであった 。1:10容量値は最初のエマルジョン(S1)に加えられた70容量の油に等 しい。エマルジョンは非水性相中に50%の非移動相しか含有しないため、最終 的な値は実際には非移動成分に対する140容量の移動油の添加に等しく、それ はエマルジョンの非水性相中の0.7%の非移動成分含有量に等しい。実施例38 安定剤S(25g)のソルヴェッソ(Solvesso)200(TM)(混合されたメ チルナフタレン溶媒)(25g)中溶液を界面活性剤F(5g)を有する水(4 5g)の中に乳化させた。これが5.77ミクロンの粒子寸法−vmd−を有す るエマルジョンを与えた。このサンプルはS4とラベル付けされた。 有害生物防除剤A(60g)を水(35g)および界面活性剤F(5 g)の中に乳化させることにより、有害生物防除剤Aのエマルジョンを製造した 。これは0.84ミクロンの粒子寸法を有しておりそしてS5とラベル付けされ た。 S4およびS5のアリコートを各々10g:50gの量で混合しそして放置し て平衡化させた。 週末にわたる貯蔵後に、次に粒子寸法を測定すると下記の通りであった: −S4 −S5 S4+S5の混合物 5.77 2.55 10.09 全ての移動相が非移動エマルジョンに泳動したとすると計算値は1038ミク ロンであった。エマルジョンだけ(2.55)に関する値は、エマルジョンが時 間に応じてそれ自身ではそのような大きい寸法(1009)に熟成しなかったこ とを示している。実施例39 50℃の工業用融解有害生物防除剤B(61g)を50℃において水(34g )および界面活性剤F(5g)に加えそして振盪して非常に粗いエマルジョンを 製造した。これに予め製造されたS1とラベル付けされたエマルジョン(上記参 照)(20g)を加えた。混合物を30分間放置しそして次に粒子寸法に関して 測定した。 実測値 計算値 1.20 1.21 この過飽和エマルジョンを次に約10日間放置すると、その時間後に有害生物 防除剤Bが大量に結晶化した。この非常に不均質な混合物を45℃に暖めそして さらに30分間放置して再びエマルジョンを与え、そ れを粒子寸法に関して測定した。これは1.18ミクロンであることが見いださ れた。これは1.20ミクロンの最初の値と非常に近い。このことは、非移動成 分が調合物中に存在する時にこのシステムが寸法分布を回復しうる能力を示して いる。実施例40 5%の相対的安定剤Rを含有する溶媒Nを用いてエマルジョンを製造した。こ れは1.23ミクロンの粒子寸法を有していた。50%の相対的安定剤Rを含有 する溶媒Nを用いて第二のエマルジョンを製造した。これは1.57ミクロンの 粒子寸法を有していた。これらを次に等量混合しそして放置して平衡化させた。 移動油が5%の相対的安定剤Rから50%の相対的エマルジョンに泳動して、減 じられた1.23ミクロンエマルジョンおよび膨張した1.57ミクロンエマルジ ョンとしての二様式(bimodal)分布を生じた。これは、2つのエマルジョンの相 互作用のない単なる混合に関して計算された寸法および粒子寸法分布とは非常に 対照的であった。実施例37からのエマルジョンの貯蔵 実施例37からのエマルジョンを長期間にわたり貯蔵しそしてそれらの寸法を 測定した。データは表IVに示されている。 これらのデータも適当な安定剤の添加を含まないエマルジョンの典型的な不安 定性を示しており、そしてまた優れた安定性を有する本発明の生成物も示してい る。これらの実施例36−40は本発明の他の面、特に大量の非水性相を鋳型エ マルジョンに加えてそれにより生ずる安定性エマルジョンを完全に予測できる方 法で製造する能力も示している。安定なサスポ−エマルジョン(SUSPO-EMULSION)(SE′S)の製造 サスポ−エマルジョンの製造で使用されるエマルジョンの製造および安定性は 実施例41−45に記載されている。サスポ−エマルジョンの製造および安定性 は実施例46−52に記載されている。(粒子寸法データは表に示されている) 。 (a)エマルジョン相の製造 実施例41 有害生物防除剤D(250g)および安定剤Q(25g)の混合物をプロピレ ングリコール(25g)および界面活性剤F(25g)を含有する水(175g )に加えることにより、安定剤Qを含有するエマルジョンを製造した。高剪断力 を使用した。このサンプルはS41と称された。実施例42 有害生物防除剤D(250g)を界面活性剤H(5g)、界面活性剤G(15 g)、プロピレングリコール(25g)およびシリコーン泡消し剤(商標Foamas ter UDB)(0.5g)を含有する水(204.5)に加えることにより、エマル ジョンを製造した。高剪断力を使用した。このサンプルはS42と称された。実施例43 有害生物防除剤D(250g)を水(192g)、プロピレングリコール(2 5g)、Foamaster UDB(5g)および界面活性剤F(25g)に高剪断力下で 加えることにより、エマルジョンを製造した。このサンプルはS43と称された 。粒子寸法は最初に1.29ミクロンvmdであると測定されそして22日後に は寸法が約2倍になった。実施例44 有害生物防除剤D(250g)および安定剤Q(75g)の混合物を水(22 4.5g)、界面活性剤J(25g)、Foamaster UDB(0.5g)およびプロピ レングリコール(25g)に加えることにより、エマルジョンを製造した。この サンプルはS44と称された。実施例45 有害生物防除剤D(250g)を水(299.5g)、界面活性剤J(25g )、Foamaster UDB(0.5g)およびプロピレングリコール(2 5g)に加えることにより、エマルジョンを製造した。このサンプルはS45と 称された。 (b)サスポ−エマルジョンの製造 請求されている本発明を説明するために、顕微鏡データ(添付された表を参照 のこと)が結晶成長の発生または非発生の証拠として示されている。粒子寸法デ ータは入手できるが、固体分散相に比べて高い油小滴の相容量比が固体分散相粒 子寸法分布を(希釈により)効果的に隠していた。実施例46 有害生物防除剤E(67g)を非イオン性界面活性剤(商標Morwet D425)( 2.7g)、Foamaster UDB(0.2g)、微結晶性セルロース粘度改変剤(商標A vicel CL611)(0.4g)および水(41.2g)とビーズ粉砕した。サンプル はS46と称された。このようにして製造された懸濁濃縮物の粒子寸法は表に示 されている。実施例47 S46(111.2g)にS41(500g)、Kelzan S(1g)、Proxel GX L(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水(347.6g)を加えそして 中剪断力ミキサーで混合した。実施例48 S46(111.2g)に界面活性剤I(50g)、S41(500g)、ヘ テロ多糖ゴム粘度改変剤(商標 Kelzan S)(1g)、抗生物質(商標Proxel GX L)(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水(297.6g)を加えそし て中剪断力ミキサーで混合した。実施例49 S46(111.2g)に界面活性剤I(50g)、S42(500g)、Kel zan S(1g)、Proxel GXL(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水( 297.6g)を加えそして中剪断力ミキサーで混合した。実施例50 S46(111.2g)にS43(500g)を加えそして中剪断力ミキサー で混合した。実施例51 S46(111.2g)にS44(600g)、Kelzan S(1g)、Proxel GX L(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水(277.8g)を加えそして 中剪断力ミキサーで混合した。実施例52 S46(111.2g)にS45(600g)、Kelzan S(1g)、Proxel GX L(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水(277.8g)を加えそして 中剪断力ミキサーで混合した。実施例53 S46(111.2g)にS44(600g)、Kelzan S(1g)、Proxel GX L(0.5g)、Avicel CL611(9.7g)および水(277.8g)を加えそして 中剪断力ミキサーで混合した。 データはマルバーン・マスターサイザー上で45mmレンズ、表示コート06 07(実施例41−45)および0807(実施例46)で測定された。 これらのデータは、安定剤を有するエマルジョン(実施例41〜44)の安定 性および懸濁濃縮物の安定性を確認している。それらはまた安定 剤を含まないエマルジョン(実施例42および45)の不安定性も示している。 安定剤および Atlox 4913 の両者が結晶成長を抑制するために必要であり(実 施例48)、安定剤(実施例49)もしくは Atlox 4913(実施例47)または 両者(実施例50)の不存在下では結晶成長が依然として起きることがわかる。 エマルジョン相において異なる乳化剤を使用すると、同じ効果が実施例51、5 2および53により示される(それ ぞれ安定剤だけ、Atlox 4913 だけ、安定剤+Atlox 4913)。 (註 エマルジョン相の不存在下では結晶成長は起きない(実施例46))。実施例54〜62 下記の試験により、安定剤B1〜H1の効果が上記の安定剤Qとの比較で決定 された。安定剤A、および安定剤B1〜G1をトルエンに加えて、5%の安定剤 をトルエン中に含有する溶液を製造した。同様にして、安定剤H1の10%溶液 も製造した。この非水性相を次に上記の一般的製造方法で洗剤(Atlox 4991)を 水中に含有する溶液の中で乳化させて表VIIに示された組成を有する調合物を製 造した。生じたエマルジョンの粒子寸法を上記の通りにして測定し、そして貯蔵 時の粒子寸法における変化も測定した。結果は表VIIIに示されている。 実施例63 上記の安定剤D1(60g)を界面活性剤F(10g)の水(50g)中溶液 の中に乳化させることにより、鋳型エマルジョンを製造した。このサンプルはA とコード付けされた。20gのこのサンプルAのアリコートを水(25g)で希 釈しそして50gのクロルピリフォスのキシレン中50%溶液をこれに加えた。 このサンプルはBとコード付けされた。さらに20gのサンプルAのアリコート を水(25g)および界面活性剤(2g)で希釈しそして53gのフェンプロピ モルフをこれに加えた。このサンプルはCとコード付けされた。 サンプルA、BおよびCを貯蔵しそして粒子寸法における変化に関して評価し た。結果は表IXに示されている。 実施例64 エチルセルロース分散液(商標 Aquacoat)(30g)を界面活性剤Fおよび 水(16g)で希釈した。50gのクロルピリフォスのキシレン中65%溶液を これに加えた。サンプルはDとコード付けされそしてそれを周囲温度で貯蔵しそ して粒子寸法における変化に関して評価した。結果は以下の通りである。 実施例63および64は、予め製造された鋳型(これも貯蔵に対して安定性で ある)を準備しそしてそれに非水性相を加えて高速剪断混合工を必要とせずに安 定なエマルジョンを製造できることを示している。 非水物質の添加が塊状添加としてなされるかまたは鋳型エマルジョンに対する 別の非水物質を分散された形状で含有する第二のエマルジョンの添加によりなさ れるかのいずれでも、この方法を使用することができる。それ故、この方法は希 釈されたエマルジョンの粒子寸法を鋳型の添加により調節する能力を与える。こ れは、エマルジョン寸法を安定化させることによって、希釈された乳化可能濃縮 スプレーの一般的な現場性能を改良する可能性が開くものである。また、存在す るエマルジョン調合物、例えば商業的な有害生物防除剤エマルジョン調合物、の 粒子寸法分布をそれに対する適当な鋳型エマルジョンの添加により改良する(狭 くする)ことも可能である。実施例65 商業的な乳化可能な濃縮(EC)調合物を研究室の水道水中で希釈して1%容 量/容量エマルジョンを製造し、そして1時間後に粒子寸法を測定した。 並行研究では、EC調合物を同じ方法で希釈しそして次に等量の実施例63中 のサンプルAと称される鋳型エマルジョンをそれに加えそして粒子寸法を1時間 後に測定した。結果は表Xに示されている。 他の実験では、400の分子量を有するポリイソブテン(Hyvis 05−42g) 、安定剤F1(18g)およびトリオレイン酸グリセリル(40g)を混合する ことにより鋳型を製造した。50gのこの油混合物を界面活性剤F(9g)、ア ニオン性界面活性剤(Anonaid HF)(5g)および水(36g)の中に乳化させ た。この鋳型を次に上記の希釈されたECに加えそして粒子寸法を測定した。生 じた粒子寸法は下記の通りであった: 全てのこれらの実施例は、スプレータンク添加剤としての鋳型エマルジョンの 使用によりスプレータンク中での希釈されたエマルジョンの粒子寸法を調節でき るという有用性を示している。 狭い粒子寸法分布を有するエマルジョンの製造はマイクロカプセル化分野にお ける種々の可能性を開く。マイクロカプセル化の2つの重要な方法は、 a)界面重合、および b)コアセルベーション である。 両方の技術は水中油滴型エマルジョンの製造およびその後の重合体フィルムを 製造するための該油/水界面の縮合反応または油表面上で沈着可能なコアセルベ ートの製造並びにその後のフィルム製造および硬化を含んでおり、それらは種々 の方法により行うことができる。縮合反応は例えば 酸塩化物およびポリアミン イソシアナートおよびポリアミン イソシアナートおよびポリオール または上記の混合物 の間の多成分反応であってよい。 コアセルベートは当技術で教示されている多くの方法により、例えばゼラチン /アラビアゴムを使用して、製造することができる。 これらの方法により製造されるカプセルは a)エマルジョン寸法 b)重合体/反応物/油相の比 c)カプセル化反応のタイプおよび速度 により影響されうる。 特に、カプセルの壁厚さは予め製造されたエマルジョンの表面積および油相対 重合体フィルム製造可能反応物の比に依存する。 水性相の中を移送不能な安定剤を利用する本発明の方法を使用することにより 、一定の再現可能な粒子寸法およびより重要には粒子寸法分布を有する最初のエ マルジョンを製造することができる。最初のエマルジョンのこれらの特徴はマイ クロカプセル化された物質を製造できるこれも再現可能な粒子寸法および粒子寸 法分布を有する生成したマイクロカプセルにより得られる。 そのようなマイクロカプセルは104より大きくない分子量を有する好適な安 定剤を使用して製造することができるが、例えばEP−A−0589838に開 示されている安定剤を用いて製造することもできる。実施例66 安定剤F1(40g)を界面活性剤F(12g)の水(48g)中溶液の中に 乳化させることにより、鋳型エマルジョンを製造した。このサンプルはAとコー ド付けされた。この生成物の粒子寸法は2.35ミクロンvmdであった。62. 5gのこのサンプルAのアリコートを採取しそしてそれに24gのクロルピリフ ォスのキシレン中65%重量/重量溶液および1gの Voranata M-220(ポリイ ソシアナート)を加えた。混合物を振盪し、5分間放置しそして次に50gの水 で希釈した。次にこの分散液に9.7gの水中の0.3gのジエチレントリアミン を加えて重縮合を行いそしてマイクロカプセル生成物を製造した。このマイクロ カプセルは光顕微鏡下で明白に認められた。粒子寸法を測定すると、2. 82ミクロンvmdであることが見いだされた。調節された方法で鋳型に加えら れた全ての油に関する計算値も2.82vmdであった。実施例67 実施例37からの生成物のサンプルをポリイソシアナートで処理しそして次に アミンの添加によりカプセル化して縮合を行った。一般的な処方: 実施例37からの安定なエマルジョン 100g ポリイソシアナート(Voranata M-220) 1g キシレン(ポリイソシアナートを希釈するため) 1g を使用した結果は以下で表にされている。 混合物を振盪しそして5分間にわたり放置して平衡化させた。水(50g)を 加え、次にジエチレントリアミン(0.3g)を水(9.7g)に加えて縮合を行 いそしてマイクロカプセル生成物を製造した。 2.19ミクロンの粒子寸法を有する実施例37からの安定なエマルジョン( 100g)を採取しそしてそれにトルエンジイソシアナート(2g)を加えそし て5分間放置して平衡化させることにより、別のカプセ ルを同様な方法で製造した。水(9.4g)中のジエチレン−トリアミン(0.6 g)を加えて縮合を行いそしてマイクロカプセル生成物を製造した。粒子寸法v mdは2.21ミクロンであることが見いだされ、計算された寸法vmdも2.2 1ミクロンであった。 実施例67の生成物はカプセル化工程前にエマルジョンを製造しそして次に反 応性重合体生成物質をこの方法における最終段階として使用する可能性を示して おり、長い平衡時間の必要性(および望ましくない副反応が起きる可能性)が排 除された。実施例68 少量(0.1g)の泡消し剤(Antifoam UDB)を含有する水(50g)の中にポ リイソブテン(Hyvis 05、分子量約400)(20g)を界面活性剤F(3g) と共に乳化させることにより、鋳型エマルジョンを製造した。この生成物の粒子 寸法は5.85ミクロンvmdであった。 5gの5%ゼラチン溶液および5gのアラビアゴム溶液を準備しそして水で2 00gに希釈することにより、コアセルベーション溶液を製造した。pHは8. 43であった。これを50℃に暖めた。 166.7gのクロルピリフォス−メチルを333.34gのSolvesso 150(芳 香族炭化水素)の中に溶解させることにより、有害生物防除剤油を製造した。1 0gのこの油相を18.24gの予め製造された鋳型に加えそして放置して平衡 化させた。粒子寸法は9.3ミクロンであることが見いだされた。 この平衡化されたエマルジョン(28.24g)を静かに撹拌しながらコアセ ルベーション溶液に加えた。添加後のpHは8.25であり、2.95gの2.5 %酢酸溶液を11分間にわたり加えてpHを4.09 に下げた。1gの非イオン性分散剤(界面活性剤I)を加えそして7分間にわた り10℃以下に冷却した。次にホルムアルデヒド(1g)を加えそして希水酸化 ナトリウムを用いてpHを4.34〜8.3に調節した。すると生成物は9.8ミ クロンの粒子寸法を有するカプセル化された有害生物防除剤となった(カプセル から少量の塊状化が生じた)。 前記の実施例は本発明の組成物の説明だけを意図していること並びに添付され ている請求の範囲内で非常に多くの変更が可能であることは認識されよう。 特に、本発明の組成物は有害生物防除剤の調合物用に特に適しているが、本発 明は化粧品、薬品、食品、写真、塗料および重合体工業を含む広範囲にわたる他 の工業における製造のために、そして調節された燃焼性質を有する物質の製造に おいて使用することもできる。特別な用途では、正確に予測できる粒子寸法およ び粒子寸法分布の両者を有するエマルジョンを製造する能力は、選択される粒子 寸法に応じて、特定器官、例えば肝臓または腎臓中での静脈内分配用の薬剤調合 物の製造を可能にする。他の特別な用途は例えば高温および/または高圧の如き 厳しい環境においてまたは高い電解質濃度において安定なエマルジョンの製造に おけるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI B01J 13/14 9630−4D B01J 13/02 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SI,SK,UA,US,UZ (72)発明者 ルベトキン, スチーブン・ダフ イギリス・オクソン・ウオンテイジ・ヘイ ワーズクローズ24 (72)発明者 フオウルズ, アンドリユー・マーク イギリス・オクソン オーエツクス14 3 エツクスビー・ミルトンハイツ・チエリー オーチヤード・ミツドウインターアベニユ ー37

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワルド熟成を引 き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなり、ここで不連続的 な相が水性相中での非水物質の泳動を低下させるのに十分な量の安定剤を含んで なり、そしてそれにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止する二相分 散液において、安定剤が10,000より大きくない分子量を有しておりそして 不連続的な相に可溶性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できな いことを特徴とする分散液。 2.不連続的な相が有害生物防除物質を含んでなる、請求の範囲第1項に記載の 分散液。 3.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワルド熟成を引 き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなり、ここで不連続的 な相の中に該非水物質であってもまたはそうでなくてもよい有害生物防除剤が含 有されており、ここで不連続的な相が水性相中での非水物質の泳動を低下させる のに十分な量の安定剤を含有しており、そしてそれにより分散液のオストワルド 熟成を減少または防止する分散液の形態の有害生物防除剤調合物において、安定 剤が10,000より大きくない分子量を有しておりそして不連続的な相に可溶 性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できないことを特徴とする 有害生物防除剤調合物。 4.水性エマルジョンの形態の、前記請求の範囲のいずれかに記載の分散液。 5.エマルジョンが水性相中に分散された固体相も含んでなる、請求の 範囲第4項に記載の分散液。 6.酸化エチレン/酸化プロピレンブロック共重合体、ポリビニルアルコール/ ポリ酢酸ビニル共重合体、アクリルグラフト共重合体、ポリアクリレート、リグ ノスルホネート、ポリスチレンスルホネート、無水マレイン酸−メチルビニルエ ーテル共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、トリスチレン 化されたフェノールエトキシレート燐酸エステル、無水マレイン酸−ジイソブチ レン共重合体またはエーテルサルフェート界面活性剤である分散剤を含んでなる 、請求の範囲第5項に記載の分散液。 7.分散剤が非イオン性界面活性性質を有するアクリルグラフト共重合体である 、請求の範囲第5項に記載の分散液。 8.エマルジョンの非水性相が内部分散された水性相を含む、請求の範囲第4〜 7項のいずれかに記載の分散液。 9.安定剤が250〜104の分子量を有する、前記請求の範囲のいずれかに記 載の分散液。 10.安定剤がポリスチレン、ポリオレフィン、ポリブタジエン、ポリプロピレ ングリコール、オレイン酸メチル、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリビニ ルエステル、ポリスチレン/エチルヘキシルアクリレート共重合体、またはポリ 塩化ビニルである、前記請求の範囲のいずれかに記載の分散液。 11.安定剤が不連続的な相といずれかの割合で混和性である、前記請求の範囲 のいずれかに記載の分散液。 12.不連続的な相が非水溶媒を含んでなる、前記請求の範囲のいずれかに記載 の分散液。 13.非水溶媒がキシレン、プロピルベンゼン画分、ジヒドロイソホロンまたは アルキルナフタレン画分である、請求の範囲第12項に記載の分散液。 14.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワルド熟成を 引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる二相分散液の製 造方法であって、この方法が該物質および溶解された安定剤を含んでなる非水性 相を界面活性剤の存在下で水中に分散させることを含んでなり、ここで安定剤が 水性相中の非水物質の泳動を低下させるのに十分な量で存在しており、そしてそ れにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止するような製造方法におい て、安定剤が10,000より大きくない分子量を有しておりそして不連続的な 相の中に可溶性であるが水性相の中には不溶性であり且つその中を移送不能であ ることを特徴とする方法。 15.非水性相が有害生物防除剤を含む、請求の範囲第14項に記載の方法。 16.有害生物防除剤、溶解された安定剤および場合により非水溶媒を含んでな る非水性相を界面活性剤の存在下で水中に分散させることを含んでなり、ここで 安定剤が水性相中での非水物質の泳動を低下させるのに十分な量で存在しており 、そしてそれにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止するような安定 剤有害生物防除剤調合物の製造方法において、安定剤が10,000より大きく ない分子量を有しておりそして不連続的な相に可溶性であるが水性相には不溶性 であり且つその中を移送できないことを特徴とする方法。 17.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワル ド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる二相分 散液の製造方法であって、この方法が溶解された安定剤および該物質を含んでな る非水性相を界面活性剤の存在下で水中に分散させて分散液とし、該物質および 安定剤を分散液の非水性相の中に加えることを含んでなり、ここで安定剤が不連 続的な相に可溶性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できず、そ してここで存在する安定剤の量が水性相中の非水物質の泳動を低下させるのに十 分なものであり、それにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止するよ うな製造方法において、溶解された安定剤を非水性相中に含有する該分散液がそ の中への該物質の添加前に製造されることを特徴とする方法。 18.非水性相が有害生物防除剤を含む、請求の範囲第17項に記載の方法。 19.界面活性剤の存在下で安定剤および場合により非水溶媒を含んでなる非水 性相を水中に分散させ、そして生成した分散液に有害生物防除剤および場合によ り非水溶媒を加えて、有害生物防除剤および加えられた非水溶媒(存在するなら )を分散液の非水性相中に加えることを含んでなり、ここで安定剤が不連続的な 相に可溶性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できず、そしてこ こで安定剤の量が水性相中の非水物質の泳動を低下させるのに十分なものであり 、それにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止するような有害生物防 除剤調合物の製造方法において、溶解された安定剤を非水性相中に含有する該分 散液がその中への該物質の添加前に製造されることを特徴とする方法。 20.非水性相が非水溶媒を含む、請求の範囲第14〜19項のいずれかに記載 の方法。 21.非水溶媒がキシレン、プロピルベンゼン画分、またはアルキルナフタレン 画分である、請求の範囲第20項に記載の方法。 22.安定剤が250〜106の分子量を有する、請求の範囲第17〜21項の いずれかに記載の方法。 23.その非水性相中に安定剤および場合により1種もしくはそれ以上の成分を 含んでなる鋳型エマルジョンを製造し、そしてこの鋳型エマルジョンをエマルジ ョンを製造しようとする物質と組み合わせることを含んでなり、ここで該物質が (a)希釈されていないか、 (b)該物質の非水溶媒中溶液の形態であるか、または (b)非水性相中に該物質を含んでなるエマルジョンの形態 であり、それにより該物質を含んでなる非水性相が鋳型エマルジョンに泳動して 該物質および該安定剤をその非水性相中に含んでなるエマルジョンを製造する、 請求の範囲第17〜22項のいずれかに記載の方法。 24.該組み合わせを計量されたインライン混合プラントの中で実施する、請求 の範囲第23項に記載の方法。 25.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワルド熟成を 引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる二相分散液の製 造における安定剤の使用であって、ここで安定剤が不連続的な相に可溶性である が水性相には不溶性であり且つその中を移送できず、そしてここで存在する安定 剤の量が水性相中の非水物質の泳動を低下させるのに十分なものであり、それに より分散液のオストワルド熟成を減少または防止するような安定剤の使用。 26.連続的な水性相および水性相中を移送させて分散液のオストワル ド熟成を引き起こしうる非水物質を含んでなる不連続的な相を含んでなる二相分 散液を製造し、そして このようにして製造された二相分散液から重縮合またはコアセルベーション方法 によりマイクロカプセルを製造する ことを含んでなるマイクロカプセルの製造方法であって、ここで不連続的な相が 安定剤を水性相中の非水物質の泳動を低下させるのに十分な量で含んでなり、そ してそれにより分散液のオストワルド熟成を減少または防止し、ここで安定剤は 不連続的な相に可溶性であるが水性相には不溶性であり且つその中を移送できな い方法。
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