JPH09503171A - 改良された平版印刷板の製造法 - Google Patents

改良された平版印刷板の製造法

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JPH09503171A JP7510418A JP51041895A JPH09503171A JP H09503171 A JPH09503171 A JP H09503171A JP 7510418 A JP7510418 A JP 7510418A JP 51041895 A JP51041895 A JP 51041895A JP H09503171 A JPH09503171 A JP H09503171A
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エフ. ワーナット、スタンリイ
エス. ディーロン,メジャー
スプリントシュニツク、ジェラード
ダブリュ. ラブランド,アレン
エー. キング,デニス
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ヘキスト、セラニーズ、コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 平版印刷板を製造するための改良された方法をここに提供する。本方法の一実施態様では、基材表面を機械的に粗面化し、続いて酸媒体中、10〜500クーロン/dm2の範囲の対称的な交流電流で電気化学的に粗面化し、次いで部分的に中和され、約2.5〜6のpH領域に維持されたポリビニルホスホン酸の溶液で調整する。その様な方法により、密着性が高く、コントラストが優れ、背景トーニングが少ない平版印刷板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された平版印刷板の製造法 発明の分野 本発明は、改良された平版印刷板の製造法およびそこから製造した、改良され た平版に関する。 発明の背景 平版印刷技術は良く知られており、幾つかの分野、例えば電子工業、新聞業界 、雑誌業界、およびその他で実施されている。平版印刷の分野は幾つかの本や記 事に広範囲に記載され、解説されている。例えば、Kirk-Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Vol.19,p.140,John Wiley & Sons(1982)、同Vo l.20,p.161(1982)、およびEncyclopedia of Polymer Science and Engineerin g,Vol.13,p.373,John Wiley & Sons(1988)参照。 一般的な平版印刷板は、一般的にアルミニウムやシリコンなどの基材表面、お よびその上の感光層を含んでなる。平版印刷板の製造は、一般的にアルミニウム 基材の洗浄、上に載る層を受け入れ易くするための基材の粗面化、基材の陽極酸 化、それに続く表面調整および表面上に感光層を堆積させる工程を含んでなる。 これらの工程のいずれかで欠陥が生じると、印刷板の品質が悪影響を受ける。例 えば、調整工程の質が最適でない場合、印刷画像の背景に対する感度が損なわれ 、「トーニング」が引き起こされる。同じ日に提出された係属中の特許出願第 号の明細書には、板の親水性を調整し、改良する方法が開示されている。 粗面化(「粗粒化」)工程は、平版印刷業界で重要なもう一つの分野である。 従来、アルミニウム板の粗面化は電気化学的または機械的方法により行なわれて いる。機械的方法には、ボール目立て、ブラシ目立て、およびその他が包含され る。同じ日に提出された係属中の特許出願第 号の明細書には、板上の引掻き 傷の数を少なくする、平版印刷板の改良された機械的粗面化方法が開示されてい る。板を粗面化するための電気化学的粗面化方法は、例えば米国特許第5,17 4,869号、第4,824,757号、第4,786,381号、第4,74 6,591号、第4,714,528号、第4,576,686号、第4,54 5,866号、第4,533,444号、第4,294,672号および第4, 272,342号各明細書に記載されている。 米国特許第4,561,944号明細書には、機械的粗面化および電気化学的 粗面化の両方を使用する粗面化方法が記載されている。電気化学的粗面化はHC l、硝酸またはそれらの混合物を使用し、陰極期間 対 陽極期間の電気の比率 が1:1から2.5:1であり、陽極期間における電気量が300クーロン/dm2 以下になる様な非対称交流電流を印加する。好ましい交流電流は、陽極期間に おける電圧が陰極期間における電圧よりも低い。 その様な方法は、改良されてはいるが、平版印刷板の品質に関して、特に背景 トーニングに関して、なお問題点がある。トーニングは、感光層が板の表面に深 く浸透し過ぎ、板の非画像部分にインクが付着した区域が生じるために起こる。 この様に、上記のトーニングの問題なしに良好な品質の平版印刷板を製造でき る方法が望まれている。 また、印刷板基材の表面における非画像区域の親水性が改良され、それによっ てその上に印刷される画像の品質が改良される方法も望ましい。 発明の概要 本発明者らは、機械的粗面化工程、電気化学的粗面化工程および調整工程を含 んでなる方法であって、電気化学的粗面化工程が、適当な酸媒体中で、約10〜 500クーロン/dm2の範囲の対称的な交流電流で行なわれ、調整が、ポリビニ ルホスホン酸の溶液、または約2.5〜6.6のpH領域に適切に、部分的に中和 されたポリビニルホスホン酸の溶液で行なわれる方法により、改良された平版印 刷板が製造されることを発見した。適当な部分的に中和されたポリビニルホスホ ン酸の製造および使用は、上記の係属中の特許出願第 号の明細書に記載され ている。本発明の方法は、平版印刷板の密着性を改良するだけではなく、表面の 非画像区域における親水性を著しく改良すると共に背景トーニングの問題をも解 決する。これによって、コントラスト、鮮明さおよび明るさが優れた印刷画像が 得られる。 好ましい実施態様の説明 本発明の一実施態様は、改良された平版印刷板の製造法を開示するものである 。もう一つの実施態様は、本発明の方法を使用して製造した、改良された平版印 刷板を包含するものである。本発明の方法は、機械的粗面化、電気化学的粗面化 および基材板の調整の工程を含んでなる。粗面化工程の順序は、好ましくは機械 的粗面化を最初にし、続いて電気化学的粗面化を行なうが、この場合、機械的粗 面化が一次粗面化効果を与え、電気化学的粗面化が二次粗面化効果を与える。こ れらの工程を適当な調節工程と組み合わせることにより、相乗効果が得られ、密 着性およびコントラストが優れ、背景トーニングのない平版印刷板が得られる。 下記の説明は、本発明の組合せ工程を使用する利点を例示するものである。説 明のために、一次粗面化を機械的にし、二次粗面化を電気化学的にするが、本発 明の範囲内で逆にすることもできる。本方法は適当な基材から出発する。適当な 基材には、金属、シリコン、およびこの分野で良く知られている類似の材料があ る。平版印刷用に適当な金属は鋼、マグネシウムまたはアルミニウムおよびその 合金である。機械的特性が優れ、比較的軽量なことから、アルミニウムおよびそ の合金が好ましい。アルミニウムの利点を維持しているが、印刷機の長時間運転 における亀裂や引裂けを防止するための機械的強度を有する合金が特に重要であ る。基材は、板、コイル、ウェブ、およびその他の形態でよい。本発明の方法は 、 非常に様々な基材に対して使用できるが、本説明ではアルミニウム基材による方 法を説明する。 アルミニウム基材は先ず洗浄して研削油および表面不純物を除去する。洗浄は 、様々な溶剤または水性アルカリ処理により行なうことができる。代表的なアル カリ性脱脂剤には、アルカリ、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン 酸三ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、を含有する高温の水溶液および界面活性剤 と混合した水性アルカリがある。溶剤型脱脂剤、例えばトリクロロエチレン、1 ,1,1−トリクロロエタン、パークロロエチレン、も使用できるが、環境上お よび健康上の関心が高まっているので、あまり一般的ではない。脱脂は、上記の 薬品を使用し、浸漬、スプレーまたは蒸気洗浄をすることにより行なう。 次いで、洗浄したアルミニウム表面を機械的粗面化工程にかける。この分野で 良く知られている幾つかの粗面化方法を本発明の実施に使用することができる。 その様な方法には、一般的にボール目立て、ブラシ目立て、およびその他がある 。適当な方法はブラシ目立てであるが、そこでは平版印刷基材の板を、板の粗面 化に適当な粒子を含んでなるスラリー中でブラシがけする。例えば、米国特許第 4,183,788号明細書には、平版印刷基材を、未溶融(unfused)の板状 結晶性アルミナを含んでなる水性スラリーで、力が基材板の表面に対して主とし て接線方向にある回転ブラシ運動を使用して粗面化するブラシ目立て方法が記載 されている。別の方法では粒子としてシリカ(石英)を使用している。本出願と 同じ日に提出された係属中の特許出願第 号明細書には、本発明の実施に好ま しい機械的粗面化方法が記載されている。このブラシ目立て方法は、アルミナと 石英の混合物を含んでなる水性スラリーを使用し、アルミナだけを含むスラリー を使用した場合よりも板状の引掻き傷がはるかに少ないなどの利点が得られる。 この好ましい方法では、粗面化は、1個またはそれより多いブラシを使用し、 微細なアルミナおよび微細な石英の混合物を含んでなる水性スラリー中で行なう 。 用語「微細なアルミナ」および「微細な石英」はそれぞれ、平均粒子径が、Micr otrac計器(Leeds and Northrup,(米国フロリダ州セント・ピータースバーグ )から供給)で測定して、一般的に約1〜20ミクロン、好ましくは約1〜10 ミクロン、特に約3〜6ミクロン、であるアルミナおよび石英粒子を意味する。 アルミナおよび石英の混合物中にある石英の量は、一般に約5〜95重量%、好 ましくは約5〜50重量%、特に約10〜20重量%、である。 本発明で使用する粒子状アルミナは、板状またはタブレット状粒子形状を有す る未溶融の無水結晶性アルミナである。平面寸法は一般的に厚さより3〜5倍大 きい。この形態のアルミナは、水和アルミナから得られるが、一般的にはα−ア ルミナ三水和物から製造される。本発明の実施に有用なアルミナは、例えばAlco a Surface Treatments,(米国アーロンソー州ボーキサイト)の様な供給者から 市販されている。 本発明で使用する粒子状石英は、とがった形状を有する。有用なグレードの石 英は、Agsco Corporation,(米国ニュージャージー州ハズブルークハイツ)か ら市販されている。 機械的粗面化媒体を形成するには、アルミナおよび石英を上記の好ましい比率 で混合し、水中でスラリーにする。この水性研磨性スラリー中の固体濃度は、一 般的に約5〜50重量%、好ましくは約10〜40重量%、特に15〜30重量 %、である。アルミナおよび石英を先ず混合し、次いで水と混合してスラリーを 形成させてもよいし、あるいは2種類の粒子状材料を、どの様な順序でもよいが 、交互に水に加え、スラリーを形成させることもできる。粗面化工程の際、スラ リーは常に攪拌条件下に維持する。 アルミナ基材板の機械的粗面化は、ブラシ目立て技術により行なうことができ る。従来の方法は、一般的に複数の回転ブラシを使用する。上記の米国特許第4 ,183,788号明細書には、複数のブラシを使用し、力のベクトルが主とし て アルミナ表面に対して接線方向である回転ブラシ運動を作用させながら粗面化を 行なう様な方法が記載されている。本発明はその様な従来の方法を使用して行な うこともできるが、本発明者は、係属中の特許出願第 号明細書に記載されて いる様に、基材板に対向して運動する単一のブラシで一般的に十分であり、より 優れた品質の粗面化された板が得られることを見出だした。どちらのブラシ処理 技術を使用しても、代表的な粗面化工程で一般的に約0.2〜約1.0Raの平均 粗さが得られる。Raは、表面の平均粗さの尺度であり、所望の査定長さ内の、中 央線からの粗さプロファイルの全偏位の算術平均として定義される。 上記の様に一次粗面化を機械的に行なった後、続いて板の電気化学的粗面化を 行なう。機械的粗面化の場合と同様に、電気化学的粗面化も通常の方法で行なう ことができる。例えば、米国特許第5,174,869号および第5,114, 825号各明細書には適当な電気化学的粗面化方法が記載されている。本発明に 好ましい方法は、酸媒体、例えば硝酸、塩酸、それらの混合物、およびその他、 を使用する。この媒体には電解質、例えば硝酸アルミニウム、を添加する。本方 法は、約10〜500クーロン/dm2、好ましくは約10〜300クーロン/dm2 、特に約20〜200クーロン/dm2、の範囲の対称的な交流電流を使用する。 酸の濃度は一般的に約2〜50g/l、好ましくは約5〜25g/l、特に約10〜2 0g/l、の範囲内である。電解質の濃度は一般的に約10〜200g/l、好ましく は約25〜150g/l、特に約40〜80g/l、の範囲内である。 粗面化工程が完了した後、基材をさらに一連の工程で処理することができる。 その様なその後の処理の中には、エッチング、すすぎ、陽極酸化、調整、感光層 による被覆、およびその他がある。本出願と同じ日に提出された係属中の特許出 願第 号明細書には、これらの工程の幾つかが記載されている。一次粗面化の すぐ後で、ただし二次粗面化の前に、エッチング工程を行なうのが有利な場合も ある。 基材のエッチングが望ましい場合、基材は必要に応じて水性の苛性または酸性 浴中でエッチングし、粗面化により生じた表面堆積物および敏感なアルミニウム 表面上に形成された空気に由来する酸化物を除去することができる。エッチング に続いてすすぎを行なう。粗面化に続く工程は、好ましくは金属を湿らせたまま 行なうが、絶対的にという訳ではない。 次いで金属表面を所望により陽極酸化(「酸化」)して最終製品の表面硬度お よび耐摩耗性を改良することができる。陽極酸化は、一般的に水性の無機電解質 浴中で行なうが、そこではアルミニウム表面が電気化学的反応の際に陽極として 作用する。好ましい電解質は、強酸、例えば硫酸およびリン酸、である。さらに 有機酸および混合物を使用して最終製品に特殊な性質を付与することができる。 陽極酸化は、当業者には良く知られている様に、一般的に常温〜約212°Fの 温度で行なう。一般的に、代表的な平版印刷板製法では、約0.25〜3.5グ ラム/m2の重量の酸化物が表面上に形成される。 次いで、陽極酸化した板に、調整(「シーリング」)工程によりさらに親水性 を付与する。米国特許第4,153,461号明細書には、調整剤としてポリビ ニルホスホン酸(「PVPA」)の使用が開示されている。上記の共に審査中の 特許出願第 号には、pH約2.5〜6.6に部分的に中和し、そのpHに維持さ れたPVPA溶液を含んでなる調整試薬を使用する、改良された調整方法が開示 されている。その様な改良された調整方法により、表面の親水性がより強化され 、その平版印刷板を最終的に印刷に使用する場合、クリーンアウトに必要なシー トの数が少なくなる。 上記の調整工程に続いて、基材を水洗し、次いで高温空気で強制乾燥し、次い で感光層で被覆することができる。感光層は、感光性化合物を必要に応じて、こ の分野で公知の適当な添加剤、例えば結合剤樹脂、光反応開始剤、着色剤、酸安 定剤、露光指示剤、界面活性剤、およびその他と混合して製造することができる 。 本発明の実施に有用な感光性化合物(「光に敏感な化合物」)としては、例えば 米国特許第3,849,392号、第3,867,147号、第4,157,9 18号、および第4,183,788号各明細書に記載されている化合物がある 。その様な光に敏感な化合物と組み合わせて使用できる添加剤には、米国特許第 3,679,419号明細書に記載されている添加剤がある。 感光性化合物には、ポジ型とネガ型の2種類がある。ポジ型は、板の、マスク を通して光の照射により露光された部分が現像工程で除去されるものである。ネ ガ型では、露光された区域が硬化し、現像後に残る。 本発明の実施に適当なポジ型感光性材料は、イミノキノンジアジド、オルトキ ノンジアジドなどであり、その様なジアジドのスルホン酸エステルを含み、適当 な塩化スルホニルを1種またはそれより多い敏感な芳香族水酸基と反応させるこ とにより製造される。上記のスルホン酸エステル基を含むオルト−キノンジアジ ドが好ましい。これらのエステルは、光によりウォルフ転位を起こし、窒素の消 失に続いて環収縮が起こり、カルボン酸を発生させるが、これはアルカリ性現像 溶液により容易に除去される。その様なポジ型作用する化合物の幾つかは、例え ば米国特許第3,175906号および第4,157,918号明細書に記載さ れている。 ネガ型感光性材料は、一般的に、オリゴマー状化合物、例えばジアゾニウム塩 化合物、の光に敏感な架橋能力または反応性モノマーの光重合、または両方の組 合せを使用して製造される。幾つかは、例えば米国特許第3,849,392号 、第3,867,147号、第4,157,918号、第4,183,788号 および第5,200,291号各明細書に記載されている。これらは一般的に酸 素により阻害されるフリーラジカル重合である。ネガ型光重合体生成物を使用す る場合、空気中の酸素による妨害を防止するために、感光性被覆の上に酸素バリ ヤー被覆を施すのが一般的である。一般的に感光層は、当業者には公知の様に、 露 光に使用される化学放射線に応じて選択される。本発明は、ポジ型およびネガ型 の両方の感光性材料で実行することができる。 感光性化合物を、必要に応じて上記の様な添加剤と混合して、感光性被覆材料 を形成させることができる。例えば、酸安定剤をジアゾニウム化合物と共に使用 できるが、適当な酸安定剤は一般的に有機または無機酸である。例としては、リ ン酸、クエン酸、安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、お よびその他、ならびにそれらの混合物がある。好ましくは酸安定剤はリン酸であ る。使用する場合、酸安定剤は、組成物の重量に対して、一般的に約0.02% 〜約2%、好ましくは約0.05%〜約1.0%、の量で存在する。 本発明で有用な露光指示剤(または光画像形成剤)には、4−フェニルアゾジ フェニルアミン、エオシン、アゾベンゼン、カルコジンフクシン染料およびクリ スタルバイオレットおよびメチレンブルー染料がある。好ましくは、露光指示剤 は4−フェニルアゾジフェニルアミンである。露光指示剤は、使用する場合、重 量で約0.01%〜約0.35%の量で存在する。より好ましい範囲は約0.0 2%〜約0.30%であり、最も好ましくは、露光指示剤は約0.02%〜約0 .20%の量で存在するが、当業者は必要に応じて、それより多く、または少な く使用することもある。 ここで有用な着色剤には、染料、例えばローダミン、カルコジン、ビクトリア ブルーおよびメチルバイオレット、ならびに顔料、例えばアントラキノンおよび フタロシアニン型、がある。一般的に、着色剤は、適当な溶剤または溶剤混合物 中に分散した1種またはそれより多い顔料および/または1種またはそれより多 い染料の混合物を含んでなることができる顔料分散液の形態で存在する。着色剤 を使用する場合、本発明の組成物中に、重量で約2.0%〜約35.0%、より 好ましくは約5.0%〜約30.0%、最も好ましくは約5.0%〜約20%、 の量で存在するが、当業者は必要に応じて、それより多く、または少なく使用す ることもある。 印刷板の機能的な寿命を増加させるために、被覆中に樹脂バインダーを使用す ることができる。樹脂バインダーが望ましい場合、適当なバインダー樹脂は、そ れらの、他の被覆成分との相容性、現像工程の際に板の非画像区域できれいに除 去される能力、およびそれらの印刷時の耐摩耗性に応じて選択する。酸末端基を 有する樹脂は、酸がジアゾニウム化合物に基づく被覆を安定化させ、現像時のア ルカリ溶解性を与えるので、特に望ましい。 感光層製造用の被覆組成物を形成させるには、感光性化合物を適当な溶剤中の 溶液から塗布するが、その際、感光性化合物は、乾燥時に(下記参照)、感光性 化合物の濃度が乾燥した被覆中の総固体成分の10〜100%の範囲内、好まし くは30〜75%の範囲内、特に40〜60%の範囲内、になる様な量で存在す る。この目的に適当な溶剤としては、水、テトラヒドロフラン、ブチロラクトン 、グリコールエーテル、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび メチルセロソルブ、アルコール、例えばエタノールおよびn−プロパノール、お よびケトン、例えばメチルエチルケトン、またはそれらの混合物、がある。好ま しくは、溶剤はプロピレングリコールモノメチルエーテルおよびブチロラクトン の混合物を含んでなる。一般的に、溶液を適当な基材に適当な被覆方法により塗 布した後、適当な乾燥方法により溶剤系を被覆から蒸発させるが、少量の溶剤は 残留物として残ってもよい。 感光層を塗布する方法は、当業者には公知の様に、バッチまたは連続式でよい 。効果的な被覆方法には、ディップ塗布、ローラー塗布、スロット型塗布、スピ ンコーティング、等があるが、これらの方法により、溶剤が蒸発した後、薄い均 一な乾燥感光性被覆が表面に堆積する。被覆および乾燥作業の後、一般的に被覆 重量は約0.5g/m2〜約2.5g/m2、好ましくは約0.8g/m2〜約2.0g/m2、 特に約1.0g/m2、になる。 本発明の利点は、一般的にこの時点で試験することができる。印刷板の性能に 関する重要な基準は、使用の際にクリーンアウトに必要なシートの数である。ク リーンアウトに必要なシートの数が少ない程、印刷板の性能は優れている。クリ ーンアウトおよび受容できる印象を与えるのに必要なシートの数は、Kohl Madde nマゼンタインクおよびRC651湿し水を使用するドライスカムサイクルにおけるト ーニングテストにより試験することができる。本発明の機械的および電気化学的 粗面化および調整工程の組合せを使用する代表的な実験で得られる板は、クリー ンアウトに必要なシート数が50未満であるのに対し、機械的粗面化のみを調整 工程と組み合わせて使用する実験で得られる板は、クリーンアウトに少なくとも 100シートを必要とする。 本発明の別の実施態様による改良された平版印刷板の製造法では、上記の様に して製造した写真要素を、ネガ型マスクを通して適当な化学放射線に露出し、現 像後に、21階段Stouffer露光ウェッジ(Stouffer Graphic Arts Equipment Co mpany,(米国インディアナ州サウスベンド)から供給)でソリッド5が得られる 。一般的に、300〜400nmの範囲の放射線を使用する。次いで、露光した板 を適当な現像剤で現像する。適当な現像剤は、水性現像剤、または水性現像剤と 適当な溶剤の混合物でよい。本発明で有用な水性現像剤は、下記の群の1種また はそれより多くを含む水溶液を含んでなる。 (a)オクチル、デシルまたはドデシルモノ硫酸エステルのナトリウム、カリウ ムまたはリチウム塩、 (b)メタケイ酸ナトリウム、リチウム、カリウムまたはアンモニウム、 (c)リチウム、カリウム、ナトリウム、またはアンモニウムのホウ酸塩、 (d)炭素数2〜6の、脂肪族ジカルボン酸、またはそれらの、ナトリウム、カ リウムまたはアンモニウム塩、および (e)リン酸一、二、または三ナトリウムまたはカリウム。 他の適当な現像剤には、水、安息香酸または安息香酸ナトリウム、リチウムお よびカリウムおよびそれらのヒドロキシ置換された類似体、ならびに米国特許第 4,436,807号明細書に記載の現像剤がある。 通常の使用では、現像した板はsubtractive仕上げ剤、例えば親水性重合体、 で仕上げを行なう。例としては、米国特許第4,213,887号に開示されて いる様に、冷水に可溶なデキストリンおよび/またはポリビニルピロリドン、非 イオン系界面活性剤、湿潤剤、無機塩および水がある。 上記の様にして製造した板の印刷性能を改良するために、露光および現像した 板の焼き付けをすることにより、焼き付けを行なわない板よりも品質が向上する ことが分かっている。板を適切に焼き付けるには、最初に板を、焼き付けの際に 背景の親水性が低下するのを防止する様に調製された適当な溶液で処理すること ができる。適当な溶液の例は、米国特許第4,355,096号明細書に記載さ れている。次いで、上記の様に製造した板を、約180℃〜基材の焼きなまし温 度までの温度、好ましくは約240℃の温度、で焼き付けることにより、加熱処 理することができる。効果的な焼き付け時間は温度に逆比例し、平均で約2〜約 15分間である。 下記の例は、本発明を例示するためのものであるが、本発明を限定するもので はない。 例1 機械的粗面化だけを使用する方法 比較例 :脱脂したアルミニウム基材(1050合金のウェブ)を、研磨媒体とし て微細グレードアルミナ(平均粒子径〜5ミクロン)および微細グレード石英( 〜5ミクロン)(アルミナ対石英70:30重量比)からなる、固体濃度15% のスラリーを使用し、ウェブ方向と反対の方向に250rpmで回転する単一の直 径24インチのブラシでブラシがけ処理することにより、機械的に粗面化した。 次いで、基材をエッチングし、陽極酸化し、米国特許第4,153,461号に 記載されている様にポリビニルホスホン酸で調整した。次いで、基材に感光性被 覆を施した。感光性被覆は、米国特許第4,157,918号に記載されている 、メシチレンスルホネートとして沈殿した、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニ ルアミンサルフェートと4,4´−ビスメトキシメチル−ジフェニルエーテルの 重縮合生成物であるジアゾ樹脂、および米国特許第4,940,646号に記載 されている変性ポリビニルアセタール樹脂からなる。被覆した板は、Kohl Madde nマゼンタインク(Kohl Madden Corp.,(米国ニュージャージー州ロディ)から供 給およびRC651湿し水(Hoechst AG Kalle Werk,(独国ウィスバーデン)から供給 )を使用するドライスカムサイクルにおけるトーニングテストにかけた。この比 較用板は、受容できる印刷印象を与えるのに100枚を超えるシートを使用した 。 例2〜8は、本発明の範囲内で様々な条件下で行なった本発明の方法を示すも のである。 例2: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、例1と同様に機械的粗面 化し、エッチングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウ ェブを硝酸中、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させ た。電気化学的粗面化は、硝酸および硝酸アルミニウムを使用し、下記の条件下 で行なった。 硝酸濃度 15.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 60.0 g/l A.C.粗面化電流 30クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面を例1と同様にポリビニルホスホン酸でシー リングした。このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施 した。被覆した板に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験 板は受容できる印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例3: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 14.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 50.0 g/l A.C.粗面化電流 75クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例4: 3103アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 16.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 70.0 g/l A.C.粗面化電流 150クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容でき る印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例5: 3103アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 14.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 50.0 g/l A.C.粗面化電流 255クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例6: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.0 g/l 硝酸アルミニウム濃度 40.0 g/l A.C.粗面化電流 375クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例7: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.0 g/l 硝酸アルミニウム濃度 80.0 g/l A.C.粗面化電流 500クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例8: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 60.0 g/l A.C.粗面化電流 30クーロン/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面を部分的に中和したポリビニルホスホン酸( 水酸化ナトリウムでpH4.5に中和したPVPA)でシーリングした。このシー リングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板に例1に 記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印刷印象を 与えるのに約20シートを使用した。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年9月20日 【補正内容】 明細書 改良された平版印刷板の製造法 発明の分野 本発明は、改良された平版印刷板の製造法およびそこから製造した、改良され た平版に関する。 発明の背景 平版印刷技術は良く知られており、幾つかの分野、例えば電子工業、新聞業界 、雑誌業界、およびその他で実施されている。平版印刷の分野は幾つかの本や記 事に広範囲に記載され、解説されている。例えば、Kirk-Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Vol.19,p.140,John Wiley & Sons(1982)、同Vo l.20,p.161(1982)、およびEncyclopedia of Polymer Science and Engineerin g,Vol.13,p.373,John Wiley & Sons(1988)参照。 一般的な平版印刷板は、一般的にアルミニウムやシリコンなどの基材表面、お よびその上の感光層を含んでなる。平版印刷板の製造は、一般的にアルミニウム 基材の洗浄、上に載る層を受け入れ易くするための基材の粗面化、基材の陽極酸 化、それに続く表面調整および表面上に感光層を堆積させる工程を含んでなる。 これらの工程のいずれかで欠陥が生じると、印刷板の品質が悪影響を受ける。例 えば、調整工程の質が最適でない場合、印刷画像の背景に対する感度が損なわれ 、「トーニング」が引き起こされる。同じ日に提出された係属中の特許出願第0 8/128,911号の明細書には、板の親水性を調整し、改良する方法が開示 されている。 粗面化(「粗粒化」)工程は、平版印刷業界で重要なもう一つの分野である。 従来、アルミニウム板の粗面化は電気化学的または機械的方法により行なわれて いる。機械的方法には、ボール目立て、ブラシ目立て、およびその他が包含され る。同じ日に提出された係属中の特許出願第08/128,911号の明細書に は、板上の引掻き傷の数を少なくする、平版印刷板の改良された機械的粗面化方 法が開示されている。板を粗面化するための電気化学的粗面化方法は、例えば米 国特許第5,174,869号、第4,824,757号、第4,786,38 1号、第4,746,591号、第4,714,528号、第4,576,68 6号、第4,545,866号、第4,533,444号、第4,294,67 2号および第4,272,342号各明細書に記載されている。 米国特許第4,561,944号明細書には、機械的粗面化および電気化学的 粗面化の両方を使用する粗面化方法が記載されている。電気化学的粗面化はHC l、硝酸またはそれらの混合物を使用し、陰極期間 対 陽極期間の電気の比率 が1:1から2.5:1であり、陽極期間における電気量が300クーロン/dm2 以下になる様な非対称交流電流を印加する。好ましい交流電流は、陽極期間に おける電圧が陰極期間における電圧よりも低い。 その様な方法は、改良されてはいるが、平版印刷板の品質に関して、特に背景 トーニングに関して、なお問題点がある。トーニングは、感光層が板の表面に深 く浸透し過ぎ、板の非画像部分にインクが付着した区域が生じるために起こる。 この様に、上記のトーニングの問題なしに良好な品質の平版印刷板を製造でき る方法が望まれている。 また、印刷板基材の表面における非画像区域の親水性が改良され、それによっ てその上に印刷される画像の品質が改良される方法も望ましい。 発明の概要 本発明者らは、機械的粗面化工程、電気化学的粗面化工程および調整工程を含 んでなる方法であって、電気化学的粗面化工程が、適当な酸媒体中で、約10〜 500アンペア/dm2の範囲の対称的な交流電流で行なわれ、調整が、約2.5 〜6.0のpH領域に適切に、部分的に中和されたポリビニルホスホン酸の溶液で 行なわれる方法により、改良された平版印刷板が製造されることを発見した。適 当な部分的に中和されたポリビニルホスホン酸の製造および使用は、上記の係属 中の特許出願第08/128,911号の明細書に記載されている。本発明の方 法は、平版印刷板の密着性を改良するだけではなく、表面の非画像区域における 親水性を著しく改良すると共に背景トーニングの問題をも解決する。これによっ て、コントラスト、鮮明さおよび明るさが優れた印刷画像が得られる。 好ましい実施態様の説明 本発明の一実施態様は、改良された平版印刷板の製造法を開示するものである 。もう一つの実施態様は、本発明の方法を使用して製造した、改良された平版印 刷板を包含するものである。本発明の方法は、機械的粗面化、電気化学的粗面化 および基材板の調整の工程を含んでなる。 次いで、洗浄したアルミニウム表面を機械的粗面化工程にかける。この分野で 良く知られている幾つかの粗面化方法を本発明の実施に使用することができる。 その様な方法には、一般的にボール目立て、ブラシ目立て、およびその他がある 。適当な方法はブラシ目立てであるが、そこでは平版印刷基材の板を、板の粗面 化に適当な粒子を含んでなるスラリー中でブラシがけする。例えば、米国特許第 4,183,788号明細書には、平版印刷基材を、未溶融(unfused)の板状 結晶性アルミナを含んでなる水性スラリーで、力が基材板の表面に対して主とし て接線方向にある回転ブラシ運動を使用して粗面化するブラシ目立て方法が記載 されている。別の方法では粒子としてシリカ(石英)を使用している。本出願と 同じ日に提出された係属中の特許出願第08/128,913号明細書には、本 発明の実施に好ましい機械的粗面化方法が記載されている。このブラシ目立て方 法は、アルミナと石英の混合物を含んでなる水性スラリーを使用し、アルミナだ けを含むスラリーを使用した場合よりも板状の引掻き傷がはるかに少ないなどの 利点が得られる。 この好ましい方法では、粗面化は、1個またはそれより多いブラシを使用し、 微細なアルミナおよび微細な石英の混合物を含んでなる水性スラリー中で行なう 。用語「微細なアルミナ」および「微細な石英」はそれぞれ、平均粒子径が、Mi crotrac計器(Leeds and Northrup,(米国フロリダ州セント・ピータースバー グ)から供給)で測定して、一般的に約1〜20ミクロン、好ましくは約1〜1 0ミクロン、特に約3〜6ミクロン、であるアルミナおよび石英粒子を意味する 。アルミナおよび石英の混合物中にある石英の量は、一般に約5〜95重量%、 好ましくは約5〜50重量%、特に約10〜20重量%、である。 本発明で使用する粒子状アルミナは、板状またはタブレット状粒子形状を有す る未溶融の無水結晶性アルミナである。平面寸法は一般的に厚さより3〜5倍大 きい。この形態のアルミナは、水和アルミナから得られるが、一般的にはα−ア ルミナ三水和物から製造される。本発明の実施に有用なアルミナは、例えばAlco a Surface Treatments,(米国アーロンソー州ボーキサイト)の様な供給者から 市販されている。 本発明で使用する粒子状石英は、とがった形状を有する。有用なグレードの石 英は、Agsco Corporation,(米国ニュージャージー州ハズブルークハイツ)から 市販されている。 機械的粗面化媒体を形成するには、アルミナおよび石英を上記の好ましい比率 で混合し、水中でスラリーにする。この水性研磨性スラリー中の固体濃度は、一 般的に約5〜50重量%、好ましくは約10〜40重量%、特に15〜30重量 %、である。アルミナおよび石英を先ず混合し、次いで水と混合してスラリーを 形成させてもよいし、あるいは2種類の粒子状材料を、どの様な順序でもよいが 、交互に水に加え、スラリーを形成させることもできる。粗面化工程の際、スラ リーは常に攪拌条件下に維持する。 アルミナ基材板の機械的粗面化は、ブラシ目立て技術により行なうことができ る。従来の方法は、一般的に複数の回転ブラシを使用する。上記の米国特許第4 ,183,788号明細書には、複数のブラシを使用し、力のベクトルが主とし てアルミナ表面に対して接線方向である回転ブラシ運動を作用させながら粗面化 を行なう様な方法が記載されている。本発明はその様な従来の方法を使用して行 なうこともできるが、本発明者は、係属中の特許出願第08/128,913号 明細書に記載されている様に、基材板に対向して運動する単一のブラシで一般的 に十分であり、より優れた品質の粗面化された板が得られることを見出だした。 どちらのブラシ処理技術を使用しても、代表的な粗面化工程で一般的に約0.2 〜約1.0Raの平均粗さが得られる。Raは、表面の平均粗さの尺度であり、所望 の査定長さ内の、中央線からの粗さプロファイルの全偏位の算術平均として定義 される。 上記の様に一次粗面化を機械的に行なった後、続いて板の電気化学的粗面化を 行なう。機械的粗面化の場合と同様に、電気化学的粗面化も通常の方法で行なう ことができる。例えば、米国特許第5,174,869号および第5,114, 825号各明細書には適当な電気化学的粗面化方法が記載されている。本発明に 好ましい方法は、酸媒体、例えば硝酸、塩酸、それらの混合物、およびその他、 を使用する。この媒体には電解質、例えば硝酸アルミニウム、を添加する。本方 法は、約10〜500クーロン/dm2、好ましくは約10〜300クーロン/dm2 、特に約20〜200クーロン/dm2、の範囲の対称的な交流電流を使用する。 酸の濃度は一般的に約2〜50g/l、好ましくは約5〜25g/l、特に約10〜2 0g/l、の範囲内である。電解質の濃度は一般的に約10〜200g/l、好ましく は約25〜150g/l、特に約40〜80g/l、の範囲内である。 粗面化工程が完了した後、基材をさらに一連の工程で処理することができる。 その様なその後の処理の中には、エッチング、すすぎ、陽極酸化、調整、感光層 による被覆、およびその他がある。本出願と同じ日に提出された係属中の特許出 願第08/128,911号明細書には、これらの工程の幾つかが記載されてい る。一次粗面化のすぐ後で、ただし二次粗面化の前に、エッチング工程を行なう のが有利な場合もある。 基材のエッチングが望ましい場合、基材は必要に応じて水性の苛性または酸性 浴中でエッチングし、粗面化により生じた表面堆積物および敏感なアルミニウム 表面上に形成された空気に由来する酸化物を除去することができる。エッチング に続いてすすぎを行なう。粗面化に続く工程は、好ましくは金属を湿らせたまま 行なうが、絶対的にという訳ではない。 次いで金属表面を所望により陽極酸化(「酸化」)して最終製品の表面硬度お よび耐摩耗性を改良することができる。陽極酸化は、一般的に水性の無機電解質 浴中で行なうが、そこではアルミニウム表面が電気化学的反応の際に陽極として 作用する。好ましい電解質は、強酸、例えば硫酸およびリン酸、である。さらに 有機酸および混合物を使用して最終製品に特殊な性質を付与することができる。 陽極酸化は、当業者には良く知られている様に、一般的に常温〜約100℃の温 度で行なう。一般的に、代表的な平版印刷板製法では、約0.25〜3.5グラ ム/m2の重量の酸化物が表面上に形成される。 次いで、陽極酸化した板に、調整(「シーリング」)工程によりさらに親水性 を付与する。米国特許第4,153,461号明細書には、調整剤としてポリビ ニルホスホン酸(「PVPA」)の使用が開示されている。上記の共に審査中の 特許出願第08/128,911号には、pH約2.5〜6.6に部分的に中和し 、そのpHに維持されたPVPA溶液を含んでなる調整試薬を使用する、改良され た調整方法が開示されている。その様な改良された調整方法により、表面の親水 性がより強化され、その平版印刷板を最終的に印刷に使用する場合、クリーンア ウトに必要なシートの数が少なくなる。 板を適切に焼き付けるには、最初に板を、焼き付けの際に背景の親水性が低下す るのを防止する様に調製された適当な溶液で処理することができる。適当な溶液 の例は、米国特許第4,355,096号明細書に記載されている。次いで、上 記の様に製造した板を、約180℃〜基材の焼きなまし温度までの温度、好まし くは約240℃の温度、で焼き付けることにより、加熱処理することができる。 効果的な焼き付け時間は温度に逆比例し、平均で約2〜約15分間である。 下記の例は、本発明を例示するためのものであるが、本発明を限定するもので はない。 例1 機械的粗面化だけを使用する方法 比較例 :脱脂したアルミニウム基材(1050合金のウェブ)を、研磨媒体とし て微細グレードアルミナ(平均粒子径〜5ミクロン)および微細グレード石英( 〜5ミクロン)(アルミナ対石英70:30重量比)からなる、固体濃度15% のスラリーを使用し、ウェブ方向と反対の方向に250rpmで回転する単一の直 径60cmのブラシでブラシがけ処理することにより、機械的に粗面化した。次い で、基材をエッチングし、陽極酸化し、米国特許第4,153,461号に記載 されている様にポリビニルホスホン酸で調整した。次いで、基材に感光性被覆を 施した。感光性被覆は、米国特許第4,157,918号に記載されている、メ シチレンスルホネートとして沈殿した、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルア ミンサルフェートと4,4´−ビスメトキシメチル−ジフェニルエーテルの重縮 合生成物であるジアゾ樹脂、および米国特許第4,940,646号に記載され ている変性ポリビニルアセタール樹脂からなる。被覆した板は、Kohl Maddenマ ゼンタインク(Kohl Madden Corp.,(米国ニュージャージー州ロディ)から供給 およびRC651湿し水(Hoechst AG Kalle Werk,(独国ウィスバーデン)から供給) を使用するドライスカムサイクルにおけるトーニングテストにかけた。この 比較用板は、受容できる印刷印象を与えるのに100枚を超えるシートを使用し た。 例2〜8は、本発明の範囲内で様々な条件下で行なった本発明の方法を示すも のである。 例2: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、例1と同様に機械的粗面 化し、エッチングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウ ェブを硝酸中、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させ た。電気化学的粗面化は、硝酸および硝酸アルミニウムを使用し、下記の条件下 で行なった。 硝酸濃度 15.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 60.0 g/l A.C.粗面化電流 30アンペア/dm2(以降A/dm2) 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面を例1と同様にポリビニルホスホン酸でシー リングした。このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した 。被覆した板に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は 受容できる印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例3: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 14.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 50.0 g/I A.C.粗面化電流 75A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量 1.4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした 。このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した 板に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる 印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例4: 3103アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 16.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 70.0 g/l A.C.粗面化電流 150A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例5: 3103アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 14.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 50.0 g/l A.C.粗面化電流 255A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングし た。このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆し た板に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容でき る印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例6: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.0 g/l 硝酸アルミニウム濃度 40.0 g/l A.C.粗面化電流 375A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板 に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印 刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例7: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.0 g/l 硝酸アルミニウム濃度 80.0 g/l A.C.粗面化電流 500A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面をポリビニルホスホン酸でシーリングした。 このシーリングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆し た板に例1に記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容でき る印刷印象を与えるのに40シートを使用した。 例8: 1050アルミニウム合金ウェブを脱脂し、機械的粗面化し、エッチ ングした。次いで機械的粗面化およびエッチングを行なった基材ウェブを硝酸中 、交流電流で粗面化し、一次機械的粗面の上に二次粗面を形成させた。二次粗面 構造は、下記の条件下で得た。 硝酸濃度 15.5 g/l 硝酸アルミニウム濃度 60.0 g/l A.C.粗面化電流 30A/dm2 組合せ粗面(機械的粗面+電気化学的粗面)を有するウェブを、酸化物重量1 .4g/m2に陽極酸化し、次いで表面を部分的に中和したポリビニルホスホン酸( 水酸化ナトリウムでpH4.5に中和したPVPA)でシーリングした。このシー リングした基材に例1に記載した様に感光性被覆を施した。被覆した板に例1に 記載した様にトーニングテストを行なった。この試験板は受容できる印刷印象を 与えるのに約20シートを使用した。 請求の範囲 1. 下記の(a)〜(g)を順に含んでなることを特徴とする平版印刷板の 製造法。 (a)適当な金属からなる基材を用意する工程、 (b)前記基材を機械的に粗面化する工程、 (c)前記基材を、酸媒体中、約10〜500アンペア/dm2の範囲内の対称的 な交流電流で電気化学的に粗面化する工程(ここで前記酸媒体は硝酸,塩酸およ びそれらの混合物からなる群より選択される)、 (d)前記粗面化された基材を酸または塩基浴中でエッチングする工程、 (e)前記エッチングされた基材を、部分的に中和さわ、約2.5〜6のpH領域 に維持されたポリビニルホスホン酸で調整する工程、 (f)前記調整された基材に感光層を施す工程、 (g)前記感光層を化学放射線で像様露光する工程、および (h)前記露光した層を適当な現像剤中で現像する工程。 2. 前記基材がアルミニウムまたは鋼からなる、請求項1に記載の方法。 3. 前記基材がアルミニウムからなる、請求項1に記載の方法。 4. 工程(b)における前記機械的粗面化が、アルミナ粒子の混合物を含ん でなる水性スラリー中でのブラシ目立てを含んでなる、請求項1に記載の方法。 5. 前記機械的粗面化工程が、石英粒子の混合物を含んでなる水性スラリー 中でのブラシ目立てを含んでなる、請求項1に記載の方法。 6. 前記機械的粗面化工程が、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で のブラシ目立てを含んでなる(ここで前記混合物はアルミナおよび石英を95: 5〜5:95の重量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒 子径を有する)、請求項1に記載の方法。 7. 前記水性スラリーが約5〜50重量%の固体濃度を有する、請求項6に 記載の方法。 8. 工程(d)における前記酸媒体が硝酸を含んでなる、請求項1に記載の 方法。 9. 工程(d)における前記酸媒体が塩酸を含んでなる、請求項1に記載の 方法。 10. 工程(c)における前記対称的な交流電流が約10〜300A/dm2 の範囲内にある、請求項1に記載の方法。 11. 工程(c)における前記対称的な交流電流が約20〜200A/dm2 の範囲内にある、請求項1に記載の方法。 12. 工程(f)における前記感光層がポジ型の感光性化合物を含んでなる 、請求項1に記載の方法。 13. 工程(f)における前記感光層がネガ型の感光性化合物を含んでなる 、請求項1に記載の方法。 14. 前記ポジ型感光性化合物が、オルト−キノンジアジドのスルホン酸エ ステルである、請求項12に記載の方法。 15. 前記ネガ型感光性化合物がジアゾニウム化合物である、請求項13に 記載の方法。 16. 前記ジアゾニウム化合物が、メシチレンスルホネートの形態で沈殿し た、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンサルフェートと4,4´−ビス メトキシメチル−ジフェニルエーテルの重縮合生成物である、請求項15記載の 方法。 17. 工程(h)における前記水性現像剤が、オクチルモノ硫酸ナトリウム 、デシルモノ硫酸カリウム、ドデシルモノ硫酸リチウムおよびそれらの組合せか ら なる群から選択される、請求項1に記載の方法。 18. 工程(c)および(d)の順番を(d)および(c)に入れかえ、工 程(a)、(b)および(e)から(h)の順番はそのまま残した、請求項1に 記載の平版印刷板の製造法。 19. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸である、請求項18に記載の方 法。 20. 電気化学的粗面化工程における前記交流電流が10〜300A/dm2 の範囲内にある、請求項20に記載の方法。 21. 下記(a)〜(g)を含んでなることを特徴とする平版印刷板の製造 方法。 (a)アルミニウム基材を用意する工程、 (b)前記基材を、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で機械的に粗面化 する工程(ここで前記混合物は、アルミナおよび石英を95:5〜5:95の重 量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒子径を有する)、 (c)前記基材を、適当な酸媒体中、約10〜500A/dm2の範囲内の対称的 な交流電流で電気化学的に粗面化する工程、 (d)前記表面を、調整剤として、部分的に中和され、約2.5〜6の領域のpH を有するポリビニルホスホン酸で調整する工程、 (e)前記調整された基材に感光層を施す工程、 (f)前記感光層を波長範囲が300〜400nmの化学放射線で像様露光する 工程、および (g)前記露光した感光層を、必要に応じて有機溶剤を含む、水性現像液で現像 する工程。 22. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸である、請求項21に記載の方 法。 23. 工程(c)における前記交流電流が10〜300A/dm2の範囲内に ある、請求項21に記載の方法。 24. 工程(d)と(e)との間に、基材を水性電解浴中で陽極酸化する工 程をさらに含んでなる、請求項1または請求項18に規定した方法。 25. 下記(a)〜(h)からなることを特徴とする平版印刷板。 (a)適当な金属からなる基材であって、 (b)前記基材が機械的に粗面化されており、 (c)前記基材が酸媒体中、約10〜500A/dm2の範囲内の対称的な交流電 流で電気化学的に粗面化され(ここで前記酸媒体は硝酸、塩酸およびそれらの混 合物から選択される)、 (d)前記粗面化された基材が酸または塩基浴中でエッチングされ、 (e)前記エッチングされた基材が水性電解浴中で陽極酸化され、 (f)前記陽極酸化された基材が部分的に中和されたポリビニルホスホン酸で調 整され、 (g)前記調整された基材上に感光層が施され、波長範囲が300〜400nmの 化学放射線に像様露出され、 (h)前記露出された感光層が、必要に応じて有機溶剤を含有する、水性現像液 中で現像される。 26. 下記(a)〜(f)からなることを特徴とする平版印刷板。 (a)アルミニウム基材であって、 (b)前記基材が、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で機械的に粗面化 され(ここで、前記混合物は、アルミナおよび石英を95:5〜5:95の範囲 の重量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒子径を有する )、 (c)前記機械的に粗面化された基材が、適当な酸媒体中、約10〜500A/ dm2の範囲内の対称的な交流電流で電気化学的に粗面化され、 (d)前記電気化学的に粗面化された基材の表面が部分的に中和されたポリビニ ルホスホン酸で調整され、 (e)感光層が調整された表面に施され、波長範囲300〜400nmの化学放 射線に像様露出され、 (f)前記露出された感光層が、必要に応じて有機溶剤を含有する、水性現像液 中で現像される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スプリントシュニツク、ジェラード アメリカ合衆国ニュージャージー州、ブラ ンチバーグ、ホライゾン、ウェイ、505 (72)発明者 ラブランド,アレン ダブリュ. アメリカ合衆国ニュージャージー州、ワシ ントン、ロング、ヒル、アベニュ、ボック ス、431、ロード、ナンバー、4 (72)発明者 キング,デニス エー. アメリカ合衆国ニュージャージー州、エデ ィソン、レディング、ロード、45イー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記の(a)〜(g)を含んでなることを特徴とする平版印刷板の製造 法。 (a)適当な金属からなる基材を用意する工程、 (b)前記基材を機械的に粗面化する工程、 (c)前記基材を、適当な酸媒体中、約10〜500クーロン/dm2の範囲内の 対称的な交流電流で電気化学的に粗面化する工程、 (d)前記表面を、ポリビニルホスホン酸または部分的に中和され、約2.5〜 6のpH領域に維持されたポリビニルホスホン酸から選択された調整剤で調整する 工程、 (e)感光層を施す工程、 (f)前記感光層を適当な化学放射線で露光する工程、および (g)前記露光した層を適当な現像剤中で現像する工程。 2. 前記基材がアルミニウムまたは鋼からなる、請求項1に記載の方法。 3. 前記基材がアルミニウムからなる、請求項1に記載の方法。 4. 工程(b)における前記機械的粗面化が、アルミナ粒子の混合物を含ん でなる水性スラリー中でのブラシ目立てを含んでなる、請求項1に記載の方法。 5. 前記機械的粗面化工程が、石英粒子の混合物を含んでなる水性スラリー 中でのブラシ目立てを含んでなる、請求項1に記載の方法。 6. 前記機械的粗面化工程が、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で のブラシ目立てを含んでなる(ここで前記混合物はアルミナおよび石英を95: 5〜5:95の重量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒 子径を有する)、請求項1に記載の方法。 7. 前記水性スラリーが約5〜50重量%の固体濃度を有する、請求項6に 記載の方法。 8. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸、塩酸またはそれらの混合物を含 んでなる、請求項1に記載の方法。 9. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸を含んでなる、請求項1に記載の 方法。 10. 工程(c)における前記酸媒体が塩酸を含んでなる、請求項1に記載 の方法。 11. 工程(c)における前記対称的な交流電流が約10〜300クーロン /dm2の範囲内にある、請求項1に記載の方法。 12. 工程(c)における前記対称的な交流電流が約20〜200クーロン /dm2の範囲内にある、請求項1に記載の方法。 13. 工程(e)における前記感光層がポジ型の感光性化合物を含んでなる 、請求項1に記載の方法。 14. 前記感光層がネガ型の感光性化合物を含んでなる、請求項1に記載の 方法。 15. 前記ポジ型感光性化合物が、オルト−キノンジアジドのスルホン酸エ ステルである、請求項13に記載の方法。 16. 前記ネガ型感光性化合物がジアゾニウム化合物である、請求項14に 記載の方法。 17. 前記ジアゾニウム化合物が、メシチレンスルホネートとして沈殿した 、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンサルフェートと4,4´−ビスメ トキシメチル−ジフェニルエーテルの重縮合生成物である、請求項16記載の方 法。 18. 工程(f)における前記化学放射線が300〜400nmの波長範囲を 有する、請求項1に記載の方法。 19. 工程(g)における前記現像剤が、オクチルモノ硫酸ナトリウム、デ シルモノ硫酸カリウム、ドデシルモノ硫酸リチウムおよびそれらの組合せからな る群から選択された水性現像剤である、請求項1に記載の方法。 20. 下記(a)〜(g)を含んでなることを特徴とする平版印刷板の製造 法。 (a)アルミニウム基材を用意する工程、 (b)前記基材を、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で機械的に粗面化 する工程(ここで前記混合物は、アルミナおよび石英を95:5〜5:95の重 量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒子径を有する)、 (c)前記基材を、適当な酸媒体中、約10〜500クーロン/dm2の範囲内の 対称的な交流電流で電気化学的に粗面化する工程、 (d)前記表面を、調整剤としてポリビニルホスホン酸で調整する工程、 (e)感光層を施す工程、 (f)前記感光層を適当な化学放射線で露光する工程、および (g)前記露光した層を適当な現像剤中で現像する工程。 21. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸である、請求項20に記載の方 法。 22. 工程(c)における前記交流電流が10〜300クーロン/dm2の範 囲内にある、請求項20に記載の方法。 23. 下記(a)〜(g)を含んでなることを特徴とする平版印刷板の製造 方法。 (a)アルミニウム基材を用意する工程、 (b)前記基材を、粒子の混合物を含んでなる水性スラリー中で機械的に粗面化 する工程(ここで前記混合物は、アルミナおよび石英を95:5〜5:95の重 量比で含んでなり、前記粒子は1〜20ミクロンの範囲内の粒子径を有する)、 (c)前記基材を、適当な酸媒体中、約10〜500クーロン/dm2の範囲内の 対称的な交流電流で電気化学的に粗面化する工程、 (d)前記表面を、調整剤として、部分的に中和され、約2.5〜6の領域のpH を有するポリビニルホスホン酸で調整する工程、 (d)感光層を施す工程、 (e)前記感光層を適当な化学放射線で露光する工程、および (f)前記露光した層を適当な現像剤中で現像する工程。 24. 工程(c)における前記酸媒体が硝酸である、請求項23に記載の方 法。 25. 工程(c)における前記交流電流が10〜300クーロン/dm2の範 囲内にある、請求項23に記載の方法。 26. 請求項1に記載の方法により製造された平版印刷板。 27. 請求項20に記載の方法により製造された平版印刷板。 28. 請求項23に記載の方法により製造された平版印刷板。
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