JPH09501899A - 保持タブを備えたバスケット形搬送体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 物品装入中に搬送体開放状態を保つ保持手段を持つバスケット形搬送体を提供する。本発明搬送体は、この搬送体の一端部で端部パネル区分に折曲げて連結したタブを備えている。これ等のタブを端部パネル区分にほぼ直角を挟むように折曲げるときは、これ等のタブは上下方向支持部材に衝合して搬送体が閉じないようにする。装入される物品がタブに達するときは、これ等の物品はタブを端部パネル区分の内面に対し上方に折曲げる。この時点で各物品自体が搬送体を開いた状態に保ち、各タブはこの目的に対しもはや必要でなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 保持タブを備えたバスケット形搬送体 技術分野 本発明は、飲料びんのような物品を運ぶバスケット形搬送体に関する。ことに 本発明は、物品の装入時に開いた状態で搬送体保持を行う保持手段を備えたバス ケット形搬送体に関する。 背景技術 バスケット形搬送体は、一般に飲料びんを包装するのに使われる。これ等の搬 送体は、びんを容易に取出すことのできる各びん用の隔室と、包装品を容易に運 ぶための中央取って仕切とを備えている。搬送体は、折りたたまれた搬送体形状 に折曲げて接着する素材から作る。次いでこの折りたたまれた搬送体は引起こし てびんを装入する。ある構造では、折りたたんだ搬送体を引起こしたときに、び んを開いた隔室を経て底部パネル上に装入するように一体に形成してある。他の 構造では底部パネルは、各びんを隔室に装入した後底部パネルフラップを互いに 連結することによって形成する。この構造でびんを隔室内に装入するには、折り たたんだ搬送体は、開くだけでなく搬送体内にこの搬送体を開いた状態に保持す るのに十分なだけびんが装入されるまで開いた状態に保たなければならない。通 常各包装機部品は、初めに搬送体を開いた状態に各びんがこの状態に装入される まで保持するようにする。しかしこの場合包装機の構造が複雑になり包装機の速 度に制限を受ける。 搬送体構造を複雑にしないで又は搬送体構造をあまり高価にすることなく、包 装機部品以外の手段により、引起こした搬送体を開い た状態に保持できることは極めて望ましい。 発明の開示 本発明は、各物品が搬送体隔室にこれ等の物品自体で搬送体開き状態を保持で きるのに十分な距離だけ入るまで物品の装入中に開いた状態に保持する必要のあ る任意のバスケット形物品搬送体に適用する。このような搬送体の端部パネルの 少なくとも１つは、それぞれ協働する側部パネルに又内方に延びる上下方向支持 部材に連結した互いに隣接する２つの端部パネル区分から構成してある。各端部 パネル区分の実質的に水平の縁部に折り線に沿って連結した保持タブは、端部パ ネル区分から内方に延びている。このタブは、横方向に延び、装入中に上下方向 支持部材に衝合して搬送体を開いた状態に保持し、この搬送体への装入の終了後 に協働する端部パネル区分の内面に対し折曲げる。 取っ手パネルから延びる帯状体により各隔室を形成した搬送体では、上下方向 支持部材は、端部パネル区分に折曲げて連結した立上がりパネルである。各隔室 を複合の中央支持パネル及び取っ手パネルから延びる隔壁により形成した搬送体 では、上下方向支持部材は複合パネルである。各タブは、端部パネル区分の上縁 部又は下縁部に連結されそして搬送体のいずれかの端部又は両端部に設ける。 本発明のこれ等の又その他の特長及び態様は後述の好適な実施例についての詳 細な説明から明らかである。 図面の簡単な説明 第１図は本発明によるバスケット形搬送体の斜視図である。 第２図は本搬送体を作る素材の平面図である。 第３図は初めの折曲げ工程後の搬送体素材の平面図である。 第４図は第２の一連の折曲げ工程後の搬送体素材の平面図である。 第５図は最終の折曲げ工程から得られる折りたたんだ搬送体の平面図である。 第６図は底部パネルの形成に先だって引起こした搬送体を作動位置における保 持タブを表わすようにこの搬送体の一部を除いて示す斜視図である。 第７図はびんの装入処理中の引起こした搬送体の斜視図である。 第８図は第７図の８−８線に沿う拡大断面図である。 第９図は保持タブを端部パネル区分の上縁部に位置させた変型構造の斜視図で ある。 第１０図は異なる形式のバスケット形搬送体を示す、第６図と同様な斜視図で ある。 好適な実施例 第１図に示すように本発明のバスケット形搬送体１０は、端部パネル１６に連 結した立上がりパネル１４に連結した中央取っ手パネル１２を備えている。各端 部パネル１６は側部パネル１８に連結され、該側部パネル１８はこの図には示し てない底部パネルに連結してある。びん又はその他の物品を受入れる個別の隔室 は、側部パネル１８から取っ手パネル１２に延びる帯状体２０により形成する。 取っ手パネル１２は取っ手穴２２を備え、又搬送体１０は、この図には示してな い保持タブを備えている。これ等の保持タブは、詳しく後述するように装入中に 搬送体を開いた状態に保持するように作用する。 第１図に使ったのと同様な参照数字により同様な部品を表わす第２図では搬送 体１０を形成する素材３０は一般に長方形の形を持つ ものとして示してある。素材３０は搬送体業界で通常使われる種類のボール紙か ら形成するのがよい。素材３０の右側の中央部に、折り線３２により互いに連結 した互いに同様な２つの外部取っ手パネル区分１２を位置させてある。各パネル 区分１２のすぐ左方に互いに同様な２つの内部取っ手パネル区分３４を設けてあ る。各内部取っ手パネル区分３４は折り線３６により相互に又折り線３８により パネル区分１２に連結してある。内部取っ手パネル区分３４は、素材形成搬送体 の取っ手穴２２の下側に位置するようにした取っ手穴４０を形成してある。そし て折り線３６は折り線３２の延長部分である。折り線３６の各端部の切欠きによ り折曲げが容易になる。 各帯状体２０の一端部は折り線４２により外部取っ手パネル区分１２に連結し てあるが、他端部は折り線４４により側部パネル区分１８に連結してある。側部 パネル区分１８の一方は折り線４６に沿い底部パネルフラップ４８に連結され、 又他方の側部パネル区分１８は折り線５０に沿い接着剤フラップ５２に連結して ある。折り線４６、５０は折曲げを容易にするように切欠きを持つ。各側部パネ ル区分１８は折り線５６により端部パネル区分５８に連結してある。端部パネル 区分５８は、素材３０の互いに対向する端部で折り線６０に沿い立上がりパネル 区分１４に連結してある。各折り線３２、３６の連続部分である折り線６２は素 材３０の各端部で各立上がりパネル区分１４を互いに連結し、又折り線６０の連 続部分である折り線６４は素材の右側で立上がりパネル区分１４を外部取っ手パ ネル区分１２に連結する。各折り線３８、４２、６４により形成した取っ手パネ ル区分縁部以外では取っ手パネル区分縁部は、スリットにより形成され、素材３ ０を搬送体に形成するときに自由縁部を生 成する。 このようにして得られる搬送体素材は、帯状体により隔離された隔室を持つバ スケット形搬送体を形成する素材の一例である。本発明によれば前記した部品の ほかに素材は又、この素材の右側で折り線４６、５０の延長部分である折り線６ ８に沿い各端部パネル区分５８の端部に連結した保持タブすなわちフラップ６６ を備えている。 素材３０から搬送体を形成するには外部取っ手パネル区分１２に点彩で示すよ うに接着剤を塗布し、内部取っ手パネル区分３４を折り線３８のまわりに外部取 っ手パネル区分１２に枢動させる。接着した取っ手パネル区分を持つ素材３０は 第３図に例示した通りである。次の工程では第３図に点彩で示した立上がりパネ ル区分１４の区域に接着剤を施し、次いで左端部パネル区分５８を折り線５６の まわりに折曲げ又右側立上がりパネル区分１４を折り線６０のまわりに折曲げる 。これ等の工程により第４図に示した素材中間形状が得られる。 形成作業の最終順序では、第４図に示した立上がりパネル区分１４及び内部取 っ手パネル区分３４の点彩区域に接着剤を施し次いで素材を折り線６２、３６、 ３２のまわりに折曲げる。このようにして第５図に例示した折りたたんだ搬送体 が得られる。第５図では素材の右側の端部パネル区分５８から形成した端部パネ ルは折曲げた状態の側部パネル１８から延び、素材の左側の端部パネル区分から 形成した端部パネルは各側部パネルの間で内方に折曲げてある。各タブ６６及び 底部パネルフラップ１８はこの時点ではなお折曲げてない状態にある。 第５図の折りたたんだ搬送体から装入搬送体を形成するには、外 方に延びる端部区分の外端部を当業界にはよく知られているように対向端部に向 かい押圧することにより、折りたたんだ搬送体を引起こす。この場合タブ６６は 第６図に示すようにそれそれ折り線６８のまわりに上向きに折曲げ搬送体の内部 に向かい延びるようにする。分かりやすいようにこの図では１つのタブだけしか 示してないが、両方のタブを同様に折曲げるのはもちろんである。この位置にお ける各タブ６６の側縁部は隣接する立上がりパネル１４に接触する。引起こし力 を除くと、搬送体はその折りたたまれた状態に戻る向きに折れる傾向があるが、 保持タブ６６及び立上・がりパネル１４間の接触によりこの折れ戻りが生じない ようにする。すなわちタブ６６は搬送体を引起こされた状態に保つと共に隔室が 開いて装入中にびんを受入れるようにする。 第７図に例示したように開いた搬送体は次いでびんＢ上に下ろすが、底部パネ ルフラップ４８及び接着剤フラップ５２はなお折曲げてない。内方に折曲げた保 持タブ６６が搬送体の下降する工程中にびんに接触するときは、各タブ６６を第 ８図に示すように端部パネルの内面に向かい上方に折曲げる。すなわち各保持タ ブ６６は、びんが隔室に入るのに先だって臨界的時間中に搬送体を引起こし状態 に保持するが、各びんが隔室に入った後はびん及び搬送体の間の相対運動の妨げ にはならない。開いた搬送体をびん上に搬送体最終位置に押下げた後、仕上がり 搬送体を形成する際の最終工程として底部パネルフラップ４８及び接着剤フラッ プ５２を折曲げ重ね合わせた状態で互いに接着する。 各保持タブ６６は所望により両端部パネルの下端部に設けてあるが、一方の端 部だけの保持タブで通常搬送体を引起こし状態に適当 に保持するから、前記のように両方の端部パネルに通常保持タブを設ける必要は ない。 本発明は各端部パネル区分の底縁部に保持タブを設けることに限定するもので はない。保持タブは装入処理にびんに対する搬送体の上向きの相対運動を必要と する場合には代りに頂部に設けるのはもちろんである。第９図はこのような構造 を例示したものである。第９図では保持タブ７０を下縁部の代りに端部パネル区 分５８の上縁部に連結してある。各タブ７０は第１の実施例に関して前記したの と同じように機能する。 本発明は第１図ないし第９図に示した搬送体に限るものでないのはもちろんで ある。たとえば第１０図に示した保持タブは、この場合の搬送体がいくぶん異な る構造を持っていても、第１図ないし第９図の保持タブと同じようにして機能す る。第１０図の搬送体７２では、上部取っ手パネルに連結した各別の立上がりパ ネルは設けてない。その代りにこの搬送体は、複合の取っ手パネルと実質的に底 部パネルまで下方に延びる中央支持パネル７４とを備えている。そして隔壁７６ は支持パネル７４から側部パネル７８まで延びている。端部パネル区分８２の下 縁部に連結した保持タブ８０は支持パネル７４に接触して第１図ないし第８図の 実施例の場合と同じようにして搬送体を開いた状態に保持する。基本的には、搬 送体を開いた状態に保持するのに十分な程度にびんが隔室に入るまで装入過程中 に或る時限にわたり開いた状態に保持する必要のある任意のバスケット形搬送体 は保持タブを設けることができる。 保持タブの使用により、多年にわたる問題に簡単に経済的にしかも高度に有効 に打勝つのは明らかである。本発明をびんを保持する ように構成した搬送体について述べたが、本発明が他の種類の物品を保持するよ うにした搬送体にも同様に適用できるのは明らかである。本発明は好適な実施例 について述べた詳細に必ずしも限定するものでなく、本発明の基本的な全部の機 能及び考え方を変えない好適な実施例の若干の特長に対し本発明の精神を逸脱し ないで種々の変化変型を行うことができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．底部パネルに連結した互いに対向する側部パネルとそれぞれ物品を受入れ る複数の隔室への搬送体分割を行う分割手段とを備え、各物品がこれ等の物品自 体で搬送体全体を開いた状態に保持できるのに十分な距離だけ前記各隔室に入る まで物品の装入中に開いた状態に保持する必要のある構成を持ち、前記各側部パ ネルに連結した端部パネルを備え、これ等の端部パネルの少なくとも一方を互い に隣接する２つの端部パネル区分により構成し、これ等の各端部パネル区分に内 面と協働する側部パネルに連結した外縁部と内方に延びる上下方向支持部材に連 結した内縁部とを設けたバスケット形物品において、 実質的に水平の縁部を持つ前記各端部パネル区分と、 これ等の各端部パネル区分の実質的に水平の縁部に折り線に沿って連結され協 働する端部パネル区分の内方に延び装入中に前記上下方向支持部材に衝合して搬 送体開き状態を保持し搬送体装入後に協働する端部パネル区分の内面に対し折曲 げるタブと を備えたバスケット形物品搬送体。 ２．前記各端部パネル区分の実質的に水平の縁部をこの端部パネル区分の上縁 部とした請求の範囲第１項記載のバスケット形物品搬送体。 ３．前記各端部パネル区分の実質的に水平の縁部をこの端部パネル区分の下縁 部とした請求の範囲第１項記載のバスケット形物品搬送体。 ４．前記の内方に延びる上下方向支持部材を前記端部パネル区分に折曲げて連 結した立上がりパネルとした請求の範囲第１項記載の バスケット形物品搬送体。 ５．前記の内方に延びる上下方向支持部材を前記端部パネル区分に折曲げて連 結した取っ手パネルとした請求の範囲第１項記載のバスケット形物品搬送体。 ６．それぞれ端縁部を持つ互いに対向する側部パネル区分と、 これ等の各側部パネル区分に連結され物品を受入れる複数の隔室への搬送体分 割を行う分割手段と、 前記側部パネル区分の少なくとも一方に折り線に沿って１つの縁部で連結され 対向する自由縁部を持つ少なくとも１つの底部パネルフラップと、 前記各側部パネル区分の端縁部に折り線に沿って連結した外縁部を持ちそれぞ れ内面と内方に延びる支持部材に連結した内縁部と前記の外縁部及び内縁部の間 に延びる横方向縁部とを持つ端部パネル区分と、 隣接する２つの前記各端部パネル区分の横方向縁部に折り線に沿って連結され 装入中は協働する端部パネル区分の内方に折曲げられ前記の内方に延びる支持部 材に衝合して搬送体開き状態を保持し又搬送体装入後は協働する端部パネル区分 の内面に対し折曲げるようにしたタブと を包含する折りたたんだバスケット形物品搬送体。 ７．前記各端部パネル区分の横方向縁部を前記端部パネル区分の上縁部とした 請求の範囲第６項記載の折りたたんだバスケット形物品搬送体。 ８．前記各端部パネル区分の横方向縁部を前記端部パネル区分の下縁部とした 請求の範囲第６項記載の折りたたんだバスケット形物 品搬送体。 ９．前記内方に延びる支持部材を前記端部パネル区分に折曲げて連結した立上 がりパネルにより構成した請求の範囲第６項記載の折りたたんだバスケット形物 品搬送体。 １０．前記内方に延びる支持部材を前記端部パネル区分に折曲げて連結した取 っ手パネルにより構成した請求の範囲第６項記載の折りたたんだバスケット形物 品搬送体。 １１．端縁部を持つ各側部パネル区分と、これ等の各側部パネル区分に連結さ れ物品を受入れる複数の隔室への搬送体分割を行う分割手段と、前記側部パネル 区分の少なくとも一方に折り線に沿い１つの縁部で連結され対向する自由縁部を 持つ少なくとも１つの底部パネルフラップと、前記各側部パネル区分の端縁部に 折り線に沿って連結した外縁部を持つ端部パネル区分とを備え、これ等の各端部 パネル区分を素材形成搬送体の端部パネルを形成する１対の端部パネル区分の一 方とし、前記各端部パネル区分に内面と支持部材に連結した内縁部と前記の外縁 部及び内縁部の間に延びる横方向縁部とを設けた、バスケット形物品搬送体を形 成する素材において、 前記の外縁部及び内縁部の間に延びる横方向縁部を持ち素材形成搬送体の前記 端部パネルの一方を形成する各端部パネル区分と、 これ等の各端部パネル区分の横方向縁部に折り線に沿って連結され協働する端 部パネル区分の内方に折曲げられ装入中は内方に延びる前記支持部材に衝合して 前記搬送体を開いた状態に保持しこの搬送体への装入後は協働する端部パネル区 分の内面に対し折曲げるようにしたタブと を備えた搬送体形成素材。