JPH0947639A - 中空管状膜による膜分離装置 - Google Patents

中空管状膜による膜分離装置

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JPH0947639A
JPH0947639A JP22280695A JP22280695A JPH0947639A JP H0947639 A JPH0947639 A JP H0947639A JP 22280695 A JP22280695 A JP 22280695A JP 22280695 A JP22280695 A JP 22280695A JP H0947639 A JPH0947639 A JP H0947639A
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water
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 中空管状膜を有する膜エレメントを使用し、
膜の充填率が高い膜分離装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 内部に原水供給室10´を形成し、上面
の一部に開口11を有する横型缶胴10と、その内部に
設けられた散気管12と、上面の開口に着脱可能に立設
された外筒16と、内部に多数本の中空管状膜22を収
容し、透過水集水室24と、上下に開放した原水流路部
23とに仕切られ、外筒の内部に同心状に配置された円
筒状の膜エレメント21とからなり、外筒と膜エレメン
トとの間に循環水路20を形成し、散気管12から供給
されるガスで膜エレメントの内部の原水流路部23中を
上向流させ、その一部を前記循環水路20中を下向流さ
せて膜エレメント内に循環し、中空管状膜22を透過し
た透過水を透過水集水室24から外に採水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、円筒状の膜エレ
メントの内部に収容された内圧型、又は外圧型の中空管
状膜によって原水をエアリフトで循環しながら膜分離
し、膜を透過した透過水を採水する中空管状膜による膜
分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のエアリフト循環方式の浸漬
型膜分離装置を示すもので、原水が供給される処理槽1
の水中にエアリフト筒2を立設し、エアリフト筒の上端
に透過水の取出口を有する複数枚の平膜エレメント3を
前後方向に流路間隔を保って一列に立て並べた膜モジュ
ール4を配置してある。エアリフト筒の内部下方にはブ
ロアBから空気が供給される散気装置5が配置してあ
る。エアリフト筒2は断面形状が四角形で、上端から下
端まで断面積は一定である。散気装置5から散気するこ
とによってエアリフト筒内の膜モジュールを構成する平
膜エレメント3の相対向した膜面の流路間隔6にはエア
リフトによるクロスフロー上昇流が生じ、膜面にゲル状
の付着物が生成するのを防止しながら膜を透過する透過
水を平膜エレメントの内部に得、この透過水を各平膜エ
レメントの取出口7に接続したヘッダー管8を介しポン
プPで吸引して採水する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置を設置す
るには、処理槽を構築してその内部にエアリフト筒を立
設し、エアリフト筒上に膜モジュールを支持し、槽底に
はエアリフト筒内に気泡を浮上させる散気管を配置して
槽外のブロアなどと配管で接続すると共に、膜モジュー
ルを構成する平膜エレメントの一枚宛をヘッダー管に接
続し、ヘッダー管とポンプを配管で接続することが必要
であり、設置に非常に手数がかゝる。更に、装置の規模
を増大し、原水の処理能力を向上するため膜の充填率を
高めるには、前後方向に一列に立て並べて膜モジュール
を構成する平膜エレメントの枚数を増加するほか、処理
槽や、エアリフト筒を前後方向に長く改造することが必
要で、非常に手数がかゝると共に、完成するまでの工期
も長く、コストも非常に嵩む。
【0004】又、平膜エレメントは、強度上の問題から
平膜の大きさに限度があり、充填率を高めるためには平
膜エレメントを上下方向に多段にする必要があるが、多
段にすると設置構造、配管構造が非常に複雑になる。更
に、浸漬型膜分離装置では定期的に膜モジュールを槽外
に取出し、洗浄したり、取り換えたりする必要がある
が、上述のような複雑な構造であるため膜モジュールに
対する平膜エレメントの取り外し、取り付けが困難で、
非常に手数がかゝる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した問題
点を解消するために開発されたもので、内部に原水供給
室を形成すると共に、上面の一部に開口を有する横型缶
胴と、該横型缶胴の内部に長手方向に設けられ、原水供
給室内にガスを供給する散気管と、前記横型缶胴の上面
の開口に対して着脱可能に立設された外筒と、この外筒
よりも小径で、内部に多数本の中空管状膜を収容し、中
空管状膜により内部が透過水集水室と、上下に開放した
原水流路部とに仕切られ、前記外筒の内部に同心状に配
置されて原水流路部の下端を原水供給室に連通させた円
筒状の膜エレメントとからなり、前記外筒に濃縮水の排
水口を設けると共に、外筒の内周と膜エレメントの外周
との間に下端が原水供給室に、上端が膜エレメント上の
外筒の内部に連通する循環水路を形成し、原水供給室の
原水を散気管から供給されるガスで膜エレメントの内部
の原水流路部中を中空管状膜に沿って上向流させ、原水
流路部中を通過して上に出た水の一部を前記循環水路中
を下向流させて膜エレメント内に循環し、中空管状膜を
透過した透過水を透過水集水室から外に採水するように
したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図示の各実施形態において、10
は上面の一部に開口11を有する円筒形の横型缶胴、1
2は横型缶胴の内部下周に沿って長手方向に一体に設け
られた散気管、13は横型缶胴の各端部に設けてある鍔
に対し取付けて横型缶胴の両端を塞ぎ、横型缶胴の内部
を原水供給室10´に形成する端板であり、端板には原
水の供給口14と、散気管との連通口15が設けてあ
り、原水の供給口14には原水の供給管を、連通口15
にはブロアなどからの給気管を接続する。この端板13
は例えば四角形にし、四角の一辺で接床して円筒形の横
型缶胴を水平状態に安定に支持できるようにする。
【0007】横型缶胴の上面の一部に設けた開口11の
回りにはフランジを設け、フランジ上に外筒16の下端
のフランジを載せて取付け、開口上に外筒を着脱可能に
立設する。横型缶胴、外筒は、塩化ビニル、ポリプロピ
レンなどのブロー成形により製作する。
【0008】21は外筒よりも小径で、内部に多数本の
中空管状膜22を収容した円筒状の膜エレメントを示
す。この膜エレメントは上記外筒の内部下方に、後述す
るように同心状に配置し、これにより外筒の内周と、膜
エレメントの外周との間に下端が原水供給室に、上端が
膜エレメント上の外筒の内部上方に連通する筒形の循環
水路20を形成する。外筒には膜エレメントの上端より
も上の位置に排水口17を設ける。
【0009】図1,2の第1実施形態と、図4の第2実
施形態で使用する膜エレメントの中空管状膜は、原水を
膜の中空部に通水し、膜を透過した透過水を中空管状膜
の外に得る内圧型で、この場合、多数本の中空管状膜2
2は上端を膜エレメントの上壁25に貫通し、下端を膜
エレメントの底壁26に貫通して上下方向に配列し、原
水は1本宛の中空管状膜22の中空部中を下から上に流
れる。従って、1本宛の中空管状膜22の中空部が原水
流路部23になり、上下壁で閉じられた膜エレメント2
1の内部が透過水集水室24になる。そして、上壁と底
壁の中心に、透過水集水室24に連通した透過水の取出
口27が上下に突設してある。
【0010】これに対し、図5の第3実施形態で使用す
る膜エレメントの中空管状膜は、膜を透過した透過水を
中空管状膜の中空部に得る内圧型である。この場合は膜
エレメントの底壁上に間隔を保って中底壁28を設け、
多数本の中空管状膜22を逆U形にし、その両下端を夫
々中底壁28に貫通して中底壁上の膜エレメントの筒体
21´の内部に支持すると共に、底壁26、中底壁28
を一連に貫通する複数本の水路管29を設け、原水は水
路管29を下から上に通って中底壁上の筒体21´の内
部に流れ込み、中空管状膜を透過した透過水は中空管状
膜の中空部を通り底壁26と中底壁28の間の空間に出
る。従って、水路管29、中底壁28上の筒体21´の
内部が原水流路部23になり、底壁と中底壁との間の空
間が透過水集水室24になり、底壁の中心には透過水集
水室24に連通した透過水の取出口27が下向きに突設
してある。
【0011】図1,2の第1実施形態では、横型缶胴1
0の内部上周に沿って、散気管12と同様に長手方向に
透過水取出管18が一体に設けてあり、端板13にはこ
の取出管18との連通口19が設けてある。そして、透
過水取出管18には横型缶胴10の上面に設けられた開
口11の中心に向かって上向きに突出する分岐口30が
突設してある。従って、内圧型中空管状膜を使用した膜
エレメント21の底壁から下向きに突出する透過水の取
出口27を上記分岐口30に嵌合して接続することによ
り膜エレメント21を外筒16の内部下方に同心状に支
持し、膜エレメントの外周と、外筒の内周との間に筒形
の循環水路20を形成することができる。そして膜エレ
メントの上壁から上向きに突出する取出口27には排気
管31を接続する。排気管31は外筒の上端から上に突
出した部分に開閉弁32を有する。
【0012】透過水を採水するには端板の原水供給口1
4に給水ポンプで原水を圧送する原水供給管を接続し、
散気管12と連通した端板の連通口15にはブロアなど
からの給気管を接続し、透過水取出管18と連通した端
板の連通口19には吸引ポンプからの吸引管を接続し、
排気管の開閉弁を閉にし、給水ポンプ、吸引ポンプ、ブ
ロアを運転する。
【0013】これにより横型缶胴内の原水供給室10´
には原水と、散気管12からの気泡が供給され、気泡の
エアリフト作用で原水は膜エレメントの1本宛の中空管
状膜の中空部中を膜の内周に接して高速で上向流する。
膜エレメントの内部の透過水の集水室24には、吸引ポ
ンプによる負圧が透過水取出管18、分岐口30、透過
水取出口27を経て作用するため、中空管状膜中を膜に
接して上向流する原水中の膜を透過できる透過水はその
吸引力で膜を透過して集水室24に集まり、透過水取出
口27、分岐口30、透過水取出管18、連通口19、
吸引管を経て採水される。
【0014】中空管状膜を透過しなかった濃縮水は、中
空管状膜の中空部の上端から膜エレメント上の外筒の内
部に流出し、外筒との間の筒形の循環水路20中を原水
供給室10´に下向流し、該室に供給口14から供給さ
れる原水と混合し、再びエアリフト作用で膜エレメント
の中空管状膜中を上向流して循環する。又、原水をエア
リフト作用で上向流させた気泡は開放した外筒の上端か
ら放出される。そして、濃縮水の一部は、膜エレメント
の上端よりも上方に設けた外筒の排出口17から筒外に
溢出し、外筒内の水位を一定に保つ。
【0015】原水が接触して流れる中空管状膜の内周面
が汚れ、透過水の採水効率が低下したら透過水取出管1
8に洗浄液をポンプで圧送して膜エレメントの透過水集
水室に供給し、中空管状膜の内周面に付着した汚れを膜
を外から内に透過する洗浄液で除去する。それには集水
室24内の透過水を吸引して全量排出し、排気管31の
開閉弁32を開いて集水室内の空気を排気し、図示して
いないが、原水供給口14に連絡する原水管に設けられ
た開閉弁を閉じた後、原水供給室、及び外筒の内部の原
水を原水管に設けた排出弁(図示せず)を開けることに
より原水供給口14を経て排水し、排気管の開閉弁を閉
じ、その後、端板の連通口19に洗浄液タンク、ポンプ
からの洗浄液供給管を接続し、洗浄液を膜エレメントの
透過水の集水室24に供給し、洗浄液を中空管状膜に外
周から内周に透過させる。中空管状膜の内周に透過した
洗浄廃液は、除去された汚れを伴って中空管状膜22中
を下降して原水供給室10´に排出されるので原水供給
口14、排出弁(図示せず)から排出する。洗浄が終っ
たら、膜エレメントの集水室24に残る洗浄液を透過水
取出管18を経て外に排出し、透過水の採水運転を再開
する。
【0016】図3は、図1,2に示した横型缶胴を2つ
左右に並べ、その相対向した端部の鍔同志をボルト、ナ
ットなどで接合して一体にし、これにより各横型缶胴内
の散気管12と、透過水取出管18の相対向した端部同
志を突き合わせて連通し、端板を左の横型缶胴の左端部
と、右の横型缶胴の右端部に夫々取付けた状態を示す。
各横型缶胴の上面の開口には外筒を立設し、外筒の内部
には透過水取出管に設けた上向きの分岐口30で膜エレ
メント21を同心状に支持してある。こうすることによ
って一連の原水供給室10´に端板の供給口14から原
水を供給し、一連の散気管12,12に連通口15から
圧力空気を供給し、各膜エレメントで原水から膜分離し
た透過水を一連の透過水取出管18,18を通じ吸引し
て採水でき、膜の設置面積を簡単に2倍に高めることが
できる。勿論、横型缶胴を3台、或いは4台、一連に接
合して膜の設置面積を3倍、或いは4倍に高めることも
できる。
【0017】図1,2の第1実施形態では、膜エレメン
トで原水から膜分離した透過水を、膜エレメントの底壁
26から下向きに突出する取出口27、分岐口30、横
型缶胴内の上周に沿って設けた透過水取出管18を通じ
吸引して採水したが、図4の第2実施形態に示すように
上壁25から上向きに突出する取出口27を経て採水す
ることもできる。このため、底壁からの取出口27をプ
ラグ33で塞いで透過水取出管18の上向きの分岐口3
0に嵌合し、こうして膜エレメントを外筒の内部に同心
状に支持する。膜エレメントの上壁から突出する取出口
27には外筒16を貫通するL形の採水管34を取付
け、吸引ポンプからの吸引管をこの採水管34に接続す
る。洗浄の際に膜エレメントの集水室内の空気を排気す
るため、上壁25には中空管状膜を避けて集水室と連通
した接続口35を設け、この接続口に開閉弁32を有す
る排気管31を接続する。透過水の採水運転、洗浄は前
述の第1実施形態と同じで、透過水は採水管33から吸
引して採水できる。又、洗浄液は採水管33から膜エレ
メントの集水室に供給して行う。この実施形態でも複数
の横型缶胴を一連に結合し、個々の外筒を貫通した採水
管33から透過水を採水することができる。
【0018】図5の第3実施形態は、前述の外圧型中空
管状膜を有する膜エレメントの底壁26から下向きに突
出する取出口27を、図1,2の第1実施形態と同様
に、横型缶胴の内部上周沿いに設けた透過水取出管18
から立つ分岐口30に嵌合して接続し、膜エレメントを
外筒の内部下方に同心状に支持すると共に、膜エレメン
トの外周と、外筒の内周との間に筒形の循環水路20を
形成する。
【0019】透過水を採水するには、段落0012で述
べたと同様に、端板の原水供給口14に給水ポンプで原
水を圧送する原水供給管を接続し、散気管12と連通し
た端板の連通口15にはブロアなどからの給気管を接続
し、透過水取出管18と連通した端板の連通口19には
吸引ポンプからの吸引管を接続し、給水ポンプ、吸引ポ
ンプ、ブロアを運転する。尚、膜エレメントの筒体21
´の上端は開放し、開閉弁付きの排気管31は無い。
【0020】給水ポンプとブロアの運転により横型缶胴
内の原水供給室10´には原水と、散気管12からの気
泡が供給され、気泡のエアリフト作用で原水は膜エレメ
ントの底壁26と中底壁28と一連に貫通する水路管2
9中を上昇し、中底壁上の筒体21´の内部を倒U形に
支持された多数本の外圧型中空管状膜の外面に接触して
高速で上向流する。中空管状膜22の中空部には吸引ポ
ンプによる負圧が透過水取出管18、分岐口30、透過
水取出口27、集水室24を経て作用するため、中空管
状膜の外面に接して上向流する原水中の透過水は、その
吸引力で膜を透過して中空部に入り、集水室24に集ま
り、透過水取出口27、分岐口30、透過水取出管1
8、連通口19、吸引管を経て採水できる。
【0021】中空管状膜を透過しなかった濃縮水は、膜
エレメントの筒体21´の上端から膜エレメント上の外
筒の内部に流出し、外筒との間の筒形の循環水路20中
を原水供給室10´に下向流し、該室に供給口14から
供給される原水と混合し、再びエアリフト作用で膜エレ
メントの水路管29を経て中底壁上の筒体21´の内部
を上向流して循環する。又、原水をエアリフト作用で上
向流させた気泡は開放した外筒の上端から放出される。
そして、濃縮水の一部は、膜エレメントの上端よりも上
方に設けた外筒の排出口17から筒外に溢出し、外筒内
の水位を一定に保つ。
【0022】原水が接触して流れる中空管状膜の外面が
汚れ、透過水の採水効率が低下したら透過水取出管18
に洗浄液をポンプで圧送して膜エレメントの透過水集水
室24から1本宛の中空管状膜の中空部に供給し、中空
管状膜の外面に付着した汚れを、膜を内から外に透過す
る洗浄液で除去する。それには集水室24内の透過水を
吸引して全量排出し、原水供給室、及び外筒の内部の原
水を原水供給口14から排水し、排気管の開閉弁を閉
じ、その後、端板の連通口19に洗浄液タンク、ポンプ
からの洗浄液供給管を接続し、洗浄液を膜エレメントの
透過水の集水室24に供給し、洗浄液を中空管状膜に内
周から外周に透過させる。中空管状膜の外周に透過した
洗浄廃液は、除去された汚れを伴って筒体21´の内部
から水路管29を下降して原水供給室10´に排出され
るので原水供給口14から排出する。洗浄が終ったら、
膜エレメントの集水室24に残る洗浄液を透過水取出管
18を経て外に排出し、透過水の採水運転を再開する。
この実施形態でも複数の横型缶胴を一連に結合し、一連
の透過水取出管を通じ透過水を採水することができる。
【0023】外筒16は、図示のように膜エレメント2
1とほゞ同じ高さの下部筒16Aと、濃縮水の排出口1
7を有し、上記下部筒上にフランジ接合で接続される上
部筒16Bとで構成すると、上部筒を取外し、膜エレメ
ントを外筒の中に収容したり、保守点検や、交換のため
に外筒の外に取出したりすることができるので作業性が
良い。
【0024】又、膜エレメントの内部で上向流が生じる
空塔断面積に対して、外筒の内周と、膜エレメントの外
周との間に形成される筒形の循環水路20の空塔断面積
を2〜10倍とすることが好ましい。これにより循環水
路20を下向流する流速は、膜エレメント内での上向流
の流速の1/2〜1/10になり、気泡の巻込み現象も
無く、循環水路で液体の見掛けの密度差を最大に保持
し、効率よくエアリフト循環流を発生させることができ
る。
【0025】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明によれば
処理槽を構築することなく、横型缶胴、外筒を成形し、
横置した横型缶胴の上面の開口上に外筒を立設し、外筒
の内部に内圧型、又は外圧型の中空管状膜を有する膜エ
レメントを同心状に支持することで簡単に膜分離装置を
組立てることができる。そして、膜エレメントと、その
内部の中空管状膜の長さを長くすることにより膜の充填
率を高めることができる。又、規模を大きくして膜の充
填率をより高めるには、複数の横型缶胴を一連に結合す
ることで膜の設置面積を簡単に2以上の整数倍にするこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜分離装置の第1実施形態の縦断側面
図である。
【図2】図1のII−II線での断面図である。
【図3】図1の横型缶胴を複数、一連に結合した場合の
側面図である。
【図4】本発明の膜分離装置の第2実施形態の縦断側面
図である。
【図5】本発明の膜分離装置の第3実施形態の縦断側面
図である。
【図6】(A)は従来の膜分離装置の説明図である。
(B)は従来の膜分離装置の説明図である。
【符号の説明】
10 横型缶胴 10´ 原水供給室 11 開口 12 散気管 13 端板 14 原水の供給室 16 外筒 17 濃縮水の排出口 18 透過水取出管 20 循環水路 21 膜エレメント 22 中空管状膜 23 原水流路部 24 透過水集水室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に原水供給室を形成すると共に、上
    面の一部に開口を有する横型缶胴と、該横型缶胴の内部
    に長手方向に設けられ、原水供給室内にガスを供給する
    散気管と、前記横型缶胴の上面の開口に対して着脱可能
    に立設された外筒と、この外筒よりも小径で、内部に多
    数本の中空管状膜を収容し、中空管状膜により内部が透
    過水集水室と、上下に開放した原水流路部とに仕切ら
    れ、前記外筒の内部に同心状に配置されて原水流路部の
    下端を原水供給室に連通させた円筒状の膜エレメントと
    からなり、前記外筒に濃縮水の排水口を設けると共に、
    外筒の内周と膜エレメントの外周との間に下端が原水供
    給室に、上端が膜エレメント上の外筒の内部に連通する
    循環水路を形成し、原水供給室の原水を散気管から供給
    されるガスで膜エレメントの内部の原水流路部中を中空
    管状膜に沿って上向流させ、原水流路部中を通過して上
    に出た水の一部を前記循環水路中を下向流させて膜エレ
    メント内に循環し、中空管状膜を透過した透過水を透過
    水集水室から外に採水するようにしたことを特徴とする
    中空管状膜による膜分離装置。
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Cited By (13)

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