JPH09501078A - 針カニューレ用の捕捉および引込み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 薬剤が完全に押出されたとき、いわゆる延長針を捕捉しかつ注射器の筒体の中へその延長針の基部を引込むことのできる構体を、既存の注射器に対して結合することができる。しかも、このような捕捉器を取付けるためにピストンとピストン軸を取付ける既存の構造に変更を加えることを必要としない。上記の筒体から流体が完全に押出されると、通常のゴムピストン（８）が、針の鋭い基端部によって突き破られる。捕捉器の可撓性タブ（４２）は、基部から撓んで、針を捕捉した状態を維持するように針の特定構造部と共働するために、進入して来た針との係合状態を維持する。この延長針カニューレの変形例には、また、薬剤が完全に押出されることを確実化する機能とタブと共働して引込められた針を傾ける機能との２つの機能を果たす側孔（３０）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 針カニューレ用の捕捉および引込み装置 〔関連する従来技術の文献〕 米国特許第４，０２６，２８７号「引込み式カニューレを有する注射器」発明 者ハラー（Ｈａｌｌｅｒ）氏、１９７７年５月３１日発効、 米国特許第４，８０４，３７０号「引込み式注射針を有する治療用注射器」発 明者ヘイバー（Ｈａｂｅｒ）氏他、１９８９年２月１４日発効、 米国特許第４，８０８，１６９号「注射針カニューレをその薬剤カートリッジ 内に引込める手段を有する使い捨て式安全注射器」発明者ヘイバー（Ｈａｂｅｒ ）氏他、１９８９年２月２８日発効、 米国特許第４，８１３，９３６号「引込み式皮下注射針」発明者シュレーダ（ Ｓｃｈｒｏａｄｅｒ）氏、１９８９年３月２１日発効、 米国特許第４，８３８，８７０号「取外し可能な注射針を持つ着脱式注射針ア タッチメント」発明者ヘイバー（Ｈａｂｅｒ）氏他、１９８９年６月１３日発効 、 米国特許第４，９５０，２４１号「使い捨て式注射器」発明者ランフォード（ Ｒａｎｆｏｒｄ）氏、１９９０年８月２１日発効、 米国特許第４，９９５，８７０号「引込み式針を有する使い捨て式注射器」発 明者バスカス（Ｂａｓｋａｓ）氏、１９９１年２月２６日発効、 米国特許第５，０４７，０１６号「カバー手段を有する流体流通装置」発明者 ドルジン（Ｄｏｌｇｉｎ）氏他、１９９１年９月１０日発効、 米国特許第５，１８８，５９７号「安全針注射器」発明者スウイーニィ（Ｓｗ ｅｅｎｅｙ）氏他、１９９３年２月２３日発効、 米国特許第５，２２１，２６２号「皮下注射針の引込み器」発明者カイト（Ｋ ｉｔｅ）氏、１９９３年６月２２日発効、 上記各特許の開示事項をこの明細書中に参照事項として引用する。 〔発明の背景〕 この発明は、患者に薬剤を注射するための使い捨て式の皮下注射器の分野に関 するものである。特に、この発明は、薬剤を押出した後に、注射針カニューレ（ ｎｅｅｄｌｅ ｃａｎｎｕｌａ）を安全な形で、注射器の筒体中に回収できる、 既存の注射器に適用できる簡単で経済的な手段に関するものである。 使い捨て式の皮下注射器は、薬剤を患者に投与するためにルーチン的に使用さ れているので、使用済みの汚染された注射針（以下、針という）を適切に処分す ることが要求されている。しかし、緊急時には、看護者は、現実的な理由で或い は他の理由で、時々、上記のような要求を満足させないことがある。独立した処 分寸法は、せいぜい、（１）注射器と別の特別の容器中に針を折り取る方法、ま たは（２）特殊な装置を使って注射器を組立てまたは分解する方法に限られるが 、その何れの方法でも、汚染された装置を適切に処理するために余分な作業ステ ップを必要とする。 針は、折り取られた状態でもなお屑処分作業者にとって、いわゆる「針刺傷（ ｎｅｅｄｌｅ ｓｔｒｉｋｅｓ）」という危険性を持っている。保健士および関 係者に対する針刺傷の可能性は、不安を増し、針刺傷の疑いに対して高価につく 試験作業を必要とする。ＨＩＶおよびＡＤＩＳ感染者の看護が増えることによる 感染の危険性と共にＢ型肝炎その他の感染症の危険性にさらされる看護者の数が 増えている。 使用済みの針を注射器の筒体中に引込めることによって、汚染された針を安全 に処分しようとする従来の試みは、（１）注射器、針およびそれらの部品の設計 変え、および／または（２）緊急時には実用的とは言えない複数のステップより 成る処理手法、を必要とするものであった。 たとえば、前記の米国特許第４，９９５，８７０号は、針をプラグから外して この使用済みの針を注射器の筒体内に引込め得るようにするためにハブを緩める ことが必要な構造を開示している。この引込み操作ができるようにハブを扱うと きに、看護者は使用済みの汚染されている可能性のある針の先端部に対して手を 露出させねばならないか、或いは、使用済み針の先端をカバーする補助具を使用 せねばならない。 前記の米国特許第４，０２６，２８７号、第４，８０４，３７０号、第５，２ ２１，２６２号に開示されている針は、すべて、取外し可能に取付ける機構では なく注射器筒体と一体化しており、従って、いわゆるルアー（Ｌｕｅｒ）ロック 結合その他の形式の非一体化針構体用の取外し可能取付け機構を有する注射器に 適用することができない。 従来の或る種の装置は、筒体からの流体の完全な排出が行われないように、針 構体（ｎｅｅｄｌｅ ａｓｓｅｍｂｌｙ）への取付け点を越えて基部が注射器筒 体中へ突出する、いわゆる延長針（ｅｘｔｅｎｄｅｄ ｎｅｅｄｌｅ）を持って いる。流体は非圧縮性であるから、筒体先端部の残留液体は、針の基部開孔が一 旦ピストンまたは他のものによって閉塞されると、ピストンがそれ以上先端側へ 向かって移動することを妨げる。このような状態では、それ以上ピストンが先端 側へ移動することおよび延長針を引込めるための針の捕捉を行うことができなく なるか、できるにしても非常に難しくなる。 或る従来の装置は、また、延長針の基端部に設けられた「とげ」を密実（中空 ではない）ピストンまたは同等物に突き刺して針の捕捉および引込みを行なうが 、針を捕捉するのにより大きな力を要することになる。 この従来技術の針捕捉器は、対応するピストン軸と一体化しているので、業界 で広く使用されている特定注射器の既存のピストン軸に適用できる構造ではない 。 従って、この発明の一つの目的は、現在市販されている殆どの非引込み式の皮 下注射器を、製造工程の僅かな非破壊的な変更のみで、引込み式の安全な注射器 に改変する手段を提供することである。 更に、この発明の一つの目的は、ピストン軸にゴムピストンを取付けるための 既存の装置の構造を変更することなく、注射器に適用する分離可能に取付け得る 捕捉装置を提供することである。 更に、また、この発明の一つの目的は、ピストン軸の端部にゴムピストンを取 付ける既存の手段によって注射器の既存のゴムピストン内に収容することができ 、かつ少なくとも一部分はこのゴムピストン内に保持される付加式針捕捉器を提 供することである。 また、この発明の一つの目的は、引込めた針を傾ける（ｃａｎｔｉｎｇ）よう な形で、筒体からの完全な流体排出と困難性なく針の捕捉を行い得るように、側 孔（ｓｉｄｅ ｐｏｒｔｓ）を有するいわゆる延長針に、既存の針を、変更また は置換することである。 その上に、この発明の一つの目的は、一つの形として針が実際に捕捉されたこ とを知らせ、また別の形としては針の捕捉を行うに充分足りる先端部までピスト ンが変位したことを知らせるような、可聴表示器を提供することである。 以上の、またその他の目的は以後の開示内容を詳細に検討すれば一層明らかに なろう。 〔発明の概要〕 薬剤の完全な押出しに伴って、いわゆる延長針を捕捉しかつ注射器の筒体中へ その延長針の基部を引込むことのできる構造を、既存の注射器に対して結合する ことができ（ｒｅｔｒｏｆｉｔｔａｂｌｅ）、しかもこの捕捉器を取付けるため にピストンとピストン軸を取付ける既存の構造に変更を加える必要は無い。筒体 から完全に流体を押し出すと、典型的な（通常の）ピストンは針の鋭い基端部に よって突き破られる。捕捉器の可撓性タブが基部で（ｐｒｏｘｉｍａｌｌｙ）偏 向し、一方、針が捕捉された状態に維持されるように針の特定構造部と共働する ために差込まれた針と係合する。この延長針カニューレの改変形は、また、薬剤 の完全な押出しを確実に行いかつ捕捉器のタブと共働して引込まれた針を傾ける という２つの機能を果たす。針の、上記とは別の或いはそれ以上の変形として、 円錐状の偏向器を設けて、捕捉動作時に捕捉器のタブを基部から偏向させ、捕捉 された針が外れることを防止することができる。可聴式表示器は、使用者に対し て、針が捕捉されたこと或いはまた捕捉を行うことができる程充分先方までピス トンが移動したこと、を知らせる。 〔図面の簡単な説明〕 図１は、この発明を組合せ使用することにより針カニューレを安全に捕捉し引 込むことができるように改変された周知の使い捨て式の注射器の、一部断面で示 した、分解図である。 図２は、図１の一部の拡大図である。 図３は、部品を組立てた状態の、図２と同様な図である。 図４は、新規な針捕捉器の平面図である。 図５は、保護カバーを外した状態の針構体の、一部断面で示す、側面図である 。 図６は、取外し可能な結合手段の一形式を示すための、図５の針構体の同一寸 法の図である。 図７は、針カニューレと針構体の偏向器とを例示する分解側面図である。 図８乃至図１１は、この発明を使用する手順を例示する概要図である。 図１２は、図１１の一部の、拡大部分断面図である。 図１３は、捕捉器の凹面側とそのタブ構造の変形例とを示す平面図である。 図１４は、捕捉器のまた別の構造を示す下側平面図である。 図１５は、図１４の矢印１５−１５方向に見た断面図である。 図１６と図１７は、この分野で広く使用されている注射器のピストン軸の先端 に対するこの変形捕捉器の取付け状態を例示する幾分概略的な図である。 図１８は、捕捉器に用いるタブ構造のまた別の実施例を示す、図１３と同様な 図である。 〔発明の詳細な説明〕 この発明を理解するために図面を参照すると、典型的な注射器の細長いピスト ン軸２の先端には、一般に中空のゴムピストン８の溝１０内に係合し得るフラン ジ４が設けられている。この発明の一つの実施例では、図２と図３から良く判る ように、ピストン８の取付けが完了すると、捕捉器（ｃａｐｔｕｒｅｒ）４０は ゴムピストン８の上記中空部内に収容することができ、そこに保持される。フラ ンジ４と溝１０との結合状態の完全さは、ピストン８の外周面と筒体１２の内面 との間の圧力によって確保される。この捕捉器４０は、ここに例示したようにピ ストン８の凹所内にぴったりと嵌着するように保持されることが好ましい。 この典型的な注射器は、また、筒体１２を有し、この筒体の先端には独立した 針構体を取外し可能に取付けることができる。この取付け部には、通常この技術 分野の専門家には周知のルアーロック型の結合機構が設けられている。針構体を 取外し可能に取付けるためには上記以外の結合器を設けることもできる。 図５および図６には、少なくとも１個の側孔３０とほぼ永久的に取付け得る円 錐形の偏向部材３４を具えるように変形した、典型的なカニューレ２４を構成す る針構体が例示されている。カニューレ２４は、また、ルアーロック型ハブ３６ を接着剤によりカニューレ２４に取付ける際の助けとなる溝３２を持っている。 この接着剤は、好ましくは、９０６グラム（２ポンド）圧の引剥ぎ係数を有する ものである。カニューレ２４の先端は、患者に刺し込めるように鋭くとがってお り、基部は、筒体１２中に入っていた流体が完全に排出されるに伴ってゴムピス トン８を突き刺すにように鋭くとがっている。筒体１２からの流体の排出が、確 実に中断されることなくかつ完全に行われるようにするため、このいわゆる延長 針カニューレ２４には、このカニューレ２４の基部がピストン８または軸２の先 端にある付属構体によって閉塞されたときに残留する流体をすべて排出するため の側孔３０が１個またはそれ以上設けられている。 図４は、可撓性のタブ４２を有し、後続段階で針を筒体１２中へ引込むために 針カニューレ２４を捕捉する捕捉器４０を例示している。各タブ４２の自由端の 先端は切取られていて、偏向器３４がこの可撓性タブ４２の自由端を前（後）に 折曲げながら捕捉器４０内へ容易に通抜けることができるような同軸的な貫通孔 ４４を形成している。 この発明を使用するには、注射器のパッケージの時に、この新規な捕捉器４０ を、通常のピストン８の凹部内に嵌入し、軸２のフランジ４をピストンの溝１０ に嵌合させることにより、緊密にその凹部内に保持しておく。パッケージされた 注射器は、ピストン８が、筒体１２の内面から内側へ突出している凸条８（図８ ）に当接するように、充分深く筒体１２中に望遠鏡式に挿入された軸２を持って いる。凸条２０は、後で取付けられる針構体が注射器の先端に取付けられるとす ぐに捕捉されるようにすること無く、軸２を望遠鏡式に挿入できる程度を表示す るように、働く。使用者に対して上記のような限界点を触感的にフィードバック することに加え、この凸条は、ピストン８のこの凸条２０を越えるより前方への 移動が、クリック音のような可聴音を発生して、ピストン８の先端が、延長針カ ニューレ２４を捕捉するに充分な位置まで移動したことを表示する意味も持って いる。 針構体は、好ましくは、それを筒体１２の先端に取付ける期間中、針構体を安 全に取扱えるように標準的な無菌シールド２２（図８にはその半部が示されてい る）とパッケージされている。 偏向器３４の大きさは、既存のすべての寸法の注射器に設けられた開口を通過 できるものである。使用者が一旦この針構体を通常の取付け方に従って注射器に 装着すると、カニューレ２４から保護シールド２２を外して図９に示すように筒 体１２中に流体薬剤を注入する。この注入過程のとき筒体１２から軸２を引抜く 長さはピストン８の基端部に当接するタブ１８によって制限される。図１０には 、注射器が内部の薬剤を完全に押出して、カニューレ２４のとがった基端部２６ がピストン８のゴムを突き破り可撓性タブ４２相互間を通過し、針カニューレ２ ４を捕捉する状態が示されている。図１０から明らかなように、時には、軸２の 先端部に凹所６または類似の部分を設けて、可撓性タブ４２がカニューレ２４の 偏向器３４から離れた部分と当接できるように、偏向器３４を捕捉器４０内に確 実に充分通過できるようにすることが必要になる。 好ましい実施例においては、偏向器３４がタブ４２の先端を越えて完全に通過 すると一連の可聴クリック音を発生して、使用者にこの安全メカニズムが完全に 装置されたことを報知する。各図には示されていないが、上記のような一連のク リック音を発生させるために、および図１１および図１２に示された状態に針カ ニューレ２４を確実に傾けるために、可撓性タブ４２の各先端を注射器の軸線方 向に千鳥状に配設することができる。図１１に示された引込められた状態とする ときには、針カニューレ２４は、溝３２とハブ３６間の接着シールから離れるよ うに引張られる。 針カニューレ２４を傾けることは、また図１２に示されるように、側孔３０を 少なくとも１個の可撓性タブ４２と当接することによってうまく行われる。 また、図５に示された針構体から偏向器部材３４を省略することもできる。そ のような場合、偏向器の無い針２４を側孔３０の形成部でしっかりと把持するた めに、可撓性タブ５２相互間に上記とは別の形の開口５４が設けられた図１３の 捕捉器５０を設ける。側孔３０を削り取ると針２４の外周長が小さくなりタブ５ ２による針の捕捉が容易化される。タブ５２相互間のスリット状開口５４は針カ ニューレの直径の２分の１であることが好ましい。また、針を確実に傾けるため には、たとえばタブ５２の長さを異なるものとして、両可撓性タブ５２間に形成 される開口を捕捉器５０の中心外れ位置に設けることもできる。 図１８には、針保持タブとして更に異なった構造を持つ捕捉器８０が示されて いる。この実施例では、タブ８２は矢印形で矢の先端がカニューレ２４の側孔３ ０中に突出する寸法を有し、そのためカニューレ針２４をその筒体１２中への引 込むための緊密な捕捉をより容易にできるようになっている。この構造によって 、針を傾ける操作も容易になる。図１８は、偏向器３４の通過を容易化できるよ うに充分な大きさの導入間隙８４を示しているが、偏向器を持っていない針を使 用する場合にはもっと小さな間隙とすることができる。 側孔３０の領域で針２４の直径を小さくすることは、また、傾けた針を注射器 の先端部を通して再び外に出そうとするとき、針を曲げたり折ったりするための 弱化点を作ることになる。 図１４と図１５には、別の捕捉器６０が示されており、この捕捉器はほぼ平坦 な閉じられれた先端部６６を有し、この先端部からは取付けフィンガ７０が放射 状に突出し、また筒状部６８が軸心方向に延びている。この形の代わりに筒状部 ６８は両端を開口とすることもできる。筒状部６８は、こうして、図１３のロッ キング用のタブ５２と同様に可撓性タブ６２によって針を内側に捕捉する受容器 を形成している。放射状のフィンガ７０は、図４の軸２にピストン８を嵌着する 前に、この軸２のフランジ４に捕捉器６０を取付ける手段となる。この後で取付 けられるピストン８は、フランジ４に対するフィンガ７０の取付けを捕捉し保持 する。また別の実施形態として、捕捉器６０の開口６４は、偏向器３４のような 偏向器によってカニューレを捕捉し易いような寸法および／または形とすること もできる。 前述した諸目的特に上記の説明により明らかになった目的は充分に達成され、 また上記した構造にはこの発明の範囲を逸脱することなく或る変形を施すことが できるから、前述の説明に含まれ或いは添付図面に示された諸事項はすべてこの 発明の例示であって限定的な意味をもつものでないことは、容易に理解されるで あろう。たとえば、この発明は取外し可能に取付け得る針構体に関して説明され ているが、注射器と一体に取着されている針構体にも同様に適用することができ る。 また、次に記載した請求の範囲はこの明細書中に記述されている発明の包括的 特徴および具体的特徴を全てカバーし、また言葉として上記の包括的および具体 的特徴に当嵌まらないような、この発明の範囲内の特徴もすべてカバーすること を意図するものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ０８／１０１，７２３ (32)優先日 1993年８月４日 (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ０８／１２９，３１２ (32)優先日 1993年９月30日 (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号 ０８／１７５，２３６ (32)優先日 1993年12月29日 (33)優先権主張国 米国（ＵＳ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＡ，ＪＰ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．先端部にフランジが設けられたピストン軸とピストンとを有する注射器の筒 体の中に延長針を引込み可能とするためにこの延長針の基端部を捕捉することが できる装置であって： 上記ピストンは、上記注射器の基部側を向いた凹部とこの凹部の内面の溝とを 有し、上記溝は、上記ピストン軸の先端部と上記ピストンの上記凹部内面によっ て形成される空所を残して上記ピストンを上記ピストン軸に容易に取付け得るよ うに、上記フランジに嵌着可能に構成され； 上記筒体から流体がほぼ完全に押出されたときに、上記針の基端部が上記ゴム ピストンを突き刺し得るようにする手段と； 上記ゴムピストンを突き刺した後、上記針の基端部を受入れて捕捉する手段で あって、この捕捉する手段は、上記ピストンとピストン軸とを改変すること無く この捕捉する手段を既存の注射器に適用することができるように、上記ピストン 軸に取付けられた上記ピストンにより形成される上記空所内に受入れられかつ少 なくとも部分的にその空所内に保持される個別のほぼ中空の装置を有する手段と ； を具備して成る装置。 ２．請求項１に記載の装置であって； 更に、上記捕捉する手段の先端部に在って上記針が上記捕捉する手段の内部に 侵入するとき開状態となるようにこの手段の基部方向に撓み、次に上記針を捕捉 するように閉状態となるように戻る可撓性タブ手段を具備して成る装置。 ３．請求項１に記載の装置であって； 上記の捕捉する手段が、更に、 上記ピストン軸の上記先端部に対する上記捕捉する手段の取付けを行うために 、上記フランジを包む、ほぼ放射状に突出するフィンガ手段を有し； 上記溝は、上記フィンガ手段をカバーしてこのフィンガ手段による上記ピスト ン軸の上記先端部に対する上記捕捉する手段の取付けを補足する作用を行うもの である；装置。 ４ 請求項２に記載の装置であって； 更に、上記筒体中に上記針を引込んだときに上記針を傾ける手段を有し、この 手段が、上記タブ手段のうちの互いに軸線方向に偏位している少なくとも２個の タブの自由端から成るものである、装置。 ５．請求項２に記載の装置であって； 更に、上記針を上記筒体内に引込めたときこの針を傾斜させる手段を有し、こ の傾斜させる手段が、上記傾斜を与えるために上記タブ手段と係合する構造によ って、既存の延長針を改変する手段より成る、装置。 ６．請求項５に記載の装置であって； 上記改変する手段が、上記針の軸方向孔から横方向に流体通路を形成する少な くとも１個の側孔より成り、この側孔が上記傾斜を行わせるために上記タブ手段 と係合できるものである、装置。 ７．請求項２に記載の装置であって； 上記針が、更に、上記針の軸方向孔から横方向に流体通路を形成する少なくと も１個の側孔を有し、この側孔が上記傾斜を行わせるために上記タブ手段と係合 できるものである、装置。 ８． 請求項７に記載の装置であって； 更に、既存の針に取付けることができ、上記タブ手段を偏向させかつ上記針の 上記捕捉状態を維持するためにこのタブ手段と共働するためのほぼ円錐状の偏向 手段を有する、装置。 ９．請求項２に記載の装置であって； 更に、上記注射器から流体がほぼ完全に押出されたとき上記針の捕捉されたこ とを表示する可聴手段を有する、装置。 10．請求項９に記載の装置であって； 上記可聴表示手段が、針の捕捉動作中上記タブ手段の複数個のタブのうちの少 なくとも１個の先端を変位させることによって明瞭なクリック音を生成する手段 を有する、装置。 11．請求項１０に記載の装置であって； 更に、一連の上記タブの先端を変位させることに対応する一連の明瞭なクリッ ク音を生成する手段を有する、装置。 12．請求項１に記載の装置であって； 更に、上記筒体内における上記ピストンの先端方向への或る特定の変移量を表 す可聴信号手段を有する、装置。 13．請求項１２に記載の装置であって； 上記可聴信号手段が、上記筒体の内面から突出し、かつ上記針が上記ピストン を突き刺すときこのピストンに係合し得る凸条を有する、装置。 14．請求項１に記載の装置であって； 更に、上記筒体の内面から半径方向内向きに突出する凸条を有し、この凸条は 、上記ピストンがそれを越えると上記捕捉が起こるような上記ピストンの先端方 向への移動の限界を示すために上記ピストンの先端方向への移動に対し制限され た抵抗を与えるように構成されている、装置。 15．請求項７に記載の装置であって； 上記タブ手段中の各タブが、更に上記側孔のうちの対応するものの中に突出す る尖端手段を有する、装置。