JPH09504488A - 活性化された複合弾性部材を使用する吸収物品を製造する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、複合弾性部材（１）がトップシート、バックシート、コア又はこれらの組み合わせに取付けられている吸収物品を製造する方法に関する。複合弾性部材（１）は、第１の比較的非延伸性の層（７、１５）と、弾性的に延伸可能な層（１１）とを備えている。弾性的に延伸可能な層（１１）は、弛緩状態で非延伸性の層（７、１５）に取付けられている。複合弾性材料（１）は、比較的非伸長状態で供給ステーションから供給され、複合弾性部材（１）をトップシート、バックシート、コア又はこれらの組み合わせに取付ける直前または直後に、延伸し或いは“リングローリング”することによって活性化される。或いは、本発明による方法は、複合弾性部材（１）が長さ方向に非伸長性のままであるように複合弾性部材（１）に伸長性を与え、次いで複合弾性部材（１）をトップシート、バックシート、コア又はこれらの組み合わせにつけることを含む。本発明による方法は、引っ張り制御手段の必要なしに複合弾性部材（１）の供給を可能にし、かつ、吸収物品の弾性性状の一定の設計を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 活性化された複合弾性部材を使用する吸収物品を製造する方法 発明の分野 本発明は、液体透過性のトップシートと、液体不透過性のバックシートと、ト ップシートとバックシートとの間に配置された吸収コアとを有する吸収物品を製 造する方法に関し、この方法は、トップシート、バックシート、吸収コア又はこ れらの組み合わせに弾性手段をつける段階を含み、弾性手段は、第１の比較的非 延伸性の層および第２の弾性的に延伸可能な層を有する複合部材を備えている。 本発明は又、複合弾性部材を備えた吸収物品に関し、さらに吸収物品の製造方法 に使用される複合弾性部材に関する。 発明の背景 米国特許第Ａ−４，９０８，２４７号によれば、２つの外層に積層された、天 然ゴム層のような予め延伸された中央のエラストマー層で構成される、ひだ付け された複合弾性部材が知られている。外層は例えば、押出注型ポリスチレンで構 成され、比較的脆いが中央層を延伸状態に維持する程には強い。複合弾性部材は 低引っ張りおよび高速で使い捨て吸収物品につけられ、選定領域において弾性が 得られるように、機械的操作によって活性化される。使い捨て吸収物品は、複合 弾性部材の活性化の後、複合弾性部材を収縮させることによってギャザー付けさ れる。上述の複合弾性部材は連続製造プロセスにおいて比較的高速で使い捨てお むつへの付加を可能にするが、上述の複合弾性部材には、改良すべき幾つかの点 がある。 第１に、公知の複合弾性部材の製造では、中央要素を予め引っ張ることが必要 であり、このことは一定の引っ張りで予め延伸した状態で中央弾性要素を供給す る必要があるので、複合弾性部材の連続製造プロセスを複雑にする。 第２に、比較的弱い、すなわち脆い外層のため、複合弾性部材をロールに巻く と、活性化される。従って、公知の複合弾性部材の保管は比較的困難となる。 第３に、公知の複合弾性部材は、活性化した後、中央層の予め延伸する際に加 えられる伸長度によって部分的に決定される量だけ収縮する。収縮の全体量は、 複合弾性部材のより長い又はより短い長さを活性化することによって制御される 。公知の複合弾性部材の収縮により、複合部材を取付けた吸収物品にしわがよる 。しわが望ましくない製品については、複合弾性部材のフィットが損なわれる。 最後に、活性化後の複合弾性部材の収縮のため、活性化がライン上で生じた場 合には、吸収物品を引っ張り状態に保持しなければならない。 米国特許第Ａ−５，１６７，８９７号によれば、活性化されて伸長可能になる 比較的非伸長性の層に積層された弾性的に延伸可能な層を備えた、多数の複合弾 性部材が知られている。 米国特許第Ａ−３，０２５，１９９号では、かみ合うストランドを備えた弾性 ネットが開示されており、２つの不織布層が両側でネットに連結されている。弾 性ネットの延伸の際、不織布層は、恒久的に伸長される。弾性ネットが弛緩状態 に戻るとき、２つの不織布層はギャザー付けされ、Ｚ方向に座屈する。 米国特許第Ａ−４，１０７，３６４号及び同第Ａ−４，２０９，５６３号では 、弾性不織布と比較的非延伸性の不織布とを備えた複合弾性部材が開示されてい る。米国特許第Ａ−４，５２５，４０７号では、２つの比較的非延伸性のフィル ム間に積層された弾性ネットを備えた複合弾性部材が開示されている。米国特許 第Ａ−４，８３４，７４１号では、弾性部材をおむつの引き抜かれたトップシー ト及び／又はバックシートに非延伸状態で取付け、かみ合う段付きロール間に通 すことによって（リングローリング）トップシート及びバックシートを恒久的に 伸長させることが記載されている。 本発明の目的は、複合弾性部材を実質的に非引っ張り状態にしつつ複合弾性部 材の吸収物品への取付けを可能にする、弾性をもった使い捨て吸収物品を製造す る方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、複合弾性部材を高速で保管ロール、スプール又は保管ボ ックスから供給することができる、吸収物品を製造する方法を提供することにあ る。本発明の別の目的は、複合弾性部材の取付け及び活性化の後、吸収物品をし わのない状態に維持することができる、吸収物品を製造する方法を提供すること にある。本発明の更に別の目的は、高速かつ比較的廉価に吸収物品の製造を可能 にする方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、選定領域及び選定 方向において容易に延伸性を提供し、延伸の度合いを容易に制御することができ る吸収物品を製造する方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、一 定の制御されたやり方で供給することができ、効率的に保管し包装することがで き、複合弾性部材がつけられる吸収物品の弾性特性に関する弾力性のある設計を 可能にする、延伸可能な複合弾性部材を提供することにある。 発明の概要 本発明による方法は、供給ステーションから複合部材を供給する段階と、供給 ステーションからトップシート、バックシート、吸収コア或いはこれらの組み合 わせに搬送方向に複合部材を搬送する段階とを含み、複合部材の第２の弾性的に 伸長可能な層は、搬送の際、第１の層に比較的非伸長状態で取付けられており、 複合部材は、搬送の際、少なくとも搬送方向において比較的非延伸性であり、次 いで、複合部材に物理的変形を与えて複合部材を弾性的に延伸可能にする、こと によって特徴づけられている。 複合弾性部材は、比較的弛緩状態にある延伸可能な弾性フィルム、スクリム又 は他の弾性材料を備えており、比較的非伸長性の不織布又は他の非伸長性の層の 弾性部材が実質的に１：１の積層率で積層されている。比較的非伸長性の層は、 複合部材全体が比較的非伸長性になるように、弾性要素の弾性係数よりも実質的 に大きな弾性係数を有している。複合弾性部材は、弾性的に延伸可能な性能を有 しないテープ、トップシート又はバックシートが供給されるのと同様な方法で高 速の製造プロセスにおいてロール又はスプールからおむつに供給される。それ故 、複合弾性部材の一定比率の延伸を維持する比較的複雑な引っ張り制御手段を必 要としない。さらに、弾性部材の搬送時に生ずる長さの変化が、本発明の方法に よって減少される。複合弾性部材の吸収物品への取付けの直前又は直後に、複合 弾性部材は活性化される。“活性化”とは、非伸長性の層に物理的変形が加えら れ、この層に恒久的な伸長を与えることを意味している。 比較的非伸長性の層と弾性的に伸長可能な層が実質的に１：１の比率で積層さ れる（即ち、いずれの層にも折り目やしわが存在しない）ので、複合弾性部材は 、吸収物品の高速製造において通常使用されるカット・アンド・スリップ・アプ リケータ等のような真空グリッパ手段によってしっかりと把持される。 弾性層が弛緩状態にあるときの比較的非伸長性の層と弾性層の１：１の積層比 率の別の利点として、本発明の複合弾性部材が、有効空隙状態でロールに保管さ れ或いはボックス内に形成され、しわのついた複合弾性構造体の場合のように空 気が含まれない。 複合弾性部材は、非活性長さを超えて部材を延伸させることによって、多数の プリーツ又は穿孔のような物理的変形パターンを複合弾性部材に与えることによ って、活性化される。複合弾性部材を２つのかみ合う段ロールと接触させること によって複合弾性部材に延伸性を与えるとき、第１の比較的非弾性の層は、複合 弾性部材に与えられるエネルギの大部分を吸収し、複合弾性部材の弾性的に延伸 可能な層は、実質的に損傷を受けないままである。まず本発明の複合弾性部材の 一部を選択的に活性化させ、次いで複合弾性部材に予め引っ張りを与え、次いで トップシート、バックシート又は吸収コアに取付けることによって、吸収物品は 、 複合弾性部材の活性化された部分に対応する所定の領域でギャザー付けされる。 或いは、吸収物品は、複合弾性部材の取付け前に、ギャザー付けされる。この 場合には、複合弾性部材は、吸収物品への取付け前にリングローリング又は延伸 によって活性化され、弛緩状態で取付けられる。複合弾性部材は又、ギャザー付 けされた吸収物品に非活性状態でつけられ、引き続き、平らな状態となるように 吸収物品を延ばすことによって活性化される。吸収物品に弾性が与えられる領域 は、複合弾性部材が吸収物品に取付けられる結合パターンによって決定される。 複合弾性部材は又、弛緩状態にしつつ、平らな、ギャザーなしの吸収物品に取 付けられ、次いで、複合弾性部材と吸収物品を段付き部材と接触させることによ って複合弾性部材と吸収物品の両方を平らなプレート又はロール形状に延伸され る。 複合弾性部材を非活性状態で吸収物品に取付け、次いで複合弾性部材を活性化 することにより、加えられる物理的変形の性質及び空間形体によって延伸量が決 定される。弾性部材が予め延伸されることによって吸収物品の延伸量が制限され る公知の弾性化方法に対して、本発明の複合弾性部材の延伸量は、複合弾性部材 の層が離層する箇所まで破断することなしに、複合弾性部材の弾性層の全延伸性 まで増加することができる。 本発明による別の方法は、供給ステーションから複合部材を供給する段階と、 供給ステーションからトップシート、バックシート、吸収コア或いはこれらの組 み合わせに搬送方向に複合部材を搬送する段階とを含み、複合部材は、搬送の際 、搬送方向において比較的非延伸性であり、トップシート、バックシート、吸収 コア又はこれらの組み合わせに複合部材をつける段階を含み、トップシート、バ ックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせにつける前に複合部材に物理的変 形を与えて、複合部材が搬送方向に比較的非延伸性のままであるように複合部材 の少なくとも１つの領域を弾性的に延伸可能にすることによって特徴づけられる 。 複合弾性部材には例えば、その長さ方向に延びた段が設けられている。これに より、複合弾性部材は、搬送方向と直交する方向に弾性的に延伸可能であり、搬 送方向に比較的非延伸性である。或いは、複合弾性部材は、その長さに沿って、 非活性材料の中央の長さ方向のバンドが長さ方向に伸長するのを阻止する領域に おいて活性化される。複合弾性部材は、更に物理的な変形を与えることなしにト ップシート、バックシート又は吸収コアに直接取付けることができ、或いは、搬 送方向において部材を弾性的に伸長可能にするように付加的な変形を提供するこ とができる。 本発明による複合弾性部材は、吸収物品の多数の構成要素からなる。語“吸収 物品”は、使用後に廃棄されることを意図し、幼児用おむつ、成人用失禁製品、 トレーニングパンツ、衛生ナプキン、パンティライナ、軽度の失禁製品を含む使 い捨て吸収物品を包含する。以後、幼児用おむつ、成人用失禁製品、トレーニン グパンツを“おむつ”という。パンティライナ、軽度の失禁製品を“衛生ナプキ ン”という。本発明による複合弾性部材は、おむつ、成人用失禁製品又はトレー ニングパンツに設けられ、装着者の脚部又は腰部のまわりに弾性シールを形成す るための脚部又は腰部弾性体を備えている。脚部弾性体は、米国特許第Ａ−３， ８６０，００３号及び同第Ａ−４，０８１，３０１号に記載されている。直立障 壁カフスは、トップシートから遠去かる方へカフスの自由縁部の間隔を隔てるた めの弾性間隔手段を有する。直立障壁カフスは、おむつの長さ方向縁部（障壁脚 部カフス）に沿って、横断方向縁部（障壁腰部カフス）に沿って、或いは収容ポ ケットを形成するように両方の縁部に沿って、配置されている。直立障壁カフス は、米国特許第Ａ−５，０８７，２５５号、同第Ａ−４，９３８，７５５号及び 同第Ａ−４，７９５，４５４号に詳細に記載されている。 おむつの弾性をもった側部パネル。弾性化手段は、別々に取付けられた耳部を 備えており、或いは側部パネルの領域においてトップシートとバックシートとの 間に形成されている。弾性をもった側部パネルは、米国特許第Ａ−５，１５６， ７９３号に記載されている。 おむつ又は衛生ナプキンのトップシート、バックシート又はそれらの一部。本 発明による複合弾性部材を備えたトップシート又はバックシートには、他の部分 を非活性状態すなわち非延伸性にしたままでトップシート及び／又はバックシー トの一部を選択的に活性化させることによって、異なる延伸性の領域が設けられ ている。 カップ形状を導入するための衛生ナプキンの長さ方向の成形弾性体。弾性をも った衛生ナプキンは、米国特許第Ａ−５，２３４，４２２号に記載されている。 衛生ナプキンの弾性的に延伸可能なウィング。好適には、複合弾性部材は、衛 生ナプキンのバックシートに取付けられ且つ一対のウィングを形成するようにナ プキンの長さ方向側部を超えて延びた材料片で形成されている。 図面の簡単な説明 添付図面を参照して、本発明について詳細に説明する。 第１図は、複合弾性部材の活性化前の概略横断面図である。第２図および第３ 図は、複合弾性部材の活性化後の概略横断面図である。第４図は、本発明による 複合弾性部材の好適な実施例を示した図である。第５図〜第１０図は、本発明の 複合弾性部材を取付ける段階からなる吸収物品を製造する方法に関する実施例を 示した図である。第１１図および第１２図は、本発明の複合弾性部材の部分平面 図である。第１３図は、吸収物品の部分切り取り平面図である。第１４図は、第 １３図の吸収物品の線１４−１４に沿った横断面図である。第１５図は、側部パ ネル領域、腰部領域および脚部領域に複合弾性部材を備えた使い捨ておむつの平 面図である。第１６図は、側部パネル領域、腰部領域、脚部領域および股部領域 に複合弾性部材を有するトレーニングパンツの斜視図である。第１７図は、複合 弾性部材を備えたウィングを有する衛生ナプキンの平面図である。第１８図は、 第１７図の衛生ナプキンの線１８−１８に沿った横断面図である。第１９図は、 長さ方向縁部に沿って複合弾性部材を備えた衛生ナプキンの平面図である。第２ ０図は、第１５図の衛生ナプキンの線８３−８３に沿った横断面図である。第２ １図は、延伸領域を備えた複合弾性部材を有する衛生ナプキンの平面図である。 発明の詳細な説明 ここで使用される語“吸収物品”とは、身体排泄物を吸収し収容する装置のこ とをいい、より詳細には、種々の身体排泄物を吸収し収容するため、装着者の身 体に当てて或いは身体に近接して配置された装置のことをいう。ここで使用され る語“使い捨て”とは、洗濯したり吸収物品として再使用したりすることを意図 していない吸収物品のことをいう。（すなわち、一度使用した後は、廃棄するこ とを意図しており、好適には、周囲環境に適合するように再処理され、捨てられ る。）“一体”の吸収物品とは、別個のホルダやライナのような別の操作部品を 必要としないように、別々の部品を一緒にして一つのものにした吸収物品のこと をいう。本発明は又、失禁用ブリーフ、失禁用下着、おむつホルダおよびライナ 、女性用生理下着、トレーニングパンク等のような他の吸収物品にも適用するこ とができる。 第１図は、比較的非伸長性または非延伸性の不織布層またはフィルムである第 １の層３を備えた複合弾性部材を示している。比較的非伸長性または非延伸性と は、０．５〜５Ｎ／ｃｍ（好適には、１．５〜３Ｎ／ｃｍ）の力での層３の伸び が０．５％以下であることを意味している。層３は、不織布、熱可塑性フィルム 、紙または板紙またはこれらの組合せで構成されている。 層３は、弾性的に伸長可能な層５に結合されている。層５は、エラストマーフ ィルム、エラストマー不織布層またはエラストマー接着剤であり、０．６〜１． ２Ｎ／ｃｍの力を受けるとき第１の載荷サイクルでの伸びが約４０％、０．３〜 ０．８Ｎ／ｃｍの力を受けるとき第２の除荷サイクルでの伸びが約４０％である 。 層３と層５は、その隣接表面に沿って、接着剤、超音波または溶融結合によって 結合されている。層３と層５が連結される結合領域は、別々の領域でもよく、或 いは層３、５の隣接表面全体を覆っていてもよい。弾性は、層３を恒久的に延伸 させ又は破断させる（以降「活性化」と呼ばれる）ことによって複合弾性部材１ に及ぼされる。 層３、５を活性化させる前、複合弾性材料１は比較的非伸長性であり、非弾性 層３の弾性係数と少なくとも略同じ弾性係数を有している。複合弾性材料１の弾 性係数は、使い捨て吸収物品の製造プロセスにおいて０．０５Ｎ／ｃｍ以上の引 っ張りを受ける非延伸状態で供給ステーションから弾性部材１を供給することが できるようになっている。活性化前に、非弾性層３と弾性的に伸長可能な層５の 表面積は等しく、両方の層は、比較的平らな状態にある。活性化後の層３と層５ との結合強度は、使い捨て物品の製造プロセスまたは使い捨て物品の使用時にお いて層の分離を防止するのに十分な１Ｎ／ｃｍ以上とすべきである。この最小結 合強度は、非活性化された複合弾性部材を２００％まで予め延伸させ、次いで弛 緩させた後に測定される。 複合弾性部材１の活性化は、非弾性層３に物理的な変形を与え、層３を恒久的 に伸長可能にすることによって行われる。活性化は、層３を延伸させることによ って付与される。層３が不織布で形成されている場合には、不織布を延伸させる と、層３の繊維が或る程度からみ合わされ、或いは多数の繊維が切断される。層 ３がフィルムである場合には、フィルム３を延伸させると、塑性変形が生じ、フ ィルムは恒久的に伸長される。層３には、層の幅にわたって延びた、穿孔や縦す じのような切り取り線を設けてもよく、切り取り線に沿って、十分な大きさの引 っ張り力を加えると、層３は破断する。層３の延伸が生ずる活性化力は、少なく とも５Ｎ／ｃｍである。或いは、非伸長可能な層３に、２次元パターンの穿孔を 設けてもよく、層は、穿孔によって十分に弱められ伸長可能になる。 ２つの段ロールの間で、溝と出張りがかみ合っている。これにより、層３は、 ハーモニカ状に伸長可能になる。層の延伸方向は、段ロールの出張りと直交する 方向となる。伸長の度合いは、段ロールの出張りの隙間によって決定される。ロ ールの段のパターンを適合させることによって、複合弾性部材の伸長の方向と度 合いを修正することができる。例えば使い捨ておむつの腰部領域では、例えばお むつの側部パネル領域よりも、より大きな伸長性とより小さな弾性力が必要とさ れる。リングローリングと一般に呼ばれる物理的変形を加えるためのプロセスは 、米国特許Ａ−５，１４３，６７９号、同Ａ−５，１６７，８９７号およびＷＯ ９２／１５４４５号に詳細に記載されている。 第２図に示されるように、層３の活性化により、層は、結合領域６の間でギャ ザー付けされる。活性化の際、層３は層５から部分的に取り外されるが、結合領 域６においては取付け状態のままである。或いは、層３は、活性化の前に結合領 域６において取付けられており、活性化の後に結合領域６に取付け状態のままで ある。活性化後の上層３と下層５の表面積の比率は１．２〜４であり、これは、 ２０〜４００％の伸長度に相当する。 活性化時に弾性層５が延伸される場合には、上層３は、表面積全体において層 ５に取付け状態のままである。弾性層５がエラストマー接着剤の薄層によって形 成されているとき、層５は、上層３の変形に追随する。この場合に、非弾性層３ と弾性層５の表面積の比率は、活性化後に不変のままである。これは、第３図に 示されている。 第４図では、接着剤層９、１３によって２つの非伸長層７、１５が中央弾性層 １１に結合されている、複合弾性部材１の好適な実施例が示されている。層７、 １５は、デニールが１．８、坪量が２０ｇ／ｍ2 のポリエチレン不織布で構成さ れている。接着剤層９、１３は例えば、独国ロッツクロイツベーグ７、Ｄ−６３ ８０バッド・ホンブルグのフィンドレー・ユーロＢ．Ｖ．によってＨ１２２６／ ０１として製造されているようなスチレン・イソプレン・スチレン（ＳＩＳ）ま たはスチレン・ブタジエン・スチレン（ＳＢＳ）型の感圧接着剤で構成されてい る。接着剤は、溶融吹き込み法、螺旋接着法、スロットコーティングまたは他の 方法によって塗布される。 中央層１１は、米国イリノイ州レークチューリッヒ、オークウッドロード、３ ５１Ｎのエクソン・ケミカル社によってエクソン５００Ｄとして販売されている ようなエラストマーフィルムである。 複合弾性部材１の厚さは、圧力８ｇ／ｃｍ2 において約０．６ｍｍである。或 いは、非弾性層７、１５は、層１１の穿孔を通して層７を層１５に直接結合する ことによって、中央弾性層１１に連結されている。これは、型取られたロール間 のニップの別々の箇所で層７、９を圧縮し、これらの箇所で例えば超音波で中央 層１１を穿孔することによって、達成される。これらの別々の箇所で層７、１５ に熱と圧力を加えると、層１１は、層７、１５が溶融エラストマー層１１を介し て連結することができる程度に溶融される。中央の弾性的に伸長可能な層を介し て２つの層を積層するプロセスは、ＷＯ９１／０４７２４号に記載されている。 第５図は、矢印Ｆの方向に移動するウェブ３１を示している。ウェブ３１は、 トップシートと、バックシートと、フラッフパルプのコア又はこれらの組合せか ら構成されている。螺旋パターンの接着剤層を堆積させるノズルである接着剤ア プリケータ３３によって、ウェブ３１に接着剤層が塗布される。複合弾性部材３ ７は、比較的非伸長性となるように非活性状態に維持された状態で、供給ロール ３５からウェブ３１に搬送される。弾性部材３７に加えられる引っ張りは、約０ ．１Ｎ／ｃｍ2 以上であり、複合弾性部材の活性引っ張りを超えない程に小さく 維持されている。弾性部材３７がウェブ３１に取付けられた後、弾性部材とウェ ブは、２つのかみ合うロール４１、４３間に通される。ロール４１、４３は、多 数の平行な円周方向の溝とリムを備えており、これらの溝とリムは、ウェブの長 さ 方向又横断方向の直線又は曲線に沿ってウェブ３１と弾性部材３７を変形させる 。溝とリムは、長さ方向の伸長性を与えるように図面の平面と直交方向に延びて いてもよく、或いは図面の平面と直交する方向においてウェブ３１と複合弾性部 材に伸長性を与えるように図面の平面と平行に延びていてもよい。ウェブ３１が この方向に延びているとき、複合弾性部材３７の弾性層は復元力を提供する。 積層ニップ３９において、複合弾性部材３７は、例えば１３５°Ｃの温度と、 任意的には高積層圧力を受ける。複合弾性部材３７の非伸長層が、ウェブ３１へ の取付けの際に複合弾性部材３７に加えられるエネルギの大部分を吸収するので 、複合弾性部材は、積層時に損傷しない。また、非伸長層は、かみ合うロール４ １、４３間で活性化エネルギの大部分を吸収するので、弾性層への損傷が回避さ れる。 第６図に示した実施例では、複合弾性部材３７は、ニップ３９でウェブ３１に 接合される直前に活性化される。活性化された弾性部材は、非伸長状態で取付け られるが、この場合に、ウェブ３１は、伸長性を提供するため、短縮され或いは ギャザー付けされる。或いは、活性化された部材は、ロール４１、４３に向かう 弾性部材の速度がロールから遠去かる弾性部材の速度よりも小さい速度でロール ４１、４３を回転させることによって、予め延伸された状態で加えられる。 第７図の実施例では、ウェブ３１は、複合弾性部材３７を取付ける前にギャザ ー付けされる。接着剤は、グラビア印刷ロール３０によって弾性部材３７に塗布 される。弾性部材３７の活性化は、積層ニップ３９と、積層ニップ３９を通る供 給速度よりも大きな供給速度を有する延伸ニップ４５との間で生ずる。ウェブ３ １と弾性部材３７は、吸引ボックス４９上に延びた孔開きコンベア４７によって 、伸長状態で搬送される。 第８図の実施例では、弾性部材３７は、ウェブ３１に取付ける前に、２つのロ ール４０、４２間で予め延伸することによって活性化され、引き続き、予め延伸 された状態でウェブ３１に取付けられる。 第９図は、複合弾性部材３７を対のパターン付きロール１８間を通すことによ って複合弾性部材３７に物理的変形を与える方法を示している。複合弾性部材３ ７は、第１のロール１７から解かれ、ロール１８のニップに供給される。複合弾 性材料３７には、その長さに沿って、第１１図および第１２図に示されるような 段またはプリーツのパターンが設けられ、引き続き、供給ロール３５に巻かれる 。複合弾性部材３７は、供給ロール３５に保管され又は搬送される。第１１図お よび第１２図に示されるような種類の物理的変形は、弾性部材３７の長さ方向に 著しい伸長性を与えない。それ故、弾性部材３７は、第１０図に示されるように 、複合弾性部材３７の搬送方向に非伸長性の状態で、供給ロール３５から解かれ 、ウェブ３１に搬送され、ウェブ３１に積層される。 一般に、複合弾性部材３７には、ウェブ３１への取付け前に、物理的変形が与 えられ、これらの物理的変形が第１１図に示されるように複合弾性部材の幅全体 に延びていない場合には、物理的変形は、複合弾性部材３７の長さ方向に伸長性 を提供する。或いは、複合弾性部材３７には、ウェブ３１への取付け前に、第１ ０図に示されるように、複合弾性部材の長さに対して横方向の伸長性が与えられ る。 第１３図は、本発明のおむつ２０を平らに非収縮状態（すなわち、弾性導入さ れた収縮部が引っ張りだされた状態）で示した平面図であり、おむつ２０の構造 を明瞭に示すため、図面は部分的に切り取られており、図面の手前側が装着者に 接触する部分、すなわち内面を示している。第１３図に示されるように、おむつ ２０は、好適には液体透過性のトップシート２４と、トップシート２４と接合さ れた液体不透過性のバックシート２６と、トップシート２４とバックシート２６ との間に配置された吸収コア２８と、側部パネル２９と、弾性脚部カフス３２と 、弾性腰部要素３４と、全体として参照符号３６で示されたファスナシステムと を備えている。おむつ２０の内面は、使用の際、装着者の身体に隣接して位置決 め される、おむつ２０の部分を含む。（すなわち、内面は一般的に、トップシート ２４の少なくとも一部と、トップシート２４に接合された他の要素とによって、 形成されている。）外面は、装着者の身体から離れて位置決めされる、おむつ２ ０の部分を含む。（すなわち、外面は一般的に、バックシート２６の少なくとも 一部と、バックシート２６に接合された他の要素とによって形成されている。） 第１３図は、おむつ２０の好適な実施例を示しており、この実施例では、トッ プシート２４およびバックシート２６の長さおよび幅が、吸収コア２８のものよ りも全体として大きい。トップシート２４およびバックシート２６は、吸収コア ２８の縁部を超えて延びて、おむつ２０の周囲６０を形成している。トップシー ト２４、バックシート２６および吸収コア２８は、種々の周知の形体に組み立て られるが、好ましいおむつの形体が、１９７５年１月１４日にケネス・Ｂ・ブー ルに付与された米国特許第３，８６０，００３号（使い捨ておむつ用の収縮可能 な側部分）および１９９１年６月１３日にケネス・Ｂ・ブール等によって出願さ れた米国特許出願第０７／７１５，１５２号（予め配置された弾性曲げヒンジを 有する動的弾性腰部要素を備えた吸収物品）に記載されており、これらを参考文 献としてここに含める。 第１４図は、第１３図の線１４−１４に沿った、おむつ２０の概略横断面図で ある。吸収コア２８は、一般的に圧縮性であり、順応性があり、装着者の皮膚を 刺激せず、かつ、尿や他の身体分泌液のような液体を吸収し保持することができ る、任意の吸収性の手段である。第１３図に示されるように、吸収コア２８は、 下着面と、身体面と、側縁部と、腰部縁部とを有する。吸収コア２８は、多くの 寸法および形状（たとえば、矩形、砂時計、Ｔ形、非対称などの形状）のものが 、使い捨ておむつに通常使用される多くの液体吸収材料や、一般にエアフェルト と呼ばれる微粉砕された木材パルプのような他の吸収性物品によって製造されて いる。他の適当な吸収性材料の例として、セルロースの詰綿、架橋セルロース繊 維 を含む溶融ポリマー、ティッシュラップやティッシュラミネートを含むティッシ ュ、吸収性フォーム、吸収性ゲル化材料、或いはこれらの材料と等価な、又はこ れらの材料を組合せた他の材料がある。吸収コアの形体および構造は、変えるこ とができる。（たとえば、吸収コアは、変動厚み帯域、親水性勾配、超吸収性勾 配、或いは低平均密度および低平均坪量の捕捉帯域を備えていてもよく、或いは 、１つ以上の層または構造体を備えていてもよい。）しかしながら、吸収コア２ ８の総吸収能力は、おむつの設計荷重および意図した使用と両立する。さらに、 吸収コア２８の寸法および吸収能力は、幼児から大人にわたる装着者に適応させ るように、変えることができる。吸収コア２８に使用される典型的な吸収性構造 体が、１９８６年９月９日にワイズマン等に付与された米国特許第４，６１０， ６７８号（高密度吸収性構造体）、１９８７年６月１６日にワイズマン等に付与 された同第４，６７３，４０２号（二重層コアを備えた吸収性物品）、１９８９ 年１２月１９日にワイズマンに付与された同第４，８８８，２３１号（ダスティ ング層を有する吸収性のコア）、１９８９年５月３０日にアルマニー等に付与さ れた同第４，８３４，７３５号（低密度および低坪量領域を有する高密度吸収性 部材）に記載されている。これらの特許を参考文献としてここに含める。 バックシート２６は、吸収コア２８の下着面に隣接して位置決めされており、 好適には、当該技術分野において周知のような取付手段（図示せず）によって、 一定の帯域において下着面に接合されている。たとえば、バックシート２６は、 接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン層、或いは、接着剤の分離した線、螺 旋またはスポットの列によって、吸収コア２８に固定するのがよい。申し分なく 機能する接着剤としては、独国ルネベルグ、ローテン・ブライヒ２−３、Ｄ−２ １２０のH.B.フラー社によって製造されHL-1258 として販売されている接着剤が ある。取付手段は好適には、１９８６年３月４日にミネトーラ等に付与された米 国特許第４，５７３，９８６号号（使い捨ての排泄物収容下着）に開示されてい るような開放型組織のフィラメントの接着剤からなり、参考文献としてここに含 める。開放型組織のフィラメントの典型的な取付手段は、１９７５年１０月７日 にスプラーク・ジュニアに付与された米国特許第３，９１１，１７３号、１９７ ８年１１月２２日にズィーカー等に付与された同第４，７８５，９９６号、１９ ８９年６月２７日にウェレニッツに付与された同第４，８４２，６６６号に示さ れている装置および方法によって示されているように螺旋型に渦を巻いた接着剤 フィラメントの幾つかの線からなる。これらの特許の各々を参考文献としてここ に含める。或いは、取付手段は、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械接着 、或いは当該技術分野で公知の他の適当な取付手段またはこれらの取付手段の組 み合わせから成るものでもよい。 バックシート２６は、液体（たとえば、尿）に対して不透過性であり、他の可 撓性の液体不透過性の材料を使用してもよいが、薄いプラスチックフィルムで製 造するのが好ましい。ここで使用される語“可撓性”は、材料が柔軟であり、人 体の体型に容易に適合するような性質をいう。バックシート２６は、吸収コア２ ８に吸収され収容された排泄物が、ベッドのシーツや下着のような、おむつ２０ に接触している物品を濡らさないようにする。かくして、バックシート２６は、 織布や不織布、ポリエチレンやポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリ マーフィルム、或いはフィルム被覆不織布材料のような複合材料から成るのがよ い。好適には、バックシート２６は、厚さが約0.012mm(0.5 ミル)〜約0.051mm(2.0 ミル)の熱可塑性フィルムである。バックシートに特に好適な材料には、米国イン ディアナ州テール・オートのトレデガー・インダストリーズ社によって製造され ているＲＲ８２２０ブラウンフィルムおよびＲＲ５４７４キャストフィルムが含 まれる。バックシート２６は好適には、布状の外観を提供するために、エンボス 及び／又はマット仕上げされている。さらに、バックシート２６は好適には、吸 収コア２８から蒸気を逃がす（すなわち、呼吸可能にする）とともに、排出物 がバックシート２６を通過するのを阻止するのがよい。 トップシート２４は、吸収コア２８の身体面６８に隣接して位置決めされてお り、好適には、当該技術分野において周知のような取付手段（図示せず）によっ て、吸収コア２８およびバックシート２６に接合されている。適当な取付手段に ついては、バックシート２６の吸収コア２８への接合に関連して説明されている 。ここで使用されている語“接合”は、要素を他の要素に直接貼ることによって 要素を他の要素に直接固定する形体と、他の要素に貼られている中間部材に要素 を貼ることによって要素を他の要素に間接的に固定する形体とを含む。本発明の 好適な実施例では、トップシート２４とバックシート２６は、おむつの周囲６０ に互いに直接接合されており、そして、取付手段（図示せず）によって吸収コア ２８に直接接合することよって互いに間接的に接合されている。 トップシート２４は、柔軟で柔らかな感触のものであり、装着者の皮膚に刺激 を与えない。さらに、トップシート２４は、その厚さを通して液体（たとえば、 尿）を容易にしみ込ませる、液体透過性のものである。適当なトップシートは、 多孔質フォーム、網状フォーム、孔開きプラスチックフィルム、天然繊維の織布 や不織布のウエブ（たとえば、木綿や綿花）、合成繊維（たとえば、ポリエステ ルやポリプロピレン繊維）のような種々の材料、或いは天然繊維と合成繊維の組 み合わせによって製造される。好適には、トップシート２４は、吸収コア２８に 含まれた液体から装着者の皮膚を隔離する（すなわち、再び濡れない）疎水性材 料で作られる。トップシート２４を製造するのに使用される多くの製造技術があ る。たとえば、トップシート２４は、結合剤を用いず、すかれ、湿式堆積され、 メルトブローンされ、もつれさせたり、或いは、これらを組み合わせた繊維の不 織布のウェブであるのがよい。好適なトップシートは、繊維工業の分野における 当業者にとって周知の手段によって、すかれ、そして熱接着される。好適なトッ プシートは、米国マサチューセッツ州ウォルポールのインターナショナル・ペイ パー・カンパニーの部門であるフェラテック社によってP-8 として製造されてい るような、ステープル長のポリプロピレン繊維のウェブから成る。 おむつ２０は好適には更に、液体および他の身体排出物を良好に収容するため の弾性脚部カフス３２を備えている。各弾性脚部カフス３２は、脚部領域におけ る身体排出物の漏洩を減少させるための幾つかの異なる実施例を備えたものでよ い。（脚部カフスは、脚部バンド、側部フラップ、障壁カフス、または弾性カフ スとも呼ばれる。）米国特許第３，８６０、００３号は、側部フラップおよび弾 性脚部カフス（ガスケットカフス）となる１つ以上の弾性部材を有する収縮可能 な脚部開口を提供する使い捨ておむつを記載している。１９９０年３月２０日に アジズ等に付与された米国特許第４，９０９，８０３号（弾性カフスを有する使 い捨ておむつ）は、脚部領域の収容を向上させるため、“スタンド・アップ”弾 性フラップ（障壁カフス）を有する使い捨ておむつを記載している。１９８７年 ９月２２日にローソンに付与された米国特許第４，６９５，２７８号（二重カフ スを有する吸収物品）は、ガスケットカフスと障壁カフスを備えた二重カフスを 有する使い捨ておむつを記載している。おむつ２０は好適には更に、良好なフィ ットおよび収容を提供する弾性腰部要素３４を備えている。弾性腰部要素３４は 、弾性的に膨張収縮して装着者の腰部に動的にフィットするようになった、おむ つ２０の部分または帯域である。弾性脚部要素３４は、吸収コア２８の腰部縁部 ７２の少なくとも一方から長さ方向外方に少なくとも延び、おむつ２０の端縁部 ６４の少なくとも一部を形成する。単一の弾性腰部要素をもつおむつを製造して もよいが、使い捨ておむつは一般的に、２つの弾性腰部要素（そのうち一方は、 第１の腰部領域に位置決めされ、他方は、第２の腰部領域に位置決めされている ）を有するように構成されている。さらに、弾性腰部要素又はその構成要素は、 おむつに取付けられた別個の要素から成るものでもよいが、弾性腰部要素は好適 には、バックシート２６又はトップシート２４（好適には、バックシート２６又 は トップシート２４の両方）のようなおむつの他の要素の延長部として構成されて いる。弾性脚部要素３４は、１９８５年５月７日にキービィットに付与された米 国特許第４，５１５，５９５号および上述の米国特許出願第０７／７１５，１５ ２に記載されている形体を含む多くの形体で構成することができ、これらを参考 文献としてここに含める。 おむつ２０は又、ファスナシステム３６を備えており、ファスナシステム３６ は、おむつの周囲に側方引っ張りを維持して装着者におむつを維持するように、 第１腰部領域４２と第２腰部領域４０を重なり形体に維持する側部閉鎖体を形成 する。典型的なファスナシステムは、１９８９年７月１１日にスクリプスに付与 された米国特許第４，８４６，８１５号（良好なファスナシステムを有する使い 捨ておむつ）、１９９０年１月１６日にネスタガードに付与された同第４，８９ ４，０６０号（良好なフックファスナ部分を備えた使い捨ておむつ）、１９９０ 年８月７日にバトレルに付与された同第４，９４６，５２７号（感圧接着剤ファ スナ及びその製造方法）、１９７４年１１月１９日にビューレルに付与された同 第３，８４８，５９４号（使い捨ておむつ用のテープファスナシステム）、１９ ８７年５月５日にヒロツ等に付与された米国特許第Ｂ１−４，６６２，８７５号 及び上述の米国特許出願第０７／７１５，１５２号に開示されており、これらを 参考文献としてここに含める。 好適な実施例では、おむつは又、第１５図に示されるように、第１腰部領域４ ２に配置された弾性側部パネル４６を備えている。弾性側部パネル３０は、弾性 的に伸長可能な部材を提供し、この部材は、まず装着者におむつを快適にフィッ トさせ、おむつに排泄物が溜まった状態を含む装着期間を通じてこのフィット感 を維持することによって、より快適なフィット感を提供する。これは、弾性側部 パネルが、おむつの側部を膨張収縮させるからである。弾性側部パネル４６はさ らに、おむつ２０の効果的な着用を提供する。これは、おむつの着用の際に一方 の側部パネル３０を他方の側部パネルよりも引っ張りすぎたとしても（すなわち 、非対称に引っ張ったとしても）、おむつ２０は、着用の際、“自動調節”する からである。本発明のおむつ２０は好適には、第１腰部領域４２に配置された弾 性側部パネル４６を有するものであるが、弾性側部パネル４６を第１腰部領域４ ２に配置してもよく、或いは第１腰部領域４２と第２腰部領域４０の両方に配置 してもよい。弾性側部パネル４６は多くの形体で形成することができるが、おむ つの耳部（耳部フラップ）に位置決めされた弾性側パネルを備えたおむつの例が 、１９８９年８月１５日にウッド等に付与された米国特許第４，８５７，０６７ 号（シャーリング耳部を有する使い捨ておむつ）、１９８３年５月３日にシアラ ッファ等に付与された同第４，３８１，７８１号、１９９０年７月３日にファン ・ゴンペル等に付与された同第４，９３８，７５３号、および上述の米国特許出 願第０７／７１５，１５２号に開示されており、これらを参考文献としてここに 含める。 第１５図は、複合弾性部材３７が側部パネル領域４６に取付けられている使い 捨ておむつ２０を示しており、腰部要素領域３４及び／又は領域２７が使用時に 脚部開口を構成する。 第１６図は、股部領域５９及び腰部領域６５の脚部開口領域のまわりの側部パ ネル５３、５５において複合弾性部材３７を備えたトレーニングパンツを示して いる。トレーニングパンツ５０の異なる弾性領域における伸長性および弾性の量 は、平行な活性化ラインの数及び／又は間隔を変えることによって、及び／又は ロール４１、４３のかみ合うリムと溝の深さを調節することによって、調節する ことができる。 第１７図は、砂時計形の吸収コア７２を有する衛生ナプキン６７を示している 。トップシート７１とバックシート７３は、吸収コア７２を超えて延び、衛生ナ プキン６７を下着に取付けるためのウィング７７、７９を形成している。ウィン グ ７７、７９の領域において、トップシート７１、バックシート７２および弾性部 材７５は、長さ方向中心線６９の方向に延びた平行なしわを備えている。 第１８図に示されるように、複合弾性材料７５は、ウィング７７、７９の領域 においてのみバックシート７３に取付けられている。或いは、複合弾性部材７５ は、バックシート７３の幅全体に沿って延びた単一の材料片で形成されている。 また、余分な材料層を必要としないように、バックシート７３として、液体不透 過性弾性部材を使用することも可能である。この場合には、ウィング７７、７９ 又はウィング間に配置された他の領域の特別の領域において、これらの領域でバ ックシートを活性化させることによって、バックシートに弾力を持たせることが できる。 第１９図は、側部が直線のトップシート８７とバックシート８９との間に囲ま れた成形されたコア８２を有する衛生ナプキン８０の実施例を示している。第２ ０図に示されるように、衛生ナプキンの長さ方向縁部に沿って、衛生ナプキンの 縁部のまわりで２つの長さ方向複合弾性部材８４、８４′がＣ形に折り畳まれて 、衛生ナプキンの縁部に接着されている。衛生ナプキン８０の長さ方向中心線と 直交方向に延びた多数の平行線８１に沿って、複合弾性部材８４、８４′に物理 的変形が加えられる。これは、複合弾性部材８４、８４′によって覆われた領域 に長さ方向弾性を与える。 第２１図は、複合弾性部材が下着側面に取付けられている衛生ナプキン９２を 示しており、複合弾性部材は、非伸長性の外側領域９３、９５、９７、９９であ る。複合弾性部材は、領域９３〜９９において、例えば第９図に示されるような プロセスによって伸長性を与えられている。複合弾性部材は、伸長領域９３〜９ ９を与えられた後、衛生ナプキン９２に直接連結され、或いは、まず供給ロール に保管された後、製造箇所に送出される。好適には、第２１図に示されるような 複合弾性部材は、衛生ナプキン９２のバックシートに直接取付けられた別個の層 である。弾性的に伸長可能な領域９３〜９７は、パンティの縁部のまわりにウィ ング９０、９１の良好なフィットを提供し、使用時にウィングを適所に留めるの を助ける。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｚ，ＥＥ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，Ｔ Ｔ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ゾーン，ジー‐アウン ドイツ連邦共和国シュワルバッハ、アム、 タウヌス、ベルリナー、シュトラーセ、12 (72)発明者 タマー，アティラ アンゼルム ドイツ連邦共和国シュワルバッハ、アム、 タウヌス、ジンハイマー、シュトラーセ、 24―26

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液体透過性のトップシートと、液体不透過性のバックシートと、トップ シートとバックシートとの間に配置された吸収コアとを有する吸収物品を製造す る方法であって、 トップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに弾性手段を つける段階を含み、弾性手段は、第１の比較的非伸長性の層および第２の弾性的 に伸長可能な層を有する複合部材を備え、 供給ステーションから複合部材を供給する段階と、 供給ステーションからトップシート、バックシート、吸収コア或いはこれらの 組み合わせに搬送方向に複合部材を搬送する段階とを含み、複合部材の第２の弾 性的に伸長可能な層は、搬送の際、第１の層に比較的非伸長状態で取付けられて おり、複合部材は、搬送の際、少なくとも搬送方向において比較的非延伸性であ り、次いで、複合部材に物理的変形を与えて複合部材を弾性的に延伸可能にする 、ことを特徴とする方法。 ２． 液体透過性のトップシートと、液体不透過性のバックシートと、トップ シートとバックシートとの間に配置された吸収コアとを有する吸収物品を製造す る方法であって、 トップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに弾性手段を つける段階を含み、弾性手段は、第１の比較的非伸長性の層および第２の弾性的 に伸長可能な層を有する複合部材を備え、 供給ステーションから複合部材を供給する段階と、 供給ステーションからトップシート、バックシート、吸収コア或いはこれらの 組み合わせに搬送方向に複合部材を搬送する段階とを含み、複合部材は、搬送の 際、搬送方向において比較的非延伸性であり、 トップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに複合部材を つける段階を含み、トップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合 わせにつける前に複合部材に物理的変形を与えて、複合部材が搬送方向に比較的 非延伸性のままであるように複合部材の少なくとも１つの領域を弾性的に延伸可 能にすることを特徴とする方法。 ３． まずトップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに 複合部材をつけ、次いで複合部材に物理的変形を与えて複合部材を弾性的に延伸 可能にする段階を含むことを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の方 法。 ４． まずトップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに 複合部材をつけ、次いで複合部材に物理的変形を与えて複合部材を弾性的に延伸 可能にする段階を含み、この段階において、トップシート、バックシート、吸収 コア又はこれらの組み合わせに複合部材をつける前に物理的変形を与えて伸長可 能にすることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の方法。 ５． まずトップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組み合わせに 複合部材をつけ、次いで複合部材に物理的変形を与えて複合部材を弾性的に延伸 可能にする段階を含み、この段階において、複合部材と、トップシート、バック シート、吸収コア又はこれらの組み合わせとに同時に物理的変形を与えることを 特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の方法。 ６． まず物理的変形を複合部材に与えて複合部材を搬送方向において弾性的 に延伸可能にし、次いでトップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組 み合わせに複合部材をつける段階を含むことを特徴とする請求の範囲第１項又は 第２項に記載の方法。 ７． まず物理的変形を複合部材に与えて複合部材を搬送方向において弾性的 に延伸可能にし、次いでトップシート、バックシート、吸収コア又はこれらの組 み合わせに複合部材をつける段階を含み、複合部材は、トップシート、バックシ ート、吸収コア又はこれらの組み合わせに予め延伸された状態で取付けられるこ とを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の方法。 ８． まず物理的変形を複合部材に与えて複合部材を搬送方向において弾性的 に延伸可能にし、次いで複合部材を取付ける前にトップシート、バックシート、 吸収コア又はこれらの組み合わせにギャザー付けする段階を含むことを特徴とす る請求の範囲第１項又は第２項に記載の方法。 ９． 複合部材の長さ方向に引っ張り力を加えることによって、複合部材に物 理的変形を与える段階を含むことを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記 載の方法。 １０． 複合部材を段付き変形手段と接触させることによって、複合部材に物 理的変形を与える段階を含むことを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記 載の方法。 １１． 第１の比較的非延伸性の層にのみ物理的変形を与え、第２の弾性的に 延伸可能な層は、実質的に非変形状態のままである段階を含むことを特徴とする 請求の範囲第１項又は第２項に記載の方法。 １２． 液体透過性のトップシートと、液体不透過性のバックシートと、トッ プシートとバックシートとの間に配置された吸収コアと、少なくとも１つの弾性 帯域と、弾性手段とを含み、該弾性手段は、トップシート又はバックシート以外 の比較的非延伸性の層および比較的非延伸状態で第１の層に取付けられている第 ２の弾性的に延伸可能な層を有する複合部材を備えており、第１の層には、第１ の層が伸長可能である物理的に変形した領域が設けられていることを特徴とする 吸収物品。 １３． トップシートとバックシートは、弾性帯域において物理的に変形して いることを特徴とする請求の範囲第１２項に記載の吸収物品。 １４． 第１の比較的非伸長性の層と、第１の層に非延伸状態で取付けられて いる第２の弾性的に伸長可能な層とを備えた複合部材であって、第１の層と第２ の層は比較的平らであり、吸収物品の形成用の製造ラインに供給するための供給 形体で比較的非伸長状態で保管されていることを特徴とする複合部材。 １５． 少なくとも１つの領域に物理的変形部が設けられていることを特徴と する請求の範囲第１４項に記載の複合部材。 １６． 第１の層が不織布材料からなることを特徴とする請求の範囲第１４項 に記載の複合部材。 １７． 第１の層が熱可塑性材料のフィルムからなることを特徴とする請求の 範囲第１４項に記載の複合部材。 １８． 第１の比較的非延伸性の層と第２の弾性的に延伸可能な層は、同時押 出層であることを特徴とする請求の範囲第１４項に記載の複合部材。 １９． 第２の弾性的に延伸可能な層が不織布材料からなることを特徴とする 請求の範囲第１４項に記載の複合部材。 ２０． 第２の弾性的に延伸可能な層が接着剤被覆を含むことを特徴とする請 求の範囲第１４項に記載の複合部材。