JPH09503660A - エネルギー移動による核酸検出 - Google Patents

エネルギー移動による核酸検出

Info

Publication number
JPH09503660A
JPH09503660A JP7509653A JP50965394A JPH09503660A JP H09503660 A JPH09503660 A JP H09503660A JP 7509653 A JP7509653 A JP 7509653A JP 50965394 A JP50965394 A JP 50965394A JP H09503660 A JPH09503660 A JP H09503660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polynucleotide
energy transfer
probe
duplex
bound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7509653A
Other languages
English (en)
Inventor
サメス,ピーター・ジョージ
ガーマン,アンドリュー・ジョン
Original Assignee
ゼネカ・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB939319826A external-priority patent/GB9319826D0/en
Priority claimed from GB9412106A external-priority patent/GB9412106D0/en
Application filed by ゼネカ・リミテッド filed Critical ゼネカ・リミテッド
Publication of JPH09503660A publication Critical patent/JPH09503660A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6816Hybridisation assays characterised by the detection means
    • C12Q1/6818Hybridisation assays characterised by the detection means involving interaction of two or more labels, e.g. resonant energy transfer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2458/00Labels used in chemical analysis of biological material
    • G01N2458/40Rare earth chelates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S435/00Chemistry: molecular biology and microbiology
    • Y10S435/81Packaged device or kit
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/805Optical property

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 相補的プローブハイブリダイゼーション、及び光の照射により特徴的な遅延発光放射を生じるキレート化ランタニド複合体を形成することにより核酸分析対象物を検出する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 エネルギー移動による核酸検出 DNA又はRNA配列のような分析対象物を検出する方法を開示する。本方法 は、分析対象物及び相補的結合体を含む複合体の形成を含み、DNA又はRNA については、ハイブリダイゼーションによりデュプレックスを形成する。マッチ している複合体は、デュプレックス配列(デュプレックス結合体)に挿入(inter calate)又は溝状に結合(groove bind)する第三の増感体成分を添加することによ り観察される。相補的結合体はランタニドイオンを含むように設計され、デュプ レックス結合体は増感体としても機能できるランタニドイオンに対する配位子を 含む。あるいは、相補的結合体を、増感体及びランタニド配位子に対するデュプ レックス結合体に結合することができる。協働的な形態で結合が得られる場合、 三成分系を、増感体により選択的に吸収され得る光で照射する。励起された増感 体は、金属エネルギー移動機構の直接配位子によりそのエネルギーをランタニド イオンに供与し、ランタニドイオンを励起することができる。その後の励起した ランタニドイオンからの放射が、複合体の形成、即ち分析対象物の存在を示す。 ランタニド種からの発光は、バックグラウンドの蛍光信号の減衰後に測定され得 る遅延した放射過程を含む長寿命により特徴づけられる。本方法は不均質(heter ogeneous)又は好ましくは均質(homogeneous)アッセイに応用でき、また定性的又 は定量的に使用できる。 分析対象物のインビトロ検出の方法は、当分野でよく知られている。該方法は 、イムノアッセイにおけるような抗体−抗原複合体の形成と、ポリヌクレオチド ハイブリダイゼーションにおけるような核酸複合体の生成を含む。標的ポリヌク レオチドの存在を確かめるためのポリヌクレオチドプローブを用いたポリヌクレ オチドハイブリダイゼーションアッセイは、よく知られている方法である。ポリ ヌクレオチドハイブリダイゼーションは、DNA又はRNA配列が相補的dna 又はrna鎖と複合体を形成する能力に基づいている。単一鎖ポリヌクレオチド プローブを、定義された条件下で、単一鎖標的分子と溶液中でインキュベートす る と、相補的塩基配列対が二重鎖ハイブリッド分子を形成する。そのようなハイブ リダイゼーションは溶液中で起こり得る。あるいは、標的鎖又はプローブを支持 体に固定でき、従ってその場合はハイブリダイゼーションにより固定された二重 鎖ハイブリッド分子が生成する。この場合は、分離され、固定された、支持体に 結合したデュプレックスポリヌクレオチド結合を残して、非結合ポリヌクレオチ ド分子を洗浄除去できる[M.Grunstein and J.Wallis,Methods in Enzymology , 1979,68,pp.379-469; A.R.Sambrook,Methods in Enzymology,1980,65( part 1),pp.468-478; 'Modified Nucleotides and Methods of Preparing and Using the Same',by D.C.Ward,A.A.Waldrop and P.R.Langer,欧州特 許公報,063,879; 'DNA Probes for Infectious Disease' by A.J.Berry,and J.B.Peter,Diagnostic Medicine,1984,March,pp.1-8.を参照]。 ポリヌクレオチドプローブは、ポリヌクレオチド部分及びポリヌクレオチドに 結合された潜在的な信号を発生する部分を含む。プローブのポリヌクレオチド部 分は、標的ポリヌクレオチド(標的)内の対象となる相補的配列に対しハイブリ ダイズする能力(塩基対)を持つ。プローブの潜在的な信号を発生する部分は、 分析対象物の存在を確認できる手段をもたらす。方法には、例えば蛍光発光、燐 光、放射能、色原体形成又は電子密度を使用することができるが、本出願は遅延 発光の使用に関するものである。 標的ポリヌクレオチドの存在を検出する方法は、一般的に数段階を含み、その 一つは、不均質又はサンドイッチ型アッセイにおけるのと同様に、ハイブリダイ ズしたポリヌクレオチドプローブのハイブリダイズしていないプローブ又はミス マッチ標的からの分離を含む。典型的には、二重鎖ポリヌクレオチドを、標的ポ リヌクレオチド配列を含んでいると考えられる試料から単離する。二重鎖ポリヌ クレオチドを、制限エンドヌクレアーゼ酵素消化によってより小さな部分に切断 し、その部分をゲル電気泳動により分離し、必要であれば例えばニトロセルロー ス紙のような支持体に、その部分をゲルから移す。 あるいは、二重鎖ポリヌクレオチドを、前もって酵素消化することなく支持体 上に直接固定するか、又は溶液中に取る。必要であれば、上述された方法でプロ ーブポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションを行う前に、ポリメラーゼ連 鎖反応法(PCR)[欧州特許出願0201184; 'PCR Technology' ed.H.A.Erlich,St ockton Press,New York,1989を参照]の使用のような標準の増幅方法を用い、 標的ポリヌクレオチドの濃度を高めることができる。固定または遊離ポリヌクレ オチドを、ポリヌクレオチドプローブを含む溶液と接触させ、支持体又は溶液を 50〜95℃に加熱してポリヌクレオチド二重鎖を変性する。その後系を適当な時間 適当な温度に冷却し、ハイブリダイゼーションを起こす。結合した標的又はプロ ーブポリヌクレオチドを使用する不均質方法の利点は、ハイブリダイゼーション 後に、固定したハイブリダイズしたポリヌクレオチドを洗浄して全ての非結合ポ リヌクレオチドを除去できることである。しかしながら、不均質方法の欠点は、 時間がかかり、洗浄中に全ての非結合物質を完全に除去できたかどうかが不確か なことである。このような理由から、配列を探索するための、相補的なハイブリ ッド標的の直接の均質検出を行うための手段が望ましい。均質アッセイのために は、一般に標的ポリヌクレオチドへの一度だけの試薬添加を必要とし、結果的に 時間と労力の節約となり、分離、洗浄及び電気泳動のような前処理を、発光測定 の前に必要としない。さらにそのような均質アッセイは、より容易に大量の試料 の処理のための自動化方法に向いたものとすることができる。 均質プロセスを用いて不均質アッセイの限界を克服することを目指したいくつ かの方法が報告されている(例えば、Matthews J.A,et al,Anal.Biochem.,1 988,169,1-25 を参照)。一つの方法は、いずれも光感受性標識を含む二種の 単一鎖プローブポリヌクレオチドと、試料からの相補的単一鎖ポリヌクレオチド 標的とのハイブリダイゼーションを使用し、第一及び第二のポリヌクレオチドプ ローブの光感受性標識との間で非放射活性エネルギー移動が起こるようにするも のである。少なくとも一方の光感受性標識は吸収−放射型のものであり、この標 識により吸収された他方の光感受性標識の放射からのエネルギーが異なった波長 で再放射されるようにする。これらの二次放射は、標的ポリヌクレオチドに対す る第一及び第二の両方の単一鎖ポリヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーシ ョンが起こった場合のみ起こり得る。試料中の標的ポリヌクレオチドの量は、二 次放射の量に関連している[欧州特許公報第070685号参照]。この方法の欠点は 、標的ポリヌクレオチドの存在を検出するために、二つの別のポリヌクレオチド 鎖 を必要とすることである。さらにこの方法は、完全に異なった光吸収特性を持ち 、そのため第二標識の直接の励起は起こらず、第一から第二標識へのエネルギー 移動のみが可能となる光感受性プローブか、又は化学放射試薬並びに放射が化学 放射触媒の添加により促進されるものである吸収−放射物質の存在を必要とする 。後者の方法については、光感受性標識が末端ヌクレオシドの糖部分に結合して いるので、ポリヌクレオチドプローブあたり一つの標識のみしか結合でない。 均質アッセイによる標的ポリヌクレオチド検出のもう一方の方法は、標的ポリ ヌクレオチドとポリヌクレオチドプローブ間のハイブリッドの形成を含み、ハイ ブリッドが、その一方が第一標識を、他方が第二標識を含む二種の特定の結合試 薬に対する結合部位を持つ。第一及び第二標識間の相互作用は、二つの標識試薬 が同じハイブリッドに結合していないときと比較して、二つの標識試薬が両方と も同じハイブリッドに結合した場合、測定可能なように異なった検出可能な応答 を与える。ハイブリッドアッセイ生成物の形成は、例えば継続的な触媒(酵素) 相互作用とエネルギー移動の場合のように、互いに近い相互作用距離内に二つの 標識をもたらす。標識がハイブリダイズしたプローブに結合している場合にのみ 区別できる応答を標識が与えるので、分離段階は不要である[欧州特許出願第14 4,914 号参照]。この方法は二つの主要な態様を持つ。第一の態様は、その後に 色を生じる成分の生成を含む。この態様は、二つの別個の化学反応、すなわち拡 散性媒介物質を生成するための第一標識の反応、及び検出可能生成物を得るため の媒介物質と第二標識との反応の使用を必要とするという欠点がある。加えて検 出は、溶液中の他の部分と比較した場合に、標識付近での媒介物質の極度に偏っ た濃度の生成と持続に依存している。さらに両反応は、ポリヌクレオチドプロー ブに結合している大きい酵素分子の使用を必要とする。これらの大きい分子は互 いに立体的に衝突するであろう。 第二の態様は、エネルギー移動、すなわち第一標識からの光子の放射、例えば 蛍光発光を使用し、その後第二標識による光子の吸収が起こり、放射を抑制する か又は第二の放射を与える。この方法は、そのようなエネルギー移動プロセスの 効率は一般的に低く、ひいては方法の感受性を低下させるという欠点を有する。 さらに、バックグラウンド蛍光による第二標識の偶発的な励起を伴うバックグラ ウンド蛍光も、この方法の特異性を損ねている。 欧州特許出願第242,527 号は、全空間(through space)エネルギー移動プロセ スを詳述している。これは一つの態様として、全空間エネルギー結合メカニズム によるエネルギー受容体としてのランタニド種の使用を含むが、それは本発明が 基づいている鍵となる知見、即ち、エネルギー移動に関してはるかに効率的で、 発光信号の生成においてはるかに特異的である直接の配位子金属荷電移動メカニ ズムを使用できることを予測させるものではない。 いくつかの関連する他のDNA認識のための手法が報告されている。Heleneと その同僚等は蛍光挿入ハンドルが結合したプローブDNA鎖を使用した[国際特 許出願WO88,04301; C.Helelne and N.T.Thuong,Pont.Acad.Sci.Scripta Varia,1988,70,205-222]。ハイブリダイジングに際し、このハンドルは隣接 する二重鎖中に挿入され得、これが蛍光発光特性を変える。しかしながらこの方 法は、ハイブリダイズしないプローブ分子が初期蛍光発光特性を保持し、これが バックグラウンド蛍光発光干渉の問題を付加するために感度の欠如に見まわれる 。BartonらはHeleneのものと同様の方法を用いたが、有機蛍光体(fluorophores) の代わりにルテニウムの複合体を挿入体として使用する[国際特許出願WO-88/04 301; J.K.Barton et al.,Biochemistry,1992,31,10809-10816 を参照]。 これら後者の複合体の有利な点は、発光効率は水中で低いが、挿入環境では高い ということである。後者の場合は共働作用はなく、従って挿入が起こることが発 光を導くので、それらの選択性は特には高くない。 さらに別の方法(欧州特許出願第0382433A2)は、蛍光試薬で標識されたポリヌ クレオチドプローブを利用し、蛍光発光の偏光現象を使用して標的ポリヌクレオ チドへのプローブの結合を調べるものである。 上記の例で指摘したように、蛍光検出はハイブリダイゼーションアッセイで広 く用いられている。蛍光分光法では、液体中又は固相に存在する測定されるべき 物質を、例えば限定された帯域幅の光のような既知のスペクトル分布源からの放 射にさらす。発生した蛍光放射は励起放射より長い波長を有し、この放射は測定 される物質に特異的である。蛍光放射の強度の測定は、測定する物質の定量化と なる。ポリヌクレオチドに結合している蛍光部分が最も効率的であるのは、それ らが高強度で、比較的長い放射波長(500nm 以上)、高いストーク(Stoke)シフ ト及びハイブリダイゼーション能力に影響しないポリヌクレオチドとの結合能を 持つ場合である。生化学系で使用される強い蛍光を与える芳香族試薬は、よく知 られている。 蛍光発光は一般的に分光蛍光計で測定される。分光蛍光計で信号を発する基を 検出する現在の方法の欠点は、干渉する蛍光発光やバックグラウンドを増加させ る励起及び検出システムにおけるノイズのために、検出感度が制限されることで ある。特に小さいストークシフト(50nm以下)である芳香族有機試薬を使用する 場合、干渉を引き起こす強い散乱によってもバックグラウンドが影響される。 蛍光検出のバックグラウンドの問題を克服しようと試みたいくつかの方法が記 載されている。一つの方法[米国特許第4,058,732 号]は、ノイズやバックグラ ウンド源の蛍光よりもずっと長く発光する信号を発する基を用い、遅延した発光 を測定するものである。レーザーパルスが試料を励起するために使用され、信号 を発する基からの発光の検出は、ノイズやバックグラウンド源からの蛍光が減衰 した十分に長い時間の後にのみ測定される。この方法はこれまでのところ、商業 的用途に容易に適用できず、均質アッセイのために受け入れることができないと いう欠点を有している。 二番目の方法[米国特許第4,374,120 号]は、まず抗体に配位子を結合し、ラ ンタニド金属を配位子に錯化し、その後標識した抗体を抗原に結合することによ り抗原の存在を測定する方法を含む。錯体を非錯化抗体及び抗原−抗体複合体か ら分離し(不均質アッセイ)、続いてランタニドイオンを第二の光感受性配位子 へ移動することにより測定しなければならない。ランタニドイオン量の測定を放 射により行って第二配位子を励起し、そしてこれによりノイズ源より長い波長で 長い時間放射を発するキレート化金属にエネルギーを移動する。この方法の欠点 は、均質アッセイに用いることができないということと、数段階を必要とすると いうことである。 本発明は、特徴的な遅延した発光放射を生じる直接の配位子−金属エネルギー 移動システムにより、ポリヌクレオチド鎖DNAのような分析対象物を検出及び 測定する方法に関するものである。 ユーロピウム(III)のようなランタニドイオンに、直接キレート化した増感体 の励起の後、配位子−金属エネルギー移動が起こる。金属イオンからの発光は長 寿命であることを特徴とし、これはバックグラウンド蛍光信号の減衰後に測定で き、この光放射は分析対象物の存在の信号となる。 本発明の目的は、例えばランタニドキレート基であるエネルギー移動システム の一つのパートナーが結合した結合体に分析対象物を複合化することにより、分 析対象物を検出する方法であって、前記複合体の形成により、第二のパートナー の特定の結合距離内に、エネルギー移動システムの第一パートナーとして作用す る増感体を位置させることが可能となり、第一及び第二成分が閉鎖キレートシス テムをランタニドイオンの周りに形成し、その結果第一成分により吸収されたエ ネルギーをキレート化ランタニドイオンを励起するために直接使用できる方法を 提供することである。励起放射線の周波帯が、エネルギー移動システムの第一パ ートナーにより実質的に吸収され、励起されたランタニドイオンである第二パー トナーにより放射された光が、励起段階で使用されたものより長い波長を有し、 発光の持続が、好ましくは照射プロセスにより生じたバックグラウンドの蛍光発 光又はノイズよりも十分に長い期間であることが本システムの要件である。 本発明はまた、例えば増感体であるエネルギー移動システムの第一パートナー が結合した結合体に分析対象物を複合化することにより分析対象物を検出する方 法であって、その複合体の形成により、第一パートナーの特定の結合距離内に、 エネルギー移動システムの第二パートナーとして作用するランタニドキレート基 が位置することを可能とし、第一及び第二成分が閉鎖キレートシステムをランタ ニドイオンの周りに形成し、その結果第一成分により吸収されたエネルギーをキ レート化ランタニドイオンを励起するために直接使用できる前記方法を含む。励 起した放射線の周波帯が、金属エネルギー移動システムに対する配位子の第一パ ートナーにより実質的に吸収されるのみであり、励起されたランタニドイオンで ある第二パートナーにより放射された光が、励起段階で使用されたものより長い 波長を有し、好ましくは放射の寿命が、照射プロセスにより生じたバックグラウ ンドの蛍光又はノイズよりも十分に長い期間であることがこのシステムの要件で ある。 本発明はさらに、複合化されたランタニドイオン及び複合化された増感体から 成る配位子−金属エネルギー移動システムの第一又は第二成分が結合しているポ リヌクレオチドプローブに、標的ポリヌクレオチドをハイブリダイズすることに よりハイブリッドを形成し、エネルギー移動システムの第二成分が挿入又は溝型 結合により第一成分の特定の結合距離内に位置して閉鎖キレートシステムをラン タニドイオンの周りに形成し、その結果第一成分により吸収されたエネルギーを キレート化したランタニドイオンの励起に直接使用できるようにすることにより 溶液中の標的ポリヌクレオチドの存在を検出する方法を提供する。 本発明はまた、支持体に標的ポリヌクレオチドを固定し、複合化されたランタ ニドイオン及び複合化増感体からなるエネルギー移動システムの第一又は第二成 分が結合しているポリヌクレオチドプローブを含む溶液に標的ポリヌクレオチド を接触させてハイブリッドを形成し、配位子−金属エネルギー移動システムの他 の成分が挿入又は溝型結合により第一成分の特定の結合距離内に位置し、閉鎖キ レートシステムをランタニドイオンの周りに形成し、その結果第一成分により吸 収されたエネルギーをキレート化ランタニドイオンの励起に直接使用できるよう にすることによる、標的ポリヌクレオチドの存在を検出する方法も含む。 本発明はさらに、複合化したランタニド及び複合化増感体よりなるエネルギー 移動システムの第一又は第二成分が結合しているポリヌクレオチドプローブを支 持体に固定し、プローブを標的ポリヌクレオチドを含む溶液に接触させてハイブ リッドを形成し、エネルギー移動システムの他方の成分が挿入又は溝型結合によ り第一成分の特定の結合距離内に位置して閉鎖キレートシステムをランタニドイ オンの周りに形成し、その結果第一成分により吸収されたエネルギーがランタニ ドイオンの励起に直接使用できるようにすることによる標的ポリヌクレオチドの 存在を検出する方法を含む。 これらのアッセイシステムでは、プローブポリヌクレオチドは、標的分析対象 物中のポリヌクレオチド配列に完全に相補的であってもよく、その場合は高レベ ルの発光反応が得られ、あるいはプローブポリヌクレオチドは適当なポリヌクレ オチド設計を与えられ、標的配列に対して一又はそれ以上の、ミスマッチ塩基を 含んでもよく、この場合はより低い発光信号が得られる。この方法では、標的ポ リヌクレオチド鎖中の突然変異(単数または複数)の発生とその部位を調査でき る。 エネルギー移動システムの成分は、増感体として働き得る光吸収部位である。 そのようなエネルギー移動のメカニズムは十分に文献に記載されている。一重項 −一重項状態エネルギー移動は種間の直接接触によるか、又はエネルギーの交換 プロセスにより起こり得る。金属複合体中におけるように、例えば配位子−金属 エネルギー移動プロセスによるような衝突、又は隣接のパートナー同士を保持す ることによる直接接触により、三重項状態エネルギー移動はより効率的である。 受容体は、芳香族試薬又はランタニド金属であってよい。ランタニド金属を受容 体として使用しているエネルギー移動の後者のプロセスを本発明で使用する。多 くのエネルギー移動信号発生システムに見られる欠点の一つは、得られる信号が 短寿命(蛍光)の放射であり、バックグラウンド信号と同時に収集しなければな らず、結果として感度と選択性を低下させるという事実である。これを克服する 方法は、遅延した蛍光及び燐光(遅延した発光)におけるような長寿命の発光体 を使用する。そのようなプローブシステムのためには、速いバックグラウンド放 射が消えるまで放射光子の収集を遅らせ、その後遅延した発光信号を収集するこ とができ、これはゲイティング(gating)と呼ばれるプロセスである。そのような 手順によりバックグラウンド蛍光発光とノイズに関連する問題が回避される。発明の詳細な説明 1.一般的説明 本発明は、ポリヌクレオチド分析対象物の存在を検出するための均質アッセイ を開示する。均質溶液は、液相中に溶質を有する溶液の任意のものを含む。これ はまた、発光測定が行える十分に透明であるか非散乱性の微小懸濁物又はコロイ ドの懸濁液、又は同様の混合物も含む。均質アッセイは、直接金属−配位子エネ ルギー移動プロセスによる分析対象物の検出を可能にする。アッセイは、分析対 象物を相補的プローブポリヌクレオチドにハイブリダイズすること及びエネルギ ー移動成分の一つのパートナーが結合している挿入剤を添加することを含む。結 合していない結合プローブ又は結合していない挿入剤を、検出を行い得る前にア ッセイ媒体から除去する必要はない。 アッセイのいくつかの態様においては、全成分を溶液中(液相)に溶解する。 その他の態様では、一又はそれ以上の成分を固体支持体に固定する。 エネルギー移動システムは二つの部分を含み、ユーロピウム(III)イオンのよ うなランタニドイオンに特異的なキレート化配位子で、これに対してアッセイで 用いるpH値の範囲で配位子が強く結合される。ランタニドイオンの周りの配位部 位を完全にふさがないように配位子を選択する。エネルギー移動システムの第二 成分は増感配位子であり、これはランタニドイオンがまだ他のキレート化配位子 に結合されていてもランタニドイオンに結合できる。増感配位子は、励起状態を 生成するために光吸収能を持つ芳香族基を含む。この励起状態のエネルギーを次 にランタニドイオンに移す。増感体及びキレート化ランタニドイオンが、結合に よる直接の接触のように極めて接近している場合にのみ、励起状態のエネルギー 移動が起こり得るということが本発明の重要な要件である。この二成分の複合体 (結合したユーロピウムと増感体)中の増感体により吸収されたエネルギーを、 特異的で、偏在した金属−配位子エネルギー移動により移すことができ、結果と してランタニドイオンの励起状態を形成する。この励起したランタニドイオンは 、増感体により吸収された波長よりも長い波長の発光を放射でき、さらに放射さ れた蛍光発光は、増感体により放射された蛍光又は他のバックグラウンド蛍光の ものより十分に長い持続時間を有する。この遅延した発光の存在は、分析対象物 の存在を示す。 本方法はポリヌクレオチドの検出に適用でき、単一相システム、均質溶液アッ セイ、又は二相システム、すなわち固体支持体上の溶液中で行うことができる。 標的ポリヌクレオチドと、エネルギー移動システム成分の一つが結合している相 補的プローブポリヌクレオチド間で、ハイブリダイズした複合体を形成すること により検出を行う。エネルギー移動成分の結合部位は、標的ポリヌクレオチドと 相補的プローブ間の相補性を妨げないようにする。エネルギー移動システムの第 二成分を、挿入剤又は溝型結合体のようなデュプレックス結合体につなぐ。第二 成分は、プローブポリヌクレオチドと標的ポリヌクレオチド間のハイブリダイゼ ーションの後にのみ、例えば挿入剤がそのように生成されたポリヌクレオチドの 二重鎖中に挿入するか又は溝型結合が起こるようなものである。例えば、挿入に よりエネルギー移動の第二成分を第一成分に接近させることができる。挿入が可 逆プロセスであるので、他方の成分の結合距離内になるまで、前記作用剤がデュ プレックスの種々の塩基対間を移動すると考えられる。この方法はまた、増感配 位子をキレート化したランタニドイオンへ直接結合することにより促進でき、こ の結合が標的とされた分析対象物で起こる場合、増感配位子とキレート化したラ ンタニドイオン間の効率的なエネルギー移動が起こり得、従って遅延した発光を 観測できる。 いくつかの態様を例として以下に述べる。 1. 分析対象物が標的ポリヌクレオチドであり、結合体がキレート化ランタニ ドイオンが結合した相補的プローブポリヌクレオチドを含むもの。増感配位子は デュプレックス結合剤であるか又はデュプレックス結合剤に結合されている。全 成分を液相に溶解する。本態様の説明として図1を参照。 2. 分析対象物が標的ポリヌクレオチドであり、結合体が増感配位子が結合し た相補的プローブポリヌクレオチドを含むもの。キレート化ランタニドイオンを デュプレックス結合剤に結合する。全成分を液相に溶解する。 3. 分析対象物が標的ポリヌクレオチドであり、固体支持体上に固定されるも の。結合体はキレート化ランタニドイオンが結合した相補的プローブポリヌクレ オチドを含む。増感配位子はデュプレックス結合剤であるか又はデュプレックス 結合剤に結合されている。エネルギー移動システムの両成分を最初に液相に溶解 する。 4. 分析対象物が標的ポリヌクレオチドであり、固体支持体上に固定されてい るもの。結合体は増感配位子が結合した相補的プローブポリヌクレオチドを含む 。キレート化ランタニドイオンをデュプレックス結合剤に結合する。エネルギー 移動システムの両成分を最初に液相に溶解する。。 5. キレート化ランタニドイオンが結合した相補的プローブポリヌクレオチド を含む結合体を、固体支持体上に固定するもの。分析対象物は標的ポリヌクレオ チドであり、増感配位子はデュプレックス結合剤であるか又はデュプレックス結 合剤に結合されている。分析対象物と増感配位子の両方を最初に液相に溶解する 。 6. 増感配位子が結合した相補的プローブポリヌクレオチドを含む結合体を固 体支持体上に固定するもの。分析対象物は標的ポリヌクレオチドであり、キレー ト化ランタニドイオンはデュプレックス結合剤に結合される。分析対象物と挿入 剤の両方を最初に液相に溶解する。 デュプレックス結合剤は挿入体、溝型結合体又はデュプレックスに結合してい る任意の他の部分であるが、単一鎖核酸ではない。好ましくは、デュプレックス 結合剤は挿入体である。 理論的考察に拘束されることは望むものではないが、本アッセイ法は、キレー ト化によりランタニドイオンに直接結合している増感体の照射を含む。これによ り基底状態より高いエネルギーの励起した状態の種を形成する。得られた励起状 態が十分なエネルギーを持つならば、これはランタニドイオンに直接的に移動さ れ得、直接結合の利点により非常に効率のよいエネルギー移動プロセスが得られ る。全空間エネルギー移動プロセスは一般的に効率的でない。エネルギー移動に より、光エネルギーの放射により基底状態に戻れる励起状態のランタニドイオン を形成する。ランタニドイオンの励起状態から基底状態への変換が、内核電子を 含むため、光放射のパターンは非常に特徴的で、そこでは放射波長が周辺環境に より大きな影響を受けない。放射波長は、初期吸収プロセスのものからはるかに 離れている(大きなストークスシフト)。さらに放射プロセスの特徴により長寿 命(遅延発光)が得られ、これが任意のバックグラウンド及びノイズプロセスか らの任意の蛍光発光放射が減衰する短時間の合間の後に、放射光の測定を可能と する。重要な制限は、ランタニドイオンのキレート化配位子の結合が強く、アッ セイで用いる濃度やpHでは、ランタニドの配位子の解離は起こらないか又は非常 に限定された量のみで起こることである。さらに、キレート化ランタニドイオン の増感配位子の結合定数は、アッセイで用いる濃度では、これらのエネルギー移 動作用剤間のランダムな結合が標的ポリヌクレオチドの非存在下でほとんど起こ らないようなにしなければならず、これはそのようなランダムな結合がエネルギ ー移動を引き起こし、そのためバックグラウンドの遅延発光信号の放射を引き起 こすからである。 例示として、分析対象物が溶液中のポリヌクレオチドである単一相アッセイの 例は、キレート化ランタニドイオンが結合している相補的ポリヌクレオチドプロ ーブを増感配位子が結合しているデュプレックス結合剤と共に添加するものであ る。ポリヌクレオチドプローブ及び増感配位子の濃度は、これらの成分のランダ ムな結合がほとんど起こらないものとする。さらに標的ポリヌクレオチドとプロ ーブポリヌクレオチド成分をハイブリダイズさせ、ポリヌクレオチドの二重鎖を 形成する。二重鎖ポリヌクレオチドの存在により増感剤による挿入が可能となる 。挿入の結合定数により、増感体を二重鎖核酸に位置させ、挿入体の局所的濃度 は上昇する。挿入は動的な結合−解離プロセスであり、挿入剤の移動が、マッチ した二重鎖ポリヌクレオチド配列に沿った異なった挿入部位間で起こり得る。ラ ンタニドキレートのすぐそばで、キレート配位子による金属イオンへの結合がさ らに起こり、このような協働的な方法で成分の固定が助けられる。ポリヌクレオ チド標的、ポリヌクレオチドプローブ及び増感体の三成分の全てが、この協働的 方法で集まる場合にのみ、増感体の照射が遅延した発光信号を与え、標的の同定 が陽性であることを示す。その信号強度は分析対象物の定量に使用できる。相補 的ポリヌクレオチド配列に出会わないポリヌクレオチドプローブについては、ハ イブリダイゼーションは起こり得ず、このため遅延発光の協働的な増強は観察さ れないことになる。 二相アッセイの例は、ポリヌクレオチド標的をニトロセルロースシートのよう な固体支持体に最初に結合する場合である。次いで例えばキレート化ランタニド 増感体が結合したプローブポリヌクレオチド、及び増感配位子が結合した挿入剤 の二つの試薬の溶液を固定化したポリヌクレオチドに添加することによりアッセ イを行う。ポリヌクレオチドはハイブリダイズさせられる。平衡化の後、余分な 試薬を洗い流し、さらに結合複合体を光で照射し、遅延発光を測定する。標的ポ リヌクレオチドが存在しない場合は挿入は起こり得ず、このためランタニドイオ ンの増感は観察されず、即ち遅延発光は起こらない。 ポリヌクレオチド標的を含むアッセイのためには、プローブに対する分析対象 物の完全な塩基配列マッチは必ずしも必須ではない。従って例示として、プロー ブに相補的な領域に塩基突然変異(単数または複数)を有する標的を分析するこ とができる。これはこの位置でミスマッチを起こし、その結果、生じるポリヌク レオチドデュプレックスにおいて「バブル」が形成される。理論上の考察から及 び/又は実験により、デュプレックス結合剤−増感体が複合体内で結合するであ ろう領域内にこのバブルが位置するようにプローブを設計することが可能である 。挿入又は溝型結合はこの領域でより弱いであろうことから、マッチしたものよ り弱い発光信号を生ずるであろう。これをマッチしているプローブの強度と比較 することにより、突然変異の存在と位置の情報を得られる。突然変異検出の別の 方法は、突然変異の不在はハイブリダイゼーションや発光信号をもたらすが、突 然変異はプローブをハイブリダイズしなくするように設計した対立遺伝子−特異 プローブを使用するものである。ヘテロ接合体は減少した信号を与えるであろう 。 特に好都合な形態では、本発明の方法はPCR 生成物を標的ポリヌクレオチドと して用いる均質な一段階アッセイであり、相補的プローブポリヌクレオチドのよ うな一又はそれ以上のアッセイ成分をPCR 増幅の開始時に存在させるものである 。好ましくはアッセイ成分の全てが存在する。即ち、該方法は自己に含まれる増 幅及び検出システムを含むものである。特に有利な点は汚染を回避できることで あり、これは例えば増幅後に別の試薬を必要としないため、反応器を開ける必要 がないということによる。他の好適なシステムの例は、通常の知識を有する分子 生化学者には明らかであろう。 核酸ハイブリダイゼーションのための適切なハイブリダイゼーション条件は、 日常的な実験により決定できる。B.D.Hames とS.J.Higgins により編集され た"Hybridisation-A Practical Approach"(IRL Press,Oxford,1988)に概説さ れている条件は好適である。 2.ポリヌクレオチドプローブ体の説明 これは、ポリヌクレオチド認識部分と信号発生成分の一つの二つの部分から構 成される。認識部分は選択した標的ポリヌクレオチドを認識するポリヌクレオチ ドプローブを含む。ポリヌクレオチドプローブは、検出すべき標的ポリヌクレオ チド中の塩基の相補的配列とのハイブリダイゼーションをし得る。プローブポリ ヌクレオチドの配列は、プローブに特異性を与え、それとその標的間の確実な結 合を確保にするために、少なくとも6塩基、好ましくは6から50の間、最適に は12と30の間であるものである。しかしながらそのような塩基配列は、単一 の連続した相補的ポリヌクレオチド配列である必要はなく、非相補的配列により 中断された2又はそれ以上の個々の相補的配列で構成できる。さらにプローブの 相補的領域は非相補的配列によって3'- 及び5'- 末端に結合するものとすること ができ、それらは増幅のための均質配列又は例えば転写プロセス中の認識を妨げ るための様々なブロック基を挿入したDNA 又はRNA ベクターを含むものである。 どちらの場合でも、分析試薬として与えられたプローブが、対象の試料ポリヌク レオチドと一つ又はそれ以上の位置で検出可能なハイブリダイゼーションを示す ことになる。 あるいは、ポリヌクレオチド認識部分は、標的へのハイブリダイゼーションの 後に、例えば結合により加えられるか、例えば制限酵素により開裂される二つ又 はそれ以上のポリヌクレオチド配列よりなる。対象の標的配列は、一つ又はそれ 以上のポリヌクレオチド配列に相補的であってもよい。 信号を発生する成分を、多くの方法で上記ポリヌクレオチド配列に結合できる ことが理解されるであろう。前記成分を同じポリヌクレオチド配列により、ある いは隣接したポリヌクレオチド配列により結合してもよい。即ち例えば、キレー ト配位子及び増感配位子は、別々のポリヌクレオチド配列に結合されていてもよ い。ポリヌクレオチド配列は、連続しているか又は、適切なdNTPを用いて「充填 」される欠失部分により分離されていてもよい。ポリヌクレオチド配列の長さは 、実用的な観点から決定される。一般にこれらは少なくとも8個のヌクレオチド を含む。 2.1.ポリヌクレオチド部分 実質的に標的ポリヌクレオチドに相補的なプローブのポリヌクレオチド部分の 調製方法は、本分野ではよく知られており日常的なものである。一つの方法は、 'M13 Cloning and Sequencing Handbook',Amersham International(1983)発行 及び'Molecular Cloning',T.Maniatis,E.F.Fritsch and J.Sambrook,Col d Spring Harbor Laboratory(1982)発行で詳述したような組換えDNA と別のクロ ーニングを使用する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)も、標的ポリヌクレオチド鎖 を増幅するために使用できる(K.Kleppe,et al.J.Mol.Biol.,1971,56,341 -346; 'PCR Technology' ed by H.A.Erlich,Stockton Press,New York 1989 )。特定のポリヌクレオチドもまた、Applied Biosystems,Foster City,Califo rnia 製380B型、又はMillipore Corporation,U.S.A.により供給される合成装 置のCyclone シリーズのようなDNA 合成装置を用いて調製できる。ポリヌクレオ チドという用語は、標的に特異的にハイブリダイズできるDNA 、RNA 及びそのア ナログを含む。 信号を発生する成分は、遅延発光を導くエネルギー移動プロセスに使用される ポリヌクレオチドプローブの部分である。信号を発生する部分を、ポリヌクレオ チド認識部分に、直接またはリンカーアームを介して結合する。信号を発生する 部分は、ランタニドキレート化剤又は増感配位子とすることができる。 遅延発光は、ポリヌクレオチドプローブのポリヌクレオチド部分が、標的ポリ ヌクレオチドにハイブリダイズされるときにのみ起こるものでなければならない 。ハイブリッド鎖がどれも標的ポリヌクレオチドのものでない場合は、ハイブリ ッドの存在下で遅延発光が起こってはならない。ポリヌクレオチドプローブのポ リヌクレオチド部分がハイブリダイズしている標的ポリヌクレオチドは、試料起 源のものでなければならない。従って、ポリヌクレオチドプローブは、単一鎖型 で標的ポリヌクレオチド試料に与えなければならず、それ自身と二重鎖ハイブリ ッドを形成する能力を有してはいけない。もし後者の状態が優勢である場合、二 重鎖プローブポリヌクレオチドが挿入剤と相互作用し、増感体とキレート化ラン タニドイオンの協働的な組み合わせが生じ、従って遅延発光の観測が起こる。こ れは誤った陽性の結果を生み出すであろう。ポリヌクレオチドプローブ中のヘア ピンループの形成も、挿入剤の存在下で誤った陽性の結果を生じ得る。プローブ 配列の選択は、これらの可能性を考慮しなければならないが、適切な対照測定を 行うことで容易にチェックすることができる。調査される塩基配列を注意深く選 択し、通常は約30塩基配列より長くないポリヌクレオチドプローブを使用する こ とにより、プローブポリヌクレオチドのそれ自身との相互作用による二重鎖物質 の形成の可能性は最小限にできる。 2.2.信号発生部分の結合 ポリヌクレオチドプローブの信号発生部分は、アッセイ手順の全体を通じて使 用される条件下で強く、本質的に非可逆的に金属イオンに結合するランタニドキ レート基であるか又は増感配位子である。これをポリヌクレオチド部分に直接結 合するか、又は共有結合するリンカーアームを介して結合してもよい。ポリヌク レオチドとの結合場所は、核酸塩基基、糖基又はリン酸基であり得る。塩基基は 、ピリミジン又はプリン単位であり得る。リンカーアームの結合は、好ましくは 相補的塩基のWatson−Crick 型対形成を妨害しないようにしなければならない。 適切な位置は、例えばウラシルの5及び6位、シトシンの5及び6位又は環の外 にある4−アミノ基、デアザプリンの7及び8位、グアニンの8位、及びアデニ ンの8位及び環の外にある6−アミノ基である。好ましい塩基部分との結合のた めのリンカーアームはアリルアミンである[欧州特許第063,879 号参照]。 例えば、デオキシリボースの3'−又は5'−末端ヒドロキシ基とのエステル又は エーテル結合により、ヒドロキシ基による結合を得ることができる。リン酸基結 合は、ポリヌクレオチドの3'−又は5'−末端位とのアルキルリン酸エステル結合 によるものでもよい。アッセイ手順中で使用される条件下で安定であるように、 リンカーアームを選択しなければならない。リンカーアームの結合方法は、ハイ ブリダイゼーションに必要な塩基の官能基の改変又はブロック又は塩基の糖から の開裂を生じないものでなければならない。好適には5'及び/又は3'末端、好ま しくは5'末端を結合に使用する。 2.3.リンカーアーム リンカーアームは、ポリヌクレオチド認識部分をキレート−金属複合体又は増 感体に結合している原子団を含む。リンカーアームは、多くの方法でポリヌクレ オチド認識部分に結合できる。リンカーアームはそれを認識部分に結合できる第 一官能基、及びそれをランタニド金属キレート化剤又は増感配位子に結合できる 第二官能基を持っていなければならない。リンカーアームは、例えば炭素−炭素 単結合、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、炭素−窒素単結合、炭素− 窒素二重結合、炭素−酸素単結合、炭素−硫黄単結合、炭素−けい素単結合、硫 黄−窒素結合、硫黄−酸素結合、リン−酸素結合又はリン−窒素結合により結合 できる。 適した官能基としては、水酸基、アミノ基、チオ基、アルキル硫酸塩、及びハ ロゲン化物が挙げられるが、これらに制限されるものではない。リンカーアーム が、一つの断片としてポリヌクレオチド認識部分に結合している必要はない。 2.4.リンカーのポリヌクレオチド認識部分への結合 リンカーをポリヌクレオチドの5'又は3'末端に結合する場合、好適な結合とし てはリン酸、カルボキシ又はエーテル結合が挙げられ、特にリン酸結合が好適で ある。適当なリン酸リンカーとしては、アミノアルキルホスホリル基で、C1− 12アルキル鎖、特にC6アルキル鎖を含むものは特に適している。これらのリ ンカーは、固相合成中に容易に合成オリゴヌクレオチドに結合することができる 。例えばS.Agrawal et al,Nucleic Acids Research,1986,14,6227及びWO-8 8/02004(Applied Biosystems)を参照。そしてアミノ基はキレート化剤−金属複 合体又は増感体の結合に使用できる。あるいはリンカーは、第一断片を認識部分 に結合し、続いて第二断片を第一断片に結合することにより形成できる。 適切な第一断片の例は、-NH-CH2-CH=CH-,SH-CH2-CH2-CH=CH-, -NH-CH2-CH2-O-CH2-CH=CH-,-(CH2)n-O-(n は1から20までの整数)を含む。 適切な第二断片の例は、N-O-CO-R; N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、R- C(=NH)-OR;イミデート、R-CO-O-CO-R;無水物、R-N=C=S;イソチオシアネート、 R-CO-SR ;チオエステル及びR-(C=S)-SR; ジチオエステルにより導入されたもの を含む。 第二断片又はキレート化剤又は増感剤はアミン反応性官能基、例えば、R-COO- Su(ここでSuはスクシンイミジル基を意味する)、R-(C=NH)-OR、R-COO-CO-R、R -N=C=S 及びR-CS-SR により導入でき、又はチオール反応性官能基、例えば、-R- O-C(=O)-CH2-X(ここでX=はハライド基である)、R-Ma(ここでMaはマレイミド 基を示す)、R-S-S-Y,(ここでYは好ましくはピリジル基のような電子引抜基 である)により導入できる。上記の全断片中で、上記で定義したように、R はリ ンカー基を意味する。 リンカーアームをポリヌクレオチド塩基に結合するための他の一般的な方法は 、J.L.Ruth and D.E.Bergstrom,J.Org.Chem.,1978,43,2870; D.E.B ergstrom and M.K.Ogawa,J.Amer.Chem.Soc.,1978,10,8106;及びC.F.B igge,P.Kalaritis,J.R.Deck and M.P.Mertes,J.Amer.Chem.Soc.,19 80, 102 2033 で論じられている。一つの好ましい方法は、欧州特許出願第063,8 79 号で詳しく開示されており、これは引用により本明細書の一部とする。この 方法は、リンカーアーム又はα−ビニル基を含むリンカーアーム断片を、K2PdCl4 の存在下で水銀と化合した塩基と反応させることを含み、ここで水銀はHg+と してリンカーアームと反応する塩基の位置に結合しているものである。 その目的を達成できる限り、リンカーアームの大きさや含有量は特に制限され ない。リンカーアームは約二個から任意の数の炭素を含むことができる。リンカ ーアームはヘテロ原子や不飽和を含んでもよい。リンカーアームは脂肪族、脂環 式、芳香族又は複素環式基を含んでもよい。-(CH2)n-を含むものが好適である。 しかしながら、水溶解性の保持を助ける-O-、-CHOH-、-COO- 及び-CH2CH2O- の ような他の基を含んでもよい。リンカーが-(CH2)n-でnが8又はそれ以上である 場合は、好ましくは、それはメチレンのみを含むのではなく上述した他の基を含 み、又は上述のように二成分により導入されなければならない。 リンカーアームのポリヌクレオチドの糖基への結合は、1'- アルデヒドに対す るシッフ塩基とその後の予め選択した塩基の脱プリン化又は脱ピリミジン化、あ るいは糖がリボースである場合は2'- ヒドロキシに対するものにより行うことが できる。リンカーアームのリン酸塩部分への結合は、リン酸塩基のアルキル化に より行うことができる。米国特許第4,469,863 号を参照。これは引用により本明 細書の一部とする。 リンカーアームを塩基グループに結合する場合、ポリヌクレオチドの生成前に 塩基と結合することが望ましい。これは、リンカーアームを塩基に結合するのに 必要とされ得る反応条件がポリヌクレオチドに望ましくない副反応を起こすかも しれないからである。さらにポリヌクレオチドレベルでの結合は、不揃いで再現 できない収率を生じる。ヌクレオシド又はヌクレオチドレベルでの結合により、 修飾ヌクレオシド又はヌクレオチドを最初に精製し、次にポリヌクレオチドに取 り込むことができる。取り込みは、例えばM13ベクター中でのクローニングか 、又は上述したポリヌクレオチド合成装置中での合成により行うことができる。 M13ベクターによる取り込みのためには、修飾ヌクレオチドは、一般に研究 された核酸ポリメラーゼの比較的効率のよい基質でなければならない。即ち、リ ンカーアームは、酵素上の活性部位又は修飾ヌクレオチドの相補的塩基対形成の どちらも立体的に干渉してはならない。標準の「アンチ」ヌクレオシド配座を変 える位置での置換も、そのような配座変化が通常修飾ヌクレオチドをポリメラー ゼ酵素についての適当でない基質とするため、避けなければならない。 リンカーアームが糖の1'- アルデヒドに結合する場合、リンカーアームをポリ ヌクレオチドプローブのポリヌクレオチド部分の形成の後に結合しなければなら ない。これは、糖の結合が糖の1'- 位の遊離アルデヒドを必要とするからである 。遊離アルデヒドは脱プリン化又は脱ピリミジン化により形成する。塩基のない 糖とリン酸を含む基は、ポリメラーゼ酵素の基質ではない。従ってリンカーアー ムは、所望のポリヌクレオチド配列をまず選択的に脱プリン化又は脱ピリミジン 化し、その後にリンカーアームを糖にアルデヒドにより結合することにより結合 しなければならない。リンカーアームがリボース糖の2'- ヒドロキシ基に結合す る場合は、リンカーアームをヌクレオシド、ヌクレオチド又はポリヌクレオチド レベルで結合してもよい。これは、リンカーアームにより修飾されたヌクレオチ ドが、ポリヌクレオチド合成装置によりポリヌクレオチドに取り込まれる得るか らである。リンカーアームをリン酸に結合する場合は、結合がリン酸以外の位置 で 起こらないようにするため、望ましくはヌクレオシド又はヌクレオチドレベルで リンカーアームを結合する。ホスホルアミダイト技術を核酸合成装置中で使用し て、ポリヌクレオチドの5’又は3’末端へリンカーを取り込んでもよい。 2.5.キレート化剤のリンカーへの結合 キレート化剤は、金属陽イオンを封鎖でき、それに結合できる基である。キレ ート化剤は、金属と非共有結合的に相互作用する2又はそれ以上の官能基を持つ 。金属キレート基のポリヌクレオチドへの結合は、当分野では知られている[引 用により本明細書の一部とする欧州特許第097,373 、150,844 及び157,788 号を 参照]。キレート化剤はランタニドを水から保護するように働く。増感配位子を 収容するためにイオンの周囲で空間を利用できなければならないので、キレート 化剤でランタニドイオンの周囲の可能な結合部位の全てを飽和しないということ が本発明の重要な要件である。 キレート化剤の例は、限定するものではないが、エチレンジアミン四酢酸(EDT A)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);トランス−1,2 −ジアミノシクロヘキ サン四酢酸(DCTA);1,4,10−トリオキサ−7,13−ジアザシクロペンタデカン−7, 13−二酢酸及びビシクロ[5.5.2]1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカン−4,10 −二酢酸のような多環式アザクラウン系である。1−フェニルエチレンジアミン 四酢酸のような上記のものの修飾した誘導体は、芳香族環中にジアゾニウム又は イソチオシアネート誘導体のような結合基を配置する位置を可能とする。 適当なキレート化剤の他の例は、クラウンエーテル、かご型化合物、ランタニ ドに結合するための適切な供与基を有する包接化合物のような多官能化合物を含 む。これらの基が、窒素、例えばエーテル上の酸素、又はカルボン酸基を含むこ とが好都合である。適切なキレート化剤の選択は、化学者又は通常の技術者には 明らかであろう。他のキレート化剤及びそれらの効率に影響する要因は、Marcel Dekker,New York 1990により発行された'Cation Binding by Macrocycles' ed . Y.Inoue and G.W.Gokel,pp 203-251 by T.M.Fyles 中で概説されている 。別の概説は、Arnaud-NeuによりChemical Society Reviews,1994,23,4,235 -241中に提供されており、これは中でも、コロナンド、クリプタンド、カリキサ レ ン及びそれらの修飾したものを使用して、全てのランタニドイオンの使用可能な 部位が占有されていない、安定したランタニド複合体を生成することを記載して いる。 キレート化剤を、多数の基によりそのリンカーに結合できる。例えば、限定す るものではないが、-O-,-NH.CO-,-NH.C(NH)-,-NH.C(S)-,-N=N-,-NH.SO2-, -S-,-O.PO2-,-O.SO2-,-NH-N=N-,-NH-CH2-,-CH2.NH-,-NR-,-O.CH2-, -O.CO-,-NH.CO.CH2.S-,-NH.CO.CH2.NH-,-O.CH2.CH2.O-,-O.CO.CH2-,-S.CH2- 及び-O.CO.NH- である。 あるいは、上記で概説したキレート化剤のカルボキシ基の一つを、リンカーの 結合に使用してもよい。無水物、例えばEDTA無水物の使用は、特に好適である。 一定の環境では、キレート化剤が金属に対する増感体として働く基を含み得るこ とが理解されるであろう。 種々の条件をキレート化剤のリンカーアームへの結合に用いることができる。 一般的に、pH、温度、溶媒又はバッファーが基又はポリヌクレオチド部分のどれ も改変しない限り、約4から約10、好ましくは約5から約8の任意のpH域、約20 ℃から約100 ℃の任意の温度、好ましくは水である任意の溶媒、及び任意のバッ ファー又は触媒を使用できる。従って、例えば、ポリヌクレオチドを脱プリン又 は脱アミノできる試薬や条件は避けるべきである。反応時間に関しても制限はほ とんどない。キレート化剤をリンカーアームへの結合のための最適pH、温度、溶 媒又は反応時間は、リンカーアーム、キレート化剤及び反応する官能基に依存し ており、通常の技能の科学者により決定され得る。 これらの結合反応に必要な反応物質の化学量論は大きく変化し得る。一般的に 、より容易に調製される成分の過剰分は、キレート化剤のポリヌクレオチドへの 結合のために使用される。やはり量は反応条件、キレート化剤、リンカーアーム 及びそれらの反応官能基に依存して変化する。 リンカーアームのポリヌクレオチドへの取り込み後、又はリンカーアームのヌ クレオチドへの取り込み前にキレート化剤をリンカーアームに結合することがで きる。キレート化剤がポリヌクレオチド合成を妨害する場合は、取り込み前にそ れを結合できないという制限があるだけである。結合体は一つのキレート化剤又 は一つ以上のキレート化剤を含むことができる。ポリヌクレオチド認識部分のた めに、キレート化剤をポリヌクレオチドプローブの末端位又は非末端位に結合で きる。キレート化剤の数が多くなればなるほど、結合体は感度がより高くなるで あろう。しかしながら、分析対象物の結合体との効果的な複合化が実質上妨害さ れるような数で、キレート化剤を存在させるべきではない。結合され得るキレー ト化剤の数は、認識部分の組成、大きさ及び長さに依存する。 2.6.金属の結合 テルビウム、ユーロピウム、サマリウム及びジスプロシウムのものであるラン タニド金属キレートは、ミリセカンド域までの長寿命発光を示すことができる。 テルビウムは480から630nmの範囲で、ユーロピウムは580から700 nmの範囲で発光する。ユーロピウムは好ましい金属である。これらのイオンは いずれも水溶液中では強い吸収(消光係数)を示さず、例えばEDTAである非 増感配位子とのキレートも非常に低い消光係数を示し、270−320nm及び 約488nmの不連続域でテルビウムの、及び320−360nm及び約580 nmの不連続域でユーロピウムの弱い吸収が起こる。これらの金属の励起状態を 、適切な増感体からのエネルギー移動を使用し達成できる。全空間フォルスター エネルギー交換機構を用いている一重項状態のエネルギー増感体は効果が無く、 これはこれらのランタニドイオンの励起状態は形式上許容されず、プロセスが三 重項状態の増感作用を必要とすると考えられるからである。三重項状態増感体は 、そのエネルギーを移動するために、衝突のように密接な接触を要求し、空間で 効果的にエネルギーを移動しない。励起プロセスは、配位子として働き得る、す なわちそれらが常に金属イオンと密接な接触が保たれている、三重項状態増感体 を用いて効果的に得られる。溶媒中のキレート化剤の溶液を、pH5から10、好ま しくは6と8の間の範囲のハロゲン化物又は硝酸塩のような金属塩の溶液と攪拌 することにより、金属イオンをキレート化剤にキレート化できる。キレート化ラ ンタニドの形成は遅く、数時間かかることがある。しかし一旦形成されると、結 合定数が大きいので解離は極端に遅くなり、pH5から10の範囲内ではプロセス は本質的に不可逆である。 キレート化剤のリンカーへの結合の代わりとして、以下に詳述するように増感 体を結合できる。 3.増感体の説明 増感体はエネルギー移動プロセスのアンテナである。これは結合により達成さ れるようそれらが接近している場合に、励起状態エネルギーをランタニドに効率 的に伝えるように働く。増感体は、三重項増感体として挙動し得る、存在し得る 有機、芳香族又はヘテロ芳香族系の範囲の任意のものであり得る。本発明の重要 な要件は、イオン周辺のキレート基を移すことなく、システムがランタニドイオ ンの配位子として挙動することができるものであり、分析対象物の存在下で増感 体及びキレート化剤の両方が同時にランタニドイオンに到達し、結合できなけれ ばならないということである。適する配位子増感体は、R1、R2、R3がアルキル、 ヘテロ環式、芳香族、ヘテロ芳香族基、エーテル、エステル、アミド等である一 般式Iのβ−ジケトンを含むが、それらに限定されるものではない。 ヘテロ環式系は、R1、R2が-CO2H,-CO.NHR,-CO.NR2,-CO.NR1.R2,-CO.NH.OH, -CH2CO2H,-CH2.CO.NHOH,-CH2PO.(OH)2,-CH2.PO(R)OH,-CH2OH,-CH2SH,-PO( OH)2,-PO(R)OH,-CH2N(CH2.CO2H)2 のようなキレート化基である一般式IIの置 換ジピリジル化合物、及び一般式III のフェナントロリンを含むが、それらに限 定されるものではない。他の好適なヘテロ環式系は文献に記載されており、通常 の技能の科学者には明らかであろう。 増感体はまたリンカー(R3)を有していてもよく、リンカーアームは増感体をプ ローブポリヌクレオチド又は挿入体に結合する原子団を含む。多くの基によりリ ンカーを増感体に結合することができる。そのような基の例は、限定されるもの ではないが、リンカーのキレート化剤への結合で詳述したものである。 4.デュプレックス結合剤の説明 水素が結合した塩基対の隣接したセット間に、作用剤自体を挿入する挿入プロ セスによるか、又はデュプレックスの主要な又は小さな溝における結合により、 多数の芳香族試薬又は染料を、二重鎖ポリヌクレオチドに結合できる。二重鎖ポ リヌクレオチドは、DNA-DNA,DNA-RNA又はRNA-RNA であってよい。 挿入の結果、隣接した塩基対の分離間隔を通常の約二倍に広げ、デュプレック スの分子長を増加させる。挿入剤を収容するために、二重螺旋の巻き戻しも起こ るであろう[M.J.Waring and L.P.G.Wakelin,Nature,(London),1974,25 2,653; L.P.G.Wakelin,Med.Chem.Rev.,1986,6,275を参照]。挿入剤の 例は、それに限定されるものではないが、例えばアクリジンオレンジやアクリフ ラビンであるアクリジン染料、例えばエチジウムであるフェナントリジン類、例 えばアドリアマイシンであるアントラサイクリン類、例えばダクチノマイシンで あるキノキサロン類、フェナジン類、キノリン類、アントラセン類、フロクマリ ン類及びフェノチアジン類である。 挿入剤はデュプレックスDNA と可逆性複合体を形成し、結合及び解離速度が大 変速く、温度依存性であり、結合定数は104 から108 mol -1であり、通常は106m ol -1である。本プロセスの速度がかなり速く、活性複合体を形成するために、 作用剤がキレート化ランタニドイオンの到達距離内になるまで異なった塩基対間 で挿入が起こることが重要である。 溝型結合作用剤の例は、限定するものではないが、ポリピロール抗生物質ネト ロプシン及びジスタマイシン、ジアミジンベベニル及びヒドロキシスチバミジン 、ヘキスト(Hoechst)33258、DAPI(4',6-ジアミジノ-2- フェニルインドール) 、クロモマイシン、オリボマイシン、ミトラマイシン及びクリスタルバイオレッ トである。 デュプレックス結合剤は、好ましくはリンカーに結合されており、リンカーア ームは挿入剤を増感配位子又はキレート化剤に結合している原子又は原子団を含 む。そのような基の例は、限定するものではないが、リンカーのキレート化剤へ の結合で詳述したものである。 5.結合したデュプレックス結合剤−増感体 成分部分を前の3及び4の項で記載した、一般式(IV)に記載した挿入剤を結合 した増感体化合物は新規化合物であり、本発明の一部として特許請求している。 デュプレックス結合体の増感体/キレート化剤への結合はリンカーアームを用い て好適に行なわれ、そのリンカーアームは-(CH2)n-を含みnが2から20の間、 好ましくは4から12の間であるものが好適である。増感体又はキレート化剤及 びデュプレックス結合剤との結合は、それらの部分の化学特性に依存し、それら の部分の機能を保持する任意の適当な方法を用いることができる。そのような結 合は、通常の技能の化学者には明らかであろう。好ましくは、結合は大きな原子 群を含まない。好ましくは、デュプレックス結合剤付近のリンカーは親水性でな く、好ましくは負電荷を含まない。 6.分析対象物 本発明の方法は、例えば微生物、植物細胞又は哺乳動物の細胞のような任意の 適当な真核細胞又は原核細胞種からの標的ポリヌクレオチドを検出するために使 用できる。微生物は細菌、真菌類、ウイルス又は酵母であってよい。標的ポリヌ クレオチドは、特定の病原ウイルスに特有であるもの、非天然的作用性タンパク 質を生成する突然変異した哺乳動物の遺伝子中に存在するもの、又は細菌に対す る耐性を与えるものであってもよい。それはまた、ポリメラーゼ連鎖反応を用い たポリヌクレオチドの増幅で生じたものであるか、又はクローニング法により調 製されたポリヌクレオチド生成物であってもよい。特定のポリヌクレオチド生成 物は、例えば欧州特許第0201184 号に記載されたようなポリメラーゼ連鎖反応(P CR)の使用により、又は欧州特許第0332435 B1号(Zeneca Limited)中で特許請求 されたようにAmplification Refractory Mutation System(ARMS)の使用により 生じるものである。別のポリヌクレオチド生成物は、国際特許出願公開WO-87/06 270 号で記載されたようにQ-βレプリカーゼの使用により、国際特許出願公開WO -88/10315 で記載されたようにSiska Corporation の転写に基づく核酸増幅(TAS )の使用により、欧州特許出願公開0469755 号(SYNTEX)で記載されたように単一 プライマー増幅(SPA)の使用により、持続配列複製(3SR)の使用により、リガーゼ 連鎖反応(LCR)の使用により、あるいは修復連鎖反応(RCE)の使用で得られるもの である。 PCR 増幅及びいくつかの用途ではARMS増幅が本発明の検出方法の好ましい第一 段階である。 アッセイされる試験試料は、関心のある媒体であれば任意のものでよいが、通 常は医学、獣医学、環境、食物、又は工業的意義を有する液体試料である。人間 や動物の標本、及び体液を本方法でアッセイでき、それ等には尿、血液(リンパ 液又は血漿)、羊水、乳、脳脊髄液、唾液、排泄物、肺吸出物質、咽喉スワブ、 生殖器スワブ及び滲出物、直腸スワブ、及び上咽頭吸出物質を含む。患者や試験 される他のソースから得た試験試料が、細胞中に含まれているような二重鎖核酸 を主に含む場合は、核酸を変性するために試料を処理し、必要であればはじめに 細胞から核酸を放出させる。核酸の変性は、好ましくは沸騰水中での加熱又は例 えば0.1M水酸化ナトリウムにより行われるアルカリ処理で行われ、所望ならば細 胞を溶解するために同時に使用してもよい。また核酸の放出は、例えば機械的粉 砕(凍結/解氷、摩砕、超音波崩壊)、物理的/化学的粉砕(Triton,Tween, ナトリウムドデシレートのような洗浄剤、アルカリ処理、浸透ショック、又は熱 )又は酵素溶解(リゾチーム、プロティナーゼ、ペプシン)により行うことがで きる。得られる試験媒体は、本発明のハイブリダイゼーション法によりその後ア ッセイされ得る単一鎖型の核酸を含む。 図1は、挿入剤の使用により例示された本発明の主要部分を説明するものであ る。用いた結合が、増感体とキレート化剤が互いに接触する可能性を妨げないと いうことが要件である。それらの全長が長すぎることも短かすぎることもないよ うにそれらを選択しなければならない。一般に、二つの結合体の合わせた長さが 、4〜40原子の間、最適には10〜30原子の間であるように、それぞれの結 合の原子数は2〜20原子の間でなければならない。 試験試料は好適には標的真核細胞から得られ、例えば先天性又は後天性疾患、 父系を含む身元決定、疾病や特異条件に対する素質、及び個体群多型性の分析の ためのゲノムDNA 及び/又はRNA の試料を含む。 本発明は特にHLAタイプ分け及び膀胱線維症、鎌状赤血球貧血及び癌の検出 及び/又は診断に有用である。 7.マルチプレックス試験 本発明の方法は、一より多くの標的ポリヌクレオチドを同時に検出するために 使用できるということが理解されるであろう。 本発明の発光性ランタニド複合体からエネルギーを受容することができる一又 はそれ以上のフォルスターエネルギー移動受容体の使用を含む方法が好適である 。異なった波長の光を放射する多数の異なるそのような受容体を選択し使用し、 それぞれのエネルギー移動が異なる核酸配列を示すようにする。発光エネルギー 移動はDNA の検出のために開示されている。例えばP.R.Selvin et at.J.Am .Chem.Soc.116,6029-6030(1994)を参照。エネルギー移動受容体を用いた多 数のバリエーションは可能である。 バリエーション1:エネルギー移動受容体を、本発明のポリヌクレオチドプロ ーブに結合する。従って変化する配列の多数の検出のために、各オリゴヌクレオ チドプローブが異なった波長の光を放射し、そのプローブに相補的な標的核酸の 存在を示す。エネルギー移動受容体のプローブへの結合は、その機能を妨害しな い任意の好適な位置にある。好ましくは、選択されたエネルギー移動対のRo値内 に位置する。増感体又はキレート化配位子をポリヌクレオチドの一方の末端に置 いた場合は、エネルギー移動受容体を反対側の末端に結合するのが好適である。 あるいはそれを塩基に結合する。 バリエーション2:エネルギー移動受容体を、増感体又はキレート化配位子を 有するポリヌクレオチドに隣接した標的核酸に結合するため選択されたポリヌク レオチドプローブに結合する。従って、両方のポリヌクレオチドプローブが標的 核酸に結合する場合のみ信号が測定される。やはりポリヌクレオチドプローブへ の結合は、機能に影響しない任意の好適な位置にあり、ポリヌクレオチドプロー ブ配列の選択と共に、発光性ランタニド複合体からの有用な程度のエネルギー移 動が起こるように選択される。 バリエーション3:バリエーション2を用いるが、エネルギー移動受容体を有 する隣接したポリヌクレオチドプローブが、対立遺伝子特異性プローブである。 従って、受容体発光の有無は、標的DNA 上の特定の対立遺伝子の有無を決定する 。このものの別の使用は、例えばHLA 遺伝子座で近くに結合した突然変異の段階 を検出するためのミスマッチポリヌクレオチドと共に使用するものである。この 方法では、光発光の波長は一方又は両方の突然変異の存在を示す。 エネルギー移動受容体の使用は、単一核酸配列の検出(非複数アッセイ)にも あてはまる一定の利点を有すると考えられる。例えば本明細書に記載された隣接 したポリヌクレオチドプローブの使用は、アッセイに非常に高い特異性を与え、 これはある状況で有利となり得る。さらに、発光エネルギー移動を用いたシステ ムの全体の光放射効率は、ランタニド放射のみを使用する場合より高いと考えら れ、従ってより敏感なアッセイが行える。 好適なエネルギー移動受容体は、特定の蛍光タンパク質(例えばアロフィコシ アニン)、特定のフタロシアニン、Cy-5(Biological Detection Systems)及び ランタニド放射により励起し得る他の蛍光化合物を含む。適当な化合物とそれら をアッセイ成分に結合する手段は、上で概説した方法や材料及び/又は日常的な 実験法を用い確認され得る。適当な受容体、及び供与体と受容体間の距離の選択 に関係している問題の好適な認識は、Selvinの前掲書で示されている。 別の形態は、デュプレックス結合剤に抱合したエネルギー移動受容体である。 この新規な物は、発光性ランタニド複合体付近のデュプレックスDNA に結合し、 ランタニド放射からエネルギーを受け、光を放射する。発光エネルギー移動を用 いたシステムの光放射の効率は、ランタニド放射のみを含む場合より高いと考え られ、従ってより感受性の高いアッセイが得られる。 あるいはマルチプレックス試験は、異なった放射スペクトルを使用し、即ち励 起波長及び/又は異なるランタニドを用いて異なった標的ポリヌクレオチドでハ イブリダイゼーション生成物を識別して、好適に行われる。適当なシステムの例 は、通常の技能の科学者には明らかであろう。 我々は理論的考察に拘束されることを望むものではないが、同時に検出される 標的ポリヌクレオチドの数は、主に実用的観点から制限される。 8.その他の特徴 本発明の別の特徴は、得られた結果の有効性を確実にするために、一又はそれ 以上の対照反応を使用することである。ハイブリダイゼーションで、検出される 異なった放射スペクトルを生ずる対照ポリヌクレオチドの使用により、特定の対 照反応を得られる。 本発明のさらに別の形態では、ハイブリダイゼーション中の信号変化速度の測 定が、診断目的のために使用され得る。非限定例であるが、信号変化速度は標的 ポリヌクレオチドのコピー数を示すことができる。これは例えば、遺伝子座の特 定の対立遺伝子に対して、個体が同型接合体か、異型接合体のどちらであるかを 示し得る。あるいは、正常対立遺伝子のバックグラウンドに対する突然変異対立 遺伝子の存在を示し得る。これは癌の検出や診断で特に有用なものとなり得る。 信号変化の速度も、ハイブリダイゼーションプローブとその標的ポリヌクレオチ ドの組成を反映でき、分析手段として役立つ。前に述べたように、本発明の方法 は、Amplification Refractory Mutation Systems(ARMS)と共に使用して特定の 用途を有する。一又はそれ以上のARMS増幅プライマーを、本発明で使用するため の信号を発生する成分を有するものとして提供できる。あるいは、ARMS増幅の生 成物を分析のために標的ポリヌクレオチドとして使用する。 好適なアッセイ形式はマルチプレックス反応を含む。個々の突然変異に関する 情報が要求される場合は、別々の試料アリコートを例えば異なったマイクロタイ タープレート上で分析する。あるいは、本発明の好ましい形態では、Eastman Ko dak により開発された「パウチ(pouch)」技術により提供されたような閉鎖系 内で、分析対象物を保持し動かす。これは汚染を減らし、結果の判定をしやすく するであろう。 9.アッセイキット 本発明はまた、標的ポリヌクレオチドのような分析対象物の検出用アッセイキ ットに関する。そのようなキットは好適には次の要素の一つ以上を含む。即ち、 1又はそれ以上の(i)ポリヌクレオチドプローブ、(ii)増感体、(iii)挿入体、(i v)結合した挿入体−増感体、(v)バッファー、(vi)PCR増幅プライマー及び(v) 使用説明書である。アッセイ成分のいくつか又は全てを、増幅手順の開始時に提 供してもよく、例えばプライマー及び/又はプローブ及び/又は挿入体及び/又 は(結合した)増感体である。 上述のキットは本発明の方法で使用するために好適に修正し適応させる。非制 限例であるが、キットは「パウチ」システム又は単一反応器及び/又はマイクロ タイタープレートを含んでもよい。上述の種類は、好ましくは、信号検出を容易 にするための光透過性容器を含む。 10.配列依存型挿入 エネルギー移動システムの第二成分が、挿入により第一成分の特異的な近い距 離内に位置させられていることは上述より明らかである。プローブ結合が正しい ときにのみ信号が発生するように、ポリヌクレオチドプローブのヌクレオチド配 列を適応させることが理解されるであろう。即ち、一又はそれ以上の可能性のあ る非相補的領域をポリヌクレオチドプローブ配列内に組み入れることができ、標 的ポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションにおいて診断上のミスマッチが 存在する場合、挿入は起こらず、信号は生成しない。所望の場合は本態様の感度 を高めるために追加の不安定化ミスマッチを使用することができる。 11.機器 本発明の方法は、アッセイの方式により、蛍光を測定するために様々な機器を 使用できる。マイクロタイタープレート中で行うアッセイのためには、プレート 内の時間分解型蛍光を測定できる蛍光光度計、例えばDELFIA蛍光光度計(Wallac) が望ましい。もしくは、キュベットや試験管に適した蛍光光度計も使用可能であ る。PCR 及びARMS生成物の測定のためには、容器を開ける必要なく(場合によっ ては増幅反応の間に)増幅器内で信号を測定するために機器を工夫してもよい。 これは汚染の問題を回避する。 本発明をここで以下の図及び実施例を参照することにより説明するが、限定す るものではない。 図1は、プローブDNAの標的DNAへの結合を表す。挿入体、結合、増感体 、ランタニドイオン、キレート化剤及びキレート化剤とプローブDNAとの結合 を示す。 図2は、実施例1に記載された112 倍希釈及び約1.7 ×10-8 Mのプローブと標 的の濃度を有するアッセイ溶液の出力を示す。曲線aはマッチング標的A、曲線 bはミスマッチ標的Bである。 図3は、実施例4に記載された両方とも2×10-7 Mの濃度である正常標的3860 及び正常プローブ3922を有するアッセイ溶液の出力を示す。 図4は、実施例4に記載された両方とも2×10-7 Mの濃度である突然変異標的 3288及び正常プローブ3922を有するアッセイ溶液の出力を示す。 図5は、実施例4に記載された2×10-7 Mの濃度である正常プローブ3922を有 するアッセイ溶液の出力を示す。標的は存在しない。 図6は、実施例4に記載された64倍希釈で,(i)両方とも3.1 ×10-9 Mの濃 度である正常プローブ3922と突然変異標的3288[実線]及び(ii)両方とも3.1 × 10-9 Mの濃度である正常プローブ3922と正常標的3860[点線]を有するアッセイ 溶液の出力を示す。 [図2から6中で、上記の強度はY軸に、波長はナノメートルでX軸に示す。]方法及び材料 プローブヌクレオチドの調製(1): ホスホルアミダイト法を用いたApplied Biosystemsポリヌクレオチド合成装置 を用いて行った。結合反応中の9-フルオレニルメトキシカルボニルアミノヘキシ ルβ−シアノエチルN ,N'−ジイソプロピル−アミノホスフィットを使用するホ スホルアミダイト合成の特別なサイクルを用いることにより、6-アミノヘキシル 基を5'−末端リン酸基上に導入し化学構造(1)を得た。キレート化剤の調製(2): オリゴヌクレオチド(1)(250 μl,10-6M)を、最初に100ul 10mM炭酸ナトリ ウムを添加し、次に希塩酸(0.1M)を添加することにより、pH7.5 に調整した。溶 液をEDTA二無水物(25倍)と室温で5 時間攪拌した。攪拌溶液に、次にEuCl3.6H2 O(25倍)を加え、さらに5 時間攪拌し続けた。混合物を遠心分離し、上澄み液 を、0.1M塩酸でpH7.5 に調整した10mmolトリスバッファーを溶出液として用い、 Sephadexカラム(NAP 5カラム,Pharmacia)に通し、50 μlずつのフラクションを 集めた。フラクションを260nm の吸光度によりモニターし、吸収を示すフラクシ ョンを合わせ、必要なときまで2 ℃で貯蔵した。挿入体の調製(3): a.5-ニトロ-2,9−ジメチルフェナントロリン(4) ネオクプロイン(2,9−ジメチルフェナントロリン半水和物;10g)を、冷やし た発煙硫酸(44ml)に室温で攪拌しながら分割して加え、次に発煙硝酸(50ml)を加 え溶液を窒素下で1 時間140 ℃で加熱した。この後、反応混合物を冷却し、砕氷 上に慎重に注ぎ、固体炭酸ナトリウムでpH6 に中和した。黄色固体生成物を集め 、3M硫酸溶液から再沈殿により精製してニトロ化生成物(4)(6.6g,50%),m.p.1 76-180℃(dec.)を得た。半水和物として分析された物質、C14H11N3O2.1/2H2O : 計算値C,64.12; H,4.60; N,16.02、測定値C,64.52; H,4.23; N,15.68%。 b.5-ニトロ−2,9-ビス-(トリクロロメチル)-1,10−フェナントロリン(5) 四塩化炭素(150ml)及びクロロホルム(25ml)中のニトロ化合物(4)(5.06 g,20 mmol)を、N-クロロスクシンイミド(18.7g,140 mmol)及び触媒量の3-クロロ安 息香酸の存在下、加熱還流した。24時間後混合物を室温に冷却しろ過した。ろ過 液を10% w/v 炭酸ナトリウム溶液で数回洗浄し、乾燥し、溶媒を除去して粗生成 物を得、ろ過した固形物をクロロホルムと共に粉砕し同様の方法で処理すること により別の生成物を得、7.08 g(77%)の全収率を得た。クロロホルムを溶出液と して用いたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで分析的に純粋な物質(5)を 得た。純粋な物質は、m.p.228-231℃を示した。 測定値C,36.16; H,1.11; N,8.91.、C14H5N3O2Cl6計算値C,36.56; H,1.10; N,9.14%. c.5-ニトロ-1,10-フェナントロリン−2,9-ジカルボン酸(6) ヘキサクロライド(5)(1.5g,3.3 mmol)を98%硫酸(8ml)と混合し、窒素下で 80から90℃に加熱した。6時間後、粘性の溶液を砕氷上に注ぎ、二塩基酸( diacid)を淡黄色固形物として沈殿した。固形物を集め、温テトラヒドロフラン 水溶液から再結晶して純粋な二塩基酸(0.9g,89%)を得た。m.p.218-220℃,測 定値C,52.46; H,2.77; N,12.95.C14H7N3O6.1/2H2O計算値C,52.18;H,2.50;N ,13.04% d.5-ニトロ-2,9−ビス(メトキシカルボニル)-1,10−フェナントロリン(7) ヘキサクロライド(5)(2.0g,4.35 mmol)を98%硫酸(5ml)と混合し、窒素下 で2時間90℃に加熱した。混合物を氷中で冷却し、次にメタノール(10ml)にゆ っくり加えた。45分以上加熱還流後、余分なメタノールを真空で除去し、残留 物を炭酸ナトリウム飽和水溶液によりpH6−7に中和した。粗生成物を真空ろ過 により集め、純粋なジエステル(1.27g,86%)を得るために乾燥した。m.p.260℃ 付近(分解)測定値C,56.42; H,3.24; N,12.05. C16H11N3O6 計算値C,56. 31; H,3.24; N,12.31% e.5-アミノ-2,9−ビス(メトキシカルボニル)-1,10−フェナントロリン(8) メタノール(100ml)中のニトロ化合物(7)(1.0g,3 mmol)をシクロヘキセン(1.4 g,17 mmol)及びPd/C(10%,0.2g)と加熱し、3 時間還流を続けた。混合物を冷却 し、残留物を色が出なくなるまで別のメタノール(50 ml)で洗浄しながらCelite でろ過した。ろ液を合わせて蒸発させ、明るい黄色の固形物(0.73g,77%)として 生成物アミンを得た。m.p.240℃付近(分解)M/e 311 (M+; 57%),253(86),19 5(56). f.5-アミノ-1,10-フェナントロリン-2,9−ジカルボン酸(9) 蟻酸(15ml)中のニトロジカルボン酸(6)(0.3g,0.93mmol)をPd/C(10%,0.3g)で 処理し、混合物を2 日間窒素下で加熱還流した。混合物を冷却し、ろ過し、固形 物を別の蟻酸(10ml)で洗浄し、ろ液を集め、溶媒の蟻酸を蒸発除去し生成物アミ ンをオレンジ色の固形物(0.26g,96%)として得た。この物質は、ほとんどの有機 溶媒に非常に溶け難かった。これは対応するジメチルエステル(8)への転換で特 徴付けられたものである。そこで酸(9)の少量の試料(30mg)を、一滴の98%硫酸 を含むメタノール(3ml)中で室温で16時間攪拌した。溶液を固体炭酸ナトリウム により中和し、ろ過し、溶媒を除去して上述した物質と物理的及びクロマトグラ フ的挙動が同じであるジエステル(8)を得た。 g.5-(6−ブロモヘキサノイル)アミノ-2,9−ビス(メトキシカルボニル)-1,10− フェナントロリン(10) アミン(8)(0.5g,1.6mmol)を6-ブロモヘキサノイルクロリド(0.425g,2mmol) と、過剰のHunig 塩基を含む乾燥クロロホルム(5ml)中で反応させた。室温で2時 間攪拌後、溶液を水及び希塩酸で、最後に水で洗浄し、その後乾燥し、ろ過し、 溶媒を蒸発させてアミド(0.65g,85%)を得た。m.p.129-132℃(分解)測定値C, 52.18; H,4.66; N,8.24.Br,15.91 C22H22N3O5Br.H2O計算値C,52.18;H,4.7 7; N,8.30; Br,15.78% h.5-[6-(N-フェナントリジニウム)ヘキサノイル]アミノ-2,9−ビス(メトキシ カルボニル)−1,10−フェナントロリンブロミド(11) フェナントリジン(0.52g,2.9mmol)を、その融点まで窒素下で120 ℃に加熱し 、次にその融解物に臭化物(10)(0.525g,1.04mmol)を10分以上かけて少しずつ添 加した。混合物を120 ℃で90分間加熱し、冷却し、クロロホルム(8ml)中に固体 生成物を溶解した。溶液にエーテル(15ml)を加え、黄色沈殿物を生成し、その沈 殿物をろ過で集め、塩(11)(0.677g,95%)を得た。生成物を水から再結晶し、一 水和物の淡黄色針晶を得た。m.p.160℃(分解)測定値C,61.45; H,4.66; N, 8.23.C35H31N4O5Br.H2O 計算値C,61.32; H,4.85; N,8.17% i.5-[6-(N-フェナントリジニウム)ヘキサノイル]アミノ-1,10-フェナントロリ ン-2,9−ジカルボン酸ブロミド(3) ジメチルエステル(11)(0.10g,0.15mmol)を蒸留水(7ml)に加え、希HBrでpH を4に調整し、混合物を還流加熱し、そこへ固形物をゆっくり溶解し黄色溶液を 生成した。20時間後溶液をろ過し、微量の固形物を除去し、次に凍結乾燥して必 要なm.p.>180 ℃(分解)の酸(50mg,52%)を得た。この物質は、エステル(11) を再形成するHBr触媒条件下でのメタノールとの再エステル化により特徴付け られた。挿入体の調製(12) j.4-(ニトロフェニル)-2,9-ジメチル−1,10−フェナントロリン(13) 98% 硫酸中(4ml)の4-フェニル-2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン(0.5g ,1.75mmol)を氷塩浴中で10℃以下に冷却し、温度を15℃以下に保った98 %硫酸(1 ml)及び65% 硝酸(1ml)の混合物を滴下添加した。添加後、混合物を20分にわたっ て周囲温度まで暖め、砕氷上に注ぎ、7N水酸化ナトリウムでpH7に中和し、ベー ジュ色の沈殿物を生成した。沈殿物をクロロホルム(3×25ml)中に抽出し、ブラ イン(25ml)で洗浄し、乾燥し、ろ過し及び蒸発させてオルト−、メタ−及びパラ −ニトロフェニル異性体の混合物(0.58g,100%)として生成物を得た。 k.4-(ニトロフェニル)-2,9-ビス(トリクロロメチル)-1,10−フェナントロリン (14) ニトロ化合物(13)(0.5g,1.6mmol)をクロロホルム(5ml)中に溶解し、次に四塩 化炭素(30ml)で希釈した。溶液にN-クロロスクシンイミド(1.54g,11.5mmol)と 触媒量の3-クロロ過安息香酸を添加した。この混合物を一晩加熱還流し、冷却し 、固形物をクロロホルムで洗浄しながらろ過した。ろ液を5 %w/v 炭酸ナトリウ ム溶液(3×30 ml)、0.1Mチオ硫酸ナトリウム溶液(50ml)、ブライン(50ml)で洗浄 し、次に乾燥及びろ過した。溶媒を除去して黄色固形物を残し、これを4:6 ジク ロロメタン−軽石油エーテルを溶出液として用いてシリカゲルでクロマトグラフ ィーにかけた。主要フラクションからビス(トリクロロメチル)誘導体(14)(0.8 1g,91%)m.p.>180℃(分解)を得た。 l.4-(ニトロフェニル)-2,9-ビス(メトキシカルボニル)-1,10−フェナントロリ ン(15) ヘキサクロライド(14)(1.00g,1.86mmol)を98 %硫酸(2.5ml)中に溶解し、窒素 下で2 時間90℃に加熱した。次に混合物を氷塩浴中で冷却し、メタノール(6ml )中で注意して急冷した。溶液を45分間加熱還流し、冷却し砕氷で急冷した。混 合物を7N水酸化ナトリウム溶液で中和し、黄白色沈殿物を集め、乾燥し、メタノ ール/クロロホルムから再結晶し、ニトロジメチルエステルを一水和物として得 た(0.60g,77%)。 m.4-(アミノフェニル)-2,9-ビス(メトキシカルボニル)-1,10−フェナントロリ ン(16) ニトロジエステル(15)(0.25g,0.6mmol)をメタノール(50ml)及びシクロヘキセ ン(5ml)中にスラリー化し、10% Pd/C(50mg)を添加した。混合物を窒素下で16時 間加熱還流し、冷却しCeliteでろ過した。固形物を温クロロホルム(30ml)で洗浄 し、合わせたろ過液を少容量に減らして赤色固形物を得た。生成物をクロロホル ム中の2 %v/v メタノールを溶出液として用いたシリカゲルを通したクロマトグ ラフィーにより精製した。生成物を一水和物として得た(90mg,35%)。 n.アクリジンとアミンの結合(16) 乾燥クロロホルム(2ml)中のアミン(16)(39mg,0.1mmol)を9-クロロアクリジ ン(50mg,2.35mmol)と共に5 時間加熱還流した。ジエチルエーテル(25ml)を加え 、オレンジ色結晶状固形物として目的のエステル(17)(40mg,65%)を沈殿させた。 o.エステル(17)の加水分解 エステル(17)(25mg)を蒸留水中、5 時間加熱還流した。溶液を冷却して結晶状 固形物を得、これを集め、乾燥して目的挿入剤の酸(12)(20mg)を得た。挿入体(18)の調製 p.4−(4−ブロモブトキシ)-2,9-ジメチル−1,10−フェナントロリン(20) 4-ヒドロキシ−2,9-ジメチル−1,10−フェナントロリン(19)(2.0g,5.9mmol) を、1,4-ジブロモブタン(10g)及び炭酸カリウム(2.0g)の存在下、還流中のアセ トニトリル(50ml)中で加熱した。10時間後に溶液をろ過し、溶媒を除去し、残留 物をクロロホルム−ジエチルエーテルと粉砕して表題化合物(20)を固形物(2.5g) として得た。これをさらに精製することなく使用した。 q.4-(4−ブロモブトキシ)-2,9-ビス(トリクロロメチル)-1,10−フェナントロ リン(21) 還流中の四塩化炭素(30ml)中で、エーテル(20)(0.4g,1.11mmol)にN-クロロス クシンイミド(98mg,7.33mmol)及び触媒量の3-クロロ過安息香酸を添加した。12 時間還流させた後、溶液を冷却し、ろ過し、溶媒をろ過液から蒸発し、淡黄色残 留物を残し、これを1:1 ベンゼン:アセトンを溶出液として使用してシリカゲル を通してクロマトグラフィーにかけ、表題化合物(0.50g,70%)を得た。m.p.>15 0 ℃(分解) 測定値C,37.74; H,2.32; N,4.95. C18H13N2Cl6BrO計算値C, 38.20; H,2.32; N,4.95% r.4-(4−ブロモブトキシ)-1,10−フェナントロリン−2,9-ジカルボン酸(22) ヘキサクロライド(21)(0.4g,0.7mmol)を、酢酸水溶液(1:4)(50ml)中、加熱還 流させた。酢酸ナトリウムの部分(3×350mg,無水)を30分間隔で添加し、合計 で12時間加熱し続けた。溶液をろ過し、大量の溶媒を減圧下で蒸発により除去し て微粉末を残し、これをテトラヒドロフラン水溶液から再結晶化して酸(80mg,2 7%)を得た。m.p.>180 ℃(分解) 測定値C,49.31; H,3.68; N,6.93. C18H17N2O5Br.H2O計算値C,49.45; H,3.92; N,6.91%. s.4-[4-(N-フェナントリジニウム)ブチルオキシ]-1,10−フェナントロリン-2, 9−ジカルボン酸ブロミド(18) 小さいスパチュラで攪拌しながら、酸(22)(50mg,0.11mmol)を窒素下、フェナ ントリジン(150mg)中で、その融点で加熱した。20分後混合物を室温に冷却し、 ジエチルエーテルで粉砕し、明褐色の固形物(40mg)を得た。固形物は水にほんの 少しだけ溶ける。分子イオンは質量スペクトルでは観測できなかった。実施例1 アッセイ方法: プローブ(2)のユーロピウム(III)複合体の試料(100μl,1.75 ×10-5 M)を、 標的物質(A)(200μl,2.6×10-5 M)及びDenhardt's溶液(100μl)に添加し、容 量をバッファー溶液(0.01MM Tween 20,1M NaCl,0.1M HEPES)で全体で1mになる ようにした。溶液を42℃で3 時間加熱してハイブリダイズさせ、室温に冷却した 。溶液に増感体(1ml,バッファー中1 ×10-5M)を添加し、室温で1 時間保持し、 前記バッファーで連続的に希釈し(448倍まで)、290nm で照射し、615nm 付近の 領域で遅延放射を測定することにより発光の測定を行った。図2は56倍希釈(濃 度:標的,4.46×10-8M,プローブ: 1.56×10-8M,増感体: 8.9 ×10-8M)でアッ セイした溶液の出力を示す。参照用の溶液は、同じ濃度のプローブポリヌクレオ チド及び挿入体から成っていたが、無関係の標的(B)が存在していた。実施例2 上記のアッセイ方法の別の試験として、プローブ3284(GAGATCAACGAGCAAGAATT TCTT)及び3 つの異なる標的、すなわちマッチ3288(GCTAAAGAAATTCTTGCTCGTTGAT CTCCACT),ミスマッチ2638(GATCATTCATGACATTTTAAAAATTACAGG)及び一つの塩基 対が異なった3287(GCTAAAGAAATTCTTGCTCGTTGACCTCCACT)を用いた。 前と同様の標識化、精製及びハイブリダイゼーションの手順を続けて行った。 結果を以下に示す。 3つのオリゴヌクレオチド、すなわち3288(マッチ)、3287(一塩基対ミスマ ッチ)及び2638(ミスマッチ)間で明らかな差異が認められる。マッチ及びミス マッチオリゴヌクレオチド間で差異があるだけでなく、一塩基対が異なるオリゴ ヌクレオチドがマッチオリゴヌクレオチドより小さい値を示した。これは異なる 希釈物でも起こった。4 ×10-9M に近い濃度で、三標的間に顕著な差異が認めら れる。この差異は、希釈により一層大きくなる。実施例3 PCR生成物を用いたアッセイ方法: ユーロピウム標識したプローブ3284(GAGATCAACGAGCAAGAATTTCTT)の合成は、前 に概説した通りである。G551D-ユーロピウム(突然変異体特異的)オリゴヌクレ オチドプローブを試験するために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)生成物が必 要であった。 1)突然変異体配列のみ、エクソン 11 ホモ接合体 2)突然変異体及び正常配列、エクソン 11 ヘテロ接合体 3)正常配列、エクソン 11 野性型 4)無関係な正常配列、エクソン 10 野性型 ゲノムDNAのエクソン11及びエクソン10領域を増幅するPCRプライマーを 合成した。 PCR生成物の反応 反応混合物 エクソン 11 H2O 2240 μl 10X ARMS バッファー 400 μl 1mM dNTP's 400 μl 50 μM 3108プライマー 80 μl 50 μM 3109プライマー 80 μl アリコート: 60×40μl 試験管番号: 1,2,3(各20本) エクソン 10反応混合物 H2O 700 μl 10X ARMS バッファー 125 μl 1mM dNTP's 125 μl 50 μM 2090プライマー 25 μl 50 μM 2091プライマー 25 μl アリコート: 20×40μl 試験管番号: 4(20本)DNA希釈物 前記反応のための鋳型は、前に増幅した生成物である。PCR生成物を希釈し て、それぞれの新たな反応に約10,000のコピーを加えるようにする。 エクソン 11 生成物: エクソン 10 生成物: PCR生成物の電気泳動 次の各DNA試料のアリコートを電気泳動した。 1.10μl 貯蔵した生成物 2. 5μl 貯蔵した生成物 3. 2μl 貯蔵した生成物 4.10μl 1:10貯蔵した生成物 5. 5μl 1:10貯蔵した生成物 6. 2μl 1:10貯蔵した生成物 7.10μl 濃縮した生成物 8. 5μl 濃縮した生成物 9. 2μl 濃縮した生成物 10.10μl 1:10濃縮した生成物 11.5μl 1:10濃縮した生成物 12. 2μl 1:10濃縮した生成物 PCR生成物バンド強度をox174/Hae III 分子量標準のバンド強度と比較する ことにより、濃縮生成物のDNA濃度を次のように試算した。 GD/GD 15ng-μl -1 100μl 中 150nM 溶液 0.66 μl =1×10-9M GD/+ 10ng-μl -1 100μl 中 100nM 溶液 1.00 μl =1×10-9M +/+(Ex11) 8ng-μl -1 100μl 中 80nM 溶液 1.25 μl =1×10-9M +/+(Ex10) 5ng-μl -1 100μl 中 35nM 溶液 2.86 μl =1×10-9M 生成物を次のように希釈した: 原液 1010 分子/ μl 1.10 μl 生成物 + 990μl H2O = 108 分子/ μl 2.10 μl (1.) + 990μl H2O = 106 分子/ μl 3.10 μl (2.) + 990μl H2O = 104 分子/ μl 4.100μl (3.) + 990μl H2O = 103 分子/ μl対応するDNAの 5μl を各反応混合物に添加した GD/GD 2.4×104 分子 GD/+ 2.1×104 分子 +/+(Ex11) 1.8×104 分子 +/+(Ex10) 1.3×104 分子PCR生成物濃縮、精製及び洗浄 増幅後、PCR生成物をそれぞれに応じて貯蔵し、貯蔵した生成物の20μl を ゲル分析のために取っておいた。残りの生成物をマイクロコン濾過膜に通した。 400 μl 貯蔵生成物をマイクロコンに添加 - 5000rpm 10分間 400 μl 貯蔵生成物をマイクロコンに添加 - 5000rpm 10分間 500 μl H2O をマイクロコンに添加 - 5000rpm 5分間 500 μl H2O をマイクロコンに添加 - 5000rpm 5分間 180 μlのH2Oを添加することによりDNAを膜から溶離し、3500rpm で3 分間 遠心分離した。濃縮生成物の20μl をゲル分析のために保持した。結果 -VE GD/GD EX10++ GC/+ EX11++ INt 7.1 38.5 21.1 35 18.5 (同一プローブ3284を使用)実施例4 本発明のランタニド強化信号発生システムを使用する別の例は、オリゴヌクレ オチドプローブ3922(GAGGTCAACGAGCAAGAATTTCTTGC)とオリゴヌクレオチド標的38 60(GCTAAAGAAATTCTTGCTCGTTGACCTCCACT)及び3288(GCTAAAGAAATTCTTGCTCGTTGATCT CCACT)とのハイブリダイゼーションにより得た。標的3860は、G551D 突然変異に より影響を受けないCFTR遺伝子のエキソン11より得た正常DNA配列を含む。標 的3288は、G551D 突然変異を含むCFTRエキソン11配列を含む。プローブ3922の5' の24塩基は、標的3860に含まれた配列に相補的である。プローブ3922の5'末端の 24塩基の23は、標的3288に相補的であるが、5'-4位のグアノシン残基はその標的 中のチミジン残基にミスマッチである。 標識化、精製及びハイブリダイゼーションの方法は、上述の通りである。ハイ ブリダイゼーション反応は、プローブ、標的及び挿入体の等モル比、および2× 10-7M の濃度で行った。陰性対照ハイブリダイゼーションは標的オリゴヌクレ オチドを含まなかった。得られた結果を図3-5 に示す。溶液を3.1 ×10-9M(すな わち64倍)に希釈し、図6 に示されたように新しい記録を得た。 データは、標的3860及び3288間のプローブ3922による明らかな区別を示す。5' 末端でその標的に完全にマッチする場合(3860)に、ミスマッチである場合(3288) よりさらに大きなハイブリダイゼーション信号がプローブ3922により発生する。 標的3860と3288間の相違点は、64倍希釈液中で一層顕著になり、標的の無い対照 からのバックグラウンド信号は、この希釈物では検出できなかった。 プローブ3922の別の設計上の特徴は、その3'末端および終わりから二番目の塩 基が、標的3860及び3288の両方にミスマッチであるということに注意しなければ ならない。これらのミスマッチをプローブ3922に導入してそのプローブの末端を 不安定にし、PCR 中の増幅又は他の遺伝子の増幅システムに抵抗性を有するよう にした。そのためプローブをPCR プライマー自体として提供することなくCFTR遺 伝子のエキソン11を増幅するように設計されたPCR 反応にプローブ3922が含まれ てもよい。あるいはブロッキング基又はジデオキシヌクレオチドをそのようなプ ローブの3'末端に含ませ、PCR の間にTaq ポリメラーゼによる延長を防止しても よい。 上記の出願書類で引用した化学式は次の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR, LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI ,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 試料中の核酸分析対象物を検出する方法であって、試料を(i)分析対象物 に相補的であり、金属エネルギー移動システムに対する配位子の第一パートナー が結合している結合体、(ii)ランタニドイオン、及び(iii)デュプレックス結合 剤が結合している前記システムの第二パートナーと接触させ、分析対象物と結合 体とが相補的結合して核酸デュプレックスを形成する際に、デュプレックス結合 剤とデュプレックスとの相互作用が起こり、前記システムの第一及び第二パート ナーにランタニドイオンの周辺に閉鎖したキレートシステムを形成させ、照射後 にランタニドイオンからの光の放射が試料中の分析対象物の存在を示す前記方法 。 2. 金属エネルギー移動システムに対する配位子の第一パートナーが複合増感 体であり、第二パートナーがキレート化剤であるかまたはその逆である請求項1 に記載の方法。 3. 結合体が、第一及び第二パートナーが結合しているポリヌクレオチドであ る請求項1に記載の方法。 4. 結合体が、ブロックされた末端ヌクレオチドを含む請求項3に記載の方法 。 5. 結合体が、相補的な分析対象物核酸配列に対抗する一又はそれ以上のミス マッチ塩基を含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 6. 一又はそれ以上のミスマッチ塩基の位置が、デュプレックス結合、従って ランタニドイオン周辺の閉鎖したキレートシステムの形成が調整されるように選 択された請求項5に記載の方法。 7. ランタニドイオンがユウロピウムイオンである請求項1〜6のいずれかに 記載の方法。 8. 複合増感体が芳香族基を含む請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 9. 複合増感体がヘテロ環式芳香族基を含む請求項1〜8のいずれかに記載の 方法。 10. 複合増感体が場合により置換されたジピリジル又はフェナントロリン基を 含む請求項1〜9のいずれかに記載の方法。 11. 複合増感体が場合により置換されたフェナントロリン−2,6-ジカルボン酸 基を含む請求項1〜10のいずれかに記載の方法。 12. キレート化剤が、アッセイ媒体への添加前にランタニドイオンとキレート 化される請求項1〜11のいずれかに記載の方法。 13. 結合体が、キレート化したランタニドイオンが結合したポリヌクレオチド である請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 14. 金属エネルギー移動システムに対する配位子の一つのパートナーがデュプ レックス結合剤に結合した複合増感体である請求項1〜13のいずれかに記載の方 法。 15. 結合体が対立遺伝子特異ポリヌクレオチドである請求項1〜14のいずれか に記載の方法。 16. 核酸分析対象物を得るための標的配列の増幅を含む請求項1〜15のいずれ かに記載の方法。 17. 請求項1〜16のいずれかに記載の一又はそれ以上のアッセイ成分が、標的 配列の増幅中に存在する請求項16に記載の方法。 18. 結合体が二又はそれ以上のポリヌクレオチド配列を含む請求項1〜17のい ずれかに記載の方法。 19. 金属エネルギー移動システムに対する配位子の第一及び第二パートナーが 異なったポリヌクレオチド配列に結合している請求項18に記載の方法。 20. キレート化剤を使用し、これがカルボン酸、アミド及び/又はエーテル部 分を含む多官能化合物である請求項1〜19のいずれかに記載の方法。 21. キレート化剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリア ミン五酢酸(DTPA)及びトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸 (DCTA)の任意の一つの誘導体である請求項20に記載の方法。 22. フォルスターエネルギー移動受容体を使用し、ランタニドイオン周辺の閉 鎖したキレートシステムからエネルギーを受け、光を放射する請求項1〜21のい ずれかに記載の方法。 23. フォルスターエネルギー移動受容体を、本発明の方法で使用されるポリヌ クレオチドに結合する請求項22に記載の方法。 24. 試料中の一以上の核酸分析対象物を検出するための請求項1〜23のいずれ かに記載の方法。 25. 光放射の特性を測定し、核酸分析対象物の性質及び/又は量を示す請求項 1〜24のいずれかに記載の方法。 26. 均質アッセイである請求項1〜25のいずれかに記載の方法。 27. (i)分析対象物に相補的で、金属エネルギー移動システムに対する配位子 の第一パートナーが結合した結合体、(ii)ランタニドイオン、及び(iii)デュプ レックス結合剤が結合している前記システムの第二パートナーを含み、さらに以 下のもの;バッファー、増幅プライマー及びキットの使用説明書の一又はそれ以 上を含むアッセイキット。 28. 結合体、ランタニドイオン、金属エネルギー移動システムに対する配位子 の第一及び第二パートナー、及びデュプレックス結合剤が請求項1〜27のいずれ かに記載のものであるアッセイキット。 29. 増幅プライマーが対立遺伝子特異増幅のためのものである請求項27に記載 のアッセイキット。 30. 増感体に結合したデュプレックス結合剤を含む化合物。 31. キレート化剤に結合したデュプレックス結合剤を含む化合物。 32. エネルギー移動受容体に結合したデュプレックス結合剤を含む化合物。 33. デュプレックス結合剤が該当する種に共有結合している請求項30〜32のい ずれかに記載の化合物。 34. フェナントリジン基に結合したフェナントロリン-2,6−ジカルボン酸基を 含む請求項30に記載の化合物。 35. 上記に記載した構造式3の請求項34に記載の化合物。
JP7509653A 1993-09-23 1994-09-23 エネルギー移動による核酸検出 Pending JPH09503660A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB939319826A GB9319826D0 (en) 1993-09-23 1993-09-23 Synergistic dna detection
GB9412106A GB9412106D0 (en) 1994-06-16 1994-06-16 Methods
GB9319826.5 1994-06-16
GB9412106.8 1994-06-16
PCT/GB1994/002068 WO1995008642A1 (en) 1993-09-23 1994-09-23 Nucleic acid detection with energy transfer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09503660A true JPH09503660A (ja) 1997-04-15

Family

ID=26303577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7509653A Pending JPH09503660A (ja) 1993-09-23 1994-09-23 エネルギー移動による核酸検出

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5827653A (ja)
EP (1) EP0720659A1 (ja)
JP (1) JPH09503660A (ja)
AU (1) AU7662794A (ja)
GB (1) GB2283095B (ja)
WO (1) WO1995008642A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012521208A (ja) * 2009-03-24 2012-09-13 オサケ ユキチュア アークティク パートナーズ アクチボラーグ 蛍光アッセイ法
US9046507B2 (en) 2010-07-29 2015-06-02 Gen-Probe Incorporated Method, system and apparatus for incorporating capacitive proximity sensing in an automated fluid transfer procedure
JP2015126734A (ja) * 2005-03-10 2015-07-09 ジェン−プロウブ インコーポレイテッド サンプル内の検体を検出または定量化するためのアッセイを実施するためのシステムおよび方法
US9915613B2 (en) 2011-02-24 2018-03-13 Gen-Probe Incorporated Systems and methods for distinguishing optical signals of different modulation frequencies in an optical signal detector

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5861247A (en) * 1996-01-26 1999-01-19 University Of Chicago Rapid method to detect duplex formation in sequencing by hybridization methods
US5955268A (en) * 1996-04-26 1999-09-21 Abbott Laboratories Method and reagent for detecting multiple nucleic acid sequences in a test sample
GB9609441D0 (en) * 1996-05-04 1996-07-10 Zeneca Ltd Process
EP0971038A4 (en) * 1996-09-27 2000-03-29 Lab Molecular Biophotonics PROBE FOR DETERMINATION OF POLYNUCLEOTIDES AND DETERMINATION METHOD
US7745142B2 (en) 1997-09-15 2010-06-29 Molecular Devices Corporation Molecular modification assays
US6297018B1 (en) 1998-04-17 2001-10-02 Ljl Biosystems, Inc. Methods and apparatus for detecting nucleic acid polymorphisms
GB9725197D0 (en) 1997-11-29 1998-01-28 Secr Defence Detection system
US8337753B2 (en) 1998-05-01 2012-12-25 Gen-Probe Incorporated Temperature-controlled incubator having a receptacle mixing mechanism
EP1930078A1 (en) 1998-05-01 2008-06-11 Gen-Probe Incorporated Method for agitating the contents of a container
GB9821989D0 (en) * 1998-10-08 1998-12-02 Hybaid Ltd Detection of nucleic acid polymorphism
FR2792072A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-13 Cis Bio Int Methode homogene de detection ou de determination d'une interaction chimique ou physicochimique
US6573047B1 (en) 1999-04-13 2003-06-03 Dna Sciences, Inc. Detection of nucleotide sequence variation through fluorescence resonance energy transfer label generation
IL149676A0 (en) 1999-12-02 2002-11-10 Dna Sciences Inc Methods and kits for determining nucleotide variations
FI20000333A0 (fi) * 2000-02-16 2000-02-16 Jussi Nurmi Homogeeninen menetelmä polynukleotidin havaitsemiseksi
US6355433B1 (en) 2000-06-02 2002-03-12 Dna Sciences, Inc. Determination of nucleotide sequence variations through limited primer extension
KR100386606B1 (ko) * 2001-02-03 2003-06-02 엘지전자 주식회사 Dna 검출 방법 및 그 장치
MXPA03007147A (es) * 2001-02-14 2003-11-18 Univ Maryland Tecnica para la disminucion de radiaciones.
KR100442568B1 (ko) * 2001-03-28 2004-07-30 이기세 Pcr 반응후 유전자 증폭여부 확인방법
GB0112868D0 (en) 2001-05-25 2001-07-18 Secr Defence Detection system
WO2003003063A2 (en) * 2001-06-28 2003-01-09 Ia, Inc. Fiber-optic sensor array
JP2005524084A (ja) * 2002-04-30 2005-08-11 ユニバーシティ オブ メリーランド,ボルチモア 蛍光検出法
ATE378425T1 (de) * 2002-09-02 2007-11-15 Toyo Boseki Verfahren zu identifizierung von nukleotid- polymorphismen unter verwendung von resonanzenergietransfer
CA2581639C (en) 2004-09-30 2016-07-26 Molecular Devices Corporation Luminescent lanthanide complexes
EP1921454B1 (en) * 2005-03-10 2015-08-12 Gen-Probe Incorporated Systems and methods to perform assays for detecting or quantifying analytes
EP2425894B1 (en) 2007-06-21 2016-12-28 Gen-Probe Incorporated Instruments and method for exposing a receptacle to multiple thermal zones
CN103675303B (zh) 2010-07-23 2016-02-03 贝克曼考尔特公司 传感器系统
EP2776844B1 (en) 2011-11-07 2020-09-30 Beckman Coulter, Inc. Specimen container detection
US9446418B2 (en) 2011-11-07 2016-09-20 Beckman Coulter, Inc. Robotic arm
US9482684B2 (en) 2011-11-07 2016-11-01 Beckman Coulter, Inc. Centrifuge system and workflow
EP2776846B1 (en) 2011-11-07 2019-08-21 Beckman Coulter, Inc. Aliquotter system and workflow
JP2014532881A (ja) 2011-11-07 2014-12-08 ベックマン コールター, インコーポレイテッド 標本輸送システムのための磁気制動
ES2778054T3 (es) 2011-11-07 2020-08-07 Beckman Coulter Inc Sistema y método para transportar recipientes de muestras
JP5834274B2 (ja) * 2012-02-21 2015-12-16 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 蛍光性ウラン錯体を形成する化合物、その合成方法、ウラン測定用蛍光プローブ及びウランの測定方法
ES2934684T3 (es) 2013-03-15 2023-02-24 Abbott Lab Analizadores de diagnóstico automatizados que tienen carruseles dispuestos verticalmente y métodos relacionados
WO2014149118A2 (en) 2013-03-15 2014-09-25 Abbott Laboratories Diagnostic analyzers with pretreatment carousels and related methods
CN114137240A (zh) 2013-03-15 2022-03-04 雅培制药有限公司 具有后面可进入轨道系统的自动化诊断分析仪及相关方法
US10427162B2 (en) 2016-12-21 2019-10-01 Quandx Inc. Systems and methods for molecular diagnostics
KR102423258B1 (ko) * 2020-07-02 2022-07-21 솔루스첨단소재 주식회사 유기 화합물 및 이를 이용한 유기 전계 발광 소자
KR102423256B1 (ko) * 2020-07-03 2022-07-21 솔루스첨단소재 주식회사 유기 화합물 및 이를 이용한 유기 전계 발광 소자
KR20220136538A (ko) * 2021-03-30 2022-10-11 삼성디스플레이 주식회사 발광 소자 및 발광 소자용 다환 화합물

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4942227A (en) * 1982-01-11 1990-07-17 California Institute Of Technology Bifunctional molecules having a DNA intercalator or DNA groove binder linked to ethylene diamine tetraacetic acid, their preparation and use to cleave DNA
US4665184A (en) * 1983-10-12 1987-05-12 California Institute Of Technology Bifunctional molecules having a DNA intercalator or DNA groove binder linked to ethylene diamine tetraacetic acid
EP0144914A3 (en) * 1983-12-12 1986-08-13 Miles Inc. Hybridization assay employing labeled pairs of hybrid binding reagents
EP0171978B1 (en) * 1984-08-13 1990-11-07 HSC Research Development Corporation 1,10-phenanthroline-2,9-dicarboxylic acid-derivatives and their use in fluorescent immunoassay
US4868103A (en) * 1986-02-19 1989-09-19 Enzo Biochem, Inc. Analyte detection by means of energy transfer
AU2714988A (en) * 1987-10-23 1989-06-01 Siska Diagnostics, Inc. Lanthanide chelate-tagged nucleic acid probes
US4954714A (en) * 1988-09-26 1990-09-04 Hsc Research Development Corporation Apparatus for time-resolved photography of fluorescence
FI88654C (fi) * 1991-03-15 1993-06-10 Datacity Center Oy Fluorescenshoejningsmetod
US5578498A (en) * 1991-05-22 1996-11-26 Behringwerke Ag Metal chelate containing compositions for use in chemiluminescent assays
DE4119075A1 (de) * 1991-06-10 1992-12-17 Max Planck Gesellschaft Nucleosidtriphosphorsaeureester und deren verwendung
WO1993011433A1 (en) * 1991-12-05 1993-06-10 Wallac Oy Luminescent lanthanide chelates
US5565554A (en) * 1994-07-29 1996-10-15 The Regents Of The University Of California Dimeric fluorescent energy transfer dyes comprising asymmetric cyanine azole-indolenine chromophores

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015126734A (ja) * 2005-03-10 2015-07-09 ジェン−プロウブ インコーポレイテッド サンプル内の検体を検出または定量化するためのアッセイを実施するためのシステムおよび方法
JP2015158513A (ja) * 2005-03-10 2015-09-03 ジェン−プロウブ インコーポレイテッド サンプル内の検体を検出または定量化するためのアッセイを実施するためのシステムおよび方法
US9726607B2 (en) 2005-03-10 2017-08-08 Gen-Probe Incorporated Systems and methods for detecting multiple optical signals
US10006862B2 (en) 2005-03-10 2018-06-26 Gen-Probe Incorporated Continuous process for performing multiple nucleic acid amplification assays
JP2012521208A (ja) * 2009-03-24 2012-09-13 オサケ ユキチュア アークティク パートナーズ アクチボラーグ 蛍光アッセイ法
US9046507B2 (en) 2010-07-29 2015-06-02 Gen-Probe Incorporated Method, system and apparatus for incorporating capacitive proximity sensing in an automated fluid transfer procedure
US9915613B2 (en) 2011-02-24 2018-03-13 Gen-Probe Incorporated Systems and methods for distinguishing optical signals of different modulation frequencies in an optical signal detector
US10641707B2 (en) 2011-02-24 2020-05-05 Gen-Probe Incorporated Systems and methods for distinguishing optical signals of different modulation frequencies in an optical signal detector

Also Published As

Publication number Publication date
GB2283095B (en) 1997-12-17
GB9419218D0 (en) 1994-11-09
WO1995008642A1 (en) 1995-03-30
AU7662794A (en) 1995-04-10
GB2283095A (en) 1995-04-26
US5827653A (en) 1998-10-27
EP0720659A1 (en) 1996-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09503660A (ja) エネルギー移動による核酸検出
JP4603109B2 (ja) 新規なローダミン誘導体及びその使用
US6156506A (en) Method for detecting a target substance in a sample, utilizing pyrylium compound
JP5307206B2 (ja) 複数のフルオロフォアで標識したオリゴヌクレオチド
CA2090904C (en) Dna detection method
EP0242527B1 (en) Analyte detection by means of energy transfer
JP2681061B2 (ja) 検出可能なシグナルのセンシタイザー誘導発生を利用したアッセイ
JPH11506020A (ja) 均質pcrハイブリダイゼーション系のための蛍光検出アッセイ
Browne et al. Simultaneous quantification of multiple nucleic acid targets using chemiluminescent probes
JP2002515118A (ja) 付加物保護分析
JP2004043772A (ja) 芳香族置換キサンテン色素
JPH06153997A (ja) 検出信号増幅による標的核酸の検出方法
EP0144913A2 (en) Hybridization assay employing labeled probe and anti-hybrid
JP2001204497A (ja) 蛍光共鳴エネルギー移動を利用した、dnaハイブリダイゼーション法によるdna検出方法
Kwiatkowski et al. Solid-phase synthesis of chelate-labelled oligonucleotides: application in triple-color ligase-mediated gene analysis
US20070042412A1 (en) Detection of biologically active compounds
JP2009526542A (ja) 検出システム
EP1384789B1 (en) Fluorescent hybridization probes with reduced background
US20120231459A1 (en) Chemiluminescent probes for multiplex molecular quantification and uses thereof
US6768000B1 (en) Multi-fluorescent hairpin energy transfer oligonucleotides
JP2002517506A (ja) マルチ蛍光ヘアピンエネルギー転移オリゴヌクレオチド
CN111801340A (zh) 新型淬灭剂和报告基因染料组合
JPS60179657A (ja) 標識プロ−ブ及び抗−ハイブリツドを用いるハイブリツド形成分析法
JP4454218B2 (ja) ポリヌクレオチド誘導体及びその利用
Leck Fluorescent nucleic acid probes for DNA sensing and imaging