JPH09502200A - インドリジン誘導体の製造法 - Google Patents

インドリジン誘導体の製造法

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JPH09502200A JP7508581A JP50858195A JPH09502200A JP H09502200 A JPH09502200 A JP H09502200A JP 7508581 A JP7508581 A JP 7508581A JP 50858195 A JP50858195 A JP 50858195A JP H09502200 A JPH09502200 A JP H09502200A
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Abstract

(57)【要約】 式

Description

【発明の詳細な説明】 インドリジン誘導体の製造法 本発明は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用などの薬理作用を有す るインドリジン誘導体の新規製造方法に関する。 本発明の方法は、式 [ここに、R2は水素、低級アルキルまたはハロゲンであり、 R3は、各々に適当な置換基を有していてもよいアリールまたはアル低級アル キル、[置換カルバモイル]低級アルキルもしくは式 の基であり、 Qはカルボニルまたは低級アルキレンであり、 (ここに、R4は水素または低級アルキルであり、R5は水素、低級アルキルまた はY−Z−R3である)であり、 Yは結合または低級アルキレンであり、 (ここに、R6は水素、低級アルキル、適当な置換基を有していてもよいアル低 級アルキルもしくはアミノ保護基である)である]の化合物またはその塩を、式 [ここに、R1はカルボキシまたは保護されたカルボキシであり、 R11は水素または低級アルキルであり、 Aは、オキソで置換されていてもよい低級アルキレンであるかまたは低級アル ケニレンであり、 W11は酸残基である]の化合物またはその塩と反応させて、式 [ここに、R1、R2、R3、R11、A、Q、X、YおよびZは各々上に定義した 通りである]の化合物またはその塩を生成させることを特徴とする。 本発明の方法は、該インドリジン誘導体の工業的製造にきわめて有用である。 化合物(I)、(II)および(III)の好適な塩は、医薬として許容しうる慣 用的無毒性塩であり、それらとしては、塩基との塩または酸付加塩、たとえば無 機塩基との塩、たとえばアルカリ金属塩(たとえばナトリウム塩、カリウム塩、 セシウム塩など)、アルカリ土類金属塩(たとえばカルシウム塩、マグネシウム 塩など)、アンモニウム塩;有機塩基との塩、たとえば有機アミン塩(たとえば トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタ ノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジ アミン塩など)など;無機酸付加塩(たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、 燐酸塩など);有機カルボン酸またはスルホン酸付加塩(たとえば蟻酸塩、酢酸 塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベン ゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など);塩基性または酸性アミノ 酸(たとえばアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩;などが 挙げられ、それらのうちでも好ましい例は、酸付加塩である。 本明細書の上記および後記の記載において本発明がその範囲内に包含する種々 の定義の好適な例、具体例を、以下に詳細に説明する。 「低級」なる語は、とくに断わらない限り、炭素原子数が1〜6、好ましくは 1〜4であることを意味するものとする。 好適な「低級アルキル」としては、炭素原子数1〜10の直鎖状または分枝鎖状 のもの、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルな どが挙げられ、好ましいのは炭素原子数1〜6のものであり、より好ましくは炭 素原子数1〜4のものである。 「ハロゲン」なる語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。 好適な「低級アルキレン」は、直鎖状または分枝鎖状の二価低級アルカン基、 たとえばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン 、ヘキサメチレン、プロピレンなどを意味し、これはオキソで置換されていても よい。 好適な「酸残基」としては、ハロゲン(たとえばフルオロ、クロロ、ブロモ、 ヨード)、アシルオキシ(たとえばアセトキシ、トシルオキシ、メシルオキシな ど)などが挙げられる。 好適な「低級アルケニレン」としては、ビニレン、プロペニレンなどの炭素原 子2〜6のものが挙げられる。 好適な「適当な置換基を有していてもよいアリール」としては、アリール(た とえばフェニル、ナフチルなど)、置換アリール、たとえば低級アルキルアリー ル(たとえばトリル、キシリル、メシチル、クメニル、イソブチルフェニルなど )、ハロアリール(たとえばクロロフェニルなど)などの慣用基が挙げられ る。 「適当な置換基を有していてもよいアル低級アルキル」における「アル低級ア ルキル」は、アリール基で置換された直鎖状または分枝鎖状のC1〜C10アルキ ルを意味し、好適な「適当な置換基を有していてもよいアル低級アルキル」とし ては、アル低級アルキル(たとえばトリチル、ベンズヒドリル、ベンジル、フェ ネチル、ナフチルメチル、1−フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブ チル、フェニルペンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニルオク チル、フェニルデシル、2,2−ジメチル−1−フェニルプロピルなど)、置換 [アル低級アルキル]、たとえば上述の低級アルキル、上述のハロゲン、シアノ 、カルボキシ、後述の保護されたカルボキシ、上記のごとき適当な置換基を有し ていてもよいフェニル、後述のアミド化されたカルボキシ、低級アルコキシ(た とえばメトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、ヒドロキシ低級アルキル(たと えばヒドロキシイソブチルなど)、低級アルカノイルオキシ低級アルキル(たと えばアセトキシイソブチルなど)などの保護されたヒドロキシ低級アルキル、シ クロ低級アルキル低級アルキル(たとえばシクロプロピルメチル、シクロブチル メチルなど)、低級アルケニル(たとえばビニル、プロペニル、ブテニルなど) 、低級アルキニル(たとえばエチニル、プロピニル、ブチニルなど)などの置換 基1個以上によって置換されたアル低級アルキルなどの慣用のものが挙げられる 。このように定義される「適当な置換基を有していてもよいアル低級アルキル」 の具体例としては、メチルベンジル、イソブチルベンジル、(メチルフェニル) エチル、(イソブチルフェニル)エチル、(メチルフェニル)プロピル、(イソ ブチルフェニル)プロピル、(イソブチルフェニル)ブチル、(メチルフェニル )ペンチル、(イソブチルフェニル)ペンチル、(イソブチルフェニル)ヘキシ ル、(イソブチルフェニル)ヘプチル、(イソブチルフェニル)オクチル、ビス (メチルフェニル)メチル、ビス(プロピルフェニル)メチル、ビス(ブチルフ ェニル)メチル、ビス(イソブチルフェニル)メチル、ビス(クロロフェニル) メチル、(シアノ)(イソブチルフェニル)メチル、(カルボキシ)(イソブチ ルフェニル)メチル、(ベンジルオキシカルボニル)(イソブチル フェニル)メチル、(N,N−ジエチルカルバモイル)(イソブチルフェニル) メチル、(t−ブチルカルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、(フェニ ルカルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、(イソブチルフェニルカルバ モイル)(イソブチルフェニル)メチル、(ブチルカルバモイル)(イソブチル フェニル)メチル、(ヘプチルカルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、 (エトキシ)(イソブチルフェニル)メチル、(イソブチルフェニル)トリフル オロブチル、(フェニル)(イソブチルフェニル)メチル、[(イソブチル)( メトキシ)フェニル]ペンチル、[(フルオロ)(イソブチル)フェニル]ペン チル、[(フルオロ)(ヒドロキシイソブチル)フェニル]ペンチル、[(フル オロ)(アセトキシイソブチル)フェニル]ペンチル、(シクロプロピルメチル フェニル)ブテニル、(イソブチルフェニル)ブチニル、(イソブチルフェニル )ブテニル、(イソブチルフェニル)ペンテニルなどが挙げられる。 好適な「アミノ保護基」としては、有機化学分野で用いられる慣用の保護基、 すなわち、低級アルカノイル(たとえばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ チリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルな ど)、低級アルコキシカルボニル(たとえばメトキシカルボニル、エトキシカル ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル など)などのアシルが挙げられる。 好適な「保護されたカルボキシ」としては、エステル化されたカルボキシが挙 げられる。 「エステル化されたカルボキシ」のエステル部分の好適な例としては、低級ア ルキルエステル(たとえばメチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエ ステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、第三級ブチルエステル、ペンチ ルエステル、ヘキシルエステル、1−シクロプロピルエチルエステルなど)、少 なくとも1個の適当な置換基を有する低級アルキルエステル、たとえば低級アル カノイルオキシ低級アルキルエステル(たとえばアセトキシメチルエステル、プ ロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレリルオ キシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、ヘキサノイルオキシメ チルエステル、1(または2)−アセトキシエチルエステル、1(または2ま たは3)−アセトキシプロピルエステル、1(または2または3または4)−ア セトキシブチルエステル、1(または2)−プロピオニルオキシエチルエステル 、1(または2または3)−プロピオニルオキシプロピルエステル、1(または 2)−ブチリルオキシエチルエステル、1(または2)−イソブチリルオキシエ チルエステル、1(または2)−ピバロイルオキシエチルエステル、1(または 2)−ヘキサノイルオキシエチルエステル、イソブチリルオキシメチルエステル 、2−エチルブチリルオキシメチルエステル、3,3−ジメチルブチリルオキシ メチルエステル、1(または2)−ペンタノイルオキシエチルエステルなど)、 低級アルカンスルホニル低級アルキルエステル(たとえば2−メシルエチルエス テルなど)、モノ(ジまたはトリ)ハロ低級アルキルエステル(たとえば2−ヨ ードエチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステルなど)、低級アルコ キシカルボニルオキシ低級アルキルエステル(たとえばメトキシカルボニルオキ シメチルエステル、エトキシカルボニルオキシメチルエステル、2−メトキシカ ルボニルオキシエチルエステル、1−エトキシカルボニルオキシエチルエステル 、1−イソプロポキシカルボニルオキシエチルエステルなど)、フタリジリデン 低級アルキルエステルまたは(5−低級アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキ ソール−4−イル)低級アルキルエステル(たとえば(5−メチル−2−オキソ −1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステル、(5−エチル−2−オキ ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステル、(5−プロピル−2− オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)エチルエステルなど);低級アルケ ニルエステル(たとえばビニルエステル、アリルエステルなど);低級アルキニ ルエステル(たとえばエチニルエステル、プロピニルエステルなど);少なくと も1個の置換基を有していてもよいアル低級アルキルエステル(たとえばベンジ ルエステル、4−メトキシベンジルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フ ェネチルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキ シフェニル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒド ロキシ−3,5−ジ第三級ブチルベンジルエステルなど);少なくとも1個の適 当な置換基を有していてもよいアリールエステル(たとえばフェニルエステル、 4−クロロフェニルエステル、トリルエステル、第三級ブチルフェニルエス テル、キシリルエステル、メシチルエステル、クメニルエステルなど);フタリ ジルエステル;などのものが挙げられる。 上記のエステル化されたカルボキシの好ましい例は、低級アルコキシカルボニ ル(たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル 、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、 第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、第三級ペンチルオキシ カルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、1−シクロプロピルエトキシカルボニ ルなど)である。 好適な「窒素原子含有複素環基」としては、少なくとも1個の窒素原子を含有 する飽和または不飽和、単環式または多環式複素環基が挙げられる。とくに好ま しい複素環基としては、5または6員脂肪族複素単環基(たとえばモルホリニル 、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニルなど)、ジベン ゾ[6または7員不飽和]複素単環基(たとえばフェノキサジニル、フェノチア ジニル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾアゼピニルなど)などの不飽和縮合 複素環基などが挙げられる。 好適な「[置換カルバモイル]低級アルキル」は、カルバモイル部分が1また は2個の置換基で置換されたカルバモイル低級アルキルを意味し、好適な置換基 としては、上述の低級アルキル、上述した適当な置換基を有していてもよいアリ ールが挙げられる。このように定義される「[置換カルバモイル]低級アルキル 」の具体例としては、ブチルカルバモイルエチル、1−(ヘプチルカルバモイル )エチル、イソブチルフェニルカルバモイルメチル、1−(イソブチルフェニル カルバモイル)エチルなどが挙げられる。 とくに、R1、R2、R3、R11、A、Q、X、YおよびZの好ましい実施態様 は、次の通りである。 R1はカルボキシ;低級アルコキシカルボニルなどのエステル化されたカルボ キシ、より好ましくはC1〜C4アルコキシカルボニル(たとえばメトキシカルボ ニル、エトキシカルボニルなど);またはアル低級アルコキシカルボニル、より 好ましくはモノまたはジまたはトリフェニルC1〜C4アルコキシカルボニル (たとえばベンジルオキシカルボニルなど)である。 R2は水素;低級アルキル、より好ましくはC1〜C4アルキル(たとえばメチ ルなど);またはハロゲン(たとえばクロロなど)である。 R3は低級アルキルで置換されていてもよいアリール、より好ましくはC1〜C4 アルキルで置換されたフェニル(たとえばイソブチルフェニル);低級アルキ ル、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、保護されたカルボキシ、アミド化されたカ ルボキシ、低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキル、保護されたヒドロキシ低 級アルキル、シクロ低級アルキル、低級アルケニルおよび低級アルキニルからな る群から選ばれた1個以上の置換基で置換されていてもよいアル低級アルキル、 より好ましくは、低級アルキル、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、フェニル低級 アルコキシカルボニル、モノまたはジ低級アルキルカルバモイル、フェニルカル バモイル、低級アルキルフェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ヒドロキシ低 級アルキル、低級アルカノイルオキシ低級アルキル、シクロ低級アルキル低級ア ルキル、低級アルケニルおよび低級アルキニルからなる群から選ばれた1〜4個 の基で置換されていてもよいモノまたはジまたはトリフェニル低級アルキル、と くに好ましくは、C1〜C10アルキル、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、フェニ ルC1〜C4アルコキシカルボニル、モノまたはジC1〜C10アルキルカルバモイ ル、フェニルカルバモイル、C1〜C4アルキルフェニルカルバモイル、C1〜C4 アルコキシ、ヒドロキシC1〜C4アルキル、C1〜C4アルカノイルオキシC1〜 C4アルキル、シクロC3〜C6アルキルC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル およびC2〜C4アルキニルからなる群から選ばれた1〜4個の基で置換されてい てもよいモノまたはジまたはトリフェニルC1〜C10アルキル(たとえばベンジ ル、イソブチルベンジル、(イソブチルフェニル)エチル、(イソブチルフェニ ル)プロピル、(イソブチルフェニル)ブチル、(イソブチルフェニル)ペンチ ル、(イソブチルフェニル)ヘキシル、(イソブチルフェニル)ヘプチル、(イ ソブチルフェニル)オクチル、ビス(イソブチルフェニル)メチル、ビス(クロ ロフェニル)メチル、(シアノ)(イソブチルフェニ ル)メチル、(カルボキシ)(イソブチルフェニル)メチル、(ベンジルオキシ カルボニル)(イソブチルフェニル)メチル、(N,N−ジエチルカルバモイル )(イソブチルフェニル)メチル、(t−ブチルカルバモイル)(イソブチルフ ェニル)メチル、(フェニルカルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、( イソブチルフェニルカルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、(ブチルカ ルバモイル)(イソブチルフェニル)メチル、(ヘプチルカルバモイル)(イソ ブチルフェニル)メチル、(エトキシ)(イソブチルフェニル)エチル、(イソ ブチルフェニル)(トリフルオロ)ブチル、(フェニル)(イソブチルフェニル )メチル、[(イソブチル)(メトキシ)フェニル]ペンチル、[(フルオロ) (イソブチル)フェニル]ペンチル、[(フルオロ)(ヒドロキシイソブチル) フェニル]ペンチル、[(フルオロ)(アセトキシイソブチル)フェニル]ペン チル、(シクロプロピルメチルフェニル)ブテニル、(イソブチルフェニル)ブ チニル、(イソブチルフェニル)ブテニル、(イソブチルフェニル)ペンテニル など);カルバモイル部分が低級アルキルおよび低級アルキルフェニルからなる 群から選ばれた1または2個の置換基で置換されているカルバモイル低級アルキ ル、より好ましくはC1〜C10アルキルカルバモイルC1〜C4アルキルまたはC1 〜C4アルキルフェニルカルバモイルC1〜C4アルキル(たとえばヘプチルカル バモイルエチル、イソブチルフェニルカルバモイルメチル、イソブチルフェニル カルバモイルエチルなど);5または6員脂肪族複素単環カルボニル(たとえば ピペリジルカルボニルなど);または不飽和縮合複素環基(たとえばフェノキサ ジニル、フェノチアジニル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピ ニルなど)である。 R11は水素;または低級アルキル、より好ましくはC1〜C4アルキル(たとえ ばメチルなど)である。 Aはオキソで置換されていてもよい低級アルキレン、より好ましくはオキソで 置換されていてもよいC1〜C4アルキレン(たとえばエチレン、トリメチレン、 オキソトリメチレンなど);または低級アルケニレン、より好ましくはC2〜C4 アルケニレン(たとえばプロペニレンなど)である。 Qはカルボニル;または低級アルキレン、より好ましくはC1〜C4アルキレン (たとえばメチレン)である。 [ここに、R4は水素;または低級アルキル、より好ましくはC1〜C4アルキル (たとえばメチルなど)であり、R5は水素;低級アルキル、より好ましくはC1 〜C4アルキル(たとえばメチルなど);または低級アルキルおよび低級アルコ キシカルボニルからなる群から選ばれた基で置換されていてもよいアル低級アル キルアミノ、より好ましくはC1〜C4アルキルベンジルアミノまたはN−C1〜 C4アルコキシカルボニル−N−C1〜C4アルキルベンジルアミノ(たとえばイ ソブチルベンジルアミノ、N−t−ブトキシカルボニル−N−イソブチルベンジ ルアミノなど)である。 Yは結合;または低級アルキレン、より好ましくはC1〜C4アルキレン(たと えばメチレンなど)である。そして、 Zは低級アルキレン、より好ましくはC1〜C4アルキレン(たとえばメチレン など);低級アルケニレン、より好ましくはC2〜C4アルケニレン(たとえ [ここに、R6は水素;低級アルキル、より好ましくはC1〜C4アルキル(たと えばメチル、エチルなど);低級アルコキシカルボニル、好ましくはC1〜C4ア ルコキシカルボニル(たとえばt−ブトキシカルボニルなど);または低級アル キルで置換されていてもよいアル低級アルキル、より好ましくは低級アルキルで 置換されていてもよいモノまたはジまたはトリフェニル低級アルキル、と くに好ましくはC1〜C4アルキルで置換されていてもよいモノまたはジまたはト リフェニルC1〜C6アルキル(たとえばベンジル、イソブチルベンジルなど)で ある]である。 本発明の目的化合物(I)の製造法を、以下に詳細に説明する。製造法 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(II)またはその塩を化合物(III )またはその塩と反応させることにより製造できる。 この反応は、通常、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、ジ クロロメタン、ベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン 、ジエチルエーテルなどの溶媒または反応に悪影響を及ぼさない他の任意の溶媒 中で実施する。 反応は、アルカリ金属水酸化物[たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム など]、アルカリ金属炭酸塩[たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど]、 アルカリ金属重炭酸塩[たとえば重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなど]、ア ルカリ金属水素物(たとえば水素化ナトリウム、水素化カリウムなど)、トリ低 級アルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロ ピルエチルアミンなど]、ピリジン、その誘導体[たとえばピコリン、ルチジン 、4−ジメチルアミノピリジンなど]などの無機塩基または有機塩基の存在下で 実施できる。使用する塩基が液相である場合には、それを溶媒としても利用でき る。 反応温度はとくに限定されず、冷却下、室温で、または加温ないし加熱下で、 反応を実施できる。 本発明の目的化合物(I)は、常法、たとえば抽出、沈殿、分別結晶、再結晶 、クロマトグラフィーなどにより、単離、精製できる。 こうして得られる目的化合物(I)は、常法によって、その塩に変換できる。 本発明の目的化合物(I)はテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤として 有用であり、前立腺症、前立腺肥大、前立腺癌、脱毛、多毛[たとえば女性の多 毛など)、アンドロゲン性脱毛(または男性型禿頭症)、ざ瘡(たとえば尋常性 ざ瘡、丘疹など)、その他のアンドロゲン過剰症などのテストステロン5α−レ ダクターゼ介在性疾患に有効である。 治療または予防のための投与には、本発明の目的化合物(I)は、これを有効 成分として、経口投与、非経口投与または外用に適した有機または無機の固体ま たは液状賦形剤などの製薬上許容しうる担体との混合物の形で含有する慣用的医 薬製剤の形態で使用する。医薬製剤は、錠剤、粒剤、散剤、カプセル剤などの固 体形態であっても、液剤、懸濁剤、シロップ剤、乳剤、リモナーデ剤、ローショ ン剤などの液体形態であってもよい。 必要ならば、上記製剤に、佐剤、補助物質、安定剤、湿潤剤、その他、ラクト ース、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、白土、ス クロース、コーンスターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、落花生油、オ リーブ油、カカオ脂、エチレングリコールなどの常用添加剤を配合できる。 化合物(I)の用量は、患者の年令、症状、疾患または症状の種類、適用する 化合物(I)の種類によって異なり、それらに依存もするが、一般には、1日当 り0.01mg〜約500mgの間の量またはより多量を各患者に投与できる。本発明の目 的化合物(1)の平均1回量約0.05mg、0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、20mg、50 mg、100mgを、諸疾患の治療に当って使用できる。 以下の製造例および実施例は、本発明をより具体的に説明するために示すもの である。製造例1 アジピン酸モノメチルエステル(8.0g)の四塩化炭素(5ml)溶液に、塩化 チオニル(14.4ml)を加える。混合物を65℃で30分間撹拌する。この混合物に、 N−ブロモスクシンイミド(10.7g)、四塩化炭素(25ml)および48%臭化水素 酸水溶液(0.5ml)を加える。混合物を1.5時間還流下に加熱し、室温まで冷却し 、濾過する。濾液を蒸発させ、減圧蒸留して、5−ブロモ−5−クロロホルミル ペンタン酸メチルを油状物(9.02g)として得る。 bp:87−91℃/0.5mmHg NMR(CDCl3,δ):4.55(1H,m),3.70(3H,s),2.40(2H,t,J=7Hz),2.0-2.3 (2H,m),1.6-2.0(2H,m)製造例2 5−ブロモ−5−クロロホルミルペンタン酸メチル(2.57g)のジエチルエー テル(15ml)溶液に、フェノール(0.94g)とジイソプロピルエチルアミン(1.3 0g)とのジエチルエーテル(10ml)中混合物を加える。混合物を室温で15分間 撹拌し、氷水−希塩酸中に注ぐ。有機層を水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し 、蒸発させる。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン− 酢酸エチル(5:1)混合物で溶出して、5−ブロモ−5−フェノキシカルボニ ルペンタン酸メチル(2.33g)を得る。 NMR(CDCl3,δ):7.3-7.5(2H,m),7.2-7.3(1H,m),7.1-7.2(2H,m),4.43 (1H,m),3.70(3H,s),2.40(2H,t,J=7Hz),2.1-2.4(2H,m),1.7-2.0 (2H,m)製造例3 5−ブロモ−5−フェノキシカルボニルペンタン酸メチル(1.0g)のテトラ ヒドロフラン(20ml)溶液に、1.0M水素化トリ第三級ブトキシアルミニウムリ チウムテトラヒドロフラン溶液(3.1ml)を0℃で加える。混合物を2時間撹拌 し、希塩酸と酢酸エチルとの混合物中に注ぐ。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグ ネシウムで乾燥し、蒸発させる。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し 、n−ヘキサン−酢酸エチル(5:1)混合物で溶出して、5−ブロモ−5−ホ ルミルペンタン酸メチルを油状物(0.64g)として得る。 NMR(CDCl3,δ):9.47(1H,d,J=3Hz),4.25(1H,m),3.68(3H,s),2.40 (2H,t,J=7Hz),1.7-2.2(4H,m)製造例4 1−(R)−(4−イソブチルフェニル)ブタノール(1.13g)、4−ヒドロ キシ安息香酸メチル(917mg)およびトリフェニルホスフィン(1.58g)のトルエ ン(40ml)−テトラヒドロフラン(10ml)溶液に、-20℃で、アゾジカルボン酸 ジエチル(0.95ml)を加える。混合物を-15〜-20℃で1.5時間撹拌し、つぎに水 (0.5ml)を加える。混合物を濃縮し、n−ヘキサン−酢酸エチル(4:1)混 合物に溶解させ、濾過し、蒸発させる。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー に付し、n−ヘキサン−ジクロロメタン(1:1)混合物で溶出して、4−[1 −(S)−(4−イソブチルフェニル)ブトキシ]安息香酸メチルを油状物(1. 48g)として得る。 NMR(CDCl3,δ):7.89(1H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,J=9Hz),7.10(2H,d, J=9Hz),6.85(2H,d,J=9Hz),5.15(1H,m),3.83(3H,s),2.42(2H,d, J=7Hz),1.9-2.0(1H,m),1.7-1.9(2H,m),1.3-1.6(2H,m),0.95 (3H,t,J=7Hz),0.89(6H,d,J=7Hz)製造例5 4−[1−(S)−(4−イソブチルフェニル)ブトキシ]安息香酸メチル( 283mg)と2−メチルピリジン(0.09ml)とのテトラヒドロフラン(5ml)溶液 に、1.0Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(2 .7ml)を0℃で加える。混合物を室温で18時間撹拌する。この混合物に、酢酸( 0.18ml)および炭酸エチル(15ml)を加える。混合物を水および重炭酸ナトリウ ム水溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させる。残留物をシリカゲル クロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチル(2:1)混合物で溶出 して、4−[1−(S)−(4−イソブチルフェニル)ブトキシ]フェニル 2 −ピリジルメチル ケトを黄色油状物(216mg)として得る。 NMR(CDCl3,δ):8.52(1H,d,J=5Hz),7.94(2H,d,J=9Hz),7.5-7.7(1H,m), 7.0-7.3(6H,m),6.88(2H,d,J=9Hz),5.15(1H,m),4.39(2H,s),2.44 (2H,d,J=7Hz),1.9-2.1(1H,m),1,7-1.9(2H,m),1.3-1.6(2H,m),0.94 (3H,t,J=7Hz),0.89(6H,d,J=7Hz)実施例1 4−[1−(S)−(4−イソブチルフェニル)ブトキシ]フェニル 2−ピ リジルメチル ケトン(211mg)と5−ブロモ−5−ホルミルペンタン酸メチル (123mg)との1,4−ジオキサン(3ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン (0.1ml)を加える。混合物を80℃で3.5時間撹拌し、酢酸エチルと希塩酸との混 合物中に注ぐ。有機層を分取し、水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発さ せる。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチ ル(2:1)混合物で溶出して、4−[1−[4−[1−(S)−(4−イソブ チルフェニル)ブトキシ]ベンゾイル]インドリジン−3−イル]酪酸メチルを 油状物(187mg)として得る。 NMR(CDCl3,δ):8.43(1H,d,J=9Hz),7.98(1H,d,J=7Hz),7.73(2H,d, J=9Hz),7.25(2H,d,J=9Hz),7.11(2H,d,J=9Hz),7.1-7.2(1H,m),6.8- 7.0(4H,m),5.18(1H,m),3.68(3H,s),2.89(2H,t,J=7Hz),2.4-2.5 (4H,m),1.9-2.15(3H,m),1.7-1.9(2H,m),1.4-1.6(2H,m),0.98 (3H,t,J=7Hz),0.90(6H,d,J=7Hz)実施例2 4−[1−[4−[1−(S)−(4−イソブチルフェニル)ブトキシ]ベン ゾイル]インドリジン−3−イル]酪酸メチル(182mg)のエタノール(4ml) 溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.6ml)を加える。混合物を50℃で40分 間撹拌し、つぎに、酢酸エチルと希塩酸との混合物中に注ぐ。有機層を分取し、 水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させる。残留物をジイソプロピルエ ーテルから結晶化して、4−[1−[4−[1−(S)−(4−イソブチルフェ ニル)ブトキシ]ベンゾイル]インドリジン−3−イル]酪酸を白色粉末(89mg )として得る。 NMR(CDCl3,δ):8.42(1H,d,J=9Hz),7.96(1H,d,J=7Hz),7.72(2H,d, J=9Hz),7.05-7.3(5H,m),6.8-6.95(4H,m),5.16(1H,m),2.88(2H, t,J=7.5Hz),2.4-2.55(4H,m),1.7-2.15(5H,m),1.3-1.65(2H,m), 0.8-1.05(9H,m)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [請求項1] 式 [ここに、R1はカルボキシまたは保護されたカルボキシであり、 R2は水素、低級アルキルまたはハロゲンであり、 R3は、各々に適当な置換基を有していてもよいアリールまたはアル低級アル キル、[置換カルバモイル]低級アルキルもしくは式 基であり、 R11は水素または低級アルキルであり、 Aは、オキソで置換されていてもよい低級アルキレンであるかまたは低級アル ケニレンであり、 Qはカルボニルまたは低級アルキレンであり、 (ここに、R4は水素または低級アルキルであり、R5は水素、低級アルキルまた はY−Z−R3である)であり、 Yは結合または低級アルキレンであり、 (ここに、R6は水素、低級アルキル、適当な置換基を有していてもよいアル低 級アルキルもしくはアミノ保護基である)である]の化合物またはその塩を製造 するために、式 [ここに、R2、R3、Q、X、YおよびZは各々上に定義した通りである]の化 合物またはその塩を、式 [ここに、R1、R11およびAは各々上に定義した通りであり、W11は酸残基で ある]の化合物またはその塩と反応させることを特徴とする前記化合物またはそ の塩の製造法。 [請求項2] 式 (式中、R2は水素、低級アルキルまたはハロゲンであり、 R3は、各々に適当な置換基を有していてもよいアリールまたはアル低級アル キル、[置換カルバモイル]低級アルキルもしくは式 基であり、 Qはカルボニルまたは低級アルキレンであり、 (ここに、R4は水素または低級アルキルであり、R5は水素、低級アルキルまた はY−Z−R3である)であり、 Yは結合または低級アルキレンであり、 (ここに、R6は水素、低級アルキル、適当な置換基を有していてもよいアル低 級アルキルもしくはアミノ保護基である)である。)の化合物またはその塩。
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