JPH09500540A - ワクチン組成物 - Google Patents

ワクチン組成物

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JPH09500540A JP7505668A JP50566895A JPH09500540A JP H09500540 A JPH09500540 A JP H09500540A JP 7505668 A JP7505668 A JP 7505668A JP 50566895 A JP50566895 A JP 50566895A JP H09500540 A JPH09500540 A JP H09500540A
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カーン,モハメッド,アンジャム
ホルマーヒ,カルロス,エステニオ
チャットフィールド,スティーヴン,ネヴィル
ドウガン,ゴードン
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メデヴァ ホールディングス ビー.ヴイ.
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Abstract

(57)【要約】 本発明が提供するDNA構成体は、TetC−(Z)a−Hetの式を有する融合タンパク質を暗号化するDNA配列を備えており、ここでTetCは、破傷風毒素のCフラグメント、またはそのエピトープを含有するタンパク質であり:Hetは、異種タンパク質であり:Zはアミノ酸であり、およびaは0または正の整数であり、ただし(Z)aは、配列Gly−Proを含有していない。また、本発明は、この構成体を含有する複製可能な形質転換ベクター、この構成体によって形質転換された細菌、この融合タンパク質それ自体、およびこの融合タンパク質またはこの融合タンパク質を形質発現する弱毒化された細菌から生成したワクチン組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ワクチン組成物 本発明は、DNA構成体、この構成体を含有する複製可能な形質発現ベクター 、この構成体を含有する細菌、およびこの細菌またはこの細菌から形質発現され た融合タンパク質を含有するワクチンに関するものである。更に詳細には、本発 明は、破傷風毒素のCフラグメントを暗号化する新規なDNA構成体、および破 傷風毒素のCフラグメントを含有する融合タンパク質に関するものである。 二種以上の異種タンパク質を暗号化するDNA構成体を、適当な宿主の中でこ れらのタンパク質を単一の融合タンパク質として形質発現させるために、調製す ることが知られている。しかし、しばしば見いだされてきたように、この方法で 二種のタンパク質を相互に融合させると、各成分の特性をもはや保持していない 、不正確に折り畳まれたキメラタンパク質がもたらされる。例えば、コレラ菌( CT−B)および大腸菌(LT−B)エンテロトキシンのBサブユニットは、強 力な粘膜免疫原であるが、これらのサブユニットへの遺伝子の融合によって、担 体の構造および特性が変化し、従ってこれらの免疫原性が変化しうる(M.Sandk vist等、「J.Bacteriol.」169,4570-6頁、1987年、Clements等、1990年、お よびM.Lipscombe等「Mol.Microbiol.」5,1385頁、1990年を参照)。更に、 細菌中で形質発現する多数の異種タンパク質は、可溶性の適切に折りたたまれた 形または活性の形では生産されず、不溶性の凝縮物として堆積する傾向がある( Schein等「Bio/Technology」6,291-4頁、1988年およびR,Halenbeck等「Bio/Te chnology」7,710-5 頁、1989年を参照)。 我々の先行する未公開の国際特許出願第PCT/GB93/01617号にお いて開示したところでは、抗原を暗号化する第二の配列に対して「ヒンジ領域」 を介して結合した破傷風毒素Cフラグメント(TetC)を暗号化するDNA配 列を設けることによって、細菌細胞中におけるこの配列の形質発現が、このCフ ラグメントが存在しない構成体に対して向上する。例えば、「S.Manson i」の全長P28のグルタチオンS−トランスフェラーゼタンパク質の形質発現 レベルは、この「nirB」プロモーターからのTetCに対する融合体として 形質発現した場合には、このP28のタンパク質が「nirB」プロモーターか ら単独で形質発現された場合よりも高い。「S.Mansoni」の全長P28 のタンパク質に対するTetC融合体は可溶性であり、大腸菌とネズミチフス菌 との双方の中で形質発現する。更に、このTetC−P28融合タンパク質は、 グルタチオン寒天マトリックスによるアフィニティー精製が可能であることから 、このP28が、その天然基質にいまだ結合しうる立体配置に正確に適合するよ うに折りたたまれていたことが示唆される。ヒンジ領域が、典型的には高い比率 のプロリンおよび/またはグリシンアミノ酸を暗号化する配列であるが、このT etCとTetCに対して融合している抗原性タンパク質との双方の個別の折り たたみを促進するのに不可欠であると、以前から考えられていた。しかし、現在 発見したところでは、上で参照したCT−BおよびLT−Bについての以前の研 究に立脚すると驚くべきことには、このTetCとP28のような第二の抗原と の間でこのヒンジ領域を省略した場合には、この融合体を構成するタンパク質が 、グルタチオン寒天マトリックス上でのアフィニティー精製によって 証明されたように、正確な折りたたみを示した。 従って、第一の態様においては、本発明は、TetC−(Z)a−Hetの式 を有する融合タンパク質を暗号化するDNA配列を備えたDNA構成体を提供し ており、ここでTetCは、破傷風毒素のCフラグメント、またはそのエピトー プを含有するタンパク質であり:Hetは、異種タンパク質であり:Zはアミノ 酸であり、およびaは0または正の整数であり、ただし(Z)aは、配列Gly −Proを含有していない。 典型的には、(Z)aは、0〜15個のアミノ酸の鎖であり、例えば0〜10 個、好ましくは6個以下、更に好ましくは4個以下のアミノ酸の鎖である。 一つの態様においては、(Z)aは、2個または3個のアミノ酸の鎖であり、 このDNA配列は制限エンドヌクレアーゼ開裂部位を規定する。 他の態様において、aは0である。 通常はこの基(Z)aは、同時にはグリシンとプロリンとの双方を含有しない であろうし、一般的にはグリシンとプロリンとの双方をまったく含有しないであ ろう。 基(Z)aは、実質的に生物学的活性のないアミノ酸の鎖であってよい。 第二の態様においては、本発明によって提供される複製可能な形質発現ベクタ ーは、例えば細菌に使用するのに適しており、前記したようなDNA構成体を含 有している。 他の態様においては、本発明は、前記したようなDNA構成体を含有する宿主 (例えば細菌)を提供し、このDNA構成体は、この宿主内に、プラスミドのよ うな複製可能な形質発現ベクターの形で存在しており、または宿主の染色体の一 部分として存在しており、またはその双方の形で存在している。 他の態様においては、本発明は、好ましくは実質的に純粋な形の、前記したよ うなTetC−(Z)a−Hetの形の融合タンパク質を提供しており、この融 合タンパク質は,前記したような複製可能な形質発現ベクターによって形質発現 可能である。 他の態様においては、本発明は、細菌(好ましくは弱毒化された細菌)の製造 方法を提供しており、この方法は、細菌(例えば弱毒化された細菌)を、前記し たようなDNA構成体によって形質転換されることからなる。 また、本発明は、前記したような、弱毒化された細菌、または融合タンパク質 と、薬剤学上許容された担体を含有しているワクチン組成物を提供する。 この異種タンパク質「Het」は、例えば、異種抗原性配列、例えばウイルス 、細菌、菌類、酵母または寄生虫に由来する抗原性配列であって良い。 ウイルス抗原性配列の例は、HIV−1、HIV−2のようなある種のヒト免 疫不全ウイルス、HIVからの、例えばHIV−1、HIV−2からのCD4受 容体結合部位、肝炎A、B、またはCウイルス、タイプ2またはタイプ14のよ うなヒトライノウイルス、単純ヘルペスウイルス、ポリオウイルスタイプ2また は3、口蹄疫ウイルス(FMDV)、狂犬病ウイルス、ロタウイルス、インフル エンザウイルス、コクサッキーウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、例え ばタイプ16の乳頭腫ウイルス、そのE7タンパク質、およびこのE7タンパク 質またはそのエピトープを含有するフラグメント、およびサル免疫不全ウイルス (SIV)に由来する配列である。 細菌に由来する抗原の例は、百日咳菌「Bordetella pertussis」(例えば、P6 9タンパク質および糸状菌ヘマグルチニン(FHA)抗原)、「Vibrio cholerae」、 炭疽菌「Bacillus anthracis」、および大腸菌熱不安定性毒素Bサブユニット(LT -B)、大腸菌K88抗原およびエンテロトキンシ原性大腸菌抗原のような大腸菌抗原 に由来する抗原である。他の例の抗原には、細胞表面抗原CD4、「Schistosoma m ansoni」P28グルタチオンS-トランスフェラーゼ抗原(P28抗原)および吸虫、マイ コプラズマ、線虫、条虫、クラミジアトラコマチス「Chlamydia trachomatis」 およびマラリア寄生虫、例えば遺伝性マラリア原虫または住血胞子虫類、例えば 熱帯熱マラリア原虫「Plasmodium falciparum」、および前記した抗原からの免 疫原性エピトープを暗号化するペプチド類が含まれる。 特定の抗原としては、全長「Schistosoma mansoni」P28、およ び免疫原性P28 aa 115-131ペプチド(BおよびT細胞エピトープの双方を含有して いる)のオリゴマー(例えば2,4および8-マー)、およびヒト乳頭腫ウイルスE7タ ンパク質、単純ヘルペス抗原、口蹄疫ウイルス抗原およびサル免疫不全ウイルス 抗原が含まれる。 本発明のDNA構成体は、周囲環境の変化に応じてプロモーターの活性が誘起 されるプロモーターを含有していて良い。このようなプロモーターの配列の例は 、嫌気性条件下で誘起される活性を有するプロモーターである。このようなプロ モーター配列の特定例は、例えば国際特許出願PCT/GB92/00387号に記載されて いる「nirB」プロモーターである。この「nirB」プロモーターは大腸菌 から分離されており、ここで「nirB」プロモーターは、亜硝酸塩レダクター ゼ遺伝子「nirB」(Jayaraman等、「J.Mol.Bio.」196、781-788頁、1987 年)、および「nirD」「nirC」「cysG」(Peakman等、「Eur.J.B ioche.」191、315-323頁、1990年)を含有するオペロンを形質発現させる。こ れは亜硝酸塩によっておよび環境の酸素分圧の変化によって調節されており、酸 素を除去したときに活性になる(Cole、「Biochem.Biophys.Acta」162、356-36 8頁、1968年)。嫌気生活に対する応答は、多くの嫌気性呼吸遺伝子に対して共通 の機構において、転写活性因子として作用するタンパク質FNRによって媒介され ている。欠損および突然変異分析によって、嫌気生活に対してのみ応答するプロ モーター部分が分離され、他の嫌気的に調節されたプロモーターと比較すること によって、共通のFNR結合部位が同定された(Bell等、「Nucl.Acids Res.」17、 3865-3874頁、1989年;Jayaraman等、「Nucl.Acids Res.」17、135-145頁、1989 年)。推定的なFNR結合部位と-10相同性領域との距離が臨界的であることも示さ れてきた(Bell等、 「Molec.Microbiol.」4、1753-1763頁、1990年)。従って、嫌気生活に対して のみ応答する「nirB」プロモーターの部分だけを使用することが好ましい。 ここで使用したように、この「nirB」プロモーターの参照は、このプロモー ターそれ自体を示しているか、または嫌気性条件下での暗号配列の形質発現を促 進しうるこのプロモーターの誘導体または一部分を示す。この「nirB」プロ モーターを含有する好ましい配列は、 最も好適な態様においては、本発明は、前に規定したような融合タンパク質を 暗号化するDNA配列に対して操作可能に結合されているnirBプロモーター を備えたDNA分子を提供する。 本発明の更に他の態様において提供する複製可能な形質発現ベクターは、細菌 中での使用に適しており、前に規定したような融合タンパク質を暗号化するDN A配列に対して操作可能に結合されているnirBプロモーター配列を含有して いる。 このDNA分子または構成体は、例えばそれ自体は公知の方法によって、細菌 染色体の中へと組み込むことができ、従って他の態様においては、本発明は、前 記したようなDNA配列または構成体を細菌染色体の中に含有している細菌を提 供する。 この融合タンパク質の安定的な形質発現は、インビボで得ること ができる。この融合タンパク質は、弱毒化された、従ってワクチンとして使用可 能な細菌の中で形質発現させることができる。 この弱毒化された細菌は、サルモネラ「Salmonella」、百日咳菌「Bordetella 」、ビブリオ「Vibrio」、ヘモフィルス「Haemophilus」、ナイセリア「Neisser ia」およびエルシニア「Yersinia」族から選択できる。あるいは、この弱毒化さ れた細菌は、エンテロトキンシ原性の大腸菌の弱毒化された菌株であって良い。 特に、次の種を上げることができる:「S.typhi」 - ヒトチフスの原因である;「 S.typhimurium」 - 幾つかの動物種におけるサルモネラ症の原因である;「S.en teritidis」 - ヒトにおける食中毒の原因である;「S.choleraesuis」 - ブタに おけるサルモネラ症の原因である;「Bordetella pertussis」 - 百日咳の原因で ある;「Haemophilus influenzae」 - 髄膜炎の原因である;「Neisseria gonorrho ea」 - 淋病の原因である;および「Yersinia」 - 食中毒の原因である。 弱毒化された細菌の例は、例えばEP-A-0322237号およびEP-A-0400958号に開示 されており、これらの開示を、本明細書に参照することによって包含する。 本発明によるDNA構成体を含有する弱毒化された細菌は、細菌の染色体の中 に存在しているか、あるいはプラスミドの形で存在しているか、あるいは双方で あり、ワクチンとして使用できる。この細菌によって形質発現された融合タンパ ク質(好ましくは実質的に純粋な形の)も、ワクチンを製造する際に使用できる 。例えば、精製されたTetCP28融合タンパク質であって、このTetCタン パク質がそのC末端を通してこのP28タンパク質に対して、介在するヒンジ領域な しに結合されている融合タンパク質が、それ自身に 対して免疫原性であることを見いだした。従って他の態様においては、本発明で 提供するワクチン組成物は、薬剤学上許容される担体または希釈剤、および活性 成分として、前に規定したような弱毒化された細菌または融合タンパク質を含有 している。 このワクチンは、一種以上の適当なアジュバントを含有していて良い。 このワクチンは、好ましくは、患者に経口投与するために、凍結乾燥された形 で、例えばカプセル剤の形で存在している。こうしたカプセル剤には、例えば「 Eudragit''S''」、「Eudragit''L''」、酢酸セルロース、酢酸セルロースフタレ ートまたはヒドロキシプロピルメチル セルロースからなる腸性のコーティング を備えていて良い。これらのカプセル剤をそのまま使用することができ、または 、凍結乾燥された材料を、投与に先立って、例えば懸濁液として再構成できる。 再構成を適当なpHの緩衝液中で実施して、微生物の生存を確保することが好まし い。弱毒化された細菌を保護し、胃液の酸性からワクチンを保護するために、ワ クチンを各々投与するのに先立って、重炭酸ナトリウム調製液を投与することが 好ましい。あるいは、このワクチンを、非経口的な投与、鼻孔内投与または筋肉 内投与するように調製できる。 本発明のDNA構成体または融合タンパク質を含有する弱毒化された細菌は、 特にはヒト宿主であるが動物宿主の可能性もある宿主を予防処置する際に、使用 できる。したがって、微生物、特には病原体によって引き起こされる感染は、本 発明による弱毒化された細菌を有効量投与することによって防止できる。次いで 、この細菌は、 この微生物に対する抗体を生じさせうる融合タンパク質を形質発現する。採用す る用量は、宿主の大きさおよび体重、調製したワクチンのタイプおよび融合タン パク質の性質を含む、種々の因子に依存するであろう。 本発明による弱毒化された細菌は、前に規定したようなDNA構成体で、弱毒 化された細菌を形質転換させることによって、製造できる。エレクトロポレーシ ョンのような、あらゆる好適な形質転換技術を採用できる。この方法において、 細菌に対して異種の一種または複数種のタンパク質を形質発現しうる、弱毒化さ れた細菌を得ることができる。この弱毒化された細菌の培養物は、嫌気性条件下 で成長しうる。このように十分な量の細菌を、ワクチンとしての調製物用に調製 し、融合タンパク質の最適な形質発現を起こさせる。 このDNA構成体は、融合タンパク質を暗号化するDNA配列に対して操作可 能に結合されている「nirB」プロモーターを含有する複製可能な形質発現ベ クターであって良い。この「nirB」プロモーターは、形質発現ベクター中へ と挿入することができ、この形質発現ベクターは、異種タンパク質の遺伝子を暗 号化するもの(例えば破傷風毒素Cフラグメント)を、このタンパク質の形質発 現を調節する現存するプロモーターの場所中に既に組み込んでいる。次いで、他 の異種タンパク質を暗号化する遺伝子(例えば、抗原配列)を挿入できる。むろ ん、この形質発現ベクターは、このベクターが挿入されるべき弱毒化された細菌 に対して適合していなければならない。 この形質発現ベクターは、「nirB」プロモーターの他に、転写終結部位お よび翻訳開始および停止コドンを含む、適当な転写お よび翻訳調節要素を備えている。適当なリボソーム結合部位を設ける。このベク ターは、典型的には、複製の開始点と、望むならば、抗生物質耐性の遺伝子のよ うな選択可能な標識遺伝子を備えている。このベクターはプラスミドであって良 い。 ここで続く実施例および添付図面を参照して本発明を説明するが、これらに限 定はされない。ここで、 図1は、プラスミドpTECH1の構成体の概略図であり; 図2は、出発物質pTECH1およびPUC19−P28からのプラスミドp TECH1−P28の製造の概略図であり; 図3は、出発物質プラスミドpTECH1−P28およびpTETnir15 からのプラスミドpTECH3−P28の製造を示す概略図であり; 図4および5は、pTECH3−P28構成体を宿す細菌細胞から得たウエス タンブロットであり; 図6は、SDS−PAGEおよびクーマシー青色染色法によって測定されたT etC融合体のグルタチオンアフィニティー精製を示す。 本発明に従って、異種のヒンジ領域を使用することなしに、破傷風毒素の高度 に免疫原性のCフラグメントのC末端に対して遺伝子融合させることが可能なよ うに、ベクターを構成する。「Schistosoma mansoni」からの保護的な28kDaのグ ルタチオンS-トランスフェラーゼを暗号化する遺伝子によって、融合体を構成す る。組み換え体ベクターを、ネズミチフス菌「Salmonella typhimurium」(SL33 8;rm+)中へと形質転換させた。得られたキメラタンパク質を、 サルモネラ菌中で可溶性の形で、ウエスタンブロット法によって評価したように 、フラグメントCおよびグルタチオンS-トランスフェラーゼ抗血清によって、安 定的に形質発現する。更に、この融合体のP28成分が、グルタチオンを結合する 能力を保持していることを見いだした。 このベクターの構成およびベクターから形質発現した融合タンパク質の特性を 、下記に更に詳細に説明する。 実施例1 pTECH1の調製 pTECH1、「nirB」プロモーターおよびTetC遺伝子を組み込んだ プラスミド、およびヒンジ領域を暗号化し、第二のないしゲストタンパク質を暗 号化する遺伝子の挿入を可能とする制限エンドヌクレアーゼ部位を有するDNA 配列の調製を、図1に示す。形質発現プラスミドpTETnir15を、図1に 示す出発物質であるが、pTETtac115から構成し(Makoff等「Nucl.Aci ds Res.」17、10191-10202頁、1989年);lacI遺伝子およびtacプラスミドを有 するEcoRI-ApaI領域(1354bp)を、オリゴ1および2の次の対によって置換すること によった; このオリゴヌクレオチドを「ファルマシア ジーン アセンブラー:Pharmasia G ene Assembler」上で合成し、得られたプラスミドを配列決定によって確認した( Makoff等「Bio/Technology」7、1043-1046頁、1989年)。 次いで、このpTETnir15プラスミドを使用して、異種DNAの挿入部位として 適したポリリンカー領域を組み込んだpTECH1プラスミドを構成し、フラグ メントC融合タンパク質を形質発現させる。pTETnir15は、フラグメントCを形 質発現させる既知のpAT153をベースとしたプラスミドである。しかし、こ のTetC遺伝子の3’末端に存在する自然発生した適当な制限部位はない。従 って、ヒンジ領域に先立つ標的部位を、「アドオン」アダプター配列に適合した プライマーSEQ No:4およびSEQ No:5(表1)によって、Tet C暗号領域の3’末端に導入し;ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用した〔 K.Mullis等、コールドスプリングハーバー「Sym.Quant.Biol,」51、263-273 頁、1986年〕。従って、SacIIおよびBamHI部位をカバーする領域に対 応するプライマーを使用するPCR反応中で、鋳型としてpTETnir15を使用した 。この増殖におけるアンチセンスプライマーを、38ベース5’−アダプターと 適合させた。新規なXbaI、SpeIおよびBamHI部位を暗号化する配列 がこのPCR精製物中に組み込まれるように、このアンチセンスプライマーを設 計した。更に、プロリンを含む更なる余剰アミノ酸を暗号化するDNA配列を組 み込み(ヒンジ領域)、フラグメントC転写解読枠によって枠中に翻訳停止コド ン信号を組み込んだ。 このPCR精製物をゲル精製し、SacIIおよびBamHIに よって消化し、前にSacIIおよびBamHIによって消化された、残留した 2.8kbのベクターpTETnir15中へとクローニングした。形質転換したコロニ ーから精製して得られたプラスミドであって、pTECH1と呼ぶものを、図1 に示す。「Schistosoma mansoni」P28グルタチオンS-トランスフェラーゼ(P28) を暗号化する配列のような異種配列を、既知の方法に従ってXbaI、SpeI およびBamHI部位中へとクローニングした。 プラスミドpTECH1のDNA配列を、SEQ ID NO:6として配列 リストに示す。 実施例2 pTECH1− P28の構成体 P28遺伝子形質発現カセットを、pUC19−P28DNA(リール(Lille )、パスツゥール研究所のR.ピアス博士からの親切な贈り物)を鋳型として使用 したPCRによって製造した。開始コドンによって開始し、停止コドンによって 終結する全長P28遺伝子を増殖させるように、オリゴヌクレオチド プライマー を設計した。更に、センスおよびアンチセンスプライマーを、XbaIおよびB amHIに対する制限部位にそれぞれ適合させた。これらのプライマーを、SE Q ID NO:7およびSEQ ID NO:8として配列リストに示す。 この精製物をゲル精製し、XbaIおよびBamHIによって消化し、次いで これらの酵素によって前に消化され、続いてゲル精製されたpTECH1中へと クローニングした。pTECH1−P28のDNA配列を、SEQ ID NO :9として配列リストに示す。 TetC−ヒンジ−P28融合タンパク質の形質発現 幾つかの細菌株、即ち、ネズミチフス菌株SL5338(A.Brown等、「J.In fect.Dis.」155、86-92頁、1987年)、およびSL3261および大腸菌(TG 2)を、エレクトロポレーション法で、pTECH1−P28によって形質転換 させた。pTECH1−P28プラスミドを宿しているSL3261株は、英国 、NW9 5th、ロンドン、コリンデールアベニュー61のナショナルコレクションオ ブタイブカルチャーズに、承認番号NCTC12833の下に寄託されてきた。 pTECH1プラスミドを含有するSL3261の株は、承認番号NCTC12 831の下に寄託されてきた。組み換え体の同定は、この細胞によって宿された プラスミドDNAの制限マッピングによって検証された。次いで、TetC−P 28融合タンパク質他の形質発現は、この構成体を宿す細菌細胞のSDS−PA GEおよびウエスタンブロットによって評価した。この融合タンパク質が、可溶 性を維持し、TetCおよびP28の双方に対する抗血清と架橋反応し、また全 長融合体に対して予期される分子量である80kDalを有していることを見い だした。 この融合タンパク質は、SDS−PAGEおよびウエスタンブロット法によっ て判断されたように、大腸菌(TG2)およびネズミチフス菌(SL5338、 SL3261)中で安定的に形質発現した。興味深いことに、TetC−ヒンジ タンパク質単独と共に移動し、抗TetC−ヒンジ抗血清と排他的に架橋反応す る50kDalのバンドが、ウエスタンブロットで見ることができる。このヒン ジ領域中におけるコドンの選択が次善であるように設計されていたので、ほとん どのコドンは、翻訳の未終結のうちの停止をもたらすことがある翻訳の間の休止 を引き起こすことはなく、これがこのバンドを説明している。 TetC−P28融合体のアフィニティー精製 グルタチオンは、P28の天然の基質であり、グルタチオンS−トランスフェ ラーゼである。結合しているグルタチオンの中に包含 されるこのアミノ酸残留物は、ポリペプチドの一時構造中に空間的に分離されて おり、共にこの三次構造中にグルタチオン結合ポケットを生成させるものと考え られる(P.Reinemer等、「EMBO」J8、1997-2005頁、1991年)。この融合体のP2 8成分が、グルタチオンを結合する能力のある立体配置に正確に適合するように 折りたたまれたかとうかを測定するために、そのグルタチオン寒天マトリックス 上でアフィニティー生成されうる可能性を試験した。こうして得られた結果(図 示せず)が示すところでは、TetC−P28は、実際にこのマトリックスに対 して結合することができ、この結合は可逆的であるが、この融合体が遊離のグル タチオンによって競争的に溶出されうるからである。 実施例3 pTECH3−P28の構成体 プラスミドpTECH1−P28は、「S.mansoni」P28タンパク質を、 C末端融合体として、異種ヒンジ領域によって分離された破傷風毒素からのフラ グメントCへと形質発現させる。この融合タンパク質の形質発現は、「nirB 」プロモーターの調節下にある。このベクターpTECH3−P28は、部分的 に、プラスミドpTETnirl5から、「Pyrococcus fusorius」からの高再 現性熱安定性DNAポリメラーゼを使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に よって構成されており、このDNAポリメラーゼは、関連する3’5’エキソヌ クレアーゼ校正活性を有している。この工程の配列を図5に要約する。TetC −ヒンジレス置換カセットを生成させるために、このTetC遺伝子中の特異的 SacII部 位から終結コドンになるDNAのセグメントを、PCR反応によって、pTETnir1 5を鋳型DNAとして使用して、増殖させた。このPCR増殖反応で使用するプ ライマーを、配列リスト中に、SEQ ID NO:10およびSEQ ID NO:11として示す。この増殖反応のアンチセンスプライマーを、XbaI認 識配列と適合させた。 この増殖反応を、生産者の指示に従って実施した(「Stratagene」La Jolla, カリフォルニア州、米国)。この生成物をゲル精製し、SacIIおよびXba Iを使用して消化し、次いで各酵素SacIIおよびXbaIによって前に消化 したpTECH1−P28ベクター中へとクローニングした。こうして得られた ベクターをpTECH3−P28と呼んだ。pTECH3−P28のDNA配列 を、配列リスト中にSEQ ID NO:12として示す。 実施例4 ネズミチフス菌SL5338(galE r - m + )のpTECH3-P28による 形質転換、およびこの形質転換体の分析 ネズミチフス菌SL5338(galE r - m + )を、LまたはYTブロースのいず れかの中で、適当な場合にはアンピシリン(50g/ml)によってL-寒天の上で培養し 、pTECH3−P28によって形質転換した。この形質転換プロトコルは、マ クラーレンおよびサンダーソンによって記述された方法に基づいていた(マクラ ーレンおよびサンダーソン KE、1985年、「プラスミドDNAによるネズ ミチフス菌の形質転換(Transformation of Salmonella typhimuri um with plasmid DNA):ラフおよびスムース株の間の相違(differences between rough and smmoth strains)」「J.Bacteriology」161、442-445頁)。 ネズミチフス菌SL5338の1mlの終夜培養物(r- m+;Brown A.Hormaeche CE 、Demarco de Hormaeche R.Dougan G.Winther M.Maskell D.およびStocker BAD、1087年、「J.Infect.Dis.」155、86-92頁)を使用して、100mlのLBブロ ースを植菌し、この培養物がOD650イコール0.2になるまで37℃で振とうした。 これらの細胞を3000×gで回収し、0.5容量の氷冷された0.1MのMgCl2中で再懸濁 した。この細胞を再度ペレット化し、0.5容量の氷冷されたCaCl2中に再懸濁した 。この工程を更に一回繰り返し、1mlの0.1MのCaCl2中に再懸濁した細胞に対し て、50μlのTES(50mMのトリス、10mMのEDTA、50mMのNaCl、pH8.0)を添加した。 これらの細胞を氷上で45〜90分間の間培養した。150μlの細胞に対して、1-2μl の100ngのプラスミドDNAを添加した。この混合物を、氷上で30分間培養し、 次いで42℃で2分間熱処理し、氷上で1分間直ちに再培養した。この形質転換され た混合物に対して、2mlのLBブロースを添加し、1.5時間の間培養してアンピシリ ン薬剤耐性遺伝子、B−ラクタマーゼを形質発現させた。培養につづいて、20 μlおよび200μlの細胞を、50μg/mlのアンピシリンを含有するLB寒天プレ ート上へと展開させた。これらのプレートを乾燥し、37℃で終夜培養させた。 組み換え体の同一性を、プラスミドDNAの制限マッピングによって、および TetCおよびP28に対して向けられた抗血清を用いたウエスタンブロッティン グによって検証した。 SDS-PAGE およびウエスタンブロッティング TetC融合体の形質発現を、SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングを用 いて試験した。pTECH3-P28プラスミドを含有し、抗生物質選択によって、ミッド ロッグ相中で成長するネズミチフス菌SL5338(galE r- m+ )細菌細胞を、遠心 分離法によって回収し、このタンパク質を10%SDS-PAGEによって分割した。この タンパク質をニトロセルロース膜へとエレクトロブロッティングによって移植し 、TetCに対して向けられたポリクローナルウサギ抗血清と全長P28タンパク 質とのいずれかと反応させた。次いでこのブロットを、西洋ワサビペルオキシダ ーゼ(Dako High Wycombe、Bucks:、英国)に接合したヤギ抗ウサギIgによって測 定し、4-クロロ-1-ナフトールによって展開させた。このウエスタンブロッティ ング実験の結果を図4および図5に示す。図4は、ウサギ抗TetCポリクローナ ル抗血清によるプロービングの結果を示し、図5は、ウサギ抗P28ポリクロー ナル抗血清によるプロービングの結果を示す。各場合において、レーン1、2、 および3はSL5338(pTECH3−P28)の独立したクローンであり、 レーン4、5、6は、SL5338(pTECH1−P28)であり、レーン7 はSL5338(pTEnir15)である。この分子量標識を示す。これらの 結果から、この融合タンパク質が可溶性のままであり、抗血清と共にTetCお よびP28の双方に対して反応し、また全長融合体に対して予期された80kD aの分子量を有していることが明らかである(図4)。更に、この融合タンパク 質は安定的に形質発現するように見える。 グルタチオン−寒天アフィニティー精製 グルタチオンは、P28、グルタチオン S−トランスフェラーゼに対する天 然基質である。結合中のグルタチオン中にあるこのアミノ酸残留物は、ポリペプ チドの一次構造中で空間的に分離されており、共同してこの三次構造中のグルタ チオン結合ポケットの精製をもたらすものと考えられている。この融合体のP2 8成分が、グルタチオンを結合しうる立体配置に正確に適合するように折りたた まれているかどうかを測定するために、我々は、グルタチオン寒天マトリックス 上でアフィニティー精製されうる能力を試験した。 pTECH3−P28を含有しており、TetC全長P28遺伝子融合体を形 質発現する細菌細胞を、ログ相へと成長させ、氷上で冷し、2500×gで15 分間4℃で遠心分離することによって回収した。これらの細胞を、もとの容量の 1/15で氷冷リン酸緩衝液(PBS)中に再懸濁させ、「MSE Soniprep 1 50」(Gallenkamp,Leiceter,UK)中で超音波処理によって溶菌させた。この不溶 性の物質を遠心分離によって除去し、この上澄み液に対して、1/6の容量の予め 膨張させたグルタチオン寒天ビーズの50%スラリーを添加した(Sigma,Poole,D orset,UK)。1時間室温で穏やかに混合した後に、このビーズを、1000×g で10秒間遠心分離によって回収した。この上澄み液を廃棄し、ビーズを20容 量倍の冷却PBS−0.5%「Triton X100」中に再懸濁し、このビ ーズを遠心分離によって再び回収した。この洗浄工程を、更に3回繰り返した。 この融合タンパク質を、1容量のSDS−PAGE試料緩衝液を添加することに よって溶出させた。比較の目的のために、類似した手順を、TetC−ヒンジ− P28融合タンパク質が形質発現したpTECH1−P28プラスミドを含有す る細菌細胞につ いて続けた。いずれかのプラスミドを含有するクローンからの抽出物を、SDS −PAGEを使用して比較し、この結果を図6に示す。図6においては、レーン 1、2および3は、SL5338(pTECH1−P28)のクローンを示し、 一方レーン4、5および6は、SL5338(pTECH3−P2)の独立した クローンである。 これらの結果が示すところでは、このTetC−P28融合タンパク質は、実 際にマトリックスに対して結合することができ、この結合は、異種ヒンジ領域が 存在していないのにも係わらず(データは示していない)、可逆的であった。T etCのC末端に存在するペプチド配列は、実際に、この特定の領域に対して可 とう性を付与しうることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI (C12P 21/02 C12R 1:01) (C12P 21/02 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU, LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ホルマーヒ,カルロス,エステニオ イギリス国,シービー2 1キューピー ケンブリッジ,テニス コート ロード, ケンブリッジ ユニヴァーシティー デパ ートメント オブ パソロジー(番地な し) (72)発明者 チャットフィールド,スティーヴン,ネヴ ィル イギリス国,エスダブリュ7 2エイワイ ロンドン,インペリアル カレッジ オ ブ サイエンス アンド テクノロジー, デパートメント オブ バイオケミストリ ー,メディヴァ ヴァクシーン リサーチ ユニット(番地なし) (72)発明者 ドウガン,ゴードン イギリス国,エスダブリュ7 2エイワイ ロンドン,インペリアル カレッジ オ ブ サイエンス アンド テクノロジー, デパートメント オブ バイオケミストリ ー,メディヴァ ヴァクシーン リサーチ ユニット(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.TetC−(Z)a−Hetの式を有する融合タンパク質を暗号化するDN A配列を備えたDNA構成体であって、TetCは、破傷風毒素のCフラグメン ト、またはそのエピトープを含有するタンパク質であり:Hetは、異種タンパ ク質であり:Zはアミノ酸であり、およびaは0または正の整数であり、ただし (Z)aは、配列Gly−Proを含有していない、DNA構成体。 2.(Z)aが0〜15個のアミノ酸の鎖である、請求項1記載のDNA構成体 。 3.(Z)aが4個未満のアミノ酸の鎖である、請求項1記載のDNA構成体。 4.(Z)aが2個または3個のアミノ酸の鎖であり、このDNA配列が制限エ ンドヌクレアーゼ開裂部位を規定する、請求項3記載のDNA構成体。 5.aが0である、請求項2記載のDNA構成体。 6.(Z)aがグリシンおよび/またはプロリンを含有しない、請求項2記載の DNA構成体。 7.前記異種タンパク質Hetが、ウイルス、細菌、菌類、酵母類または寄生虫 類に由来する抗原性配列である、請求項1〜6のいずれか一つの請求項記載のD NA構成体。 8.前記異種タンパク質Hetが、「Schistosoma mansoni」P28グルタチオ ンS−トランスフェラーゼ抗原である、請求項7記載のDNA構成体。 9.請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載のDNA構成体を含有しており 、例えば細菌中に使用するのに適合した、複製可能な形質発現ベクター。 10.例えば細菌である宿主であって、その染色体DNAの中へと、請求項1〜 8のいずれか一つの請求項に記載したDNA構成体が組み込まれている宿主。 11.請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載の融合タンパク質。 12.細菌(好ましくは弱毒化された細菌)の製造方法であって、請求項1〜8 のいずれか一つの請求項に記載のDNA構成体によって細菌を形質転換させる、 細菌の製造方法。 13.融合タンパク質、またはこの融合タンパク質を形質発現する弱毒化された 細菌を含有し、この融合タンパク質が請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記 載されており;および薬剤学上許容される担体を含有している、ワクチン組成物 。 14.患者、例えばヒト患者を免疫化する方法であって、請求項13記載のワク チン組成物を免疫化に有効な量、この患者に対して投与することを含む、患者を 免疫化する方法。
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