JPH094847A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH094847A
JPH094847A JP15588595A JP15588595A JPH094847A JP H094847 A JPH094847 A JP H094847A JP 15588595 A JP15588595 A JP 15588595A JP 15588595 A JP15588595 A JP 15588595A JP H094847 A JPH094847 A JP H094847A
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JP
Japan
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heating
coil
power source
heating element
humidifying
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Application number
JP15588595A
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English (en)
Inventor
Daisuke Betsusou
大介 別荘
豊 ▲たか▼橋
Yutaka Takahashi
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は加熱装置に関するもので、湿度、温度
を自在に制御できる手段を提供することを目的とする。 【構成】加熱装置は、加熱室11と、送風手段12と、
通風路15と、加熱手段13と、加湿手段14と前記加
熱手段13に電力供給を行う第1の電源と、前記加湿手
段に電力供給を行う第2の電源とを備え、前記加熱手段
は前記第1の電源から電力供給を受けるコイル16と、
前記コイル16により発生される磁界により誘導加熱さ
れる発熱体17から構成され、前記送風手段12により
送風された空気が前記発熱体17を通り温風となり、前
記加湿手段14から得られる湿気と共に前記通風路15
により、加熱室11に導かれる構成とするために、温風
と湿気とを単独または同時に発生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家庭や業務用の食品の解
凍、調理またはパン等の食品加工工程や空調、室内清
浄、衣類プレス、殺菌等に使用される蒸気および温風発
生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の加熱装置は、特開平3−9
8286公報に示すものがあった。以下、その構成につ
いて図12および図13を参照しながら説明する。図に
示すように絶縁体カラム1の外壁部にコイル2を巻線
し、内部には波形4−1に成型された基材4を、隣接す
る基材4の波形4−2と交叉させて重ねあわせて形成さ
れた積層充填材3を組込み、コイル2に電流を流し積層
充填体3に接触させて加熱するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、気体または、液体を単独に積層充填体3
により加熱させる構成であるため、温風、温水や蒸気を
単独につくることはできるが蒸気と温風を同時に発生さ
せたり自由に調整することはできなかった。また、温風
や蒸気の温度あるいは量の制御ができなかった。さら
に、従来の構成では、隣り合う波形の交点は点接触とな
るので、渦電流が流れにくく誘導加熱されにくい構造で
あった。このため効率が非常に低くなっていた。
【0004】さらに、水のように不純物を含む液体を加
熱した場合、不純物が積層充填材に付着し目詰まりを起
こすが、従来の構成では目詰まりの状態を検知して報知
することができなかった。
【0005】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためのもので、温風と蒸気とを同時に発生させたり、
それぞれを単独に発生させたりすることを第1の目的と
する。
【0006】第2の目的は、温風、蒸気の発生量と温度
を自在に制御することを目的とする。
【0007】第3の目的は効率を高めることを目的とす
る。第4の目的は、誘導加熱により加熱される加熱物の
目詰まりを検知し、その情報を表示することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の目的を達
成するために、加熱室と、送風手段と、通風路と、加熱
手段と、加湿手段と前記加熱手段に電力供給を行う第1
の電源と、前記加湿手段に電力供給を行う第2の電源と
を備えたもので、前記加熱手段は前記第1の電源から電
力供給を受けるコイルと、前記コイルにより発生される
磁界により誘導加熱される発熱体から構成されるもので
ある。
【0009】さらに、加熱室と、送風手段と、通風路
と、加熱手段と、加湿手段と前記加熱手段に電力供給を
行う第1の電源と、前記加湿手段に電力供給を行う第2
の電源とを備えたもので、前記加熱手段は前記第1の電
源から電力供給を受けるコイルと、前記コイルにより発
生される磁界により誘導加熱される発熱体から構成さ
れ、前記送風手段により送風される空気は前記通風路に
より、前記加湿手段を通り、さらに前記発熱体を通り蒸
気となり、加熱室に導かれるものである。
【0010】第2の目的を達成するために、加熱室と、
送風手段と、通風路と、加熱手段と、加湿手段と前記加
熱手段に電力供給を行う第1の電源と、前記加湿手段に
電力供給を行う第2の電源と、制御手段とを備えたもの
で、前記制御手段は前記第1の電源と前記第2の電源
と、前記送風手段を制御する構成としたものである。
【0011】第3の目的を達成するために加熱手段は通
風路内の一部に挿入された加熱体をコイルで発生される
磁界により誘導加熱する構成としたものである。
【0012】さらに、コイルは円筒形状に巻き、かつ、
発熱体を円筒状に形成する構成としたものである。
【0013】さらに、発熱体を、内面にフィンを有した
金属材料で構成したものである。さらに、発熱体を、多
孔質金属体で構成したものである。
【0014】さらに、第1の電源は一石式電圧共振型回
路を有し、かつ、コイルと発熱体との距離を2mm以上
離す構成としたものである。
【0015】第4の目的を達成するために、第1の電源
は入力電流と、コイル電圧と、温風温度の少なくとも2
つを検知する検知手段を備え、前記2つの検知手段から
の情報を基に電力制御を行う構成としたものである。
【0016】さらに、表示、あるいは音による状態認識
手段を備え、電力制御の情報を前記状態認識手段に伝達
することにより、発熱体の交換、あるいは検査時期を知
らせる構成としたものである。
【0017】また、加湿手段に超音波による霧化を用い
た構成としたものである。さらに、超音波による加湿手
段は圧電素子を用いて、圧電素子を第1の電源に接続す
る構成としたものである。
【0018】
【作用】本発明は、上記した構成により、以下に示す作
用がある。
【0019】(1)加熱手段と加湿手段とを別個に設け
るので、温風と湿気とを単独または同時に発生すること
ができるという作用を有する。
【0020】(2)送風手段により送風される空気は通
風路により、加湿手段を通り、さらに発熱体を通り、加
熱室に導かれる構成とすることにより、加湿手段で得ら
れた湿気を空気と共に加熱することができるという作用
を有する。
【0021】(3)制御手段により加湿手段と加熱手段
に電力供給する電源を制御する構成により、温風と湿気
の発生量を自在に制御することができるという作用を有
する。
【0022】(4)加熱手段は通風路内の一部に挿入さ
れた発熱体をコイルで発生される磁界により誘導加熱す
る構成とすることにより、発熱体と気体または液体との
接触面積が広くなり、熱交換がしやすくなるという作用
を有する。
【0023】(5)コイルは円筒形状に巻き、かつ、発
熱体を円筒状に形成する構成とすることにより、磁界を
均一にできるという作用を有する。
【0024】(6)発熱体を、内面にフィンを有した金
属材料で構成することにより、発熱体と空気、あるいは
湿気との熱交換をしやすくできるという作用がある。
【0025】(7)発熱体を、多孔質金属体で構成する
ことにより、発熱体と空気、あるいは湿気との熱交換を
しやすくできるという作用がある。
【0026】(8)第1の電源は一石式電圧共振型回路
を有し、かつ、コイルと発熱体との距離を2mm以上離
す構成とすることにより、一石式共振型回路の主スイッ
チング素子の零電圧でのオフ動作を確実にできるという
作用を有する。
【0027】(9)加湿手段に超音波による霧化を用い
た構成とすることにより、水などの液体に含まれている
不純物と一緒に水を微粒子化するという作用を有する。
【0028】(10)第1の電源は入力電流と、コイル
電圧と、温風温度の少なくとも2つを検知する検知手段
を備え、前記2つの検知手段からの情報を基に電力制御
を行う構成とすることにより、加熱体の状態変化を検知
することができるという作用を有する。
【0029】(11)表示、あるいは音による状態認識
手段を備え、電力制御の情報を前記状態認識手段に伝達
することにより、発熱体の交換、あるいは検査時期を知
らせることができるという作用を有する。
【0030】(12)超音波による加湿手段は圧電素子
を用いる構成とすることにより、誘導加熱を行うための
第1の電源で、圧電素子を駆動することができるという
作用を有する。
【0031】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1を参照しながら
説明する。図1は本発明の第1の実施例の加熱装置の構
造図である。図において、11は加熱室で食品などの被
加熱物が入れられる。12は送風手段で13の加熱手段
に空気を送り、加熱手段13は空気を温める。14は加
湿手段で湿気を発生し、この湿気と加熱手段13によっ
て得られた温風は通風路15により加熱室11に導か
れ、被加熱物を温めると共に、湿度を与える。本構成は
温風と湿気が並列に加熱室に導かれる構成である。加熱
室に導かれた、湿気と温風は18のファンによって撹袢
され湿気は温風により温められて蒸気となり、被加熱物
を温めることができる。
【0032】加熱手段13はコイル16と発熱体17か
ら構成され、コイル16は第1の電源19から供給され
る20kHz以上の高周波交流により高周波磁界を発生
し、この磁界が金属体から構成される発熱体17に鎖交
することにより、発熱体17に渦電流を流し発熱させ
る、いわゆる誘導加熱を行なわせる。発熱体17の熱は
空気を温める。
【0033】誘導加熱を行う場合に必要な高周波交流は
第1の電源19から供給される。第1の電源19は半導
体スイッチング素子を用いた一石式電圧共振型インバー
タ電源が用いられる。この電源については、後で詳しく
述べる。
【0034】第2の実施例を図2を参照しながら説明す
る。図2は本発明の第2の実施例の加熱装置の構造図で
ある。図において、11は加熱室で食品などの被加熱物
が入れられる。12は送風手段で14の加湿手段に空気
を送り、加湿手段14で発生された湿気とともに、加熱
手段13に空気を送る。加熱手段13は空気と湿気とを
温めて温風と蒸気を15の通風路を通って加熱室11内
の被加熱物に供給する。本構成は温風と湿気が混ぜ合わ
されて、加熱室に導かれる構成であるので、加熱室には
温かい蒸気が供給されることになる。
【0035】加熱手段13はコイル16と発熱体17か
ら構成され、コイル16は第1の電源19から供給され
る20kHz以上の高周波交流により高周波磁界を発生
し、この磁界が金属材料から構成される発熱体17に鎖
交することにより、発熱体17に渦電流を流し発熱さ
せ、誘導加熱を行なわせる。発熱体17の熱は空気と湿
気を温める。
【0036】第3の実施例を図2を参照しながら説明す
る。図2は本発明の第3の実施例の加熱装置の構造図で
ある。図において、加熱手段13はコイル16と発熱体
17から構成され、コイル16は19の第1の電源から
供給される20kHz以上の高周波交流により高周波磁
界を発生し、この磁界が金属材料から構成される発熱体
17に鎖交することにより、発熱体17に渦電流を流し
発熱させ、12の送風手段から送られる空気を温める。
また、加湿手段14は20の第2の電源から電力供給を
受ける。21の制御手段は送風手段12、第1の電源1
9、第2の電源20の動作指令を行う。制御手段21か
らの指令により、送風手段12のみが動作すれば、空気
が加湿手段14、加熱手段13を通って加熱室に空気を
送り込む。この空気は、加湿手段14、加熱手段13が
動作していないので、湿気を含まず、かつ、低温の空気
を送り込むことができる。また、送風手段12と、加湿
手段14とを制御手段21により動作させると、湿気を
含んだ温度の低い空気を加熱室11に供給することがで
きる。さらに、制御手段21により加熱手段13、加湿
手段14、送風手段12を動作させれば、加熱室11内
に高温の蒸気を送ることができる。
【0037】第4の実施例を図3を参照しながら説明す
る。図3は本発明の第4の実施例の加熱装置の構造図で
ある。図において、加熱手段13はコイル16と発熱体
22とから構成され、コイル16は19の第1の電源か
ら供給される20kHz以上の高周波交流により高周波
磁界を発生し、この磁界が金属材料から構成される発熱
体22に鎖交することにより、発熱体22に渦電流を流
し発熱させ、12の送風手段から送られる空気を温め
る。
【0038】金属材料から構成される発熱体22は通風
路内に挿入され、コイル16から発生される磁界により
誘導加熱される。コイル16と発熱体22との間に形成
される23の通風路は非金属材料、例えばガラスなどの
誘電体材料で構成することにより、コイル16で発生さ
れた磁界が遮蔽されることなく発熱体22に鎖交するよ
うに構成されている。
【0039】第5の実施例を図4を参照しながら説明す
る。図4は本発明の第5の実施例の加熱手段の断面図で
ある。図において、加熱手段はコイル16と発熱体23
とから構成され、コイル16は20kHz以上の高周波
磁界を発生し、この磁界が金属材料から構成される発熱
体23に鎖交することにより、発熱体22に渦電流を流
し発熱する。コイル16は図に示されるように円筒形状
に巻線されていおり、発熱体23も円筒形状に構成され
ている。簡略化するため同図には明記していないが、コ
イル16と発熱体23との間には、誘電体材料を用いた
通風路が構成されている。
【0040】第6の実施例を図5を参照しながら説明す
る。図5は本発明の第6の実施例の発熱体の断面図であ
る。図において、発熱体は円筒形状を有した24の金属
材料で構成され、円筒形の内側には25のフィンが複数
個、設けられている。コイルで発生された20kHz以
上の高周波磁界は、主に、円筒形状の発熱体24に鎖交
して、これを発熱させる。発熱体24の熱はフィン25
に伝達し放熱するが、発熱体24の内側は、送風手段に
より送られる空気が通過するので、フィン25は空気と
熱交換を行う。
【0041】第7の実施例を図6を参照しながら説明す
る。図6は本発明の第7の実施例の発熱体の外観図であ
る。同図(a)において、発熱体は円筒形状を有した2
6の金属材料で構成される。発熱体26は多孔質の金属
であるが、同図(b)の27の円周方向には電気的な閉
ループが多数構成された構造を有している。従って、コ
イルからの磁界により発熱体26に発生させられる渦電
流は、円周方向の電気的な閉ループに流れることによ
り、発熱体が発熱する。
【0042】多孔質の発熱体26には送風手段により送
られる空気が通過するので、発熱体26と空気との間で
熱交換が行われる。
【0043】第8の実施例を図7を参照しながら説明す
る。図7は本発明の第8の実施例の第1の電源の構成を
示す回路図である。第1の電源44は加熱手段に供給す
る高周波交流をつくるための電源で同図に示される回路
構成が用いられている。
【0044】商用電源30から得られる50または60
ヘルツの交流電圧30は主半導体スイッチング素子34
を有する周波数変換器31によって、20kHz以上の
周波数の交流電圧に変換される。周波数変換器はコイル
16のインダクタとコンデンサ32とで共振回路33を
構成する。
【0045】周波数変換器31は主に周波数変換に寄与
するの半導体スイッチング素子として、BJT( Bipola
r Junction Transistor)、MOS FET( Metal Oxide
Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT
(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの自己転流
能力を有する素子を一石で用いる構成とされている。こ
の半導体スイッチング素子を特に主半導体スイッチング
素子34と呼ぶことにする。
【0046】共振回路33は周波数変換器を構成する主
半導体スイッチング素子34のスイッチング損失を低減
する作用をするが、この作用について図8を用いて説明
する。同図(a)はコンデンサとインダクタの並列の共
振回路33と、これに直列接続された主半導体スイッチ
ング素子34とを示す回路図で、同図(c)は同図
(a)の主半導体スイッチング素子34とダイオード3
5との電圧と電流の波形を示す波形図である。また、同
図(b)は共振回路を用いない場合の回路図で、同図
(d)は同図(b)の主半導体スイッチング素子36と
ダイオード37との電圧と電流の波形を示す波形図であ
る。これらの図からわかることは、共振回路を用いた場
合の電圧の傾きdV1/dtは共振回路を用いない場合
の回路の電圧dV2/dtに比べ緩やかになり、その結
果電圧と電流が鎖交する部分(図面のAで示される点線
部分)の面積を少なくできるので、主半導体スイッチン
グ素子のオフ損失を軽減することができる。
【0047】また、主半導体スイッチング素子34は共
振回路33の作用により電圧が零となってから、ダイオ
ード35にある時間、電流が流れた後にオンするので
(Bで示される点線部分)オン時のスイッチング損失を
なくすことができる。このように共振回路を利用するこ
とにより半導体スイッチングデバイスのスイッチング損
失を大幅に低減することができる。
【0048】以上は電圧波形が正弦波状になる場合につ
いて説明したが、電流波形を正弦波状にすることも回路
構成上可能であり、これはコンデンサとインダクタを直
列接続した共振回路と、これに並列に接続した主スイッ
チングデバイスという回路構成で実現される。この場合
は電流波形が正弦波状になり、半導体スイッチングデバ
イスのスイッチング損失を大幅に低減することができ
る。
【0049】図4は本発明の実施例の加熱手段の構成を
示す構成図である。図において、加熱手段はコイル16
と発熱体23とから構成され、コイル16は20kHz
以上の高周波磁界を発生し、この磁界が金属体から構成
される発熱体23に鎖交することにより、発熱体22に
渦電流を流し発熱させる。コイル16は図に示されるよ
うに円筒形状に巻線されていおり、発熱体23も円筒形
状に構成されている。簡略化するため同図には明記して
いないが、コイル16と発熱体23との間には、誘電体
材料を用いた通風路が構成されており、コイル16と発
熱体23との間の距離Dは最低2mmを確保している。
この2mmの距離は誘電体材料の厚さで確保している。
【0050】図9はコイル16と発熱体23との間の距
離と、第1の電源の効率との関係を示したもので、距離
Dを2mm以下にすると第1の電源の効率が低下してい
ることがわかる。これは主半導体デバイスが零電圧でス
イッチングしないため損失が増加し、その結果、効率が
低下する。
【0051】図10(a)で示されるように加熱手段1
3を含む共振回路33は同図(b)で示される回路のよ
うに等価変換される。コイルと加熱体とは磁気結合して
いるので等価的にトランスとして表される。トランスの
電気定数はインダクタと結合係数で表されるが、それら
の電気定数は、コイルの巻数、発熱体の透磁率と導電
率、形状、コイルと発熱体との距離で決まる。このトラ
ンスを含む回路をさらに等価変換すると同図(b)のよ
うに表される。このような回路で主半導体スイッチング
デバイスを零電圧でスイッチングさせる場合、(1)式
で示される条件が必要となる。
【0052】R2<4L/C (1) 例えば、コイルと発熱体との距離を変えていくと、ある
距離以上に発熱体とコイルとの距離を近づけると(1)
式で示される条件を満たさなくなり、その結果、零電圧
スイッチングができなくなり、主半導体スイッチング素
子の損失が急激に増大して効率が低下することになる。
このため、コイルと発熱体との間の距離を2mm以上離
すことが必要となる。
【0053】第9の実施例を図7を参照しながら説明す
る。図7は本発明の第10の実施例の第1の電源19の
構成を示す回路図である。図において、39の駆動回路
は主半導体スイッチング素子34を駆動する。駆動回路
39には入力電流を検知するの電流検知手段40と、コ
イル16の電圧を検知する電圧検知手段41とが設けら
れており、これらの情報を比較する比較手段42を設け
ることにより、主半導体スイッチング素子34を駆動す
るパルス幅を調整して電力調整を行なっている。
【0054】入力電流とコイル電圧との関係は図11の
(a)に示される関係になるが、発熱体に不純物が堆積
し通風状態が悪くなると、発熱体の温度が高くなり、入
力電流とコイル電圧との関係は、同図(b)に示される
ようになる。発熱体は透磁率のあるステンレスや鉄など
の金属材料を用いているので、温度が上がると透磁率が
減少していく傾向を示す。このため、コイル16と発熱
体との磁気結合が弱まり、コイル電圧が増大する。コイ
ル電圧の増大は、主半導体スイッチング素子34の電圧
の増大にもなるので、主半導体スイッチング素子34の
損失が増大することになるが、これを回避するために
は、発熱体の温度上昇とともに入力電流を減少させて、
発熱体の温度上昇を抑制しコイル電圧の増大を防止する
ことが必要となる。このため、図7で示される回路図に
おいて、駆動回路39に比較手段42を設け、入力電流
とコイル電圧との関係が一定の関係になるように、主半
導体スイッチング素子34を駆動するパルス幅を調整し
て電力調整を行なう構成としている。
【0055】入力電流と比較する情報を、コイル電圧の
変わりに、発熱体に取付けられた温度検知手段43の情
報を用いても同様である。
【0056】第10の実施例を図7を参照しながら説明
する。図7は本発明の第11の実施例の第1の電源の構
成を示す回路図である。図において、46の状態認識手
段は45の制御手段から駆動回路39の電力制御の状態
の情報を受け、それを音、あるいは表示により知らせ
る。駆動回路39が電力を絞るように主半導体スイッチ
ング素子を制御する場合は、加熱体に付着する不純物が
増加していくためであるので、制御手段45は、この電
力制御の状態により、加熱体に付着する不純物の量を判
断し、その情報を状態認識手段により知らせる構成とし
ている。
【0057】第11の実施例を図2を参照しながら説明
する。図2は本発明の第12の実施例の加熱手段の構造
図である。図において、加湿手段14は20の第2の電
源から電力供給を受ける超音波式のものである。超音波
を用いた加湿手段14は、20kHz以上の高周波交流電
圧を圧電素子に印加することによって、圧電素子が機械
振動を起こすことを利用するもので、この振動を水に伝
達することにより、水は微粒子となり、空気中へ放出し
ていく。加熱により蒸気を発生させる加湿手段と違っ
て、超音波を用いる方法は、水に含まれている不純物も
水の粒子と共に放出するので、加湿手段14内に堆積す
る不純物の量を少なくすることができる。これに対し
て、加熱により蒸気を発生させる加湿手段は不純物が堆
積していき、加熱物と水との間の熱交換が悪くなった
り、通風路に不純物が堆積して通路が狭くなったりする
ことがある。
【0058】第12の実施例を図7を参照しながら説明
する。図7は本発明の第10の実施例の加湿加熱装置の
構成を示す回路図である。図において、誘導加熱を利用
した加熱手段に必要な高周波交流を供給する第1の電源
19は、共振回路を有した回路構成を有し、周波数20
kHz以上の高周波交流をつくる周波数変換器31を備
えている。また、超音波を用いた加湿手段は圧電素子4
7の振動を利用したもので、圧電素子47を振動させる
には、周波数20kHz以上の高周波交流が必要とな
る。さらに、圧電素子47はコンデンサとして等価にみ
ることができる。
【0059】そこで、本発明は、第1の電源の共振回路
33を構成するコンデンサ32に並列に圧電素子47を
接続することにより、第1の電源19で圧電素子47を
駆動する構成としている。
【0060】制御手段46は開閉器48を操作すること
によって、必要なときに圧電素子47を動作させること
によって加湿するように構成されている。ただし、この
構成の場合、加湿のみを行うことはできないので、加湿
の場合は同時に加熱も行われる構成である。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明の加熱装置によれば
下記の効果が得られる。
【0062】(1)加熱手段と加湿手段とを別個に設け
るので、温風と湿気とを単独または同時に発生すること
ができ、加熱室に収納された被加熱物に適した加熱を行
うことができる。すなわち、湿気の必要な被加熱物には
加湿と加熱を同時に行なうことができ、また、乾燥が必
要な被加熱物に対しては加熱のみを行うことができるの
で、加熱性能を向上できるという効果を有する。
【0063】(2)送風手段により送風される空気は通
風路によって、加湿手段を通り、さらに発熱体を通り、
加熱室に導かれる構成とすることにより、加湿手段で得
られた湿気を空気と共に加熱することができるので、加
湿手段で得られた温度の低い湿気が直接に、被加熱物に
当たることがなくなるので、被加熱物の温度を下げるこ
となく加湿、かつ、加熱することができ、加熱性能を向
上することができるという効果を有する。
【0064】(3)制御手段により加湿手段と加熱手段
に電力供給する電源を制御する構成により、温風と湿気
の発生量を自在に制御することができるので、被加熱物
に適した加熱が実現でき加熱性能を向上できるという効
果を有する。
【0065】(4)加熱手段は通風路内の一部に挿入さ
れた発熱体をコイルで発生される磁界により誘導加熱す
る構成とすることにより、発熱体と空気との接触面積が
広くなり、熱交換がしやすくなるので熱効率を向上でき
るという効果を有すると共に、発熱体の温度上昇が低く
抑えられ、耐熱設計の簡略化が図れるという効果も有す
る。
【0066】(5)コイルは円筒形状に巻き、かつ、発
熱体を円筒状に形成する構成とすることにより、磁界を
均一にできるので、発熱体を構成する金属材料の局部的
な磁気飽和、あるいは、局部発熱を防止でき、効率の低
下を招くことなく、安定した誘導加熱を実現することが
できるという効果を有する。
【0067】(6)発熱体を、内面にフィンを有した金
属材料で構成することにより、発熱体と空気とが接触す
る面積を大きくすることができるので、空気との熱交換
の効率を向上できるという効果を有する。
【0068】(7)発熱体を、多孔質金属体で構成する
ことにより、発熱体と空気、あるいは湿気との接触面積
を大幅に増やせるので熱交換の効率を向上できるという
効果を有する。
【0069】(8)第1の電源は一石式電圧共振型回路
を有し、かつ、コイルと発熱体との距離を2mm以上離
す構成とすることにより、一石式共振型回路の主スイッ
チング素子の零電圧でのスイッチング動作を確実にでき
るので、第1の電源の効率の低下を招かない安定した動
作を実現できるという効果を有する。
【0070】(9)加湿手段に超音波による霧化を用い
た構成とすることにより、水などの液体に含まれている
不純物と一緒に水を微粒子化するので、通風路や加湿手
段に不純物が堆積しないという効果を有する。
【0071】(10)第1の電源は入力電流と、コイル
電圧と、温風温度の少なくとも2つを検知する検知手段
を備え、前記2つの検知手段からの情報を基に電力制御
を行う構成とすることにより、加熱体の状態変化、すな
わち、不純物の堆積状態を検知できるという効果を有す
ると共に、堆積状態に応じた電力制御を行うことができ
るので、発熱体の異常温度上昇を防止でき、加熱手段の
保護を行なえるという効果を有する。
【0072】(11)表示、あるいは音による状態認識
手段を備え、電力制御の情報を前記状態認識手段に伝達
することにより、発熱体の交換、あるいは検査時期を知
らせることができるので、サービス性を向上できるとい
う効果を有する。
【0073】(12)超音波による加湿手段は圧電素子
を用いる構成とすることにより、誘導加熱を行うための
第1の電源で、圧電素子を駆動することができるので、
圧電素子を駆動する別個の電源を設ける必要がなくな
り、加熱装置の簡素化が図れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の加熱装置の構成を示す
構成図
【図2】本発明の第2、第3、第12の実施例の加熱装
置の構成を示す構成図
【図3】本発明の第4の実施例の加熱装置の構成を示す
構成図
【図4】本発明の第5の実施例の加熱手段の構成を示す
断面図
【図5】本発明の第6の実施例の加熱手段の構成を示す
断面図
【図6】本発明の第7の実施例の発熱体の構成を示す外
観図
【図7】本発明の第8、9、10、11、12の実施例
の加熱装置の構成を示す回路図
【図8】本発明の第8の実施例の第1の電源装置の原理
を示す説明図
【図9】本発明の第8の実施例の第1の電源装置の効率
を示す特性図
【図10】本発明の第8の実施例の第1の電源装置の原
理を示す回路図
【図11】本発明の第9の実施例の第1の電源装置の特
性を示す特性図
【図12】従来の積層充填材の構成を示す外観図
【図13】従来の積層充填材の構成を示す外観図
【符号の説明】
11 加熱室 12 送風手段 13 加熱手段 14 加湿手段 15 通風路 16 コイル 17 発熱体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱室と、送風手段と、通風路と、加熱手
    段と、加湿手段と前記加熱手段に電力供給を行う第1の
    電源と、前記加湿手段に電力供給を行う第2の電源とを
    備え、前記加熱手段は前記第1の電源から電力供給を受
    けるコイルと、前記コイルにより発生される磁界により
    誘導加熱される発熱体から構成され、前記送風手段によ
    り送風された空気が前記発熱体を通り温風となり、前記
    加湿手段から得られる湿気と共に前記通風路により、加
    熱室に導かれる構成とした加熱装置。
  2. 【請求項2】加熱室と、送風手段と、通風路と、加熱手
    段と、加湿手段と前記加熱手段に電力供給を行う第1の
    電源と、前記加湿手段に電力供給を行う第2の電源とを
    備え、前記加熱手段は前記第1の電源から電力供給を受
    けるコイルと、前記コイルにより発生される磁界により
    誘導加熱される発熱体から構成され、前記送風手段によ
    り送風される空気は前記通風路により、前記加湿手段を
    通り、さらに前記発熱体を通り、加熱室に導かれる構成
    とした加熱装置。
  3. 【請求項3】加熱室と、送風手段と、通風路と、加熱手
    段と、加湿手段と前記加熱手段に電力供給を行う第1の
    電源と、前記加湿手段に電力供給を行う第2の電源と、
    制御手段とを備え、前記制御手段は前記第1の電源と前
    記第2の電源と、前記送風手段を制御する構成とした請
    求項1または2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】加熱手段は通風路内の一部に挿入された発
    熱体をコイルで発生される磁界により誘導加熱する構成
    とした請求項1または2記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】コイルは円筒形状に巻き、かつ、発熱体を
    円筒状に形成する構成とした請求項4記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】発熱体を、内面にフィンを有した金属材料
    で構成した請求項5記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】発熱体を、多孔質金属体で構成した請求項
    5記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】第1の電源は一石式電圧共振型回路を有
    し、かつ、コイルと発熱体との距離を2mm以上離す構
    成とした請求項1または2記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】加湿手段に超音波による霧化を用いた構成
    とした請求項1または2記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】第1の電源は入力電流と、コイル電圧
    と、温風温度の少なくとも2つを検知する検知手段を備
    え、前記2つの検知手段からの情報を基に電力制御を行
    う構成とした請求項1または2記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】表示、あるいは音による状態認識手段を
    備え、電力制御の情報を前記状態認識手段に伝達する構
    成とした請求項10記載の加熱装置。
  12. 【請求項12】超音波による加湿手段は圧電素子を用い
    て、前記圧電素子を第1の電源に接続する構成とした請
    求項8または9記載の加熱装置。
JP15588595A 1995-06-22 1995-06-22 加熱装置 Pending JPH094847A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019037988A1 (en) * 2017-08-25 2019-02-28 Arcelik Anonim Sirketi OVEN WITH COOLING UNIT

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