JPH09504546A - 置換芳香族アミンの製造方法 - Google Patents
置換芳香族アミンの製造方法Info
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- JPH09504546A JPH09504546A JP7513222A JP51322295A JPH09504546A JP H09504546 A JPH09504546 A JP H09504546A JP 7513222 A JP7513222 A JP 7513222A JP 51322295 A JP51322295 A JP 51322295A JP H09504546 A JPH09504546 A JP H09504546A
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Abstract
(57)【要約】
置換芳香族アゾ化合物と、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアルコールおよびそれらの混合物から成る群から選択されたアルコールとを、適当な塩基の存在下で約70℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなる置換芳香族アミンの製造方法が提供される。別の実施態様においては、本発明の置換芳香族アミンは還元的にアルキル化されて、アルキル化ジアミンまたはそれらの置換誘導体が生成される。
Description
【発明の詳細な説明】
置換芳香族アミンの製造方法
発明の背景
本発明は、置換芳香族アミンの製造に関する。本発明は、4−アミノジフェニ
ルアミン(4−ADPA)またはその置換誘導体の製造に関する。また、本発明
は、4−ADPAまたはその置換誘導体のような置換芳香族アミンから抗酸化剤
として有用なアルキル化p−フェニレンジアミンまたはその置換誘導体の製造に
関する。
アミノ官能基を有する求核試薬がハロゲン化物と置き換わる求核性芳香族置換
機構を経て置換芳香族アミンを製造することは公知である。例えば、アニリン誘
導体がハロゲン化物と置き換わる求核性芳香族置換機構を経て4−ADPAを製
造することは公知である。この方法では、4−ADPAの中間体、即ち4−ニト
ロジフェニルアミン(4−NDPA)を製造後ニトロ部分を還元する。該4−N
DPAは、p−クロロニトロベンゼンとホルムアニリドまたはそのアルカリ金属
塩のようなアニリン誘導体とを炭酸カリウムのような酸受容体または中和剤の存
在下で、場合により触媒を使用して反応させることにより製
造される。例えば、U.S.4,187,248、U.S.4,683,332
、U.S.4,155,936、U.S.4,670,595、U.S.4,1
22,118、U.S.4,614,817、U.S.4,209,463、U
.S.4,196,146、U.S.4,187,249、U.S.4,140
,716参照。この方法は、置き換えられるハロゲン物が反応器に対して腐食性
でありかつ廃物流中に現われるため、かなりの費用をかけて廃棄されねばならな
い点で不利である。加えて、ホルムアニリドのようなアニリン誘導体並びにp−
クロロニトロベンゼンを使用することは、それぞれアニリンおよびニトロベンゼ
ンからかかる出発物質を製造するのに追加的な製造装置および操作を必要とする
。
4−ADPAをアニリンの頭部−尾部カップリングから製造することも公知で
ある。例えば、G.B.1,440,767およびU.S.4,760,186
参照。この方法は、4−ADPAの収率が商業的方法にとって許容され得ない点
で不利である。ウレタンを脱カルボキシル化して4−NDPAを製造することも
公知である。U.S.3,847,990参照。しかしながら、かかる方法は、
コストおよび収率の点で商業的に
は利用できない。
還元剤として脂肪族化合物、ベンゼン、ナフタレンまたはエチレン不飽和化合
物を使用するニトロソベンゼンの接触二量化により製造され得るp−ニトロソジ
フェニルヒドロキシルアミンを水素化することにより4−ADPAを製造するこ
とも公知である。例えば、U.S.4,178,315および4,404,40
1参照。過剰の塩化水素の存在下でジフェニルアミンおよびアルキルニトレート
からp−ニトロソジフェニルアミンを製造することも公知である。例えば、U.
S.4,518,803および4,479,008参照。
現在、芳香族アミド結合は、アミンと酸塩化物との反応により形成される。こ
の芳香族アミド結合を形成させる方法もまた、反応器に対して腐食性である塩化
物が置き換えられて廃物流中に現われるため、該廃物流からかなりの費用をかけ
て除去されねばならない点で不利である。置換芳香族アミン中に芳香族アミド結
合を形成するのにハロゲン化物を使用しなければ、これらの問題を排除するであ
ろう。
本発明の方法は、ハロゲン化物を使用しない置換芳香族アミンを製造する方法
であり、ハロゲン化物を使用しないが故に廃
物流から費用をかけてハロゲン化物を除去する必要なく、ハロゲン化物により引
き起こされる腐食問題が解決される。加えて、芳香族アミド結合を有する置換芳
香族アミンが、本発明の方法により製造され得る。更に、本発明の方法は、現在
の商業的ルートよりも経済的であり、かつある実施態様においては、4−ADP
Aまたはその置換誘導体のような置換芳香族アミンが別個の水素化工程を必要と
することなく直接製造される点でより簡便である。
本発明の要旨
本発明の目的は、アルキル化p−フェニレンジアミンまたはそれらの置換誘導
体を製造する際に用いられる置換芳香族アミンを製造する方法を提供することで
ある。本発明の別の目的は、アルキル化p−フェニレンジアミンまたはそれらの
置換誘導体を製造する際に用いられる4−ADPAまたはその置換誘導体を製造
する方法を提供することである。本発明の更なる目的は、商業的に実施可能な、
4−ADPAまたはその置換誘導体とアルキル化p−フェニレンジアミンとを製
造するための効率的で経済的な方法を提供することである。本発明の更なる目的
は、抗酸化剤および抗オゾン化剤として使用するためのアルキル化
p−フェニレンジアミンまたはそれらの置換誘導体を製造する方法を提供するこ
とである。
本発明によれば、置換芳香族アゾ化合物またはそのアゾキシもしくはヒドラゾ
誘導体を、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアルコール
およびそれらの混合物から成る群から選択されるアルコールと、適当な塩基の存
在下で約70℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなる、置換芳香
族アミンを製造する方法が提供される。
ある実施態様においては、4−(フェニルアゾ)−ジフェニルアミンまたはそ
の置換誘導体を、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアル
コールおよびそれらの混合物から成る群から選択されるアルコールと、適当な塩
基の存在下で約70℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなる、4
−アミノジフェニルアミンまたはその置換誘導体を製造する方法が提供される。
更に、本発明によれば、本発明により製造された置換芳香族アミンを還元的に
アルキル化することからなる、アルキル化p−フェニレンジアミンまたはそれら
の置換誘導体を製造する方法が提供される。
更に、本発明によれば、芳香族アミド結合を有する置換芳香族アミンをアンモ
ニアと、対応する置換芳香族アミンおよびアミドを生成する条件下で反応させる
ことからなる、置換芳香族アミンを製造する方法が提供される。
本発明の詳細な記載
本発明の置換芳香族アミンを製造する方法は、
(a)置換芳香族アゾ化合物またはそのアゾキシもしくはヒドラゾ誘導体を、
脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアルコールおよびそれ
らの混合物から成る群から選択されるアルコールと、適当な塩基の存在下で約7
0℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなり、該置換芳香族アゾ化
合物が、式
により表される化合物、式
により表される化合物、式
により表される化合物およびそれらの混合物から成る群から選択され、上記式中
、R−NH−は、アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪族アミン、置換脂肪族ア
ミン誘導体およびアミドから成る群から選択される化合物から誘導された置換基
を表し、R1は芳香族基であり、R2は脂肪族基および芳香族基から成る群から選
択され、そしてXおよびYは独立に水素、ハロゲン化物(塩素、臭素およびフッ
素から成る群から選択される)、−NO2、−NH2、アリール基、アルキル基、
アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COH、−COOH、
および少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールア
ルキルもしくはアルキルアリール基から成る群から選択され、置換芳香族アゾ化
合物(II)および(III)においてR2は芳香族基であることを特徴とする。(I
)、(II)および(III)の置換芳香族アゾ化合物は、それらのアゾキシまたは
ヒドラゾ誘導体を含む。本明細書において、スルホネート基は、スルホン酸のエ
ステルである。スルホネート基の非限定的な例は、アルキルスルホネート、アラ
ルキルスルホネート、
アリールスルホネート等である。
アルキル化p−フェニレンジアミンまたはそれらの置換誘導体を製造するため
には、本発明の方法は、更に
(b)該置換芳香族アミンを還元的にアルキル化することを含む。
R−NH−がアミドから誘導される置換芳香族アミンを製造するためには、本
発明の方法は、更に
(b′)当該置換芳香族アミンをアンモニアと、対応する置換芳香族アミンお
よびアミドを生成する条件下で反応させることを含む。
例えば、置換芳香族アミンN−(4−アミノフェニル)ベンズアミドをアンモ
ニアと反応させて得られる生成物は対応する置換芳香族アミン1,4−フェニレ
ンジアミンおよびベンズアミドである。
本発明において使用されるアルコールは、脂肪族アルコール、脂環式アルコー
ル、アリールアルキルアルコールおよびそれらの混合物から成る群から選択され
る第1級、第2級または第3級アルコールであり得る。本明細書において、脂肪
族アルコールの“脂肪族”基は、1個ないし約22個の炭素原子、好まし
くは1個ないし約12個の炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルキ
ニル基から選択される線状または分枝状炭化水素基と定義される。本明細書にお
いて、脂環式アルコールの“脂環式”基は、3個ないし約12個の炭素原子、好
ましくは3個ないし約8個の炭素原子を有するシクロアルキル、シクロアルケニ
ルまたはシクロアルキニル基から選択される脂環式基と定義される。本明細書に
おいて、アリールアルキルアルコールの“アリールアルキル”基は、7個ないし
約22個の炭素原子、好ましくは7ないし約16個の炭素原子を有するアリール
置換アルキル基と定義される。該アリールアルキル基の好ましいアリール置換基
は、フェニルおよびナフチルである。
適当なアルコールの非限定的な例は、イソプロパノール、イソアミルアルコー
ル、3−メチル−2−ブテン−1−オール、n−ブタノール、sec−ブタノー
ル、tert−ブタノール、1,3−ジメチルブタノール、n−オクタノール、
シクロプロパノール、シクロヘキサノール、2−シクロヘキセン−1−オール、
シクロオクタノール、ベンジルアルコール、1−フェニル−2−ブタノール、6
−フェニル−1−ヘキサノール、2−(1−ナフチル)エタノール等である。
アルコールを置換芳香族アゾ化合物と接触させる本発明の方法による置換芳香
族アミンの製造において、アルコール対置換芳香族アゾ化合物のモル比は、該ア
ルコールまたは該置換芳香族アゾ化合物のどちらかが反応のための溶媒として働
き得るように置換芳香族アゾ化合物の大過剰からアルコールの大過剰まで任意で
あり得る。好ましくは、反応は、上記したアルコールを過剰量使用して行われる
。より好ましくは、アルコール対置換芳香族アゾ化合物のモル比は、少なくとも
約1:1である。
アルコール対置換芳香族アゾ化合物のモル比が約1:1であるかあるいは該ア
ルコールまたは該置換芳香族アゾ化合物のどちらかが反応のための溶媒として働
くのに充分過剰でない場合、極性の非プロトン性有機溶媒が本発明の方法におい
て使用され得る。適当な極性の非プロトン性有機溶媒の非限定的な例は、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド,1,4−ジオキサン等である。
ある実施態様においては、置換芳香族アゾ化合物を製造するための現在のとこ
ろ好ましい方法は、
(a)アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪族アミン、置換
脂肪族アミン誘導体およびアミドから成る群から選択される求核性化合物と式X
−R1−N=N−R2−Yにより表されるアゾ含有化合物またはそのアゾキシもし
くはヒドラゾ誘導体とを適当な溶媒系の存在下で接触させ、
(b)アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪族アミン、置換脂肪族アミン誘導
体およびアミドから成る群から選択される求核性化合物と式X−R1−N=N−
R2−Yにより表されるアゾ含有化合物またはそのアゾキシもしくはヒドラゾ誘
導体とを適当な塩基および制御量のプロトン性物質の存在下で約10℃ないし約
150℃の反応温度にて閉鎖(confined)反応領域中で反応させ、ここでプロト
ン性物質対塩基のモル比は0:1ないし約5:1であり、R1は芳香族基であり
、R2は脂肪族基および芳香族基から成る群から選択され、そしてXおよびYは
独立に水素、塩化物、臭化物およびフッ化物からなる群から選択されるハロゲン
化物、−NO2、−NH2、アリール基、アルキル基、アルコキシ基、スルホネー
ト基、−SO3H、−OH、−COH、−COOH、および少なくとも1個の−
NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールアルキルまたはアルキルアリ
ール基から成る群から選択され、R2が脂
肪族基である場合XはR1上のメタまたはオルト位にあり、そしてR2が芳香族基
である場合XおよびYの少なくとも一方はそれぞれR1およびR2上のメタまたは
オルト位にある、ことからなる。
別の実施態様においては、該置換芳香族アゾ化合物は、4−ニトロソジフェニ
ルアミンを芳香族第1級アミンまたは脂肪族第1級アミンと反応させることによ
り製造される。
置換芳香族アゾ化合物の製造において、アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪
族アミン、置換脂肪族アミン誘導体およびアミドから成る群から選択される求核
性化合物対X−R1−N=N−R2−Yまたはそのアゾキシもしくはヒドラゾ誘導
体のモル比は、X−R1−N=N−R2−Yもしくはそのアゾキシもしくはヒドラ
ゾ誘導体の大過剰からアニリン、置換アニリン誘導体、脂肪族アミン、置換脂肪
族アミン誘導体およびアミドから成る群から選択される求核性化合物の大過剰ま
で任意であり得る。好ましくは、反応は、アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪
族アミン、置換脂肪族アミン誘導体およびアミドから成る群から選択される求核
性化合物を過剰量使用して行われる。一層好ましくは、求核性化合物対X−R1
−N=N−R2−Yま
たはそのアゾキシもしくはヒドラゾ誘導体のモル比は、少なくとも約1:1であ
る。
本明細書において、用語“置換アニリン誘導体”は、その芳香族環上に1個ま
たはそれ以上の電子吸引性または電子供与性置換基を含有するアニリンを意味す
る。適用可能な置換基の非限定的な例は、ハロゲン化物、−NO2、−NH2、ア
ルキル基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COOH、
および少なくとも1個の−NH2基を含有するアリール,アリールアルキルもし
くはアルキルアリール基を含む。ハロゲン化物は、塩化物、臭化物またはフッ化
物から成る群から選択される。好ましいアルキルおよびアルコキシ基は、1ない
し約6個の炭素原子を含有する。好ましいアリール基、アリールアルキル基およ
びアルキルアリール基は、約6個ないし約18個の炭素原子を含有する。置換ア
ニリン誘導体の非限定的な例は、2−メトキシアニリン、4−メトキシアニリン
、4−クロロアニリン、p−トルイジン、4−ニトロアニリン、3−ブロモアニ
リン、3−ブロモ−4−アミノトルエン、p−アミノ安息香酸、2,4−ジアミ
ノトルエン、2,5−ジクロロアニリン、1,4−フェニレンジアミン、4,4
′−メチレンジ
アニリン、1,3,5−トリアミノベンゼンおよびそれらの混合物を含む。
アニリンまたは置換アニリン誘導体は、直接添加され得るかあるいは反応系に
おいて存在する条件下でアニリンまたは相当するアニリン誘導体を形成する化合
物の添加によりその場で形成され得る。
本発明により用いられ得るアミドは、芳香族アミド、脂肪族アミド、置換芳香
族アミド誘導体、置換脂肪族アミド誘導体および式
〔ここで、R4およびR5は独立に芳香族基、脂肪族基およ
−SO2−、−O−、−S−および直接結合から成る群から選択される。〕を有
するジアミドを含む。
本発明により用いられ得る脂肪族アミドおよび置換脂肪族ア
ミド誘導体は、式
〔ここで、nは0または1であり、R3はアルキル基、アリールアルキル基、ア
ルケニル基、アリールアルケニル基、シクロアルキル基およびシクロアルケニル
基から成る群から選択され、そしてXは水素、−NO2、−NH2、アリール基、
アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COH、−COOH、
および少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールア
ルキルもしくはアルキルアリール基から成る群から選択される。〕により表され
る。好ましいアルキル基およびアルコキシ基は、1個ないし約6個の炭素原子を
含有する。好ましいアリール基、アリールアルキル基およびアルキルアリール基
は、約6個ないし約18個の炭素原子を含有する。
脂肪族アミドおよび置換脂肪族アミド誘導体の非限定的な例は、イソブチルア
ミド、尿素、アセトアミド、プロピルアミドおよびそれらの混合物を含む。
本発明の芳香族アミド中の芳香族基は、6個ないし約14個の炭素原子、好ま
しくは6個ないし約10個の炭素原子を含有する。芳香族基の非限定的な例は、
フェニル、ナフチル等を含む。本明細書において、“置換芳香族アミド誘導体”
は、その芳香族環上に1個またはそれ以上の電子吸引性または電子供与性置換基
を含有する芳香族アミドを意味する。適用可能な置換基は、ハロゲン化物、−N
O2、−NH2、アルキル基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−O
H、−COH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を含有するアル
キル,アリール,アリールアルキルもしくはアルキルアリール基を含む。ハロゲ
ン化物は、塩化物、臭化物およびフッ化物から成る群から選択される。好ましい
アルキル基およびアルコキシ基は、1個ないし約6個の炭素原子を含有する。好
ましいアリール基、アリールアルキル基およびアルキルアリール基は、約6個な
いし約18個の炭素原子を含有する。
芳香族アミドおよび置換芳香族アミド誘導体の非限定的な例は、ベンズアミド
、4−メチルベンズアミド、4−メトキシベンズアミド、4−クロロベンズアミ
ド、2−メチルベンズアミド、4−ニトロベンズアミド、4−アミノベンズアミ
ドおよび
それらの混合物を含む。
本発明の方法により用いられ得るジアミドの非限定的な例は、アジパミド、シ
ュウ酸アミド、テレフタル酸ジアミド、4,4′−ビフェニルジカルボキサミド
およびそれらの混合物を含む。
本発明により用いられ得る脂肪族アミンおよび置換脂肪族アミンは、式X′−
R6−NH−R7−Y′により表される化合物および式
により表される化合物〔ここで、R6はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基およびシクロアルケニル基から成る群から選択され、R7は直接結合、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基およびシクロアルケニル基から成る
群から選択され、R8およびR9は独立にアルキレン基およびアルケニレン基から
成る群から選択され、Zは直接結合、−NH−、
−N(R10)−、−O−および−S−から成る群から選択され、ここでR10はア
ルキル基であり、そしてX′およびY′は独立に水素、ハロゲン化物、−NO2
、−NH2、アリール基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、
−COH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキル
,アリール,アリールアルキルもしくはアルキルアリール基から成る群から選択
される。〕から成る群から選択される化合物である。ハロゲン化物は、塩化物、
臭化物およびフッ化物から成る群から選択される。R6およびR7の好ましい脂肪
族基は、1個ないし約12個の炭素原子を含有する。好ましいアリール基、アリ
ールアルキル基およびアルキルアリール基は、約6個ないし約18個の炭素原子
を含有する。好ましいアルコキシ基は、1ないし約6個の炭素原子を含有する。
脂肪族アミンおよび置換脂肪族アミン誘導体の非限定的な例は、シクロヘキシ
ルアミン、2−ブチルアミン、イソプロピルアミン、2−ヘキシルアミン、2−
ヘプチルアミン、1,4−ジメチルペンチルアミン、1−メチルヘプチルアミン
、1−エチル−3−メチルペンチルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、オ
クチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサメチ
レンジアミン、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、
6−アミノヘキサン酸およびそれらの混合物を含む。
本明細書において、“アゾ含有化合物”は、式X−R1−N=N−R2−Yによ
り表される本発明の化合物またはそれらのアゾキシもしくはヒドラゾ誘導体であ
り、ここでR1は芳香族基であり、R2は脂肪族基および芳香族基から成る群から
選択され、そしてXおよびYは独立に水素、ハロゲン化物、−NO2、−NH2、
アリール基、アルキル基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH
、−COH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキ
ル,アリール,アリールアルキルまたはアルキルアリール基から成る群から選択
される。R2が脂肪族基である場合XはR1上のメタまたはオルト位にある。R2
が芳香族である場合XおよびYの少なくとも一方はそれぞれR1およびR2上のメ
タまたはオルト位にある。ハロゲン化物は塩化物、臭化物およびフッ化物からな
る群から選択される。R1およびR2の好ましい脂肪族基は1個ないし約12個の
炭素原子を含有し、そしてR1およびR2の好ましい芳香族基は約6個ないし約1
8個の炭素原子を
含有する。好ましいアルキル基およびアルコキシ基は、1個ないし約6個の炭素
原子を含有する。好ましいアリール基、アリールアルキル基およびアルキルアリ
ール基は、約6個ないし約18個の炭素原子を含有する。アゾ含有化合物の非限
定的な例は、アゾベンゼン、置換アゾベンゼン誘導体、アゾキシベンゼン、4−
(フェニルアゾ)−ジフェニルアミン、1,2−ジフェニルヒドラジンおよびそ
れらの混合物を含む。
アゾ含有化合物がアゾベンゼンである場合、アゾベンゼンは適当な塩基の存在
下でのアニリンの酸化的カップリングにより製造され得る。アゾベンゼンと反応
するのに用いられる求核性化合物がアニリンでありかつ反応が好気性条件下で行
われる場合、該アゾベンゼンは、適当な塩基の存在下でのアニリンの酸化的カッ
プリングによりその場で製造され得る。アニリンの酸化的カップリングは当業界
において公知であり[Jeon,S.およびSawyer,D.T.,“二酸素
からの超酸化物イオンとアニリン、ヒドロキシルアミンまたはヒドラジンとの水
酸化物誘導合成(Hydroxide−Induced Synthesis
of the Superoxide Ion from Dioxygen
and Anilin
e,Hydoxylamine, or Hydrazine),イノーグ・ケ
ム(Inorg.Chem.),第29巻,第4612〜15頁(1990)参
照]、そして置換芳香族アゾ化合物の製造のためにここにおいて規定された反応
条件はアニリンのアゾベンゼンへの酸化的カップリングのために充分である。
本明細書において、“置換アゾベンゼン誘導体”は、その芳香族環の一方また
は両方上に1個またはそれ以上の電子吸引性または電子供与性置換基を含有する
アゾベンゼンを意味する。適用可能な置換基の非限定的な例は、ハロゲン化物、
−NO2、−NH2、アルキル基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、
−OH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を含有するアリール,
アリールアルキルまたはアルキルアリール基を含む。ハロゲン化物は塩化物、臭
化物およびフッ化物からなる群から選択される。好ましいアルキル基およびアル
コキシ基は、1個ないし約6個の炭素原子を含有する。好ましいアリール基、ア
リールアルキル基およびアルキルアリール基は、約6個ないし約18個の炭素原
子を含有する。置換アゾベンゼン誘導体の非限定的な例は、3,4′−ジクロ
ロアゾベンゼン、p−フェニルアゾベンゼンスルホン酸、p−(2,4−ジヒド
ロキシフェニルアゾ)ベンゼンスルホン酸およびそれらの混合物を含む。
置換芳香族アゾ化合物の製造において用いられる適当な溶媒系は、例えば、ジ
メチルスルホキシドのような溶媒、反応温度未満の融点を有する置換アニリン誘
導体、アニリンおよびアミドのような求核性化合物(例えば溶融状態のベンズア
ミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエチルアミン、sec−ブチル
アミンおよび2−ヘプチルアミンのようなアミン等、およびそれらの混合物)を
含む。下記により詳細に記載するように、かかる適当な溶媒のうちの一つまたは
それ以上と制御量のプロトン性溶媒のような別の溶媒例えばメタノールまたは水
とが組み合わされた溶媒混合物が使用され得る。
置換芳香族アゾ化合物の製造において用いるのに適当な塩基の非限定的なは、
ナトリウム金属のようなアルカリ金属;水素化ナトリウム、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化セシウム、水酸化カリウム、カリウムt−ブトキシドの
ようなアルカリ金属の水素化物、水酸化物およびアルコキシド;および
それらの混合物のような有機および無機の塩基を含む。他の許容可能な塩基物質
は、例えば、各置換基が独立にアルキル基、アリール基またはアリールアルキル
基(これらのアルキル基、アリール基およびアリールアルキル基は、好ましくは
1個ないし約18個の炭素原子を有する。)から選択される四置換アンモニウム
の水酸化物またはハロゲン化物(テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド例え
ばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラアルキルアンモニウムハライ
ド例えばテトラブチルアンモニウムクロライド、アリールトリアルキルアンモニ
ウムヒドロキシド例えばフェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、アリー
ルアルキルトリアルキルアンモニウムヒドロキシド例えばベンジルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシド、アルキル置換ジアンモニウムヒドロキシド例えばビス
−ジブチルエチルヘキサメチレンジアンモニウムヒドロキシドを含めて)のよう
な適当な塩基源と相間移動触媒との組合せ;並びにアリールアンモニウム塩、ク
ラウンエーテル等と適当な塩基と相間移動触媒との組合わせ;リチウムビス(ト
リメチルシリル)アミド、2−アミノヘプタンのようなアミン塩基;アルキルマ
グネシウムハライド;およびそれらの混合物を含む。塩基として用
いるのに好ましい物質は、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;カリ
ウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;クラウンエーテルと組
合せた水酸化カリウムのような相間移動触媒とアルカリ金属の水酸化物またはア
ルコキシド;およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドまたはテトラブチル
アンモニウムヒドロキシドのようなテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドで
ある。
置換芳香族アミンの製造において用いるのに適当な塩基の非限定的な例は、ナ
トリウム金属のようなアルカリ金属;水素化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化セシウム、水酸化カリウム、カリウムt−ブトキシドのよ
うなアルカリ金属の水素化物、水酸化物およびアルコキシド;およびそれらの混
合物のような有機および無機の塩基を含む。他の許容可能な塩基物質の非限定的
な例は、クラウンエーテル等と組合せた上記の適当な塩基のような適当な塩基源
と相間移動触媒;リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、2−アミノヘプタ
ン等のアミン塩基;アルキルマグネシウムハライド;およびそれらの混合物を含
む。塩基として用いるのに好ましい物質は、水酸化カリウムのようなアルカリ金
属水酸化物;カリウムt−
ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;およびクラウンエーテルと組合
せた水酸化カリウムのような相間移動触媒とアルカリ金属の水酸化物またはアル
コキシドである。
好ましくは、塩基を求核性化合物に添加して混合物を作成し、次いでこの混合
物をアゾ含有化合物と一緒にするか、あるいはアルコールに添加して混合物を生
成し、そしてこの混合物を置換芳香族アゾ化合物と一緒にする。或いは、塩基を
、求核性化合物およびアゾ含有化合物が一緒にされた後であるいは置換芳香族ア
ゾ化合物およびアルコールが一緒にされた後で添加してもよい。物質の添加は、
表面上または表面下の添加であり得る。
置換芳香族アゾ化合物の製造のために本発明により用いられる塩基の量は、便
宜的に、適当な塩基対アゾ含有化合物のモル比により表され得る。塩基対アゾ含
有化合物のモル比は、通常約1:1ないし約10:1、好ましくは約1:1ない
し約4:1、最も好ましくは約1:1ないし約2:1である。
置換芳香族アミンの製造のために本発明により用いられる塩基の量は、便宜的
に、適当な塩基対置換芳香族アゾ化合物のモル比により表され得る。塩基対置換
芳香族アゾ化合物のモル比は、通常約1:1ないし約10:1、好ましくは約1
:1ない
し約8:1、最も好ましくは約1:1ないし約4:1である。
求核性化合物とアゾ含有化合物との反応は、約20℃ないし約120℃のよう
な約10℃ないし約150℃、好ましくは約30℃ないし約100℃の範囲内の
温度にて行われる。求核性化合物とアゾ含有化合物との反応を行うための最も好
ましい温度は、約50℃ないし約90℃である。
置換芳香族アゾ化合物とアルコールとの反応は、約70℃ないし約190℃の
ような約70℃ないし約200℃、好ましくは約70℃ないし約180℃の範囲
内の温度にて行われる。置換芳香族アゾ化合物とアルコールとの反応を行うため
の最も好ましい温度は、約100℃ないし約170℃である。
求核性化合物とアゾ含有化合物との反応において存在するプロトン性物質の量
を制御することが重要である。本発明により用いられるプロトン性物質の量は、
便宜的に、求核性化合物とアゾ含有化合物との反応の開始時に存在する塩基の量
を基準としたモル比により表され得る。プロトン性物質対塩基のモル比は、通常
0:1ないし約5:1、好ましくは0:1ないし約3:1、最も好ましくは0:
1ないし1:1である。かくして、本反応は、無水の条件下で行われ得るもので
ある。求核性化合
物とアゾ含有化合物との反応に関して明細書中で用いられるプロトン性物質の“
制御量”とは、求核性化合物とアゾ含有化合物との反応を抑制する量より少ない
量である。該反応において存在するプロトン性物質の量に対する上限は、溶媒に
よって変わる。加えて、許容されるプロトン性物質の量は、各種溶媒系において
用いられる塩基の種類、塩基の量および塩基の陽イオンによって変わる。しかし
ながら、特定の溶媒、塩基の種類と量、塩基の陽イオン等に対するプロトン性物
質の量の特定の上限を決定することは、本発明の教示から、当業者にとって容易
に成し得る。所望生成物の選択性を維持するのに必要なプロトン性物質の最小量
もまた、使用される溶媒、塩基の種類と量、塩基の陽イオン等に依存し、当業者
により決定され得る。
求核性化合物とアゾ含有化合物との反応において存在するプロトン性物質の量
は重要であるので、存在するプロトン性物質の量をできる限り少なくし、所望量
を反応に添加し戻す(addback to the reaction)ことが可能である。反応に添
加し戻すのに利用され得るプロトン性物質は当業者に公知であり、その非限定的
な例は水、メタノール、イソアミルアルコール、t−ブタノール等およびそれら
の混合物、好ましくは水を含む。プ
ロトン性物質の量を測定するため並びにプロトン性物質の量をできる限り減らす
方法は、当該技術において周知である。例えば、或る試薬中に存在する水の量は
カールフィッシャー装置を利用することにより測定され得、そして水の量は減圧
下での蒸留および/または乾燥、P2O5および他の薬剤の存在下での乾燥、例え
ばキシレンを利用する共沸蒸留およびそれらの組合わせを減じられ得る。
求核性化合物とアゾ含有化合物との反応中のプロトン性物質の量を制御するた
めのある実施態様においては、乾燥剤が、求核性化合物とアゾ含有化合物との反
応中存在するように添加される。例えば、プロトン性物質が水である場合、乾燥
剤は、求核性化合物とアゾ含有化合物との反応中に存在する水を除去し、それに
よりアゾ含有化合物のより高い変換および置換芳香族アゾ化合物のより高い収率
をもたらす。本明細書において、乾燥剤は、用いられる適当な塩基に加えて、求
核性化合物とアゾ含有化合物との反応中存在する化合物である。適当な乾燥剤の
非限定的な例は、無水硫酸ナトリウム、ユニオン・カーバイド・コーポレーショ
ン社から入手できる4A、5Aおよび13X型のような分子篩、塩化カルシウム
、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド二水和物、KOHやNaOHのような無水塩基、および活性アルミ
ナを含む。
求核性化合物とアゾ含有化合物との反応中のプロトン性物質の量を制御するた
めの別の実施態様においては、プロトン性物質は、反応混合物から蒸留により連
続的に除去される。存在するプロトン性物質が反応混合物中の化合物の一つと共
沸混合物を形成する場合、プロトン性物質は、該共沸混合物を利用してプロトン
性物質の連続的共沸蒸留により除去され得る。プロトン性物質が連続的に除去さ
れると、求核性化合物とアゾ含有化合物との反応における塩基の使用量を少なく
することができ、アゾ含有化合物の非常に高い変換および置換芳香族アゾ化合物
の高い収率が達成される。
一般に、置換芳香族アゾ化合物とアルコールとの反応並びに求核性化合物とア
ゾ含有化合物との反応は、好気的または嫌気的条件下で行われ得る。求核性化合
物が第2級脂肪族アミンである場合、求核性化合物とアゾ含有化合物との反応は
好気的条件下でのみ行われ得、嫌気的条件下では脂肪族アミンまたは置換脂肪族
アミン誘導体として、式X′−R6−NH2を有するもののみが適用可能である。
好気的条件下では、反応は、酸素
に曝されている反応帯域において通常空気への暴露により本質的に上記に記載さ
れているように行われる。好気的条件下では、反応圧力は任意であり、最適な圧
力並びに圧力と温度との最適な組合わせは当業者により容易に決定される。例え
ば、反応は、約14psig(1kg/cm2)ないし約150psig(10
.5kg/cm2)のような、約0psig(0kg/cm2)ないし約250p
sig(17.6kg/cm2)の範囲の圧力にて行われ得る。嫌気的条件下で
は、反応は、例えば窒素またはアルゴンのような、不活性ガスの存在下で大気圧
、減圧または昇圧下にて行われ得る。温度、塩基、溶媒等の反応因子の特定の組
合せに対する最適な条件は、本発明の教示を利用して当業者により容易に決定さ
れる。
抗酸化剤または抗オゾン化剤を製造するための置換芳香族アミン例えば4−A
DPAの還元的アルキル化は、いくつかの周知の方法のいずれかにより行われ得
る。例えばUS4,900,868参照。好ましくは、置換芳香族アミンと適当
なケトンまたはアルデヒドとは、水素および触媒として炭素担持白金の存在下で
反応される。適当なケトンの非限定的な例は、メチルイソブチルケトン(MIB
K)、アセトン、メチル
イソアミルケトンおよび2−オクタノンを含む。
抗酸化剤または抗オゾン化剤を製造するためのアルキル化置換芳香族アミン例
えばADPAはまた、反応温度、塩基およびアルコールが適切に選択されるなら
ば、置換芳香族アミンとアルコールとの反応中直接生成され得る。かかる反応条
件の例は、例9において見られ得る。
求核性化合物としてのアミドをアゾ含有化合物と反応させて置換芳香族アゾ化
合物を生成させ、次いで該置換芳香族アゾ化合物を求核性化合物と反応させるこ
とにより製造され得る、芳香族アミド結合を有する置換芳香族アミンのアミノリ
シスは、該置換芳香族アミンをアンモニアと反応させることにより行われ得、こ
れにより対応する置換芳香族アミンおよびアミド(再循環され得る。)が生成さ
れる。例えば、Jencks,W.P.,J.Am.Chem.Soc.,第9
2巻,第3201〜3202頁(1970)参照。好ましくは、芳香族アミド結
合を有する該置換芳香族アミンは、溶媒例えばメタノールの存在下でアンモニア
と反応させる。
上述した反応体および試薬の企図された同等物は、種々の当該基の一つまたは
それ以上例えば−NO2が単純に変化してい
るものである以外はそれらに対応しかつ同じ一般的性質を有する反応体および試
薬である。加えて、置換基に水素が指定されているかまたは水素であり得る場合
、その位置における水素以外の置換基の正確な化学的性質は、それが全体的な活
性および/または合成処理操作に悪影響しない限り重要でない。
上述した化学反応は、本発明の方法に対するそれらの最も広範な適用の点から
一般的に論じられている。場合によっては、反応条件は、開示された範囲内で各
反応体および試薬に対して特定的に記載されているようには適用され得なくてよ
い。例えば、或る適当な塩基は、ある溶媒中に他の溶媒中程可溶でなくてもよい
。このことが生じる反応体および試薬は、当業者により容易に認識されよう。か
かる場合のすべてにおいて、反応は、当業者に知られた慣用的な改変により、例
えば温度、圧力および同様なものの適切な調整により、他の溶媒または他の塩基
のような代わりの慣用的な試薬に変えることにより、反応条件の日常的な改変に
よりおよび同様なことにより成功的に遂行され得、あるいはここにおいて開示さ
れているかまたは慣用的である他の反応が本発明の方法に適用可能であろう。す
べての製造方法において、すべての出発物質は、公知であるかあるいは公
知の出発物質から容易に製造可能である。
実施例
材料および方法:アニリン、アニリン誘導体およびアゾベンゼンは、アルドリッ
チ・ケミカル社から購入した試薬等級のものであり、これらを更に精製すること
なく用いた。溶媒は、アルドリッチ・ケミカル社から購入した無水等級のもので
あった。テトラメチルアンモニウムヒドロキシドは、五水和物のものを購入した
。
HPLC検定:反応混合物を分析するのに、逆相HPLCを用いた。二成分勾配
ポンプ装置を用いる5μm Beckman/Altex Ultrasphe
re−ODS(4.6×150mm)カラムを用いた。UVの吸収を、254n
mにてモニターした。
Vydac 201HS54(4.6×250mm)カラムおよび254nm
におけるUV検出器を備えたWaters 600シリーズHPLCを、すべて
の反応をモニターするのに用いた。分析のすべてにおいて、外部標準法を利用し
た。標準物質として用いられるべき生成物の真正試料は、公知の文献の方法によ
り製造した。
実施例1
この例は、塩基および相間移動触媒の存在下でのアニリンとアゾベンゼンとの
反応による4−(フェニルアゾ)−ジフェニルアミンの製造に対するプロトン性
物質の効果を例証する。
アニリン(1.25g)、アゾベンゼン(0.45g)、カリウムt−ブトキ
シド(0.55g)および18−クラウン−6(0.65g)の混合物を、窒素
下で撹拌した。この反応物に異なる量の水を添加し、そしてこの溶液を80℃に
2時間加熱し、そしてその後アリコートを採取し、HPLCにより分析した。
実施例2
この例は、アゾベンゼンと置換芳香族アミンとの反応による置換芳香族アゾ化
合物の製造を例証する。
1.8gのアゾベンゼン、2.2gのカリウムt−ブトキシド、2.6gの1
8−クラウン−6および5gの置換アニリンの溶液を、80℃にて1時間撹拌し
た。HPLC分析のためにアリコートを採取した。置換アゾ化合物の収率は、ア
ゾベンゼンを基準としている。
実施例3
この例は、アゾベンゼンとアニリンとの反応による置換芳香族アゾ化合物の製
造を例証する。
1.8gのアゾベンゼン、1gの水酸化カリウム、2.6gの18−クラウン
−6および5gのアニリンの溶液を、80℃にて2時間撹拌した。HPLC分析
のためにアリコートを採取した。アゾベンゼンを基準とした4−(フェニルアゾ
)ジフェニルアミンの収率は、14%であった。
実施例4
この例は、アニリンまたは置換アニリン誘導体とアゾベンゼンとの反応による
4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンおよびその置換誘導体の製造を例証する
。
(a)10ミリモルのアゾベンゼン、20ミリモルのカリウ
ムt−ブトキシドおよび10ミリモルの18−クラウン−6を、10gのアニリ
ン中で窒素下で80℃にて30分間撹拌した。HPLCのために秤量したアリコ
ートを採取し、そして40%の4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミン、50%
のアゾベンゼンおよび10%のヒドラゾベンゼンを含有していることが分かった
。
(b)10ミリモルのアゾベンゼン、20ミリモルのカリウムt−ブトキシド
および10ミリモルの18−クラウン−6を、5gのp−アニシジン中で窒素下
で60℃にて12時間撹拌した。10m1の90%メタノールを添加して溶液を
均質にした。HPLCのために秤量したアリコートを採取し、そして80%の4
−(4−メトキシフェニルアゾ)ジフェニルアミンおよび19%のアゾベンゼン
を含有していることが分かった。
(c)10ミリモルのアゾベンゼン、20ミリモルのカリウムt−ブトキシド
および10ミリモルの18−クラウン−6を、5gのp−クロロアニリン中で窒
素下で70℃にて12時間撹拌した。10m1の90%メタノールを添加して溶
液を均質にした。HPLCのために秤量したアリコートを採取し、そして31%
の4−(4−クロロフェニルアゾ)ジフェニルアミン、
38%のヒドラゾベンゼンおよび30%のアゾベンゼンを含有していることが分
かった。
(d)10ミリモルのアゾベンゼン、20ミリモルのカリウムt−ブトキシド
および10ミリモルの18−クラウン−6を、5gのp−トルイジン中で窒素下
で80℃にて12時間撹拌した。10m1の90%メタノールを添加して溶液を
均質にした。HPLCのために秤量したアリコートを採取し、そして60%の4
−(トリルフェニルアゾ)ジフェニルアミンおよび40%のアゾベンゼンを含有
していることが分かった。
(e)10ミリモルのアゾベンゼン、5gのp−ニトロアニリン、20ミリモ
ルのカリウムt−ブトキシドおよび10ミリモルの18−クラウン−6を、4m
lのDMSO中で窒素下で100℃にて72時間撹拌した。10mlの90%メ
タノールを添加して溶液を均質にした。HPLCのために秤量したアリコートを
採取し、そして23%の4−(ニトロフェニルアゾ)ジフェニルアミンおよび7
4%のアゾベンゼンを含有していることが分かった。
(f)10ミリモルのアゾベンゼン、2gの1,4−フェニレンジアミン、2
0ミリモルのカリウムt−ブトキシドおよび
10ミリモルの18−クラウン−6を、4mlのDMSO中で窒素下で100℃
にて72時間撹拌した。10m1の90%メタノールを添加して溶液を均質にし
た。HPLCのために秤量したアリコートを採取し、そして90%の4−(アミ
ノフェニルアゾ)ジフェニルアミンを含有していることが分かった。
実施例5
この例は、アニリンとアゾベンゼンとの反応による4−(フェニルアゾ)ジフ
ェニルアミンの製造を例証する。
75mlの25%水性テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを60℃/20
mmHgにて蒸発乾固し、次いで18.5gのアゾベンゼンおよび75mlのア
ニリンを添加した。この溶液を60℃/20mmHgにて4時間撹拌し、約30
mlのアニリンを蒸留し、次いで50mlの水を添加した。このアニリン溶液は
、アゾベンゼンを基準としてHPLCにより99%収率の4−(フェニルアゾ)
ジフェニルアミンおよび6%のN−メチルアニリンを含有していると検定された
。
実施例6
この例は、好気的条件下での4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンの製造を
例証する。
25%の水性テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの溶液(8mL)を、固
体物質が形成されるまで真空下で75℃にて濃縮した。アゾベンゼン(1.8g
)およびアニリン(10mL)を添加し、この溶液を同じ条件下で4時間、次い
で空気の存在下で12時間撹拌した。HPLCによる反応物の分析により、4−
(フェニルアゾ)ジフェニルアミンが90%収率にて生成されたことが分かった
。
実施例7
この例は、アルコールとしてイソアミルアルコールを用いる4−(フェニルア
ゾ)ジフェニルアミンの4−アミノジフェニルアミンへの変換を例証する。
4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミン(0.273g)、イソアミルアルコ
ール(0.1mL,0.08g)、カリウムt−ブトキシド(0.22g)およ
び18−クラウン−6(1.3g)の溶液を、窒素下で120℃にて12時間加
熱した。HPLCによる反応混合物の分析により、4−ADPAが80%の収率
にて生成されたことが示された。
実施例8
この例は、アルコールとしてシクロヘキサノールを用いる4
−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンの4−アミノジフェニルアミンへの変換を
例証する。
4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミン(0.273g)、シクロヘキサノー
ル(5g)およびカリウムt−ブトキシド(1g)の溶液を、窒素下で4時間加
熱還流した。HPLCによる反応混合物の分析により、4−(フェニルアゾ)ジ
フェニルアミンのすべてが消費されていたことが示された。導入された4−(フ
ェニルアゾ)ジフェニルアミンを基準として、4−アミノジフェニルアミンおよ
びアニリンが99%の収率にて生成された。
実施例9
この例は、アルコールとしてイソアミルアルコールを用いる4−(フェニルア
ゾ)ジフェニルアミンの4−アミノジフェニルアミンおよび4−(N′−イソア
ミル)−アミノジフェニルアミンへの変換を例証する。
4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミン(0.273g)、イソアミルアルコ
ール(0.1mL)およびカリウムt−ブトキシド(0.22g)の溶液を、窒
素下で120℃にて12時間加熱した。HPLCによる反応混合物の分析により
、10%
収率の4−アミノジフェニルアミンおよび未決定収率の4−(N′−イソアミル
)−アミノジフェニルアミンが示された。
実施例10
この例は、アルコールとしてt−ブタノールを用いる4−(フェニルアゾ)ジ
フェニルアミンの4−アミノジフェニルアミンへの変換を例証する。
t−ブタノール中の0.5gの4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンおよび
内部標準物質としての0.2gのビフェニルおよび10mlの1M−カリウムt
ert−ブトキシドの溶液を、スチールボンベ中120℃にて12時間撹拌した
。この溶液を室温まで冷却した後、試料をRP−HPLCにより分析して、4−
(フェニルアゾ)ジフェニルアミンを基準として45%の4−ADPAであると
計算された。
実施例11
この例は、極性の非プロトン性有機溶媒中アルコールとしてシクロヘキサノー
ルを用いる4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンの4−アミノジフェニルアミ
ンへの変換を例証する。
0.27gの4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミン、0.6gのカリウムt
−ブトキシドおよび200μlのシクロ
ヘキサノールを、5mlの1,4−ジオキサン中窒素下で還流させながら12時
間撹拌した。10mlのビフェニルを内部標準物質として添加し、この溶液を5
〜10mlのエタノールと共に均質化した。この反応溶液を、RP−HPLCに
より分析した。収率は、62.3%の4−ADPAであると計算された。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07C 245/08 9451−4H C07C 245/08
309/45 7419−4H 309/45
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM,
AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E
E,FI,GE,HU,JP,KG,KR,KZ,LK
,LR,LT,LV,MD,MG,MN,NO,NZ,
PL,RO,RU,SI,SK,TJ,TT,UA,U
Z,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(a)置換芳香族アゾ化合物またはそのアゾキシもしくはヒドラゾ誘導体を 、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアルコールおよびそ れらの混合物から成る群から選択されるアルコールと、適当な塩基の存在下で約 70℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなる置換芳香族アミンを 製造する方法であって、該置換芳香族アゾ化合物が、 式 により表される化合物、式 により表される化合物、式 により表される化合物およびそれらの混合物から成る群から選択され、上記式中 、R−NH−は、アニリン、置換アニリ ン誘導体、脂肪族アミン、置換脂肪族アミン誘導体およびアミドから成る群から 選択される化合物から誘導された置換基を表し、R1は芳香族基であり、R2は脂 肪族基および芳香族基から成る群から選択され、そしてXおよびYは独立に水素 、塩素、臭素およびフッ素から成る群から選択されるハロゲン化物、−NO2、 −NH2、アリール基、アルキル基、アルコキシ基、スルホネート基、−SO3H 、−OH、−COH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を含有す るアルキル,アリール,アリールアルキルもしくはアルキルアリール基から成る 群から選択され、置換芳香族アゾ化合物(II)および(III)においてR2 は芳香族基である、上記方法。 2. 該置換アニリン誘導体の置換基が、塩化物、臭化物またはフッ化物から成 る群から選択されるハロゲン化物、−NO2、−NH2、アルキル基、アルコキシ 基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COOH、および少なくとも1個 の−NH2基を含有するアリール,アリールアルキルもしくはアルキルアリール 基から成る群から選択される、請求の範囲第1項に記載の方法。 3. 該アミドが、芳香族アミド、脂肪族アミド、置換芳香族アミド誘導体、置 換脂肪族アミド誘導体および式 〔ここで、R1およびR2は独立に芳香族基、脂肪族基お −SO2−、−O−、−S−および直接結合から成る群から選択される。〕を有 するジアミドから成る群から選択される、請求の範囲第1項に記載の方法。 4. 該脂肪族アミドおよび該置換脂肪族アミド誘導体が、式 〔ここで、nは0または1であり、R3はアルキル基、アリールアルキル基、ア ルケニル基、アリールアルケニル基、シクロアルキル基およびシクロアルケニル 基から成る群から選択され、 Xは水素、−NO2、−NH2、アリール基、アルコキシ基、スルホネート基、− SO3H、−OH、−COH、−COOH、および少なくとも1個の−NH2基を 含有するアルキル,アリール,アリールアルキルもしくはアルキルアリール基か ら成る群から選択される。〕により表される、請求の範囲第3項に記載の方法。 5. 該置換芳香族アミド誘導体の置換基が、塩化物、臭化物およびフッ化物か ら成る群から選択されるハロゲン化物、−NO2、−NH2、アルキル基、アルコ キシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COH、−COOH、および 少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールアルキル もしくはアルキルアリール基から成る群から選択される、請求の範囲第3項に記 載の方法。 6. 該脂肪族アミンおよび該置換脂肪族アミン誘導体が、式X′−R6−NH −R7−Y′により表され、および式 により表される化合物であり、上記式中、R6はアルキル基、アルケニル基、シ クロアルキル基およびシクロアルケニル基から成る群から選択され、R7は直接 結合、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基およびシクロアルケニル基 から成る群から選択され、R8およびR9は独立にアルキレン基およびアルケニレ ン基から成る群から選択され、Zは直接結合、−NH−、−N(R10)−、−O −および−S−から成る群から選択され、ここでR10はアルキル基であり、そし てX′およびY′は独立に水素、塩化物、臭化物およびフッ化物から成る群から 選択されるハロゲン化物、−NO2、−NH2、アリール基、アルコキシ基、スル ホネート基、−SO3,H、−OH、−COH、−COOH、および少なくとも 1個の−NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールアルキルもしくはア ルキルアリール基から成る群から選択される、請求の範囲第1項に記載の方法。 7. 該アルコールが、シクロヘキサノール、イソプロパノール、sec−ブタ ノール、1,3−ジメチルブタノール、tert−ブタノール、n−オクタノー ルおよびベンジルアルコールから成る群から選択される、請求の範囲第1項に記 載の 方法。 8. 該適当な塩基が、有機および無機の塩基から成る群から選択される、請求 の範囲第1項に記載の方法。 9. 該有機および無機の塩基が、アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アル カリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、塩基源と相間移動触媒との組合 せ、アミン、アルキルマグネシウムハロゲン化物およびそれらの混合物から成る 群から選択される、請求の範囲第8項に記載の方法。 10. 該置換芳香族アゾ化合物が4−(フェニルアゾ)−ジフェニルアミンで ある、請求の範囲第1項に記載の方法。 11. 該塩基が、カリウムt−ブトキシド、相間移動触媒とカリウムt−ブト キシドとの組合せまたはクラウンエーテルとカリウムt−ブトキシドとの組合せ である、請求の範囲第10項に記載の方法。 12. 該置換芳香族アゾ化合物と該アルコールとを好気的条件下で接触させる 、請求の範囲第1項に記載の方法。 13. 該置換芳香族アゾ化合物と該アルコールとを嫌気的条件下で接触させる 、請求の範囲第1項に記載の方法。 14. 該置換芳香族アゾ化合物が、 (a)アニリン、置換アニリン誘導体、脂肪族アミン、置換脂肪族アミン誘導 体およびアミドから成る群から選択される求核性化合物と、式X−R1−N=N −R2−Yにより表されるアゾ含有化合物またはそのアゾキシもしくはヒドラゾ 誘導体とを適当な溶媒系の存在下で接触させ (b)該求核性化合物と該アゾ含有化合物とを適当な塩基および制御量のプロ トン性物質の存在下で約10℃ないし約150℃の反応温度にて閉鎖反応領域中 で反応させ、ここでプロトン性物質対塩基のモル比が0:1ないし約5:1であ り、R1は芳香族基であり、R2は脂肪族基および芳香族基から成る群から選択さ れ、そしてXおよびYは独立に水素、塩化物、臭化物およびフッ化物からなる群 から選択されるハロゲン化物、−NO2、−NH2、アリール基、アルキル基、ア ルコキシ基、スルホネート基、−SO3H、−OH、−COH、−COOH、お よび少なくとも1個の−NH2基を含有するアルキル,アリール,アリールアル キルもしくはアルキルアリール基から成る群から選択され、R2が脂肪族基であ る場合XはR1上のメタまたはオルト位にありそしてR2が芳香族基である場合X およびYの少なくとも一方はそれぞれR1およびR2上のメタまたは オルト位にある ことからなる方法により製造される、請求の範囲第1項に記載の方法。 15. R−NH−がアミドから誘導され、更に (b)該置換芳香族アミンをアンモニアと、対応する置換芳香族アミンおよび アミドを生成する条件下で反応させることを含む、請求の範囲第1項に記載の方 法。 16. 更に (c)(b)の該置換芳香族アミンを還元的にアルキル化することを含む、請 求の範囲第15項に記載の方法。 17. 更に (b)該置換芳香族アミンを還元的にアルキル化することを含む、請求の範囲 第1項に記載の方法。 18. 該置換芳香族アゾ化合物と該アルコールとを極性の非プロトン性有機溶 媒の存在下で接触させる、請求の範囲第1項に記載の方法。 19. 4−アミノジフェニルアミンまたはその置換誘導体を製造する方法であ って、 (a)4−(フェニルアゾ)−ジフェニルアミンまたはその 置換誘導体を、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、アリールアルキルアルコ ールおよびそれらの混合物から成る群から選択されるアルコールと、適当な塩基 の存在下で約70℃ないし約200℃の温度にて接触させることからなる、上記 方法。 20. 更に (b)該4−アミノジフェニルアミンまたはその置換誘導体を還元的にアルキ ル化することを含む、請求の範囲第19項に記載の方法。
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