JPH09500902A - 細胞内免疫感作 - Google Patents

細胞内免疫感作

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JPH09500902A JP7505929A JP50592995A JPH09500902A JP H09500902 A JPH09500902 A JP H09500902A JP 7505929 A JP7505929 A JP 7505929A JP 50592995 A JP50592995 A JP 50592995A JP H09500902 A JPH09500902 A JP H09500902A
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Abstract

(57)【要約】 遺伝子治療を行う方法が提供される。治療は、病気に関連する抗原に結合する抗体をコードする組換え遺伝子を使用することを含む。本発明は特に細胞内病原体に対する”免疫”を細胞に提供する点で有益である。新規なベクターおよび細胞系もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞内免疫感作発明の分野 本発明は、遺伝子療法を用いて感染症を治療する免疫学的アプローチに関する 。発明の背景 医学および公衆衛生の発達は、多数の病原体によって引き起こされた重症の罹 病率または死亡率を根絶しまたは有意に減少させた。しかしながら、感染症はな お多数の重大な健康問題の原因となっている。これらの疾患のいくつかのより問 題のある原因物質は、ウイルス;突然変異耐性細菌株;血液脳関門のような関門 などのために従来の治療薬の及ぶ範囲を越えて存在する原因物質;および容易に 突然変異する菌株である。 一つの重大な健康上の危険は、比較的新しい病原体であるヒト免疫欠損ウイル ス(HIV)に起因していた。このウイルスは、特に、それが、HIV陰性の個 体において通常は重大な健康上の危険を示さない種々の日和見性病原体による感 染(例えば、肝炎および結核)への扉を開くという点で破壊的な作用を有してい た。研究に何十億ドルも費やされたにもかかわらず、これまでのところ、HIV 感染に有効な治療は発見されていない。 感染症の治療に対する一つの共通のアプローチは、宿主の免疫系を剌激して、 病原体を認識し且つ破壊する用意ができた状態にあるようにするワクチンの使用 である。ワクチンは、疾患状態を生じることはできないが病原体に対する免疫を 生じることができる免疫原を含む。ワクチンは、ある種の病原体による感染に対 する防護においては極めて成功であったが、他のものによる感染に対する防護に は効果がなかった。 もう一つのアプローチは、病原体を結合しうる宿主抗体に対して全身的に与え ることを行う受動免疫感作である。このアプローチの有用性は、両方とも宿主に よる免疫応答を引き起こさないヒト化抗体および単鎖抗体の開発によって大きく 増加された。 前述の処置は、多数の疾患の最も活性な部位が、抗体の及ぶ範囲を越えた細胞 中にあるという点で制限される。更に、合成抗体は比較的短命であり、その間に それらは重大なタンパク質分解および他の分解を受けやすい。 感染症を治療するための最新の実験的アプローチは、野生型ウイルスの複製を 強く妨げることができる突然変異型のウイルスタンパク質を宿主の細胞内で発現 させることである。培養された細胞中において、この計画は、単純疱疹ウイルス (HSV)およびヒト免疫欠損ウイルス(HIV)に対して獲得耐性を有する細 胞系を生産するようにうまく実施された。この細胞内結合への別のアプローチが ヒトウイルス感染に対して開発されており、(1)超優性の負の突然変異阻害剤 ;(2)特異的標的遺伝子リボザイム;(3)アンチセンスオリゴヌクレオチド ;(4)ウイルス受容体および受容体類似物;(5)劇薬構築物;(6)ウイル ス特異的阻害性分子;および(7)分子誘引物がある。これまで、これらの実験 の受容体の大部分は完全に納得のいく結果を示さなかった。 本発明は、この先行技術の限界を克服し、そして抗体の治療的可能性を大きく 発展させる。発明の概要 本発明は、細胞内免疫感作による疾患の治療を包含する。抗体遺伝子はベクタ ー中の細胞に対して供給される。それらは、重要な疾患に関係した抗原に対して 特異的である抗体または修飾抗体結合ドメインの細胞内発現を可能にすることに よって宿主細胞を「免疫感作する」。これらの抗体は、抗原を結合することによ って疾患の発症または進行を停止する、阻害するまたは遅延させる。本発明は、 疾患の発症前後に免疫を与えることができるし、更にはその苛酷さを抑制する治 療を与えることができる。 本発明の一つの態様により、遺伝子療法を実施する改良された方法を提供する 。その改良は、細胞内病原体と関連した細胞内抗原に対して選択的に特異的であ る抗体をコードしている組換え体遺伝子の使用を包含する。抗体の細胞内発現が 望まれるので、本発明の組換え体遺伝子は、好ましくは、シグナル配列を含まな いように製造される。更に、組換え体遺伝子は、核局在化配列などの局在化配列 を与えることができるので、抗体を望ましい区分に集中させることができる。好 ま しい組換え体遺伝子は、細胞内ウイルス抗原に対して選択的に特異的であるおよ び複製能が欠損している感染原因物質の一部分である単鎖抗体をコードしている 。本発明の他の態様により、組換え体遺伝子は、1種類またはそれ以上の抗体か らの1個または多数の結合ドメインをコードしている。 一つの特に好ましい実施態様において、抗体遺伝子は、HIV−1 tatタ ンパク質の存在に応じた発現であるHTLV−1 LTRプロモーターなどの病 原体プロモーターの制御下にあるので、そのプロモーターの調節作用を開始する ことができる病原体に細胞が更に感染するまで抗体の細胞内発現は起こらない。 本発明のもう一つの態様により、細胞内病原体によって引き起こされた疾患を 有する被験者を治療する方法を提供する。感染性ベクター中の組換え体遺伝子を 被験者に投与し、該遺伝子は、病原体と関連した細胞内抗原に対して選択的に特 異的である抗体をコードしている。 本発明の更にもう一つの態様により、エクスビボ(ex vivo)治療を提 供する。細胞は被験者から単離されうるしまたは別の源に由来しうる。組換え体 遺伝子を細胞中に導入して免疫感作細胞を生成し、該遺伝子は、細胞内病原体と 関連した抗原に対して選択的に特異的である抗体をコードしている。次に、免疫 感作細胞を被験者に導入する。 本発明の更にもう一つの態様は、細胞内病原体と関連した抗原に対して選択的 に特異的である抗体をコードしている組換え体遺伝子を細胞中に導入することに よって細胞中での細胞内病原体の複製を阻害する方法を包含する。 前述の方法のいずれにおいても、組換え体遺伝子は上記の通りでありうる。 本発明は、更に、本発明の組換え体遺伝子を有するベクターおよびこのような 遺伝子を形質導入されたまたはトランスフェクトされた細胞系を包含する。 本発明のこれらのおよび他の態様を以下に更に詳細に記載する。図面の簡単な説明 図1は、ベクターpT7H3−10である。 図2は、ベクターp4ZABVKRIDOである。 図3は、ベクターpSCCriboである。 図4は、ゲルの写真である。 図5は、ベクターpLXSNCATである。 図6は、ベクターpLX−GALである。 図7は、ベクターpET19vHLc8である。 図8は、ベクターp9CESARである。 図9は、可溶性p24の量に対するsFv抗rev生産の作用を示すグラフで ある。 図10は、シンシチウム生成に対するsFv抗rev生産の作用を示すグラフ である。 図11は、種々の臨床的に単離されたHIV−1株に対する抗rev sFv 発現の作用を示すグラフである。 図12は、ヒト抗tat Fab結合ドメインを示す棒グラフである。 図13は、tatのシステインが豊富なドメインに対するヒト抗tat Fa b結合およびそれに対する還元作用を示す棒グラフである。 図14は、ヒト抗rev結合ドメインを示す棒グラフである。発明の詳細な説明 本発明は、細胞内病原体に対する抗体による細胞内免疫を提供する。組換え抗 体遺伝子は細胞内に導入される。組換え抗体遺伝子は、病原体と関連した抗原に 対して選択的に特異的である抗体をコードしている。抗体は細胞内で発現され、 そして病原体結合抗原は細胞内に存在する。抗体は抗原に対して結合し且つ病原 体の複製を妨げ、それによって「免疫」または治療を提供する。 本発明は、予防的にまたは治療的に用いることができる。予防的に用いる場合 、本発明は、細胞内病原体に感染する危険がある被験者に対して適用される。治 療的に用いる場合、本発明は、細胞内病原体に感染したことが分かっているまた は疑われる被験者に対して適用される。 本明細書中で用いられる被験者とは、動物を意味する。好ましい被験者は、哺 乳動物、鳥および魚である。最も好ましいのは、ヒト、霊長類、イヌ、ネコ、ウ マ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、齧歯類動物、ニワトリおよびシチメンチョウで ある。 「細胞内病原体」とは、その生活環の一部分の間だけ宿主細胞中に存在する疾 患原因生物を意味する。このような病原体としては、ある種のウイルス、細菌、 真菌および原生動物がある。例としては、制限されることなくHIV−1および HIV−2を含むヒト免疫欠損ウイルス;ヒトT細胞白血球ウイルス(制限され ることなくHTLV−IおよびHTLV−IIを含む);制限されることなく単 純ヘルペス1型(HSV−1)および2型、帯状ヘルペスを含むヘルペスウイル ス;サイトメガロウイルス(CMV);エプスタイン・バールウイルス(EBV );乳頭腫ウイルス;肝炎(制限されることなくA型、B型、C型、D型および E型肝炎を含む);クロイツフェルト・ヤコブ(creutzfeldt−ja cob)ウイルス;ネコ白血病ウイルス;インフルエンザウイルス;痘瘡;麻疹 ;流行性耳下腺炎ウイルス;制限されることなくヒト結核菌(M.tuberc ulosis)およびらい菌(M.leprae)を含むマイコバクテリア;制 限されることなくカンジダアルビカンス(candida albicans) およびカンジダトロピカリス(candida tropicalis)を含む カンジダ属(candida)、マイコプラスマ、トキソプラスマ・ゴンジイ( toxoplasma gondii);トリパノソーマ・クルジ(trypa nosoma cruzi);リーシュマニア(leishmani)属の生物 ;並びにプラスモディウム(plasmodium)属の生物がある。 特定の結合特異性を有する抗体をコードしている組換え体遺伝子を、本発明の 方法および生成物において用いる。本明細書中で用いられる組換え体遺伝子は、 プロモーターに対して機能的に結合した単離されたタンパク質コーディング配列 であり、それによって、該組換え体遺伝子が細胞中に導入された場合に該タンパ ク質を生産することができる。コーディング領域は、完全長の遺伝子産物若しく はそのサブフラグメント、または以下に更に詳細に記載される新規の突然変異若 しくは融合配列をコードすることができる。タンパク質コーディング配列は標的 細胞に対して内因性の配列であってよいが、好ましい実施態様により、それは、 典型的には、標的細胞に対して内因性の配列ではない。それが内因性配列である 場合、通常、それは細胞中で細胞内発現されないし、または発現されたとしても 、生物学的に有意のレベルではない。コーディング配列を機能的に結合している プロモーターは、通常はコーディング配列と結合しているものであってよいしま た はなくてよい。 本発明の組換え体遺伝子を構築するのに有用なプロモーターは、構成的であっ てよいしまたは誘導性であってよい。構成的プロモーターは、細胞増殖の全ての 条件下で発現される。典型的な構成的プロモーターとしては、以下の遺伝子、す なわち、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)、アデ ノシンデアミナーゼ、ピルビン酸キナーゼ、β−アクチンプロモーターおよびそ の他のプロモーターがある。更に、多数のウイルスプロモーターは、真核生物細 胞中で構成的に機能する。これらとしては、SV40の初期および後期プロモー ター;モロニー白血球ウイルスおよび他のレトロウイルスの長末端反復(LTR )、並びに単純疱疹ウイルスのチミジンキナーゼプロモーターがある。他は当業 者に知られている。 誘導性プロモーターは、誘導物質存在下で発現される。例えば、メタロチオネ インプロモーターは、ある種の金属イオン存在下において転写を促進する(また は増加させる)ように誘導される。他の誘導性プロモーターは当業者に知られて いる。 本発明の組換え体遺伝子は、合成によってまたは、好ましくは単離された核酸 から製造される。核酸は、当業者に知られている標準的な技法によって他の細胞 構成要素、すなわち、他の細胞性核酸またはタンパク質から精製分離された場合 に「単離され」る。 本発明の組換え体遺伝子は、配列順序決定情報若しくは公的に入手可能な細胞 系に由来することができるしまたは抗体生産性細胞系若しくは種々の方法によっ て製造され単離された抗体生産性リンパ球に由来してよい。一つのこのような方 法は、単クローン性抗体生産性ハイブリドーマの生成を行う。概して、被験動物 を抗原によって免疫感作する。次に、免疫感作された動物からの抗体生産性細胞 と骨髄腫などの不死化細胞系との間に融合細胞雑種を生成させる。或いは、抗体 生産性ヒトリンパ球をエプスタイン・バールウイルス(EBV)によって直接的 に不死化することによって細胞系を生産することができる。 本発明の組換え体遺伝子は、細胞内病原体と関連した細胞内抗原に対して選択 的に特異的である抗体をコードしている。細胞内抗原に対して「選択的に特異的 」 である抗体はその抗原に対して結合するが、宿主細胞の天然の細胞内構成成分に 対して感知できる程度まで結合することはない。本明細書中で用いられる抗体と は、可変部結合特異性を保持している抗体の、抗体全体、Fab部分、キメラ抗 体またはヒト化およびヒト抗体を含むそれらのフラグメントおよび単鎖抗体を含 む任意部分を意味する。1種類またはそれ以上の抗体からの単一のまたは多数の 結合ドメインを組合わせて、それぞれの抗体の結合ドメインの特異性を有するキ メラ抗体を生成することができる。 抗体は、抗原に対する結合によってそれらが病原体の複製を妨げるように選択 されるべきである。抗原に対してまたは保存されている、調節に臨界的である若 しくは複製に臨界的である要素に対して選択的に結合する抗体が好適である。例 えば、HIV−1に対しては、HIV−1インテグラーゼ、Tat、Revおよ びRTなどの重要な酵素または調節タンパク質に対して特異性を有するように抗 体を選択することができる。単純疱疹ウイルス(HSV)に対しては、HSV− 1 IE遺伝子トランスアクティベーターVP16およびICP4に対して特異 性を有する抗体を用いることができる。B型肝炎(HBV)に対しては、HBV ポリメラーゼに対して特異性を有する抗体を用いることができる。前述のものが 、抗体を向けることができる抗原の単なる例にすぎないことは理解されるべきで あり、当業者に周知のまたは容易に識別される他の適当な抗原は、目的の特定の 病原体に応じて選択することができる。実際上、抗原は、病原体の一部分、抽出 物または単離物を含む何等かの病原体が結合した源に由来することができる。組 換え体抗原もまた本発明によって有用である。多数のこのような抗原は、市販元 からまたはATCC、ロックビル、MDなどの受託所から様々な形で入手可能で ある。 抗原を選択するための一つの方法は、DNアーゼショットガン切断である。こ の方法は、ウシ膵臓DNA Iが、MN++存在下においてDNAの二本鎖切断を 引き起こすという知見に基づく。切断はランダムであり且つ酵素濃度、温度およ び/またはインキュベーション時間を変更することによって調節することができ るので、この方法は、実際上は任意のインサート寸法範囲を有する典型的なライ ブラリーの作成の最初の工程において極めて有用である。小ランダム寸法特異的 DNAは、融合タンパク質の発現のために、pTOPE−Tベクター(ノバジェ ン(ovagen)、マディソン、WI;本明細書中にそのまま援用される米国 特許第4,952,496号明細書)などのベクター中に挿入することができる 。これらの細菌発現ライブラリーは、特異的抗原のエピトープドメインをほぼ示 している。 この細菌発現系は、ヒト抗体エピトープスクリーニングに適している。融合パ ートナーは高レベルの発現を確実にしうるし且つタンパク質分解から標的配列を 保護するのに役立ちうる。望ましいクローンは、コロニーリフトフィルター上で の直接スクリーニングによって識別することができる。試薬および具体的なプロ トコルはキットで入手可能であり、ノバジェンによって販売されたコロニー・フ ァインダー(Colony Finder)TMイムノスクリーニングキットがあ る。 細胞内発現が望まれるので、本発明の組換え体遺伝子は、好ましくは、シグナ ル配列を含まないように製造される。「シグナル配列を含まない」とは、通常は 抗体を分泌区分に対して向けるシグナル配列の欠失、突然変異または修飾を意味 する。例えば、分泌のためのシグナル配列の疎水性アミノ酸コアを、特定部位の 突然変異誘発によって疎水性残基に置換することができる。ビオッカ(Bioc ca),S.ら、「哺乳動物細胞中での細胞内抗体の発現および標的集中(Ex pression and Targeting of Intracellu lar Antibodies in Mammalian Cells)」,European Molecular Biology Organizat ion(EMBO)Journal 1:101(1990)を参照されたい。 更に、抗体を望ましい領域に集中させることができる。例えば、SV40ウイ ルスのラージT抗原の核局在化配列PKKKRKVを用いて抗体を核に集中させ ることができる。同上。 好ましい組換え体遺伝子は、単鎖FV抗体(sFv)をコードしている。sF v抗体は、本明細書中にそのまま援用される1990年8月7日発行のジェネク ス・コーポレーション(Genex Corporation)の米国特許第4 ,946,778号明細書に記載されている。sFv抗体は、軽および重可変ド メ イン(vLおよびvH)をリンカーペプチドと結合することによって、ある抗体 の完全な抗原結合Fvドメインを単一ポリペプチド中に包含する。ハプテン、タ ンパク質、受容体および腫瘍抗原に対して特異性を有するsFv抗体は、それら が由来した単クローン性抗体のものと同等の結合親和性を有することが分かった 。sFv抗体は、それらの小さい寸法およびそれらの報告された免疫原性の欠損 のために好適である。 本発明の組換え体遺伝子は、好ましくは、シグナル配列を含まないし且つ所望 の適当な標的配列をコードする。 sFv抗体をコードする組換え体遺伝子は、当業者に周知の方法によって製造 される。例えば、米国特許第4,946,778号明細書を参照されたい。簡単 にいうと、目的の抗原に対して単クローン性抗体を作るハイブリドーマまたは不 死化B細胞を生産する。次に、重鎖および軽鎖cDNAを単離し、そして例えば 、前述の不死化細胞からDNAライブラリーを作成し且つこれらのライブラリー を重鎖および軽鎖クローンのプローブによってスクリーニングすることにより単 離する。次に、重鎖および軽鎖クローンを研究して、可変ドメインの配列を決定 する。 重鎖および軽鎖の可変ドメインはリンカーによって結合されている。適当なリ ンカーを設計するためには、最初に可変ドメインの大きさを規定することが好ま しい。カバト(Kabat)らは、λ軽鎖に対して残基1〜残基107まで、κ 軽鎖に対して残基108まで、そして重鎖に対して113まで伸長する可変ドメ インを規定した。(カバト,E.A.、「免疫学的に興味深いタンパク質の配列 順序決定(Sequencing of Protein of Immuno logic Interest)」、米国保健行政省(U.S.Departm ent of Health and Human Services)、米国 政府印刷局(U.S.Government Printing Office )、1987年)米国特許第4,704,692号明細書(本明細書中に援用さ れた)に記載の59リンカーを用いてドメインを結合することができる。このリ ンカーは、可変ドメインの末端をタンパク質データバンク(DATABank) で見出される可能な構造フラグメント全部と対合させる計算機プログラムを用い て 設計された。適当なリンカーの設計が当業者の知識の範囲内であることは理解さ れるべきである。(例えば、米国特許第4,946,778号明細書;Meth ods:A Companion to Methods in Enzymo logy 2巻,2号,1991年4月,97〜105頁を参照されたい)。 sFv抗体は、N末端ドメインとしてのvLの後にリンカーおよびvHのどち らも結合することによって構築することができる。vH−リンカー−vL sF v抗体を構築するのに好ましいリンカーは、規則通りの二次構造について何等か の傾向を示すことなく、vHのC末端とvLのN末端との間に3.5nmギャッ プを架橋するように設計された(gly−gly−gly−ser)3リンカー であるヒューストン(Huston)らによって設計された単一リンカーである (ヒューストン,J.S.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85 5879〜5883頁,1988年)。このリンカー設計の僅かな修飾 は、sFv抗体のインビボ性能にほとんど影響を与えないと考えられる。 次に、sFv遺伝子は、Tat核転移シグナルなどの識別シグナルをコードす るように工学処理することができる。このシグナルに対して特異的な抗体が存在 するので、抗イディオタイプ抗体は、sFv発現および細胞内位置を決定する免 疫染色に必要ではないだろう。 sFv組換え体遺伝子は、細胞中への有効な導入および引き続きのG418ま たはgpt選択などによる選択をさせるカセット中にいれることができる。選択 後、DNA−PCR、RT−PCRおよび放射線免疫沈降、並びに免疫染色を用 いて、細胞のDNA、RNAおよびタンパク質発現について評価することができ る。 本発明の組換え体遺伝子は、ベクターを用いて細胞中に導入される。いずれの デリバリーベクターもほとんど用いることができるが、選択されるベクターは、 治療される特定の疾患、特定の治療形態、処置された細胞が複製性細胞であるか どうか、および当業者に知られている他の因子に依る。 遺伝物質は、例えば、トランスフェクションまたは形質導入によって細胞中に 導入することができる。トランスフェクションとは、加えられたDNAの組込み による、細胞による新規の遺伝物質の獲得を意味する。トランスフェクションは 、 物理的または化学的方法によって生じうる。多数のトランスフェクション技術が 当業者に知られており、リン酸カルシウムDNA共沈降;DEAE−デキストラ ンDNAトランスフェクション;エレクトロポレーションおよび陽イオンリポソ ーム媒介トランスフェクションがある。形質導入とは、DNAまたはRNAウイ ルスを用いて細胞中に核酸を伝達する方法を意味する。 細胞の処置はインビボであってよいしまたはエクスビボであってよい。エクス ビボ処置には、細胞を動物(好ましくは、ヒト)から単離し、本発明の組換え体 遺伝子を有するベクターによって形質転換(すなわち、インビトロでの形質導入 またはトランスフェクト)した後、受容体に投与する。動物から細胞を取出す手 順は当業者に周知である。細胞の他に、組織または器官全体若しくは一部分を取 出し、エクスビボ処置した後、患者に戻すことができる。例えば、細胞、組織ま たは器官を、本発明の組換え体遺伝子を所望の細胞中に導入するための条件下で 培養し、入浴させ、灌流する等してよい。好ましい処置はエクスビボであり、そ してエクスビボ処置に好ましい細胞は幹細胞である。 インビボ処置には、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトの細胞を 、本発明の組換え体遺伝子を有するベクターによってインビボで形質転換する。 インビボ処置は、静脈内などによるベクターによる全身的処置、灌流などによる ベクターによる局部内処置、ベクターによる局所処置等を行うことができる。イ ンビボ治療を実施する場合、好ましいベクターは、非本質的なまたは進呈されう る遺伝子が目的の遺伝子に置き換えられた細胞変性していない真核性ウイルスに 基づく。このような細胞変性していないウイルスとしてはレトロウイルスがあり 、その生活環は、ゲノムウイルスRNAのDNAへの逆転写と、引き続きの宿主 細胞DNAへのプロウイルス組込みを伴う。最近、レトロウイルスはヒト遺伝子 療法試験用に認可された。最も有用であるのは、複製能を欠損している(すなわ ち、所望のタンパク質の合成を支配することはできるが感染性粒子を製造するこ とができない)レトロウイルスである。このような遺伝学的に変更されたレトロ ウイルス発現ベクターは、概して、インビボでの遺伝子の効率の高い形質導入に 有用である。複製能欠損レトロウイルスの生産のための標準的なプロトコル(プ ラスミド中への外因性遺伝物質の組込み、プラスミドによるパッケージング細胞 系の トランスフェクション、パッケージング細胞系による組換え体レトロウイルスの 生産、組織培養培地からのウイルス粒子の採集およびウイルス粒子による標的細 胞の感染の工程を含む)は、クリーグラー(Kriegler),M.、「Ge ne Transfer and Expression,a Laborat ory Manual 」,W.H.フリーマン・カンパニー(Freeman Co.),ニューヨーク(1990)およびマレー(Murry),E.J.監 修、「Methods in Molecular Biology」,7巻, ヒューマナ・プレス・インコーポレーテッド(Humana Press,In c.),クリフトン,ニュージャージー(1991)で与えられている。 ある種の用途に最も好ましいウイルスは、二本鎖DNAウイルスであるアデノ 関連ウイルスである。アデノ関連ウイルスは、複製能欠損であるように工学処理 することができるし且つ広範囲の細胞種類および種に感染することができる。更 に、それは、熱および脂質溶剤安定性;造血系細胞を含む種々の細胞系統におけ る高い形質導入頻度;並びに重感染阻害の不存在などの利点を有し、したがって 多数の連続した形質導入が可能である。最近の報告は、アデノ関連ウイルスが染 色体外様式でも機能しうることを示している。 野生型アデノ関連ウイルス寸法のの50%〜110%である組換え体ゲノムは 、容易にパッケージングすることができる。例えば、d13−94のようなウイ ルスは、長さ4.7kbの挿入に適合しうる。修飾sFvの長さは約1〜1.5 kbであり、したがって、アデノ関連ウイルスは理想的なデリバリーシステムで ありうる。 一つの好ましい実施態様において、抗HIV−1 sFv(pAVsFv−I nteg)は、アデノ関連ウイルス(ATCC,ロックビル,MDからのpAV 1)の感染性分子クローンから内因性コーディング配列全部(塩基190〜40 34)を除去することによって構築することができる。SV40初期プロモータ ーの制御下のRSV長末端反復(LTR)で作動されたsFvおよびNeo遺伝 子を挿入する。 更に、本発明によって形質転換動物を生産することができる。「形質転換動物 」は、人工的に細胞中に挿入されたDNAを含む細胞を有する動物であり、その D NAは、該細胞から発生する動物のゲノムの一部分になる。好ましい形質転換動 物は、霊長類、マウス、ラット、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌおよび ネコである。 本発明に関係した形質転換動物の生産には種々の方法が利用可能である。DN Aは、雄および雌前核の融合前の受精卵の前核に注入するかまたは細胞分裂の開 始後の胚細胞(例えば、二細胞胚の核)の核に注入することができる(ブリンス ター(Brinster)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:4438〜4442(1985))。細胞内で発現された抗体をコード する本発明のヌクレオチド配列を有するように修飾されたウイルス、特に、レト ロウイルスを胚に感染させることができる。 胚の内部細胞塊に由来し且つ培養中で安定化された多能性幹細胞は、本発明の ヌクレオチド配列を包含するように培養中で操作することができる。形質転換動 物は、養母に植え込まれ且つ分娩予定日に達した胚盤胞中への植え込みによって このような細胞から生産することができる。 形質転換実験に適した動物は、標準的な販売元、例えば、チャールズ・リバー (Charles River)(ウィルミントン,MA)、タコニク(Tac onic)(ジャーマンタウン,NY)、ハーラン・スプラグー・ドーリー(H arlan Sprague Dawley)(インディアナポリス,IN)等 から入手することができる。 齧歯類動物胚の操作法および接合子の前核中へのDNAのミクロインジェクシ ョン法は、当業者に周知である(ホーガン(Hogan)ら、上記)。魚、両生 類卵および鳥類のマイクロインジェクション法は、フーデバイン(Houdeb ine)およびシュルート(Chourrout)、Experientia 47:897〜905(1991)に詳述されている。動物の組織中への他のD NA導入法は、米国特許第4,945,050号明細書(サンドフォード(Sa ndford)ら、1990年7月30日)に記載されている。 単なる例示として、形質転換マウスを製造するには、雌マウスの過排卵を誘発 させる。雌と雄を一緒にし、交尾した雌をCO2窒息または頸部脱臼によって屠 殺し、そして切取った卵管から胚を回収する。周辺の丘細胞を除去する。次に、 前核胚を洗浄し且つ注入する時まで貯蔵する。ランダム周期の成体雌マウスを、 精管切除された雄とつがいにする。受容体雌を供与体雌と同時に交尾させる。次 に、胚を外科的に移植する。 形質転換ラットを生じる方法は、マウスの場合と同様である。ハマー(Ham mer)ら、Cell 63:1099〜1112(1990)を参照されたい 。 胚幹(ES)細胞の培養法並びにエレクトロポレーション、リン酸カルシウム /DNA沈降および直接注入などの方法を用いてES細胞中にDNAを導入する ことによる形質転換動物の引き続きの生産法もまた当業者に周知である。例えば 、Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells,A Practical Approach ,E.J.ロバート ソン(Robertson)監修,IRLプレス(1987)を参照されたい。 ランダム遺伝子組込みを行う場合、本発明の1種類または複数の配列を有する クローンを、耐性をコードしている遺伝子によって共トランスフェクトする。或 いは、ネオマイシン耐性をコードしている遺伝子を、本発明の1種類または複数 の配列に対して物理的に結合する。望ましいクローンのトランスフェクションお よび単離は、当業者に周知のいくつかの方法のいずれか一つによって行われる( E.J.ロバートソン、上記)。 ES細胞中に導入されたDNA分子は、相同的組換えのプロセスによって染色 体中に更に組込むことができる。カペッチ(Capecci)、Science 244:1288〜1292(1989)。組換え事象(すなわち、ネオ耐性 の正の選択および二重正−負選択(すなわち、ネオ耐性およびガンシクロビア耐 性)の方法並びに引き続きのPCRによる所望のクローンの識別法は、本明細書 中にそのまま援用されるカペッチら上記およびジョイナー(Joyner)ら、Nature 338:153〜156(1989)によって記載された。その 操作の最終段階は、標的ES細胞を胚盤胞中に注入することおよびその胚盤胞を 偽妊娠状態の雌中に移植することである。得られたキメラ動物を繁殖させ、そし てその子孫をサザンブロッティングによって分析して、トランスジーンを有する 個体を識別する。 非齧歯類哺乳動物および他の動物の生産法は他で論及された。フーデバインお よびシュルート、上記;パーセル(Pursel)ら、Science 244 :1281〜1288(1989);並びにシムス(Simms)ら、Bio/ Technology 6:179〜183(1989)を参照されたい。 以下の実施例は例示であり、本発明を制限するためのものではない。実施例 実施例1:RNAの単離、cDNA合成及びVh及びVlの増幅 RNAを5×107のハイブリドーマ細胞から調製した。トータルRNAを1 7bpのポリ−Tを用いた第一鎖cDNA合成に用いた。17bp ポリ−Tを HvまたはvLの一方の3’プライマーと混合し、42℃において1時間、10 0μgのRNA及び100ユニットのAMV逆転写酵素を含む50μlの反応混 合溶液中で標準バッファー系を用いて反応させた。vL及びvHの増幅のために 、5μlのcDNAを、vL−5’またはvH−5’プライマー(Novage n,Inc.,Madison,WI から入手)の一方を1μM含む2つの別 々のチューブ中での製造元の指示(Gene Amp.Perkin−Elme r/Cetus)通りの試薬を用いた35サイクルのPCRに使用した。各PC Rのサイクルは94℃1分間の変性反応、50℃90秒間のアニーリング反応、 及び72℃2分間の複製反応から構成され、そして最後に10分間の延長反応を 行った。増幅されたvL及びvHフラグメントを1.5%の低温融解アガロース とPromega PCR magic purification kit (Madison,WI)を用いて精製した。 Taqポリメラーゼにより増幅されたPCR産物は直接、修飾したpT7Bl ue(R)ベクター(Novagen)、であるpT7H3−10、これは5’ 端に余分のTを含む、図1、に組み込んだ。Novablue大腸菌株(Nov agen)にトランスフォーメーションした後、組換え体をX−galプレート 上で選別した。各cDNAにつき、40コロニーをピックアップし、プラスミド の小規模調製を行い、さらに酵素での切断によりインサートの大きさを確認した 。DNA配列決定のためにさらにプラスミドを調製した。373A ABI 自 動DNAシークエンサー(ABI,Foster City,CA)により全て のプラスミドの塩基配列を決定した。最終的に、USB Sequenase Kit(United States Biochemical,Clevel and,OH)を用いてプラスミドを確認した。 前述のものをHIV−1(IIIV)revに対するモノクローナル抗体を生産す るマウスハイブリドーマとした。 vL鎖については最初のインサートDNA配列は内因性のK鎖の変異体である ことがコンピューターによる類似性検索により確認された。sp0/2ミエロー マ細胞は内因性のK鎖を発現しているので、このK鎖の混入を組み換えプラスミ ドから除くために、内因性K鎖に特異的な相補性決定領域(CDR)配をK鎖の PCR組み換えプラスミド検索に用いる。5%以下のプラスミドのみがこのK鎖 を含まないものであり、これらのプラスミドの塩基配列を決定した。 塩基配列を確認するため、各cDNAフラグメントにつき、少なくとも3つの 異なるコロニーを塩基配列の決定に用いた。塩基配列を確認するための各親ハイ ブリドーマについてのRT−PCRを繰り返すために、これらのcDNA塩基配 列由来の特異的プライマー標的CDRを設計する。 異常な内因性K鎖を排除するための特別なプロトコールにより、多数の異なる Ig K遺伝子を速く得ることが可能になる。 内因性のABVK鎖を排除するために2つの方法が開発されている。第一の方 法はリボザイムRNA系を用い、ABKV RNAを直接切断することによりA BKV RNAのバックグラウンドを排除する方法である。これによりABKV RNA RT−PCRのバックグラウンドは低下し、クローニングのための特 異的なIg軽鎖RNAのシグナルが増強される。具体的には; 62bpのABKV リボザイム DNAフラグメントをPCRにより合成し 、pGEM4ZベクターのHindIII−BamHIサイトに組み込んで、プ ラスミドp4ZABVKRIBO(図2)を作製した。プラスミドをBamHI による切断によって線状化した後、特異的ABKVリボザイムをT7RNAポリ メラーゼにより以下の様にして試験管内合成することができる: 2μgの線状化プラスミドを3分間75℃で加熱し、氷上で冷却する。以下の 試薬を加える: 4μl 5×転写バッファー 1μl RNase 阻害剤(40u/μl) 2μl 100mM ジチオトレイトール(DTT) 4μl 250μM NTP 1μl RNAポリメラーゼ DEPC−H2Oを最終体積が20μlになるように加える。 37℃で1時間インキュベートする。転写反応の後、反応溶液を37℃で39 分間、1μlのRQ1 DNase(5u/μl)で処理する。 これにつづいて、フェノール/クロロフォルム抽出及びエタノール沈殿を行う 。特異的リボザイムRNAはジエチルピロカーボネイト(DEPC)処理水に溶 かし、−70℃で保存できる。 ハイブリドーマから抽出され、5μlのDEPC水に溶けているトータル、あ るいはポリA RNAを4μlのABKVリボザイムRNAと混合する。この混 合溶液を75℃で5分間加熱し、氷上で急速に冷却し、そして4×RTバッファ ー(200mM トリス塩酸 pH8.3、200mM KCl、40mM Mg Cl2、2mM スペルミジン、40mM DTT)に溶かす。そして、37℃ で30−60分間インキュベートする。5μlの反応溶液をIg軽鎖のための標 準的RT−PCRに用いることができる。 内因性ABVK鎖を排除するための第2の方法は以下の様である: RNAを長時間、あるいは多段階の操作工程で扱うことは、RNAの劇的な分 解を引き起こし、RT−PCRの効率に影響を与えがちである。上記のABVK リボザイムの系を更に改良する為に、我々はこの62bpのABVKリボザイム フラグメントを、パッケージング細胞系列のPA317にトランスフェクトした 場合、感染能力はあるが、増幅能をもたないウイルス(図3)を生産する、新し いプラスミドpSCCriboに組み込んだ。ウイルスを含む上清はABVKリ ボザイムをハイブリドーマ細胞系列に高効率で導入するのに利用できる。 一般的に、10mlの無細胞ウイルス上清(106−107cpu/ml)を8 μg/mlのポリブレンを含む総体積20ml中の5−8×106ハイブリドー マ細胞への37℃のCO2インキュベーター中、24時間での感染に用いる。細 胞を無血清培地で2回洗い、10%FCS及び500μg/mlのG418を含 む新しい培地を加える。このセレクションを1週間行う。そして、CAT−AB VKリボザイムRNAは高発現しているため(CAT RNAは細胞中でとても 安定である)、RNAをハイブリドーマ細胞から直接抽出することができる。C AT−ABVKリボザイムは内因性のABVK RNAを特異的に標的とするこ とができ、切断する。このことがABVK RNAバックグラウンドを劇的に減 少させ、RT−PCRのための抗原特異的なハイブリドーマIg軽鎖を増強する (図4のゲル参照)。 vLフラグメントを得るための更に別の方法は、商業的に入手可能な繊維状フ ァージベクターのシステムを用いることである。ベクターシステムは遊離Fab フラグメント及びバクテリオファージの表面にvHCHI−PIII融合蛋白質を 介して提示されているFabを同時に生産できる。supo(非抑圧)大腸菌株 に発現させた場合、遊離Fabが生産される。vH及びvLは周辺腔(periplas mic space)に蓄積されるため、抗体Fabフラグメントは培養液中に高濃度で 分泌され得る。 実施例2:Fabの大腸菌バクテリオファージ発現系 バクテリオファージ発現はBarabas and Lerner,Meth ods: A companion to Methods in Enzym ology 2:119−124(1991)に記載されているように行う。簡 単には、FdをコードするRT−PCR DNAをファージベクターに組み込み 、宿主細菌にトランスフォームする。同じハイブリドーマ由来のRT−PCR軽 鎖DNAフラグメントをpComb3ベクターに組み込む。細菌へのトランスフ ォーメーションの後、ファージミドを調製するために、組み合わせライブラリー を処理する。 目的の抗原に対するFabの固層選択(パンニング)は以下のように行う:マ イクロタイターウェルを9.5μgの精製した大腸菌組み換え抗原(HIV−1 −RT、TatあるいはRevのようなもの)により、4℃で一晩コートする。 ウェルをウシ血清アルブミン(PBS中の3%BSA)により、1時間、37℃ でブロックし、ファージライブラリー(一般に、ウェル当たり>1011 のコロ ニー形成ファージ)と共にインキュベートし、洗い、溶出する。選択したファー ジを次に大腸菌、XL−I Blue細胞に感染させ、ヘルパーファージVCS M13(両方ともStratagene, La Jolla, CA)を共感 染することにより、新たなファージストックを調製するのに用いた。同じ抗原に 対して再パンニングを行う場合(最大更に4サイクル)にはこの工程を3回また は4回繰り返す。 ファージミドを含む抗原に対する最終のパンニングにより得たXL−I Bl ue細胞の培養液を2つに分け、片半分をCSM13ヘルパーファージによりパ ッケージし、もう半分をファージミドDNAの調製に用いる。ファージミドDN Aを制限酵素で切断し、ファージキャップ蛋白質をコードする遺伝子IIIを切 り出し、Fabを可溶なかたちで発現させる。再結合したDNAをXL−I B lue細胞に再トランスフォーメーションし、0.1μgの抗原でコートし、ク ローンの上清をかけ、次にアルカリフォスファターゼを結合した抗ヒトF(ab)2 ヤギ抗体をかけ、次にアルカリフォスファターゼの基質をかけたマイクロタイタ ープレートを用いたELISAにより、Fabの生産を検索した上清をクローン 化する。 次に陽性クローンについて、多くの異なる抗原(ウイルスの、あるいはヒトの )に対する特異性をELISA及び各クローンから調製したファージミドDNA によりテストする。 上述の方法は、HIV−L、呼吸シンシチアルウイルス(RSV)、CMV, HSV I及びIIウイルス(Burton et al.,PNAS 88: 10134(1991);Barbas et al.,PNAS 89:10 164(1992);Williamson et al.,PNAS 90: 1993)に対するヒトのウイルス中和Fabの生産に応用されている。 実施例3:CATを用いたレトロウイルスの構築およびCATの試験管内発現 抗ウイルスsFvが様々な水準で、様々なタイプの細胞において機能し得る事 を示す為に、U1及びACH2細胞をLXSN発現のテストに選んだ。U937 由来HIV−1感染クローンであるU1細胞株が、ウイルスの潜伏のモデルとし て用いられており、また単核細胞特異的サイトカインのHIV−1発現誘導に対 する効果が、このモデル系により研究されている。ACH2は感染Tリンパ細胞 株由来であり、U1細胞が2コピーのプロウイルスを持つのに対し、プロウイル スの組み込みを1コピーのみ持っている。両細胞株はとても低レベルのHIV− 1 p24の発現をしており、HIV−1の潜伏状態として機能している。PM AやTNF−αのような異なる剌激により、これらの2種の細胞のHIV−1P 24の発現は48時間以内に1000倍以上増加し、感染可能なウイルスを産出 する。これらの細胞株はTリンパ球及びマクロファージ型の細胞だけでなく、H IV−1感染細胞のほとんどを代表する、有用な細胞株モデル系を提供する。 734bpのCATフラグメントをpLXSNベクター(MuLVレトロベク ター)に組み込んだ。このpLXANCATプラスミド(図5)をパッケージン グ細胞株であるPA317にトランスフェクトし、G418(1mg/ml)中 で選択を行った。1×106のPA317細胞はトランスフェクションの前日に 、10mlのダルベッコ修飾培地(DMEM)+10%子牛血清(FCS)を含 む100mmのディッシュにまいた。トランスフェクションの3時間前に、10 mlの培地を10mlの、新鮮な、前もって暖めておいた培地に取り替えた。2 0μgのpLXANCATプラスミドをPA317細胞にトランスフェクトした 。更に48時間の後、ウイルスを含む培養液を収集し、0.45μmフィルター に通し、無細胞ウイルスを調製した。ウイルスの感染効率(cfu/ml)を決 定した後、培地を3×106のU1あるいはACH2細胞に、感染効率を増加さ せるための8μg/mlのポリブレンと共に混合し、12−16時間インキュベ ートした。次に細胞を無血清培地で二度洗い、更に培養するため、10%FCS を含む10mlのRPMI1640に再懸濁した。このテストから、我々はトラ ンスフェクションの48時間後に非特異的なHIVの転写の活性化を伴わない( すなわち、p24の量を高感染の前と同じ量に維持している)CAT活性を検出 できる。 実際の感染効率をテストするため3.2kbの大腸菌のベータガラクトシダー ゼを同じベクター、pLXSNに組み込み、pLX−GAL(pLXNLacZ −13)プラスミド(図6)を構築した。b−ガラクトシダーゼを含むウイルス を生産するためには上述のものと同じプロトコール(U1及びACH2細胞への トランスフェクションのための)を用いた。 U1あるいはACH2細胞への形質導入の後、プラスミドを含む細胞はベータ ーガラクトシダーゼを発現しているために、青くなるように細胞をX−gal基 質で染めた。顕微鏡下で青くなった細胞を数えることにより、U1及びACH2 の効率を測定できる(通常一回の感染あたり70%の以上の細胞)。 CAT発現ウイルスでの形質導入後の長期間における発現量をテストする為、 U1及びACH2細胞株をG418選択中で6カ月以上維持した。データはAC H2細胞ではCAT活性は長期にわたり、同じ発現レベルを維持されていること を示している。U1細胞では、CATの発現は殆どの場合、2週間だけ維持され 、その後完全に無くなった。更なるテストにより、PMA剌激の後、CAT活性 は同じレベルに維持されるが、HIV−1発現は親株と同様に起こることが示さ れている。これらのデータはこのDNAの計画的導入モデルシステムはsFvの 計画的導入に利用できる事を示している。 実施例4:抗−Rev活性を有するsFvを用いたプラスミドベクターの構築 及びHela−T4sでの発現 単鎖sFv抗−Rev抗体を、HIV−1IIIB)revに対するマウスモノク ローナル抗体(”親抗体”)のH鎖(vH)及びL鎖(vL)の可変ドメインか ら成るように構築した。 vH及びvL領域の構築のプロトコールは以下の様である: 抗−rev vH及びvL cDNAの塩基配列を決定した後、CDR領域を コンピューターにより報告されているIg蛋白質の配列と比較した。次に完全長 の配列を設計した。まず、2つの合成オリゴヌクレオチドをApaI−BglI Iサイトを持つ連結DNAフラグメントをつくるために用いた。DNA塩基配列 を決定するために、これを次にpT7/Blue(R)ベクターに組み込んだ。 vH及びvLを次に適切な制限酵素サイトを両端にもつ2組の新たなオリゴヌク レオチドにより再増幅し、pT7/Blue(R)に組み込んだ。DNA塩基配 列を決定した後、完全長sFvフラグメントを造るために、vH及びvL DN A配列をつなぐため、連結DNA、N−GGGGSGGGGSGGGGS−C( 配列番号:2)をApaI及びBglIIサイトに挿入した。NdeI−Ba mHIで切断した後、完全長のsFvDNA塩基配列を大腸菌発現ベクター、p ET19bに組み込み、プラスミドpET19bHLc8(図7)を構築した。 大腸菌BL21(DE3)にトランスフォーメーションすることにより、sFv 蛋白質を発現させることができた。A10ヒスチジン(HIS)アミノ酸領域は sFv蛋白質の終端に位置していた。His−Tag配列はNi2+親和性クロマ トグラフィーによる精製を可能にするように、His結合金属キレート単体に固 定化した2価の陽イオン(Ni2+)に結合する。 抗rev sFvのDNA塩基配列は以下のように決定された(配列番号:1 ): Revはヒト免疫不全性ウイルスの重要な調節蛋白質の1つである。それは1 9kDの主に核に存在するリン酸化蛋白質であり、Rev反応エレメント(RR E)に結合することにより働き、核輸送、RREを含むウイルス性mRNAの安 定化及び利用を促進する。 大腸菌内で生産させた抗rev sFvの結合親和性を、ビオチンを結合した 組換えrevを利用したELISA(酵素結合検定法)により決定した。結合親 和性はおよそ10-7であり、これは現在の抗体の親和性と同等のものである。 結合効率を以下のように決定した: 精製大腸菌由来抗rev sFvをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で200 μg/mlに希釈した。ELIZAプレートのウェルを、ウェル当たり200μ lのこの溶液で一晩、4℃でコートした。同じ濃度のBSA/PBSをコントロ ールウェルをコートするのに用いた。ウェルをPBSで一度洗い、200μl/ ウェルの10%BSA/PBSを加えることによりブロックした。37℃で1時 間ブロックした後、ウェルを0.5%Tween 20/PBSで3回洗った。 100μlのビオチン結合Rev希釈液(50μg/mlを16ng/mlまで 5倍ずつ連続希釈した)をウェルに加え、プレートを37℃2時間インキュベー トした。ウェルを0.5%Tween 20/PBSで3回洗った。100μl のホースラデイッシュペルオキシダーゼ(HRP)標識アビジンをウェルに加え 、37℃で15分間インキュベートした。上述の様に、洗いを3回繰り返した。 100μlの発色基質溶液を各ウェルに加えた。室温で、30分間インキュベー トした後、反応を100μlの4M硫酸を加えることで停止した。光学濃度を4 95mmで測定した。 本来のRev蛋白質の計算を以下の様に行った: Rev.MW=13019.855(117アミノ酸) 大腸菌由来Revは余分な12aaのリーデイング配列を持っている(配列番 号:3) リーデイング配列:MRAKLLGIVLTT=1485.4 大腸菌由来Revの実際の分子量は=14505.25 従って、14505μg/ml=1μM/ml=10-6M ELIZAのデータはRevのHLc8蛋白質への結合はml当たり2μgか ら4μgであることを示している。従って、結合親和性は約7.25×10-6M である。 sFv−抗−rev生産の、可溶性p24の発現レベルへの効果は図8のグラ フに示されている。 総合すると、シンシチウム形成及びp24生産の結果は、sFV抗revの発 現がHIVの発現をHela−T4コントロールと比較しておよそ80%に減少 させることを示す。このことはsFv抗体を細胞内に発現させ、HIVを阻害す ることができることを示す。 次にsFVをプラスミドベクター(pREP4,Invitrogen, S an Diego,CA)に組み込むことにより、sFvを哺乳類の細胞に発現 させることができる。sFv遺伝子をベクター上のXhoIBamHIサイトに 組み込んだ。これはRSV−LTRプロモーター下で発現される。HIV−Ta tの核輸送シグナルDNAをPCRによりクローニングした。HIV Tatc DNAを2つのオリゴプライマーにより増幅した。そしてpT7 Blue(R )ベクターに組み込み、塩基配列を決定した。シグナルのアミノ酸配列は: N−GRKKRRQRRRAHQN−C(配列番号:4)。対応するDNA塩 基配列は:5’GGC AGG AAG AAG CGG AGA CAG C GA CGA AGA GCT CAT CAG AAC AGT CAG A CT 3’(配列番号:5)。 これをpETHCL8のSacI−BglIIサイトに組み込んだ。次にXh oI BamHIフラグメントをpP9 pREP9(Neo耐性)ベクターに 組み込み、p9CESARプラスミドを構築した(図8)。CD4を発現してい るHela細胞(Hela−T4’)に、tk由来のネオマイシン耐性遺伝子を マーカーとして持つpREP4−sFvコンストラクトをトランスフェクション した。トランスフェクション後、Hela−T4’をネオマイシン(G418) と共にインキュベートし、sFv発現細胞集団を濃縮した。 sFv発現細胞及び、非トランスフェクト−Hela−T4’(コントロール として)を高力価のHIV−1(HXB2)を感染させ、激しく洗い、10日間インキ ュベートして、sFv 抗−rev生産のHIV感染に対する効果を決定した。 この効果は(a)シンシチウム形成及び(b)可溶化p24抗原の量により測定 した。 sFv 抗−rev生産のシンシチウム対する効果は図10のグラフに示され ている。 HIV−1ゲノムの変異が高頻度であるため、治療は臨床的に単離された、異 なる株に対して効果的である事が重要である。図11はsFvは特異的に高度に 保存されたRevドメインに結合することを示す。sFvを発現しているHeL a T4細胞はテストした全ての臨床的に単離されたHIV−1株に対して耐性 である。 本発明は明らかに、他の病原体によって引き起こされる病気並びに、例えば腫 瘍のようにタンパク質の高発現に伴う病気に応用することができる。 実施例5:ヒトリンパ球RNA調製 無症候のHIV−1陽性ドナーから5ミリリットルの骨髄をアスピレーション によって取り出した。直ちに71μlの2−メルカプトエタノールを含む10m lの3M グアニジンイソチオシアネートを加え、RNAを標準的な方法により 調整した。 実施例6:ファージミドライブラリー構築 本明細書に全体が参考文献として取り入れられている、Burton,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.,88,10 134−10137 (1991)の記載に従い、トータルRNA(一般的に1 0μg)を逆転写し、γ1(Fd領域)及びk鎖をPCRにより増幅した。結果 として得られたγ1重鎖DNAを過剰の制限酵素XhoI及びSpeIにより切 断し、一般に約350ngを2μgのXhoI/SpeIにより線状化したpC omb3ベクター(アガロースゲル電気泳動により単離した)に、10ユニット のリガーゼ(BRL)を含む全容量150μl中において、16℃で一晩結合さ せた。結合反応に続き、2μlの2%(wt/vol)グリコーゲン、15μl の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)、及び330μlのエタノールを加え、− 20℃で2時間、DNAを沈降させた。DNAを4℃、15分の遠心より沈殿さ せた。DNA沈殿を冷70%エタノールで洗い、真空中で乾燥させた。沈殿を1 0μlの水に再懸濁し、エレクトロポーレーションにより300μlの大腸菌X L1−Blueにトランスフォームした。トランスフォーメーションの後、3m lのSOC培地(20mMグルコースpH7.0、2%バクトトリプトン、0.5 % 酵母エキストラクト、0.05%NaCl、2.5mM KCl)を加え、培 養液を37℃で1時間220rpmで震とうし、その後、カルベニシリン(20 μg/ml)及びテトラサイクリン(10μg/ml)を含む10mlのSB( スーパーブロース;1リットル当たり、30gのトリプトン、20gの酵母エキ ストラクト、及び10gのモップスを含む pH7.0)を加えた。この時点で 、標本(20、1及び0.1μl)を取り出し、プレートにまき、ライブラリー の大きさを決定した。一般的にライブラリーは約107の大きさであった。培養 液を更に37℃において1時間300rpmで培養した。この培養液をカルベニ シリン(50μg/ml)及びテトラサイクリン(10μg/ml)を含む10 0mlのSBに加えて一晩培養した。重鎖ライブラリーを含むファージミドDN Aをこの一晩培養液から調製した。この結合反応の組み込み頻度を決定するため に、ライブラリーの力価測定に使用したプレートから10コロニーを拾い、培養 した。DNAを調製し、XhoI及びSpeIで切断した。 軽鎖のクローニングの為に、ファージミドDNA(pcomb3)(10μg )を上述のように、ただし、制限酵素SacI及びXbaIを用いて消化した。 得られた線状化ベクターをフォスファターゼ処理し、アガロースゲル電気泳動に より精製した。長さ4.7キロベースの希望のフラグメントをゲルから切り出し た。このベクターと調製した軽鎖PCR DNAの結合反応は上述の重鎖の場合 と同様に行った。トランスフォーメーションの後、3mlのSOC培地を加え、 培養液を37℃で1時間220rpmで震とうした。そして、カルベニシリン( 20μg/ml)及びテトラサイクリン(10μg/ml)を含む10mlのS Bを加え、(上述の重鎖クローニングの場合と同様に、力価測定のために標本を 取り 出した)更に1時間300rpmで培養した。この培養液をカルベニシリン(5 0μg/ml)及びテトラサイクリン(10μg/ml)を含む100mlのS Bに加えて1時間培養した。ヘルパーファージVCS−M13(1012プラーク 形成ユニット)を加え、培養液を更に2時間震とうした。この後、カナマイシン (70μg/ml)を加えて、培養液を37℃で一晩インキュベートした。上清 を4℃において遠心(JA−10ローター中、4000rpmで15分間)によ りきれいにした。4%(wt/vol)ポリエチレングリコール8000及び3 %(wt/vol)NaClを加えることによりファージを沈降させて、氷上で 30分間インキュベートし、遠心した。ファージ沈殿を2mlのリン酸緩衝生理 食塩水(PBS:50mMリン酸、pH7.2/150mM NaCl)に再懸 濁し、3分間遠心して、残骸を遠心した。上清を新しいチューブに移し、−20 ℃で保存した。 実施例7:コロニー形成ユニットの力価測定 ビリオンにパッケージされたファージミドは雄の大腸菌に感染し、選択培地上 にコロニーを形成できる。ファージ(パッケージされたファージミド)をSBで 希釈し(希釈:10-3、10-6、及び10-8)、1μlをテトラサイクリン(1 0μg/ml)を含むSB中で生育した50μlの新鮮な大腸菌XL1−Blu e培養(OD600=1)への感染に用いた。ファージ及び細胞を室温で15分間 インキュベートし、直接LB/アンピシリン プレートにまいた。 実施例8:抗原結合体の選択のための統合ライブラリーのパンニング マイクロタイタープレート(Costar 3690)のを4℃において一晩 、25μlの組換え生産したrevまたはtat蛋白質(0.1M 重炭酸バッ ファー中、40μg/ml、pH8.6)でコートした。ウェルを水で2回洗い 、PBS中、1%(wt/vol)ウシ血清アルブミン(BSA)でウェルを完 全に浸すことによりコートし、プレートを37℃で1時間インキュベートした。 ブロッキング溶液を取り除き、50μlのファージライブラリー(一般に1011 コロニー形成ユニット)を各ウェルに加え、プレートを37℃で2時間インキュ ベート した。ファージを取り除き、プレートを水で1回洗った。各ウェルを10回、5 0mMトリス塩酸、pH7.5/150mM NaCl/0.5% Tween 20で10回、1時間以上室温で洗った。プレートを1回、滅菌水で洗い、5 0μlの溶出バッファー(0.1M HCl、固体のグリシンによりpH2.2に 合わせ、0.1% BSAを含んでいる)を各ウェルに加え、室温で10分間イ ンキュベートすることにより、接着したファージを溶出した。溶出バッファーを ピペットで数回出し入れし、取り除き、使用した溶出バッファー50μl当たり 3μlの2M トリス塩で中和した。溶出したファージを2mlの新たに調製し た大腸菌XL1−Blue細胞(OD600=1)に室温において15分間感染さ せ、その後カルベニシリン(20μg/ml)及びテトラサイクリン(10μg /ml)を含むSBを10ml加えた。プレートから溶出したファージの数を決 定する為に、プレートにまくための標本(20、1、及び0.1μl)を取り出 した。培養液を37℃で1時間震とうし、次にカルベニシリン(50μg/ml )及びテトラサイクリン(10μg/ml)を含む100mlのSBに加えて一 時間培養した。ヘルパーファージVCS−M13(1012プラーク形成ユニット )を加え、培養液をさらに2時間、37℃で震とうした。次にカナマイシン(7 0μg/ml)を加え、培養液を37℃で一晩インキュベートした。ファージの 調製及び更なるパンニングを4回上述の通りに繰り返した。 実施例9:可溶性Fabフラグメントの調製 陽性クローンのファージミドDNAを単離し、SpeI及びNheIで切断し た。これらの酵素による切断は互換性のある付着末端を生成する。遺伝子III (キャップ蛋白質)部位を欠く4.7kbのDNAフラグメントをゲル(0.6 %アガロース)により精製し、自己結合させた。 大腸菌XL1−Blueへのトランスフォーメーションにより、遺伝子III (キャップ蛋白質)を欠く組換えフラグメントを単離した。クローンが遺伝子I IIを欠いていることを、XhoI/XbaI切断で1.6kbのフラグメント が生成することにより調べた。クローンを15mlのカルベニシリン(50μg /ml)及び20mMのMgCl2を含むSB中で、37℃において)OD600が 0.2になるまで培養した。 イソプロピル β−チオガラクトピラノシド(1mM)を加え、培養液を37 ℃で一晩インキュベートした。細胞をJA−10ローター(Beckman J 2−21)を用い、4℃において4000rpm、15分間の遠心により沈殿さ せた。細胞を3mlの0.2mMのフッ化フェニルメチルスルフォニルを含むP BSに再懸濁し、氷上でのソニケーション(2−4分間、50%duty)によ り細胞を溶解した。残骸をJA−20ローターを用い、4℃において15分間、 14,000rpmの遠心により沈殿させた。上清を直接ELISA解析に用い 、−20℃で保存した。 実施例10:ヒト抗−rev及び抗−tat Fab上清のELISA解析 ELISAウェルをrev及びtat蛋白質で上述の通りにコートし、水で5 回洗い、100μlの1% BSA/PBSにより37℃で1時間コートし、そ れから25μlのFab上清と37℃において1時間インキュベートした。水で 10回洗った後、25μlの1:1000希釈したアルカリフォスファターゼ結 合ヤギ抗ヒトIgG F(ab)2(Prierce)を加え、37℃において1時間 インキュベートした。水で10回洗った後、50μlのp−ニトロフェニルリン 酸基質を加え、発色を405nmでモニターした。陽性クローンは10分後、A405 値>1(殆どの場合>1.5)を与えるが、一方陰性クローンは0.1−0 .2の値を与える。 HIV−1 revに対する3種のFab生産クローンを単離し、HIV−t atに対する4種のFab生産クローンを単離した。結果を表1に示す。 実施例11:配列の決定 核酸配列の決定は二重鎖DNAについて、Sequence1.0(Unit ed States Biochemical)を用いて行った。アミノ酸配列 を決定し、以下の表2に示す。 実施例12:エピトープマッピング ELIZA解析をそれぞれ表3及び4に示す、定義したtat及びrevペプ チドを用いて上述の通りに行った。抗−tat Fabは図13に示す、システ インに富んだtatの機能ドメインに結合する。図14に示すように、抗体を還 元すると、Fabの機能ドメインへの結合は減少する。 抗−rev Fd及びFabの結合を図15に示す。抗−rev Fd re v9は塩基性欠く局在ドメインに隣接する配列に、直ちに結合する。抗−rev rev16及びrev20は同一であり、活性ドメインに隣接する領域に結合 することが明らかになった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物の細胞に組み換え遺伝子を導入する、遺伝子治療を行う方法であ って、病気と関連する細胞内抗原に対して選択的に特異的な抗体をコードする組 換え遺伝子を使用する点が改良されている方法。 2.前記組換え遺伝子が、前記抗体についての分泌配列を含まない、請求項1 に記載の方法。 3.前記組換え遺伝子が一本鎖抗体をコードする、請求項1に記載の方法。 4.前記組換え遺伝子が単一の結合領域をコードする、請求項1に記載の方法 。 5.前記組換え遺伝子が複数の結合領域をコードする、請求項1に記載の方法 。 6.前記組換え遺伝子が細胞内移行シグナルを含む、請求項1に記載の方法。 7.前記組換え遺伝子が、細胞内ウイルス抗原に対して選択的に特異的な抗体 をコードする、請求項1に記載の方法。 8.前記組換え遺伝子が、ヒト免疫不全ウイルスに関連する細胞内抗原に対し て選択的に特異的な抗体をコードする、請求項1に記載の方法。 9.前記組換え遺伝子が、複製能が欠損している感染性薬剤の一部である、請 求項1に記載の方法。 10.対象に感染性ベクターの中の組換え遺伝子を投与する、前記遺伝子は細胞 内病原体と関連した細胞内抗原に選択的に特異的な抗体をコードするものである 、ことからなる病気の進行を防止または停止させるための方法。 11.前記抗体についての分泌配列を含まない遺伝子を投与することによって、 さらに特徴付けられる、請求項10に記載の方法。 12.前記抗体がウイルス抗原に対して選択的に特異的である、請求項10に記 載の方法。 13.前記組換え遺伝子が細胞内移行シグナルを含む、請求項10に記載の方法 。 14.前記感染性ベクターが複製能を欠失している、請求項10に記載の方法。 15.前記抗体が一本鎖抗体である、請求項10に記載の方法。 16.前記抗体が、ヒト免疫不全ウイルス抗原に選択的に特異的な一本鎖抗体で ある、請求項10に記載の方法。 17.前記抗体が、単一の結合領域からなる抗体である、請求項10に記載の方 法。 18.前記抗体が、複数の結合領域からなる抗体である、請求項10に記載の方 法。 19.細胞内病原体が原因となる、対象中の病気の進行を防止または停止させる 方法であって、病原体に関連する抗原に選択的に特異的な抗体をコードする組換 え遺伝子をex vivoで細胞に導入して細胞を免疫化し、そして対象に免疫 化細胞を導入することからなる方法。 20.前記細胞が、免疫化細胞の形成前に対象から単離される、請求項19に記 載の方法。 21.細胞内の細胞内病原体の複製を抑制する方法であって、病原体に関連する 抗原に選択的に特異的な抗体をコードする組換え遺伝子が細胞内に導入されるよ うに誘引することからなる方法。 22.前記組換え遺伝子が感染性薬剤の一部であって、当該組換え遺伝子が細胞 を感染性薬剤と接触させることによって細胞内に導入される、請求項21に記載 の方法。 23.前記組換え遺伝子が前記抗体についての分泌配列を含まない、請求項21 に記載の方法。 24.前記組換え遺伝子が一本鎖抗体をコードする、請求項21に記載の方法。 25.前記組換え遺伝子が単一の結合領域からなる抗体をコードする、請求項2 1に記載の方法。 26.前記組換え遺伝子が複数の結合領域からなる抗体をコードする、請求項2 1に記載の方法。 27.前記感染性薬剤が複製能を欠失している、請求項22に記載の方法。 28.前記組換え遺伝子が細胞内移行シグナルを含む、請求項21に記載の方法 。 29.前記病原体がヒト免疫不全性ウイルスである、請求項21に記載の方法。
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