JPH09503827A

JPH09503827A - 窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物

Info

Publication number: JPH09503827A
Application number: JP7509542A
Authority: JP
Inventors: ベーラー、アンシュガール; ウフエス、ギュンター; ヴァーレ、ベルント
Original assignee: ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
Priority date: 1993-09-22
Filing date: 1994-09-14
Publication date: 1997-04-15
Also published as: US5688759A; EP0720643A1; DE4332187A1; WO1995008613A1

Abstract

(57)【要約】本発明の硫酸化ポリオール脂肪酸エステルは、式（Ｉ）：（式中、Ｒ¹ＣＯは、炭素数６〜２２の直鎖または分枝の飽和および／または不飽和アシル基であり、Ｒ²は水素、ＯＣＲ¹基またはＳＯ₃Ｘ基を表し、Ｒ³は、水素または(ＯＣＨ₂ＣＨ₂)_mＯＲ²基であり、ｎは、０または１〜５の数、ｍは、０または１〜１０の数、並びにＸは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムまたはグルカンモニウムである。）で表される。この化合物は、コンディショナーおよび繊維柔軟剤を製造するための原料として適している。

Description

【発明の詳細な説明】窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物発明の分野本発明は、硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを含有する窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物、および該組成物を製造するための硫酸化ポリオール脂肪酸エステルの使用に関する。先行技術カチオンまたは疑似カチオン化合物は、主に繊維製品、糸および繊維を柔軟にするのために、さらには革の仕上げ加工や抄紙において使用される。この種類の重要な代表例は、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロライド（ＤＳＤＭＡＣ）、４級化ジ脂肪酸アルカノールアミンエステル塩、またはポリアミン（例えばアミノエチルエタノールアミン）と脂肪酸との反応生成物である。上記の化合物は、優れたコンディショニング特性を有するが、多くの製品の生分解性および増感性は、完全に満足のいくものではない［ザイフェン-エーレ-フェッテ- ヴァ年）参照］。加えて、（確かに、より理論的には、）カチオン界面活性剤から出発して、少量のニトロサミンを水性組成物中で形成することがある可能性は、窒素含有化合物を含まないコンディショニング組成物に対する需要を導く。優れた生分解性に加えてコンディショニング特性も有する多数のアニオン化合物が、事実、コンディショナーおよび繊維柔軟剤の主題に関する広範囲な先行技術から知られている。残念なことに、従来既知のアニオンコンディショナーの性能は、大変低いため、そのエコトキシコロジー的な長所にもかかわらず、未だ市販品には使用されていない。さらに、繊維柔軟剤の製造用原料としての少量の脂肪アルコールもしくは脂肪アミンポリグリコールエーテルと組み合わせた、非イオン界面活性剤または脂肪化合物（例えばペンタエリトリトールジ脂肪酸エステル）の使用は、欧州特許第０４９４７６９号［コルゲート(Colgate)］に記載されている。本発明の解決すべき課題は、上記の不利益のない新しい窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物を提供することであった。発明の説明本発明は、式（Ｉ）：（式中、Ｒ¹ＣＯは、炭素数６〜２２の直鎖または分枝の飽和および／または不飽和アシル基であり、Ｒ²は水素、ＯＣＲ¹基またはＳＯ₃Ｘ基を表し、Ｒ³は、水素または(ＯＣＨ₂ＣＨ₂)_mＯＲ²基であり、ｎは、０または１〜５の数、ｍは、０または１〜１０の数、並びにＸは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムまたはグルカンモニウムである。）で表される硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを含有する窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物に関する。驚くべきことに、硫酸化ポリオール脂肪酸エステルは、大変優れたコンディショニング特性を有しており、容易に生分解でき、かつそれ故に、コンディショナーや繊維柔軟剤で十分に使用されるのに必要な資格をいずれも有していることが分かった。ポリオール脂肪酸エステル硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを製造するのに特に適する出発材料は、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールの脂肪酸エステル、または前記ポリオールへのエチレンオキサイド１〜１０モル付加物の脂肪酸エステルである。このエステルは、当然、主に、その部分エステルの形態で存在している（すなわち、硫酸化が生じ得る遊離水酸基の相当な割合が存在している。）。１分子につき平均２つの脂肪酸基を含有するトリメチロールプロパンもしくはペンタエリトリトールジ脂肪酸のエステルまたは混合物が、性能上の見地から好ましい。有利な脂肪酸成分は、特に、Ｃ_12-18脂肪酸であるが、特に、ヨウ素価が０〜４０の範囲である工業用Ｃ_16/18牛脂肪酸である。したがって、好ましい出発材料は、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールのジ牛脂肪酸エステルである。硫酸化ポリオール脂肪酸エステルの硫酸化は、落下フィルムの原理に基づいて操作する反応器を用いて、脂肪酸低級アルキルエステルを硫酸化する既知のどのような方法［ヤクト・ファルベ(J.Falbe)編「サーファクタンツ・イン・コンシューマー・プロダクツ(Surfactants in Consumer Products)」シュプリンガー・フェルラーク(Springer Verlag)、ベルリン、ハイデルベルク(Heidelberg)、１９８７年、６１頁］によっても行われ得る。適する硫酸化剤は、クロロスルホン酸および、特にガス状三酸化硫黄である。通常、ガス状三酸化硫黄は、不活性ガス、好ましくは空気または窒素で希釈され、１〜８体積％、特に２〜５体積％の濃度で硫酸化剤を含有するガス混合物の形態で使用される。ポリオール脂肪酸エステルと硫酸化剤とのモル比は、１：０.５〜１：２.５であってよく、好ましくは、１：０.９５〜１：１.５である。通常、硫酸化反応は、２０〜９８℃の温度で行われる。一方では出発材料の粘度、および他方では得られた硫酸化生成物の色によって、反応を８０〜９５℃の範囲の温度で行うことが最適であることが分かった。硫酸化反応中に形成された酸性硫酸化生成物を、水性塩基中に撹拌して混合し、中和して、ｐＨ６.５〜８.５に調節する。中和工程に適する塩基は、アルカリ金属水酸化物（例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウム）、アルカリ土類金属酸化物および水酸化物（例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウム）、アンモニア、モノ-、ジ-およびトリ-Ｃ_2-4-アルカノールアミン（例えば、モノ-、ジ-およびトリ-エタノールアミン）、並びに第１級、第２級または第３級Ｃ_1-4アルキルアミン、さらにはグルカミンである。中和塩基は、好ましくは、５〜５５重量％水溶液の形態で使用され、５〜２５重量％水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。中和後、硫酸化生成物を、過酸化水素または次亜塩素酸ナトリウムの溶液を添加することにより、既知の方法で漂白することができる。硫酸化生成物の溶液の固体含量に対して、（１００％物質として表される）過酸化水素０.２〜２重量％、または対応する量の次亜塩素酸ナトリウムを使用する。溶液のｐＨ値を、適する緩衝液（例えば、リン酸ナトリウムまたはクエン酸）を用いて一定に維持することができる。さらに、例えばホルムアルデヒド溶液、ｐ-ヒドロキシ安息香酸塩、ソルビン酸または他の既知の防腐剤を用いた保存は、バクテリアによる汚染に対して安定化するため有利である。コンディショニング組成物本発明の組成物は、好ましくは、硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを、モノ- および／またはジエステル並びにモノ-および／またはジスルフェートの形態で含有する。好ましい硫酸化ポリオール脂肪酸エステルの例を、以下に記載する。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²が水素、Ｒ³が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるトリメチロールプロパンモノ牛脂肪酸エステルモノ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＯＣＲ¹基、Ｒ³が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるトリメチロールプロパンジ牛脂肪酸エステルモノ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＳＯ₃Ｘ基、Ｒ³が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるトリメチロールプロパンモノ牛脂肪酸エステルジ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²が水素、Ｒ³が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるペンタエリトリトールモノ牛脂肪酸エステルモノ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＲ¹ＣＯ基、Ｒ³が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるペンタエリトリトールジ牛脂肪酸エステルモノ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＳＯ₃Ｘ基、Ｒ³が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるペンタエリトリトールモノ牛脂肪酸エステルジ硫酸ナトリウム。・Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＲ¹ＣＯ基、Ｒ³がＣＨ₂ＯＳＯ₃ Ｘ基、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである式（Ｉ）で表されるペンタエリトリトールジ牛脂肪酸エステルジ硫酸ナトリウム。本発明の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物は、通常、式（Ｉ）で表される硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを、組成物の固体含量対して、１〜７０重量％の量、好ましくは１０〜５０重量％の量で含有してよい。組成物自体は、一般に、固体含量３０〜７０重量％の含水濃厚物の形態またはフレーク状で市販されている。本発明の組成物は、上記の硫酸化ポリオール脂肪酸エステルに加えて、例えば分散剤、香料および粘調剤を含む他の典型的な助剤および添加物を、通常の量で含有してよい。産業上の利用本発明のコンディショニング組成物中に存在する硫酸化ポリオール脂肪酸エステルは、エコトキシコロジー学上、非常に安全であり、繊維材料や、さらには革や紙にまで、快適な柔軟感を与える。すなわち、本発明の組成物は、例えば繊維製品の連続または不連続な加工に使用され得る。したがって、本発明は、コンディショナー／柔軟剤全体に対して、１〜７０重量％の量、好ましくは１０〜５０重量％の量、特に１５〜３０重量％の量で存在し得るコンディショナーおよび繊維柔軟剤を製造するための硫酸化ポリオール脂肪酸エステルの使用にも関する。さらに、本発明のコンディショナー／柔軟剤は、例えば界面活性剤、乳化剤、合成樹脂、触媒および蛍光増白剤のような他の典型的な添加物を含有してよい。実施例Ｉ．製造例ａ）ペンタエリトリトールジステアリン酸エステルの製造工業用ステアリン酸［エデノール(Edenor、登録商標)ST1、ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン(Henkel KGaA)の製品、デュッセルドルフ、ドイツ］１２００ｇ（４．４モル）、ペンタエリトリトール３００ｇ（２．２モル）、およびしゅう酸錫（触媒）５ｇを、温度計、ガス導入管および蒸留ブリッジを装備した２Ｌの３つ口フラスコから成る蒸留装置内で、理論量の水が分離するまで、２００℃に加熱した。淡黄色の固体１４３０ｇが得られた。生成物は、以下の特性データを示した：酸価：０．８ヒドロキシル価：１５０ケン化価：１７９ｂ）ペンタエリトリトールジステアリン酸エステルモノ硫酸ナトリウムの製造ジャケット冷却装置とＳＯ₃ガス用竪型導入管を装備した連続落下フィルム反応器（長さ１２０ｃｍ、横断面１ｃｍ、生産物処理量６００ｇ／時）内において、９５℃で、ａ）で生成したペンタエリトリトールエステル３４７０ｇ（５モル）をガス状三酸化硫黄と反応させた。エステルとＳＯ₃の比は、１：１.１３であった。三酸化硫黄を、対応する量の６５重量％発煙硫酸から加熱して追い出し、窒素で５体積％に希釈し、ノズルを通してエステルフィルムと接触させた。３７重量％水酸化ナトリウム溶液と一緒に粗硫酸化生成物を１重量％三リン酸ナトリウム溶液中に撹拌して混合し、ｐＨ６.５〜８に中和した。。生成物の特性データアニオン界面活性剤含量［エプトン(Epton)法］：１０.０重量％ (ＭＷ＝８５０．１) 未スルホン化：１４.８重量％硫酸ナトリウム：０．１重量％水：７５.０重量％アニオン界面活性剤含量（ＷＡＳ）と、未スルホン化物（ＵＳ）は、DGF-アインハイツメトーデン(Einheitsmethoden)、シュトゥットガルト、１９５０〜１９８４、Ｈ-III-１０およびＧ-II-６ｂにより決定した。II.利用例本発明の組成物（Ａ）のコンディショニング効果を、綿繊維に強くこすりつけることによるパジング法で決定した。柔軟性能を、６人の審査員団の触感により決定した。市販の脂肪酸ポリアミン縮合物をベースとするコンディショナー（Ｂ）を、比較として用いた。パラメーターは、以下の通りである。濃度：２０重量％生成物３０ｇ／Ｌ材料：テリー織使用液：乾燥繊維に対し、約８０重量％乾燥：１３０℃、３分結果を表１にまとめる。

Claims

【特許請求の範囲】１．式（Ｉ）：（式中、Ｒ¹ＣＯは、炭素数６〜２２の直鎖または分枝の飽和および／または不飽和アシル基であり、Ｒ²は水素、ＯＣＲ¹基またはＳＯ₃Ｘ基を表し、Ｒ³は、水素または(ＯＣＨ₂ＣＨ₂)_mＯＲ²基であり、ｎは、０または１〜５の数、ｍは、０または１〜１０の数、並びにＸは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムまたはグルカンモニウムである。）で表される硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを含有する窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。２．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²が水素、Ｒ³ が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。３．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＯＣＲ¹ 基、Ｒ³が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。４．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＳＯ₃Ｘ基、Ｒ³が水素、ｎ＝２、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。５．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²が水素、Ｒ³ が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。６．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＲ¹ＣＯ基、Ｒ³が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。７．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＳＯ₃Ｘ基、Ｒ³が水素、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。８．一般式（Ｉ）中、Ｒ¹ＣＯが炭素数１６〜１８のアシル基、Ｒ²がＲ¹ＣＯ基、Ｒ³がＣＨ₂ＯＳＯ₃Ｘ基、ｎ＝１、ｍ＝０、およびＸがナトリウムである請求項１に記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。９．組成物の固体含量に対して、１〜１００重量％の量で式（Ｉ）で表される硫酸化ポリオール脂肪酸エステルを含有する請求項１ないし８のいずれかに記載の窒素を含まないアニオンコンディショニング組成物。１０．コンディショナーおよび繊維柔軟剤を製造するための請求項１に記載の硫酸化ポリオール脂肪酸エステルの使用。