JPH09503045A - 換気スペースへの送気方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 供給空気を換気スペース（Ａ）に導入する際、供給空気は、送気源（Ｂ）から換気スペースに開口している末端装置（１０）を通って移送され、供給空気は末端装置（１０）から換気スペースを形成している直立面（Ｅ）に沿って実質的に垂直方向に、下方に、特定の運動量で排出される。供給空気を導入する送気末端装置において、送気取入口及び送気流出口の間の空気通路（１３）は長尺であり、末端装置（１０）は換気スペース（Ａ）を形成している直立面（Ｅ）に、送気流出口が下方を向き、前記直立面と隣接して位置した状態で垂直位置に取り付けられるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 換気スペースへの送気方法及び装置 本発明は供給空気（ダクト内気流）を換気スペースへと導入する方法に関する もので、この場合供給空気は、送気源から、換気スペースに開口している末端装 置を通って移送される。さらに本発明は、この方法を実施する送気末端装置にも 係わるものである。 供給空気を換気スペースへと導入する方法としては、送気変位末端装置を用い たものが知られている。供給空気は床領域において、低速且つ均一な速度で換気 スペースへと導入され、上層の空気は天井領域へと序々に押出され、ここで排気 末端装置を通って排出される。 本発明は、空気変位型の換気を行うための方法及び送気末端装置にも係わるも のである。 本発明に基く方法の主な特徴は、供給空気は換気スペースを形成する直立面に 沿って送気末端装置から排出されるということである。末端装置からの空気の噴 流は、部屋の壁を形成することも可能である前記直立面に沿って流れ、換気スペ ースの床領域にわたって分散し、その際に周囲の空気と混合する。換気スペース 内では、空間を占める人間がほとんど気付くことのないような空気の移動が起こ ることになる。 空気は床よりも高い位置で送気末端装置から排出されても良いが、空気の排出 は床面よりも８０乃至１２０cm高い位置で行われるのが好ましい。 本発明では、換気スペースへの供給空気の導入位置の選択が自由 に行える。床面及び床に近接したスペースは自由に使用することが可能であり、 送気末端装置の外観を美観をもって設計したり、位置決めすることができる。 本発明に基く送気末端装置の主な特徴は、送気取入口と送気流出口の間の空気 通路は長尺であること、及び該装置は換気スペースを形成している直立面に、送 気流出口が下方を向き且つ前記直立面と隣接して位置した状態で垂直位置に取り 付けられることである。 送気取入口と送気流出口の間の空気の通路は、一面が開口した溝形部材により 形成されても良いが、この場合空気通路が閉鎖した断面形状を有するように、末 端装置取り付け面は、該開口面に対して空気通路の一部を形成する役割を果たす ことになる。好適な寸法を有するスペーサー部材を溝形部材の側壁部に取り付け ても良く、これにより溝形部材は、所望の空気流量に見合う断面領域を有するよ うに壁表面から所定の距離で位置決めされる。 添付の図面を参照し、本発明を以下に詳述する。 図１は、本発明により換気される部屋の略図。 図２は、図１のII−II線に沿った断面図であり、送気末端装置の断面形状を図示 したものである。 図３は、図２と類似した断面図であり、断面形状の変形例を示している。 図４は、取り付け部材または延長部材が設けられた送気末端装置の他の変形例の 立面図。 図５は、図４のＶ−Ｖ線に沿った断面図。 図６は、図４のVI−VI線に沿った断面図。 図１は居住空間またはオフィス空間等の換気スペース（Ａ）を示し、供給空気 はファンまたは空気調和装置（図示せず）等の送気源及びこれらに対応する送気 ダクト（Ｂ）から、一般に符号１０で示される送気末端装置を通って該換気スペ ース（Ａ）に導入される。空気は排気末端装置（Ｆ）を通って、床（Ｃ）、天井 （Ｄ）、及び壁（Ｅ）により形成される換気スペース（Ａ）から排出される。 送気末端装置（１０）はＶ字断面の長尺な溝部材（１１）の形状で、一端が開 口しており、他端すなわち上端は横断壁（１２）によって閉鎖されている。代り に、溝部材（１１）の上端を天井（Ｄ）に対して閉鎖しても良い。溝部材（１１ ）は、閉鎖端部を上方に開口端部を下方にして垂直位置で壁に直接取り付けられ 、部屋の壁（Ｗ）は溝部材により形成される垂直空気通路（１３）の壁を形成し ている。 溝部材は、横断壁（１２）に隣接した上端部で、送気溝（Ｂ）を有する開口面 を介して連結される。従って図１の実施例では、送気末端装置は、送気溝（Ｂ） と合致する位置に設けれた溝部材の開口面に構成された、取入口を形成する別の 部材を全く有していない（他の実施例として、例えば上方から異なる方法によっ て空気を供給しても良い。）。このような方法によって、送気末端装置の流出口 は溝部材の下方に向いた開口端部により形成される。 溝部材（１１）の内面は絶縁層（１４）によって被覆されており、絶縁層の端 部は溝部材の下端部よりも僅かに上方に位置している。 絶縁層の寸法は吸音の要件に応じて決定される。 送気末端装置（１０）の所定位置への取り付けに際して、溝部材（１１）の側 縁部は、壁（Ｅ）と密着係合するフランジ部材（１５）によって形成される。 図３による変形例では、溝部材（Ａ）の側縁部にはＵ字部材により形成された 、取り外し自在に取り付けられる別のスペーサ一部材（１６）が設けられている 。溝部材が壁から間隔を有し、従って送気末端装置を介する空気の流量に応じた 空気通路（１３）の断面領域を選択することができるように、この種のスペーサ 一部材を予め定められた特定幅にすることが可能である。さらに、スペーサ一部 材（１６）の背面フランジまたは外部フランジのーつに取り付けられるプレ一卜 形状の背面部材（１７）が設けられる。背面部材（１７）はスペーサ一部材間で 溝部材を閉鎖する。背面部材（１７）には送気溝（Ｂ）の連結用凹部が設けられ ている。 送気溝（Ｂ）から空気通路（１３）を通って流れる空気は、空気の速度により 垂直方向下方の運動量を有し、末端装置（１０）から排出される際に空気は壁に 沿って下方に移動し、図１に矢印で示すように、コアンダ効果の影響により床（ Ｃ）で屈折し、床に沿って広がる。換気スペース（Ａ）の既存空気は天井領域へ と上方に押出され、この領域から排気末端装置（Ｆ）を通って排出される。 明らかに、溝部材（１１）は長尺片からそれぞれの場合に応じて所望の長さに 切断されても良く、これにより溝部材（１１）の長さ、すなわち床の上方での空 気流出口の高さを自由に選択することが容易にできるようになる。種々の異なる 方法によって送気末端装置の 外面を設計したり、これに装飾を施すことが可能であり、送気末端装置を装飾品 及び他の室内装飾の目的に使用することができる。 図４乃至６には、符号１０Ｂで示した送気末端装置の変形例を示す。溝部材（ １１Ｂ）は円形シリンダーの一部として形成され、前記の実施例と同様に、内部 には絶縁層（１４Ｂ）が設けられている。さらに、図１乃至３に示すスペーサー 部材（１６）と類似したスペーサー部材（１６Ｂ）が設けられている。 さらに図３に示すように、背面部材（１７）が設けられており、該背面部材（ １７）は溝部材を側縁部間で閉鎖するために最外端のスペーサー部材に取り外し 自在に取り付けられるプレート形状を呈しており、送気溝（Ｂ）との連結凹部が 設けられている。 上記以外の点での送気末端装置（１０Ｂ）の送気末端装置（１０）との相違点 は、実質的には溝部材（１１Ｂ）の断面形状のみである。 しかしながら図４乃至６において、溝部材には延長部材（１８）が付加されて おり、該延長部材は溝部材（１１Ｂ）の下部に伸縮自在に取り付けられる。延長 部材は空気通路（１３）の延長部を形成するが、空気通路（１３）とは対称的に 、下方ではなく一側面において開口しており、図６に示すように、延長部（１８ ）には一側縁部に沿って流出開口部（１９）が設けられており、該開口部（１９ ）を介して供給空気は排出されることになる。同様の流出開口部を他の側部に設 けることも当然可能である。 本発明に基く送気末端装置の長さは特に重要ではないが、コアンダ効果を得る に適した長さにすべきであり、これにより末端装置の流出口から流出する空気の 噴流は表面噴流となる。 本発明による末端装置は、送気末端装置として機能することを主な目的として いるが、排気末端装置または移送空気用の末端装置として用いることももちろん 可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．供給空気が、送気源（Ｂ）から、換気スペースに開口している末端装置（１ ０）を通って移送されるような、供給空気の導入方法において、前記供給空気は 前記換気スペースを形成している直立面（Ｅ）に沿って前記送気末端装置（１０ ）から排出されることを特徴とする供給空気を換気スペース（Ａ）に導入する方 法。 ２．前記供給空気は、前記換気スペース（Ｅ）の床（Ｃ）の上方８０乃至１００ cmの位置で前記送気末端装置（１０）から前記換気スペース（Ｅ）へと排出され ることを特徴とする請求項１記載の方法。 ３．送気取入口及び送気流出口からなる、供給空気を換気スペース（Ａ）に導入 する装置において、前記送気取入口と前記送気流出口の間の空気通路（１３）は 長尺であり、前記末端装置（１０）は前記換気スペース（Ａ）を形成している直 立面（Ｅ）に、前記送気流出口が前記直立面（Ｅ）と隣接して位置した状態で垂 直位置に取り付けられることを特徴とする供給空気を換気スペース（Ａ）に導入 する送気末端装置。 ４．前記送気取入口と前記送気流出口の間の前記空気通路（１３）は、一面が開 口している溝部材（１１）によって形成され、前記末端装置は前記直立面（Ｅ） に、前記開口部が該直立面と面した状態で取り付けられるように構成したことを 特徴とする請求項３記載の送気末端装置。 ５．前記溝部材（１１）はトラフ形状の部分からなり、該トラフ形部分の側縁部 に沿って取り付けられる１つまたはそれ以上のスペー サー部材（１６）が設けられたことを特徴とする請求項３または４に記載の送気 末端装置。 ６．前記送気取入口と前記送気流出口の間の前記空気通路（１３）の長さは、少 なくとも該通路の最大断面寸法の少なくとも２倍であることを特徴とする請求項 ３、４または５に記載の送気末端装置。