JPH0948500A - タンクローリの混液防止装置 - Google Patents

タンクローリの混液防止装置

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JPH0948500A
JPH0948500A JP7222670A JP22267095A JPH0948500A JP H0948500 A JPH0948500 A JP H0948500A JP 7222670 A JP7222670 A JP 7222670A JP 22267095 A JP22267095 A JP 22267095A JP H0948500 A JPH0948500 A JP H0948500A
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tank
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liquid
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JP7222670A
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Katsuyoshi Sato
克芳 佐藤
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に、コスト面に優れると共に、第2に、
油槽所側に対応設備を要せず広く普及可能であり、第3
に、もって混油事故,混液事故の発生を確実に防止で
き、第4に、しかもこれが簡単容易かつ安全に実現され
る、タンクローリの混液防止装置を提案する。 【解決手段】 この混液防止装置16は、光の受光状態
をスイッチング操作により変化させて、各タンク室3毎
の積載液種情報を送出する積載液種設定手段17と、積
載液種情報に基づく毎タンク室3毎の積載液種を表示す
る積載液種表示手段18と、指定操作されて荷卸し液種
情報を送出する荷卸し液種設定手段19と、各タンク室
3の底弁の開閉を検出する底弁開閉検出手段20と、底
弁の開が検出されたタンク室3について積載液種情報と
荷卸し液種情報とを比較し、両情報が一致した場合、吐
出弁を開に切換制御する制御手段21と、を有してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンクローリの混
液防止装置に関する。すなわち、複数のタンク室に区画
されたタンクに、レギュラーガソリン,ハイオクガソリ
ン,軽油,灯油等を積載して運搬し、目的地の例えばガ
ソリンスタンドに荷卸しするタンクローリにおいて、実
際に荷卸しされべき液種とは異なる液種が荷卸しされる
ことを防止する、混液防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンクローリでは、一般にタンク内が複
数のタンク室に区画されると共に、各タンク室毎に異な
った液種、例えばレギュラーガソリン,ハイオクガソリ
ン,軽油,灯油等が、油槽所の貯蔵タンクから積込まれ
て積載,運搬されることが多い。そして、タンクローリ
からの荷卸しは、荷卸しされる液種が積載されたタンク
室と、ガソリンスタンド等の地上設備側の荷受けタンク
とを、そのタンク室の底弁,吐出配管,吐出弁等を介し
た後、ホースにて接続すると共に、その底弁や吐出弁を
閉から開に切換えることにより実施されている。
【0003】ところで、このようなタンクローリにあっ
ては、荷卸しに際し、ガソリンスタンド等の荷受けタン
クに実際に荷卸しされるべき液種と、底弁が開とされて
荷卸しが開始されるタンク室に積載された液種とは、当
然のことながら必ず一致していなくてはならないが、こ
の判断は従来、目視や記憶に頼っていた。つまり、どの
タンク室にどのような液種が積載されているか、どのよ
うな液種を荷卸しすべきか、どの底弁を閉から開に切換
えるべきか、等々の判断は目視や記憶に頼ることが多か
ったので、目視ミス,記憶違い,誤認,作業ミス,操作
ミス等により,荷卸しされるべき液種とは異なる液種
を、荷卸ししてしまう危険があった。そして、もしも荷
卸しされるべき液種とは異なる液種が、間違って荷卸し
されるようなことがあると、ガソリンスタンド等の荷受
けタンク内に異なった液種が混入されてしまい、混油事
故,混液事故が発生し、非常に危険であると共に、事後
の復旧処理にも大きな手間がかかることになる。
【0004】そこで、このような混油事故,混液事故を
防止すべく、混液防止装置が開発され、最近多用されつ
つある。そして、この種の混液防止装置としては、種々
のものが提案されているが、その代表例としては、油槽
所の貯蔵タンクからタンクローリの各タンク室への積込
みに際し、各タンク室への積載液種情報をメモリーした
ICカードが、油槽所側から発行され、もって、このI
Cカードをタンクローリ側の情報処理装置に読み込ませ
ておき、事後、ガソリンスタンド等の荷受けタンクへの
荷卸しに際し、このようにタンクローリの情報処理装置
に読み込まれていた積載液種情報に基づき、各タンク室
からの荷卸しを実施するようにしたシステムよりなる、
混液防止装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のタンクローリの混液防止装置にあっては、次の問
題が指摘されていた。まず第1に、例えば上述したIC
カードを用いた従来の混液防止装置にあっては、油槽所
側に、ICカードに積載液種情報をメモリーするための
ハード,ソフトを備えたコンピュータ装置や周辺装置を
要し、油槽所における混液防止装置用の対応設備コスト
負担が大きい、という問題が指摘されていた。更にタン
クローリ側にも、ICカード用のリーダー,インターフ
ェース,マイクロコンピュータ等々を備えた情報処理装
置を、混液防止装置として搭載することを要し、この面
からもコスト負担が大きかった。このようにICカード
を用いた従来の混油防止装置を始め、その他従来の各種
混油防止装置については、コスト面に問題が指摘されて
いた。
【0006】第2に、そしてこのようなICカード用の
情報処理装置を混液防止装置として搭載したタンクロー
リは、前述によりICカード発行用の対応設備を備えた
油槽所の存在を前提とし、このようなICカード用の対
応設備を備えない油槽所から積込みを実施する場合に
は、その混液防止装置が全く機能せず、依然として荷卸
し時における混油事故,混液事故発生の危険が指摘され
ていた。更に、油槽所側のこのようなICカード発行用
の対応設備と、タンクローリ側の情報処理装置とは、業
者間でのシステム的な互換性が無く、業者が異なれば混
液防止装置が全く機能しないことになり、この面から
も、荷卸し時における混油事故,混液事故発生の危険が
指摘されていた。このように、ICカードを用いた従来
の混液防止装置は、普及面に問題があり、広く普及する
ことが現状では困難視されており、混油事故,混液事故
発生の根本的解決策とはなっていなかった。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例における課題を解決すべくなされたものであって、
底弁開閉検出手段にて底弁の開が検出されたタンク室に
ついて、光を利用した積載液種設定手段よりの積載液種
情報と、荷卸し液種設定手段よりの荷卸し液種情報とが
一致した場合に、制御手段にて吐出弁を開に切換えるよ
うにすると共に、積載液種表示手段を設けたことによ
り、第1に、コスト面に優れると共に、第2に、油槽所
側に対応設備を要せず広く普及可能であり、第3に、も
って混油事故,混液事故発生を確実に防止でき、第4
に、しかもこれが簡単容易かつ安全に実現される、タン
クローリの混液防止装置を提案することを目的とする。
更に請求項2では、警報手段を設けたことにより、上述
した第3の混油事故,混液事故発生が、より確実に防止
でき、請求項3では、積込みに際し底弁が開となってい
る場合、積載液種表示手段が点滅表示を実施するように
したことにより、第5に、底弁閉め忘れ事故も防止可能
とした、タンクローリの混液防止装置を提案することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1
のタンクローリの混液防止装置は、タンク内が複数のタ
ンク室に区画されると共に、各該タンク室にそれぞれ底
弁が設けられ、各該タンク室からの荷卸しが、各該底
弁,吐出配管,吐出弁等を介して行われるタンクローリ
において、実際に荷卸しされるべき液種とは異なる液種
が荷卸しされることを防止するものである。そして、次
の積載液種設定手段,積載液種表示手段,荷卸し液種設
定手段,底弁開閉検出手段,制御手段、等を有してな
る。
【0009】すなわち、各該タンク室の積込口付近にそ
れぞれ付設され、光ファイバーを経由して投光される光
の受光状態を、積載されるレギュラーガソリン,ハイオ
クガソリン,軽油,灯油等の液種毎のスイッチング操作
により変化させ、もって、これを各該タンク室毎の不積
載を含む積載液種情報として、光ファイバーにて送出す
る積載液種設定手段と、上記積載液種情報に基づき、各
該タンク室毎の積載液種を表示する積載液種表示手段
と、実際に荷卸しされるべき荷卸し液種を指定すべく操
作され、荷卸し液種情報を送出する荷卸し液種設定手段
と、各該タンク室の底弁毎に付設され、その開閉を検出
する底弁開閉検出手段と、該底弁開閉検出手段にて該底
弁の開が検出された該タンク室について、上記積載液種
情報と上記荷卸し液種情報とを照合,比較し、両情報が
一致すると判別した場合のみ、該吐出弁を開に切換制御
する制御手段と、を有してなる。
【0010】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、この請求項2のタンクローリの混液防止装置
は、請求項1に記載したタンクローリの混液防止装置に
おいて、更に、該制御手段にて上記積載液種情報と上記
荷卸し液種情報とが不一致と判別された場合に、その旨
の警報を実施する警報手段が設けられている。請求項3
については次のとおり。すなわち、この請求項3のタン
クローリの混液防止装置は、請求項1に記載したタンク
ローリの混液防止装置において、更に、該積載液種表示
手段は、キャブ内に配設されると共に該積載液種設定手
段からの積載液種情報の送出時に、該底弁開閉検出手段
が該底弁の開を検出した場合には、該タンク室について
積載液種の点滅表示を実施するようになっている。
【0011】さてそこで、このタンクローリの混液防止
装置にあっては、まず積込みに際し、積載液種設定手段
がスイッチング操作され、光の受光状態の変化に基づき
各タンク室毎の積載液種情報が送出され、積載液種表示
手段が各タンク室毎の積載液種を表示可能となる。なお
請求項3では、このような積込みや更に事後の荷卸しに
際し、もしも底弁開閉検出手段が底弁の開を検出する
と、キャブ内に配設された積載液種表示手段が、そのタ
ンク室について点滅表示を実施する。
【0012】次に荷卸しに際しては、まず、荷卸し液種
設定手段が指定操作され、荷卸し液種情報が送出される
と共に、積載液種表示手段を確認しつつ荷卸しをしよう
とするタンク室の底弁が開に切換えられ、底弁開閉検出
手段がこれを検出する。そして制御手段にて、このよう
に底弁の開が検出されたタンク室について、その積載液
種情報と荷卸し液種情報とが、照合,比較される。もっ
て、両情報が一致すると判別された場合、制御手段にて
吐出弁が開に切換制御され荷卸しが実施されるのに対
し、両情報が不一致と判別された場合、制御手段による
吐出弁の開への切換制御は行われず、吐出弁は閉にイン
ターロックされ荷卸し不能となる。なお請求項2にあっ
ては、このような場合、警報手段がその旨の警報を実施
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示すその発
明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図面は、
本発明の実施の形態の説明に供するものであり、図1の
(1)図は全体の平面図、図1の(2)図は側面図、図
2は側面説明図、図3の(1)図はブロック図、図3の
(2)図は接続説明図である。図4,図5は、その積載
液種設定手段の説明に供し、図4の(1)図は側面図、
図4の(2)図はその反射板の正面説明図、図5の
(1)図は常時状態の正面図、図5の(2)図は押下状
態の正面図である。図6は、底弁開閉検出手段の説明に
供し、図6の(1)図は側面図、図6の(1)図は正面
図である。図7の(1)図は積載液種表示手段の正面
図、図7の(2)図は荷卸し液種設定手段,警報手段,
その他の正面図である。
【0014】まず、タンクローリ1について一般的に述
べる。図1や図2に示したように、タンクローリ1は、
タンク2内が複数のタンク室3に区画されると共に、各
タンク室3にそれぞれ底弁4が設けられており、各タン
ク室3からの荷卸しが、各底弁4,吐出配管5,吐出弁
6等を介して行われる。
【0015】このようなタンクローリ1について、更に
詳述する。タンクローリ1のタンク2内は、幅方向に沿
った仕切板7により、2室から7室程度(図示例では7
室)の複数室のタンク室3に区画されている。そして、
レギュラーガソリン,ハイオクガソリン,軽油,灯油,
その他の油等の液体が、油槽所の貯蔵タンク(図示せ
ず)から、マンホール8に付設された注入口たる積込口
9を介し、各タンク室3にそれぞれ積載されるが、各タ
ンク室3毎に異なった種類の液体が積載されることが多
い。もってタンクローリ1は、タンク2の各タンク室3
にこれらを積載して運搬し、目的地の地上設備、例えば
ガソリンスタンドの地下タンク等の荷受けタンク(図示
せず)に荷卸しする。このタンク2からガソリンスタン
ド等の荷受けタンクへの荷卸しは、各タンク室3の底弁
4、各底弁4に一端が分岐接続された吐出配管5、集合
された吐出配管5の他端であってタンク2の左右両側下
等に位置する吐出弁6と吐出口、吐出口に一端が接続さ
れた吐出ホース(図示せず)、吐出ホースの他端が接続
されるガソリンスタンド等の荷受けタンクの給油口、等
々を介して実施される。ガソリンスタンド等の荷受けタ
ンクは、例えばレギュラーガソリン,ハイオクガソリ
ン,軽油,灯油,その他の油等、液体の種類つまり液種
毎に区画されており、吐出ホースは、そのいずれかの給
油口に接続される。なおタンクローリ1としては、一体
の単体タイプのものや、図示例のようにタンク2を搭載
したトレーラー10がトラクタ11にて牽引されるトレ
ーラータイプのものがある。図中12はトラクタ11の
キャブ、13は車輪、14はタンク2上の防護枠、15
は底弁ハンドルであり、底弁ハンドル15は、タンク上
に各タンク室3毎に設けられ、そのハンドル操作により
タンク室3の底弁4が開閉される。
【0016】さて、このタンクローリ1には、混液防止
装置16が設けられている。混液防止装置16は、実際
に荷卸しされべき液種とは異なる液種が荷卸しされるこ
とを防止するものであり、図1,図2,図3等に示した
ように、積載液種設定手段17,積載液種表示手段1
8,荷卸し液種設定手段19,底弁開閉検出手段20,
制御手段21,警報手段22,音声ガイダンス手段2
3、等を有してなる。以下これらについて詳述する。
【0017】まず、積載液種設定手段17について述べ
る。図1の(1)図そして図4や図5に示したように、
この混液防止装置16の積載液種設定手段17は、各該
タンク室3の積込口9付近毎にそれぞれ付設され、光フ
ァイバー24を経由して投光される光Pの受光状態を、
積載されるレギュラーガソリン,ハイオクガソリン,軽
油,灯油等の液種毎のスイッチング操作により変化さ
せ、もって、これを各タンク室3毎の不積載を含む積載
液種情報として、光ファイバー24にて送出する。
【0018】このような積載液種設定手段17につい
て、更に詳述する。この積載液種設定手段17では、図
4の(1)図に示したように、収納ケース25内に光フ
ァイバー24のヘッド固定部26が固設されており、光
ファイバー24は、対をなす投光用と受光用の各1本を
1組とし、計3組6本が配設されている。そしてヘッド
固定部26には、対応して、各1個の対をなす投光機2
7と受光機28とを1組とし計3組、つまり3個の投光
機27と3個の受光機28が設けられており、上段に1
組の投光機27と受光機28、中段に1組の投光機27
と受光機28、下段に1組の投光機27と受光機28の
順に、上中下3段に配設されている。もって、上段,中
段,下段の各投光機27から投光,照射された光Pが、
それぞれ、後述する反射板29にて反射されるか否か、
もってそれぞれの受光機28に入射,受光されるか否か
により、積載液種が設定され、積載液種情報が得られる
ようになっている。
【0019】すなわち、この積載液種設定手段17の収
納ケース25には、例えば5本の縦フレーム30が、そ
れぞれ個別に上位の常時状態と下位の押下状態とに、上
下動可能に横並びに配されている。各縦フレーム30
は、それぞれ、上端に押ボタン31が固設されると共
に、下端からロッド32が垂下され、このロッド32
は、収納ケース25内の横板33に穿設された穴34
に、出没自在に貫挿されている。縦フレーム30下端と
横板33の穴34間のロッド32には、スプリング35
が外装され、縦フレーム30を上方に付勢可能となって
いる。
【0020】又、図5に示したように、5本中4本の縦
フレーム30の途中には、それぞれ係合突起36が突設
されており、この係合突起36は、共通の1枚のロック
板38と係合可能となっている。すなわち、このロック
板38は、収納ケース25の側壁等に枢着されると共
に、介装されたスプリング37にて常時各縦フレーム3
0側(図面上では反時計方向)に付勢されている。そし
て縦フレーム30が、図5の(1)図に示した上位の常
時状態から、図5の(2)図に示した下位の押下状態に
押下された際、その係合突起36がロック板38と係合
する位置関係に設定され、もって縦フレーム30が、ス
プリング35の上方への付勢力に抗し押下状態のままロ
ック,保持されるようになっている。なお、5本中の残
りの1本の縦フレーム30は、空の不積載用として使用
されるものであり、他の4本における係合突起36に代
え解除凸部(図示せず)が途中に付設されている。もっ
て、この1本の不積載用の縦フレーム30が下位に一旦
押下されると、その解除凸部がロック板38に圧接し
て、これを反縦フレーム30側(図面上では時計方向)
に押動せしめることにより、前述した他の縦フレーム3
0の係合突起36とロック板38との係合が解除され、
他の縦フレーム30が、図5の(2)図に示した下位の
押下状態から図5の(1)図に示した上位の常時状態へ
と、スプリング35の付勢力にて復帰するようになって
いる。
【0021】そして、このような各縦フレーム30、つ
まり上述した不積載用の1本を除く4本の縦フレーム3
0については、その中央部に、図4の(2)図に示した
ようにそれぞれ異なった位置や数で、反射板29が設け
られている。すなわち図示例では、レギュラーガソリ
ンに対応した縦フレーム30については、中央部の上段
に1枚の反射板29が設けられ、ハイオクガソリンに
対応した縦フレーム30については、中央部の中段に1
枚の反射板29が設けられ、軽油に対応した縦フレー
ム30については、中央部の下段に1枚の反射板29が
設けられ、灯油に対応した縦フレーム30について
は、中央部の上段,中段,下段に各1枚計3枚の反射板
29が設けられている(図5に示した縦フレーム30
は、この灯油の例を示す)。なお、空つまり不積載に
対応した縦フレーム30については、反射板29は一切
設けられていない。
【0022】さてそこで、図4の(1)図について前述
したように、ヘッド固定部26に設けられた各投光機2
7から投光,照射された光Pは、このような反射板29
にて遮断,反射されない限り、投受光空間39中を横に
直進して、光吸収板40に吸収される。すなわち、上
段の投光機27から投光,照射された光Pは、レギュラ
ーガソリンに対応した縦フレーム30が下位の押下状態
にある場合、その中央部の上段に設けられた反射板29
にて遮断,反射される位置関係に設定され、もって、こ
のように反射された光Pが、上段の受光機28に入射,
受光されるようになっている。同様に、中段の投光機
29から投光,照射された光Pは、ハイオクガソリンに
対応した縦フレーム30が下位の押下状態にある場合、
その中央部の中段に設けられた反射板29にて遮断,反
射される位置関係に設定され、もって、このように反射
された光Pが、中段の受光機28に入射,受光されるよ
うになっている。
【0023】又、下段の投光機27から投光,照射さ
れた光Pは、軽油に対応した縦フレーム30が下位の押
下状態にある場合、その中央部の下段に設けられた反射
板29にて遮断,反射される位置関係に設定され、もっ
て、このように反射された光Pが、下段の受光機28に
入射,受光されるようになっている。更に、上中下段
の各投光機27からそれぞれ投光,照射された各光P
は、灯油に対応した縦フレーム30が下位の押下状態に
ある場合、その中央部の上中下段に設けられた各反射板
29にてそれぞれ遮断,反射される位置関係に設定さ
れ、もって、このように反射された各光Pは、上中下段
の各受光機28にそれぞれ入射,受光されるようになっ
ている。なお、空つまり不積載に対応した縦フレーム
30が下位の押下状態にあっても、この縦フレーム30
には反射板29は設けられておらず、光Pを反射するこ
とはない。
【0024】積載液種設定手段17は、このようになっ
ている。そこで、次の,,,,のようにな
る。まず、それぞれの光ファイバー24を経て上中下
段の各投光機27から投光,照射された各光Pについ
て、上段の投光機27からの光Pのみが、対応する上段
の受光機28に入射,受光され、他の光Pは入射,受光
されなかった場合は、レギュラーガソリンに対応した縦
フレーム30が、上位の常時状態から下位の押下状態に
押下されていることを示す(図4の(1)図を参照)。
つまり、そのタンク室3にレギュラーガソリンが積載さ
れた場合は、そのタンク室3の積載液種設定手段17に
ついて、レギュラーガソリンに対応した縦フレーム30
が押下状態とされ、もって、上段の投光機27からの光
Pが、この縦フレーム30の反射板29を介して上段の
受光機28に受光される。従って、そのタンク室3には
レギュラーガソリンが積載されている旨の積載液種情報
が、光信号として光ファイバー24にて他へ送出される
ことになる。
【0025】次に、上中下段の各投光機27から投
光,照射された各光Pについて、中段の投光機27から
の光Pのみが、対応する中段の受光機28に入射,受光
され、他の光Pは入射,受光されなかった場合は、ハイ
オクガソリンに対応した縦フレーム30が、上位の常時
状態から下位の押下状態に押下されていることを示す。
つまり、そのタンク室3にハイオクガソリンが積載され
た場合は、そのタンク室3の積載液種設定手段17につ
いて、ハイオクガソリンに対応した縦フレーム30が押
下状態とされ、もって、中段の投光機27からの光P
が、この縦フレーム30の反射板29を介して中段の受
光機28に受光される。従って、そのタンク室3にはハ
イオクガソリンが積載されている旨の積載液種情報が、
光信号として光ファイバー24にて他へ送出されること
になる。
【0026】次に、上中下段の各投光機27から投
光,照射された各光Pについて、下段の投光機27から
の光Pのみが、対応する下段の受光機28に入射,受光
され、他の光Pは入射,受光されなかった場合は、軽油
に対応した縦フレーム30が、上位の常時状態から下位
の押下状態に押下されていることを示す。つまり、その
タンク室3に軽油が積載された場合は、そのタンク室3
の積載液種設定手段17について、軽油に対応した縦フ
レーム30が押下状態とされ、もって、下段の投光機2
7からの光Pが、この縦フレーム30の反射板29を介
して下段の受光機28に受光される。従って、そのタン
ク室3には軽油が積載されている旨の積載液種情報が、
光信号として光ファイバー24にて他へ送出されること
になる。
【0027】更に、上中下段の各投光機27から投
光,照射された各光Pについて、上中下段の各投光機2
7からの光Pが、それぞれ対応する上中下段の受光機2
8に入射,受光された場合は、灯油に対応した縦フレー
ム30が、上位の常時状態から下位の押下状態に押下さ
れていることを示す(図5の(2)図を参照)。つま
り、そのタンク室3に灯油が積載された場合は、そのタ
ンク室3の積載液種設定手段17について、灯油に対応
した縦フレーム30が押下状態とされ、もって、上中下
段の各投光機27からの光Pが、この縦フレーム30の
各反射板29を介して、それぞれ上中下段の各受光機2
8に受光される。従って、そのタンク室3には灯油が積
載されている旨の積載液種情報が、光信号として光ファ
イバ24にて他へ送出されることになる。
【0028】なお、上中下段の各投光機27から投
光,照射された各光Pについて、上中下段のいずれの投
光機27からの光Pも、対応する上中下段の受光機28
に入射,受光されなかった場合は、4本のいずれの縦フ
レーム30も、上位の常時状態から下位の押下状態に押
下されていないことを示す。つまり、そのタンク室3は
空であり何も積載されていない場合は、そのタンク室3
の積載液種設定手段17について、前述した4本の縦フ
レーム30はいずれも押下状態とはされず、もしもいず
れかが押下状態とされていた場合には、空に対応した縦
フレーム30を一旦押下することにより、他の縦フレー
ム30は押下状態から上位の常時状態に復帰する。もっ
て、上中下段の各投光機27からの光Pは、いずれも上
中下段の各受光機28に受光されず、そのタンク室3は
空で不積載である旨の積載液種情報が、光信号として光
ファイバー24にて他へ送出されることになる。
【0029】図4や図5に示した積載液種設定手段17
は、このようになっている。すなわち、この混液防止装
置16を構成する積載液種設定手段17は、このように
各縦フレーム30を、上位の常時状態か下位の押下状態
かに、切換えるスイッチング操作をすることにより、光
Pの受光状態を変化させ、もって対応した積載液種情報
を、制御手段21等へ送出する。そして、このような積
載液種設定手段17が、各タンク室3について、それぞ
れ、タンク2上の積込口9(図1の(1)図参照)付近
に付設されている。
【0030】次に、積載液種表示手段18について述べ
る。この混液防止装置16を構成する積載液種表示手段
18は、上述したように、各タンク室3毎の積載液種設
定手段17から送出された積載液種情報に基づき、各タ
ンク室3毎の積載液種を表示する。
【0031】図7の(1)図には、このような積載液種
表示手段18の1例が示されており、縦軸に各液種を取
ると共に横軸に各タンク室3を取り、図示例では28個
の液種ランプ41がボックスに配されている。つまり、
縦にレギュラーガソリン,ハイオクガソリン,軽油,灯
油の4種の液種に対応した液種ランプ41が配されると
共に、このような4種の液種ランプ41が、それぞれ横
にタンク室3の数だけ、つまり第1室から第7室分まで
それぞれ配されている。そして各タンク室3について、
それぞれの液種ランプ41が、積載液種設定手段17か
らの積載液種情報に基づき選択的に点灯することによ
り、積載液種の表示を実施する。勿論、空の不積載の場
合、液種ランプ41は点灯しない。
【0032】更に、この積載液種表示手段18にあって
は、積載液種設定手段17から積載液種情報が送出され
た時に、底弁開閉検出手段20が底弁4の開を検出した
場合には、そのタンク室3について、該当する液種ラン
プ41が積載液種の点滅表示を実施する。又、この積載
液種表示手段18は図示例では、図3に示したように、
制御手段21にて制御されることにより、上述した点
灯,点滅等の表示を行い、又、図1の(2)図に示した
ように、キャブ12の運転席付近に配設されている。な
お、図7の(1)図中42は、積載液種表示手段18の
電源スイッチである。積載液種表示手段18は、このよ
うになっている。
【0033】次に、荷卸し液種設定手段19について述
べる。この混液防止装置16を構成する荷卸し液種設定
手段19は、実際に荷卸しされるべき荷卸し液種を指定
すべく操作され、荷卸し液種情報を送出する。
【0034】図7の(2)図中には、このような荷卸し
液種設定手段19の1例が示されており、レギュラーガ
ソリン,ハイオクガソリン,軽油,灯油に対応した4個
の設定ボタン43と照合ランプ44とが配設されてい
る。そして、いずれかの設定ボタン43が押下されるこ
とにより、対応した照合ランプ44が点灯し、もって、
タンクローリ1からガソリンスタンドの地下タンク等の
荷受けタンクに荷卸しされべき液種が、指定,照合,確
認され、荷卸し液種情報として制御手段21へと送出さ
れる。そして、このような荷卸し液種設定手段19は、
図7の(2)図に示した荷卸し操作ボックス45中に配
設され、この荷卸し操作ボックス45は、例えば図1の
(2)図に示したように、タンクローリ1のタンク2の
側下付近に設けられている。なお図7の(2)図中、4
6,47は警報手段22の警報ランプ,警報ブザーであ
る。48は荷卸しのスタートボタン、49は荷卸しのス
トップ・リセットボタン、50は、荷卸し液種設定手段
19や警報手段22を含む、荷卸し操作ボックス45全
体の電源スイッチである。荷卸し液種設定手段19は、
このようになっている。
【0035】次に、底弁開閉検出手段20について述べ
る。この混液防止装置16を構成する底弁開閉検出手段
20は、図1の(1)図に示したように各タンク室3毎
に付設され、その底弁4の開閉を検出するものであり、
例えば図6に示したように構成されている。
【0036】図6に示した底弁開閉検出手段20につい
て、更に詳述する。底弁ハンドル15は、各タンク室3
毎に設けられ、それぞれ、タンク2上から連結機構(図
示せず)を介しタンク室3底部の底弁4を開閉するもの
であり、ねじシャフト52の上端に取付けられており、
ねじシャフト52は、下端が底弁4への連結機構に接続
されると共に、軸受部51を介し上端がタンク2上に突
出している。もって、底弁ハンドル15およびねじシャ
フト52は、左右に正逆に回転自在かつ上下に昇降自在
となっており、右回転されると降下して底弁4は閉とさ
れ、左回転されると上昇して底弁4は開となる。そし
て、図示の底弁開閉検出手段20は、このような底弁ハ
ンドル15のねじシャフト52に付設されており、底弁
ハンドル15下のねじシャフト52上端に水平に固定さ
れたリミット板53と、このリミット板53がねじシャ
フト52と共に降下した際に当接可能に位置する回転ロ
ーラ54と、上端が回転ローラ54を水平のピン55で
枢支すると共に、下端が水平のピン56で台板57上に
枢着されたアーム部58と、台板57上に立設されたガ
ード板59と、ガード板59に横設されたストッパ60
と、アーム部58と台板57間に介装されアーム部58
をストッパ60に向け付勢するスプリング61と、を有
してなる。台板57は、タンク2上つまりタンク室3上
に固定されている。
【0037】62,63は、この底弁開閉検出手段20
の投光機,受光機、64は反射板であり、この反射板6
4は、アーム部58に取付けられると共に、投光機62
や受光機63に縦姿勢で対向位置可能となってる。そこ
で、この底弁開閉検出手段20では、光ファイバー24
に導かれ投光機62から水平に投光,照射された光P
が、反射板64にて反射されて受光機63に入射,受光
されるか否かにより、底弁4の開閉が検出されるように
なっている。
【0038】つまり、図6に示されたように、底弁ハン
ドル15そしてねじシャフト52が上昇位置にある場合
は、投光機62からの光Pは、対向位置する縦姿勢の反
射板64にて反射されるので、底弁4の開が検出され、
その旨の光信号が、図示例では光ファイバー24にて制
御手段21に送出される。これに対し図示によらず、底
弁ハンドル15そしてねじシャフト52が降下し、その
リミット板53が回転ローラ54上に当接して、回転ロ
ーラ54やアーム部58をスプリング61による上方向
への付勢力に抗して、図中想像線表示の下方向に押し下
げると、反射板64は、前述した縦姿勢から傾斜姿勢に
変位し、投光機62や受光機63に対向位置しなくな
る。もって、投光機62からの光Pは、例え反射板64
にて反射されたとしても、受光機63には入射,受光さ
れず他へと直進するので、底弁4の開は検出されず、底
弁4の閉の旨の光信号が、図示例では光ファイバー24
にて制御手段21に送出される。なお底弁開閉検出手段
20は、このような図示例の方式に限定されるものでは
なく、その他各種のセンサ方式のものが可能であり、例
えば、底弁ハンドル15のカバー(図示せず)の開閉を
検出するセンサ方式や、底弁4自体の開閉を直接検出す
るセンサ方式も考えられる。底弁開閉検出手段20は、
このようになっている。
【0039】次に、制御手段21について述べる。この
混液防止装置16を構成する制御手段21は、底弁開閉
検出手段20にて底弁4の開が検出されたタンク室3に
ついて、その積載液種情報と荷卸し液種情報とを照合,
比較し、両情報が一致すると判別した場合のみ、常時閉
の吐出弁6を開に切換制御する。
【0040】図3には、このような制御手段21の1例
が示されており、例えば、マイクロコンピュータよりな
る制御手段21には、積載液種設定手段17からの積載
液種情報が光電変換された信号として入力され、又、荷
卸し液種設定手段19からの荷卸し液種情報が信号とし
て入力され、更に、底弁開閉検出手段20からの底弁4
の開閉信号が光電変換されて入力される。そして制御手
段21では、このように入力された情報に基づいて照
合,比較,判別,演算等が実施され、その結果に基づき
適宜、積載液種表示手段18への表示信号,吐出弁6へ
の開閉制御信号,警報手段22への警報信号,音声ガイ
ダンス手段23へのガイダンス信号等が、出力される。
そして、底弁開閉検出手段20から底弁4の開が入力さ
れたタンク室3について、積載液種設定手段17から入
力された積載液種情報と荷卸し液種設定手段19から入
力された荷卸し液種情報とを、照合,比較し、両情報が
一致した場合には、常時閉の吐出弁6を開に切換える制
御信号が出力される。これに対し、両情報が一致しなか
った場合においては、もしも吐出弁6が開となっている
と閉に切換える制御信号や、警報手段22への警報信号
や、音声ガイダンス手段23へのガイダンス信号、等が
出力される。そして、このような制御手段21はボック
スに収納され、図1の(2)図に示したようにキャブ1
2内に配設されている。なお図3の(2)図中、66は
積載液種表示手段18へのコネクタである。制御手段2
1は、このようになっている。
【0041】次に、警報手段22について述べる。この
混液防止装置16を構成する警報手段22は、上述した
ように、制御手段21にて積載液種情報と荷卸し液種情
報とが不一致と判別された場合に、その旨の警報を実施
する。図7の(2)図中には、このような警報手段22
の1例が示されており、この警報手段22は、前述した
荷卸し操作ボックス45中に、警報ランプ46や警報ブ
ザー47として配設されている。警報手段22は、この
ようになっている。
【0042】次に、音声ガイダンス手段23について述
べる。図3の(2)図に示したように図示例の混液防止
装置16を構成する音声ガイダンス手段23は、前述し
たように、制御手段21にて積載液種情報と荷卸し液種
情報とが不一致と判別された場合に、その旨の音声ガイ
ダンスを実施する。例えば、「ミスにより荷卸しできま
せん」等の音声ガイダンスを実施し、アンプやスピーカ
を備えたものが代表的である。更に、この音声ガイダン
ス手段23は、上述した内容の音声ガイダンスのほか、
荷卸し液種設定手段19にて荷卸し液種が設定された際
に、その内容の音声ガイダンス、例えば「ハイオクガソ
リンの荷卸しを行います」等の音声ガイダンスも実施す
る。音声ガイダンス手段23は、このようになってい
る。
【0043】なお、吐出弁6について述べておく。図2
に示したように吐出弁6は、各底弁4を介し各タンク室
3に連通した吐出配管5の集合された他端に設けられ、
常時は閉にインターロックされているが、前述により荷
卸しに際し、制御手段21からの制御信号によりインタ
ーロックが解除され、開に切換えられる。このような吐
出弁6としては、エアー開閉式のもの、直接的な電磁開
閉式のもの、ロック装置が付設されたもの、その他各種
方式のものが用いられており、更に、このような吐出弁
6が単独で吐出配管5の他端に設けられたタイプのほ
か、手動操作式の吐出弁(図示せず)と併用され、もっ
て緊急弁的に機能するタイプのもの、等々も考えられ
る。
【0044】又、積載液種設定手段17よりの積載液種
情報は、前述したように、積載液種表示手段18や制御
手段21等において利用されるが、更に、タンクローリ
1のタンク2の背面に付設される積載物表示器の表示を
自動的に実施するために用いることも可能である。すな
わち、各タンク室3毎の積載液種を表示する積載物表示
器について、各面にそれぞれ液種名が表示された角柱体
を、モータにて、積載液種情報に基づいて演算された回
転量だけ回転するようにすることにより、自動的に積載
液種の表示を実施することも可能である。
【0045】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。このタンクローリ1の
混液防止装置16は、このような積載液種設定手段1
7,積載液種表示手段18,荷卸し液種設定手段19,
底弁開閉検出手段20,制御手段21,警報手段22,
音声ガイダンス手段23、等を備えてなる。そして、ま
ず油槽所において、その貯蔵タンクからタンクローリ1
のタンク2の各タンク室3への積込みに際しては、図4
や図5等に示した積載液種設定手段17の押ボタン31
そして縦フレーム30が、スイッチング用に操作され
る。もって、投光される光の受光状態の変化に基づき、
各タンク室3に積載されるレギュラーガソリン,ハイオ
クガソリン,軽油,灯油等の積載液種が設定され、各タ
ンク室3毎の不積載を含む積載液種情報が、積載液種設
定手段17から送出される。そして、この積載液種情報
に基づき、図7の(1)図等に示した積載液種表示手段
18の液種ランプ41が、各タンク室3毎の積載液種
を、その電源スイッチ42をオンすることにより表示す
る。更に図示例にあっては、このような積込みや更に事
後の荷卸しに際し、もしも図6等に示した底弁開閉検出
手段20が底弁4の開を検出すると、この積載液種表示
手段18の液種ランプ41は、そのタンク室3について
点滅表示を実施する。
【0046】さて運搬後、ガソリンスタンド等の目的地
の荷受けタンクへの荷卸しに際しては、まず、荷卸し操
作ボックス45の電源スイッチ50をオンして、図7の
(2)図等に示した荷卸し液種設定手段19の設定ボタ
ン43を指定操作することにより、荷卸し液種が設定さ
れ、荷卸し液種情報として送出される。これと共に電源
スイッチ42をオンして、積載液種表示手段18の液種
ランプ41にて積載液種が確認されると共に、荷卸しを
開始しようとするタンク室3の底弁4が底弁ハンドル1
5にて閉から開に切換えられるが、このような底弁4の
開は、図6等に示した底弁開閉検出手段20にて検出さ
れる。そして、図3等に示した制御手段21にて、この
ように底弁開閉検出手段20にて底弁4の開が検出され
たタンク室3について、積載液種設定手段17より送出
されていた積載液種情報と、荷卸し液種設定手段19よ
り送出された荷卸し液種情報とが、照合,比較される。
【0047】その結果、積載液種情報と荷卸し液種情報
とが一致すると判別された場合は、制御手段21にて、
吐出配管5の吐出弁6が常時の閉から開に切換制御さ
れ、もって、荷卸し操作ボックス45のスタートボタン
48を押下することにより、図2等に示したように、タ
ンク室3から、開の底弁4,吐出配管5,開の吐出弁6
等を経由し、ガソリンスタンド等の荷受けタンクへの荷
卸しが実施される。荷卸し終了後は、ストップ・リセッ
トボタン49を押下する。
【0048】これに対し、積載液種情報と荷卸し液種情
報とが、不一致と判別された場合は、制御手段21によ
る吐出弁6の開への切換制御は実施されず、吐出弁6は
常時の閉のままインターロックされ、荷卸し不能とな
る。なお図示例にあっては、このように制御手段21が
両情報を不一致と判別した場合、図7の(2)図に示し
た警報手段22の警報ランプ46や警報ブザー47が、
その旨の警報を実施すると共に、音声ガイダンス手段2
3がその旨の音声ガイダンスを実施する。さてそこで、
作業員等は、このような荷卸し不能や警報により、目視
ミス,記憶違い,誤認,作業ミス,操作ミス等、何らか
の理由に起因したこのような事態発生に気付き、例え
ば、その不適切なタンク室3の底弁4を開から閉に切換
えると共に、他の適切なタンク室3の底弁4を閉から開
に切換えることになる。又、適切なタンク室3からの正
常な荷卸し中に、他の不適切なタンク室3の底弁4が誤
って開とされた場合にあっても、上述に準じ、積載液種
情報と荷卸し液種情報との不一致により、制御手段21
にて開の吐出弁6は直ちに閉にインターロックされ、荷
卸し不能となり荷卸しは直ちに停止される。なお荷卸し
終了後、電源スイッチ42や50はオフされる。
【0049】さてそこで、本発明に係るタンクローリ1
の混液防止装置16によると、次の第1,第2,第3,
第4,第5のようになる。まず第1に、このタンクロー
リ1の混液防止装置16では、油槽所側に、例えばIC
カードへのメモリー用のハード,ソフトを備えたコンピ
ュータ装置や周辺装置等の対応設備を要しないと共に、
タンクローリ側にも、ICカード用のリーダー,インタ
ーフェース等の設備を要しない。このように、この混液
防止装置16では、大がかりな対応設備を要しない。
【0050】第2に、この混液防止装置16は、このよ
うに油槽所側に対応設備を要せず、タンクローリ1側の
みに設けられた構成よりなる。そこで、油槽所側におけ
る対応設備の有無の問題や、業者間でのシステム的な互
換性の問題が発生することなく、使用可能である。
【0051】第3に、もってこの混液防止装置16によ
ると、キャブ12内に配設された積載液種表示手段18
にて、各タンク室3毎の積載液種を一目で確実に確認可
能であると共に、荷卸しに際し、タンクローリ1側にて
底弁4が開とされ荷卸しが開始されようとするタンク室
3の積載液種と、ガソリンスタンド等の荷受けタンク側
に実際に荷卸しされるべき荷卸し液種とが、一致した場
合のみ、制御手段21にて吐出弁6が開とされ、荷卸し
可能となる。これに対し、荷卸し液種とは異なる積載液
種のタンク室3の底弁4を誤って開としたことにより、
積載液種と荷卸し液種とが不一致となった場合、吐出弁
6は閉にインターロックされ、荷卸し不能となる。もっ
て、荷卸し液種とは異なる積載液種が、タンクローリ1
からガソリンスタンド等へと誤って荷卸しされてしまう
ことは、確実に防止される。
【0052】更に図示例にあっては、このように、制御
手段21において積載液種と荷卸し液種とが不一致と判
別された場合、警報手段22にて、その旨のランプとブ
ザーによる警報が実施されると共に、音声ガイダンス手
段23にて、その旨の音声ガイダンスが実施される。も
ってこの面からも、荷卸し液種とは異なる積載液種が、
タンクローリ1からガソリンスタンド等へと誤って荷卸
しされてしまうことは、確実に防止される。
【0053】第4に、しかもこの混液防止装置16は、
まずその積載液種設定手段17が、光ファイバー24を
経由した投光機27からの光Pの受光機28への受光状
態を、縦フレーム30にてスイッチング操作することに
より変化させ、もって受光機28から光ファイバー24
にて、積載液種情報の光信号として送出するセンサー方
式よりなる。このように、この混液防止装置16の積載
液種設定手段17は、電気的接点等が存する電気的方式
によらないので、タンク2上の各積込口9付近の防爆エ
リアに設けられるにもかかわらず、防爆装置を要しない
と共に極めて安全であり、積載液種の設定も、縦フレー
ム30によるスイッチング操作により、容易に行える。
更に荷卸しに際しては、荷卸し液種設定手段19にて荷
卸し液種を指定操作するだけでよく、後は、積載液種表
示手段18,底弁開閉検出手段20,制御手段21等
が、自動的に動作する。このように、この混液防止装置
16は、煩わしさ等がなく簡単容易に使用される。
【0054】第5に、更に図示例にあっては、油槽所に
おけるタンクローリ1のタンク室3への積込み等に際
し、積載液種情報が積載液種設定手段17から送出され
た時に、もしも底弁開閉検出手段20が底弁4の開を検
出した場合には、キャブ12内に配設された積載液種表
示手段18が点滅表示を実施し、もって、底弁4の閉め
忘れや不十分は閉め方に対する警報が実施されるように
なっている。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るタンクローリの混液防止装
置は、以上説明したように、底弁開閉検出手段にて底弁
の開が検出されたタンク室について、光を利用した積載
液種設定手段よりの積載液種情報と、荷卸し液種設定手
段よりの荷卸し液種情報とが一致した場合に、制御手段
にて吐出弁を開に切換えるようにすると共に、積載液種
表示手段を設けたことにより、次の効果を発揮する。
【0056】第1に、コスト面に優れている。すなわ
ち、このタンクローリの混液防止装置では、前述したこ
の種従来例のように、油槽所側に、ICカードへのメモ
リー用のハード,ソフトを備えたコンピュータ装置や周
辺装置等の対応設備を要しないと共に、タンクローリ側
にも、ICカード用のリーダー,インターフェース,マ
イクロコンピュータ等を要しない等、コスト面に優れて
いる。
【0057】第2に、油槽所側に対応設備を要せず、広
く普及可能である。すなわち、この混液防止装置は、前
述したこの種従来例のように油槽所側に対応設備を要せ
ず、タンクローリ側のみに設けられる単独の構成よりな
り、業者間でのシステム的な互換性の問題も発生しない
等、どこの油槽所でも変わりなく使用でき、広く普及可
能である。
【0058】第3に、もって混油事故,混液事故発生
を、確実に防止できる。すなわち、このタンクローリの
混液防止装置では、積載液種表示手段にて、各タンク室
毎の積載液種を確認可能であると共に、荷卸しに際し、
底弁が開とされ荷卸しが開始されようとするタンク室の
積載液種と、ガソリンスタンド等の荷受けタンクに実際
に荷卸しされるべき荷卸し液種とが、一致した場合のみ
吐出弁が開となり、荷卸し可能となる。つまり、目視ミ
ス,記憶違い,誤認,作業ミス,操作ミス等、何らかの
理由により積載液種と荷卸し液種とが不一致となった場
合、吐出弁が閉にインターロックされ荷卸し不能となる
ので、荷卸し液種とは異なる積載液種がガソリンスタン
ド等の荷受けタンクに荷卸し,混入される混油事故,混
液事故発生は、確実に防止されるようになり、事後の復
旧処理に手間取ることもなくなる。
【0059】第4に、しかもこれは、簡単容易かつ安全
に実現される。すなわち、このタンクローリの混液防止
装置は、まずその積載液種設定手段が、光ファイバーを
経由して投光された光の受光状態を、スイッチング操作
にて変化させて、光ファイバーにて送出するセンサー方
式よりなり、電気的方式によらず電気的接点等がないの
で、タンク上の防爆エリアに設けられるにもかかわらず
安全であると共に、積載液種の設定が、スイッチング操
作により容易に行える。更に荷卸しに際しても、荷卸し
液種設定手段にて荷卸し液種を指定操作するだけでよ
く、後は、積載液種表示手段,底弁開閉検出手段,制御
手段等が自動的に動作するので、上述した混油事故,混
液事故発生防止は、簡単容易に実現される。
【0060】更に、請求項2にあっては、警報手段を設
けてなり、底弁が開とされ荷卸しが開始されようとする
タンク室の積載液種と、ガソリンスタンド等の荷受けタ
ンクに実際に荷卸しされるべき荷卸し液種とが、不一致
の場合、その旨の警報を実施する。従って、このような
不一致を作業員等がすぐに気付くようになっており、上
述した第3の混油事故,混液事故発生は、より確実に防
止される。
【0061】又、請求項3にあっては、タンク室への積
込み等に際し、もしもその底弁が開となっている場合、
積載液種表示手段が点滅表示を実施するようになってい
る。従って第5に、このような底弁の開を作業員がすぐ
に気付き、これを閉とすることができるので、底弁の閉
め忘れ事故も確実に防止できる。このように、この種従
来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮
する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタンクローリの混液防止装置につ
いて、その発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
平面図、(2)図は側面図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供する側面説明図
である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
ブロック図、(2)図は接続説明図である。
【図4】その積載液種設定手段の説明に供し、(1)図
は側面図、(2)図はその反射板の正面説明図である。
【図5】同積載液種設定手段の説明に供し、(1)図は
常時状態の正面図、(2)図は押下状態の正面図であ
る。
【図6】底弁開閉検出手段の説明に供し、(1)図は側
面図、(2)図は正面図である。
【図7】(1)図は積載液種表示手段の正面図、(2)
図は荷卸し液種設定手段,警報手段,その他の正面図で
ある。
【符号の説明】
1 タンクローリ 2 タンク 3 タンク室 4 底弁 5 吐出配管 6 吐出弁 9 積込口 12 キャブ 16 混液防止装置 17 積載液種設定手段 18 積載液種表示手段 19 荷卸し液種設定手段 20 底弁開閉検出手段 21 制御手段 22 警報手段 24 光ファイバー P 光

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内が複数のタンク室に区画される
    と共に、各該タンク室にそれぞれ底弁が設けられ、各該
    タンク室からの荷卸しが、各該底弁,吐出配管,吐出弁
    等を介して行われるタンクローリにおいて、実際に荷卸
    しされるべき液種とは異なる液種が荷卸しされることを
    防止する混液防止装置であって、 各該タンク室の積込口付近にそれぞれ付設され、光ファ
    イバーを経由して投光される光の受光状態を、積載され
    るレギュラーガソリン,ハイオクガソリン,軽油,灯油
    等の液種毎のスイッチング操作により変化させ、もっ
    て、これを各該タンク室毎の不積載を含む積載液種情報
    として、光ファイバーにて送出する積載液種設定手段
    と、 上記積載液種情報に基づき、各該タンク室毎の積載液種
    を表示する積載液種表示手段と、実際に荷卸しされるべ
    き荷卸し液種を指定すべく操作され、荷卸し液種情報を
    送出する荷卸し液種設定手段と、各該タンク室の底弁毎
    に付設され、その開閉を検出する底弁開閉検出手段と、 該底弁開閉検出手段にて該底弁の開が検出された該タン
    ク室について、上記積載液種情報と上記荷卸し液種情報
    とを照合,比較し、両情報が一致すると判別した場合の
    み、該吐出弁を開に切換制御する制御手段と、を有して
    なることを特徴とするタンクローリの混液防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したタンクローリの混液
    防止装置において、更に、該制御手段にて上記積載液種
    情報と上記荷卸し液種情報とが不一致と判別された場合
    に、その旨の警報を実施する警報手段が設けられている
    こと、を特徴とするタンクローリの混液防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載したタンクローリの混液
    防止装置において、該積載液種表示手段は、キャブ内に
    配設されると共に、該積載液種設定手段からの積載液種
    情報の送出時に、該底弁開閉検出手段が該底弁の開を検
    出した場合には、該タンク室について積載液種の点滅表
    示を実施すること、を特徴とするタンクローリの混液防
    止装置。
JP7222670A 1995-08-08 1995-08-08 タンクローリの混液防止装置 Pending JPH0948500A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019064637A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社 燃料荷卸しシステム
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