JPH09501188A - 染料移動を阻止する酵素洗剤組成物 - Google Patents

染料移動を阻止する酵素洗剤組成物

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JPH09501188A JP6504477A JP50447794A JPH09501188A JP H09501188 A JPH09501188 A JP H09501188A JP 6504477 A JP6504477 A JP 6504477A JP 50447794 A JP50447794 A JP 50447794A JP H09501188 A JPH09501188 A JP H09501188A
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(57)【要約】 本発明はa)構造式(I)を有する単位を含んだポリアミンN‐オキシド含有ポリマーから選択されるポリマー〔Pは重合性単位であり、それにはN‐O基が結合できるか又はN‐O基は該重合性単位の一部を形成しているか、あるいは双方の組合せである;Aは(a)、(b)、(c)、‐O‐、‐S‐、(d)であり、xは0又は1である;Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、ヘテロ環式、脂環式基又はそれらの組合せであり、それにはN‐O基の窒素が結合できるか又はN‐O基の窒素はこれらの基の一部を形成している〕;b)酵素を含んだ染料移動阻止組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 染料移動を阻止する酵素洗剤組成物 発明の分野 本発明は酵素を含有した染料移動阻止組成物に関する。更に具体的には、本発 明はポリアミンN‐オキシド含有ポリマー及び酵素を含んだ染料移動阻止組成物 に関する。 発明の背景 酵素を含有した洗剤組成物は当業界で周知である。酵素不活化が酵素で処方さ れた洗剤組成物で起きることも同様によく認識されている。酵素の洗浄活性の喪 失は、特に添加洗剤成分の存在に依存している。 洗剤成分に加えられる添加洗剤成分の1タイプは染料移動阻止ポリマーである 。そのポリマーは、着色布帛からそれと共に洗浄される他の布帛への染料の移動 を阻止するために、洗剤組成物に加えられる。これらのポリマーは、染料が洗浄 で他の物に付着する機会を有する前に、着色布帛から出た遊離染料を複合化又は 吸着する能力を有している。 同時係属欧州特許出願第92202168.8号明細書は、溶解又は懸濁され た染料の移動を妨げる上で非常に有効である、ポリアミンN‐オキシド含有ポリ マーについて記載している。あるポリアミンN‐オキシドポリ マーは、洗剤組成物で処方された酵素の安定化効果を示すことが、意外にもわか った。 この安定化効果に加えて、ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーの染料移動阻 止性能はあるタイプの酵素の添加により高められる。この発見から、優れた染料 移動阻止性能を示すと同時に優れた酵素活性を維持する洗剤組成物を処方できる ようになった。 本発明のもう1つの態様によれば、着色布帛を伴う洗濯操作のためのプロセス も提供される。 ポリマーは染料移動を阻止するために洗剤組成物内で用いられた。欧州特許出 願第102 923号明細書は水性組成物内でカルボキシル含有ポリマーの使用 について記載している。ドイツ特許出願第2 814 329号明細書はN‐ビ ニルオキサゾリドンポリマーの使用について記載し、フランス特許出願第2 1 44 721号明細書は粉末洗剤内でポリビニルピロリドンとアクリル酸ニトリ ル又は無水マレイン酸とのコポリマー15〜35%の使用について開示している 。欧州特許第265257号明細書はアルカリ金属カルボキシ金属カルボキシメ チルセルロース、ビニルピロリドンポリマー及びポリカルボキシレートポリマー を含む洗剤組成物について記載している。 発明の要旨 本発明は: a)下記構造式を有する単位を含んだポリアミンN‐オキシド含有ポリマーか ら選択されるポリマー: 〔上記式中Pは重合性単位であり、それにはN‐O基が結合できるか又はN‐O 基は該重合性単位の一部を形成している; AはNC(=O)、C(=O)O、C=O、‐O‐、 Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、ヘテロ環式又は脂環式基であり、 それにはN‐O基の窒素が結合できるか又はN‐O基の窒素はこれらの基の一部 である〕 b)酵素 を含んだ染料移動阻止組成物に関する。 発明の具体的な説明 本発明の組成物は、下記構造式(I)を有する単位を含んだポリアミンN‐オキ シド含有ポリマーから選択されるポリマー: 〔上記式中Pは重合性単位であり、それにはR‐N‐O 基が結合できるか又はR‐N‐O基は該重合性単位の一部を形成しているか又は 双方の組合せである; AはNC(=O)、C(=O)O、C=O、‐O‐、 Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、ヘテロ環式、脂環式基又はそれら の組合せであり、それにはN‐O基の窒素が結合できるか又はN‐O基の窒素は これらの基の一部である〕を必須要素として含む。 N‐O基は下記一般構造で表すことができる: 上記式中R1、R2、R3は脂肪族基、芳香族、ヘテロ環式、脂環式基又はそれ らの組合せであり、x又は/及びy又は/及びzは0又は1であり、N‐O基の 窒素はそれらに結合できるか又はN‐O基の窒素はこれらの基の一部を形成して いる。 N‐O基は重合性単位(P)の一部でも、ポリマー主鎖に結合していても又は 双方の組合せであってもよい。 N‐O基が重合性単位の一部を形成している適切なポリアミンN‐オキシドに は、Rが脂肪族、芳香族、脂環式又はヘテロ環式基から選択されるポリアミンN ‐オキシドがある。上記ポリアミンN‐オキシドの1クラスに は、N‐O基の窒素がR基の一部を形成しているポリアミンN‐オキシドのグル ープがある。好ましいポリアミンN‐オキシドは、Rがピリジン、ピロール、イ ミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、キノリン及びそれらの誘導体のようなヘ テロ環式基である場合である。上記ポリアミンN‐オキシドのもう1つのクラス には、N‐O基の窒素がR基に結合しているポリアミンN‐オキシドのグループ がある。 他の適切なポリアミンN‐オキシドは、N‐O基が重合性単位に結合している ポリアミンオキシドである。これらポリアミンN‐オキシドの好ましいクラスは 、Rが芳香族、ヘテロ環式又は脂環式基であって、N‐O官能基の窒素が上記R 基の一部を形成している、一般式(I)を有するポリアミンN‐オキシドである。 これらクラスの例は、Rがピリジン、ピロール、イミダゾール及びそれらの誘導 体のようなヘテロ環式化合物であるポリアミンオキシドである。ポリアミンN‐ オキシドのもう1つの好ましいクラスは、Rが芳香族、ヘテロ環式又は脂環式基 であって、N‐O官能基の窒素が上記R基に結合している、一般式(I)を有する ポリアミンオキシドである。これらクラスの例は、R基がフェニルのような芳香 族であるポリアミンオキシドである。 いかなるポリマー主鎖も、形成されるアミンオキシドポリマーが水溶性であっ て、染料移動阻止性質を有して いるかぎり、使用してよい。適切なポリマー主鎖の例はポリビニル、ポリアルキ レン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレー ト及びそれらの混合物である。 本発明のアミンN‐オキシドポリマーは、典型的には10:1〜1:1000 000のアミン対アミンN‐オキシドの比率を有している。しかしながら、ポリ アミンN‐オキシド含有ポリマー中に存在するアミンオキシド基の量は、適切な 共重合によるか又は適度のN‐オキシド化によって変えることができる。好まし くは、アミン対アミンN‐オキシドの比率は2:3〜1:1000000、更に 好ましくは1:4〜1:1000000、更に好ましくは1:9〜1:1000 000である。本発明のポリマーには、1つのモノマータイプがアミンN‐オキ シドであり、他のモノマータイプがアミンN‐オキシドであるか又はではない、 ランダム又はブロックコポリマーを現実には包含している。ポリアミンN‐オキ シドのアミンオキシド単位はpKa<10、好ましくはpKa<7、更に好まし くはpKa<6を有する。 ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーはほぼあらゆる重合度で得ることができ る。重合度は、物質が望ましい水溶性及び染料懸濁力を有していれば、重要でな い。典型的には、ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーの平均 分子量は500〜1000000、好ましくは1000〜30000、更に好ま しくは3000〜20000、最も好ましくは5000〜15000の範囲内で ある。 本発明のポリアミンN‐オキシド含有ポリマーは、典型的には染料移動阻止組 成物の0.001〜10重量%、更に好ましくは0.05〜1%、最も好ましく は0.05〜0.5%で存在する。本組成物は洗濯操作で使用のため慣用的洗剤 組成物への添加剤として便宜上用いられる。本発明には、洗剤成分を含有して、 このため洗剤組成物として役立つ、染料移動阻止組成物も包含している。ポリアミンN‐オキシドの製造方法 : ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーの製造は、アミンモノマーを重合して、 得られたポリマーを適切な酸化剤で酸化することにより行っても、あるいはアミ ンオキシドモノマー自体もポリアミンN‐オキシドを得るために重合させてよい 。 ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーの合成は、ポリビニル‐ピリジンN‐オ キシドの合成により例示できる。ポリ‐4‐ビニルピリジン、例えばポリサイエ ンシス(Polysciences)(MW50000、5.0g、0.0475モル)が酢酸 50mlに前溶解され、ピペットにより過酢酸溶液(氷酢酸25g、H22の30 vol%溶液6.4g及び数滴のH2SO4から 0.0523モルの過酢酸を得る)で処理された。混合液は環境温度(32℃) で30分間にわたり攪拌された。次いで混合液は油浴を用いて80〜85℃に3 時間加熱されてから、一夜放置された。次いで得られたポリマー溶液は攪拌下で アセトン1lと混合される。底で形成された黄褐色粘稠シロップは、淡い結晶固 体物を得るために、アセトン1lで再び洗浄される。固体物は重力濾過され、ア セトンで洗浄され、その後P25で乾燥された。このポリマーのアミン対アミン N‐オキシド比は1:4である(NMR測定)。酵素 洗剤処方物中に含有される酵素は、タンパク質ベース、炭水化物ベース又はト リグリセリドベース汚染の除去、例えば遊離染料移動の防止を含めた様々な目的 に使用できる洗浄性酵素である。配合される酵素にはプロテアーゼ、アミラーゼ 、リパーゼ、セルラーゼ及びペルオキシダーゼとそれらの混合物がある。他のタ イプの酵素も含まれる。酵素は植物、動物、細菌、真菌及び酵母起源のようにい かなる適切な起源であってもよい。しかしながら、それらの選択はpH活性及び /又は最適安定性、熱安定性、安定性対活性洗剤、ビルダー等のようないくつか のファクターにより支配される。この点では、細菌アミラーゼ及びプロテアーゼ と真菌セルラーゼのような細菌又は真菌酵素が好ましい。 酵素は組成物1g当たり重量で約5mg以内、更に典型的には約0.05〜約3 mgの活性酵素を供給する上で十分なレベルで通常配合される。セルラーゼ : 本発明で使用しうるセルラーゼには細菌又は真菌双方のセルラーゼを含む。好 ましくは、それらは5〜9.5の最適pHを有する。適切なセルラーゼは米国特 許第4,435,307号明細書で開示されており、そこではヒューミコラ・イ ンソレンス(Humicola insolens)から生産される真菌セルラーゼについて開示し ている。適切なセルラーゼは英国特許出願第2,075,028号、英国特許出 願第2,095,275号及びドイツ特許公開第2,247,832号明細書で も開示されている。 このようなセルラーゼの例はヒューミコラ・インソレンスの株〔ヒューミコラ ・グリセア変種サーモイデア(Humicola grisea var.thermoidea)〕、特にヒュー ミコラ株DSM1800により生産されるセルラーゼ、バチルス(Bacillus)Nの真菌又 はアエロモナス(Aeromonas)属に属するセルラーゼ212生産真菌により生産さ れるセルラーゼ、海洋軟体動物〔ドラベラ・オーリクラ・ソランダー(Dolabella Auricula Solander)〕の肝膵から抽出されるセルラーゼである。他の適切なセ ルラーゼは、約50KDaの分子量、5.5の等電点を有して415アミノ酸を含 む、ヒューミコラ・インソレンスに由来するセ ルラーゼである。このようなセルラーゼは同時係属欧州特許出願第932008 11.3号明細書で記載されている。特に適切なセルラーゼは、カラーケア(col or care)効果を有するセルラーゼである。このようなセルラーゼの例は欧州特許 出願第91202879.2号明細書で記載されているセルラーゼ、ケアザイム (Carenzyme)〔ノボ(Novo)〕である。セルラーゼはカラー外観の点でポリアミン N‐オキシド含有ポリマーの効力を著しく高めることがわかった。プロテアーゼ : プロテアーゼの適切な例は、B.ズブチリス(B.sublilis)及びB.リチェニホ ルムス(B.licheniforms)の特定株から得られるズブチリシンである。市販されて いるタンパク質ベース汚染を除去するために適したタンパク質分解酵素には、ノ ボ・インダストリーズ社(Novo Industies A/S)(デンマーク)から商品名アルカ ラーゼ(Alcalase)、サビナーゼ(Savinase)及びエスペラーゼ(Esperase)、インタ ーナショナル・バイオシンセテイクス社(International Bio-Synthetics,Inc.) (オランダ)からマキサターゼ(Maxatase)、ジェネンカー(Genencor)からFN‐ベ ース、MKCからオプティマーゼ(Optimase)及びオプティクリーン(Opticlean) として販売されるものがある。 特に液体洗剤組成物向けのタンパク質分解酵素のカテ ゴリーの中で興味あるものは、プロテアーゼA及びプロテアーゼBと本明細書で 呼ばれる酵素である。プロテアーゼAとその生産方法は欧州特許出願第1307 56号明細書で記載されている。プロテアーゼBは、それがそのアミノ酸配列で 217位にチロシンの代わりにロイシンを有するという点でプロテアーゼAと異 なるタンパク質分解酵素である。プロテアーゼBは欧州特許出願第873037 61.8号明細書で記載されている。プロテアーゼBの生産方法も欧州特許出願 第130756号明細書で開示されている。アミラーゼ : アミラーゼには、例えば英国特許明細書第1,296,839号(ノボ)で更 に詳細に記載されたB.リチェニホルムスの特定株から得られるアミラーゼがあ る。デンプン分解タンパク質には、例えばラピダーゼ(Rapidase)、マキサミル(M axamyl)(インターナショナル・バイオシンセティクス社)及びターマミル(Termam yl)(ノボ・インダストリーズ社)がある。リパーゼ : 洗剤用に適したリパーゼ酵素には、英国特許第1,372,034号明細書で 開示される、シュードモナス・スチュチェリ(Pseudomonas stutzeri)ATCC19.154 のような、シュードモナス属の微生物により生産されるものがある。適切なリパ ーゼには、微生物シュードモナス・フ ルオレセント(Pseudomonas fluorescent)IAM1057により生産される、リパーゼの 抗体と陽性免疫交差反応を示すものがある。このリパーゼとその精製方法は日本 特許出願第53‐20487号明細書で記載されている。このリパーゼは商品名 リパーゼP“アマノ”として日本の名古屋のアマノ製薬(Amano Pharmaceutical Co.Ltd.)から市販され、以下で“アマノ‐P”と称される。本発明のこのような リパーゼは、Ouchterlony(Acta.Med.Scan.,133,pages 76-79(1950))による標準 及び周知免疫拡散操作を用いたときに、アマノ‐P抗体と陽性免疫交差反応を示 すべきである。これらのリパーゼと、アマノ‐Pとのそれらの免疫交差反応に関 する方法は、米国特許第4,707,291号明細書でも記載されている。その 典型例はアマノ‐Pリパーゼ、シュードモナス・フラジ(Pseudomonas fragi)FER M P 1339(商品名アマノ‐Bとして市販)のリパーゼ、シュードモナス・ニトロ レデュセンス変種リポリティクム(Pseudomonas nitro-reducens var.lipolyticu m)FERM P 1338(商品名アマノ‐CESとして市販)のリパーゼ、クロモバクタ ー・ビスコスム(Chromobactor viscosum)、例えば日本田方の東洋醸造社市販の クロモバクター・ビスコスム変種リポリティクムNRRLB 3673のリパーゼ、米国の U.S.バイオケミカル社(U.S.Biochemical Corp.)及びオランダのジソインス社(Di soynth Co.)のクロモバク ター・ビスコスムリパーゼ、シュードモナス・グラジオリ(Pseudomonas gladiol i)のリパーゼである。特に適切なリパーゼは、M1リパーゼ〔イビス(Ibis)〕及 びリポラーゼ(Lipolase)(ノボ)のようなリパーゼである。ペルオキシダーゼ : ペルオキシダーゼ酵素は酸素源、例えば過炭酸、過ホウ酸、過硫酸、過酸化水 素等と組合せて用いられる。それらは“溶液漂白”に、即ち洗浄操作中に物体か ら落ちた顔料の染料が洗浄溶液中で他の物体に移動することを防ぐために用いら れる。ペルオキシダーゼ酵素は当業界で公知であり、それには例えば西洋ワサビ ペルオキシダーゼ、リグニナーゼとクロロ及びブロモペルオキシダーゼのような ハロペルオキシダーゼがある。ペルオキシダーゼ含有洗剤組成物は、例えば0.Ki rkからノボ・インダストリーズ社に譲渡された、1989年10月19日付で公 開されたPCT国際出願WO第89/99813号と、欧州特許出願第9120 2882.6号明細書で開示されている。 本目的に用いられるペルオキシダーゼは、植物(例えば、西洋ワサビペルオキ シダーゼ)または真菌もしくは細菌のような微生物から単離及び生産される。一 部の好ましい真菌には、区分が不完全菌類で、線菌綱の、例えばフサリウム(Fus arium)、ヒューミコラ、トリコダーマ(Tricoderma)、ミロセシウム(Myrothecium )、バーティ シラム(Verticillum)、アルスロミセス(Arthromyces)、カルダリオミセス(Calda riomyces)、ウロクラジウム(Ulocladium)、エムベリシア(Embellisia)、クラド スポリウム(Cladosporium)又はドレシュレラ(Dreschlera)に属する株、特にフサ リウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)(DSM 2672)、ヒューミコラ・イン ソレンス、トリコダーマ・レジイ(Tricoderma resii)、ミロセシウム・バールカ ナ(Myrothecium verrucana)(IFO 6113)、バーティシラム・アルボアトラム(Vert icillum alboatrum)、バーティシラム・ダヒー(Verticillum dahlie)、アルスロ ミセス・ラモサス(Arthromyces ramosus)(FERM P-7754)、カルダリオミセス・フ マゴ(Caldariomyces fumago)、ウロクラジウム・カータラム(Ulocladium charta rum)、エムベリシア・アリアー(Embellisia allior)、ドレシュレラ・ハロデス( Dreschlera halodes)がある。 他の好ましい真菌には、区分が担子菌類で、担子菌綱の、例えばコプリヌス(C oprinus)、ファネロチェテ(Phanerochaete)、コリオラス(Coriolus)又はトラメ テス(Trametes)に属する株、特にコプリヌス・シネレウス f.ミクロスポラス (Coprinus cinereus f.microsporus)(IFO 8371)、コプリヌス・マクロリズス(Co prinus macrorhizus)、ファネロチェテ.クリソスポリウム(Phanerochaete chry sosporium)(例えば、NA-12) 又はコリオラス・バーシカラー(Coriolus versicolor)(例えば、PR4 28-A)が ある。 更に、好ましい真菌には、区分が接合菌類で、ミコラセア(Mycoraceae)綱の、 例えばリゾパス(Rhizopus)又はムコル(Mucor)に属する株、特にムコル・ヒエマ リス(Mucor hiemalis)がある。 一部の好ましい細菌には、放線菌目の株、例えばストレプトミセス・スフェロ イデス(Streptomyces spheroides)(ATCC 23965)、ストレプトミセス・サーモビ オラセウス(Streptomyces thermoviolaceus)(IFO 12382)又はストレプトミセス ・バーチシリウム(Streptomyces verticillum)ssp.バーチシリウムがある。 他の好ましい細菌にはバチルス・プミルス(Bacillus pumillus)(ATCC 12905) 、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、ロドバ クター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)、ロドモナス・パルストリ( Rhodomonas palustri)、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis) 、シュードモナス・プロシニア(Pseudomonas purrocinia)(ATCC 15958)又はシュ ードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)(NRRL B-11)がある。 有用なペルオキシダーゼの他の可能な供給源はB.C.Saundersら,前掲,pp.41-4 3で示されている。 本発明に従い用いられる酵素の生産方法は、当業界に おいて、例えばFEBS Letters,1625,173(1);Applied and Environmental Microb ioiogy,Feb.1985,pp.273-278;Applied Microbiol.Biotechnol.,26,1987,pp.158 -163;Biotechnology Letters,9(5),1987,pp.357-360;Nature,326,2,April 198 7;FEBS Letters,4270,209(2),p.321;EP 179,486;EP 200,565;GB 2,167,421 ;EP 171,074;Agric.Biol.Chem.50(1),1986,p.247で記載されている。 特に好ましいペルオキシダーゼは、洗浄液の典型的pH、即ち6.5〜10. 5、好ましくは6.5〜9.5、最も好ましくは7.5〜9.5のpHで活性な ものである。このような酵素は、例えばR.E.Childs及びW.G.Bardsley,Biochem.J .,145,1975,pp.93-103で記載されたABTSアッセイを用いて、好アルカリ性微 生物による関連酵素生産についてスクリーニングすることにより単離される。 他の好ましいペルオキシダーゼは、良好な熱安定性と、ノニオン系、カチオン 系又はアニオン系界面活性剤、洗剤ビルダー、リン酸等のような常用洗剤成分に 対して良好な安定性を示すものである。 有用なペルオキシダーゼのもう1つのグループはクロロ及びブロモペルオキシ ダーゼのようなハロペルオキシダーゼである。 ペルオキシダーゼ酵素は、その酵素についてコードするDNA配列とその酵素 についてコードするDNA配列 を発現させる機能をコードするDNA配列とを有する組換えDNAベクターで形 質転換された宿主細胞を酵素発現させる条件下で培地中において培養し、培養物 から酵素を回収することからなる方法により生産できるものであってもよい。 その酵素についてコードするDNA断片は、例えば前記生物の1つのような興 味ある酵素を生産する微生物のcDNA又はゲノムライブラリーを確立して、酵 素の全部又は一部アミノ酸配列に基づき合成されたオリゴヌクレオチドプローブ とのハイブリッド形成によるような慣用的操作により陽性クローンをスクリーニ ングするか、あるいは適切な酵素活性を発現するクローンについて選択するか、 あるいは天然酵素に対する抗体と反応するタンパク質を生産するクローンについ て選択することにより単離してもよい。 選択されると、DNA配列は、特定の宿主生物で酵素を発現させる適切なプロ モーター、オペレーター及びターミネーター配列と該当する宿主生物でベクター を複製させる複製起点とを含んだ適切な複製発現ベクター中に挿入される。 次いで得られた発現ベクターは真菌細胞のような適切な宿主細胞中に組み込ま れるが、その好ましい例はアスペルギルスの種、最も好ましくはアスペルギルス ・オリザ(Aspergil1us oryzae)又はアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger)である。真菌細胞は、それ自体公知の方法で原形質体形成 及び原形質体の形質転換とその後に細胞壁の再生を行うプロセスにより形質転換 してもよい。宿主微生物としてアスペルギルスの使用は、欧州特許第238,0 23号明細書(ノボ・インダストリーズ社)で記載されている。 一方、宿主生物は細菌、特にストレプトミセス及びバチルスの株、又は大腸菌 でもよい。細菌細胞の形質転換は常法に従い、例えばT.Maniatisら,Molecular C loning:A Laboratory Manual,Cold,Spring Harbor,1982で記載されたように行 える。 適切なDNA配列のスクリーニングとベクターの組立ても、標準操作、例えば T.Maniatisら,前掲により行ってよい。 形質転換された宿主細胞を培養するために用いられる培地は、該当する宿主細 胞を増殖させる上で適したあらゆる慣用的な培地である。発現された酵素は便宜 上培地中に分泌され、遠心又は濾過で培地から細胞を分離して、硫酸アンモニウ ムのような塩で培地のタンパク質成分を沈降させ、その後イオン交換クロマトグ ラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等のようなクロマトグラフィー操作 を行う周知の操作により、そこから回収される。 プロセスの開始時又は最中に、H22は例えば0.001〜5mM、特に0.0 1〜1mMの量で加えられ る。コプリヌスのペルオキシダーゼを用いるときには0.01〜0.25mMのH22が好ましく、B.プミルスのペルオキシダーゼでは0.1〜1mMのH22が 好ましい。 過酸化水素は過酸化水素として又はその前駆体、好ましくは過ホウ酸又は過炭 酸として加えてもよい。使用できる過酸化水素前駆体のレベルは選択されたペル オキシダーゼの具体的性質に依存し、例えばコプリヌスのペルオキシダーゼは5 %以下の過ホウ酸を含有した洗剤組成物で適用されるべきである。 本発明のプロセスでは、過酸化水素形成用に酵素プロセスを利用することが望 ましい。このため、本発明によるプロセスは洗浄及び/又はすすぎ洗いプロセス の開始時又は最中に過酸化水素を生成することができる酵素系(即ち、酵素及び その基質)を更に加えてもよい。 過酸化水素生成系の1つのこのようなカテゴリーには、分子状の酸素と有機又 は無機基質を過酸化水素及び酸化基質に各々変換することができる酵素を含む。 これらの酵素は低レベルの過酸化水素を生成するだけであるが、それらはペルオ キシダーゼの存在が生成した過酸化水素の効率的な利用を確実にできるために、 本発明のプロセスでかなり有利に用いられる。 好ましい過酸化水素生成酵素は、便宜上洗剤組成物中に含有される、安価で容 易に入手しうる基質で作用する ものである。このような基質の例は、グルコースオキシダーゼによる過酸化水素 生成用に利用されるグルコースである。適切なオキシダーゼには、フェノール類 及び関連物質のような芳香族化合物で作用するもの、例えばカテコールオキシダ ーゼ、ラッカーゼがある。他の適切なオキシダーゼは尿酸オキシダーゼ、ガラク トースオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、アミンオキシダーゼ、アミノ酸 オキシダーゼ、アミログルコシダーゼ及びコレステロールオキシダーゼである。 好ましい酵素系はアルコール及びアルデヒドオキシダーゼである。 顆粒洗剤向けに更に好ましい系は固体アルコール、例えばグルコースを有する が、そのグルクロン酸への酸化はグルコースオキシダーゼにより触媒されて、過 酸化水素を形成する。 液体洗剤向けに更に好ましい系は、例えば溶媒としても作用する液体アルコー ルを含む。例はエタノール/エタノールオキシダーゼである。 本発明による組成物で用いられるオキシダーゼの量は、洗浄液中でAvO 0 .01〜10ppm/分の一定した生成を行う上で少くとも十分でなければならない 。例えば、グルコースオキシダーゼによると、これは一定通気下で50〜500 0U/lグルコースオキシダーゼ、0.005〜0.5%グルコースのとき、室温 でpH6 〜11、好ましくは7〜9で行える。 洗浄及び/又はすすぎ洗いプロセスの開始時又は最中におけるペルオキシダー ゼ用の他の酸化性基質の添加は、用いられるペルオキシダーゼの染料移動阻止効 果を高める。これは着色物質の漂白又は他の変化に関与するこの基質の短期ラジ カル又は他の酸化状態の形成に起因すると考えられる。このような酸化性基質の 例は金属イオン、例えばMn++、ハライドイオン、例えば塩化物又は臭化物イオ ン、あるいはフェノール類のような有機化合物、例えばp‐ヒドロキシケイ皮酸 又は2,4‐ジクロロフェノールである。本目的に用いられるフェノール系化合 物の他の例は、M.Kato及びS.Shimizu,Plant Cell Physiol.26(7),1985,pp.1291- 1301(cf.特に表1)又はB.C.Saunders,前掲,p.141 ffで示されたものである。 添加される酸化性基質の量は適切には約1μM〜1mMである。 本発明のプロセスにおいて、ペルオキシダーゼは典型的には洗剤組成物の成分 として加えられ、0.01〜100mg酵素/洗浄液1lの量で加えられる。その ようにして、それは非粉性顆粒、液体、特に安定化液体又は保護酵素の形態で洗 剤組成物中に含有させてよい。非粉性顆粒は、例えば米国特許第4,106,9 91号及び米国特許第4,661,452号明細書(双方ともノボ・インダスト リーズ社)で開示されたように生産され、 場合により当業界で知られる方法によりコートしてもよい。液体酵素製剤は、例 えば確立された方法に従いプロピレングリコールようなポリオール、糖又は糖ア ルコール、乳酸又はホウ酸を加えることにより安定化される。他の酵素安定剤は 当業界で周知である。保護酵素は、欧州特許第238,216号明細書で開示さ れた方法に従い製造される。洗剤組成物はペルオキシダーゼ用の基質を1種以上 含んでいてもよい。通常、本発明の洗剤組成物の溶液のpHは好ましくは7〜1 2、特に7.5〜9.5である。洗浄液pHは選択されるペルオキシダーゼに依 存し、例えばコプリヌスのペルオキシダーゼは9.5以下の洗浄液pHで適用さ れるべきである。ペルオキシダーゼは、染料移動阻止に関して、ポリアミンN‐ オキシド含有ポリマーの効力を著しく高めることがわかった。 様々な酵素物質と合成洗剤顆粒中へのそれらの配合手段も米国特許第3,55 3,139号明細書で開示されている。酵素は、双方とも参考のため本明細書に 組み込まれる、1978年7月18日付で発行されたPlaceらの米国特許第4, 101,457号と1985年3月26日付で発行されたHughesの米国特許第4 ,507,219号明細書で更に開示されている。液体洗剤処方に有用な酵素物 質とこのような処方中へのそれらの配合は、1981年4月14日付で発行され たHoraらの米国特許 第4,261,868号明細書で開示されている。 顆粒洗剤の場合には、酵素は粉形成を最少にして貯蔵安定性を改善するために 、酵素に対して不活性な添加剤でコート又は小球化されることが好ましい。これ を行う技術は当業界で周知である。液体処方の場合には、酵素安定系が好ましく は利用される。水性洗剤組成物用の酵素安定化技術も当業界で周知である。例え ば、水溶液中における酵素安定化のための1つの技術は、酢酸カルシウム、ギ酸 カルシウム及びプロピオン酸カルシウムのような供給源からの遊離カルシウムイ オンの使用である。カルシウムイオンは短鎖カルボン酸塩、好ましくはギ酸塩と 併用できる。例えば、米国特許第4,318,818号明細書参照。グリセロー ル及びソルビトールのようなポリオール、アルコキシアルコール、ジアルキルグ リコエーテル、多価アルコールと多官能性脂肪族アミン(例えば、ジエタノール アミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)との混合物、ホ ウ酸又はホウ酸アルカリ金属を用いることも提案されている。酵素安定化技術は 米国特許第4,261,868号、米国特許第3,600,319号、欧州特許 出願公開第199 405号、出願第86200586.5号、Venegasで更に 開示及び例示されている。非ホウ酸又はホウ酸塩安定剤が好ましい。酵素安定系 は、例えば米国特許第4,261,868号、第3,600,319号 及び第3,519,570号明細書でも記載されている。洗剤添加物 様々な界面活性剤が洗剤組成物で使用できる。アニオン系、ノニオン系、両性 及び双極性クラスとこれら界面活性剤の種類の典型例は、1972年5月23日 付で発行されたNorrisの米国特許第3,664,061号明細書で示されている 。 アニオン系界面活性剤の混合物、特に重量比5:1〜1:2、好ましくは3: 1〜2:3、更に好ましくは3:1〜1:1でスルホネート及びサルフェート界 面活性剤の混合物が本発明では特に適切である。好ましいスルホネートにはアル キル基に9〜15、特に11〜13の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホ ネートと、脂肪酸がC12‐C18脂肪源、好ましくはC16‐C18脂肪源に由来する α‐スルホン化メチル脂肪酸エステルがある。各場合において、カチオンはアル カリ金属、好ましくはナトリウムである。好ましいサルフェート界面活性剤は、 アルキル基に10〜20、好ましくは10〜16の炭素原子と1〜6の平均エト キシル化度を有するエトキシサルフェートと場合により混合される、アルキル基 に12〜18の炭素原子を有するアルキルサルフェートである。本発明で好まし いアルキルサルフェートの例はタロウアルキルサルフェート、ココナツアルキル サルフェート及びC14‐C15アルキルサルフェートである。各場合にお けるカチオンもアルカリ金属カチオン、好ましくはナトリウムである。 本発明で有用なノニオン系界面活性剤の1クラスは、8〜17、好ましくは9 .5〜13.5、更に好ましくは10〜12.5の範囲で平均親水性‐親油性バ ランス(HLB)を有する界面活性剤を与える疎水性部分とエチレンオキシドと の縮合物である。疎水性(親油性)部分は性質上脂肪族でも又は芳香族でもよく 、いずれか特定の疎水基と縮合されるポリオキシエチレン基の長さは親水性及び 疎水性要素間で望ましいバランス度を有する水溶性化合物を得る上で容易に調節 できる。 このタイプの特に好ましいノニオン系界面活性剤は、アルコール1モル当たり エチレンオキシド3〜8モルを含むC9‐C15一級アルコールエトキシレート、 特にアルコール1モル当たりエチレンオキシド6〜8モルを含むC14‐C15一級 アルコールと、アルコール1モル当たりエチレンオキシド3〜5モルを含むC12 ‐C14一級アルコールである。 もう1つのクラスのノニオン系界面活性剤には、下記一般式のアルキルポリグ ルコシド化合物: RO(Cn2nO)tx (上記式中Zはグルコースから誘導される部分である;Rは12〜18の炭素原 子を含む飽和疎水性アルキル基である;tは0〜10、nは2又は3,xは1. 3〜4 である)があり、その化合物は10%以下の未反応脂肪アルコールと50%以下 の短鎖アルキルポリグルコシドを含んでいる。このタイプの化合物と洗剤でのそ れらの用法は欧州特許第070 077号、第075 996号及び第094 118号明細書で開示されている。 下記式のポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤もノニオン系界面活性剤とし て適切である: 上記式中R1はHであるか、あるいはR1はC1-4ヒドロカルビル、2‐ヒドロキ シエチル、2‐ヒドロキシプロピル又はそれらの混合である;R2はC5-31ヒド ロカルビルである;Zは少くとも3つのヒドロキシルが直接結合された直鎖ヒド ロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル又はそのアルコキシル化誘 導体である。好ましくは、R1はメチルであり、R2はココナルアルキルのような 直鎖C11-15アルキル又はアルケニル鎖あるいはそれらの混合であり、Zは還元 アミノ化反応でグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトースのような還 元糖から誘導される。 本発明による組成物はビルダー系を更に含んでいてもよい。アルミノシリケー ト物質、シリケート、ポリカルボキシレート及び脂肪酸、エチレンジアミン四酢 酸のような物質、アミノポリホスホネートのような金属イオン 封鎖剤、特にエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びジエチレントリア ミンペンタメチレンホスホン酸を含めて、いかなる慣用的なビルダー系も本発明 で使用に適している。明白な環境上の理由から好ましいわけではないが、リン酸 ビルダーも本発明で用いてよい。適切なビルダーには無機イオン交換物質、通常 無機水和アルミノシリケート物質、更に具体的には水和ゼオライトA、X、B又 はHSのような水和合成ゼオライトがある。もう1つの適切な無機ビルダー物質 は積層シリケート、例えばSKS‐6(ヘキスト)である。SKS‐6はケイ酸 ナトリウム(Na2Si25)からなる結晶積層シリケートである。 1つのカルボキシ基を含んだ適切なポリカルボキシレートには、ベルギー特許 第831,368号、第821,369号及び第821,370号で開示された ような乳酸、グリコール酸とそれらのエーテル誘導体がある。2つのカルボキシ 基を含んだポリカルボキシレートにはコハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ )二酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸及びフマル酸の 水溶性塩と、ドイツ特許公開第2,446,686号、第2,446,687号 及び米国特許第3,935,257号明細書で記載されたエーテルカルボキシレ ートと、ベルギー特許第840,623号明細書で記載されたスルフィニルカル ボキシレートがある。3つの カルボキシ基を含んだポリカルボキシレートには、特に水溶性クエン酸塩、アコ ニット酸塩及びシトラコン酸塩と、英国特許第1,379,241号明細書で記 載されたカルボキシメチルオキシサクシネートのようなコハク酸誘導体、オラン ダ出願第7205873号明細書で記載されたラクトキシサクシネート、英国特 許第1,387,447号明細書で記載された2‐オキサ‐1,1,3‐プロパ ントリカルボキシレートのようなオキシポリカルボキシレート物質がある。 4つのカルボキシ基を含んだポリカルボキシレートには、英国特許第1,26 1,829号明細書で開示されたオキシジサクシネート、1,1,2,2‐エタ ンテトラカルボキシレート、1,1,3,3‐プロパンテトラカルボキシレート 及び1,1,2,3‐プロパンテトラカルボキシレートがある。スルホ置換基を 含んだポリカルボキシレートには、英国特許第1,398,421号、第1,3 98,422号及び米国特許第3,936,448号明細書で開示されたスルホ サクシネート誘導体と、英国特許第1,082,179号明細書で記載されたス ルホン化熱分解シトレートがあり、一方ホスホン置換基を含んだポリカルボキシ レートは英国特許第1,439,000号明細書で開示されている。 脂環式及びヘテロ環式ポリカルボキシレートにはシクロペンタン‐シス,シス ,シス‐テトラカルボキシレー ト、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレート、2,3,4,5‐テトラヒ ドロフラン‐シス,シス,シス‐テトラカルボキシレート、2,5‐テトラヒド ロフラン‐シス‐ジカルボキシレート、2,2,5,5‐テトラヒドロフラン‐ テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6‐ヘキサンヘキサカルボキシ レートと、ソルビトール、マンニトール及びキシリトールのような多価アルコー ルのカルボキシメチル誘導体がある。芳香族ポリカルボキシレートには、英国特 許第1,425,343号明細書で開示されたメリット酸、ピロメリット酸及び フタル酸誘導体がある。 上記の中で好ましいポリカルボキシレートは分子当たり3以内のカルボキシ基 を含むヒドロキシカルボキシレート、更に具体的にはシトレートである。本組成 物で使用上好ましいビルダー系には、ゼオライトAのような非水溶性アルミノシ リケートビルダー又は積層シリケート(SKS/6)とクエン酸のような水溶性 カルボキシレートキレート化剤との混合物も含む。 本発明による洗剤組成物で含有に適したキレート化剤はエチレンジアミン‐N ,N´‐二コハク酸(EDDS)、あるいはそれらのアルカリ金属、アルカリ土 類金属、アンモニウム又は置換アンモニウム塩、あるいはそれらの混合物である 。好ましいEDDS化合物は遊離酸形とそのナトリウム又はマグネシウム塩であ る。EDDSの このような好ましいナトリウム塩の例にはNa2EDDS及びNa4EDDSがあ る。EDDSのこのような好ましいマグネシウム塩の例にはMgEDDS及びM g2EDDSがある。マグネシウム塩は本発明による組成物で含有上最も好まし い。 特に本発明で液体として実施上、本発明で使用に適した脂肪酸ビルダーは、飽 和又は不飽和C10-18脂肪酸と対応石鹸である。好ましい飽和種はアルキル鎖に 12〜16の炭素原子を有している。好ましい不飽和脂肪酸はオレイン酸である 。顆粒組成物で使用上好ましいビルダー系には、ゼオライトAのような非水溶性 アルミノシリケートビルダーとクエン酸のような水溶性カルボキシレートキレー ト化剤の混合物がある。本発明の目的にとり顆粒組成物で使用上ビルダー系の一 部を形成しうる他のビルダー物質には、アルカリ金属炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ 酸塩のような無機物質と、有機ホスホネート、アミノポリアルキレンホスホネー ト及びアミノポリカルボキシレートのような有機物質がある。他の適切な水溶性 有機塩はホモ又はコポリマー酸あるいはそれらの塩であり、ポリカルボン酸は2 以下の炭素原子で互いに分離された少くとも2つのカルボキシ基を含んでいる。 このタイプのポリマーは英国特許明細書第1,596,756号明細書で開示さ れている。このような塩の例はMW2000〜5000のポリアクリレート及び 無水マ レイン酸とのそれらのコポリマーであり、このようなコポリマーは20000〜 70000、特に約40000の分子量を有している。 洗浄ビルダー塩は通常組成物の10〜80重量%、好ましくは20〜70%、 最も普通には30〜60%の量で含有される。 本発明の洗剤組成物中に含有できる洗剤成分には漂白剤もある。これらの漂白 剤成分は1種以上の酸素漂白剤と、選択される漂白剤に応じて1種以上の漂白活 性剤を含有することができる。存在する場合には、漂白化合物は典型的には洗剤 組成物の約1〜約10%のレベルで存在する。一般的に、漂白化合物は非液体処 方物、例えば顆粒洗剤の任意成分である。存在するならば、漂白活性剤の量は典 型的には漂白組成物の約0.1〜約60%、更に典型的には約0.5〜約40% である。 本発明で有用な漂白剤成分は、当業界で公知の酸素漂白剤等を含めて、洗剤組 成物で有用ないかなる漂白剤であってもよい。 方法面において、本発明は、ポリアミンN‐オキシド含有ポリマー、任意補助 洗浄界面活性剤、任意洗浄添加成分及び漂白剤を含有した洗剤組成物により約5 0℃以下、特に約40℃以下の温度で布帛、繊維、織物をクリーニングする方法 を更に提供する。本発明に適した漂白剤は活性化又は非活性化漂白剤である。 使用できる酸素漂白剤の1カテゴリーには、過カルボン酸漂白剤及びその塩を 包含する。このクラスの剤の適切な例にはモノペルオキシフタル酸マグネシウム 六水和物、m‐クロロ過安息香酸のマグネシウム塩、4‐ノニルアミノ‐4‐オ キソペルオキシ酪酸及びジペルオキシドデカン二酸がある。このような漂白剤は 米国特許第4,483,781号、米国特許出願第740,446号、欧州特許 出願第133,354号及び米国特許第4,412,934号明細書で開示され ている。高度に好ましい漂白剤には、米国特許第4,634,551号明細書で 記載されるような6‐ノニルアミノ‐4‐オキソペルオキシカプロン酸も含む。 使用できる漂白剤のもう1つのカテゴリーには、ハロゲン漂白剤を包含する。 次亜ハライト漂白剤の例には、例えばトリクロロイソシアヌル酸とジクロロイソ シアヌル酸ナトリウム及びカリウム、N‐クロロ及びN‐ブロモアルカンスルホ ンアミドがある。このような物質は通常最終製品の0.5〜10重量%、好まし くは1〜5重量%で加えられる。 好ましくは、本発明に適した漂白剤にはペルオキシゲン漂白剤がある。適切な 水溶性固体ペルオキシゲン漂白剤の例には、過酸化水素放出剤、例えば過酸化水 素、過ホウ酸、例えば過ホウ酸一水和物、過ホウ酸四水和物、過硫酸、過炭酸、 ペルオキシ二硫酸、過リン酸及びペル オキシ水和物がある。好ましい漂白剤は過炭酸及び過ホウ酸である。 過酸化水素放出剤は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ノナノ イルオキシベンゼンスルホネート(NOBS、米国特許第4,412,934号 明細書で記載)、3,5‐トリメチルヘキサノールオキシベンゼンスルホネート (ISONOBS、欧州特許第120,591号明細書で記載)又はペンタアセ チルグルコース(PAG)のような漂白活性剤と併用でき、これらは活性漂白種 として過酸を形成するために過加水分解されて、改善された漂白効果を示す。同 時係属欧州特許出願第91870207.7号明細書で開示されたようなアシル 化クエン酸エステルも適切な活性剤である。 過酸化水素は、洗浄及び/又はすすぎ洗いプロセスの開始時又は最中に過酸化 水素を生成しうる酵素系(即ち、酵素及びその基質)を加えることにより存在し てもよい。このような酵素系は1991年10月9日付で出願された欧州特許出 願第91202655.6号明細書で開示されている。 本発明に適した他のペルオキシゲン漂白剤には、過カルボン酸のような有機ペ ルオキシ酸がある。 酸素漂白剤以外の漂白剤も当業界で知られており、本発明で利用できる。特に 興味ある非酸素漂白剤の1タイプには、スルホン化亜鉛及び/又はアルミニウム フタロ シアニンのような光活性化漂白剤がある。これらの物質は洗浄プロセスで物体に 沈着できる。光照射時に、衣類を干して日中乾燥させるような酸素の存在下にお いて、スルホン化亜鉛フタロシアニンは活性化され、その結果物体は漂白される 。好ましい亜鉛フタロシアニン及び光活性化漂白プロセスは米国特許第4,03 3,718号明細書で記載されている。典型的には、洗剤組成物は約0.025 〜約1.25重量%のスルホン化亜鉛フタロシアニンを含有する。 添加できる他の適切な洗剤成分は酵素酸化スカベンジャーであり、これは19 92年1月31日付で出願された同時係属欧州特許出願第92870018.6 号明細書で記載されている。このような酵素酸化スカベンジャーの例はエトキシ ル化テトラエチレンポリアミンである。添加できる特に好ましい洗剤成分は、一 種のカラーケア効果も示す技術品である。これら技術品の例はカラー維持回復用 のメタロ触媒である。このようなメタロ触媒は同時係属欧州特許出願第9287 0181.2号明細書で記載されている。加えて、ポリアミンN−オキシド含有 ポリマーは布帛上へのメタロ触媒の沈着を解消又は減少させて、改善された純白 効果を示すことがわかった。 もう1つの任意成分は、シリコーン及びシリカ‐シリコーン混合物で例示され る起泡抑制剤である。シリコーンは通常アルキル化ポリシロキサン物質で代表で き、一 方シリカはシリカエーロゲル、キセロゲル及び様々なタイプの疎水性シリカで例 示される微細形態で通常用いられる。これらの物質は、起泡抑制剤が水溶性又は 水分散性の実質上非界面活性な洗剤不浸透性キャリアに有利に放出しうるように 配合された粒子として配合することができる。一方、起泡抑制剤は液体キャリア 中に溶解又は分散して、他成分の1種以上にスプレーすることにより適用しても よい。 好ましいシリコーン起泡制御剤はBartollotaらの米国特許第3,933,67 2号明細書で開示されている。他の特に有用な起泡抑制剤は、1977年4月2 8日付で公開されたドイツ特許出願公開第2 646 126号明細書で記載さ れた自己乳化性シリコーン起泡抑制剤である。このような化合物の例はダウ・コ ーニング(Dow Corning)から市販されているDC‐544であって、これはシロ キサン‐グリコールコポリマーである。特に好ましい起泡制御剤は、シリコーン 油及び2‐アルキルアルカノールの混合物を含んだ起泡抑制系である。適切な2 ‐アルキルアルカノールは、商品名イソフォル(Isofol)12Rとして市販されて いる2‐ブチルオクタノールである。このような起泡抑制系は1992年11月 10日付で出願された同時係属欧州特許出願第92870174.7号明細書で 記載されている。 特に好ましいシリコーン起泡制御剤は同時係属欧州特 許出願第92201649.8号明細書で記載されている。上記組成物は、エー ロジル(Aerosil)Rのようなヒュームド非孔質シリカと共にシリコーン/シリカ混 合物も含むことができる。 上記起泡抑制剤は通常組成物の0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜 1重量%のレベルで用いられる。 洗剤組成物で用いられる他の成分、例えば汚物懸濁剤、汚物放出剤、蛍光増白 剤、研磨剤、殺菌剤、色あせ防止剤、着色剤と封入及び/又は非封入香料も用い てよい。 本発明に適した再沈着防止剤及び汚物懸濁剤には、メチルセルロース、カルボ キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ホモ又はコポリマーポリ カルボン酸あるいはそれらの塩のようなセルロース誘導体がある。このタイプの ポリマーにはビルダーとして前記されたポリアクリレート及び無水マレイン酸‐ アクリル酸コポリマーと、無水マレイン酸とエチレン、メチルビニルエーテル又 はメタクリル酸とのコポリマー(無水マレイン酸はコポリマーの少くとも20モ ル%である)がある。これらの物質は通常組成物の0.5〜10重量%、更に好 ましくは0.75〜8重量%、最も好ましくは1〜6重量%のレベルで用いられ る。 好ましい蛍光増白剤は性質上アニオン系であって、その例は4,41‐ビス( 2−ジエタノールアミノ‐4‐アニリノ‐s‐トリアジン‐6‐イルアミノ)ス チルベ ン‐2,21‐ジスルホン酸二ナトリウム、4,41ビス(2‐モルホリノ‐4‐ アニリノ‐s‐トリアジン‐6‐イルアミノ)スチルベン‐2,21‐ジスルホ ン酸二ナトリウム、4,41‐ビス(2,4‐ジアニリノ‐s‐トリアジン‐6 ‐イルアミノ)スチルベン‐2,21‐ジスルホン酸二ナトリウム、41,411‐ ビス(2,4‐ジアニリノ‐s‐トリアジン‐6‐イルアミノ)スチルベン‐2 ‐スルホン酸一ナトリウム、4,41‐ビス〔2‐アニリノ‐4‐(N‐メチル ‐N‐2‐ヒドロキシエチルアミノ)‐s‐トリアジン‐6‐イルアミノ〕スチ ルベン‐2,21‐ジスルホン酸二ナトリウム、4,41‐ビス(4‐フェニル‐ 2,1,3‐トリアゾール‐2‐イル)スチルベン‐2,21‐ジスルホン酸二 ナトリウム、4,41‐ビス〔2‐アニリノ‐4‐(1‐メチル‐2‐ヒドロキ シエチルアミノ)‐s‐トリアジン‐6‐イルアミノ〕スチルベン‐2,21‐ ジスルホン酸二ナトリウム及び2(スチルビル‐411(ナフト‐11,21:4, 5)‐1,2,3‐トリアゾール‐211‐スルホン酸ナトリウムである。 他の有用なポリマー物質はポリエチレングリコール、特に分子量1000〜1 0000、更に具体的には2000〜8000、最も好ましくは約4000のも のである。これらは0.20〜5重量%、更に好ましくは0.25〜2.5%の レベルで用いられる。これらのポ リマーと前記のホモ又はコポリマーポリカルボン酸塩は、遷移金属不純物の存在 下において純白維持、布帛灰分沈着と粘土、タンパク質及び酸化性汚物のクリー ニング性能を改善する上で価値がある。 本発明の組成物で有用な汚物放出剤は、慣用的に様々な配置をしたテレフタル 酸とエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール単位とのコポリマー又 はターポリマーである。このようなポリマーの例は、一般譲渡された米国特許第 4116885号及び第4711730号と欧州公開特許出願第272 033 号明細書で開示されている。欧州特許出願第272 033号による特に好まし いポリマーは下記式を有している: (CH3(PEG)43)0.75(POH)0.25[(T−PO)2.8(T−PEG)0.4]T(PO −H)0.25((PEG)43CH3)0.75 上記においてPEGは‐(OC24)O‐、POは(OC36O)、Tは(pc OC64CO)である。 ジメチルテレフタレート、ジメチルスルホイソフタレート、エチレングリコー ル及び1,2‐プロパンジオールのランダムコポリマーであって、末端基が一次 的にスルホベンゾエート、二次的にエチレングリコール及び/又はプロパンジオ ールのモノエステルからなる改質ポリエステルも非常に有用である。目標は両端 がスルホベンゾエート基で封鎖されたポリマーを得ることであり、 “一次的に”本関係から本発明の上記コポリマーのほとんどはスルホベンゾエー ト基で末端封鎖されている。しかしながら、一部のコポリマーは完全には封鎖さ れず、したがってそれらの末端基はエチレングリコール及びプロパン‐1,2‐ ジオールのモノエステルからなり、“二次的には”このような種からなる。 本発明で選択されるポリエステルは約46重量%のジメチルテレフタル酸、約 16重量%のプロパン‐1,2‐ジオール、約10重量%のエチレングリコール 、約13重量%のジメチルスルホ安息香酸及び約15重量%のスルホイソフタル 酸を含み、約3000の分子量を有している。そのポリエステルとそれらの製造 方法は欧州特許出願第311 342号明細書で詳細に記載されている。 本発明による洗剤組成物は液体、ペースト、ゲル又は顆粒形態をとる。本発明 による顆粒組成物は“コンパクト形態”でもよく、即ちそれらは従来の顆粒洗剤 より比較的高密度、即ち550〜950g/lを有している。このような場合にお いて、本発明による顆粒洗剤組成物は従来の顆粒洗剤と比較して少量の“無機フ ィラー塩”を含有している。典型的なフィラー塩は硫酸及び塩化物のアルカリ土 類金属塩、典型的には硫酸ナトリウムである。“コンパクト”洗剤は典型的には 10%以下のフィラー塩を含む。本発明による液体組成物は“濃縮形態”でも よく、このような場合において、本発明による液体洗剤組成物は従来の液体洗剤 と比較して少量の水を含有している。典型的には、濃縮液体洗剤の水分は洗剤組 成物の30重量%以下、更に好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下 である。液体組成物の他の例は、実質上水を含有しない無水組成物である。水性 及び非水性双方の液体組成物は組織化しても又はそうでなくてもよい。 本発明は、着色布帛を伴う布帛洗濯操作中に出会う溶解及び懸濁染料の布帛間 染料移動を阻止する方法にも関する。そのプロセスでは布帛を前記のような洗濯 溶液と接触させる。本発明のプロセスは便宜上洗浄プロセスの過程で行われる。 洗浄プロセスは好ましくは5〜75℃、特に20〜60℃で行われるが、ポリマ ーは95℃以内及びそれ以上の温度で有効である。処理溶液のpHは好ましくは 7〜11、特に7.5〜10.5である。 本発明のプロセス及び組成物も洗剤添加製品として使用できる。このような添 加製品は従来の洗剤組成物の性能を補強又は増強するためである。本発明による 洗剤組成物には、布帛、繊維、硬質表面、皮膚等のような物体をクリーニングす るために用いられる組成物、例えば硬質表面クリーニング組成物(研磨剤有又は 無)、洗濯洗剤組成物、自動及び非自動皿洗い用組成物がある。 下記例は本発明の組成物を例示するためであって、必ずしも発明の範囲を制限 又は規制するものではなく、そ の範囲は後記の請求の範囲により決定される。 下記組成を有した本発明による液体洗剤組成物を製造する: 例I: 異なる着色布帛からの染料移動度は、30分洗浄サイクルをシミュレートする 洗濯機試験(launderometer test)を用いて研究した。洗濯機ビーカーは洗剤溶 液200ml、10×10cm片の着色布帛と、ブリーディング(bleeding)染料用の ピックアップトレーサーとして用いられる多繊維布切れを含有している。多繊維 布切れは一緒に縫われた6片(各々1.5×5cm)の異なる物質(ポリアセテー ト、コットン、ポリアミド、ポリエステル、ウール及びオーロン)からなる。 染料移動度はハンター・カラー(Hunter Colour)測定で評価する。ハンター・ カラー系は、反射スペクトル測定で調べられるハンターL、a、b値の変化を表 すΔE値から、布帛サンプルの色を評価する。ΔE値は下記方程式で定義される : ΔE={(af−ai)2+(bf−bi)2+(Lf−Li)21/2 上記において、下付き記号i及びfは各々ブリーディング布帛の存在下で洗浄す る前及び後のハンター値に関する。最小有意差は95%信頼レベルで1である。実験条件 : 例Iは、約10000の平均分子量及び1:10のアミン対アミンN‐オキシ ド比(NMR測定)を有するポリアミンN‐オキシド含有ポリマー〔PVNO: ポリ(4‐ビニルピリジン‐N‐オキシド)〕とペルオキシダーゼの組合せの染 料移動阻止性能増加について示している。 異なる着色布帛からの染料移動度は、30分洗浄サイクルをシミュレートする 洗濯機試験を用いて研究した。洗濯機ビーカーは0.7%の洗剤組成物、10× 10cm片の着色布帛と、ブリーディング染料用のピックアップトレーサーとして 用いられる多繊維布切れを含有している。多繊維布切れは各々コットンからなる 。 一組2枚の実用ブリーディング布帛(各々50cm2)を 洗濯機中で多繊維ピックアップトレーサーと一緒に30分間洗浄した。第一の洗 濯機ポット(試験A)では、洗剤溶液は染料移動阻止剤を何も含有していなかっ た。第二ポットは10ppm のPVNOを含有していた(試験B)。第三ポットは ペルオキシダーゼ(例えば、ノボ)7単位/mlの洗浄溶液を含有していた(試験 C)。ペルオキシダーゼを活性化する上で必要な酸素を発生させるために、10 ppmグルコースと0.1単位/mlのGloxも加える。最後に、第四ポットはペル オキシダーゼ系とPVNOを含有している(試験D)。 例II 下記組成を有した本発明による液体洗剤組成物を製造する: 例III 下記処方を有した本発明によるコンパクト顆粒洗剤組成物を製造する: 上記組成物(例II及びIII)は優れたクリーニング及び洗浄性能を示す上で非常 に良好であり、着色布帛と着色及び白色布帛の混合物で顕著なカラーケア性能も 示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,M G,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD ,SK,UA,US,VN (72)発明者 ソーエン,クリスティアーン アルテュー ル ジェー.ケー. ベルギー国ハースドンク、ベークバイソフ ストラート、4 (72)発明者 ラベック,ルジン ベルギー国ブリュッセル、ロンバルトツィ ーデストラート、27

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. a)下記構造式を有する単位を含んだポリアミンN‐オキシド含有ポリ マーから選択されるポリマー: 〔上記式中Pは重合性単位であり、それにはN‐O基が結合できるか又はN‐O 基は該重合性単位の一部を形成している; AはNC(=O)、C(=O)O、C=O、‐O‐、 Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、ヘテロ環式又は脂環式基であり、 それにはN‐O基の窒素が結合できるか又はN‐O基の窒素はこれらの基の一部 である〕 b)酵素 を含んだ染料移動阻止組成物。 2. Pが重合性単位であって、そこにはN‐O基が結合しており、Rが芳香 族又はヘテロ環式基から選択される、請求項1に記載の染料移動阻止組成物。 3. N‐O基の窒素がR基の一部を形成している、請求項2に記載の染料移 動阻止組成物。 4. R基がピリジン、ピロール、イミダゾール及びそれらの誘導体から選択 される、請求項3に記載の染料 移動阻止組成物。 5. N‐O基の窒素がR基に結合している、請求項1又は2に記載の染料移 動阻止組成物。 6. Rがフェニル基である、請求項5に記載の染料移動阻止組成物。 7. Pが重合性単位であって、そこではN‐O基が該重合性単位の一部を形 成しており、Rが芳香族又はヘテロ環式基から選択される、請求項1に記載の染 料移動阻止組成物。 8. N‐O基の窒素がR基の一部を形成している、請求項7に記載の染料移 動阻止組成物。 9. R基がピリジン、ピロール、イミダゾール及びそれらの誘導体から選択 される、請求項8に記載の染料移動阻止組成物。 10. ポリマー主鎖がポリビニルポリマーのグループから誘導される、請求 項1〜9のいずれか一項に記載の染料移動阻止組成物。 11. アミン対アミンN‐オキシドの比率が2:3〜1:1000000、 好ましくは1:4〜1:1000000、最も好ましくは1:7〜1:1000 000である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の染料移動阻止組成物。 12. ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーが500〜1000000,好 ましくは1000〜 50000、更に好ましくは2000〜30000、最も好ましくは3000〜 20000の範囲内の平均分子量を有している、請求項1〜11のいずれか一項 に記載の染料移動阻止組成物。 13. ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーがポリ(4‐ビニルピリジン‐ N‐オキシド)である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の染料移動阻止組 成物。 14. ポリアミンN‐オキシド含有ポリマーが組成物の0.001〜10重 量%のレベルで存在している、請求項1〜13のいずれか一項に記載の染料移動 阻止組成物。 15. 酵素がセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、アミラーゼ又はそ れらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載 の染料移動阻止組成物。 16. 酵素がセルラーゼ及び/又はペルオキシダーゼである、請求項1〜1 5のいずれか一項に記載の染料移動阻止組成物。 17. 洗剤添加剤であって、非粉性顆粒又は液体の形態をとる、請求項1〜 16のいずれか一項に記載の染料移動阻止組成物。 18. 界面活性剤、ビルダー及び他の慣用的洗剤成分を更に含む、請求項1 〜17のいずれか一項に記載の染料移動阻止組成物を含んだ洗剤組成物。
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