JPH09500346A - プラスチック材料製フォークリフトパレットおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、頂面上に操作(handle)する目的の製品を載置することができるプラットフォームを有し、また、そのプラットフォーム自身も設置面上に設置されるフォークリフトパレットに関する。また、本発明はその製造方法にも関する。本発明は、例えば食品産業、薬剤・化粧品産業、および「清掃(clean)」技術産業などの厳格な衛生的配慮を必要とする産業における製品の操作に適用することができる。本発明のパレットは、プラットフォーム(30)と、そのプラットフォームと地面などの設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段(31)とを備えており、プラットフォームとスペーサ手段はともに固体プラスチック材料から形成される。スペーサ手段の各構成要素は、特に複数のブロック(33〜35)により構成される。これらのブロックは、ベルトまたはランナーにより随意に相互接続することができ、隙間を残さないポリマー融解（polyfuslon）法により相互に接続することができ、かつこのパレットの使用中に裂け目を生じる危険性のないものである。このパレットは、例えば食品産業などの厳格な衛生的配慮を必要とする産業において用いるのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】 プラスチック材料製フォークリフトパレット およびその製造方法 本発明は、頂面上に操作(handle)する目的の製品を載置することのできるプラ ットフォームを有し、かつそのプラットフォーム自体が設置面上に設置されるフ ォークリフトパレットに関する。また、本発明はその製造方法にも関する。本発 明は、例えば食品産業、薬剤・化粧品産業、および「清掃(clean)」技術産業な どの高度の衛生的配慮を必要とする産業における製品の操作に適用することがで きる。 公知の多数のフォークリフトパレット中、既に承認されているフランスの規格 第NF H 50-001号に記載されているフォークリフトパレットは、フォークリフト 機のフォークを間に挿入することができるように互いに十分な間隔を設けて配置 されている３つのランナーの上に設置される上部プラットフォームを備えている 。 このようなタイプのパレットは、あらゆる種類の材料および商品を輸送・収納 するのに共通に用いることができ、また、このようなパレットは従来木で作られ ており、互いに間隔が設けられた（あるいは設けられていない）いくつかの平行 な厚板により構成されたプラットフォームが設けられている。これらの厚板は一 般に、プラットフォームの厚板と本質的に同じ厚さを有する３つのクロスメンバ に釘で固定される。ま た、これらのクロスメンバは、一直線上に並ぶように揃えられた厚板の端部およ びそれらの端部の中間点に配置される。 これらのランナーはクロスメンバの下に位置づけられており、単一梁の形態で 実現することができる。あるいは、パレットの重量およびコストを低減するため に、各ランナーに対していくつかの別々のブロックを設けるようにしてランナー を実現することもできる。 これらのブロックの下には、プラットフォームの厚板に対して平行に延びてお り、かつ、各ランナーの複数のブロックを、それらのブロックがクロスメンバに 接続されている面とは反対側の面に沿って相互接続する底部厚板を設けてもよい 。 底部厚板を設けることによって、複数の別々のブロックとして実現されている ランナーの安定性を高めることができる。 上述したタイプのパレットは、広範で多種多様な材料および商品の輸送・格納 に用いたとき、完全に満足のいく成果をもたらすことができる。しかしながら、 衛生上の理由から、包装されていない食料品を操作するに当たっては、木製であ ること、また特に、さまざまな厚板、クロスメンバ、およびブロックの接続の仕 方は十分に満足のいくものではない。そのようなパレットは、木製の表面、およ び釘打ちされた厚板の間に必然的に存在する隙間を有しているので、完全に衛生 的に清掃することはできない。なぜなら、そのような隙間および木自体の表面上 に微生物が住みつき、繁殖するからである。 木以外の、完全に満足のいく表面清掃に適した材料を用いて上記タイプのパレ ットを製造する提案がなされている。しかしながら、厚板の隙間に微生物が繁殖 する問題は依然として存在しており、この問題は単に用いる材料の種類を変える だけでは排除することができるものではない。 例えば、文献US-A-2 371 106は、複数の厚板からなるプラットフォームを有す るパレットを開示している。このパレットにおいては、厚板は、それらの厚板に 対して嵌合手段(interfitting means)により固定されたクロスメンバにより保持 されている。このパレットの構成要素、すなわち、厚板とクロスメンバとは、プ ラスチック材料により形成することができる。しかしながら、このパレットの構 成要素が嵌合手段により保持されるという事実は、それらの構成要素の結合箇所 には裂け目が存在しているということを自動的に暗示している。 この依然として未解決の問題に対処するために、食料品に対して用いることが できるフォークリフトパレットを前述した形状と幾何学的にほぼ同一の形状に製 造する提案がなされている。ただ、この提案におけるプラットフォームは、複数 の平行な厚板ではなく、単一のシートを有しており、また、このパレットは、ポ リエチレン中に完全に埋め込まれた金属製または木製の強化材料の周囲にポリエ チレンを成型することにより製造される。 このようなタイプのパレットを清掃サイクルを間に挟んで 繰り返し何サイクルも使用すると、強化材を構成している材料と、成型されたプ ラスチックとの間に、熱膨張あるいは剛性などの物理的特性において相容れない 部分が生じ、その結果、何サイクルかの使用の後に、パレットのいくつかの重要 部位（strategic location）に裂け目が生じることになる。そのような裂け目が 生じると、微生物の繁殖に恰好の部所ができることになり、また、そのような裂 け目があまりにも微細であり有効に清掃することができないので、清掃もままな らないことになる。 文献GB-A-1 420 222は、例えばフォークリフトトラックのフォークなどの操作 部材を通すことができるだけの間隔が設置面との間に設けられたプラットフォー ムを有するフォークリフトパレットを開示している。このパレットは、例えばポ リエチレンなどのプラスチック材料からなるプラットフォームと、このプラット フォームと設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段と、を備えている。この手 段もまた、例えばポリエチレンなどのプラスチック材料からなる。しかしながら 、このスペーサ手段は中空なので、スペーサ手段がプラットフォームから外れる のを防止するためには、別の支持手段を追加して設ける必要がある。 本発明の目的は、従来技術のこのような欠点を解消し、ほどよいコスト、すな わち、射出成型型パレットよりも低いコストで製造することができ、かつ食品産 業において求められるあらゆる衛生的配慮を満たすことがてきるパレットを作成 することにある。 また、本発明が提供しようとしているタイプのパレットは、使用者の要求に応 じてさまざまな改変を施すことが可能なように、多種多様なサイズを有するよう に容易に調整できるような方法により製造されるものでなければならない。射出 成型されたパレットの場合、そのような調整を行うことは困難であり、またかり に行ってもコストが高くつくものである。 本発明によれば、このようなパレットは、ポリエチレンまたはポリプロピレン などのプラスチック材料からなるプラットフォームを備えている。このプラット フォームと設置面との間には間隔が設けられており、それによって、フォークリ フトトラックのフォークなどの操作部材を通過させることができる。また、この パレットは、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのプラスチック材料からな り、プラットフォームと設置面との間に間隔を設ける働きをするスペーサ手段を さらに備えている。本発明は、プラットフォーム、およびそのプラットフォーム と設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段が固体プラスチック材料からなり、 それによって鈍器により破壊されたような場合にも裂け目が残る事態を回避する ことができることを特徴とする。 本発明のある局面によれば、スペーサ手段とプラットフォームとの間に外側に 開いた隙間が残ることがないように、スペーサ手段はプラットフォームにポリマ ー融解(polyfusion)法により固着される。 本発明の別の局面によれば、複数の対向面(ｆａｃｉｎｇｓｕｒｆａｃｅｓ)の １つは突出した周縁領域を有しており、それによって接続領域の周囲に防水性境 界を構成している。 本発明のさらに別の局面によれば、溶融を行うことによって、組み合わされた ２つの表面の間の有機鎖に連続性を確立することができる。 本発明のさらに別の局面によれば、スペーサ手段はプラットフォームの底面に 直接に固着された複数のブロックを有している。 本発明のさらに別の局面によれば、スペーサ手段は、ブロックの複数の開放端 にそれぞれ直接に固着された複数のランナーをさらに有している。 本発明のさらに別の局面によれば、それらのランナーは、切れ目のない連続的 なベルトを構成することができるように配置される。 本発明のさらに別の局面によれば、それぞれのブロックは、以下に示すいずれ か１つの形態、あるいはそれらを組み合わせた形態で構成される。すなわち、 ・平面状の厚板 ・充填された立方体などの充填された立体 ・単一の凹んだ側面を有する湾曲した板 ・分岐を有する湾曲した板 本発明のさらに別の局面によれば、パレットは、そのパレットの上に積載され る別のパレットのスペーサ手段の底の底 面上に配置された相補手段を受けるのに適した手段をその頂面上に有している、 プラットフォームなどの積載手段を備えている。 本発明のさらに別の局面によれば、プラットフォームの頂面上に配置される積 載手段は、積載手段の対応する部分あるいは次のスペーサ手段の底において受け られるのに適しており、間隔がその間に設けられている複数の突出板により構成 される。 本発明の他の手段によれば、プラットフォームの頂面上に配置される積載手段 は、次のスペーサ手段の底面上の積載手段の対応する端部の一部が受けられる複 数の窪みにより構成される。 本発明の他の手段によれば、プラットフォームの頂面は、加熱プレスエ程によ り形成されるエンボシングを備えており、および／または微細な穿孔を備えてい る。 本発明のさらに別の局面によれば、積載手段は、スペーサ手段の底面上に形成 されたエンボシングを備えている。この底面上のエンボシングは、プラットフォ ームの頂面上のエンボシングにより次のパレットを保持しうるように調整されて おり、かつ、そのエンボシングを用いて、次のパレットを保持し、その両方の軸 に沿った水平方向の移動を防止しうるように調整されている。 プラットフォームおよびランナーは、パレットの各構成要素の部分同士が互い に重ね合わされる可能性の高い、材料溶 融工程を含んでいる方法により組み立てられる。この溶融工程は、加熱ミラーを 用いた加熱技術、あるいは線形振動(linear vibration)による溶接、あるいはマ イクロ波または超音波を用いた溶接によりなされる。 好ましくは、本発明のパレットは、プラットフオームおよびそのプラットフォ ームと設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段のポリマー融解（polyfusion） を行った後で、ポリマー融解のバリを除去する処理工程を追加的に行うことによ り処理することができる。 本発明はまた、上記パレットの製造方法にも関する。この方法は以下の工程を 包含する。すなわち、 ・切断あるいは成型により、板状および／または棒状のプラスチック材料からパ レットの各構成要素を作成する工程と、 ・それらの構成要素の表面部をそれらの部分が溶融するまで加熱し、他の構成要 素の同様に加熱された部分と接続されるようにする工程と、 ・少なくとも１つの第１の加熱部を少なくとも１つの第２の加熱部に対向させる 工程と、 ・それぞれの加熱部が互いに対向するように配置された上記２つの構成要素の間 に所定の圧力を加える工程と、 ・上記圧力を維持しながら、上記各加熱部を冷却する工程と、 を包含している。 好ましくは、本発明の方法は、加熱部に圧力を加えることにより形成されたバ リを除去する工程をさらに包含しうる。 典型的には、表面部を加熱する際の温度は、100℃〜300℃の範囲である。 本発明を以下に示す図面を参照してさらに詳細に説明する。 図１は、本発明によるパレットの第１の実施態様を示す斜視図である。 図２は、図１に示すパレットの底面を示す図である。 図３は、本発明によるパレットの別の実施態様を示す斜視図である。 図４は、本発明によるパレットの別の実施態様における底面を示す図である。 図５は、本発明によるパレットの別の実施態様を示す側面図であり、本発明の パレットが重ね合わせまたは積載されうる実施態様を示す図である。 図６は、積載されうるように設計されたパレットの別の実施態様を示す図であ る。 図７〜図９は、本発明のパレットを下から見た詳細図である。 図10および図11は、本発明により部分の組立が行われる２つの工程を示す部分 断面図である。 図12は、積載に適したパレットの別の実施態様を示す図である。 図13は、本発明によるパレットのプラットフォームの頂面を示す図である。 図14は、積載に適した本発明によるパレットの頂面を示す 詳細図である。 図15は、本発明のパレットのある製造工程を示す図であり、加熱ミラーを用い た溶融技術に関する工程を示す図である。 図１は、本発明によるフォークリフトパレットの第１の実施態様を示す図であ る。一般に、本発明のフォークリフトパレットはプラットフォーム30を備えてお り、このプラットフォーム30は、プラットフォームとその設置面との間に間隔を 設けるスペーサ手段31により地面もしくはその他の適切な設置面から隔てられて いる。このスペーサ手段31は、フォークリフトトラックのフォークあるいはその 他の製品操作機を通すことができるだけの間隔を設けることができるように互い に隔てられて配置された複数の構成要素を備えている。 製品を搭載しているパレットのスペーサ手段中に全速力で入り込むフォークリ フトトラックのフォークとの接触により衝撃が生まれる結果、中空のプラスチッ ク材料からなるブロックに裂け目が生じ、かつそれによってバクテリアや微生物 が繁殖する隙間あるいは裂け目が露呈され、また、よほどの用心をしないと清掃 し衛生的に維持することが極めて困難な中空が露呈される問題は、本発明により 解決可能な問題の１つである。 この目的を達成するために、このパレットが適用される産業においては衛生的 観点から許容しえない裂け目あるいは隙間が、たとえ破壊された場合でも現れる ことがないような形状の固体プラスチック材料が用いられる。 図１において、プラットフォーム30は、操作すべき製品が載置される頂面ある いは頂部表面32を有している。そのような製品は、例えばチーズでもよいし、パ ッケージされていない何クォーターかの肉でもよい。図１および図２においてプ ラットフォーム30の底面あるいは底部表面は37で示しており、またこの底面上に は、固休材料からなるために底36の底面から離れている面が閉ざされている複数 のブロック33〜35から構成されるスペーサ手段31が配置されている。これらの面 は、地面などの設置面上にパレットを支持する働きをする。 図２は、図１に示すパレットの底面を示す図である。図に示されるように、複 数のブロックは、それぞれ３つのブロックからなる３つの直線状に配列された構 成を有している。 プラットフォームは、好ましくは矩形状の平板により構成される。清掃するこ とが困難な、あるいは不可能な隙間あるいは裂け目を呈することが避けられる限 り、どのような固体の板も用いることができる。 スペーサ手段31は、プラットフォーム30の対向する底面37上にポリマー融解（ polyfusion）法により組み立てられる。このポリマー融解法は、接触する２つの 部分の分子鎖が再構成され、かつそれら２つの部分の間の界面の少なくとも周縁 領域が完全に防水性になるようにできる方法である。その結果、バクテリアが成 長し、かつ微生物が繁殖しうる隙間が生ずる可能性がなくなる。 図３は、本発明によるパレットの別の実施態様を示す斜視 図である。図３においては、パレットは上下逆さまにして示されており、かつ図 １および図２に示すパレットと同一の構成要素を有している。それらの構成要素 には同一の参照符号を付しており、またブロック33〜35は、その開放端の表面を 介して、プラットフォームのある方向、例えばそのある側面に対して平行に延び ている各ランナーまたは厚板40、41および42により相互接続されている。これら のランナーは、固体プラスチック材料からなる矩形状の板により構成され、かつ 、上記ポリマー融解法により固着される。 図４は、本発明によるフォークリフトパレットの第３の実施態様を下側から示 す図である。図４に示す実施態様によるパレットは、図１に示す実施態様による パレットの各構成要素と同じ構成要素と、ベルト45とを用いている。好ましい実 施態様においては、ベルト45は、固体プラスチック材料からなる平板状に形成さ れており、また、このベルト45にはそれぞれ46〜49で示す４つの方形の開口部が うがたれており、それによって、例えば33〜35で示すブロックは、そのベルトあ るいは板45の頂面（図示せず）により互いに接続される。図４においては、破線 および斜線部により、板45の頂面に固着される各ブロックにより占められる領域 を示している。図４は、本発明のパレットにおいて用いられるスペーサ手段の底 の底面を示している。 図５は、本発明による複数のパレット50および51を積み重ねる、または積載す る様子を示す図である。図４に示すよう に実現されたパレット50は、倉庫の床などの設置面52上に載置される。このパレ ット50はその側面を示している。このパレット50のプラットフォーム53上には、 それぞれ参照符号54および55で示す板が載置されており、これらの板54および55 は、次のパレット51に設けられた各開口部66および67の中にそれぞれはめ込まれ るように設計されている。これらの開口部66および67は、上記第２のパレット51 のベルト68をうがって形成されている。このように、ベルト68は、プラットフォ ーム30の頂面32上に載置された板54および55に嵌合しうるサイズに形成されてい る。このような実施態様においては、本発明によるパレットにおけるプラットフ ォーム30の頂面32上には、したがってスペーサ手段のベルトの厚さと実質的に等 しい高さを有する４つの突出した板が載置される。それによって、複数のパレッ トを積載して１つのユニットとし、製品の操作を行う倉庫内の所望の位置へとそ のユニットを一体的に移動・収納・輸送することが可能になる。 板54および55は、例えば図１に示す平板状のプラットフォーム30の平らな表面 上に、接着、溶接またはポリマー融解（polyfusion）溶着により別々の板として 設置しうる。別の実施態様においては、各パレットにおけるプラットフォーム30 の頂面32を構成する物質を工作機により除去する（ｍａｃｈｉｎｉｎｇ）ことに よっても板54は形成されうる。 図６は、本発明による積載手段の別の実施態様を示す図である。一般に、本発 明による積載手段は、直前のパレットの 設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段の底面あるいは底部表面上に配置され る手段を備えている。これらの手段は、積載時に設置面を構成する、上記直前の パレットにおけるプラットフォームの頂面上に形成された相補手段と嵌合しうる 形状に形成される。 図６は、特に図１に示す実施態様におけるパレットに適した積載手段を示して いる。図６において、例えば床70などの設置面とともに、それぞれプラットフォ ーム73、および複数のブロックにより構成されるスペーサ手段75により構成され ている連続する２つのパレット71および72が示されている。パレット71において 、プラットフォーム73の頂面には複数の窪み75、76および77が設けられており、 これらの窪みの中に次のパレット72のスペーサ手段81の底に位置する積載手段の 各端部78〜80が受けられる。この場合、次のスペーサ手段81の底に位置する積載 手段は、スペーサ手段81の各ブロック82〜84の支持面78〜80により直接構成され る。 積載をより改善するためには、図６に示す実施態様における窪みおよびスペー サ手段の底部側表面に傾斜を与えて、次のパレットが支持パレットに近づいてき たときに相互のセンタリングを行うことができるようにするとよいのは明らかで ある。 同様の傾斜した配置は、上述した図５に示す積載手段においても実施可能であ ると考えられる。 図７〜図９は、本発明によるスペーサ手段を構成する固体 ブロックの３つの実施態様を示す図である。一般に、本発明によるブロックは固 体板により構成される。この固体板は細長い形状のものでありうるが、立方体や 矩形の平行六面体などの固体ブロックでも構成しうる。製品操作機のフォークが パレットにとって危険なものにもなりうるという事実に特に有効に対処できるよ うに、その他の形状も研究されてきている。この目的を達成するために、フォー クがスペーサ手段中に挿入されるときに、そのフォークが比較的ふくらみをもっ た運動が確実にできるような断面がこれらの固体ブロックには設けられている。 そのような形状の例として、湾曲した形状を図７に示している。図７に示すブ ロック90は、破線で囲んだ矩形部分に内接している。このブロックは、２つの互 いに隣接するＣ字型の板91および92により構成される。これら２つのＣ字91およ び92の間の間隔93は、製品操作機のフォークから衝撃を受け取ることができる複 数の点をこのブロックに設けることができるように設計されている。 図８は、平行六面体94に内接し、かつＸ字型であるブロックの別の実施態様を 示す図である。このブロックは、それぞれ95〜98で示す４つの外側のカーブによ り構成されている。 図９は、本発明による製品操作パレットの第３の実施態様を示す図である。 ブロック99もまた、矩形部分に内接しており、逆Ｖ字型の形状100に形成され ている。この逆Ｖ字には実質的に垂直な２ つの分岐101および102が設けられており、それによってそれぞれ103、104および 105で示される３つの凹みが形成される。これらの凹みはすべてパレットの外側 から近づくことができるものであり、また、フォークからの衝撃を受け取る複数 の点を設ける働きをする。 図７〜図９に選んで示した形状は、特にポリマー融解（polyfusion）法により 、これらのブロックを、プラットフォームの底面あるいは本発明によるスペーサ 手段に含まれるランナーまたはベルトの頂面に対して接続する際に、最も良好な 機械的性能を発揮しうることが判明している。 図10および図11は、機械的摩擦法によりポリマー融解（polyfusion）に適した 特定の実施態様を示す図である。 図10は、例えばブロックなどの第１の部分110の断面と、例えばプラットフォ ームなどの第２の部分111の断面とを示している。部分110の端部112は、これら ２つの部分の接続面を完全に取り巻くことができるように設計された側面リム11 3を有している。突出部115とともに凹み114が設けられている。これら２つの部 分は、方向116に沿って圧力を与えることによって互いの方向に向かって移動し 合い、またこれらの部分は、本発明とは直接の関係がなく、図示も説明もしない 特殊な機械により正しい場所に挿入される。その機械によって、これらの部分は 方向117に沿い互いに相対的に振動し合う。振動加速および圧力を適切に選択す ることによって、部分110および111の間の接触領域は、図12にその断面を示すよ うに、完全に 溶融される。周縁ビード118は、第１の部分110の側面突出部113を溶融すること により得られ、これら２つの部分の間の接着部が完全な防水性を有することを確 実にする働きをする。この配置により得られる別の利点としては、これら２つの 部分の間を溶融する方法を用いることにより隙間が生じる可能性を排除しうるこ とが挙げられる。 図12は、本発明によるさらに別の積載手段を示す図である。この配置において は、例えば床120などの支持面と、それぞれ参照符号121および122で示されてい る、積載される直前の２つのフォークリフトパレットが示されている。これらの パレットは、特に図２および図３に示すパレットにより構成される。すなわち、 複数のスペーサ手段がランナーまたはベルトによりその底面を介して相互接続さ れるパレットにより構成される。各パレットプラットフォームの頂面には、加熱 プレス法により形成されるエンボシングが設けられている。このエンボシングは 本発明とは直接の関係はないが、他のいかなる物質に対してもその摩擦係数を増 す働きをする。このような配置は積載についても有効であるが、それにとどまら ず、重力と慣性とが結合される効果を受けるだけで、フォークリフトトラックが 加速していく過程で地面に投げ出される可能性のある製品の輸送にも有効である 。また、エンボシングは積載手段としても有効に用いることができる。この目的 を達成するために、次のパレット122の底面123にもエンボシング（図示せず）が 設けられる。このエンボシングは相補的なも のであり、パレット121におけるプラットフォームの頂面124に設けられたエンボ シングと適合しうるように設計されている。このような配置によれば、横方向の 加速度が加わっても２つのパレットは依然として互いに固定されたままであり、 またこのエンボシングは、あるパレットとその次のパレットとを保持し、かつそ のいずれかの軸に沿った水平方向の移動を防止するのに適している。 図13は、エンボシングを備えたフォークリフトパレットにおけるプラットフォ ームの頂面124を示す図である。この場合、エンボシングは、それぞれ第１の方 向および第２の方向に沿って設けられたシェブロン125および126の形状を呈する 浅い穿孔（深さ数ミリメートル）により構成される。これらのシェブロンは、プ ラットフォームの複数の側面のうちのある側面に平行な方向に沿って直線を成し て配列される。このエンボシングは、シェブロン125および126の形状と適合する 形状を有するスタッドが嵌合されたシリンダを表面上に転がすことにより得られ る。このシリンダは加熱され、図13に示す所望の方向に沿うように定められた圧 力および加速度を与えられて移動される。 本発明の別の実施態様においては、特に衛生的観点から、また、製品に通気性 を保つという観点からも達成すべき目的である、パレットを良好な品質のものに するという目的を達成するために、プラットフォームに複数の微細な穿孔を設け てもよい。 図14は、本発明により行われる積載方法の一例を示す図である。図14は、本発 明によるパレットにおけるプラットフォームの頂面130を示している。このプラ ットフォームには、締め付け手段の底あるいは底面が嵌合される窪み131が設け られており、また、これらの締め付け手段は図７から図９に示す実施態様のいず れか１つを構成する脚部またはブロックにより構成される。破線は、例えば図７ に示すブロックの接触面を示しており、それらのブロックの輪郭132および133も やはり破線で示している。これにより、本発明によるパレットを良好に積載する ことができる。 パレットのプラットフォームは、このプラットフォームと設置面との間に間隔 を設けるスペーサ手段に対してポリマー融解（polyfusion）法により固定される 。このポリマー融解法を行えば、プラットフォームとスペーサ手段とを接着でき る効果が得られるばかりか、プラットフォームと、そのプラットフォームと設置 面との間に間隔を設けるスペーサ手段との界面を溶融することによって、微生物 の繁殖を助長する恐れのある隙間が生じる可能性を長期的にかつ信頼性よく排除 できるという効果も得られる。 図15は、プラットフォーム４と、そのプラットフォームと設置面との間に間隔 を設けるスペーサ手段の３つのブロック5a、5bおよび5cとの間における加熱ミラ ーを用いてポリマー融解（polyfusion）が行われる様子を示す図である。これら のブロックは作業支持台10の上に配置される。 これらのブロック5a〜5cは、同一の方向に沿って上記作業支持台の上に配置さ れ、完成時のパレットの形状に対応するように互いに間隔を隔てて配置される。 また、加熱鋳型手段８がブロック5a〜5c上に載置される。 この加熱鋳型は、程度の差はあるが多少の断熱性を有する本体20を備えている 。本体20の底面上に配置された加熱素子8a'、8b'および8c'は、それぞれのブロ ック5a、5bおよび5cの位置に対応するように配置される。同様に、加熱素子8a、 8bおよび8cは、加熱手段８の本体20の頂面上の、ブロック5a、5bおよび5cの位置 とそれぞれ対応する位置に配置される。電力供給回路およびこれらの加熱素子の 特性は、本発明の一部を成すものではないので、詳細には述べないことにする。 例としては、要素5a〜5cなどはポリプロピレンからなり、またそれらの要素の 溶融される部分は215℃〜235℃の範囲の温度に加熱される。 図の紙面に対して垂直な方向に延びているこれらの加熱素子8a〜8c'のサイズ はプラットフォーム４の厚さに対応しており、それによって幾何学的に対応する 部分を加熱することができる。これらの部分においては、プラットフォーム４の 底面は、その表面が溶融するまでブロック5a〜5cの上に載置される。その後、加 熱鋳型８は引き抜かれ、プラットフォーム４は、プラットフォーム４の加熱部が ブロック5a〜5cの加熱部と接触するように引き下げられる。 その後、上記各構成要素が互いに重なり合うブロック5a〜 5cに対してプラットフォーム４が確実かつ適正に保持されうるように十分な圧力 を加える。次に、各構成要素間の接続界面の質を良好に保つことが確実にできる ような圧力を維持しながら、加熱された部分を冷却する。その後、加熱領域にお いて溶融された材料の圧縮により形成されている可能性のあるバリを場合によっ ては取り除いてもよい。 部分的溶融を用いたその他の組立技術も、当業者は利用可能である。 以上、本発明をただ１つの実現形態に基づいて説明したが、本発明が各図面に 示した特定の幾何学的形状に決して限定されることはないことは理解できる。 プラットフォームの頂部の構造は、加熱プレス法により形成されうるグリッド 状のエンボシングを備えた構造を含みうる。このプラットフォームは微細な穿孔 を備えていてもよい。そのようなパレットは、特にチーズ産業において用いるの に適している。 当然のことながら、本発明は以上に説明したパレットの特定の幾何学的形状に 決して限定されるものではなく、特にランナーの数や各ランナーあたりのブロッ クの数は上記数には限定されることは決してない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ， ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ 【要約の続き】 している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．フォークリフトトラックのフォークなどの操作部材を通過させることができ るように設置面から隔てられており、かつポリエチレンまたはポリプロピレンな どのプラスチック材料からなるプラットフォーム(30)と、該プラットフォームと 該設置面との間に間隔を設けるスペーサ手段(31)であって、ポリエチレンあるい はポリプロピレンなどのプラスチック材料からなるスペーサ手段と、を備えてい るフォークリフトパレットであって、該プラットフォーム(30)、および該プラッ トフォームと該設置面との間に間隔を設ける該スペーサ手段(31)が固体プラスチ ック材料から形成されており、それによって鈍器により破壊された場合にも裂け 目を残すことがないことを特徴とするパレット。 ２．前記スペーサ手段(31)と前記プラットフォーム(30)との間に外側に開いた隙 間が残ることがないように、該スペーサ手段(31)が該プラットフォーム(30)にポ リマー融解（polyfusion）法により固着されることを特徴とする、請求項１に記 載のパレット。 ３．複数の対向面の１つが突出した周縁領域を有しており、それによって接続領 域の周囲に防水性境界が構成されることを特徴とする、請求項１または２に記載 のパレット。 ４．溶融を行うことによって、組み合わされた２つの表面の間の有機鎖に連続性 を確立することができることを特徴とする、請求項２または３に記載のパレット 。 ５．前記スペーサ手段(31)が前記プラットフォーム(30)の底面(37)に直接に固着 された複数のブロック(33〜35)を備えていることを特徴とする、請求項１に記載 のパレット。 ６．前記スペーサ手段(31)が、前記ブロック(33〜35)の複数の開放端にそれぞれ 直接に固着された複数のランナー(40〜42)をさらに備えていることを特徴とする 、請求項１に記載のパレット。 ７．前記ランナーが、切れ目のないベルト(45)を構成することができるように配 置されることを特徴とする、請求項６に記載のパレット。 ８．前記複数のブロック(33〜35、90、94、99)のそれぞれが、 ・平面状の厚板 ・充填された立方体などの充填された立体 ・単一の凹んだ側面を有する湾曲した板 ・分岐を有する湾曲した板 のいずれか１つの形態、あるいはそれらを組み合わせた形態で構成されることを 特徴とする、請求項５〜７のいずれか１つに記載のパレット。 ９．前記パレットが、該パレット上に積載される別のパレットの前記スペーサ手 段の底の底面上に配置された相補手段を受けるのに適した手段を、その頂面上に 有している前記プラットフォームなどの積載手段を備えていることを特徴とする 、請求項１〜８のいずれか１つに記載のパレット。 １０．前記プラットフォームの前記頂面上に配置される前記 積載手段が、該積載手段の対応する部分あるいは次のスペーサ手段の底において 受けられるのに適しており、間隔がその間に設けられている複数の突出板(54、5 5)により構成されることを特徴とする、請求項９に記載のパレット。 １１．前記プラットフォーム(73)の前記頂面上に配置される前記積載手段が、前 記次のスペーサ手段の底面上の該積載手段の対応する端部(78〜80)の一部が受け られる複数の窪み(75、76、77)により構成されることを特徴とする、請求項９に 記載のパレット。 １２．前記プラットフォームの前記頂面(124)が、加熱プレス工程により形成さ れるエンボシングを備えており、および／または微細な穿孔を備えていることを 特徴とする、請求項１に記載のパレット。 １３．前記積載手段が、前記スペーサ手段の底の前記底面(123)に形成されたエ ンボシングであって、前記プラットフォーム(121)の前記頂面(124)上のエンボシ ングにより前記次のパレットを保持しうるように調整されており、かつ、該エン ボシングを用いて、該次のパレットを保持し、その両方の軸に沿った水平方向の 移動を防止しうるように調整されているエンボシングを備えていることを特徴と する、請求項９〜12のいずれか１つに記載のパレット。 １４．請求項１〜13のいずれか１つに記載のパレットの製造方法であって、 ・切断あるいは成型により、板状および／または棒状のプラ スチック材料からパレットの各構成要素を作成する工程と、 ・該構成要素の表面部を該表面部分が溶融するまで加熱し、他の構成要素の同様 に加熱された部分と接続されるようにする工程と、 ・少なくとも１つの第１の加熱部を少なくとも１つの第２の加熱部に対向させる 工程と、 ・該それぞれ２つの加熱部が互いに対向するように配置された該２つの構成要素 の間に所定の圧力を加える工程と、 ・該圧力を維持しながら、該各加熱部を冷却する工程と、を包含する方法。 １５．前記加熱部に圧力を加えることにより形成されたバリを除去する工程をさ らに包含している、請求項14に記載の方法。 １６．前記表面部を加熱する際の温度は、100℃〜300℃の範囲である、請求項14 または15に記載の方法。 １７．前記厚板(4〜4f)の前記頂面が、前記ポリマーの溶融（polyfusion）以前 に、加熱されてグリッド状の圧痕を印される工程にかけられることを特徴とする 、請求項14〜16のいずれか１つに記載の方法。 １８．前記厚板(4〜4f)が微細な穿孔を作成する工程にかけられることを特徴と する、請求項14〜17のいずれか１つに記載の方法。 １９．前記構成要素の前記表面部が、加熱ミラー技術、線形振動溶接技術、ある いは超音波またはマイクロ波による溶接 技術を適用して溶融されることを特徴とする、請求項14〜18のいずれかに記載の 方法。