JPH0949853A - 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

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JPH0949853A
JPH0949853A JP19974995A JP19974995A JPH0949853A JP H0949853 A JPH0949853 A JP H0949853A JP 19974995 A JP19974995 A JP 19974995A JP 19974995 A JP19974995 A JP 19974995A JP H0949853 A JPH0949853 A JP H0949853A
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JP
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light
wheel
fixed
tone wheel
hub
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JP19974995A
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English (en)
Inventor
Isato Omi
勇人 近江
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極低速域でも走行速度を確実に検出できる構
造を得る。 【構成】 車輪と共に回転するハブ1aにトーンホイー
ル21を固定する。このトーンホイール21は、金属製
の取付基部23と感光樹脂製の被検知部24とから成
る。この被検知部24は多数の光透過部を、円周方向に
亙って多数有する。カバー26に固定した合成樹脂29
には、上記光透過部を挟む状態で配置した、発光器と受
光器とから成るセンサ17を包埋している。上記ハブ1
aが回転すると、受光器が発光器からの光を間欠的に受
ける。従って、受光器の信号に基づき、上記ハブ1aの
回転速度が求まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に回
転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出す
る為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御すべく、この車輪の回転速度を検出す
る為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとして、
従来から種々の構造のものが知られている。この様な回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットに組み込まれる回
転速度検出装置は何れも、車輪と共に回転するトーンホ
イールと、このトーンホイールの回転速度に比例した周
波数で変化する出力信号を出すセンサとを備える。トー
ンホイール及びセンサの種類に就いては従来から種々知
られている。
【0003】図5は、このうちの特開平3−6458号
公報に記載された構造を示している。回転輪を構成する
ハブ1の外端部(外とは車両への組み付け状態で車両の
幅方向外となる側を言い、図3、7を除く各図の左)外
周面には、車輪を固定する為のフランジ部2を形成し、
第二の周面である中間部外周面には、回転側軌道面であ
る内輪軌道3aと段部4とを形成している。又、このハ
ブ1の外周面には、やはり第二の周面であるその外周面
に回転側軌道面である内輪軌道3bを形成した、やはり
回転輪を構成する内輪部材5を、その外端面を上記段部
4に突き当てた状態で外嵌支持している。
【0004】又、ハブ1の内周面にはスプライン溝6を
形成している。このスプライン溝6には、等速ジョイン
ト37(本発明の実施例を示す図4参照)を介して回転
駆動される駆動軸を係合させて、上記ハブ1を回転駆動
自在としている。尚、車両への組み付け状態で上記内輪
部材5の内端面(内とは車両への組み付け状態で車両の
幅方向中央となる側を言い、図3、7を除く各図の右)
は、上記等速ジョイント37の肩部に当接して、ハブ1
の外周面からの緩み止めを図られる。
【0005】一方、ハブ1の周囲に配置された、固定輪
である外輪相当部材7の中間部外周面には、この外輪相
当部材7を懸架装置に固定する為の取付部8を設けてい
る。又、第一の周面である、この外輪相当部材7の内周
面には、それぞれが上記各内輪軌道3a、3bに対向す
る、固定側軌道面である外輪軌道9a、9bを形成して
いる。そして、これら各内輪軌道3a、3bと外輪軌道
9a、9bとの間に、それぞれ複数ずつの転動体10、
10を設けて、上記外輪相当部材7の内側でのハブ1の
回転を自在としている。
【0006】又、上記外輪相当部材7の両端部内周面
と、ハブ1及び内輪部材5の外周面との間には、シール
リング11、11を装着して、外輪相当部材7の内周面
と上記ハブ1の外周面との間に存在し、上記複数の転動
体10、10を設けた空間の両端開口部を塞いでいる。
【0007】上記ハブ1の中間部外周面で、2列に亙っ
て設けられた転動体10、10の間部分には、磁性材に
より円環状に造られたトーンホイール12を外嵌固定し
ている。このトーンホイール12の外周面には歯車状の
凹凸を形成して、円周方向に亙る磁気特性を、交互に、
且つ等ピッチで変化させている。そして、上記外輪相当
部材7を貫通して設けたセンサ13の端面を、上記トー
ンホイール12の外周面に対向させている。このセンサ
13は、永久磁石と、ホール素子或は磁気抵抗素子等の
磁気検出素子とを内蔵して成る。
【0008】上述の様に構成される回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの使用時、ハブ1と共にトーンホイ
ール12が回転すると、このトーンホイール12と対向
するセンサ13内を流れる磁束の密度が変化する。この
結果、このセンサ13を構成する磁気検出素子部分で得
られる信号が、上記ハブ1の回転速度に比例した周波数
で変化する。そこで、上記センサ13の出力信号を図示
しない制御器に入力すれば、上記ハブ1と共に回転する
車輪の回転速度を検出して、ABSやTCSの制御を行
なえる。
【0009】一方、実開平2−101273号公報に
は、図6〜7に示す様な構造の回転速度検出装置付転が
り軸受ユニットが記載されている。この回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットでは、回転輪である内輪14の
外周面に、金属板を断面L字形に折り曲げて全体を円環
状に形成して成るトーンホイール15を外嵌固定してい
る。一方、固定輪である外輪16の内周面には、センサ
17を固定している。このセンサ17は、全体を二又状
に形成され、半導体レーザ、発光ダイオード等の発光器
と、フォトトランジスタ等の受光器とを、上記トーンホ
イール15の外周寄り部分を介して互いに対向させた状
態で設けている。上記トーンホイール15の外周寄り部
分で、上記発光器と受光器との間に位置する部分には複
数の透孔18、18を、間欠的に、且つ互いに等間隔に
設けている。
【0010】上述の様に構成される回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの場合、内輪14の回転に伴ってセ
ンサ17の受光器に、間欠的に光が送られる。センサ1
7の受光器に光が送られる時間間隔は、内輪14の回転
速度によって変化する。この為、センサ17からの信号
により、内輪14及びこの内輪14に固定された部材の
回転速度を知る事ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する、従来から知られた回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの場合には、自動車の走行速度が或る程度速
ければ良いが、極低速時の検出精度を十分に確保する事
は難しい。この理由は、次の通りである。
【0012】回転速度検出を確実に行なう為には、セン
サ13の出力を或る程度大きくする必要があるが、図5
に示した従来の第1例の構造でセンサ13の出力を大き
くする為には、このセンサ13内を流れる磁束の密度変
化を大きくしなければならない。センサ13内を流れる
磁束は、トーンホイール12を含んで閉回路を構成する
為、このトーンホイール12とセンサ13の端面との対
向面積を或る程度広くして、トーンホイール12に流れ
る磁束の量を多くする必要がある。そして、この対向面
積を広くする為には、トーンホイール12の外周面に交
互に形成した凹部と凸部との円周方向に亙る長さを或る
程度大きくする必要がある。従って、上記トーンホイー
ル12の外周面に形成する凹凸のピッチをあまり細かく
する事ができない。例えば、図5に示す様な構造でセン
サ13の出力の大きさを十分に実用的なレベルにする為
には、上記凹凸の数を最大でも50程度に抑える必要が
ある。
【0013】又、トーンホイールとしては、図5に示す
様な、外周面に歯車状の凹凸を形成したものの他、円環
状に形成された磁性金属板に透孔若しくは切り欠きを形
成したものも従来から知られている。この様なトーンホ
イール内を流れる磁束の量を確保する為には、上記磁性
金属板の板厚を或る程度大きくする必要がある。板厚が
大きな磁性金属板に上記透孔若しくは切り欠きを形成す
るには、打ち抜き加工、切削加工によらなければならな
いが、この様な加工方法では、隣り合う透孔若しくは切
り欠きの間隔を極端に短くする事ができない。従って、
この様な透孔若しくは切り欠きを有するトーンホイール
の場合には、加工上の面からも、これら透孔若しくは切
り欠きの数を50以下に抑える必要がある。
【0014】これに対して、自動車が極低速で走行する
場合にも、走行速度を正確に検出する(検出精度を向上
させる)為には、ハブが1回転する間にセンサの出力が
変化する回数を多くする必要がある。例えば、自動車が
歩行速度よりも遥かに遅い速度で動いている場合にもそ
の走行速度を正確に測定する為には、ハブが1回転する
間にセンサの出力が300回若しくはそれ以上変化する
様な回転速度検出装置が必要になる。
【0015】一方、図6〜7に示した従来の第2例の構
造では、トーンホイール15の強度を確保する面から、
このトーンホイール15に形成する透孔18、18の数
を多くする事ができず、低速走行時の測定精度を確保で
きない。即ち、この第2例の構造の場合には、トーンホ
イール15全体を1枚の金属板により形成し、この金属
板を内輪14に外嵌固定している。従って、嵌合固定強
度を確保する必要上、上記金属板として、厚さ寸法が
0.5mm程度以上あるものを使用しなければならない。
ところが、厚さ寸法が0.5mm程度以上ある金属板の場
合には、加工時の歪みを抑える必要上、上述した様に、
隣り合う透孔若しくは切り欠きの間隔を極端に短くする
事ができない。上記透孔18、18を形成する作業を、
プレス加工、或は切削加工によらず、エッチング加工に
より行なえば、上記透孔18、18の数を多くできる
が、板厚の大きなトーンホイール15にエッチング加工
により透孔18、18を形成する作業は時間を要し、コ
スト高の原因となる為、好ましくない。本発明の回転速
度検出装置付転がり軸受ユニットは、この様な事情に鑑
みて発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットは、前述した従来構造の第2例
の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同様に、第
一の周面に固定側軌道面を有する固定輪と、上記第一の
周面と対向する第二の周面に回転側軌道面を有する回転
輪と、上記固定側軌道面と回転側軌道面との間に転動自
在に設けられた複数の転動体と、トーンホイールと、セ
ンサとを備える。このうちのトーンホイールは、円周方
向に亙って等間隔に配置された複数の光透過部を備え、
上記回転輪に固定される。又、上記センサは、発光器及
び受光器を備えて、上記固定輪に直接或はカバー等他の
部材を介して支持固定される。そして、これら発光器と
受光器とにより、上記トーンホイールの一部で上記光透
過部を両側から挟む。
【0017】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記トーンホイールは、金属
製の取付基部と感光樹脂製の被検知部とを結合固定する
事により構成される。このうちの取付基部は、全体を円
環状(円筒状、円輪状を含む。本明細書全体で同じ。)
に形成され、上記回転輪に嵌合固定される。又、上記被
検知部は、全体を円環状に形成されてこの取付基部に対
し結合固定される。そして、この被検知部の一部を、上
記発光器と受光器との間に挿入している。そして、上記
光透過部はこの被検知部に設けられている。即ち、この
被検知部を構成する感光樹脂を光(紫外線を含む)によ
り光化学処理する事により、上記被検知部に光透過部と
不透過部とを、円周方向に亙って交互に、且つ等間隔で
形成する。
【0018】上記光不透過部としては、遮光性樹脂によ
り構成された部分、若しくは光透過性樹脂により構成さ
れて、表面を塗膜等の遮光性の皮膜により覆われた部分
が考えられる。これに対して、上記不透過部としては、
樹脂自体が光透過性を有する部分、若しくは切り欠き、
スリット等、樹脂が存在しない部分が考えられる。これ
ら光透過部と光不透過部とを何れの形状にするかは、使
用する感光樹脂の種類、性質により定める。例えば、感
光樹脂として光透過性を有するが、紫外線等の光により
硬化するものを使用した場合には、上記不透過部を切り
欠き或はスリットとして形成し、光透過部の表面には上
記遮光性の皮膜を形成する。これに対して、感光樹脂と
して、特定波長の光に反応して光の透過率を変化させる
ものを使用した場合には、樹脂自体に光透過部と光不透
過部とを、円周方向に亙って交互に配置する。
【0019】
【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットの場合には、回転輪と共にトー
ンホイールが回転すると、このトーンホイールに形成し
た複数の光透過部が、センサを構成する発光器と受光器
との間を通過する。この為、受光器の検出信号が上記回
転輪の回転速度に比例した周波数で変化する。受光器の
検出信号は、上記発光器と受光器との間に光透過部が存
在する場合と、隣り合う光透過部の間の遮光部が存在す
る場合とで急激に変化する為、上記検出信号の判定は容
易であり、回転速度検出を確実に行なえる。
【0020】又、上記トーンホイールは金属製の取付基
部と感光樹脂製の被検知部とを、例えば感光樹脂を射出
成形する際に上記取付基部を射出成形型にセットしてお
く事により、互いに結合固定(モールド成形)する。金
属製の取付基部は、嵌合強度を勘案して十分な板厚を確
保できるのに対して、感光樹脂製の被検知部に設ける光
透過部のピッチは、上記嵌合強度と関係なく細かくでき
る。この為、低速時に於ける回転速度検出の精度を十分
に高くできる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の第一実施例を示している。回
転輪を構成するハブ1aの外端部外周面には、車輪を固
定する為のフランジ部2を形成し、第二の周面である中
間部外周面には、回転側軌道面である内輪軌道3aと段
部4とを形成している。又、このハブ1aの外周面に
は、やはり第二の周面であるその外周面に回転側軌道面
である内輪軌道3bを形成した、やはり回転輪を構成す
る内輪部材5を、その外端面を上記段部4に突き当てた
状態で外嵌支持している。尚、上記内輪軌道3aは、ハ
ブ1aの外周面に直接形成する代りに、ハブ1aとは別
体の内輪部材(図示せず)に形成し、この内輪部材と上
記内輪部材5とを、ハブ1aに外嵌固定する場合もあ
る。
【0022】又、ハブ1aの内端寄り部分には雄ねじ部
19を形成している。そして、この雄ねじ部19に螺合
し更に緊締したナット20により、上記内輪部材5をハ
ブ1aの外周面の所定部分に固定している。ハブ1aの
周囲に配置された、固定輪である外輪相当部材7の中間
部外周面には、この外輪相当部材7を懸架装置に固定す
る為の取付部8を設けている。又、第一の周面である、
この外輪相当部材7の内周面には、それぞれが上記各内
輪軌道3a、3bに対向する、固定側軌道面である外輪
軌道9a、9bを形成している。そして、これら各内輪
軌道3a、3bと外輪軌道9a、9bとの間に、それぞ
れ複数ずつの転動体10、10を設けて、上記外輪相当
部材7の内側でのハブ1aの回転を自在としている。
尚、図示の例では、転動体10、10として玉を使用し
ているが、重量の嵩む自動車用の転がり軸受ユニットの
場合には、転動体としてテーパころを使用する事もあ
る。
【0023】又、上記外輪相当部材7の両端部内周面
と、ハブ1a及び上記内輪部材5に外嵌固定したトーン
ホイール21の基端(外端)部外周面との間には、シー
ルリング11a、11bを装着している。そして、これ
ら両シールリング11a、11bにより、外輪相当部材
7の内周面と上記ハブ1aの外周面との間に存在し、上
記複数の転動体10、10を設けた空間の両端開口部を
塞いでいる。特に、上記外輪相当部材7の内端部内周面
と上記トーンホイール21の基端部外周面との間に設け
たシールリング11bは、上記転動体10、10設置部
分に存在するグリースが、このトーンホイール21及び
後述するセンサ17を包埋した合成樹脂29部分に入り
込む事を防止する。
【0024】上記内輪部材5の内端部には、上記トーン
ホイール21の基部を外嵌固定している。このトーンホ
イール21は、鋼板等の金属板材により造られた円環状
(円筒状)の取付基部23と、感光樹脂により造られた
円環状(円筒状)の被検知部24とを、軸方向(図1の
左右方向)に亙って結合固定する事により構成される。
このうちの取付基部23は、内輪5に対して十分な嵌合
強度を確保する為に、十分な厚さ寸法(例えば0.5mm
程度)を有する金属板により造られている。又、この取
付基部23の内端部には、直径方向外方に折れ曲がった
鍔部25を形成している。そして、上記被検知部24の
外端部内周面部を、この鍔部25と係合させる事によ
り、上記被検知部24を取付基部23に対し結合固定し
ている。上記シールリング11bの内周縁は、このうち
の取付基部23の基端部外周面に摺接させている。
【0025】この様なトーンホイール21を構成する取
付基部23と被検知部24とは、感光樹脂により被検知
部24を射出成形する際に、上記取付基部23を射出成
形型にセットしておく事により、互いに結合固定する。
結合固定した状態で上記鍔部25の内側面の一部は、上
記被検知部24に覆われる事なく露出した状態となる。
この為、上記取付基部23の外半部を内輪部材5に外嵌
固定する際に、上記鍔部25の内側面に押し込み治具の
先端面を突き当てる事ができる。従って、上記トーンホ
イール21を内輪部材5の内端部に外嵌固定する作業
を、感光樹脂製の被検知部24を傷める事なく、容易に
行なえる。
【0026】一方、感光樹脂製の被検知部24には複数
(例えば100〜300程度若しくはそれ以上)の光透
過部を、円周方向に亙って等ピッチで形成している。即
ち、この被検知部24を構成する感光樹脂を光化学処理
する事により、上記被検知部24に光透過部と不透過部
とを、円周方向に亙って交互に、且つ等間隔で形成す
る。尚、感光樹脂としては、従来から知られているもの
を使用できる。例えば、プリント配線基板を造る為に使
用している樹脂、或は印刷分野で使用されている紫外線
硬化型の樹脂等が使用可能である。何れにしても、上記
光透過部のピッチは、内輪部材5への嵌合強度を確保す
る為の上記取付基部23の厚さ寸法と関係なく、細かく
できる。この為、低速時に於ける回転速度検出の精度を
十分に高くできる。
【0027】一方、外輪相当部材7の内端開口部は、ス
テンレス鋼板、アルミニウム合金板等の金属板を絞り加
工する等により有底円筒状に造られた、カバー26で塞
いでいる。そして、このカバー26を構成する底板部2
7の一部に設けた保持部28内に、センサ17を包埋し
た合成樹脂29を保持固定している。この合成樹脂29
の一部は二又状に形成して1対の突出部30a、30b
とし、これら両突出部30a、30bを、上記トーンホ
イール21の先端部の直径方向両側に位置させている。
そして、例えば直径方向外側の突出部30aに、フォト
トランジスタ等の受光器を、直径方向内側の突出部30
bに半導体レーザ、発光ダイオード等の発光器を、それ
ぞれ包埋している。発光器の照射部と受光器の受光部と
は互いに対向させて、互いの間に上記被検知部24に形
成した光透過部が進入自在としている。又、上記カバー
26外にはコネクタ31を設け、上記発光器への通電と
上記受光器の検出信号の取り出しとを自在にしている。
【0028】上述の様に構成される本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの場合には、ハブ1aと共
にトーンホイール21が回転すると、このトーンホイー
ル21の被検知部24に形成した複数の光透過部が、セ
ンサを構成する発光器と受光器との間を通過する。この
為、受光器の検出信号が上記回転輪の回転速度に比例し
た周波数で変化する。受光器の検出信号は、上記発光器
と受光器との間に光透過部が存在する場合と、隣り合う
光透過部の間の不透過部が存在する場合とで急激に変化
する。この為、上記検出信号の判定は容易であり、受光
器から送り出される検出信号に基づいて、回転速度検出
を確実に行なえる。尚、受光器からの検出信号に基づく
回転速度測定は、単位時間当りの信号の変化回数(周波
数)により行なっても、或は変化の周期により行なって
も良い。
【0029】尚、本発明の回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの場合には、図5に示した従来構造と異な
り、センサ17とトーンホイール21との間で磁束を流
す必要がない。この為、センサ17とトーンホイール2
1との距離を上記従来構造の場合(0.5mm程度)より
大きくしても、測定結果に影響を及ぼしにくい。従っ
て、組立精度を特に高くする必要がなくなって、組立作
業の簡略化が可能になる。例えば、発光器として、光が
殆ど拡散せず、しかも極く細い光束を照射できる半導体
レーザを組み込んだものを使用すれば、発光器及び受光
器とトーンホイール21との距離を大きくできる。この
距離を大きくする事により、組立作業時に極薄のトーン
ホイール21の端縁に、これら発光器及び受光器を包埋
した前記合成樹脂29を突き当てる可能性をなくし、こ
のトーンホイール21を傷める事を有効に防止できる。
【0030】又、発光器として、半導体レーザに比較し
て安価な発光ダイオードを使用した場合でも、合成樹脂
29に包埋されてセンサ17を構成する発光器と受光器
との間に、図2〜3に示す様な遮光板32を設ける事
で、センサとトーンホイール21との距離を大きくでき
る。即ち、発光器33として安価な発光ダイオードを使
用した場合には、光が拡散する。この為、前記被検知部
24の光透過部の間隔を狭くし、各光透過部の円周方向
に亙る幅寸法が受光器34の受光部分に比べて小さくな
ると、単に発光器33と受光器34とをトーンホイール
21を介して対向させただけでは、トーンホイール21
の回転に伴って受光器34への光の到達が断接されなく
なる。即ち、この状態では、上記受光部分に常に何れか
の光透過部が対向する状態となり、しかも当該光透過部
に発光器33からの光が当たる事になる。この様な状態
では、上記トーンホイール21の回転に伴って受光器3
3の出力が十分に変化しなくなって、車輪の回転速度検
出を行なえなくなる。
【0031】これに対して、図2〜3に示す様な遮光板
32を設ければ、上述の様に、トンホイール21の被検
知部24に形成する光透過部の間隔を狭くしても、トー
ンホイール21の回転に伴って受光器34への光の到達
を断接できる。この遮光板32は、金属板等の光を通さ
ない板材により、断面コ字形に造られている。そして、
この遮光板32を構成する、互いに平行な1対の板部3
5、35で互いに整合する位置には、それぞれスリット
状の透孔36、36を、上記光透過部と等ピッチで形成
している。回転速度検出装置の組立時には、これら各透
孔36、36を、上記光透過部に対向する位置に配置す
る。
【0032】この様な遮光板32を設けた場合には、上
記発光器33から出た光は、一方(図2の下方)の板部
35に形成した透孔36、36を通過した後、トーンホ
イール21の被検知部24に形成した光透過部を通過
し、更に他方(図2の上方)の板部35に形成した透孔
36、36を通過してから、上記受光器34に達する。
上記1対の板部35、35とトーンホイール21の両側
面との間の隙間は狭く、この隙間部分で光が拡散する度
合いは極く僅かである。従って、受光器34の受光部分
に常に光が当たる事がなくなり、受光器34の出力を十
分に変化させて、発光器33として安価な発光ダイオー
ドを使用しても、車輪の回転速度検出を確実に行なえる
様にできる。
【0033】次に、図4は本発明の第二実施例を示して
いる。前述した第一実施例は、非駆動輪(FR車の前
輪、FF車の後輪)を支持する為の転がり軸受ユニット
に本発明を適用した状態を示しているが、本実施例は、
駆動輪(FR車の後輪、FF車の前輪)を支持する為の
転がり軸受ユニットに本発明を適用したものである。
【0034】この為に本実施例の場合には、ハブ1とし
て、前述した従来構造の第1例と同様に、中空円筒状の
ものを使用している。そして、このハブ1の内周面と、
等速ジョイント37により、駆動される駆動軸22の外
周面とをスプライン係合させている。又、外輪相当部材
7の内端部には、円輪状のカバー26aを外嵌固定して
いる。そして、このカバー26aの内周縁に係止したシ
ールリップ39の内周縁を上記等速ジョイント37の外
周面に摺接させて、これらカバー26aと等速ジョイン
ト37との間のシールを図っている。
【0035】一方、上記内輪部材5の内端部には、取付
基部23aと被検知部24aとから成るトーンホイール
21aを外嵌固定している。このうちの取付基部23a
は、十分な嵌合強度を確保できるだけの厚さ寸法を有す
る金属板により、断面L字形で全体を円環状に造られて
いる。又、被検知部24aは、その内周縁部に形成した
係合溝に上記取付基部23aの外周縁部を係止させる事
で、この取付基部23aの直径方向外側に結合固定して
いる。この結合固定も、上記被検知部24aの射出成形
と同時に行なう。
【0036】上記カバー26aに支持固定されたセンサ
17aは、このカバー16aの直径方向に離隔した、1
対の突出部40a、40bを有する。上記被検知部24
aの内端部は、これら両突出部40a、40b同士の間
に挿入されている。そして、この被検知部24aの内端
部に、前述した第一実施例と同様に複数の光透過部を、
円周方向に亙って等間隔に形成している。その他の構成
及び作用は、前述した第一実施例と同様である。尚、本
発明は、内輪側が固定で、外輪側が回転する転がり軸受
ユニットにも実施できる。
【0037】
【発明の効果】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットは、以上に述べた通り構成され作用するので、
極低速時にも走行速度を確実に検出できて、ABSやT
CSをより的確に制御する事が可能になる。更に、例え
ば右車輪と左車輪との速度差を正確に測定する事が可能
になるので、自動車の進行方向の変更や測定距離を正確
に測定する事が可能になり、正確な自立走行式のナビゲ
ーションシステムの実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す断面図。
【図2】センサ構造の1例を示す断面図。
【図3】このセンサ構造に組み込む遮光板の斜視図。
【図4】本発明の第二実施例を示す、図1と同様の図。
【図5】従来構造の第1例を示す断面図。
【図6】同第2例を示す断面図。
【図7】トーンホイールとセンサとを図6の右方から見
た図。
【符号の説明】
1、1a ハブ 2 フランジ部 3a、3b 内輪軌道 4 段部 5 内輪部材 6 スプライン溝 7 外輪相当部材 8 取付部 9a、9b 外輪軌道 10 転動体 11、11a、11b シールリング 12 トーンホイール 13 センサ 14 内輪 15 トーンホイール 16 外輪 17、17a センサ 18 透孔 19 雄ねじ部 20 ナット 21、21a トーンホイール 22 駆動軸 23、23a 取付基部 24、24a 被検知部 25 鍔部 26、26a カバー 27 底板部 28 保持部 29 合成樹脂 30a、30b 突出部 31 コネクタ 32 遮光板 33 発光器 34 受光器 35 板部 36 透孔 37 等速ジョイント 39 シールリップ 40a、40b 突出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の周面に固定側軌道面を有する固定
    輪と、上記第一の周面と対向する第二の周面に回転側軌
    道面を有する回転輪と、上記固定側軌道面と回転側軌道
    面との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、円周
    方向に亙って等間隔に配置された複数の光透過部を備
    え、上記回転輪に固定されたトーンホイールと、発光器
    及び受光器を備えて上記固定輪に固定され、これら発光
    器と受光器とにより、上記トーンホイールの一部で上記
    光透過部を両側から挟むセンサとを備えた回転速度検出
    装置付転がり軸受ユニットに於いて、上記トーンホイー
    ルは、金属製で全体を円環状に形成され、上記回転輪に
    嵌合固定される取付基部と、感光樹脂により全体を円環
    状に形成されてこの取付基部に対して結合固定され、そ
    の一部を上記発光器と受光器との間に挿入された被検知
    部とを備え、上記光透過部はこの被検知部に設けられて
    いる事を特徴とする回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
    ット。
JP19974995A 1995-01-20 1995-08-04 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット Pending JPH0949853A (ja)

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US08/585,194 US5678933A (en) 1995-01-20 1996-01-11 Speed sensing rolling bearing unit

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7290938B2 (en) 2001-11-22 2007-11-06 Nsk Ltd. Sensor-equipped rolling bearing, and rotation state detecting device
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US8136994B2 (en) 2007-10-10 2012-03-20 Jtekt Corporation Sensor-equipped rolling bearing apparatus

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