JPH09503156A - 斜角閉鎖体及びこれを使用する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 閉鎖体（４０）及び閉鎖体と共に使用する装置（２０）。閉鎖体（４０）は、斜角付き縁部（４２）を有する第１部材（２２）、アンダーカット縁部（４４）を有する第２部材（２４）及び第２部材が固定されるベース部材を備える。第１部材（２２）はアンダーカット縁部（４４）に保持される斜角付き縁部（４２）を有する。試験装置（２０）は、閉鎖体（４０）を含み、また、第１部材と第２部材との間にヒンジ（２６）を含む。クロマトグラフ媒体、吸収パッドのような試験エレメントは、第１部材とベース部材との間に配置され、第１部材を閉鎖体により閉じることにより向かい合わせにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 斜角閉鎖体及びこれを使用する装置 分野 本発明は、閉鎖体及びこれを使用する装置の分野に関する。 発明の背景 ベースを閉じる蓋を要する試験装置を閉鎖するための種々の閉鎖体が知られて いる。１つの簡単な例は、ベースに付与されかつ可剥性のテープで被覆される移 行性接着剤である。テープは除去され、蓋は接着剤に押圧され、該接着剤により 保持される。しかし、一般的に、接着剤はその後に蓋を解除することはなく、し たがって蓋は移行性接着剤である閉鎖体の破壊なしには再び開けることはできな い。 蓋が何回も閉じられるべきものである場合、既知の閉鎖体は、蓋及びベースに 付与される、ある長さのテープに支持された可剥性の接着剤を含む。このテープ は、蓋を開くために剥され、そして蓋を再び閉じるために再び付与される。閉鎖 体に係る他の技術は、フックとループのファスナー及びスナップファスナーを含 み、このようなファスナーの１つのエレメントは装置の蓋に固定され、他のエレ メントは装置のベースに固定される。 しかし、このような代替物は製造が比較的高価につき、フックとループの又は スナップのファスナーのエレメントが装置の蓋及びベースに固定されなければな らない場合は特に高価につく。さらに、これらの閉鎖体の技術は、装置の蓋とベ ースとの間のただ１つの点又は大抵はいくつかの別々の点に取り付けられる装置 に帰する。これは、閉鎖力が装置の蓋とベースとの間に均等に及ぼされることを 要する試験装置には格別に不利である。 したがって、閉鎖体の性能を壊し又は実質的に下げることなしに何回も開閉で き、しかも、装置の蓋とベースとの間に均等な閉鎖力を及ぼすことができる装置 、例えば、比較的安価で簡単な試験装置に使用するための閉鎖体の必要が ある。 発明の概要 本発明はこれら及びその他の必要を満たす。本発明による閉鎖体は、第１の角 度を付けられた、すなわち斜角付き縁部を有する第１部材と、第１の角度を付け られた縁部と補完的な、第２の角度を付けられた第２部材と、第１の角度を付け られた縁部と第２の角度を付けられた縁部とを係合させるように第１部材と第２ 部材とを位置決める手段とを含む。これに代えて、第２部材はアンダーカット部 分を含む縁部を有し、第１部材は第２部材の前記アンダーカット部分に受け入れ られる唇部を含む縁部を有し、前記位置決め手段は前記唇部を前記アンダーカッ ト部分内に係合させるように第１部材と第２部材とを位置決めると言い換えるこ とができる。第１部材及び第２部材は平たく、本発明による閉鎖体を含む装置は 、第２部材すなわち閉鎖体部分が固定されるベース部材と、該ベース部材に枢着 される第１部材すなわち蓋部材とを含む。 第１の角度を付けられた縁部は、９０°より小さい角度を有し、より詳しくは 、約６０°から８５°である。 本発明は、また、ベース部材、蓋部材、両部材間のヒンジを含み、該蓋部材が 、ベース部材への固定部分と、前記ベース部材に固定される蓋部材の部分にアン ダーカットを形成するように前記固定部分と前記ヒンジとの間に蓋部材を介して 形成したカット部とを含む、閉鎖可能の装置に向けられている。 本発明は、また、閉鎖体と共働する試験装置であって、サンプル及び試薬を受 ける部分、試験を行うためのクロマトグラフ膜等の適当な試験エレメントを含む 試験装置に向けられている。 本発明は、また、ここに記載されるタイプの２つの閉鎖体、第１部分が取り外 し可能である閉鎖可能の装置及び該閉鎖可能の装置を製作する方法に向けられて いる。 図面の簡単な説明 図１は、本発明による閉鎖体と共働する試験装置の斜視図である。 図２は、図１に示した装置の側面図である。 図３は、図１の線３−３に沿って得た断面図である。 図４は、試験構造を明らかにするために図１に示した装置を開放して示す図で ある。 図５は、図１の装置を形成する材料を示す図である。 図５Ａは、図５の線５Ａ−５Ａに沿って得た、材料のヒンジ部分の断面図であ る。 図５Ｂは、図１の装置に使用できるヒンジ部分の断面図である。 図６は、図１の装置の閉鎖体を形成するのに適した斜角又は閉鎖体カッターの 頂面図である。 図７は、図６のカッターの正面図である。 図８は、図６のカッターの側面図である。 図９は、本発明による斜角閉鎖体を使用する試験装置の他の形態を示す図であ る。 図１０は、図９の装置の反対側の図である。 図１１は、本発明による試験装置の他の形態を示す斜視図である。 図１２は、本発明による他の装置の図である。 図１３は、蓋がされた閉鎖体を有する、本発明による装置の側面図である。 図１４は、本発明による閉鎖体の他の形態を示す図である。 図１５は、本発明による他の装置の図である。 詳細な説明 図１，２及び３を参照して、試験装置２０は、フロントパネル２２及びバック パネル２４の形をした、平たい第１部材を含む。フロントパネル２２及びバック パネル２４は、ヒンジ２６により結合されている。フロントパネル２２は試験結 果を観察するための窓２８を含み、バックパネル２４は図４に関して後に説明す る試験エレメント及び試薬を受けるための凹所３０を含む。 さらに図１ないし３を参照するに、試験装置２０は本発明による閉鎖体４０を 含む。閉鎖体４０は、ヒンジ２６の縁部に対向するフロントパネル２２の端部に 形成された、斜角付き縁部４２と、バックパネル２４に固定される閉鎖体部分す なわち平たい固定部材４６に形成されたアンダーカット縁部４４とを含む。 閉鎖体４０を使用する試験装置２０を閉じるために、フロントパネル２２はヒ ンジ２６の周りに回転され、蓋すなわちフロントパネル２２及びベースすなわち バックパネル２４が会わされて、斜角付き縁部４２の突出する唇部すなわちコー ナ部４８が固定部材４６の上面に当たる。フロントパネル２２及びバックパネル ２４は試験装置２０及びヒンジ２６を撓ませるように強制され、突出するコーナ 部４８がアンダーカット縁部４４の張り出しコーナ部５０の下側に配置される。 図３に仮想線で示されたようにアンダーカット縁部４４に捉えられた縁部４２の 全長で、試験装置２０はフロントパネル２２によりバックパネル２４に関して反 対方向に閉じられる。ヒンジ２６は、斜角付き縁部４２がアンダーカット縁部４ ４に捉えられ、係合し又は保持されるように、フロントパネル２２及びバックパ ネル２４を位置決めるための手段として働く。 逆に、試験装置２０を閉じるために、フロントパネル２２及びバックパネル２ ４は、例えば、使用者の指の間に固定部材４６とバックパネル２４とを保持し、 フロントパネル２２をバックパネル２４から引き離すことにより、分離される。 フロントパネル２２の外縁部は、バックパネル２４に形成された切欠き５４を介 して容易に接近することができる。開放力が及ぼされると、試験装置２０及びヒ ンジ２６は再びわずかに撓み、斜角が付された縁部４２をアンダーカット縁部４ ４から解放し、これによりフロントパネル２２をバックパネル２４に対して解放 させる。 第４図を参照して、試験装置２０はサンプルの分析のための試験エレメントを 含む。試験エレメントは、図４の例に関して、バックパネルの内側に配置された クロマトグラフ膜又はクロマトグラフ部材６０、サンプル付与パッド６２及びコ ンダクタパッド６４を含む。クロマトグラフ部材６０は、試験装置２０の性能を 説明し、サンプルにおける検体の存在を検出するために有用な第１ラインの固定 成分６６及び第２ラインの固定成分６８を含む。 フロントパネル２２の内側は、ラベル付きの試薬パッド７０及び吸収パッド７ ２を含む。第１ラインの固定成分６６及び第２ラインの固定成分６８は、窓 ２８を通して視認することができるように整列されている。このように構成され ているので、試験装置２０は、１９９２年５月２７日に出願された米国特許願０ ７／８８８，８３１号明細書に記載されているような、例えば、エイチ・パイロ リ(H.Py1ori)の検出のための免疫化学的試験装置を構成する。 試験装置２０は、板紙又は繊維板で造られ、約０．０２４インチ厚の固形漂白 亜硫酸（ＳＢＳ）板紙であることが好ましい。材料すなわち素材８０は、第１の フロントパネル部分８２、第２のフロントパネル部分８４、第１のバックパネル 部分８６及び第２のバックパネル部分８８を含む。窓２８は、第１及び第２のフ ロントパネル部分８２、８４に形成された第１及び第２の開口９０、９２により 構成されている。同様に、凹所３０は、第１のバックパネル部分８６に形成され た第３の開口９４により構成されている。２つの平行な２点折り目線９６、９８ （図５Ａ）はほぼ２つの点に離れており、ヒンジ２６の形成を助け、折り目線９ ６、９８の外縁部からの全体の距離９７はしたがって約６点である。この例に代 え、６点折り目線９９（図５Ｂ）は、図５Ａの２つの折り目線にすることができ る。格別なヒンジを形成する必要に応じて、他の折り目線幅を使用することがで きる。 第１カットすなわち切込線１００は、第１のフロントパネル部分８２と第２の フロントパネル部分８４との間に鋭利な折り曲げ線を形成するのを助けるために 素材８０の面に切り込まれる。同様な第２カットすなわち切込線１０２は、第１ のバックパネル部分８６と第２のバックパネル部分８８との間で素材８０の面に 切り込まれる。 開口９０、９２、９４をもつ素材８０及び切込線１０、１０２は、好ましくは ダイ・カットで従来の方法により形成する。 形成された素材８０により、第１及び第２のフロントパネル部分８２、８４は 、第１の切込線１００に沿って折り曲げられ、第１及び第２のフロントパネル部 分８２、８４は会わされる。明るいプラスチックの窓材料が第１のフロントパネ ル部分８２と第２のフロントパネル部分８４との間に配置され、窓２８内に明る いプラスチック材料（図５に示さず）が位置する。好ましくは、第１及び第２の フロントパネル部分８２、８４は一体に糊付けされる。同様に、第１及び第２ のバックパネル部分８６、８８は、第２切込線１０２に沿って折り曲げられ、一 体に糊付けされる。 図４に関して説明したような種々の試験エレメントが試験装置に及ぼされる。 図３に断面でまた図５に外郭線で示したように、接着剤１１０は、（後に説明す る）閉鎖体が形成されるべき位置の最も近くで第１のバックパネル部分８６に付 与される。素材８０はヒンジ２６に沿って折り曲げられ、フロントパネル２２及 びバックパネル２４は接着剤１１０に沿って互いに圧せられ、試験エレメントを 所定位置に置く。 閉鎖体４０を形成するために、フロントパネル２２に角度付きカットがされる 。図示の実施例において、図６〜８に示すベベルカッター１２０がそのような角 度付きカットを行うために使用される。ベベルカッター１２０は、基部１２２及 び垂直な背部材１２４を含む。基部１２２は調整可能のエッジガイドすなわちス トレートエッジ１２６及びハンドル１２８を含む。背部材１２４には、切断ヘッ ド１３６を支持する２つの直線レール１３０、１３２が取り付けられている。 切断ヘッド１３６は、レール１３０、１３２に支持され、案内される直線状の 軸受部分１３８を含む。この軸受部分１３８は、刃組立体１４０を支持する。垂 直調整ノブ及びねじ１４２は刃組立体１４０の軸受部分１３８に対する垂直方向 の調整を可能にする。 刃組立体１４０は回転刃１４４をホルダ１４６内に支持している。ホルダ１４ ６は支持体１４８の周りに回転する。回転刃１４４はブレード・テック・インク (Blade Tech，Inc.)が提供する二重ベベル緩衝刃で、その外径及び厚さがそれぞ れ６２ｍｍ及び０．０１２インチであることが好ましい。刃組立体１４０は、調 整ねじ１４９を緩めることにより基部１２２に対する回転刃１４４の角度を変更 することができ、また、その角度は角度選択ゲージ１５０により測定することが できる。 回転刃すなわち二重ベベル回転刃１４４を例示したが、閉鎖体４０のような閉 鎖体を形成するために必要なカットを行うために、単一ベベル刃を使用すること ができることはいうまでもない。また、ベベルカッター１２０は、手動操作の装 置であり、また、一時に１又は２以上の装置を切断するのに適しているが、ベベ ルカッター１２０は、一時に多数の装置の切断を可能とするように大形にするこ とができ、また、切断ヘッドは、エアシリンダ又は電気モータのような適当な手 段により動かすことができる。また、自動化された切断装置を切断のために及び 枚葉紙又は巻取り紙により本発明による閉鎖体を形成するために使用することが でき、ストレートエッジブレード又はレーザーのような他の切断装置をカットを 形成するために使用することもできる。 閉鎖体４０を形成するために、試験装置２０は、外郭線１６０（図６）で示さ れるように、フロントパネル２２を上にし、接着剤１１０をまっすぐな縁部１２ ６に近くして、基部１２２に置かれる。垂直な調整ノブ及びねじ１４２は、回転 刃１４４により形成されるカットの深さがフロントパネルを貫くように調整され る。回転刃１４４は、９０°より小さい適当な角度、図示の実施例の装置及び材 料では好ましくは約６０°ないし約８５°又は垂直から約５°ないし３０°の角 度１５２に調節される。より好ましい角度は、７２°又は垂直から１８°である 。 外郭線１６０で示されるように所定位置にある試験装置２０はガイド１２６に 対して堅固に保持され、切断ヘッド１３６はガイド１２６に平行なレール１３０ 、１３２に沿って移動され、接着剤１０２に近くしかしこれに及ばない、フロン トパネル２２を貫くカットを形成し、これにより閉鎖体４０及び固定部材４６を 形成する。 特に、斜角付き縁部４２（図３）及びアンダーカット縁部４４が形成され、斜 角１７０及び回転刃１４４により設定された角度に等しいアンダーカット角１７ ２を付する。こうして、斜角１７０及びアンダーカト角１７２は等しく、その角 度は、９０°より小さい６０°ないし８５°、試験装置２０にとっては約７２° が好ましい。アンダーカット角１７２は、固定部材４６に形成された固定部材角 １７４と補角をなし、アンダーカット角１７２及び固定部材角１７４の合計は１ ８０°である。したがって、斜角１７０及び固定部材角１７４は同様に補角をな す。 本発明に従って閉鎖体４０又は他の閉鎖体を形成するためにされるカットの角 度を決定するに際して考慮すべきファクターは、斜角付き縁部４２がアンダーカ ット縁部４４の下側に保持される際に望まれる保持の程度、前記２つの縁部を形 成する部材すなわちパネルの厚さ、閉鎖体を使用する試験装置内に支持されたエ レメント間に及ぼされる内圧の大きさ、（装置にヒンジが使用される場合の）ヒ ンジの設計及び閉鎖体を造る材料を含む。一般的にいって９０°より小さい角度 であれば何度でもよいが、突出するコーナー部４８は張り出しコーナー部５０の 下側に捕提されて試験装置２０を閉鎖し、斜角付き縁部４２はアンダーカット縁 部４４から解放されて試験装置２０を開放する。 接着剤１１０は閉鎖体４０に近い。そして、試験装置２０が開放されて斜角付 き縁部４２をアンダーカット縁部４４の下側から引くときに固定部材４６とバッ クパネル２４との間に隙間が生じるのを防ぐために可能な限り接着剤１１０は閉 鎖体４０に近いことが好ましい。そのような隙間は、例えば、固定部材４６を変 形させ、試験エレメント間に及ぼされる閉鎖力を変更させる。 ＳＢＳ板紙で形成する試験装置２０では、ＳＢＳ板紙の湿分が、一定であるか 、または、ベベルカッター１２０により閉鎖体４０に形成される前に安定化され ることが好ましい。これは、例えば、装置を真空室中に置くことにより行うこと ができる。試験装置２０の湿分は、閉鎖体４０の形成前に約１％に安定させるこ とが好ましいが、他の湿分に安定させることも可能で、本発明に従った機能を発 揮する閉鎖体をもたらす。本発明による閉鎖体は、閉鎖体４０の形成前に安定化 される試験装置２０の湿分なしに働くことができる。しかし、試験装置２０の湿 分の安定は、必要でなく、また、求められもしないが、カットがされる前に装置 全体に応力を等しくしかつ配分し、縁部４２、４４が不適当に整列する可能性を 減ずることにより、閉鎖体４０の働きを高めることが好ましい。 閉鎖体が上記のように形成され、試験装置２０は使用前の輸送及び保管のため に密閉封筒（図示せず）に包装される。 使用時、試験装置は保護封筒（図示せず）から取り出され、上記のように開放 される。緩衝体がラベルを貼られた試薬パッド７０に付加され、エイチ・パイロ リ(H.Py1ori)を含むであろうサンプルがサンプル付与パッド６２に付与される。 サンプルをクロマトグラフ膜６０を通してコンダクターパッド６４に向けて流す に十分な時間の経過後、試験装置は前記した閉鎖体４０により閉鎖され、その間 にエイチ・パイロリ抗原又は抗体（関係する検体による）が第１の固定成分のラ イン６６に拘束される。吸収パッド７２は、サンプル付与パッドに接触するよう に配置され、試薬付与パッドはコンダクターパッド６４に接触するように配置さ れる。クロマトグラフ膜内の液体の流れは逆にされ、ラベルを貼られた試薬はそ の試薬パッド７０及びコンダックターパッド６４からクロマトフラフ膜を経てサ ンプル付与パッド６２及び吸収パッド７２に流れる。第１の固定成分ライン６６ に拘束されたいずれの固定検体も、ラベルを貼られた試薬を不動にし、色付きラ インを形成する。さらに、ラベル付きの試薬は、試験装置２０の操作性を説明す るために第２の固定成分ライン６８に拘束される。試験の結果は、窓２８を通し て観察される。 図５Ａ、５Ｂの実施例の、横断面で示された構造は、斜角付き縁部４２をアン ダーカット縁部４４に適当に整列させる安定したヒンジをもたらす。仮に、フロ ントパネル２２が、例えばヒンジ２６の不安定さにより補われ、斜角付き縁部４ ２がアンダーカット縁部４４から離れて移動するとすれば、その十分な移動は突 出するコーナ部４８が張り出しコーナ部５０と係合するのを妨げ、閉鎖体４０を 損ねさせる。 逆に、仮に、試験装置２０が開放状態にあり、フロントパネル２２が、突出す るコーナ部４８が固定部材４６と実質的に重なり合うように補われるとすれば、 フロントパネル２０及びバックパネル２４に及ぼされる閉鎖圧力は閉鎖体４０と 係合しないおそれがある。 したがって、図５Ａ、５Ｂに示された比較的安定なヒンジのデザインが、本発 明にとって適当な２つの形のヒンジである。そのデザイはまた試験装置２０が閉 鎖状態にあるとき、フロントパネル２２からバックパネル２４への距離を、図５ Ａの平行な折り目線９６、９８間の距離又は図５Ｂの単一幅折り目線９９の全幅 を変更することにより制御することができる。これは、試験装置２０内に収容さ れた試験エレメントの種々の厚さに適応し、また、試験エレメント材料及び同様 なものの特性によって必要とされるような試験エレメント間に及ぼされる圧力の 大きさに適応する利点がある。 丸みをもったヒンジのような他のヒンジのデザインが同様に適当であり、それ は過度の実験なしに当業者に明らかであろう。 図１の試験装置の閉鎖体４０の長さは、例えば、約３インチであるが、本発明 による閉鎖体を使用する装置の寸法は、もちろん、特別な必要に応じて広範に適 合させることができる。 本発明による試験装置の幅、特に例えばフロントパネル２２の幅（閉鎖体４０ とヒンジ２６との間）は試験装置内に配置される試験エレメント要求に応じて変 更される。例えば、クロマトグラフ膜６０、フロントパネル２２及びバックパネ ル２４上の関係する試験エレメントは集合的に閉鎖体４０に向け又はこれから離 れる方向へ移動することができる。 試験装置２０の閉鎖体４０は、該装置の全長に及ぶものとして示されているが 、試験装置２０への要求次第で、フロントパネル２２の一部分のみを閉鎖体４０ を規定するために形成することができ、フロントパネル２２の長さ（閉鎖体４０ に平行な寸法）は、試験装置２０の実施例に関して説明したバックパネル２４の 全長に対応する必要はない。 本発明の閉鎖体を使用する試験装置の他の形態が図９、１０に示されている。 その試験装置２００は、例えば、糞便被検物中のへモグロビンの試験に適してお り、フロントパネル２０２及びバックパネル２０４を含む。本発明による閉鎖体 は、フロントパネル２０２の外端部に形成された斜角付き縁部２０６及び固定部 材２１０に設けられたアンダーカット縁部２０８によって構成されている。ヒン ジ２１２は、フロントパネル２０２とバックパネル２０４との間に形成されてい る。 複数のサンプル付与パッド２２０、２２２、２２４がバックパネル２０４の内 側のヒンジ２１２近くに配置されており、対応する複数のクロマトグラフ試験部 材２２６、２２８、２３０がフロントパネルの縁側に配置されている。各試験部 材２２６、２２８、２３０は、クロマトグラフ部材２３２、ラベル付き試薬パッ ド２３４、試験装置２００が閉じられるとき対応するサンプル付与パッド（バッ ド２００のようなパッド）と接触するように整列される移送パッド２３６及びク ロマトグラフ部材２３２の第２端部の吸収パッド２３８を含む。 窓２４０、２４２、２４６は、試験結果を観察できるように、クロマトグラフ 試験部材と２２６、２２８、２３０と整列してフロントパネル２０２に形成され ている。バックパネル２０４の幅の狭い部分２４６は、試験装置２００を開くた めに、フロントパネル２０２をバックパネル２０４から容易に持ち上げられるよ うにする。 使用時、試験装置２００は開かれ、ヘモグロビンのような関係する検体を含む サンプルがサンプル付与パッド２２０、２２２、２２４に付与され、試験装置は フロントパネル２０２及びバックパネル２０４を相互に圧することにより閉じら れ、斜角付き縁部２０６をアンダーカット縁部２０８に下側に係合させる。サン プルは、クロマトグラフ部材２２６、２２８、２３０を経て流れ、例えば、サン プルの免疫化学的分析を行い、サンプル中のヘモグロビンの存否を示す。ヘモグ ロビンの存在は、窓２４０、２４２、２４４に現れる目視できるラインにより示 される。このような試験装置は、上記の米国特許願第０７／８８８，８３１号明 細書に記載されているヘモグロビン試験装置と同様である。試験装置２００は、 試験装置２０に関して説明したと同様の方法で、図９、１０に示した実施例のよ うに形成される。 本発明の閉鎖装置と共働する試験装置の他の実施例が図１１に示されている。 試験装置３００は、ヒンジ３０６により結合されたフロントパネル３０２及びバ ックパネル３０４を含む。本発明による閉鎖体は、フロントパネル３０２の相対 する両端に斜角付き縁部３０８、３１０とこれに対応する及びアンダーカット縁 部３１２、３１４により形成され、該アンダーカット縁部はバックパネル３０４ の対応する端部に近い平たいアンダーカット部材３１６、３１８により形成され ている。他の例として、ヒンジ３０６は省かれてもよく、フロントパネル３０２ を試験装置３００から完全に取り外すことを可能にする。いずれの実施例におい ても、試験装置はサンプル分析のための試験エレメント（図示せず）を含む。 本発明のさらに別の実施例は、図１２の装置３４０である。装置３４０は、フ ロントパネル３４２、バックパネル３４４（図１２の破断部参照）を含む。フロ ントパネル３４２及びバックパネル３４４はヒンジ３４６で結合されている。先 の実施例に関連して説明したと同様の第１及び第２の閉鎖体３４８、３５０は、 直角３５２をなす。装置３４０は、試験装置２０に関して説明したと同様の試験 エレメント及び試験装置２００又は他の試験エレメントを含む。 さらに、他の実施例が図１３に示されており、装置３６０は図１の装置と同様 であり、フロントパネル３６２、バックパネル３６４、斜角付き縁部３６６及び アンダーカット縁部３６８によって形成された本発明による閉鎖体を含む。フロ ントパネル３６２の部分３７０は斜角付き縁部３６６を越えて伸び、フロントパ ネル３６２及びバックパネル３６４が閉じられるとき縁部３６６、３６８により 形成された閉鎖体を隠す。 本発明による他の閉鎖体が図１４Ａないし図１４Ｃに示されている。固定の又 は保持する部材４０２及び可動の又は保持される部材４０４により構成された閉 鎖体４００は、角度付き部材４０６と、ベース部材４１０に直角である直角部分 ４０８を含む。図１４Ｂにおいて、閉鎖体４２０は、固定の又は保持する部材４ ２２及び可動の又は保持される部材４２４により構成されており、該部材４２４ はベース部材４２８に近い角度付き部分４２６及び直角部分４３０を含む。図１ ４Ｂの実施例において、固定の又は保持する部材４２２は、二重斜角付き縁部４ ３２を含むが、単一の斜角部分、直角部分４３０に対応する直角部分でもよい。 図１４Ｃに関して、第１部材４４０は角度付き面４４２、４４４を有する二重 角度付き縁部を含む。面４４８、４５０を有する二重斜角付き縁部を備えた第２ 部材４４６は角度付き面４４２、４４４により保持されている。 図１４Ａ、１４Ｂの実施例は、可動の又は保持される部材４０４、４２８の図 １４Ａ、１４Ｂで見て下方へのそれ以上の移動が重要でないならば、ベース部材 ４１０、４２８を必要としない。さらに、図１４Ｃの実施例は、第２部材４４６ が図１４Ｃに見られるように第１部材４４０の上方又は下方から第１部材４４０ に達するか否かに関わらず、第２部材４４６が第１部材４４０（又はその逆）に よって捕捉されるようにする。図１４Ａないし図１４Ｃの実施例に関して使用さ れる「上方」及び「下方」は、各図に関してのものであり、本発明の構成及び作 用に関する制限と見るべきではない。 本発明の装置の他の実施例が図１５に示されている。その装置４７０は、ヒン ジ４７６により結合された蓋４７２及びベース４７４を含む。ベース４７４の外 方のコーナ部４７４は、アンダーカット縁部４８２、４８４を含む保持部材４７ ８、４８０を含む。蓋４７２の対応するコーナ部における対応する斜角付き縁部 ４８６、４８８は本発明による閉鎖体を形成するためにアンダーカット縁部と共 働する。装置４７０は、先に説明した試験エレメントを含むことができる。 特に試験装置に関しての本発明の利点は、試験装置２０における閉鎖体４０の ように、閉鎖体の全長に亙って等しく閉鎖力を配分することである。これは、例 えば、可剥性テープ片、フック・ループ式ファスナー、スナップ及びタブのよう な閉鎖技術と比較してみると明らかである。 先に示した実施例においてＳＢＳ板紙に関して説明したが、プラスチックのよ うな他の材料を使用することができる。また、材料は、単一の厚さの材料又は２ 倍以上の厚さの材料を使用できる。さらに、本発明の閉鎖体は、ここに説明した まっすぐ又は直線状の閉鎖体のほか、曲がった又は曲線状の閉鎖体でもよい。さ らに、本発明による閉鎖体は、試験装置に使用できるほか、封筒、箱、他のコン テナ等に使用できる。例えば、試験装置２０のフロントパネル２２及びバックパ ネル２４を位置決める他の適当な手段は、他の形態の機械的ヒンジ又は試験装置 とは別体に構成され、位置決め作用を行うように該装置に取り付けられたヒンジ 及びテープのような他の可撓性の材料を含む。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第１の角度付き縁部を有する第１の部材と、 第１の角度付き縁部と補角をなす第２の角度付き縁部を有する第２の部材と、 第１の角度付き部材と第２の角度付き部材とが係合するように第１の部材と第 ２の部材とを位置決める手段とを含む、閉鎖体。 ２．アンダーカット部分を含む縁部を有する第１の部材と、 第１の部材のアンダーカット部分に受け入れられる唇部を含む縁部を有する第 ２の部材と、 前記唇部が前記アンダーカット部分に係合するように第１の部材と第２の部材 とを位置決める手段とを含む、閉鎖体。 ３．第１の平たい部材に対して角度をなす第１の縁部を有する第１の平たい部材 と、 第２の平たい部材であって該部材に対して角度をなす第２の縁部を有し、該第 ２の縁部が第１の角度付き縁部に対して補角を規定する、第２の平たい部材と、 第１の角度付き縁部と第２の角度付き縁部とが係合するように第１の部材と第 ２の部材とを位置決める手段とを含む、閉鎖体。 ４．アンダーカット部分を形成するように第１の平たい部材に対して角度をなす 第１の縁部を有する第１の平たい部材と、 第２の平たい部材であって該部材に対して角度をなす第２の縁部を有し、該第 ２の縁部が、前記アンダーカット部分に受け入れられる唇部を形成するように、 第１の角度付き縁部に対して補角を規定する、第２の平たい部材と、 前記唇部が前記アンダーカット部分に係合するように第１の部材と第２の部材 とを位置決める手段とを含む、閉鎖体。 ５．第１の平たい部材の平面に対して角度をなす第１の縁部を有する第１の平た い部材と、 第１の平たい部材に対して可動の第２の平たい部材とを含み、該第２の平たい 部材は該部材に対して角度をなす第２の縁部を有し、該第２の縁部は第１の角度 付き縁部に対して補角を規定し、第２の平たい部材は第１及び第２の縁部が会わ されて係合するように第１の平たい部材に対して可動である、閉鎖可能の装置。 ６．第１の平たい部材と第２の平たい部材との間のヒンジを含む、請求項５に記 載の閉鎖可能の装置。 ７．ベース部材と、 ベース部材に対して固定された、第１の角度付き縁部を含む閉鎖部分と、 ベース部材にヒンジで取り付けられた蓋部材とを含み、該蓋部材は、ベース部 材と蓋部材とが対向方向にあるとき第１の角度付き縁部と係合する第２の角度付 き縁部を含み、第１及び第２の角度付き縁部は少なくとも部分的に実質的な補角 をなす、閉鎖可能の装置。 ８．第２の角度付き縁部が９０°より小さい角度を規定する、請求項７に記載の 閉鎖可能の装置。 ９．第２の角度付き縁部が約６０°ないし８５°の角度を規定する、請求項８に 記載の閉鎖可能の装置。 １０．前記蓋部材が平面を規定し、該平面と第１の角度付き縁部との間の角度が ９０°より小さい、請求項８に記載の閉鎖可能の装置。 １１．規定された角度は約６０°ないし８５°の角度を規定する、請求項１０に 記載の閉鎖可能の装置。 １２．ベース部材と、 ベース部材に対して固定された、アンダーカット縁部を含む閉鎖部分と、 ベース部材にヒンジで取り付けられた蓋部材とを含み、該蓋部材は、ベース部 材と蓋部材とが対向方向にあるとき前記アンダーカット縁部と係合する伸長部分 を有する縁部を含む、閉鎖可能の装置。 １３．前記蓋部材の縁部は第１の角度を規定し、前記アンダーカット縁部は第１ ２の角度と補角をなす第２の角度を規定する、請求項１２に記載の閉鎖可能の装 置。 １４．ベース部材と、 蓋部材と、 ベース部材と蓋部材との間のヒンジとを含み、前記蓋部材はベース部材に固定 される部分と該固定部分とヒンジとの間の蓋部材を介して形成されたカットとを 含み、該カットはベース部材に固定される蓋部材の部分がアンダーカットである ような角度である、閉鎖可能の装置。 １５．ベース部材及び蓋部材は単一材料から形成され、ヒンジは該材料に形成さ れた少なくとも１つの折り目を含む、請求項１４に記載の閉鎖可能の装置。 １６．前記カットは前記固定部分近くに形成される、請求項１４に記載の閉鎖可 能の装置。 １７．前記固定部分をベース部材に固定するためにベース部材と蓋部材との間の 接着剤を含み、また、前記カットは前記接着剤に至近である、請求項１６に記載 の閉鎖可能の装置。 １８．前記角度は９０°より小さい、請求項１４に記載の閉鎖可能の装置。 １９．前記角度は８５°より小さい、請求項１８に記載の閉鎖可能の装置。 ２０．前記角度は６０°ないし８５°である、請求項１９に記載の閉鎖可能の装 置。 ２１．ベース部材と、 蓋部材と、 ベース部材に固定された固定部分と、 ベース部材と蓋部材との間のヒンジと、 蓋部材の斜角付き縁部と前記固定部材のアンダーカット縁部とを含む閉鎖手段 を含み、前記斜角付き縁部は前記アンダーカット縁部とベース部材との間に受け 入れられかつ保持される、閉鎖可能の試験装置。 ２２．ベース部材に固定された試験エレメントを含む、請求項２１に記載の閉鎖 可能の試験装置。 ２３．蓋部材に固定された試験エレメントを含む、請求項２１に記載の閉鎖可能 の試験装置。 ２４．ベース部材に固定された第１の試験エレメントと、蓋部材に固定された第 ２の試験エレメントとを含む、請求項２１に記載の閉鎖可能の試験装置。 ２５．第１及び第２の試験エレメントは蓋部材が閉じられて閉鎖手段により保持 されるとき向かい合わせにできる、請求項２４に記載の閉鎖可能の試験装置。 ２６．第１及び第２の試験エレメントのいずれもクロマトグラフ媒体を含む、請 求項２５に記載の閉鎖可能の試験装置。 ２７．ベース部材と、 蓋部材と、 ベース部材に固定された固定部分と、 蓋部材の斜角付き縁部と前記固定部材のアンダーカット縁部とを含む閉鎖手段 とを含み、前記斜角付き縁部は前記アンダーカット縁部とベース部材との間に受 け入れられかつ保持される、再閉鎖可能の試験装置。 ２８．蓋部材及びベース部材が第１の位置から両者が向かい合わない第２の位置 に移動することができるようにするヒンジをベース部材と蓋部材との間に形成す ること、ベース部材に蓋部材の一部分を固定すること、 固定部分とヒンジとの間の蓋部材を介して、ベース部材に固定される蓋部材の 部分がアンダーカットされるような角度のカツトを形成することを含む、閉鎖可 能の装置を製作する方法。 ２９．ベース部材と、 ベース部材に固定される少なくとも２つの部分を有する閉鎖手段とを含み、 該閉鎖手段が角度付き縁部を形成する閉鎖部材を介して形成されたカットを有し 、該カットが前記閉鎖部材の取り外し可能部分を規定し、前記角度付き縁部はア ンダーカットがされるベース部材に固定される閉鎖部材の部分に形成されている 、閉鎖可能の装置。